JP3421982B2 - 防音床材及び防音床構造 - Google Patents

防音床材及び防音床構造

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JP3421982B2
JP3421982B2 JP34651997A JP34651997A JP3421982B2 JP 3421982 B2 JP3421982 B2 JP 3421982B2 JP 34651997 A JP34651997 A JP 34651997A JP 34651997 A JP34651997 A JP 34651997A JP 3421982 B2 JP3421982 B2 JP 3421982B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、床板と弾性を有す
る緩衝材とからなり、床スラブに貼着される防音床材及
びこのような防音床構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、マンション等の集合住宅で
は、コンクリート床スラブ上に防音床材が直接貼着され
て使用されている。この種類の防音床材は、特開昭63
−241264号、特開平2−74755号、実開平3
−61043号公報で知られている。これらの防音床材
では、クッション性を有するゴム、ウレタン、合成樹脂
や不織布、繊維からなるマット等を木質化粧板との間に
介装させるタイプの防音床材が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、木質
化粧板にクッション層を設ける防音床材は、クッション
層を軟質にするほど、防音効果がよくなる。このため、
ゴムや樹脂を高倍率に発泡させたり、繊維の嵩密度を低
下させることが多い。また、形状的には、凹凸をつけた
り、スリット又はパンチングを入れて、木質化粧板が受
ける衝撃を和らげるよう工夫されている。
【0004】しかし、クッション層を柔らかくし過ぎる
と、床板上に重量物が載置された場合、床の沈みが大き
くなる。また、床を長時間歩行すると、船酔いに似た症
状が出て、実用上問題がある。かかる問題は、特に、発
泡倍率が大きい場合や、嵩比重の小さい繊維マット等で
発生し易い。
【0005】一方、ゴムや合成樹脂の無発泡のソリッド
タイプのクッション層は、材質自体の弾性力で衝撃を吸
収する。このため、発泡体に比べ、衝撃吸収性能が低い
欠点がある。
【0006】かかる従来の防音床材は、ウレタン系、ゴ
ム系、エポキシ系等の接着剤をコンクリート床スラブ上
に塗布し、防音床材を圧着することにより貼り付けられ
るのが一般的である。かかる接着剤は、床板のジョイン
ト部間等に入り込み硬化すると、防音床材のクッション
性を妨げるため、接着面以外で硬化するのは好ましくな
い。
【0007】しかし、コンクリート面は凹凸が大きく、
防音床材との接着性を高めるため、多量の接着剤が塗布
される。しかも、かかる接着剤の種類は、防音床材の貼
りつけ位置を調整する必要があることから、硬化時間が
長く粘度の低いタイプが使用される。このように、従来
の施工法においては、接着剤が押圧により流動し、部分
的に集中して硬化し、クッション性を妨げることがあっ
た。
【0008】本発明は、クッション性が適切な状態で保
たれる防音床材を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、床板と弾性を
有する緩衝材とからなり、床スラブに貼着される防音床
材であって、前記緩衝材がシートと複数の筒状突起とか
らなり、前記各筒状突起が前記シートの一方の面上に設
けられており、前記各筒状突起の内部に空間が設けられ
ており、前記各筒状突起の上端面が前記床板の裏面に接
着されており、前記各筒状突起と前記シートと前記床板
の裏面とによって、それぞれ密閉空間が形成されてお
り、前記筒状突起を前記床板の裏面と平行な面で切断し
たとき、前記筒状突起が、前記筒状突起の外周の長さの
10〜80%の部分において、前記筒状突起の最大壁厚
の50%以下の壁厚を有する防音床材に係るものであ
る。
【0010】本発明者は、最適なクッション性を発揮す
る防音床材を開発する目的で、種々のタイプの防音床材
について検討した。また、本発明者は、この間に、従来
のクッション材を含め防音床材としての有用性を調査し
た。
【0011】クッション層として、従来の防音床材で用
いられているような発泡体を用いる場合、クッション性
は、発泡体内に密閉された空気がエアクッション効果を
発揮することで生じ、この発泡体は、経年によるエア抜
けにより、クッション性が低下する欠点があることがわ
かった。
【0012】また、風船のように膨らませた弾性体を防
音床材のクッション層として用いることも考えられた。
しかし、かかる弾性体は、内部から圧縮空気又は発泡剤
等で膨らませて、加圧気体を内部に封入した状態で製造
するが均一な形状や内部圧力の調整に高度な技術を要す
る。この弾性体の形状は、専ら内部の圧力により保たれ
ることとなる。かかる弾性体が示すクッション性は、上
記の発泡体と同様にエアクッションのはたらきがほとん
どであり、内部圧力減少によるクッション性の低下が発
生し易いことが判明した。
【0013】更に、従来のように、クッション層に凹凸
やスリット、パンチングを設け、衝撃を和らげるタイプ
の防音床材は、床スラブに多量に塗布された接着剤上に
押圧しながら敷設される。しかし、かかる防音床材で
は、接着剤が、クッション性をだすために設けた凹凸部
やスリット、パンチング部に流入固化し、クッション性
を減少させ防音性能を低下させてしまうことがわかっ
た。特に、防音床材のジョイント部に接着剤が流入固化
したものは、ジョイント部のクッション性を減じ、防音
性能を著しく低下させてしまう。
【0014】本発明にかかる緩衝材では、内面に密閉可
能な空間を有する筒状突起をシートの表面に一つ以上設
ける。この緩衝材は、接着剤等により、筒状突起の上面
を木質化粧板等の床板の裏面に接着する。これにより、
筒状突起の内部空間が加圧されない状態で封鎖され、ク
ッション性を発揮する密閉空間が形成される。本発明の
防音床材では、ソリッドタイプの弾性筒状突起が衝撃を
弾性変形により吸収すると同時に密閉空間が圧縮される
ことによるエアクッション効果で衝撃吸収能を発揮す
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
詳細に説明する。図1は、一例の防音床構造の破断斜視
図である。この図には、防音床構造の断面図が一部に含
まれる。本発明の防音床材は、シート1上に、内面に密
閉可能な形状を有する筒状突起2が一つ以上設けられて
おり、木質化粧合板3の裏面に接着剤等で筒状突起2の
上面2aが接着され、筒状突起2内の空間2bが封鎖さ
れ、密閉空間が形成される。この防音床材4は、接着剤
層5を介して、コンクリート床スラブ6に配置される。
【0016】本発明では、筒状の突起物で床板の裏面を
支える。この中空の筒状突起が床板と接触する面積は、
中実の突起が床板と接触する面積に比べ小さい。また、
中実の突起は、中空の突起に比べ、剛性が高い。このた
め、本発明にかかる筒状突起は、中実の突起に比べ接触
面が分散し小さく剛性も低いため床板との接触にばらつ
きが生じ難い。本発明にかかる筒状突起は、例え、上端
面に凹凸ができたとしても、床板の裏面に接着する面積
を確保し易い。
【0017】本発明にかかる筒状突起は、上面が板と接
することにより密閉空間が得られる形状であれば、円柱
状でも三角又は四角柱状でも、また、それらが組み合わ
された形状でもよい。
【0018】本発明では、床板の裏面のうち、密閉空間
と面している部分が、床板の裏面の面積の15〜80%
であるのが好ましい。この範囲の床板が密閉空間に支え
られていれば、最も効果的に防音性能を発揮する。15
%を下回ると、床板の上に載置される重量物の荷重を支
える耐力が小さくなり、床の沈み込み現象等が発生す
る。80%を超えると衝撃吸収能力が悪くなり、防音性
に劣る。
【0019】本発明では、筒状突起の上面を木質化粧板
の裏面と接触させ、更に、木質化粧板の裏面を密閉空間
に面させて、床板を支持する。木質化粧板に加えられた
衝撃は、緩衝材に伝わるが、本発明では、緩衝材がゴム
弾性を有し、しかも、密閉空間がエアクッションの役割
を果すため、衝撃が緩衝材の弾性変形により吸収され
る。
【0020】図2(a)は、緩衝材が変形する前の断面
図である。図2(b)は、この緩衝材が変形した後の断
面図である。図2(a)に示すように、床板3には、A
方向の衝撃が加わる。この時、本発明の防音床材では、
図2(b)に示すように、筒状突起2が変形し、衝撃を
吸収する。この際、図2(a)に示す密閉空間7も、突
起内に密閉された空気が突起の変形に伴い圧縮されるこ
とによって、エアクッション効果の衝撃吸収性能も同時
に発揮し、従来にない優れた防音効果を発揮する。
【0021】緩衝材のシートの厚みは、0.2〜1.5
mmが好ましい。この範囲内であれば、コンクリートス
ラブ床の凹凸に対し、十分に追従でき、下地への密着性
がよくなる。0.2mmを下回ると、成型が困難にな
り、1.5mmを超えると床スラブ等の下地不陸への追
従性が悪くなり、施工時に下地と緩衝材の浮きの原因に
なり易く、施工後の歩行時に浮き部分より異常音が発生
する等のクレームとなり易い。
【0022】各筒状突起は、シートの面上に設けた補強
リブにより相互に連結されているのが好ましい。かかる
補強リブは、筒状突起の自立を補助し、緩衝材全体の強
度を高めることができ、また、成型時の金型から製品を
容易に脱型することができる等の効果を発揮する。補強
リブの断面形状や連結長さ、数は、筒状突起の数や強度
により、調整するのが望ましい。
【0023】図3(a)は、一例の補強リブの斜視図で
ある。図3(b)は、図3(a)の緩衝材をB−B線で
切断した断面図である。これらの図に示す緩衝材では、
シート1上に複数の筒状突起2と補強リブ8a,8b,
8c,8dとが設けられている。筒状突起2の外周は、
四方向から補強リブ8a,8bにより補強されており、
これらの補強リブ8a,8bは、隣り合う筒状突起2を
相互に連結している。図3(a)及び(b)では、更
に、追加の補強リブ8c,8dが、隣り合う筒状突起2
の間に設けられている。これらの補強リブ8c,8d
は、緩衝材の強度を高める等のはたらきをする。
【0024】筒状突起の壁厚は、木質化粧板の上に載置
される重量物の荷重を支え、この荷重による沈み込みを
防ぐためには、厚くするのが望ましい。しかし、壁厚
が、厚くなると、筒状突起自体の剛性が増し、弾性変形
による吸収能力が低下したり、変形量が小さくなって、
エアクッション効果も低減する。
【0025】本発明では、筒状突起が、この筒状突起を
床板の裏面と平行な面で切断したとき、筒状突起の外周
の長さの10〜80%の部分において、筒状突起の最大
壁厚の50%以下の壁厚を有する。この範囲の部分で、
壁厚みを部分的に最大壁厚みの50%以下にした薄い箇
所を作れば、衝撃による筒状突起の弾性変形を容易にさ
せるとともに、密閉された空気が圧縮されたとき、壁の
薄い部分を容易に膨らませ、エアクッション効果を助長
させることができる。壁厚が最大壁厚の50%を超える
部分は、膨らみ量が少なく、エアクッション効果が十分
に発揮できない。
【0026】図4(a)は、一例の筒状突起の平面図で
ある。図4(b)は、図4(a)の筒状突起をC−C線
で切断した断面図である。図4(a)及び(b)に示す
ように、筒状突起9は、上端面9aを有し、シート1上
に設けられている。筒状突起9には、内部に空間9bが
設けられている。この筒状突起9には、肉薄の部分9c
が放射状に4つ設けられている。この肉薄部分9cは、
上端面9aに接するように設けられる床板に荷重が掛か
った場合、筒状突起9の弾性変形を容易にし、空間9b
内に密閉された空気が圧縮されることで、肉薄部分9c
が膨らんで、エアクッション効果が高まる。図5は、変
形した状態の図4(a)の筒状突起の平面図である。図
5に示すように、筒状突起9は、肉薄部分9cが膨らん
で、衝撃吸収性能が高まる。
【0027】防音床材を施工する際には、コンクリート
床スラブ上に多量に塗布された未硬化状態の接着剤の上
に、防音床材を置いて、押圧して、貼りつけたり、位置
合わせのために、防音床材を横滑りさせたりする。本発
明の防音床材は、緩衝材が床スラブと接する面がシート
からなり、凹部やスリット部等がなく、平面であるた
め、このようにして防音床材を横滑りさせたりしても、
接着剤が緩衝材底部の凹部やスリット部等に流入固化
し、防音効果を阻害する心配がない。
【0028】本発明では、筒状突起の間のシートに、シ
ートの厚さ方向に連通している貫通部を設けるのが好ま
しい。この貫通部は、複数の防音床材を接着剤により床
スラブに貼着する際に、余剰の接着剤が貫通部を通るこ
とで、貫通部より抜け出て分散し、防音床材のジョイン
ト部に接着剤を集中させることがない。貫通部の形状
は、接着剤を通し、通った接着剤が集中せず、分散させ
る形状が好ましい。
【0029】図8(a)は、一例の防音床材の施工前の
断面図である。図8(b)は、図8(a)の防音床材の
施工後の断面図である。図8(a)及び図8(b)に示
すように、緩衝材14には、クッション効果を増すため
の凹部や溝、スリットが設けられることが多い。しか
し、溝15には、接着剤12が流れ込んで固化し、防音
床材のクッション効果が阻害され、防音性能が低下す
る。また、接着剤12が、ジョイント部に流れ込み固化
した場合、ジョイント部に衝撃が加わった時のクッショ
ン性が少なくなり、防音性能が著しく低下する。
【0030】本発明の防音床材では、緩衝材に設置した
筒状突起の中間当たりに、シートの両面を連通させる貫
通部を設ける。図6(a)は、貫通部を設けた一例の緩
衝材の平面図である。図6(b)は、図6(a)の緩衝
材をD−D線で切断した断面図である。この例の緩衝材
は、筒状突起2の間に、2種類の異なる貫通部10,1
1が設けられている。貫通部10は、4つの筒状突起2
に囲まれたシートの部分に、上面から見て丸形の孔にな
るように形成される。一方、貫通部11は、同様の筒状
突起2の間ではあるが、2本の切れ目が交差するように
して形成されている。
【0031】図7(a)は、一例の防音床材の施工前の
断面図である。図7(b)は、図7(a)の防音床材の
施工後の断面図である。図7(a)及び(b)に示すよ
うに、接着剤12は貫通部11を通り、分散して固化す
る。このように、本発明の防音床材は、施工時に、接着
剤12がジョイント部13等に集中的に流入して固化す
るのを防ぐことができ、優れた防音性能を発揮すること
ができる。
【0032】本発明にかかる弾性を有する緩衝材の材料
としては、スチレン・ブタジエンゴム、エチレン・プロ
ピレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、ニト
リルゴム等の合成ゴム、又は天然ゴム、又はオレフィン
系、スチレン系、塩ビ系等の熱可塑性のゴム、又は軟質
塩化ビニル、ポリエチレン、EVA、ポリウレタン等の
軟質プラスチックが挙げられ、これらは1種又は2種以
上を混合して用いてもよく、また、発泡体に成型して使
用してもよい。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づいて、
本発明をより詳細に説明する。 (参考例1) 図3(a)及び(b)に示す形状のゴム製の緩衝材を作
製した。ゴム硬度(JIS−K−6301に規定するA
形硬度計による)を65、全体の厚みを12mmにし
た。シートの厚さは0.5mmとし、筒状突起は外径を
12mm、内径を8mmとし、シート上20mm間隔で
碁盤目状に配した。補強リブは、高さ7mm、厚さ1m
mで、筒状突起間に張りめぐらした。床板の裏面のう
ち、密閉空間と面することになる部分は、床板の裏面の
面積の約30%であった。この緩衝材に、床板として、
6mm厚の木質化粧合板を張り合わせ、本参考例の防音
床材を製造した。
【0034】150mm厚のコンクリート床スラブに、
エポキシ系接着剤を800〜1000g/m2 塗布した
後、本参考例の防音床材を押圧して敷設し、本参考例の
防音床構造を製造し、JIS−A−1418に準じて、
床衝撃音レベルを測定した。結果を表1に示す。
【0035】(実施例1) 硬度65のゴム製で、シート厚を1.0mmとして、本
実施例にかかる緩衝材を製造した。筒状突起としては、
図5に示すような、外径20mm、内径14mmの突起
を用いた。この筒状突起の内周には、それぞれが対向す
る4ケ所の位置に、厚み0.3mm、幅4mmの肉薄部
を設けた。この筒状突起を、シート上25mm間隔で碁
盤目状に配した。この緩衝材は、床板底面積の約50%
が密閉空間に面することになる。
【0036】参考例1と同様にして、本実施例の防音床
材及び防音床構造を製造し、床衝撃音レベルを測定し
た。結果を表1に示す。
【0037】(実施例2) 筒状突起間のシートに、図5に示すような、直径5mm
の丸形の貫通部を設けた以外は、参考例1と同様にし
て、防音床材及び防音床構造を製造した。本実施例で
は、図7に示すように、ジョイント部への接着剤の集中
流入は認められなかった。また、本実施例でも、参考例
1と同様に床衝撃音レベルを測定した。結果を表1に示
す。
【0038】(比較例1) JIS−A硬度を60に変え、筒状突起を、内面空間を
有さない円柱塊状とした以外は、参考例1と同様にし
て、床板及び床構造を製造した。参考例1と同様にし
て、床衝撃音レベルを測定し、表1に示す結果を得た。
【0039】(比較例2) 緩衝材として、図8に示すような、厚みが12mmで、
2.5mm角の溝付きの、30倍発泡のポリエチレン発
泡体を使用した以外、参考例1と同様にして、床板及び
床構造を製造した。この例では、接着剤が、床板のジョ
イント部や、応力変形を容易にするために設けた溝に流
れ込み固化した。また、参考例1と同様に床衝撃音レベ
ルを測定し、表1に示す結果を得た。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示すように、参考例1、実施例1及
び2の防音床構造は、床衝撃音(dB)、L値、L等級
のいずれにおいても、比較例1及び2の床構造より、衝
撃音が低かった。特に、参考例1、実施例1及び2の防
音床構造では、250〜2kHzの音の低減効果が著し
かった。また実施例1及び2では500Hzの衝撃音に
低減効果が認められた。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の防音床材では、
内部に密閉可能な空間を有する1つ以上の筒状突起を設
けたシートを緩衝材として用いる。この緩衝材は、筒状
突起の上端面が床板と接するように、接着剤等を用いて
床板に接着させ、筒状突起内に密閉空間が形成される。
かかる防音床材は、床板に加わる衝撃エネルギーを、筒
状突起の弾性変形とエアクション効果とにより減衰さ
せ、優れた防音性能を発揮する。
【0043】また、本発明の防音床材では、筒状突起の
密閉空間を形成する外周壁に、最大壁厚みの50%以下
の肉薄部を設ける。この肉薄部は、筒状突起を床板と平
行な面で切断したとき、筒状突起の外周の長さの10〜
80%の長さに配する。かかる本発明の防音床材は、筒
状突起が弾性変形する際に、密閉された空気が圧縮さ
れ、肉薄部を容易に膨張させ、エアクッション効果を助
長し、より優れた防音効果を発揮する。
【0044】更に、本発明の防音床材では、筒状突起を
シート上に設けた補強リブで連結することができる。補
強リブを設けた防音床材では、筒状突起が補強できると
ともに、緩衝材の成型時に、緩衝材をモールドから容易
に脱型することができる。
【0045】また、本発明の防音床材では、シート面に
貫通部を設けることができる。貫通部を設けた防音床材
では、施工時に床スラブとの接着に用いる接着剤を、適
度に貫通部に逃がし、分散させることができる。かかる
防音床材を用いる防音床構造では、防音材ジョイント部
への接着剤の流入固化が防止され、防音性能を低下させ
ることがなく、防音性能を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一例の防音床構造の破断斜視図である。
【図2】(a)は、緩衝材が変形する前の断面図であ
る。(b)は、図2(a)の緩衝材が変形した後の断面
図である。
【図3】(a)は、一例の補強リブの斜視図である。
(b)は、図3(a)の緩衝材をB−B線で切断した断
面図である。
【図4】(a)は、一例の筒状突起の平面図である。
(b)は、図4(a)の筒状突起をC−C線で切断した
断面図である。
【図5】変形した状態の図4(a)の筒状突起の平面図
である。
【図6】(a)は、貫通部を設けた一例の緩衝材の平面
図である。(b)は、図6(a)の緩衝材をD−D線で
切断した断面図である。
【図7】(a)は、本発明の一例の防音床材の施工前の
断面図である。(b)は、図7(a)の防音床材の施工
後の断面図である。
【図8】(a)は、一例の防音床材の施工前の断面図で
ある。(b)は、図8(a)の防音床材の施工後の断面
図である。
【符号の説明】
1 シート 2,9 筒状突起 2a,9a 筒状突起の上端面 2b,9b 筒状突起内の空間 3 床板 4 防音床材 5 接着剤層 6 コンクリート床スラブ 7 密閉空間 8a,8b,8c,8d 補強リブ 9c 肉薄部分 10,11 貫通部 12 接着剤 13 ジョイント部 14 緩衝材 15 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−296965(JP,A) 実開 昭51−72331(JP,U) 特公 平7−107324(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/18 602

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床板と弾性を有する緩衝材とからなり、
    床スラブに貼着される防音床材であって、 前記緩衝材がシートと複数の筒状突起とからなり、前記
    各筒状突起が前記シートの一方の面上に設けられてお
    り、前記各筒状突起の内部に空間が設けられており、前
    記各筒状突起の上端面が前記床板の裏面に接着されてお
    り、前記各筒状突起と前記シートと前記床板の裏面とに
    よって、それぞれ密閉空間が形成されており、前記筒状
    突起を前記床板の裏面と平行な面で切断したとき、前記
    筒状突起が、前記筒状突起の外周の長さの10〜80%
    の部分において、前記筒状突起の最大壁厚の50%以下
    の壁厚を有することを特徴とする、防音床材。
  2. 【請求項2】 前記筒状突起の間の前記シートに貫通部
    が設けられており、前記貫通部が前記シートの厚さ方向
    に連通しており、複数の前記防音床材のシートの他方の
    面が接着剤により前記床スラブに貼着される際に、前記
    貫通部を余剰の前記接着剤が通ることで、前記防音床材
    のジョイント部に前記接着剤が集中しないことを特徴と
    する、請求項1記載の防音床材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の防音床材と床スラ
    ブとを具えている防音床構造であって、 前記シートの他方の面が、前記床スラブに貼着されてい
    ることを特徴とする、防音床構造。
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