JP3421360B2 - 外装式制動装置 - Google Patents

外装式制動装置

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JP3421360B2
JP3421360B2 JP05531492A JP5531492A JP3421360B2 JP 3421360 B2 JP3421360 B2 JP 3421360B2 JP 05531492 A JP05531492 A JP 05531492A JP 5531492 A JP5531492 A JP 5531492A JP 3421360 B2 JP3421360 B2 JP 3421360B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D69/00Friction linings; Attachment thereof; Selection of coacting friction substances or surfaces
    • F16D69/02Composition of linings ; Methods of manufacturing
    • F16D69/025Compositions based on an organic binder

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブレーキレバーと制動
体、ならびに両者を連結する機械式連動機構とからな
り、前記ブレーキレバーの操作力で制動体を車輪の被制
動体に押圧して、この車輪を制動する外装式制動装置、
詳しくは、車輪が雨水や露などで濡れた湿潤時でも優れ
た制動力が得られるようにする手段に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば特公昭57−26702
号公報に示されるように、制動体が、ゴムのポリマーを
主剤とする結合剤と、金属化合物の粉粒体が混合したも
のでなり、湿潤時でも乾燥時と同様の制動効果を得るこ
との可能なものがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、制動体を被制動
体に極めて高い押圧力で押圧する必要があるために、さ
らには、この高圧押圧を実行するに当たっては、たとえ
ば自転車において、ブレーキレバー自体に手で付与する
操作力を大にする必要があるために、高押圧力での押圧
が困難になり、制動力が充分には得にくくなっていた。
本発明の目的は、湿潤時でも比較的高い制動力が操作容
易に現出できるものを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による外装式制動
装置にあっては、目的達成のために、冒頭に記したもの
において、前記制動体を、乾燥時に比して湿潤時に制動
力の低下するゴム様基材から形成し、このゴム様基材の
少なくとも表面に、前記ゴム様基材に対して30重量部
から300重量部の、硬質摩擦剤としての酸化アルミニ
ウムに加えて、前記被制動体よりも硬度が低い弁柄を散
在させた制動体を用い、更に、前記機械式連動機構の入
出力比を4.54より大となるよう構成し、これによる
制動体の押圧力増加によって湿潤時の制動力を向上させ
るように構成したことを特徴とする。その作用、効果は
つぎのとおりである。
【0005】
【作用】本発明による外装式制動装置にあっては、従来
と等しい人為操作力をブレーキレバーに付与しても、連
動機構の入出力比向上のために、制動体が従来より高い
押圧力で被制動体に圧接し、湿潤時においては、ゴム様
基材が液層のために制動作用しなくとも、硬質摩擦剤が
液層を切って被制動体に制動作用することに起因して硬
質摩擦剤を備えないゴム様基材による制動力に比して向
上するだけではなく、機械式連動機構の入出力比の向上
で制動体の被制動体に対する押圧力が増加して、硬質摩
擦剤が被制動体によりさらに強く摩擦抵抗を付与するこ
とによっても、より一層向上する制動力を現出する。す
なわち、硬質摩擦剤が液層を切って制動作用すること
と、制動体の被制動体に対する押圧力の強さによるもの
との両面から、高い制動力を現出する。
【0006】
【発明の効果】湿潤時でも、ブレーキレバーを比較的軽
く操作するだけで高制動力が得られ、制動距離を比較的
短くして停止できるなど有利に、しかも、操作容易にブ
レーキ操作できるようになった。
【0007】
【実施例】図1に示すように、一対の制動体1,1を露
出状態で備える外装式制動装置本体Bと、ブレーキワイ
ヤ2と、ブレーキレバー3を備えるレバー装置とによ
り、自転車用の外装式制動装置を構成してある。この制
動装置は、ブレーキレバー3の揺動操作によって入り切
り操作するものであり、かつ、ブレーキレバー3をして
付与する人為操作力により制動体1を車輪リム4に押圧
して車輪Wを摩擦制動するものであり、つぎの如く構成
してある。ブレーキレバー3は、図1に明示する如くレ
バーブラケット5を介してフラットバー型のハンドルバ
ー6に取り付け、レバーブラケット5による枢支軸7の
軸芯まわりで揺動操作するように構成してある。制動装
置本体Bは、一対の制動体1,1を各別に支持する一対
のブレーキアーム8,8などを備え、一方のブレーキア
ーム8を、車輪Wの左右側に各別に位置する一対の車体
フレームF,Fの一方に軸芯Xまわりで揺動するように
取り付け、他方のブレーキアーム8を、他方の車体フレ
ームFに軸芯Xまわりで揺動するように取り付けて使用
するように、カンチレバーブレーキに構成してある。一
対のブレーキアーム8,8の一方のブレーキアーム8に
備えてあるワイヤ製連結具9、前記ブレーキワイヤ2、
および、ブレーキレバー3に備えてあるワイヤ連結具1
0により、ブレーキレバー3と、一対の制動体1,1を
機械的に連動連結するための機械式連動機構Eを構成し
てある。すなわち、ブレーキワイヤ2は、インナーワイ
ヤ2aの一端側を前記ワイヤ連結具9と、この連結具9
を備えない方のブレーキアーム8に連結し、他端側を前
記連結具10に連結することによって、使用状態になる
ように構成してある。この使用状態にあるブレーキワイ
ヤ2は、ブレーキレバー3の揺動力をインナーワイヤ2
aによっていずれものブレーキアーム8,8にこれを揺
動操作するための操作力として伝達する。そして、制動
体1はブレーキアーム8とともに揺動することにより、
機械式連動機構Eは、ブレーキレバー3の揺動操作力が
制動体1に機械的に伝わり、制動体1が車輪リム4に離
れた位置から接触するように移動するとともに圧接する
ように、ブレーキレバー3と制動体1を連動連結するの
である。つまり、ブレーキレバー3をハンドルバー6側
に揺動操作すると、ブレーキワイヤ2を介して伝わるレ
バー操作力のために、左右のブレーキアーム8,8が車
輪Wの方に揺動し、いずれもの制動体1,1が車輪リム
4の側面に圧接して摩擦制動力を付与するようにブレー
キ入りになる。そして、ブレーキレバー3の前記揺動操
作を解除すると、ブレーキワイヤ2が弛み状態になり、
左右のブレーキアーム8,8がそれぞれの基端部に備え
てあるリターンスプリング(図示せず)による付勢作用
のために車輪Wから離れる方に揺動し、いずれもの制動
体1,1が車輪リム4の側面から離れて制動付与を解除
するようにブレーキ切りになる。
【0008】制動体1を、少なくとも表面に粒状の酸化
アルミニュウムが散在するように改変したニトリルブタ
ジエンゴム(以下、改変NBRと略称する。)でなるよ
うに、表1に示す配合に基いて作成してある。そして、
制動体1の制動特性が適切に利用できる入出力比を連動
機構Eに備えさせて、車輪リム4が乾燥状態にある時に
は、制動の効き過ぎを容易に回避しながら制動操作で
き、車輪リム4が雨水や露などで濡れた湿潤状態にある
時には、車輪リム4の表面に液層が存在するにかかわら
ず制動が比較的良く効く状態で制動操作できるようにし
てある。すなわち、制動体1を前記改変NBRで形成す
ることにより、乾燥時には、制動体1が、酸化アルミニ
ュウムなどの硬質摩擦剤を備えない非改変ニトリルブタ
ジエンゴム(以下、非改変NBRと略称する。)で作成
した非改変制動体に比して低下する制動力を現出し、湿
潤時には、制動体1が前記非改変制動体に比して向上す
る制動力を現出するように構成してある。つまり、乾燥
時にはニトリルブタジエンゴム(以下、NBRと略称す
る。)が車輪リムに容易に密着して、酸化アルミニュウ
ムより大なる摩擦抵抗を付与し、湿潤時には、車輪リム
表面の液層のためにNBRによる摩擦抵抗付与が不能に
なっても、酸化アルミニュウムがその硬さのために液層
を切って車輪リムに引っ掛かり作用して摩擦抵抗を付与
するように構成してある。また、非改変制動体を使用す
る場合には、制動体とブレーキレバー3を連動連結する
非改変用連動機構Eaとして、図1の如きブレーキレバ
ー3の入力アーム長さLIと、出力アーム長さLOの
比、ブレーキアーム8の入出力比、ならびに、制動体が
車輪リム4に接触する状態での連結具9およびインナー
ワイヤ2aのブレーキアーム8に対する連結角度Aのそ
れぞれが次ぎの表1に示すものである連動機構を採用す
ることにより、非改変制動体が乾燥時に車輪リム4に所
定の押圧力で圧接して過不足のない制動力を現出するよ
うにする。これに対し、改変NBRでなる制動体1を使
用している故に、前記連動機構Eにおけるブレーキレバ
ー3の入力アーム長さLIと、出力アーム長さLOの
比、ブレーキアーム8の入出力比、ならびに、制動体が
車輪リム4に接触する状態での連結具9およびインナー
ワイヤ2aのブレーキアーム8に対する連結角度Aを、
表2に示す如く設定することにより、表2に示すよう
に、連動機構Eによる出力が入力の約6.65倍になる
ように構成してある。すなわち、ブレーキレバー3に入
力する操作力Pが等しくても、非改変連動機構Eaによ
るよりも連動機構Eによる方が制動体を車輪リム4に圧
接する押圧力が増加するように、連動機構Eの入出力比
を非改変制動体用の連動機構Eaに比して約1.12倍
に向上させ、この入出力比向上により、乾燥時には、制
動体1が非改変制動体によるものに等しいまたはほぼ等
しい制動力を現出し、湿潤時には、制動体1が非改変制
動体に比して向上する制動力をさらに向上する制動力を
現出するように構成してある。つまり、乾燥時には非改
変制動体に比して制動力が低下する制動体1を使用する
も、制動体1による制動力が非改変制動体による制動力
に比して低下する低下制動力分を、連動機構Eの入出力
比の向上による制動体の押圧力増加によって補足し、乾
燥時であっても、非改変制動体を使用する場合と等しい
またはほぼ等しい制動力が得られるのである。また、湿
潤時には非改変制動体に比して制動力が向上する制動体
1を使用するも、制動体1が現出する制動力が連動機構
Eの入出力比の向上による制動体の押圧力増加によって
より一層、向上し、湿潤時でも乾燥時の制動力に接近す
る値の制動力が得られるのである。
【0009】このことは、改変NBRでなる制動体1お
よび非改変制動体の制動試験によった得られた図2の試
験結果からも明らかである。制動試験は、表面に2〜6
ミクロンの厚さのアルマイト層を備えるアルミ製車輪リ
ムを被制動体として行った。また、 ライダーを含む全
体の自転車全体の質量を100kgとし、速度を12.
5km/hとし、図1に示す如くブレーキレバー3の先
端から25mmの箇所に操作入力P=180Nを作用さ
せて行った。さらに、湿潤条件として、毎分0.3〜
0.4リットルの流水量の水で車輪を濡らした。図2の
横軸は制動回数(N)を示し、縦軸は制動力(F)を示
す。非改変制動体を非改変用の連動機構Eaでブレーキ
レバーに連結した場合、乾燥時には線ア’−アで示す制
動力を現出し、湿潤時には線イ’−イで示す制動力を現
出する。また、乾燥時において、制動回数(N)の増加
にかかわらず制動力変化が少なくなる安定期に入ると、
この安定期での制動力は、使用初期の制動力に比して若
干低下する。湿潤時において、制動回数(N)の増加に
かかわらず制動力変化が少なくなる安定期に入ると、こ
の安定期での制動力は、使用初期の制動力に比して若干
向上する。改変NBRでなる制動体1を非改変用の連動
機構Eaでブレーキレバーに連結した場合、乾燥時には
線ウ’−ウで示す制動力を現出し、湿潤時に線エ’−エ
で示す制動力を現出し、この湿潤時制動力は、乾燥時制
動力に比しては低下するが、非改変制動体の湿潤時制動
力(イ’−イ)に比しては向上する。また、乾燥時にお
いて、制動回数(N)の増加にかかわらず制動力変化が
少なくなる安定期に入ると、この安定期での制動力は、
使用初期の制動力に比して若干低下する。湿潤時におい
て、制動回数(N)の増加にかかわらず制動力変化が少
なくなる安定期に入ると、この安定期での制動力は、使
用初期の制動力に比して若干低下する。改変NBRでな
る制動体1を連動機構Eでブレーキレバーに連結した場
合、乾燥時には線ア’−キで示す制動力を現出し、湿潤
時に線オ’−オで示す制動力を現出する。図2に示す制
動力Fは、図3および図4に示す算出方法に基づいて算
出したものである。すなわち、乾燥時には、図3に示す
如く制動力変化が少ないところの制動力経過で、制動開
始後、制動時間tを要して車輪停止に至り、湿潤時に
は、図4に示す如く制動力が車輪停止時に最大に達する
ところの制動力経過で、制動開始後、制動時間tを要し
て車輪停止に至る。そして、乾燥時および湿潤時のいず
れにおいても、制動開始後、0.5秒後に測定を開始
し、制動開始後少なくとも2.5秒経過した後に測定を
終了し、その間の平均値を制動力Fとして算出した。
【0010】図5および図6は、改変NBRでなる制動
体1および非改変制動体の別の制動試験の結果を示すも
のである。この制動試験は、表面に2〜6ミクロンの厚
さのアルマイト層を備えるアルミ製車輪リムに対し、乾
燥状態(DRY)、湿潤状態(WET)、および、車輪
リムに砂が付いた砂状態(DUSTY)のそれぞれで行
った。また、ライダーを含む全体の自転車全体の質量を
100kgとし、前輪側を試験対象とし、速度を25k
m/hとし、図1に示すようにブレーキレバー3の先端
から25mmの箇所に操作入力P=14kgを作用させ
て行った。さらに、湿潤条件として、毎分600ccの
流水量の水で車輪を濡らした。制動体1は、表2に示す
ように約6.653の入出力比を備える連動機構Eによ
りブレーキレバーに連結して行い、非改変制動体は、表
2に示すように約5.949の入出力比を備える連動機
構Eaによりブレーキレバーに連結して行った。図5お
よび図6の横軸は、制動回数(N)を示し、縦軸は、制
動力(F)を示す。図5および図6で示す黒丸印は、改
変NBRでなる制動体1の試験結果で、白丸印は、非改
変制動体の試験結果である。また、図5は、乾燥状態
(DRY)、湿潤状態(WET)および砂状態(DUS
TY)それぞれの一つの項目で複数回、試験を行ったこ
とを示している。図6は、各項目において現出された最
高制動力と最低制動力との差を明示するものである。つ
まり、図7に明示するように、改変NBRでなる制動体
1は、乾燥時において非改変制動体にほぼ等しい制動力
を現出し、湿潤時において非改変制動体に比して優れた
制動力を現出する。また、図8に明示するように、改変
NBRでなる制動体1の乾燥状態(DRY)での使用に
伴う制動性能変化が非改変制動体に比して少なくなる。
また、改変NBRでなる制動体1が乾燥状態(DRY)
および湿潤状態(WET)で図5および図6に示す値の
制動力を現出するのであり、しかも、ブレーキレバーの
操作入力Pが180N(180N=18.37kg)よ
り低い値の14kgであり、車体速度が12.5km/
hより高速の25km/hであることを試験条件として
いる。したがって、改変NBRでなる制動体1、連動機
構Eを使用することにより、ライダーを含む自転車全体
の質量を100kgとし、ブレーキレバーへの操作入力
Pを180Nとし、車体速度を12.5km/hとする
試験条件の場合には、湿潤時での制動力が前輪で14.
3kg以上、後輪で10.2kg以上、乾燥時の制動力
が前輪で28.6kg以上、後輪で20.4kg以上に
なる制動力が得られ、さらには、湿潤時での制動力が前
輪で22.4kg以上、後輪で14.3kg以上、乾燥
時の制動力が前輪で34.7kg以上、後輪で22.4
kg以上になる制動力をも得られる。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】尚、表2に示すブレーキレバーにおけるア
ーム比の値は、フラットバー型ハンドル用のブレーキレ
バーのもので、かつ、ブレーキレバーが引き始め位置と
ボトムアップ付近の中間位置に位置する時の値である。
また、ブレーキレバーにおけるアーム比の値は、ブレー
キアームの制動体取り付け長孔の中間位置に制動体が位
置する状態に制動体の取り付けをした場合の値である。
【0014】上記制動体1にあっては、前記組成構成に
起因し、 酸化アルミニュウムの配合量を比較的おおく
し、湿潤時には、車輪リムがアルミニュウム製の場合で
も、液層切りによる面と、連動機構Eによる制動体の押
圧力増大の面の両面から高い制動力を現出し、その割り
には、乾燥時における制動の効き過ぎが回避しやすいよ
うにできる。すなわち、硫黄の混入量が比較的多いこと
によってNBRが強固に結合する。この結合強度のため
に、制動時に、酸化アルミニュウムが剥離しにくくな
り、この結果、湿潤時に液層切りによる制動が精度良く
行われるように、かつ、乾燥時の非改変制動体に比して
の制動力低下が顕著になるように、酸化アルミニュウム
の混入量を比較的多くできる。酸化アルミニュウムは、
モースカタサ9の硬度を備え、アルミニュウム製リムの
場合でも、リム表面の液層を切ってリムに確実に引っ掛
かり作用して精度良く制動作用する。また、弁柄は、ア
ルミニュウム製リムの表面のアルマイト層に比して硬度
が低く、乾燥時に、酸化アルミニュウムの混入の割りに
優れた制動力を現出する。
【0015】〔別実施例〕制動体が車輪リムに制動作用
するよう構成する他、制動体が作用して制動力付与する
専用の部材を車輪に備えて実施してもよく、これらを被
制動体4と総称する。制動体を構成するに、組成をつぎ
の如く変更して実施してもよい。NBRに替え、スチレ
ンブタジエンゴム(SBR)など、各種の合成ゴムを採
用してもよい。さらには、合成樹脂や天然ゴムを採用し
てもよいのであり、これらをゴム様基材と総称する。
【0016】制動対象とする車輪リムの素材によって
は、酸化アルミニュウムに替え、シリコンカーバイト
(SiC)を採用して実施してもよい。また、ダイヤモ
ンドを採用して実施してもよい。つまり、表3に示すよ
うに、被制動体に比して、等しいまたはそれより硬い硬
度を備えるものを採用することによって液層切りが可能
になるのであり、これらを硬質摩擦剤と総称する。ま
た、ゴム様基材、100重量部に対しての硬質摩擦剤の
配合重量部が30より少なくなると水切り効果が低くな
って制動効果が得られなくなり、300より多くなると
制動体の耐久性の面から使用不能になる。したがって、
硬質摩擦剤は、30〜300重量部の配合で混入すると
よい。
【0017】
【表3】
【0018】制動対象とする車輪リムの素材によって
は、弁柄に替え、酸化チタン(TiO)、酸化錫(Sn
2 )を採用してもよい。すなわち、被制動体より硬度
が低いものを採用すればよい。ゴム様基材、100重量
部に対し、加硫剤として硫黄を比較的多い配合重量部で
配合すると、ゴム様基材の結合が強固になり、ゴム様基
材が硬質摩擦剤を保持する強度が大になって有利であ
る。また、配合重量部が20より大になると、制動体が
硬くなり過ぎて使用不能になる。硫黄を含む加硫促進剤
を採用する場合には、この硫黄が加硫機能を発揮するこ
とから、加硫剤としての硫黄は、0.2程度の重量部で
配合しても所望の加硫効果が得られる。したがって、ゴ
ム様基材、100重量部に対し、加硫剤としては、0.
2〜20重量部の配合で混入するとよい。
【0019】連動機構Eの入出力比を向上させるに、上
記実施例の如く、ブレーキレバーにおける入力アーム長
さと出力アーム長さの比を向上させるブレーキレバー手
段のみを採用する他、ブレーキアームにおける入力アー
ム長さと出力アーム長さの比を向上させるブレーキアー
ム手段、ブレーキワイヤの伝動効率を向上させるブレー
キワイヤ手段のいずれか一つを採用したり、ブレーキレ
バー手段、ブレーキアーム手段およびブレーキワイヤ手
段の二つまたは三つを組み合わせる手段を採用して実施
してもよい。
【0020】本発明は、フラットバー型ハンドルに使用
する制動装置の他、ドロップ型ハンドルに使用する制動
装置、すなわち、メインレバーのみのもの、あるいは、
エクステンションレバーを備えるものなど、種々の制動
装置にも適応可能である。そして、硬質摩擦剤を備える
制動体を使用するに際しての連動機構として、従来、ド
ロップ型ハンドルに使用する制動装置においては、メイ
ンレバーでブレーキ操作する時の連動機構全体としての
入出力比が4.54であり、エクステンションレバーで
ブレーキ操作する時の連動機構全体としての入出力比が
5.77であるものがあり、フラットバー型ハンドル用
の制動装置においは、連動機構全体としての入出力比が
4.14であるものがあった。本発明においては、ドロ
ップ型ハンドルに使用する制動装置において、メインレ
バーでブレーキ操作する時の連動機構全体としての入出
力比が4.54より大であり、エクステンションレバー
でブレーキ操作する時の連動機構全体としての入出力比
が5.77より大であるように構成し、フラットバー型
ハンドル用の制動装置においは、連動機構全体としての
入出力比が4.14より大であるように構成することに
より、入出力比の向上による押圧力増加によって高湿潤
時制動力を得るといゆう本発明の目的を達成する。
【0021】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】外装式制動装置の正面図
【図2】制動体が現出する制動力の説明図
【図3】乾燥時の平均制動力算出方法を示す説明図
【図4】湿潤時の平均制動力算出方法を示す説明図
【図5】制動試験の結果を示す説明図
【図6】制動試験の結果を示す説明図
【図7】制動試験の結果を示す説明図
【図8】制動試験の結果を示す説明図
【符号の説明】
1 制動体 3 ブレーキレバー 4 被制動体 E 機械式連動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭53−131636(JP,A) 特開 昭49−32038(JP,A) 特開 昭58−183372(JP,A) 特開 昭61−71266(JP,A) 実開 平1−143434(JP,U) 実開 昭58−142191(JP,U) 実開 平5−71476(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62L 1/10 - 1/16 F16D 65/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキレバー(3)と制動体(1)、な
    らびに両者を連結する機械式連動機構(E)とからな
    り、前記ブレーキレバー(3)の操作力で制動体(1)
    を車輪(W)の、被制動体(4)に押圧して、この車輪
    (W)を制動する外装式制動装置において、 前記制動体(1)を、乾燥時に比して湿潤時に制動力の
    低下するゴム様基材から形成し、このゴム様基材の少な
    くとも表面に、前記ゴム様基材に対して30重量部から
    300重量部の、硬質摩擦剤としての酸化アルミニウム
    に加えて、前記被制動体(4)よりも硬度が低い弁柄を
    散在させた制動体(1)を用い、更に、前記機械式連動
    機構(E)の入出力比を4.54より大となるよう構成
    し、これによる制動体(1)の押圧力増加によって湿潤
    時の制動力を向上させるように構成した外装式制動装
    置。
  2. 【請求項2】前記ゴム様基材はニトリルブタジジエンゴ
    ムを含む請求項1に記載の外装式制動装置。
  3. 【請求項3】前記ゴム様基材は更に、ニトリルブタジジ
    エンゴムに対して0.2から20重量部の硫黄を含む請
    求項2に記載の外装式制動装置。
  4. 【請求項4】前記酸化アルミニウムは粒状である請求項
    1から3のいずれかに記載の外装式制動装置。
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