JP3420817B2 - 平版印刷版用支持体の製造方法 - Google Patents
平版印刷版用支持体の製造方法Info
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- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
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- Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
- Continuous Casting (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は平版印刷版用支持体の製
造方法に関する、特に使用済もしくは，製造中不良とな
った平版印刷版をリサイクルすることで、安価でかつ電
解粗面化性の良いアルミニウム支持体を製造する方法に
関する。
造方法に関する、特に使用済もしくは，製造中不良とな
った平版印刷版をリサイクルすることで、安価でかつ電
解粗面化性の良いアルミニウム支持体を製造する方法に
関する。
【０００２】
【従来の技術】印刷版用アルミニウム支持体、特にオフ
セット印刷版用支持体としてはアルミニウム板（アルミ
ニウム合金板を含む）が用いられている。その多くは板
厚０．１〜０．５ｍｍ程度のＪＩＳ規格のＡ１０００
系，Ａ３０００系の圧延板である。一般にアルミニウム
板をオフセット印刷版用支持体として使用するために
は、感光材料との適度な接着性と保水性を有しているこ
とが必要である。このためにはアルミニウム板の表面を
均一かつ緻密な砂目を有するように粗面化しなければな
らない。この粗面化処理は製版後実際にオフセット印刷
を行ったときに版材の印刷性能や耐刷力に著しい影響を
およぼすので、その良否は版材製造上重要な要素となっ
ている。
セット印刷版用支持体としてはアルミニウム板（アルミ
ニウム合金板を含む）が用いられている。その多くは板
厚０．１〜０．５ｍｍ程度のＪＩＳ規格のＡ１０００
系，Ａ３０００系の圧延板である。一般にアルミニウム
板をオフセット印刷版用支持体として使用するために
は、感光材料との適度な接着性と保水性を有しているこ
とが必要である。このためにはアルミニウム板の表面を
均一かつ緻密な砂目を有するように粗面化しなければな
らない。この粗面化処理は製版後実際にオフセット印刷
を行ったときに版材の印刷性能や耐刷力に著しい影響を
およぼすので、その良否は版材製造上重要な要素となっ
ている。
【０００３】印刷版用アルミニウム支持体の粗面化法と
しては、交流電解エッチング法が一般的に採用されてお
り、電流としては、普通の正弦波交流電流、矩形波など
の特殊交番波形電流が用いられている。そして、黒鉛等
の適当な電極を対極として交流電流により、アルミニウ
ム板の粗面化処理を行うもので、通常一回の処理で行わ
れているが、そこで得られるピット深さは全体的に浅
く、耐刷性能に劣るものであった。このため、その直径
に比べて深さの深いピットが均一かつ緻密に存在する砂
目を有する印刷版用支持体として好適なアルミニウム板
が得られるように、数々の方法が提案されている。その
方法としては、特殊電解電源波形を使った粗面化方法
（特開昭５３−６７５０７号公報）、交流を使った電解
粗面化時の陽極時と陰極時の電気量の比率（特開昭５４
−６５６０７号公報）、電源波形（特開昭５５−２５３
８１号公報）、単位面積あたりの通電量の組み合わせ
（特開昭５６−２９６９９号公報）などが知られてい
る。また、機械的な粗面化と組みあわせた（特開昭５５
−１４２６９５号公報）なども知られている。
しては、交流電解エッチング法が一般的に採用されてお
り、電流としては、普通の正弦波交流電流、矩形波など
の特殊交番波形電流が用いられている。そして、黒鉛等
の適当な電極を対極として交流電流により、アルミニウ
ム板の粗面化処理を行うもので、通常一回の処理で行わ
れているが、そこで得られるピット深さは全体的に浅
く、耐刷性能に劣るものであった。このため、その直径
に比べて深さの深いピットが均一かつ緻密に存在する砂
目を有する印刷版用支持体として好適なアルミニウム板
が得られるように、数々の方法が提案されている。その
方法としては、特殊電解電源波形を使った粗面化方法
（特開昭５３−６７５０７号公報）、交流を使った電解
粗面化時の陽極時と陰極時の電気量の比率（特開昭５４
−６５６０７号公報）、電源波形（特開昭５５−２５３
８１号公報）、単位面積あたりの通電量の組み合わせ
（特開昭５６−２９６９９号公報）などが知られてい
る。また、機械的な粗面化と組みあわせた（特開昭５５
−１４２６９５号公報）なども知られている。
【０００４】一方、Ａ１０００系，Ａ３０００系等の所
定の合金成分を有するアルミニウム板を製造する方法と
しては、先ず一般にＡｌ＝９９．７％以上のインゴット
を溶解しＦｅ，Ｓｉ，Ｃｕ，Ｍｇ，Ｍｎ，Ｚｎ等の元素
を含むアルミニウム合金（母合金という）を添加して所
定の合金成分になるように調合される。その様にして出
来たアルミニウム溶湯を用いて、スラブ（厚さ４００〜
６００ｍｍ，幅１０００〜２０００ｍｍ，長さ２０００
〜６０００ｍｍ）を鋳造し、スラブ表面の不純物組織部
分を面削機にかけて３〜１０ｍｍづつ切削する面削工程
を経た後、スラブ内部の応力の除去と組織の均一化の
為、均熱炉において４８０〜５４０℃，６〜１２時間保
持する均熱化処理工程を行い、しかる後に熱間圧延を４
８０〜５４０℃で行う。熱間圧延で５〜４０ｍｍの厚み
に圧延した後、室温で所定の厚みに冷間圧延を行う。ま
たその後組織の均一化のため焼鈍を行い圧延組織等を均
質化した後、規定の厚みに冷間圧延を行い、平坦度の良
い板にするため矯正する。この様にして作られたアルミ
ニウム支持体を平版印刷版用支持体としていた。若しく
は、同様に所定の合金成分になるよう調合されたアルミ
ニウム溶湯から、駆動鋳型を用いて直接板状に鋳造する
ことも出来る。此の場合例えばハンター法等の双ロール
駆動鋳型を用いれば直接２〜１２ｍｍの板が鋳造できる
ので、熱間圧延を省いて、冷間圧延，焼鈍，冷間圧延、
矯正を行うことで平版印刷版用支持体にすることが出来
る。又、バズレー法等の双ベルト駆動鋳型を用いると１
０〜５０ｍｍの厚みの板が鋳造できるので、引き続き熱
間圧延を行い、その後冷間圧間圧延，焼鈍，冷間圧延、
矯正を行って平版印刷版用支持体にすることが出来る。
しかしながら、平版印刷版の製造工程においては、工程
トラブル等による不良品の発生や、平版印刷版として所
定の巾，長さに切断する際に生じる切断屑が発生してお
り、それらは一般の屑アルミニウムとして処理され、再
生合金となり、平版印刷版用の原料にはならなかった。
これは、平版印刷版をアルミニウム材料としてみると、
感光層，感光層保護材等の非金属不純物が付随すること
が多い為である。また、使用済の平版印刷版も、現像時
に、画像部として残った部分は感光層が残り、また印刷
インキ等の付着物が残る場合があり、同様に、平版印刷
版用の原材料にはならなかった。このように、平版印刷
版はその支持体が所定の合金成分になるよう調整さたア
ルミニウム合金であるにも関わらず、再度平版印刷版に
なるようなリサイクルが行えないでいた。
定の合金成分を有するアルミニウム板を製造する方法と
しては、先ず一般にＡｌ＝９９．７％以上のインゴット
を溶解しＦｅ，Ｓｉ，Ｃｕ，Ｍｇ，Ｍｎ，Ｚｎ等の元素
を含むアルミニウム合金（母合金という）を添加して所
定の合金成分になるように調合される。その様にして出
来たアルミニウム溶湯を用いて、スラブ（厚さ４００〜
６００ｍｍ，幅１０００〜２０００ｍｍ，長さ２０００
〜６０００ｍｍ）を鋳造し、スラブ表面の不純物組織部
分を面削機にかけて３〜１０ｍｍづつ切削する面削工程
を経た後、スラブ内部の応力の除去と組織の均一化の
為、均熱炉において４８０〜５４０℃，６〜１２時間保
持する均熱化処理工程を行い、しかる後に熱間圧延を４
８０〜５４０℃で行う。熱間圧延で５〜４０ｍｍの厚み
に圧延した後、室温で所定の厚みに冷間圧延を行う。ま
たその後組織の均一化のため焼鈍を行い圧延組織等を均
質化した後、規定の厚みに冷間圧延を行い、平坦度の良
い板にするため矯正する。この様にして作られたアルミ
ニウム支持体を平版印刷版用支持体としていた。若しく
は、同様に所定の合金成分になるよう調合されたアルミ
ニウム溶湯から、駆動鋳型を用いて直接板状に鋳造する
ことも出来る。此の場合例えばハンター法等の双ロール
駆動鋳型を用いれば直接２〜１２ｍｍの板が鋳造できる
ので、熱間圧延を省いて、冷間圧延，焼鈍，冷間圧延、
矯正を行うことで平版印刷版用支持体にすることが出来
る。又、バズレー法等の双ベルト駆動鋳型を用いると１
０〜５０ｍｍの厚みの板が鋳造できるので、引き続き熱
間圧延を行い、その後冷間圧間圧延，焼鈍，冷間圧延、
矯正を行って平版印刷版用支持体にすることが出来る。
しかしながら、平版印刷版の製造工程においては、工程
トラブル等による不良品の発生や、平版印刷版として所
定の巾，長さに切断する際に生じる切断屑が発生してお
り、それらは一般の屑アルミニウムとして処理され、再
生合金となり、平版印刷版用の原料にはならなかった。
これは、平版印刷版をアルミニウム材料としてみると、
感光層，感光層保護材等の非金属不純物が付随すること
が多い為である。また、使用済の平版印刷版も、現像時
に、画像部として残った部分は感光層が残り、また印刷
インキ等の付着物が残る場合があり、同様に、平版印刷
版用の原材料にはならなかった。このように、平版印刷
版はその支持体が所定の合金成分になるよう調整さたア
ルミニウム合金であるにも関わらず、再度平版印刷版に
なるようなリサイクルが行えないでいた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、平版印
刷版のリサイクルが出来ないために、平版印刷版用支持
体であるアルミニウム板を製造する際には、原材料であ
るアルミニウム材はすべて合金を所定の成分組成にする
ために、一般的に、Ａｌ＝９９．７％以上のインゴット
を溶解し、Ｆｅ，Ｓｉ，Ｃｕ，等を所定量含有するＡｌ
母合金を添加する方法がとられる。此の母合金は、Ａｌ
インゴットに比べて価格が高く、Ａｌ合金のコストアッ
プの原因にもなっていた。
刷版のリサイクルが出来ないために、平版印刷版用支持
体であるアルミニウム板を製造する際には、原材料であ
るアルミニウム材はすべて合金を所定の成分組成にする
ために、一般的に、Ａｌ＝９９．７％以上のインゴット
を溶解し、Ｆｅ，Ｓｉ，Ｃｕ，等を所定量含有するＡｌ
母合金を添加する方法がとられる。此の母合金は、Ａｌ
インゴットに比べて価格が高く、Ａｌ合金のコストアッ
プの原因にもなっていた。
【０００６】本発明の目的は、使用済の平版印刷版を、
平版印刷版用アルミニウム原料とするリサイクルを行う
ことで、低コスト平版印刷版が作れ、かつ粗面化適性の
優れた平版印刷版用支持体の製造方法を提供することに
ある。
平版印刷版用アルミニウム原料とするリサイクルを行う
ことで、低コスト平版印刷版が作れ、かつ粗面化適性の
優れた平版印刷版用支持体の製造方法を提供することに
ある。
【０００７】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
アルミニウム支持体と電解粗面化処理の関係を鋭意研究
した結果、本発明を見出したものである。即ち、本発明
の上記目的は、 アルミニウム溶解原材料として、平版印刷版及び／
又は平版印刷版用アルミニウム板を１％以上添加して鋳
造後、冷間圧延、熱処理の何れか一方又は両方を１回以
上行いアルミニウム薄板とした後、矯正、粗面化を行う
ことを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。 前記溶解原材料として使用する前記平版印刷版が、
感光層，感光層保護材，包装材料，粘着テープの内１種
類以上を含有し、前記鋳造前に不純物及びＨ2ガス等の
不要物を除去する溶湯処理を行うことを特徴とする前記
記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 前記溶湯処理方法が、ガスによる溶湯処理方法と濾
材を用いる濾過方法の２段階で行われることを特徴とす
る前記記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 前記鋳造方法が、１対の駆動鋳造鋳型を用いる連続
鋳造方法であることを特徴とする請求項１又は２又は３
記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 によって達成される。
アルミニウム支持体と電解粗面化処理の関係を鋭意研究
した結果、本発明を見出したものである。即ち、本発明
の上記目的は、 アルミニウム溶解原材料として、平版印刷版及び／
又は平版印刷版用アルミニウム板を１％以上添加して鋳
造後、冷間圧延、熱処理の何れか一方又は両方を１回以
上行いアルミニウム薄板とした後、矯正、粗面化を行う
ことを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。 前記溶解原材料として使用する前記平版印刷版が、
感光層，感光層保護材，包装材料，粘着テープの内１種
類以上を含有し、前記鋳造前に不純物及びＨ2ガス等の
不要物を除去する溶湯処理を行うことを特徴とする前記
記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 前記溶湯処理方法が、ガスによる溶湯処理方法と濾
材を用いる濾過方法の２段階で行われることを特徴とす
る前記記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 前記鋳造方法が、１対の駆動鋳造鋳型を用いる連続
鋳造方法であることを特徴とする請求項１又は２又は３
記載の平版印刷版用支持体の製造方法。 によって達成される。
【０００８】本発明において、アルミニウム溶湯から、
例えば固定鋳型を用いてアルミニウム鋳塊を製造する方
法としては、ＤＣ法などの鋳造技術が実用化されてい
る。また駆動鋳型を用いる連続鋳造としては、ハズレー
法などの冷却ベルトを用いる方法と、ハンター法，３Ｃ
法など冷却ロールを使用する方法を適用することが出来
る。又、特開昭６０−２３８００１号公報，特開昭６０
−２４０３６０号公報などには薄板のコイルを作成する
方法が開示されている。本発明は、平版印刷版を溶解原
料として１％以上添加して再溶解し、非金属の不純物等
を除去する処理を行い、鋳造したのち、圧延，焼鈍，の
何れか一方又は両方を１回以上行いアルミニウム薄板と
した後、矯正、粗面化することでリサイクル可能な平版
印刷版用支持体を製造する方法を提供するものである。
例えば固定鋳型を用いてアルミニウム鋳塊を製造する方
法としては、ＤＣ法などの鋳造技術が実用化されてい
る。また駆動鋳型を用いる連続鋳造としては、ハズレー
法などの冷却ベルトを用いる方法と、ハンター法，３Ｃ
法など冷却ロールを使用する方法を適用することが出来
る。又、特開昭６０−２３８００１号公報，特開昭６０
−２４０３６０号公報などには薄板のコイルを作成する
方法が開示されている。本発明は、平版印刷版を溶解原
料として１％以上添加して再溶解し、非金属の不純物等
を除去する処理を行い、鋳造したのち、圧延，焼鈍，の
何れか一方又は両方を１回以上行いアルミニウム薄板と
した後、矯正、粗面化することでリサイクル可能な平版
印刷版用支持体を製造する方法を提供するものである。
【０００９】図１（Ａ）〜図１（Ｄ）の工程概念図を用
いて本発明に用いるアルミニウム支持体の製造方法の実
施態様の１例についてさらに具体的に説明する。図１
（Ａ）に示すように、溶解保持炉１で原材料となるアル
ミニウムインゴット及び母合金を溶解保持する。更に使
用済の平版印刷版、工程条件上不良品となった未使用の
平版印刷版及び平版印刷版用支持体の切断くずを１％以
上添加し溶解する。此の際平版印刷版表面にある感光
層，及び紙等の表面保護材，包装材料，粘着テープ等の
非金属不純物はその殆どが燃焼，炭化する。また、溶解
炉への添加前にロータリーキルン等の焙焼炉で非金属不
純物を事前に燃焼，炭化しておいてもよい。又、物理的
に非金属不純物をある程度除去しておいてもよい。この
ようにしてできたアルミニウム溶湯に不純物除去の溶湯
処理を行う。溶湯処理では、前述の非金属不純物や非金
属不純物の燃焼ガス，酸化物等を除去すると共に、溶湯
中に溶け込んだＨ2 ガスやＮａを除去する。溶湯処理方
法としては，フラックス，ガス，フイルター等が適宜使
用される。特にガスを用いる方法とフイルターを用いる
方法の２段階で溶湯処理をすると良好な結果が得られ
た。溶湯処理されたアルミニウム溶湯は、溶湯供給ノズ
ル４に送られ，双ロール連続鋳造機５によって２〜１２
ｍｍの板に直接鋳造される。このようにして出来たアル
ミニウム板はコイラ６によって巻取ってもいいし、引き
続き冷間圧延等の後工程に送ってもよい。冷間圧延は図
１（Ｂ）に示すような冷間圧延機１１によって行う。そ
の後、必要に応じて焼鈍を図１（Ｃ）に示す熱処理装置
１２によって行う。更に、図１（Ｄ）に示すような矯正
装置１３によって矯正を行った支持体を作る。以上述べ
た実施態様の１例では双ロール連続鋳造を用いたが、双
ベルト式の連続鋳造を用いてもよいし、また、図２に示
す様な固定鋳型を用いる鋳造装置を用いることも出来
る。この方法はＤＣ鋳造といわれる方法で、生産能力を
大きくできる特徴がある。
いて本発明に用いるアルミニウム支持体の製造方法の実
施態様の１例についてさらに具体的に説明する。図１
（Ａ）に示すように、溶解保持炉１で原材料となるアル
ミニウムインゴット及び母合金を溶解保持する。更に使
用済の平版印刷版、工程条件上不良品となった未使用の
平版印刷版及び平版印刷版用支持体の切断くずを１％以
上添加し溶解する。此の際平版印刷版表面にある感光
層，及び紙等の表面保護材，包装材料，粘着テープ等の
非金属不純物はその殆どが燃焼，炭化する。また、溶解
炉への添加前にロータリーキルン等の焙焼炉で非金属不
純物を事前に燃焼，炭化しておいてもよい。又、物理的
に非金属不純物をある程度除去しておいてもよい。この
ようにしてできたアルミニウム溶湯に不純物除去の溶湯
処理を行う。溶湯処理では、前述の非金属不純物や非金
属不純物の燃焼ガス，酸化物等を除去すると共に、溶湯
中に溶け込んだＨ2 ガスやＮａを除去する。溶湯処理方
法としては，フラックス，ガス，フイルター等が適宜使
用される。特にガスを用いる方法とフイルターを用いる
方法の２段階で溶湯処理をすると良好な結果が得られ
た。溶湯処理されたアルミニウム溶湯は、溶湯供給ノズ
ル４に送られ，双ロール連続鋳造機５によって２〜１２
ｍｍの板に直接鋳造される。このようにして出来たアル
ミニウム板はコイラ６によって巻取ってもいいし、引き
続き冷間圧延等の後工程に送ってもよい。冷間圧延は図
１（Ｂ）に示すような冷間圧延機１１によって行う。そ
の後、必要に応じて焼鈍を図１（Ｃ）に示す熱処理装置
１２によって行う。更に、図１（Ｄ）に示すような矯正
装置１３によって矯正を行った支持体を作る。以上述べ
た実施態様の１例では双ロール連続鋳造を用いたが、双
ベルト式の連続鋳造を用いてもよいし、また、図２に示
す様な固定鋳型を用いる鋳造装置を用いることも出来
る。この方法はＤＣ鋳造といわれる方法で、生産能力を
大きくできる特徴がある。
【００１０】本発明における平版印刷版用支持体の粗面
化の方法は、機械的粗面化，化学的粗面化，電気化学的
粗面化及びそれらの組合わせ等各種用いることが出来
る。機械的な砂目立て法としては、例えばボールグレイ
ン，ワイヤーグレイン，ブラシグレイン，液体ホーニン
グ法などがある。また電気化学的砂目立て方法として
は、交流電解エッチング法が一般的に採用されており、
電流としては、普通の正弦波交流電流、あるいは矩形波
など特殊交番電流が用いられている。またこの電気化学
的砂目立ての前処理として、苛性ソーダなどでエッチン
グ処理をしても良い。
化の方法は、機械的粗面化，化学的粗面化，電気化学的
粗面化及びそれらの組合わせ等各種用いることが出来
る。機械的な砂目立て法としては、例えばボールグレイ
ン，ワイヤーグレイン，ブラシグレイン，液体ホーニン
グ法などがある。また電気化学的砂目立て方法として
は、交流電解エッチング法が一般的に採用されており、
電流としては、普通の正弦波交流電流、あるいは矩形波
など特殊交番電流が用いられている。またこの電気化学
的砂目立ての前処理として、苛性ソーダなどでエッチン
グ処理をしても良い。
【００１１】また電気化学的粗面化を行う場合、塩酸ま
たは硝酸主体の水溶液で交番電流によって粗面化される
のが良い。以下詳細に説明する。先ず、アルミニウム支
持体は、まずアルカリエッチングされる。好ましいアル
カリ剤は、苛性ソーダ，苛性カリ，メタ珪酸ソーダ，炭
酸ソーダ，アルミン酸ソーダ，グルコン酸ソーダ等であ
る。濃度０．０１〜２０％，温度は２０〜９０℃，時間
は５ｓｅｃ〜５ｍｉｎ間の範囲から選択されるのが適当
であり、好ましいエッチング量としては０．１〜５ｇ／
ｍ2 である。特に不純物の多い支持体の場合、０．０１
〜１ｇ／ｍ2 が適当である。（特開平１−２３７１９７
号公報）。引き続き、アルカリエッチングしたアルミニ
ウム板の表面にアルカリに不溶な物質（スマット）が残
存するので、必要に応じてデスマット処理を行っても良
い。
たは硝酸主体の水溶液で交番電流によって粗面化される
のが良い。以下詳細に説明する。先ず、アルミニウム支
持体は、まずアルカリエッチングされる。好ましいアル
カリ剤は、苛性ソーダ，苛性カリ，メタ珪酸ソーダ，炭
酸ソーダ，アルミン酸ソーダ，グルコン酸ソーダ等であ
る。濃度０．０１〜２０％，温度は２０〜９０℃，時間
は５ｓｅｃ〜５ｍｉｎ間の範囲から選択されるのが適当
であり、好ましいエッチング量としては０．１〜５ｇ／
ｍ2 である。特に不純物の多い支持体の場合、０．０１
〜１ｇ／ｍ2 が適当である。（特開平１−２３７１９７
号公報）。引き続き、アルカリエッチングしたアルミニ
ウム板の表面にアルカリに不溶な物質（スマット）が残
存するので、必要に応じてデスマット処理を行っても良
い。
【００１２】前処理は上記の通りであるが、引き続き、
本発明として塩酸，または硝酸を主体とする電解液中で
交流電解エッチングされる。交流電解電流の周波数とし
ては、０．１〜１００Ｈｚ，より好ましくは０．１〜
１．０又は１０〜６０Ｈｚである。液濃度としては、３
〜１５０ｇ／ｌ，より好ましくは５〜５０ｇ／ｌ，浴内
のアルミニウムの溶解量としては５０ｇ／ｌ以下が適当
であり、より好ましくは２〜２０ｇ／ｌである。必要に
よって添加物を入れても良いが、大量生産をする場合
は、液濃度制御などが難しくなる。また、電流密度は、
５〜１００Ａ／ｄｍ2 が適当であるが、１０〜８０Ａ／
ｄｍ2 がより好ましい。また、電源波形としては、求め
る品質，使用されるアルミニウム支持体の成分によって
適時選択されるが、特公昭５６−１９２８０号，特公昭
５５−１９１９１号各公報に記載の特殊交番波形を用い
るのがより好ましい。この様な波形，液条件は、電気量
と共に求める品質，使用されるアルミニウム支持体の成
分などによって適時選択される。
本発明として塩酸，または硝酸を主体とする電解液中で
交流電解エッチングされる。交流電解電流の周波数とし
ては、０．１〜１００Ｈｚ，より好ましくは０．１〜
１．０又は１０〜６０Ｈｚである。液濃度としては、３
〜１５０ｇ／ｌ，より好ましくは５〜５０ｇ／ｌ，浴内
のアルミニウムの溶解量としては５０ｇ／ｌ以下が適当
であり、より好ましくは２〜２０ｇ／ｌである。必要に
よって添加物を入れても良いが、大量生産をする場合
は、液濃度制御などが難しくなる。また、電流密度は、
５〜１００Ａ／ｄｍ2 が適当であるが、１０〜８０Ａ／
ｄｍ2 がより好ましい。また、電源波形としては、求め
る品質，使用されるアルミニウム支持体の成分によって
適時選択されるが、特公昭５６−１９２８０号，特公昭
５５−１９１９１号各公報に記載の特殊交番波形を用い
るのがより好ましい。この様な波形，液条件は、電気量
と共に求める品質，使用されるアルミニウム支持体の成
分などによって適時選択される。
【００１３】電解粗面化されたアルミニウムは、次にス
マット処理の一部としてアルカリ溶液に浸漬しスマット
を溶解する。アルカリ剤としては、苛性ソーダなど各種
あるが、ＰＨ１０以上，温度２５〜６０℃、浸漬時間１
〜１０ｓｅｃの極めて短時間で行うことが好ましい。次
に硫酸主体の液に浸漬する。硫酸の液条件としては、従
来より一段と低い濃度５０〜４００ｇ／ｌ，温度２５〜
６５℃が好ましい。硫酸の濃度を４００ｇ／ｌ以上，又
は温度を６５℃以上にすると処理槽などの腐食が大きく
なる。しかも、マンガンが０．３％以上あるアルミニウ
ム合金では、電気化学的に粗面化された砂目が崩れてし
まう。また、アルミニウム素地の溶解量が０．２ｇ／ｍ
2 以上エッチングされると、耐刷力が低下して来るの
で、０．２ｇ／ｍ2 以下にすることが好ましい。
マット処理の一部としてアルカリ溶液に浸漬しスマット
を溶解する。アルカリ剤としては、苛性ソーダなど各種
あるが、ＰＨ１０以上，温度２５〜６０℃、浸漬時間１
〜１０ｓｅｃの極めて短時間で行うことが好ましい。次
に硫酸主体の液に浸漬する。硫酸の液条件としては、従
来より一段と低い濃度５０〜４００ｇ／ｌ，温度２５〜
６５℃が好ましい。硫酸の濃度を４００ｇ／ｌ以上，又
は温度を６５℃以上にすると処理槽などの腐食が大きく
なる。しかも、マンガンが０．３％以上あるアルミニウ
ム合金では、電気化学的に粗面化された砂目が崩れてし
まう。また、アルミニウム素地の溶解量が０．２ｇ／ｍ
2 以上エッチングされると、耐刷力が低下して来るの
で、０．２ｇ／ｍ2 以下にすることが好ましい。
【００１４】陽極酸化被膜は、０．１〜１０ｇ／ｍ2 、
より好ましくは０．３〜５ｇ／ｍ2を表面に形成するの
が良い。陽極酸化の処理条件は、使用される電解液によ
って種々変化するので一概には決定されないが、一般的
には電解液の濃度が１〜８０重量％、液温５〜７０℃、
電流密度０．５〜６０Ａ／ｃｍ2 、電圧１〜１００Ｖ、
電解時間１秒〜５分の範囲が適当である。この様にして
得られた陽極酸化皮膜を持つ砂目のアルミニウム板はそ
れ自身安定で親水性に優れたものであるから、直ちに感
光性塗膜を上に設ける事も出来るが、必要により更に表
面処理を施す事が出来る。
より好ましくは０．３〜５ｇ／ｍ2を表面に形成するの
が良い。陽極酸化の処理条件は、使用される電解液によ
って種々変化するので一概には決定されないが、一般的
には電解液の濃度が１〜８０重量％、液温５〜７０℃、
電流密度０．５〜６０Ａ／ｃｍ2 、電圧１〜１００Ｖ、
電解時間１秒〜５分の範囲が適当である。この様にして
得られた陽極酸化皮膜を持つ砂目のアルミニウム板はそ
れ自身安定で親水性に優れたものであるから、直ちに感
光性塗膜を上に設ける事も出来るが、必要により更に表
面処理を施す事が出来る。
【００１５】たとえば、先に記載したアルカリ金属珪酸
塩によるシリケート層あるいは、親水性高分子化合物よ
りなる下塗層を設けることができる。下塗層の塗布量は
５〜１５０ｍｇ／ｍ2 が好ましい。
塩によるシリケート層あるいは、親水性高分子化合物よ
りなる下塗層を設けることができる。下塗層の塗布量は
５〜１５０ｍｇ／ｍ2 が好ましい。
【００１６】次に、このように処理したアルミニウム支
持体上に感光性塗膜を設け、画像露光、現像して製版し
た後に、印刷機にセットし、印刷を開始する。
持体上に感光性塗膜を設け、画像露光、現像して製版し
た後に、印刷機にセットし、印刷を開始する。
【００１７】
（実施例−１）アルミニウム９９．７％以上のインゴッ
トと、Ａｌ−Ｆｅ，Ａｌ−Ｓｉ，Ａｌ−Ｃｕ，Ａｌ−Ｔ
ｉの母合金を溶解し、Ｆｅ ０．３５％，Ｓｉ ０．０
７％，Ｃｕ ０．０１％，Ｔｉ ０．０３％，残りアル
ミニウムと不純物からなるアルミニウム合金溶湯を作っ
た。この溶湯を溶湯Ａとする。溶湯Ａに工程上不良とな
った平版印刷版、及び印刷に使用した後の平版印刷版を
混入率を決めて添加し、本発明の実施例及び比較例とし
た。実施例，比較例の内訳を表１に示す。
トと、Ａｌ−Ｆｅ，Ａｌ−Ｓｉ，Ａｌ−Ｃｕ，Ａｌ−Ｔ
ｉの母合金を溶解し、Ｆｅ ０．３５％，Ｓｉ ０．０
７％，Ｃｕ ０．０１％，Ｔｉ ０．０３％，残りアル
ミニウムと不純物からなるアルミニウム合金溶湯を作っ
た。この溶湯を溶湯Ａとする。溶湯Ａに工程上不良とな
った平版印刷版、及び印刷に使用した後の平版印刷版を
混入率を決めて添加し、本発明の実施例及び比較例とし
た。実施例，比較例の内訳を表１に示す。
【００１８】
【表１】
【００１９】これら実施例，比較例について原材料コス
トを比較した結果を表２に示す。
トを比較した結果を表２に示す。
【００２０】
【表２】
【００２１】以上のように本発明の実施例は原材料コス
トの低下に大きく寄与することが判る。
トの低下に大きく寄与することが判る。
【００２２】（実施例−２）実施例−１で用いたものと
同じく、アルミニウム９９．７％以上のインゴットと、
Ａｌ−Ｆｅ，Ａｌ−Ｓｉ，Ａｌ−Ｃｕ，Ａｌ−Ｔｉの母
合金を溶解し、Ｆｅ０．３５％，Ｓｉ ０．０７％，Ｃ
ｕ ０．０１％，Ｔｉ ０．０３％、残がアルミニウム
と不可避不純物からなるアルミニウム合金溶湯を作っ
た。此の溶湯を溶湯Ａとする。溶湯Ａに、感光層を有す
る平版印刷版を重量にして２５％添加し溶解した溶湯を
Ｂとする。溶湯Ａに感光層を有する平版印刷版及び感光
層を保護する目的で平版印刷版の感光層表面に密着させ
てある薄紙を同時に、重量にして３０％添加し、溶解し
た溶湯を溶湯Ｃとする。溶湯Ｃにビニール製粘着テー
プ，包装用厚紙が平版印刷版に付随する形で重量にして
３％添加して溶解した溶湯を溶湯Ｄとする。これら溶湯
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，４種類の溶湯を図１（Ａ）に示す装置
を用いて７ｍｍの板厚に直接連続鋳造した。この際Ａｒ
ガスの吹き込み処理からなる溶湯処理Ｉ，セラミックフ
イルターからなる溶湯処理ＩＩの使用有無を変えて本発
明の実施例及び比較例とした。実施例，比較例の内訳を
表３に示す。
同じく、アルミニウム９９．７％以上のインゴットと、
Ａｌ−Ｆｅ，Ａｌ−Ｓｉ，Ａｌ−Ｃｕ，Ａｌ−Ｔｉの母
合金を溶解し、Ｆｅ０．３５％，Ｓｉ ０．０７％，Ｃ
ｕ ０．０１％，Ｔｉ ０．０３％、残がアルミニウム
と不可避不純物からなるアルミニウム合金溶湯を作っ
た。此の溶湯を溶湯Ａとする。溶湯Ａに、感光層を有す
る平版印刷版を重量にして２５％添加し溶解した溶湯を
Ｂとする。溶湯Ａに感光層を有する平版印刷版及び感光
層を保護する目的で平版印刷版の感光層表面に密着させ
てある薄紙を同時に、重量にして３０％添加し、溶解し
た溶湯を溶湯Ｃとする。溶湯Ｃにビニール製粘着テー
プ，包装用厚紙が平版印刷版に付随する形で重量にして
３％添加して溶解した溶湯を溶湯Ｄとする。これら溶湯
Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，４種類の溶湯を図１（Ａ）に示す装置
を用いて７ｍｍの板厚に直接連続鋳造した。この際Ａｒ
ガスの吹き込み処理からなる溶湯処理Ｉ，セラミックフ
イルターからなる溶湯処理ＩＩの使用有無を変えて本発
明の実施例及び比較例とした。実施例，比較例の内訳を
表３に示す。
【００２３】
【表３】
【００２４】これらのサンプルは７ｍｍの板厚に直接連
続鋳造した後、図１（Ｂ）に示す冷間圧延機を用いて厚
さ０．５ｍｍに圧延を行った。その後図１（Ｃ）に示す
熱処理装置にて２８０℃×１０時間の焼鈍を行った。引
き続き再度冷間圧延機を用いて厚さ０．２４ｍｍに仕上
げ、図１（Ｄ）にしめす矯正装置にて矯正を行い平版印
刷版用のアルミニウム板とした。なお、サンプルＮｏ１
８とＮｏ２１は連続鋳造中にセラミックフィルターが目
詰まりを起こし、溶湯の供給が不均一になる不具合が発
生したため、鋳造及び圧延以降の工程を中止した。この
ようにして出来たアルミニウム板を平版印刷版支持体と
して用い、１５％苛性ソーダ水溶液でエッチング量が５
ｇ／ｍ2 になる様に温度５０℃でエッチングし、水洗後
１５０ｇ／１，５０℃の硫酸液中に１０ｓｅｃ浸漬して
デスマットし、水洗した。更に支持体を１６ｇ／ｌ，硝
酸水溶液中で、特公昭５５−１９１９１号公報に記載の
交番波形電流を用いて、電気化学的に粗面化した。電解
条件としては、アノード電圧ＶA ＝１４ボルト，カソー
ド電圧ＶC ＝１２ボルトとして、陽極時電気量が、３５
０クーロン／ｄｍ2 となる様にした。次いで水酸化ナト
リウム５％水溶液中でアルミニウム板の溶解量が０．５
ｇ／ｍ2 となるように化学的なエッチング処理を行った
後、６０℃，３００ｇ／ｌの硫酸水溶液中に２０秒間浸
漬してデスマット処理を行った。さらに、硫酸１５０ｇ
／ｌ，アルミニウムイオン濃度２．５ｇ／ｌの水溶液中
で極間距離１５０ｍｍにおいて電極２２Ｖの直流によっ
て６０秒間陽極酸化処理を行った。このようにして作成
した基板の表面に欠陥が無いかどうか評価を行った。引
き続き基板Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに下記組成物の感光液を塗布
し、乾燥後の塗布重量が２．０ｇ／ｍ2 になるように感
光層を設けた。 （感光液） Ｎ−（４−ヒドロキシフェニル），メタクリルアミド／２−ヒドロキシエチル メタクリレート／アクリロニトリル／メチルメタクリレート／メタクリル酸（＝ １５：１０：３０：３８：７モル比）共重合体（平均分子量６００００） ・・・・・５．０ｇ ４−ジアジゾフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の六弗化燐酸塩 ・・・・・０．５ｇ 亜燐酸 ・・・・０．０５ｇ ビクトリアピュアーブルーＢＯＨ（保土ヶ谷化学（株）社製）・０．１ｇ ２−メトキシエタノール ・・・１００．０ｇ このようにして作製して感光性平版印刷版に、真空焼枠
中で透明ネガティブフィルムを通して、１ｍの距離から
３ｋｗのメタルハライドランプにより５０秒間露光を行
なったのち、下記組成の現像液で現像しアラビアガム水
溶液でガム引きして平版印刷版とした。 （現像液） 亜硫酸ナトリウム ・・・・・・５．０ｇ ベンジルアルコール ・・・・・３０．０ｇ 炭酸ナトリウム ・・・・・・５．０ｇ イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム ・・・・・１２．０ｇ 純水 ・・・１０００．０ｇ
続鋳造した後、図１（Ｂ）に示す冷間圧延機を用いて厚
さ０．５ｍｍに圧延を行った。その後図１（Ｃ）に示す
熱処理装置にて２８０℃×１０時間の焼鈍を行った。引
き続き再度冷間圧延機を用いて厚さ０．２４ｍｍに仕上
げ、図１（Ｄ）にしめす矯正装置にて矯正を行い平版印
刷版用のアルミニウム板とした。なお、サンプルＮｏ１
８とＮｏ２１は連続鋳造中にセラミックフィルターが目
詰まりを起こし、溶湯の供給が不均一になる不具合が発
生したため、鋳造及び圧延以降の工程を中止した。この
ようにして出来たアルミニウム板を平版印刷版支持体と
して用い、１５％苛性ソーダ水溶液でエッチング量が５
ｇ／ｍ2 になる様に温度５０℃でエッチングし、水洗後
１５０ｇ／１，５０℃の硫酸液中に１０ｓｅｃ浸漬して
デスマットし、水洗した。更に支持体を１６ｇ／ｌ，硝
酸水溶液中で、特公昭５５−１９１９１号公報に記載の
交番波形電流を用いて、電気化学的に粗面化した。電解
条件としては、アノード電圧ＶA ＝１４ボルト，カソー
ド電圧ＶC ＝１２ボルトとして、陽極時電気量が、３５
０クーロン／ｄｍ2 となる様にした。次いで水酸化ナト
リウム５％水溶液中でアルミニウム板の溶解量が０．５
ｇ／ｍ2 となるように化学的なエッチング処理を行った
後、６０℃，３００ｇ／ｌの硫酸水溶液中に２０秒間浸
漬してデスマット処理を行った。さらに、硫酸１５０ｇ
／ｌ，アルミニウムイオン濃度２．５ｇ／ｌの水溶液中
で極間距離１５０ｍｍにおいて電極２２Ｖの直流によっ
て６０秒間陽極酸化処理を行った。このようにして作成
した基板の表面に欠陥が無いかどうか評価を行った。引
き続き基板Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄに下記組成物の感光液を塗布
し、乾燥後の塗布重量が２．０ｇ／ｍ2 になるように感
光層を設けた。 （感光液） Ｎ−（４−ヒドロキシフェニル），メタクリルアミド／２−ヒドロキシエチル メタクリレート／アクリロニトリル／メチルメタクリレート／メタクリル酸（＝ １５：１０：３０：３８：７モル比）共重合体（平均分子量６００００） ・・・・・５．０ｇ ４−ジアジゾフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合物の六弗化燐酸塩 ・・・・・０．５ｇ 亜燐酸 ・・・・０．０５ｇ ビクトリアピュアーブルーＢＯＨ（保土ヶ谷化学（株）社製）・０．１ｇ ２−メトキシエタノール ・・・１００．０ｇ このようにして作製して感光性平版印刷版に、真空焼枠
中で透明ネガティブフィルムを通して、１ｍの距離から
３ｋｗのメタルハライドランプにより５０秒間露光を行
なったのち、下記組成の現像液で現像しアラビアガム水
溶液でガム引きして平版印刷版とした。 （現像液） 亜硫酸ナトリウム ・・・・・・５．０ｇ ベンジルアルコール ・・・・・３０．０ｇ 炭酸ナトリウム ・・・・・・５．０ｇ イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム ・・・・・１２．０ｇ 純水 ・・・１０００．０ｇ
【００２５】この様にして製版された平版印刷版を用い
て通常の手順で印刷した結果を感光層塗布前の欠陥評価
と合わせて表４に示す。
て通常の手順で印刷した結果を感光層塗布前の欠陥評価
と合わせて表４に示す。
【００２６】
【表４】
【００２７】以上のように、本発明による試料は平版印
刷版のリサイクルを可能とし、良好な印刷結果を得るこ
とが出来る。
刷版のリサイクルを可能とし、良好な印刷結果を得るこ
とが出来る。
【００２８】本発明の実施例では溶湯処理方法として、
Ａｒガスを吹き込む方法とセラミックフィルタを用いる
方法を示したが、これに限定されず、例えばＡｒガスと
Ｃｌ2 ガスを吹き込んだり、フラックスを用いたり、ま
た、ボール状のフィルタを用いたり、グラスウール状の
フィルタを用いても良い。すなわち、リサイクルされる
平版印刷版に付随する不純物を効果的に除去できる溶湯
処理方法であれば何を用いても良い。また、図１，図２
では溶解保持炉と溶湯処理と溶湯供給ノズルが直列に接
続された例を示しているが、本発明はこれに限定され
ず、溶湯処理装置と専用の溶解炉を別途独立して設け、
溶湯処理をバッチ処理し、清浄化した溶湯を鋳造工程の
溶解保持炉に添加する方法を用いてもよい。
Ａｒガスを吹き込む方法とセラミックフィルタを用いる
方法を示したが、これに限定されず、例えばＡｒガスと
Ｃｌ2 ガスを吹き込んだり、フラックスを用いたり、ま
た、ボール状のフィルタを用いたり、グラスウール状の
フィルタを用いても良い。すなわち、リサイクルされる
平版印刷版に付随する不純物を効果的に除去できる溶湯
処理方法であれば何を用いても良い。また、図１，図２
では溶解保持炉と溶湯処理と溶湯供給ノズルが直列に接
続された例を示しているが、本発明はこれに限定され
ず、溶湯処理装置と専用の溶解炉を別途独立して設け、
溶湯処理をバッチ処理し、清浄化した溶湯を鋳造工程の
溶解保持炉に添加する方法を用いてもよい。
【００２９】
【発明の効果】上記のように本発明の平版印刷版用支持
体の製造方法により、製造された平版印刷版は、工程上
不良品となった平版印刷版や使用済平版印刷版をリサイ
クルできるようになったので、従来のものに比べて原材
料コストを大幅に低下させることが出来る。
体の製造方法により、製造された平版印刷版は、工程上
不良品となった平版印刷版や使用済平版印刷版をリサイ
クルできるようになったので、従来のものに比べて原材
料コストを大幅に低下させることが出来る。
【図１】本発明の平版印刷版支持体の製造方法の一実施
例の概念図。双ロール連続鋳造工程（Ａ），冷間圧延工
程（Ｂ），焼鈍工程（Ｃ），矯正工程（Ｄ），
例の概念図。双ロール連続鋳造工程（Ａ），冷間圧延工
程（Ｂ），焼鈍工程（Ｃ），矯正工程（Ｄ），
【図２】本発明の平版印刷版用支持体の製造方法の他の
実施例の工程の概念図。
実施例の工程の概念図。
１ 溶解保持炉
２ 溶湯処理（Ａｒガス吹き込み）
３ 溶湯処理（セラミックフィルタ）
４，７ 溶湯供給ノズル
５ 双ロール連続鋳造機
６ コイラ
８ 水冷鋳型
９ 鋳塊受台
１０ 鋳塊
１１ 冷間圧延機
１２ 熱処理装置
１３ 矯正装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平３−79798（ＪＰ，Ａ)
特開 平５−202434（ＪＰ，Ａ)
特開 平３−6336（ＪＰ，Ａ)
米澤 輝彦，ＰＳ版概論，日本，株式
会社印刷学会出版部，1993年 ８月31
日，第38−43頁
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
B41N 1/08
B41N 1/14
C22B 9/00 - 9/16
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム原材料として、感光層、感
光層保護材、包装材料もしくは粘着テープが付着した、
既に使用済の平版印刷版を１％以上含有する溶解原材料
を用い、鋳造前に、ガスによる溶湯処理と濾材を用いる
濾過を行って不純物及びＨ2ガスを除去した後に鋳造を
行い、その後、冷間圧延、熱処理の何れか一方又は両方
を行ってアルミニウム薄板とした後、矯正、粗面化を行
うことを特徴とする平版印刷版用支持体の製造方法。 - 【請求項２】 前記鋳造方法が、１対の駆動鋳造鋳型を
用いる連続鋳造方法であることを特徴とする請求項１記
載の平版印刷版用支持体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01306794A JP3420817B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP01306794A JP3420817B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07205534A JPH07205534A (ja) | 1995-08-08 |
| JP3420817B2 true JP3420817B2 (ja) | 2003-06-30 |
Family
ID=11822802
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP01306794A Expired - Lifetime JP3420817B2 (ja) | 1994-01-12 | 1994-01-12 | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3420817B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2042307A2 (en) | 2007-09-28 | 2009-04-01 | Fujifilm Corporation | Collection method, collection system, recycling method and collection container for used printing plate |
| WO2009084568A1 (ja) | 2007-12-28 | 2009-07-09 | Fujifilm Corporation | 地金再生方法、再生地金、平版印刷版支持体用材料、および平版印刷版 |
| EP2275275A1 (en) | 2009-06-26 | 2011-01-19 | Fujifilm Corporation | Method for manufacturing support for planographic printing plate and method for recycling planographic printing plate |
| EP2301760A2 (en) | 2009-09-28 | 2011-03-30 | Fujifilm Corporation | Method of producing aluminum substrate for planographic printing plate and method of recycling planographic printing plate |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3994426B2 (ja) * | 1998-07-13 | 2007-10-17 | 富士フイルム株式会社 | アルミニウムの連続鋳造圧延装置及びその方法 |
| JP2002331767A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-19 | Fuji Photo Film Co Ltd | 平版印刷版用支持体の製造方法 |
| JP2011026672A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-02-10 | Fujifilm Corp | 平版印刷版用支持体の製造方法及び平版印刷版のリサイクル方法 |
| JP5255011B2 (ja) * | 2010-03-10 | 2013-08-07 | 富士フイルム株式会社 | 回収印刷版の溶解方法及びリサイクル方法 |
| JP5497715B2 (ja) * | 2011-09-13 | 2014-05-21 | 有限会社渡瀬軽合金 | アルミ溶解システム |
| CN104985141A (zh) * | 2015-06-19 | 2015-10-21 | 洛阳鑫隆铝业有限公司 | 一种铝板生产线系统的生产工艺 |
| JP7163304B2 (ja) * | 2017-03-23 | 2022-10-31 | ノベリス・インコーポレイテッド | リサイクルされたアルミニウムスクラップの鋳造 |
| CN107116189B (zh) * | 2017-06-26 | 2023-03-21 | 太原科技大学 | 一种镁合金铸轧供液系统及其合金液液位控制方法 |
-
1994
- 1994-01-12 JP JP01306794A patent/JP3420817B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
| Title |
|---|
| 米澤 輝彦，ＰＳ版概論，日本，株式会社印刷学会出版部，１９９３年 ８月３１日，第３８−４３頁 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2042307A2 (en) | 2007-09-28 | 2009-04-01 | Fujifilm Corporation | Collection method, collection system, recycling method and collection container for used printing plate |
| WO2009084568A1 (ja) | 2007-12-28 | 2009-07-09 | Fujifilm Corporation | 地金再生方法、再生地金、平版印刷版支持体用材料、および平版印刷版 |
| US8137433B2 (en) | 2007-12-28 | 2012-03-20 | Fujifilm Corporation | Method of regenerating metal, regenerated metal, material for lithographic printing plate bases, and lithographic printing plate |
| EP2275275A1 (en) | 2009-06-26 | 2011-01-19 | Fujifilm Corporation | Method for manufacturing support for planographic printing plate and method for recycling planographic printing plate |
| EP2301760A2 (en) | 2009-09-28 | 2011-03-30 | Fujifilm Corporation | Method of producing aluminum substrate for planographic printing plate and method of recycling planographic printing plate |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07205534A (ja) | 1995-08-08 |
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