JP3419922B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP3419922B2 JP30395894A JP30395894A JP3419922B2 JP 3419922 B2 JP3419922 B2 JP 3419922B2 JP 30395894 A JP30395894 A JP 30395894A JP 30395894 A JP30395894 A JP 30395894A JP 3419922 B2 JP3419922 B2 JP 3419922B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リードフレームのイン
ナーリードと半導体チップとが電気的に接続される半導
体装置及びその製造方法及びこれに使用されるリードフ
レームに関する。
【0002】近年、半導体装置の高機能化の要請から、
QFP(Quad Flat Package)等の多
ピン化が進んでいる。これに伴い、使用されるリードフ
レームにおけるインナーリードの厚さが薄くなると共
に、細くなり強度が低下してくる。また、半導体チップ
の発熱量が増大してきている。
【0003】そのため、リードフレームの強度の向上、
半導体チップの放熱を図る必要がある。
【0004】
【従来の技術】図12に、従来の多ピン化半導体装置の
断面構成図を示す。一般に、半導体装置は小型化が常に
要求されて半導体チップが小型化すると共に、高機能化
より多ピン化が進んで半導体チップに形成されるパッド
のピッチが縮小してくる。そして、パッドとワイヤボン
ディングを行うリードフレームのインナーリード先端が
微細になると共に微小ピッチとなる。
【0005】しかし、厚さが例えば0.15mmのリー
ドフレームを作製するにあたり、インナーリード先端を
微小ピッチにするエッチングに限界があり、半導体チッ
プが位置される部分に対してインナーリード先端を近づ
けることができない。そこで、図12(A)に示す半導
体装置11は、リードフレーム12のインナーリード1
3の先端部13aを一旦ハーフエッチングにより厚さを
半分位にした後に、エッチングにより微小ピッチにパタ
ーニングしている。
【0006】すなわち、この半導体装置11は、特開昭
59−98547号公報に示されているもので、上述の
インナーリード13(先端部13a)にフィルム15が
接着され、フィルム15上の対向するインナーリード1
3間に半導体チップ16が接着材17により搭載され
る。インナーリード13の先端部13aと半導体チップ
16に形成されたパッド間でワイヤ18によりボンディ
ングが行われ、樹脂モールドによりパッケージ19が形
成される。
【0007】そして、パッケージ19より延出したアウ
タリード14は、表面実装用にいわゆるガルウイング形
状に折曲加工されたものである。一方、図12(B)に
示す半導体装置21は、特開平4−6863号公報に記
載されているもので、リードフレーム22のインナリー
ド23の先端部23aを搭載する半導体チップ25より
離隔させることで多ピン化を図っている。この場合、放
熱性を向上させるためにいわゆるヒートスプレッタ26
が用いられ、このヒートスプレッタ26にインナリード
23の先端部23aが取り付けられる。
【0008】ヒートスプレッタ26上には接着材27に
より半導体チップ25が搭載され、半導体チップ25に
形成されたパッドとインナーリード23の先端部23a
間でワイヤ28によりボンディングが行われる。そし
て、樹脂モールドによりパッケージ29が形成され、パ
ッケージ29より延出するアウタリード24がガルウイ
ング形状に折曲加工されたものである。
【0009】また、図12(C)に示す半導体装置21
は、図12(B)に示すヒートスプレッタ26上にイン
ナーリード23と対応して接続されるパターン26aが
それぞれ形成され、搭載された半導体チップ25のパッ
ドとパターン間でワイヤ28aによりボンディングされ
たものである。これは、図12(B)に示すワイヤ28
よりワイヤ長の短いワイヤ28aでよく、ワイヤコスト
等を低減させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図12(A)
に示す半導体装置11は、インナーリード13の薄い先
端部13aをフィルム15で補強がなされているが十分
ではなく、リードフレーム12の搬送や、パッケージン
グにおけるモールド樹脂の注入圧力等で変形を生じ易
く、歩留りが低下するという問題がある。
【0011】また、図12(B)に示す半導体装置21
は、インナーリード23を薄くせずに多ピン化を図るこ
とができるが、先端を半導体チップ25に近づけること
ができずワイヤ28が長くなる。そのため、ワイヤコス
トが高くなると共に、高速化の妨げになるという問題が
ある。
【0012】さらに、図12(C)に示す半導体装置2
1は、ワイヤ28aが短いが、ヒートスプレッタ26上
にパターン26aを形成することがコストの増大を招く
という問題がある。そこで、本発明は上記課題に鑑みな
されたもので、多ピン化によるリードフレームの強度を
向上させると共に、チップの小型化による放熱性の向上
を図る半導体装置及びその製造方法及びこれに使用され
るリードフレームを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1では、所定数のリード端子が配列され、前
記リード端子におけるインナーリードとなる端子部分の
所定部分の厚さを他の部分より薄い薄板部が形成された
リードフレームと、半導体チップを搭載して熱放散を行
うものであって、前記半導体チップの近傍に前記インナ
ーリードの薄板部を配置させ、該インナーリードの該薄
板部を含む先端部分が接着部材により固着される板状の
熱放散部材と、前記半導体チップ及び前記インナーリー
ドの薄板部間で電気的接続が行われた前記熱放散部材を
覆い、前記リード端子のアウタリードとなる端子部分を
延出させた封止部とを有し、かつ、前記熱放散部材に、
前記半導体チップと前記インナーリードの該薄板部を含
む先端部分とをそれぞれ直接的に固着することにより
導体装置が構成される。
【0014】請求項2では、請求項1において、前記熱
放散部材は、前記封止部より高熱伝導率の部材で形成さ
れる。請求項では、請求項1又は2において、前記熱
放散部材の前記半導体チップ搭載面の反対面を少くとも
前記封止部より露出させる。
【0015】請求項では、請求項1〜の何れか一項
において、前記封止部は前記熱放散部材の前記半導体チ
ップ搭載面の反対面を表出させる開口部が形成され、前
記開口部に前記熱放散部材と接触して露出される放熱部
材が設けられる。請求項では、請求項において、前
記放熱部材は、前記熱放散部材から露出面にかけて所定
数の貫通穴が形成される。
【0016】請求項では、請求項において、前記貫
通穴は、前記放熱部材の露出平面上で周辺部分に配置さ
れて形成される。
【0017】
【作用】上述のように、請求項1及び2の発明では、封
止部内でリードフレームのインナーリードに薄板部が形
成されてその先端部分が接着部材により板状の熱放射部
材上に固着され、熱放散部材上に半導体チップを搭載し
て薄板部と電気的接続される。これにより、インナーリ
ードに薄板部を形成しても放熱性を向上させる熱放散部
材上に固着されることでリードフレームの強度が向上さ
れて量産性の向上を図ることが可能となると共に、イン
ナーリードの先端部分と熱放散部材とが広いエリアで接
着部材により固着されて封止部形成後の熱収縮によるア
ンマッチングが吸収され、歩留りの向上を図ることが可
能となる。
【0018】請求項3及び4の発明では、熱放散部材の
半導体チップ搭載反対面を露出させ、又はこの面を表出
させる開口部を封止部に形成して放熱部材を設ける。こ
れにより、半導体チップの小型化に伴う温度上昇に対す
る放熱性をより向上させることが可能となる。
【0019】請求項及びの発明では、放熱部材の適
宜周辺部分に配置される貫通穴が形成される。これによ
り、封止部形成時の水分が貫通穴より抜け、封止部の破
損がが防止されて歩留りの向上を図ることが可能とな
る。
【0020】
【実施例】図1に、本発明の一実施例の構成図を示す。
図1(A)は縦側断面図、図1(B)は平面図である。
図1(A),(B)に示す半導体装置31Aは、QFP
型のもので、リードフレーム32がインナーリード33
及びアウタリード34で構成されており、インナーリー
ド33の先端部分に他の部分より厚さが薄い薄板部33
aが形成されている(図2において説明する)。
【0021】このインナーリード33は、その薄板部3
3a部分を熱放散部材であるヒートスプレッタ35(図
3において説明する)上に接着材等で固着されている。
また、ヒートスプレッタ35上であって、インナーリー
ド33(薄板部33a)間の領域(略中央部分)に小型
化が図られた半導体チップ36が銀ペースト等の接着材
37により搭載される。この場合、半導体チップ36の
周囲にはインナーリード33の薄板部33aが近接配置
された状態となる。
【0022】そこで、半導体チップ36上に形成された
電極パッド(図に表われず)とインナーリード33の薄
板部33aとの間で金等のワイヤ38によりボンディン
グされて電気的接続が行われている。そして、ヒートス
プレッタ35を含んで樹脂封止により封止部であるパッ
ケージ39が形成される。
【0023】パッケージ39の四方からはリードフレー
ム32のアウタリード34が延出され、表面実装用にい
わゆるガルウイング形状に折曲加工されている。ここ
で、図2に、図1のリードフレームの構成図を示す。図
2(A)は連設された半導体装置1個分のリードフレー
ム32の平面図、図2(B)はインナリード33の一部
分の平面図、図2(C)はインナーリード33の断面図
である。
【0024】図2(A)に示すリードフレーム32は、
クレドール41間にリード端子42が形成され、各リー
ド端子42はタイバー43により連結されている。タイ
バー43の中央側が略インナーリード33となり、外側
がアウタリード34となる。インナーリード33の中央
側先端は各辺で連結部44により連結されている。この
連結部44間に形成される中央部分の空間領域に半導体
チップ36が位置される。
【0025】これらは、例えば厚さ0.15mmの銅合
金等の金属板よりエッチングにより形成される。この場
合のリード端子42の部分拡大図が図2(B)に示され
る。このタイバー43及び連結部44は、所定工程中で
切断除去されるものである。
【0026】また、インナーリード33は、図2(C)
に示すように、先端より所定長の薄板部33aが形成さ
れる。この薄板部33aは、例えばハーフエッチングに
より例えば厚さ約0.075mmで形成される。このよ
うなリードフレーム32は、インナリード33の先端部
分に薄板部33aが形成されており、その先端を半導体
チップ配置領域まで前進させても微小ピッチでエッチン
グにより形成可能となる。
【0027】このことは、多ピン化を図る上で、半導体
チップ35との電気的接続を行うワイヤ38の長さを短
縮することができ、ワイヤコストの低減、インピーダン
ス低下による高速化及びワイヤフロー等の減少による歩
留りの向上を図ることができる。
【0028】また、上記インナーリード33の前進は、
搭載する半導体チップ36の大きさが大より小への何れ
にも対応することが可能となり、歩留りの向上を図るこ
とができる。さらに、インナーリード33における薄板
部33aの先端は、ヒートスプレッタ35に固着される
までは連結部44が一体的に形成されていることから、
搬送時等においてリードフレームの強度が向上されて変
形を防止することができ、歩留りを向上させることがで
きる。
【0029】また、インナーリード33における連結部
44の切断除去後は薄板部33aの殆どはヒートスプレ
ッタ35上に固着されており、樹脂モールド時等におい
て変形することがなく、歩留り向上が図られるものであ
る。ヒートスプレッタ35は、その中央部分に半導体チ
ップ36が搭載されるもので、その周囲に後述するよう
にインナーリード33の連結部44が位置される。ヒー
トスプレッタ35は、例えば銅タングステン合金材(W
−Cu)が使用される。因みに、20%W−Cuにおけ
る熱膨張係数は400℃において5.1×10-6/℃、
800℃において7.3〜7.7×10-6/℃であり、
熱伝導度は0.58cal/cm sec ℃である。
また、30%W−Cuにおける熱膨張係数は400℃に
おいて10.6×10-6/℃、800℃において12.
0×10-6/℃であり、熱伝導度は0.67cal/c
m sec ℃である。
【0030】すなわち、ヒートスプレッタ35に銅タン
グステン合金材を使用することで熱伝導度が銅合金
(0.25〜0.85cal/cm sec ℃)と比
して同等のもので、熱放散性に優れているものである。
そこで、図3にヒートスプレッタへのインナーリードの
載置状態の部分平面図を示し、図4に本発明の半導体装
置の製造説明図を示す。
【0031】まず、図4において、ヒートスプレッタ3
5上にリードフレーム32におけるインナーリード33
を接着材(図5において説明する)で固着する(ステッ
プ(S)1)。このとき、図3に示すように、薄板部3
3aの先端の連結部44がヒートスプレッタ35の周辺
にそれぞれ位置される。なお、インナーリード33とヒ
ートスプレッタ35の接触面積を最大限にすることで熱
放散性が向上し、ひいては電気的特性を向上させること
ができると共に、接着性が向上されて後述するパッケー
ジ39形成後の熱収縮のアンマッチングを吸収させるこ
とができる。
【0032】そして、ヒートスプレッタ35上で、例え
ばレーザ光によりインナーリード33の連結部44を切
断除去する(S2)。続いて、ヒートスプレッタ35の
中央部分に、半導体チップ36が接着材37により搭載
される(S3)。そこで、半導体チップ36上の電極パ
ッド(図示せず)とインナーリード32の薄板部33a
(ヒートスプレッタ35上の部分)との間でワイヤ38
によりボンディングが行われる(S4)。
【0033】そして、モールド金型内に位置されてモー
ルド樹脂(例えばエポキシ樹脂)によりパッケージ39
が形成されるものである(S5)。このように、ヒート
スプレッタ35にインナーリード33を固着するまでは
薄板部33aの先端が連結部44で一体となっており、
強度が向上されて搬送時等でのリード変形を防止するこ
とができる。また、パッケージング時には、薄板部33
aはヒートスプレッタ35上に固着されており、モール
ド時の圧力によるリード変形を防止することができるも
のである。
【0034】次に、図5〜図8に、第1実施例の他の構
成の縦側断面図を示す。図5に示す半導体装置31A
は、図1に示す半導体装置31Aにおいて、リードフレ
ーム32における薄板部33aを含むインナーリード3
3の先端部分の広いエリアを、接着部材であるPI(ポ
リイミド)などのテープ、エポキシ系などの接着剤等の
接着材35aによりヒートスプレッタ35上に固着した
もので、他の構成は図1と同様である。
【0035】すなわち、インナーリード33の先端部分
をヒートスプレッタ35上に広いエリアで接着性を高く
して固着させることにより、上述のようにパッケージ3
9の形成後の熱収縮によるアンマッチングが吸収され、
ワイヤ38の切断等が防止されることとなり、歩留りの
向上を図ることができるものである。
【0036】図6に示す半導体装置31Bは、図1に示
す半導体装置31Aのパッケージ39aの下方に、ヒー
トスプレッタ35の半導体チップ搭載面の反対面を表出
させる開口部50を形成してパッケージングされ、この
開口部50に、少くとも一面を露出させて放熱部材であ
る放熱板51を、ヒートスプレッタ35に接触させて埋
設したものである。
【0037】開口部50は、パッケージング時のモール
ド金型に開口部50を形成するための突起部を形成させ
てヒートスプレッタ35に当接させてモールディングす
ることにより形成することができる。これによれば、ヒ
ートスプレッタ35の熱放散性と放熱板51の放熱性に
より、半導体チップ36の小型化に伴って増大する発熱
に対して、より放熱効果を向上させることができる。
【0038】図7(A)に示す半導体装置31Bは、図
6に示す放熱板51のヒートスプレッタ35側から露出
面にかけて所定数の貫通穴51aが形成されたものであ
る。この場合、貫通穴51aは、図7(B)に示すよう
に放熱板51の露出平面上で周辺部分に配置されるよう
に形成される。すなわち、半導体チップ36の搭載部分
から離れたエリアに貫通穴51aが形成される。
【0039】これによれば、パッケージ39の形成に際
して、注入されるモールド樹脂に含まれる水分が、硬化
時にヒートスプレッタと放熱板51の境界部分より該放
熱板51の貫通穴51aを介して抜き出される。この場
合、モールド金型における放熱板51の貫通穴51aに
対応する位置に、水抜き穴が形成されているものであ
る。
【0040】従って、パッケージ39のクラックが防止
され、実装性が改善されるものである。すなわち、パッ
ケージ39のクラックを防止するために、強度の高いモ
ールド樹脂を使用する必要がなく、放熱板51に貫通穴
51aを設けることにより、通常強度のモールド樹脂の
使用が可能となって、コストの増加を防止することがで
きるものである。
【0041】また、図8に示す半導体装置31Cは、パ
ッケージ39bを形成するにあたり、下方でヒートスプ
レッタ35の半導体チップ搭載面の反対面を露出させて
形成したものである。これは、例えばモールド金型にお
ける下金型のキャビティの底面にヒートスプレッタ35
を当接させてモールディングすることにより形成するこ
とができる。これによれば、ヒートスプレッタ35の裏
面が露出さていることから、放熱性をより向上させるこ
とができると共に、装置の薄型化を図ることができる。
【0042】なお、図5〜図8に示すものは各個別の構
成例を示したものであるが、適宜組み合わせて構成(例
えば、図5と図6及び図7、図5と図8)することがで
きるものである。また、後述する第2実施例も同様であ
る。続いて、図9及び図10に、第1実施例の他の薄板
部形成の説明図を示す。
【0043】図9(A)は、リードフレーム32(リー
ド端子42)が薄い金属板部材32a1 〜32a3 を貼
り合わされて形成された場合のインナリード33の先端
部分を示している。例えば金属板部材33a1 ,33a
3 を鉄系部材とし、金属板部材33a2 を銅系部材とす
る。
【0044】そこで、図9(B)に示すように、インナ
リード33の先端部分の一方面を選択的にハーフエッチ
ングして薄板部33aを形成するものである。また、図
10は薄い金属板部材32a1 〜32a3 を貼り合わせ
てリードフレーム32(リード端子42)を形成した場
合を示しており、そのインナリード33の先端部分にお
いて、図10(A)に示す金属板部材32a1 上に、図
10(B)に示す金属板部材32a2 が重ね合わされ
る。
【0045】そして、金属板部材32a2 上に、図10
(C)に示すように、予め薄板部33aとなる部分が切
断された金属板部材32a3 が重ね合わされたものであ
る。これによれば、図9に示すようにエッチングをする
ことなく薄板部33aを形成することができる。
【0046】この場合、金属板部材32a1 〜32a3
は図9(A)で説明したように鉄系部材と銅系部材で形
成してもよく、また総て同一の銅系部材等で形成しても
よい。このように、リードフレーム32(リード端子4
2)が薄い金属板部材32a1 〜32a3 で形成される
場合であっても容易に薄板部33aを形成することがで
きるものである。
【0047】次に、図11に、本発明の第2実施例の構
成図を示す。図11(A)は半導体装置31D の縦側断
面図、図11(B)はリードフレーム32A におけるリ
ード端子(インナリード331 ,アウタリード34)の
部分平面図、図11(C)はインナリード331 の先端
部分の断面図である。
【0048】図11(A)に示すように、ヒートプレッ
タ35上に半導体チップ36が接着材37により搭載さ
れており、その周囲にリードフレーム32A のインナリ
ード331 が位置されるように接着材等により固着され
る。リードフレーム32A は、図11(B)に示すよう
に、当所インナリード331 の先端が連結部44で連結
状態であり、ヒートスプレッタ35上に固着された後
に、例えばレーザ光等により連結部44が切断されて、
インナリード331 がそれぞれ分離される。
【0049】ところで、半導体装置のリードがファイン
ピッチであれば第1実施例のように薄板部33aを従来
のリードフレームの厚さより薄くする必要があるが、薄
くする必要がなければ図11(C)に示すように薄板部
33a1 の厚さD1 を従来の厚さ(0.125〜0.1
5mm)とし、他の部分(インナリード331 の一部と
アウタリード34)の厚さD2 をこれより厚く(例えば
0.2〜0.25mm)設定する。
【0050】すなわち、特にアウタリード34の厚さD
2 を厚く設定することで熱抵抗が低減されて放熱性が向
上されると共に、アウタリード34の強度が増して変形
を防止することができ、実装性、搬送性を向上させるこ
とができるものである。図11(A)に戻って説明する
に、半導体チップ36(電極パッド)とインナリード3
1 の薄板部331aとの間でワイヤ38により電気的接
続が行われ、エポキシ樹脂等でパッケージ39が形成さ
れる。
【0051】そして、パッケージ39より延出するアウ
タリード34がガルウィング形状に折曲加工されるもの
である。
【0052】
【発明の効果】以上のように、請求項1及び2の発明に
よれば、封止部内でリードフレームのインナーリードに
薄板部が形成されてその先端部分が接着部材により板状
の熱放射部材上に固着され、熱放散部材上に半導体チッ
プを搭載して薄板部と電気的接続されることにより、イ
ンナーリードに薄板部を形成しても放熱性を向上させる
熱放散部材上に固着されることでリードフレームの強度
が向上されて量産性の向上を図ることができると共に、
インナーリードの先端部分と熱放散部材とが広いエリア
で接着部材により固着され封止部形成後の熱収縮によ
るアンマッチングが吸収され、歩留りの向上を図ること
ができる。
【0053】請求項3及び4の発明によれば、熱放散部
材の半導体チップ搭載反対面を露出させ、又はこの面を
表出させる開口部を封止部に形成して放熱部材を設ける
ことにより、半導体チップの小型化に伴う温度上昇に対
する放熱性をより向上させることができる。
【0054】請求項及びの発明によれば、放熱部材
の適宜周辺部分に配置される貫通穴が形成されることに
より、封止部形成時の水分が貫通穴より抜け、封止部の
破損が防止されて歩留りの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】図1のリードフレームの構成図である。
【図3】ヒートスプレッタへのインナーリード載置状態
の部分平面図である。
【図4】本発明の半導体装置の製造説明図である。
【図5】第1実施例の他の構成の縦側断面図(1)であ
る。
【図6】第1実施例の他の構成の縦側断面図(2)であ
る。
【図7】第1実施例の他の構成の縦側断面図(3)であ
る。
【図8】第1実施例の他の構成の縦側断面図(4)であ
る。
【図9】第1実施例の他の薄板部形成の説明図(1)で
ある。
【図10】第1実施例の他の薄板部形成の説明図(2)
である。
【図11】本発明の第2実施例の構成図である。
【図12】従来の多ピン化半導体装置の断面構成図であ
る。
【符号の説明】
31A〜31D 半導体装置 32,32A リードフレーム 33,331 インナーリード 33a,331a 薄板部 34 アウタリード 35 ヒートスプレッタ 35a 接着材 36 半導体チップ 37 接着材 38 ワイヤ 39,39a,39b パッケージ 44 連結部 51 放熱板 51a 貫通穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 窪田 昭弘 宮城県柴田郡村田町大字村田字西ケ丘1 番地の1 株式会社富士通宮城エレクト ロニクス内 (72)発明者 柴崎 浩一 宮城県柴田郡村田町大字村田字西ケ丘1 番地の1 株式会社富士通宮城エレクト ロニクス内 (72)発明者 米竹 一浩 宮城県柴田郡村田町大字村田字西ケ丘1 番地の1 株式会社富士通宮城エレクト ロニクス内 (72)発明者 青木 強 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−98547(JP,A) 特開 平6−53390(JP,A) 特開 平6−252315(JP,A) 特開 平7−94635(JP,A) 特開 平6−132441(JP,A) 特開 平4−124860(JP,A) 特開 平6−209054(JP,A) 実開 平5−67001(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/00 - 23/10 H01L 23/50

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定数のリード端子が配列され、前記リ
    ード端子におけるインナーリードとなる端子部分の所定
    部分の厚さを他の部分より薄い薄板部が形成されたリー
    ドフレームと、 半導体チップを搭載して熱放散を行うものであって、前
    記半導体チップの近傍に前記インナーリードの薄板部を
    配置させ、該インナーリードの該薄板部を含む先端部分
    が接着部材により固着される板状の熱放散部材と、 前記半導体チップ及び前記インナーリードの薄板部間で
    電気的接続が行われた前記熱放散部材を覆い、前記リー
    ド端子のアウタリードとなる端子部分を延出させた封止
    とを有し、 かつ、前記熱放散部材に、前記半導体チップと前記イン
    ナーリードの該薄板部を含む先端部分とをそれぞれ直接
    的に固着した ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記熱放散部材は、前記封止部より高熱
    伝導率の部材で形成されることを特徴とする請求項1記
    載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記熱放散部材の前記半導体チップ搭載
    面の反対面を少くとも前記封止部より露出させることを
    特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記封止部は前記熱放散部材の前記半導
    体チップ搭載面の反対面を表出させる開口部が形成さ
    れ、前記開口部に前記熱放散部材と接触して露出される
    放熱部材が設けられることを特徴とする請求項1〜3の
    何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記放熱部材は、前記熱放散部材から露
    出面にかけて所定数の貫通穴が形成されることを特徴と
    する請求項4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記貫通穴は、前記放熱部材の露出平面
    上で周辺部分に配置されて形成されることを特徴とする
    請求項5記載の半導体装置。
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