JP3417486B2 - キャップ装着不良検出方法およびその装置 - Google Patents

キャップ装着不良検出方法およびその装置

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JP3417486B2
JP3417486B2 JP25506492A JP25506492A JP3417486B2 JP 3417486 B2 JP3417486 B2 JP 3417486B2 JP 25506492 A JP25506492 A JP 25506492A JP 25506492 A JP25506492 A JP 25506492A JP 3417486 B2 JP3417486 B2 JP 3417486B2
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雅之 水上
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株式会社アルコア・クロージャー・システムズ
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は容器口部にキャップを載
せキャッピングマシンによりキャップを巻締めたキャッ
プ装着後の容器におけるキャップ装着状態の良否を検出
すると共にキャップ装着不良品を排除するキャップ装着
不良検出方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】口部の外周に螺子部が形成された容器の
口部に、予め容器側螺子部と螺合する螺子部が形成され
たプレスクリューキャップ(以下、キャップという)を
装着するには、キャップを容器口部に載せ、キャッピン
グマシンに搬送し、キャッピングヘッドをキャップに係
合させてキャップを閉栓方向に回転して巻締めて装着し
ている。キャップ装着後の容器はキャッピングマシンか
ら取り出され、搬送路上を搬送されて最終製品として包
装、梱包される工程までの間で、製品としての良否を検
査される。ここで検査される項目は、製品内容物によっ
て異なるが、例えば内容物や容器の不良(容器の損傷の
有無やラベルの不良など)等の他、キャップの装着状
態、即ちキャップの巻締め不良や斜め被りなどの不良装
着品についても検査がなされており、不良品は搬送路か
ら排除されている。
【0003】従来、キャッピングマシンから取り出され
たキャップ装着後の容器(製品)におけるキャップの装
着状態を検査するための方法としては、搬送路上を搬送
される製品のキャップを検査員が見て、不良品を排除す
る方法や、製品のキャップ天面部に光を照射し、その反
対側に光電管を配置し、適正品よりもキャップ天面位置
が高い巻締め不良品が通ると光電管の受光が遮られ、適
正品は光電管に受光されることを利用して巻締め不良品
を排除する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のキャップ装着不良検出方法には次のような問題があ
った。前者の検査員が目で検査する方法では、熟練した
検査員であっても高速で搬送する容器を連続的に検査す
る場合は見逃しが発生し、また検査員への負担が大きい
ため、数人の交代要員を確保しなければならない。しか
も別な検査項目もあるので、検査に必要な人数が多くな
って生産コストも高くなる。
【0005】また、後者の光電管を用いる検査方法にあ
っては、キャップが斜めに被った不良品に対しては、容
器の向きにより場合によっては適正品として排除されな
いことがあり、不良品の確実な排除ができなかった。し
かも合成樹脂製キャップの場合には、スカート部内面に
容器側螺子部と螺合する螺子部が予め形成されているた
めに、キャッピングの際にキャップの斜め被り現象を生
じる可能性が多い。さらに、合成樹脂製キャップのうち
でも、スカート部の下部に、細いブリッジによって連結
されたピルファープルーフリング部(以下PPリング部
と略称する)が形成され、キャップ開栓時にブリッジが
破断されてPPリング部がキャップ本体部から切断され
るように構成されたピルファープルーフキャップ(以
下、PPキャップと略称する)を用いた場合、キャッピ
ング時にキャップのブリッジの一部が破断し、PPリン
グ部が斜め下がりになる不良を生じる場合があり、上記
光電管による検査方法ではこの種の不良キャップは全く
検出できなかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、キャップ装着後の容器におけるキャップ装着状態の
良否を確実にしかも高速で検出すると共にキャップ装着
不良品を排除することが可能なキャップ装着不良検出方
法および装置の提供を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
口部の外面に螺子部を有すると共に該螺子部の下方に鍔
状のネックリング部を有する容器口部に、天板部とその
周縁から垂下したスカート部とを備え、該スカート部の
内周面に容器の螺子部と螺合する螺子部が形成されたキ
ャップを載せ、キャッピングマシンによりキャップを巻
締めたキャップ装着後の容器におけるキャップ装着状態
の良否を検出すると共にキャップ装着不良品を排除する
キャップ装着不良検出方法であって、キャッピングマシ
ンから搬出し所定位置に達したキャップ装着後の容器の
キャップを、そのキャップ外周を中心とした同心円に沿
って所定角度毎に配置した複数の撮影手段で撮影する第
1工程と、これら撮影手段からの画像信号を、画像処理
部と演算部と出力部とを備えた制御手段の画像処理部に
入力し、該画像処理部にて撮影手段からの画像信号のネ
ックリング部からスカート部下端までの距離をそれぞれ
測定し、これら各測定値を演算部にて相互比較して、各
測定値の一致或いは不一致を検出し、かつこれら測定値
が不一致である場合には出力部からキャッピング不良信
号を出力する第2工程と、該出力部に接続された不良品
排除手段に、このキャッピング不良信号が入力される
と、不良品排除手段が作動して、そのキャップ装着不良
の容器を搬送ラインから排除する第3工程とを順次実施
することを特徴とするキャップ装着不良検出方法であ
る。
【0008】また請求項2に記載した発明は、請求項1
記載のキャップ装着不良検出方法において、上記第2工
程が、撮影手段からの画像信号を、画像処理部と演算部
と記憶部と出力部とを備えた制御手段の画像処理部に入
力し、該画像処理部にて撮影手段からの画像信号のネッ
クリング部からスカート部下端までの距離をそれぞれ測
定し、これら各測定値を演算部にて相互比較するととも
に、予め記憶部に記憶させたネックリング部からスカー
ト部下端までの適正距離値とこれら測定値とを比較し、
各測定値相互の一致或いは不一致と、各測定値と適正値
との一致或いは不一致とを検出し、かつこれら測定値が
不一致である場合には出力部からキャッピング不良信号
を出力するようにした。
【0009】また請求項3に記載した発明は、請求項1
又は2記載のキャップ装着不良検出方法において、容器
のネックリング部をネックサポートに載せて撮影を行う
ようにした。
【0010】さらに請求項4に記載した発明は、口部の
外面に螺子部を有すると共に該螺子部の下方に鍔状のネ
ックリング部を有する容器の口部に、天板部とその周縁
から垂下したスカート部とを備え、該スカート部の内周
面に容器の螺子部と螺合する螺子部が形成されたキャッ
プを巻締めたキャップ装着後の容器を搬送する搬送路
と、該搬送路上を搬送されて所定位置に達したキャップ
装着後の容器のキャップ外周を中心とした同心円に沿っ
て所定角度毎に配置された複数の撮影手段と、これら撮
影手段からの画像信号のネックリング部からスカート部
下端までの距離をそれぞれ測定する画像処理部と、該画
像処理部からの各測定値を相互比較して、各測定値の一
致或いは不一致を検出し、かつこれら測定値が不一致で
ある場合には出力部からキャッピング不良信号を出力す
る演算部と、キャッピング不良信号を外部に出力する出
力部とを備えた制御手段と、該出力部に接続され、出力
部からキャッピング不良信号が入力されることによって
作動し、搬送路の所定位置にあるキャップ装着不良の容
器を搬送ラインから排除する不良品排除手段とを具備し
たことを特徴とするキャップ装着不良検出装置である。
【0011】また請求項5に記載した発明は、請求項4
記載のキャップ装着不良検出装置において、上記制御手
段が、撮影手段からの画像信号のネックリング部からス
カート部下端までの距離をそれぞれ測定する画像処理部
と、ネックリング部からスカート部下端までの適正な距
離を記憶させておく記憶部と、該画像処理部からの各測
定値を相互比較するとともに、予め上記記憶部に記憶さ
せたネックリング部からスカート部下端までの適正距離
値とこれら測定値とを比較し、各測定値相互の一致或い
は不一致と、各測定値と適正値との一致或いは不一致と
を検出し、かつこれら測定値が不一致である場合には出
力部からキャッピング不良信号を出力する演算部と、キ
ャッピング不良信号を外部に出力する出力部とを備えた
ものであることを特徴とするキャップ装着不良検出装置
である。
【0012】また請求項6に記載した発明は、請求項4
又は5に記載されたキャップ装着不良検出装置におい
て、上記搬送路に、容器のネックリング部を載せて容器
を支持するネックガイドを設けたことを特徴とするキャ
ップ装着不良検出装置である。
【0013】
【作用】口部の外周に螺子部が形成された容器の口部
に、合成樹脂製キャップなどの予め容器側螺子部と螺合
する螺子部が形成されたキャップを装着するには、キャ
ップを容器口部に載せてキャッピングマシンに搬送し、
キャップを閉栓方向に回転して巻締めて装着している。
このキャッピングが適正に行われた場合には、容器の螺
子部下方に設けられているネックリング部と、キャップ
のスカート部下端とが平行となり、ネックリング部から
スカート部下端までの距離がキャップの全周で同一であ
る。しかし、キャップの斜め被りや、PPキャップにお
けるキャッピング時にキャップのブリッジの一部が破断
し、PPリング部が斜め下がりになるなどのキャップ不
良装着品は、容器のネックリング部と、キャップのスカ
ート部下端とが平行とならず、ネックリング部とスカー
ト部下端までの距離がキャップの全周で同一とならな
い。即ち、容器のネックリング部に対してスカート部下
端の下がっている方向でのネックリング部とスカート部
下端までの距離は適正値よりも小さくなり、一方スカー
ト部下端が上がっている方向でのネックリング部とスカ
ート部下端までの距離は適正値よりも大きくなる。
【0014】本発明では、口部の外面に螺子部を有する
と共に該螺子部の下方に鍔状のネックリング部を有する
容器の口部に、天板部とその周縁から垂下したスカート
部とを備え、該スカート部の内周面に容器の螺子部と螺
合する螺子部が形成されたキャップを巻締めたキャップ
装着後の容器を搬送する搬送路と、該搬送路上を搬送さ
れて所定位置に達したキャップ装着後の容器のキャップ
外周を中心とした同心円に沿って所定角度毎に配置され
た複数の撮影手段と、これら撮影手段からの画像信号の
ネックリング部からスカート部下端までの距離をそれぞ
れ測定する画像処理部と、該画像処理部からの各測定値
を相互比較して、各測定値の一致或いは不一致を検出
し、かつこれら測定値が不一致である場合には出力部か
らキャッピング不良信号を出力する演算部と、キャッピ
ング不良信号を外部に出力する出力部とを備えた制御手
段と、該出力部に接続され、出力部からキャッピング不
良信号が入力されることによって作動し、搬送路の所定
位置にあるキャップ装着不良の容器を搬送ラインから排
除する不良品排除手段とを具備したキャップ装着不良検
出装置を用い、キャップ装着後のキャップを複数の方向
から撮影し、それらの画像信号を制御手段の画像処理部
に入力し、この画像処理部にて撮影手段からの画像信号
のネックリング部からスカート部下端までの距離をそれ
ぞれ測定し、これら各測定値を演算部にて相互比較し
て、各測定値の一致或いは不一致を検出し、かつこれら
測定値が不一致である場合には出力部からキャッピング
不良信号を出力し、この出力部に接続された不良品排除
手段に、このキャッピング不良信号が入力されると、不
良品排除手段が作動して、そのキャップ装着不良の容器
を搬送ラインから排除することによって、キャップ装着
不良品のうち、キャップ斜め被り不良品、ブリッジ
破壊によりPPリング部が斜めになる不良品について、
確実にしかも高速度で適正な製品と区別して排除するこ
とができる。さらに、キャップの巻締め不十分であるた
めにネックリング部とキャップのスカート部下端とが略
平行であるが、ネックリング部からスカート部下端まで
の距離が適正な製品に比べて大きい不良品(以下、キ
ャップ巻締め不良品という)に対しては、従来の検査法
で用いられている光電管を用い、キャップ天面の高さの
差によって容易に検出でき、この光電管による検出を併
用することにより、上記〜の全ての不良品につい
て、確実にしかも高速度で適正な製品と区別して排除す
ることができる。
【0015】また本発明では、上記制御手段として、上
記画像処理部と、ネックリング部からスカート部下端ま
での適正な距離を記憶させておく記憶部と、該画像処理
部からの各測定値を相互比較するとともに、予め上記記
憶部に記憶させたネックリング部からスカート部下端ま
での適正距離値とこれら測定値とを比較し、各測定値相
互の一致或いは不一致と、各測定値と適正値との一致或
いは不一致とを検出し、かつこれら測定値が不一致であ
る場合には出力部からキャッピング不良信号を出力する
演算部と、キャッピング不良信号を外部に出力する出力
部とを備えた制御手段とを有するキャップ装着不良検出
装置を用い、画像処理部からの各測定値を相互比較する
とともに、予め上記記憶部に記憶させたネックリング部
からスカート部下端までの適正距離値とこれら測定値と
を比較し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各測定
値と適正値との一致或いは不一致とを検出し、これら測
定値が不一致である場合には出力部からキャッピング不
良信号を出力し、この出力部に接続された不良品排除手
段に、このキャッピング不良信号が入力されると、不良
品排除手段が作動して、そのキャップ装着不良の容器を
搬送ラインから排除することによって、キャップ装着不
良品のうち、キャップ斜め被り不良品、ブリッジ破
壊によりPPリング部が斜めになる不良品の他、ネック
リング部からスカート部下端までの距離が適正距離と異
なる不良品も検出できることから、キャップ巻締め不
良品についても、確実にしかも高速度で適正な製品と区
別して排除することができる。
【0016】さらに本発明では、上記搬送路に、容器の
ネックリング部を載せて容器を支持するネックガイドを
設け、ネックリング部で容器を支持し必要に応じて搬送
路上から浮かした状態でそのキャップを撮影することに
より、撮影手段によってネックリング部とスカート部下
端との間隔部分を正確に撮影することが可能となり、特
に容器の高さ方向の誤差範囲の大きい、大型容器の検査
であっても、検出装置の測定条件の設定および測定が細
かいバラツキ範囲内で可能となる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明によるキャップ
装着不良検出方法およびキャップ装着不良検出装置を詳
細に説明する。図1は、本発明に係るキャップ装着不良
検出装置の一実施例を示すものである。このキャップ装
着不良検出装置は、口部外面に螺子部1を有すると共に
この螺子部1の下方に鍔状のネックリング部2を有する
容器3の口部に、天板部4とその周縁から垂下したスカ
ート部5とを備え、このスカート部5の内周面に容器の
螺子部1と螺合する螺子部6が形成されたキャップ7を
巻締めたキャップ装着後の容器8を搬送する搬送路9
と、この搬送路9上を搬送されて所定位置Cに達したキ
ャップ装着後の容器8のキャップ7外周を中心とした同
心円10に沿って所定角度(この実施例では90度)毎
に配置された4つのビデオカメラ11(撮影手段)と、
これらビデオカメラ11からの画像信号のネックリング
部2下端からスカート部5下端までの距離hをそれぞれ
測定する画像処理部12と、この画像処理部12からの
各測定値を相互比較して、各測定値の一致或いは不一致
を検出し、かつこれら測定値が不一致である場合には出
力部13からキャッピング不良信号を出力する演算部1
4と、キャッピング不良信号を外部に出力する出力部1
3とを備えた制御手段15と、この出力部13に接続さ
れ、出力部13からキャッピング不良信号が入力される
ことによって作動し、搬送路9の所定位置Dにあるキャ
ップ装着不良の容器16を搬送路9から排除する不良品
排除手段17とを具備して構成されている。
【0018】このキャップ装着不良検出装置が設置され
た搬送路9は、図2に示すように、キャップ装着後の容
器8のネックリング部2を、所定の間隔をあけて設けら
れた1対の板状部材であるネックガイド18に載せ、容
器8をネックガイド18で支持した状態でこの容器8を
搬送方向(図1において矢印Aで示す)に移動させるよ
うに構成されている。ネックガイド18で容器8を支持
した状態で搬送するにはスクリューコンベアなどで搬送
すれば良い。上記ネックガイド18は、この例では搬送
路9の移動台19の両側に所定間隔毎に立設された支柱
20の上端に固定されている。このネックガイド18の
下方には容器胴部に接して容器の移動をガイドするため
の容器胴部ガイド21が搬送路9の搬送方向Aに沿って
支柱20に固定されている。なお、この実施例では直線
状の搬送路9においてキャップ装着不良検出装置を設置
した例を示したが、所定の位置にネックガイドを設けた
スターホイールを備えた回転式搬送装置にキャップ装着
不良検出装置を設置することも勿論可能である。
【0019】この搬送路9のビデオカメラ11の配置位
置(以下、検査位置Cという)より下流側にある不良品
排除位置Dの一方側(図1中では搬送路9の左側)に
は、上記不良品排除手段17が配置されており、その反
対側には、搬送路9から分岐した不良品排除用搬送路2
2が配設されている。ネックガイド18は不良品排除位
置Dには設けられておらず、搬送路9を搬送されたキャ
ップ装着不良の容器16は不良品排除手段17が作動す
ることにより、不良品排除用搬送路22側に移送される
ようになっている。
【0020】上記キャップ7は合成樹脂製であり、図3
に示すように円板状の天板部4とその周縁から垂下した
スカート部5とで形成されるとともに、このスカート部
5の下部に複数の幅狭ブリッジ23が残るように円周方
向に入れられた水平切り込み24により、スカート部5
が天板部側の主部25と下端側のPPリング部26とに
区画されて構成されている。キャップの天板部4内面側
には薄肉状のライナー27が密着されている。またPP
リング部26の内周壁面には、内方に延びる複数のウイ
ング28が形成されている。これらのウイング28は、
容器3の口部にキャップ7を装着した時に、容器3の螺
子部1の直下に設けられたロッキングリング部29の下
方に位置して、キャップ開栓時にロッキングリング部2
9に係合するようになっている。なお、この例ではPP
リング部26の内周壁面に複数のウイング28を有する
タイプのPPキャップを例示したが、このキャップは種
々のプレスクリューキャップに代替が可能である。例え
ば、上記ウイング28の代わりにキャップ内方側に向け
て突出した係合凸部を備えたキャップ、ウイング28や
係合凸部の下方に膨出部を備えたキャップ、PPリング
部26に少なくとも1つの垂直スコアを入れてキャップ
開栓時にPPリング部26をバンド状に切り離すタイプ
のキャップなどである。
【0021】また容器3としては、口部の上部外面に螺
子部1を有すると共に、この螺子部1の下方に鍔状のネ
ックリング部2が形成されたものであれば、その材質や
寸法形状等は限定されない。一般にこのようなネックリ
ング部2を備えた容器としては、いわゆるペット(PE
T)ボトルなどが良く知られている。上記螺子部1の直
下でありネックリング部2より上方には、キャップ7の
ウイング28に係合するロッキングリング部29が形成
されている。
【0022】上記キャップ7は、図4に示すように容器
3の口部に装着した後、キャップ7を開栓方向に回す
と、天板部4とスカート部5の主部25とからなるキャ
ップ本体部30は螺条に沿って上方に移動するが、PP
リング部26は各ウイング28が容器口部に設けられて
いるロッキングリング部29に当接して折曲げられ、P
Pリング部26の上方への移動が阻止されることによ
り、スカート部5の主部25とPPリング部26の間に
引張り力が働き、この力によってスカート部5の主部2
5とPPリング部26とを連結しているブリッジ23が
切断され、PPリング部26はスカート部5の主部25
から切り外されることになる。かくして、容器3に取付
けたキャップを何者かが開栓し、再び閉栓したとして
も、ブリッジ23の切断によって開栓行為が明らかとな
り、容器内への異物混入などの悪戯行為を防止する効果
がある。なお、本発明における「スカート部下端」と
は、本例のキャップ7においてはPPリング部26の下
端のことを言う。
【0023】上記ビデオカメラ11は、搬送路9上を搬
送されて検査位置Cに達したキャップ装着後の容器8の
キャップ7外周を中心とした同心円10に沿って所定角
度(この実施例では90度)毎に配置され、キャップ7
のスカート部5下端と容器3のネックリング部2下端と
の間を、それぞれの方向から撮影し、それらの画像信号
を制御手段15の画像処理部12に出力するように接続
配置されている。このビデオカメラ11は適度の倍率が
得られるように接写用のレンズや接写リングが適宜取り
付けられている。この例では、4台のカメラとも同じ倍
率に設定されているため、カメラ最先端の接写用レンズ
先端が、キャップ7外周面から等しく離間した同心円1
0に沿って並べてあるが、各カメラ11の倍率が異なる
場合には各カメラ11とキャップ外周までの距離はその
倍率に応じて適宜に調整される。また使用するビデオカ
メラ11は、搬送路9上を搬送する容器8を短時間停止
させて撮影を行う場合には通常の各種市販品を用いるこ
とが可能であり、搬送路9を移動させながら撮影する場
合には瞬時の撮影が可能なシャッタービデオカメラを用
いることが望ましい。また検査位置Cに達したキャップ
装着後の容器8は照明用ライトで投光することが望まし
い。このライトは検査位置Cの上方や各ビデオカメラに
取り付けることができる。なお、この実施例では4台の
ビデオカメラ11を用いたが、ビデオカメラ11の設置
台数は、2台、3台或いは5台以上とすることができ
る。
【0024】上記制御手段15は、4台のビデオカメラ
11からの画像信号のネックリング部2下端からスカー
ト部5下端までの距離hをそれぞれ測定する画像処理部
12と、この画像処理部12からの各測定値を相互比較
して、各測定値の一致或いは不一致を検出し、かつこれ
ら測定値が不一致である場合には出力部13からキャッ
ピング不良信号を出力する演算部14と、キャッピング
不良信号を外部に出力する出力部13とを備えて構成さ
れている。画像処理部12で処理された測定値や画像信
号は、画像処理部12に接続されたCRT31で映像化
して確認できるようになっている。
【0025】上記不良品排除手段17は、搬送路9のビ
デオカメラ11の配置位置(検査位置C)より下流側に
ある不良品排除位置Dの一方側に配置され、上記制御手
段15の出力部13に接続されてこの出力部13からキ
ャッピング不良信号が入力されることによって内蔵され
た駆動源が駆動し、作動アーム32をその反対側(不良
品排除用搬送路22側)に伸ばし、さらに不良品の排除
終了後に作動アーム32を縮める不良品排除手段本体3
3と、この作動アーム32先端に取り付けられた押圧体
34とを備えて構成されている。この不良品排除手段1
7は、制御手段15の演算部14での各測定値の相互比
較の結果、キャップ装着不良と判断され、搬送路9の所
定位置にあるキャップ装着不良の容器16を、不良品排
除手段本体33が出力部13からの信号を受信して作動
アーム32を伸ばし、このキャップ装着不良の容器16
を押圧体34で押圧して不良品排除用搬送路22を不良
品排出方向Bに沿って移送させるようになっている。こ
の不良品排除手段本体33に内蔵された作動アーム伸縮
駆動源としては、モータを有する伸縮機構や、シリンダ
とピストンを備えた油圧伸縮機構、同じく空気圧伸縮機
構などが使用される。
【0026】なお、この実施例では、不良品排除手段1
7として、搬送路9の所定位置の一方側に設けられて、
制御手段15からの信号によってキャップ装着不良の容
器16を反対側の不良品排除用搬送路22に押し出すよ
うに作動するものを用いたが、本発明における不良品排
除手段17はこれに限定されることなく、別の方式の排
除機構も使用可能である。例えば、伸縮する作動アーム
32に代えて、旋回する押圧棒を備え、排除すべき容器
を押圧棒の旋回によって搬送路9から排除する排除機構
や、搬送路9の一部に開口を設けその開口上に搬送路と
面一に開閉扉を設け、搬送路上の容器を扉の開閉により
通過又は落下させる排除機構、或いは搬送路上からキャ
ップ装着不良の容器16を吊り上げて排除する排除機構
などの不良容器排除機構を用いても良い。また、検査位
置Cと不良品排除位置Dとは同一の位置であっても良
い。
【0027】この実施例によるキャップ装着不良検出装
置を用いてキャップ装着不良の容器16を検出する方法
を説明する。容器3はキャッピングマシンにてキャップ
7を被せられ、そのキャップ7を巻締められてキャッピ
ングマシンから搬送路9に移送される。そして搬送路9
上を、ネックリング部2をネックガイド18に載せて支
持した状態で検査位置Cに搬送される。この検査位置C
に達したキャップ装着後の容器8のキャップ7を、その
キャップ外周を中心とした同心円10に沿って90度毎
に配置した4台のビデオカメラ11で撮影する(第1工
程)。
【0028】これらビデオカメラ11からの画像信号
は、制御手段15の画像処理部12に入力される。画像
処理部12では各ビデオカメラ11からの画像信号のネ
ックリング部2下端からスカート部5下端までの距離h
をそれぞれ測定し、これら各測定値を演算部14にて相
互比較して、各測定値の一致或いは不一致を検出し、か
つこれら測定値が不一致である場合には出力部13から
キャッピング不良信号を出力する(第2工程)。
【0029】キャッピングが適正に行われた場合には、
容器3のネックリング部2下端と、キャップ7のスカー
ト部5下端とが平行となり、ネックリング部2からスカ
ート部5下端までの距離hがキャップ7の全周で同一で
ある。しかし、図5に示すようなキャップ7が斜め被り
になったキャップ装着不良の容器16aや、図6に示す
ようにキャッピング時にブリッジ23の一部が破断して
PPリング部26が斜め下がりになったキャップ装着不
良の容器16bは、ネックリング部2下端と、スカート
部5下端とが平行とならず、ネックリング部2下端から
スカート部5下端までの距離がキャップ7の全周で同一
とならない。即ち、容器3のネックリング部2下端に対
してスカート部5下端の下がっている方向での、ネック
リング部2下端とスカート部5下端までの距離h1,h4
は適正値hよりも小さくなり、一方スカート部5下端が
上がっている方向でのネックリング部2下端とスカート
部5下端までの距離h2は適正値hよりも大きくなる。
ここで図6中のh3は適正値hと殆ど同じであるが、い
ずれにしてもこれらキャップ装着不良の容器16a,16bに
あっては、ネックリング部2下端からスカート部5下端
までの距離がキャップ7の全周で同一とならず、キャッ
プ7を複数の角度から撮影し、それぞれの角度における
ネックリング部2下端からスカート部5下端までの距離
を相互に比較することによって、これらキャップ装着不
良の容器16a,16bを検出することができる。
【0030】この制御手段15によるそれぞれの方向で
撮影した距離hの各測定値の相互比較の結果、各測定値
が一致した場合、即ち図4に示したように、キャッピン
グが適正に行われ、ネックリング部2下端とスカート部
5下端までの距離hが一致したキャップ装着後の容器8
は、出力部13からキャッピング不良信号が出力され
ず、この容器8は搬送路9を通常の搬送方向Aに沿って
搬送される。一方、演算部14にて各測定値が不一致と
判断された場合、即ち図5及び図6に示したようなキャ
ップ装着不良の容器16は、出力部13からキャッピン
グ不良信号が出力され、この出力部13に接続された不
良品排除手段17に、このキャッピング不良信号が入力
される。そしてこの信号により不良品排除手段17が作
動し、作動アーム32が延び出して、不良品排除位置D
に達したキャップ装着不良の容器16を押圧体34で不
良品排出方向Bに沿って不良品排除用搬送路22に押し
出す。キャップ装着不良の容器16は不良品排除用搬送
路22を通って回収する(第3工程)。
【0031】これら第1〜第3工程を、キャッピングマ
シンから取り出されたキャップ装着後の容器8に対し連
続的に実施することにより、全ての容器8のキャップ装
着不良をチェックすることが可能である。このように、
この実施例によるキャップ装着不良検出装置によれば、
キャップ装着不良の容器16のうち、キャップ斜め被
り不良品16a、ブリッジ破壊によりPPリング部が
斜めになる不良品16bについて、確実にしかも高速度
で適正な製品と区別して排除することができる。さら
に、図7に示すようにキャップ7の巻締め不十分である
ために、ネックリング部2下端とスカート部5下端とが
略平行であるが、ネックリング部2下端からスカート部
5下端までの距離h5,h6が適正な製品での距離hに比
べて大きい、キャップ巻締め不良品16cに対して
は、従来の検査法で用いられている光電管を用い、キャ
ップ7天面の高さの差によって容易に検出でき、この光
電管による検出を併用することにより、上記〜の全
ての不良品16a,16b,16cについて、確実にしかも高速度
で適正な製品と区別して排除することができる。
【0032】また上記搬送路9に、容器3のネックリン
グ部2を載せて容器3を支持するネックガイド18を設
け、ネックリング部2で容器3を支持し必要に応じて搬
送路上から浮かした状態でそのキャップ7を撮影するこ
とにより、ビデオカメラ11によってネックリング部2
とスカート部5下端との間隔部分を正確に撮影すること
が可能となり、特に容器の高さ方向の誤差範囲の大き
い、大型容器の検査であっても、検出装置の測定条件の
設定および測定が細かいバラツキ範囲内で可能となる。
【0033】またキャップ7の外周を複数のビデオカメ
ラ11で撮影するので、容器3のネックリング部2から
キャップ7のスカート部5下端までの間隔が狭い製品で
あっても、各ビデオカメラ11に拡大レンズを設置し或
いは画像処理部12の拡大率を上げることによってネッ
クリング部2下端からスカート部5下端までの距離を正
確に測定することができる。
【0034】図8は本発明に係るキャップ装着不良検出
装置の他の実施例を示すものである。この実施例のキャ
ップ装着不良検出装置は、図1に示した先の実施例のキ
ャップ装着不良検出装置とほぼ同一の構成要素を備えて
構成されており、同一の構成要素には同じ符号を付して
ある。この実施例によるキャップ装着不良検出装置は、
画像処理部12と、演算部14と、出力部13と、ネッ
クリング部2下端からスカート部5下端までの適正な距
離hを記憶させておく記憶部35とを備え、画像処理部
12からの各測定値を演算部14で相互比較するととも
に、予め上記記憶部35に記憶させたネックリング部2
からスカート部5下端までの適正距離値hとこれら測定
値とを比較し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各
測定値と適正値との一致或いは不一致とを検出し、かつ
これら測定値が不一致である場合には出力部13からキ
ャッピング不良信号を出力するようにした制御手段36
を備えた構成になっている。
【0035】この実施例によるキャップ装着不良検出装
置によるキャップ装着不良の容器16を検出するには、
先の実施例による検出方法と同様に、キャッピングマシ
ンから取り出され検査位置Cに達したキャップ装着後の
容器8のキャップ7を、そのキャップ外周を中心とした
同心円10に沿って配置した4台のビデオカメラ11で
撮影する(第1工程)。
【0036】そしてこれらのビデオカメラ11からの画
像信号を、上記制御手段36の画像処理部12に入力
し、この画像処理部12にてそれぞれの角度から撮影し
た画像信号のネックリング部2下端からスカート部5下
端までの距離をそれぞれ測定し、これら各測定値を演算
部14にて相互比較するとともに、予め記憶部35に記
憶させておいたネックリング部2下端からスカート部5
下端までの適正距離値hとこれら測定値とを比較し、各
測定値相互の一致或いは不一致と、各測定値と適正値と
の一致或いは不一致とを検出し、かつこれら測定値が不
一致である場合には出力部13からキャッピング不良信
号を出力する(第2工程)。
【0037】この制御手段36では、それぞれの角度か
ら撮影した画像信号のネックリング部2下端からスカー
ト部5下端までの距離をそれぞれ測定し、これら各測定
値を演算部14にて相互比較するとともに、予め記憶部
14に記憶させておいたネックリング部2下端からスカ
ート部5下端までの適正距離値hとこれら測定値とを比
較し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各測定値と
適正値との一致或いは不一致とを検出することによっ
て、キャップ斜め被り不良品16a、ブリッジ破壊
によりPPリング部が斜めになる不良品16bの他、ネ
ックリング部2下端からスカート部5下端までの距離が
適正距離hと異なる不良品も検出できることから、図7
に示したような、キャップ巻締め不良品16cについ
ても検出が可能である。
【0038】この制御手段36によるそれぞれの方向で
撮影した距離hの各測定値の相互比較と、予め記憶部3
5に記憶しておいた適正距離hとの比較の結果、各測定
値が一致した場合、即ち図4に示したように、キャッピ
ングが適正に行われ、ネックリング部2下端とスカート
部5下端までの距離が一致し、しかもこれらの測定値が
適正値と一致したと判断されたキャップ装着後の容器8
は、出力部13からキャッピング不良信号が出力され
ず、この容器8は搬送路9を通常の搬送方向Aに沿って
搬送される。一方、演算部14にて各測定値が不一致で
あるか、或いは適正値と異なると判断された場合、即ち
図5、図6及び図7に示したようなキャップ装着不良の
容器16a,16b,16cは、出力部13からキャッピング不良
信号が出力され、この出力部13に接続された不良品排
除手段17に、このキャッピング不良信号が入力され
る。そしてこの信号により不良品排除手段17が作動
し、作動アーム32が延出して、不良品排除位置Dに達
したキャップ装着不良の容器16を押圧体34で不良品
排出方向Bに沿って不良品排除用搬送路22に押し出
す。キャップ装着不良の容器16は不良品排除用搬送路
22を通って回収する(第3工程)。
【0039】この実施例によるキャップ装着不良検出装
置は、制御手段36として、キャップ外周をそれぞれの
角度から撮影した画像信号のネックリング部2下端から
スカート部5下端までの距離をそれぞれ測定し、これら
各測定値を演算部14にて相互比較するとともに、予め
記憶部34に記憶させておいたネックリング部2下端か
らスカート部5下端までの適正距離値hとこれら測定値
とを比較し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各測
定値と適正値との一致或いは不一致とを検出することに
よって、図5に示したようなキャップ斜め被り不良品
16a、図6に示した用なブリッジ破壊によりPPリ
ング部が斜めになる不良品16bの他、ネックリング部
2下端からスカート部5下端までの距離が適正距離hと
異なる不良品も検出できることから、図7に示したよう
なキャップ巻締め不良品16cについても検出が可能
である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、口部
の外面に螺子部を有すると共に該螺子部の下方に鍔状の
ネックリング部を有する容器の口部に、天板部とその周
縁から垂下したスカート部とを備え、該スカート部の内
周面に容器の螺子部と螺合する螺子部が形成されたキャ
ップを巻締めたキャップ装着後の容器を搬送する搬送路
と、該搬送路上を搬送されて所定位置に達したキャップ
装着後の容器のキャップ外周を中心とした同心円に沿っ
て所定角度毎に配置された複数の撮影手段と、これら撮
影手段からの画像信号のネックリング部からスカート部
下端までの距離をそれぞれ測定する画像処理部と、該画
像処理部からの各測定値を相互比較して、各測定値の一
致或いは不一致を検出し、かつこれら測定値が不一致で
ある場合には出力部からキャッピング不良信号を出力す
る演算部と、キャッピング不良信号を外部に出力する出
力部とを備えた制御手段と、該出力部に接続され、出力
部からキャッピング不良信号が入力されることによって
作動し、搬送路の所定位置にあるキャップ装着不良の容
器を搬送ラインから排除する不良品排除手段とを具備し
たキャップ装着不良検出装置を用い、キャップ装着後の
キャップを複数の方向から撮影し、それらの画像信号を
制御手段の画像処理部に入力し、この画像処理部にて撮
影手段からの画像信号のネックリング部からスカート部
下端までの距離をそれぞれ測定し、これら各測定値を演
算部にて相互比較して、各測定値の一致或いは不一致を
検出し、かつこれら測定値が不一致である場合には出力
部からキャッピング不良信号を出力し、この出力部に接
続された不良品排除手段に、このキャッピング不良信号
が入力されると、不良品排除手段が作動して、そのキャ
ップ装着不良の容器を搬送ラインから排除することによ
って、キャップ装着不良品のうち、キャップ斜め被り
不良品、ブリッジ破壊によりPPリング部が斜めにな
る不良品について、確実にしかも高速度で適正な製品と
区別して排除することができる。さらに、キャップの巻
締め不十分であるためにネックリング部とキャップのス
カート部下端とが略平行であるが、ネックリング部から
スカート部下端までの距離が適正な製品に比べて大きい
不良品(キャップ巻締め不良品)に対しては、従来の
検査法で用いられている光電管を用い、キャップ天面の
高さの差によって容易に検出でき、この光電管による検
出を併用することにより、上記〜の全ての不良品に
ついて、確実にしかも高速度で適正な製品と区別して排
除することができる。
【0041】また本発明では、上記制御手段として、上
記画像処理部と、ネックリング部からスカート部下端ま
での適正な距離を記憶させておく記憶部と、該画像処理
部からの各測定値を相互比較するとともに、予め上記記
憶部に記憶させたネックリング部からスカート部下端ま
での適正距離値とこれら測定値とを比較し、各測定値相
互の一致或いは不一致と、各測定値と適正値との一致或
いは不一致とを検出し、かつこれら測定値が不一致であ
る場合には出力部からキャッピング不良信号を出力する
演算部と、キャッピング不良信号を外部に出力する出力
部とを備えた制御手段とを有するキャップ装着不良検出
装置を用い、画像処理部からの各測定値を相互比較する
とともに、予め上記記憶部に記憶させたネックリング部
からスカート部下端までの適正距離値とこれら測定値と
を比較し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各測定
値と適正値との一致或いは不一致とを検出し、これら測
定値が不一致である場合には出力部からキャッピング不
良信号を出力し、この出力部に接続された不良品排除手
段に、このキャッピング不良信号が入力されると、不良
品排除手段が作動して、そのキャップ装着不良の容器を
搬送ラインから排除することによって、キャップ装着不
良品のうち、キャップ斜め被り不良品、ブリッジ破
壊によりPPリング部が斜めになる不良品の他、ネック
リング部からスカート部下端までの距離が適正距離と異
なる不良品も検出できることから、キャップ巻締め不
良品についても、確実にしかも高速度で適正な製品と区
別して排除することができる。
【0042】さらに本発明では、上記搬送路に、容器の
ネックリング部を載せて容器を支持するネックガイドを
設け、ネックリング部で容器を支持し必要に応じて搬送
路上から浮かした状態でそのキャップを撮影することに
より、撮影手段によってネックリング部とスカート部下
端との間隔部分を正確に撮影することが可能となり、特
に容器の高さ方向の誤差範囲の大きい、大型容器の検査
であっても、検出装置の測定条件の設定および測定が細
かいバラツキ範囲内で可能となる。
【0043】また本発明によれば、キャップの外周を複
数の撮影手段で撮影するので、容器のネックリング部か
らキャップのスカート部下端までの間隔が狭い製品であ
っても、各撮影手段に拡大レンズを設置し或いは画像処
理部の拡大率を上げることによってネックリング部から
スカート部下端までの距離を正確に測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係るキャップ装着不良検出装置
の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図2は同じキャップ装着不良検出装置の要部正
面図である。
【図3】図3はキャップの一例を示す一部断面視した正
面図である。
【図4】図4はキャップ装着後の容器の要部正面図であ
る。
【図5】図5はキャップ装着不良の第1の例として、キ
ャップ斜め被り不良品を示す要部正面図である。
【図6】図6はキャップ装着不良の第2の例として、ブ
リッジ破壊によりPPリング部が斜めになる不良品を示
す要部正面図である。
【図7】図7はキャップ装着不良の第3の例として、キ
ャップ巻締め不良品を示す要部正面図である。
【図8】図8は本発明に係るキャップ装着不良検出装置
の他の実施例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1……螺子部、2……ネックリング部、3……容器、4
……天板部、5……スカート部、6……螺子部、7……
キャップ、8……キャップ装着後の容器、9……搬送
路、10……同心円、11……ビデオカメラ(撮影手
段)、12……画像処理部、13……出力部、14……
演算部、15……制御手段、16,16a,16b,16
c……キャップ装着不良の容器、17……不良品排除手
段、18……ネックガイド、22……不良品排除用搬送
路、31……CRT、32……作動アーム、33……不
良品排除手段本体、34……押圧体、35……記憶部、
36……制御手段、A……搬送方向、B……不良品排出
方向、C……検査位置、D……不良品排除位置。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口部の外面に螺子部を有すると共に該螺
    子部の下方に鍔状のネックリング部を有する容器口部
    に、天板部とその周縁から垂下したスカート部とを備
    え、該スカート部の内周面に容器の螺子部と螺合する螺
    子部が形成されたキャップを載せ、キャッピングマシン
    によりキャップを巻締めたキャップ装着後の容器におけ
    るキャップ装着状態の良否を検出すると共にキャップ装
    着不良品を排除するキャップ装着不良検出方法であっ
    て、 キャッピングマシンから搬出し所定位置に達したキャッ
    プ装着後の容器のキャップを、そのキャップ外周を中心
    とした同心円に沿って所定角度毎に配置した複数の撮影
    手段で撮影する第1工程と、 これら撮影手段からの画像信号を、画像処理部と演算部
    と出力部とを備えた制御手段の画像処理部に入力し、該
    画像処理部にて撮影手段からの画像信号のネックリング
    部からスカート部下端までの距離をそれぞれ測定し、こ
    れら各測定値を演算部にて相互比較して、各測定値の一
    致或いは不一致を検出し、かつこれら測定値が不一致で
    ある場合には出力部からキャッピング不良信号を出力す
    る第2工程と、 該出力部に接続された不良品排除手段に、このキャッピ
    ング不良信号が入力されると、不良品排除手段が作動し
    て、そのキャップ装着不良の容器を搬送ラインから排除
    する第3工程とを順次実施することを特徴とするキャッ
    プ装着不良検出方法。
  2. 【請求項2】 上記第2工程が、撮影手段からの画像信
    号を、画像処理部と演算部と記憶部と出力部とを備えた
    制御手段の画像処理部に入力し、該画像処理部にて撮影
    手段からの画像信号のネックリング部からスカート部下
    端までの距離をそれぞれ測定し、これら各測定値を演算
    部にて相互比較するとともに、予め記憶部に記憶させた
    ネックリング部からスカート部下端までの適正距離値と
    これら測定値とを比較し、各測定値相互の一致或いは不
    一致と、各測定値と適正値との一致或いは不一致とを検
    出し、かつこれら測定値が不一致である場合には出力部
    からキャッピング不良信号を出力するものであることを
    特徴とする請求項1記載のキャップ装着不良検出方法。
  3. 【請求項3】 キャップ装着後の容器のネックリング部
    を搬送路の上方に設けられたネックガイドに載せて該容
    器を該ネックガイドで支持して撮影を行うことを特徴と
    する請求項1又は2記載のキャップ装着不良検出方法。
  4. 【請求項4】 口部の外面に螺子部を有すると共に該螺
    子部の下方に鍔状のネックリング部を有する容器の口部
    に、天板部とその周縁から垂下したスカート部とを備
    え、該スカート部の内周面に容器の螺子部と螺合する螺
    子部が形成されたキャップを巻締めたキャップ装着後の
    容器を搬送する搬送路と、 該搬送路上を搬送されて所定位置に達したキャップ装着
    後の容器のキャップ外周を中心とした同心円に沿って所
    定角度毎に配置された複数の撮影手段と、 これら撮影手段からの画像信号のネックリング部からス
    カート部下端までの距離をそれぞれ測定する画像処理部
    と、該画像処理部からの各測定値を相互比較して、各測
    定値の一致或いは不一致を検出し、かつこれら測定値が
    不一致である場合には出力部からキャッピング不良信号
    を出力する演算部と、キャッピング不良信号を外部に出
    力する出力部とを備えた制御手段と、 該出力部に接続され、出力部からキャッピング不良信号
    が入力されることによって作動し、搬送路の所定位置に
    あるキャップ装着不良の容器を搬送ラインから排除する
    不良品排除手段とを具備したことを特徴とするキャップ
    装着不良検出装置。
  5. 【請求項5】 上記制御手段が、撮影手段からの画像信
    号のネックリング部からスカート部下端までの距離をそ
    れぞれ測定する画像処理部と、ネックリング部からスカ
    ート部下端までの適正な距離を記憶させておく記憶部
    と、該画像処理部からの各測定値を相互比較するととも
    に、予め上記記憶部に記憶させたネックリング部からス
    カート部下端までの適正距離値とこれら測定値とを比較
    し、各測定値相互の一致或いは不一致と、各測定値と適
    正値との一致或いは不一致とを検出し、かつこれら測定
    値が不一致である場合には出力部からキャッピング不良
    信号を出力する演算部と、キャッピング不良信号を外部
    に出力する出力部とを備えたものであることを特徴とす
    る請求項4記載のキャップ装着不良検出装置。
  6. 【請求項6】 上記搬送路に、容器のネックリング部を
    載せて容器を支持するネックガイドを設けたことを特徴
    とする請求項4又は5記載のキャップ装着不良検出装
    置。
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