JP3417137B2 - 容器昇降装置 - Google Patents
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Description
容器昇降装置に関するもので、特に、容器を載せて昇降
する容器台上に、充填ノズルを押し上げてバルブを開放
する補助装置が設けられた容器昇降装置に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】充填機は、一般に、コンベアによって連
続的に搬送されてきた容器を、回転体の外周に所定の間
隔で昇降可能に支持されている容器台上に載せ、回転体
が回転する間に、容器台を上昇させることにより容器を
上方の充填ノズルに向けて上昇させ、この容器の口部に
よって上記充填ノズルを押し上げることによりバルブを
開放して容器内への液体の充填を行ない、充填完了後に
は再び容器台を下降させてその容器を上記コンベア上に
排出するようになっている。このようなタイプの充填機
によって液体が充填される容器が、樹脂等の軟質素材か
ら形成されている場合には、容器台によって上昇される
容器自体によって直接充填ノズルを押し上げてバルブを
開くことが不可能である。そこで容器台上に、容器の口
部を下側から支持する支持具等の補助装置を設け、これ
により充填ノズルを押し上げてバルブを開放するように
している。 【0003】しかしながら、上記のようなノズル押上げ
用補助装置を容器台上に設けると、容器台上に容器が供
給されなかった場合にも、容器台と一体的に上昇する補
助装置がバルブを押し開いてしまうという問題があっ
た。そこで、容器台上に容器が供給されているときだけ
バルブを開放し、容器が供給されないときにはバルブを
開放しないようにしたノズル押上げ用補助装置を備えた
容器昇降装置が既に知られている(実公昭52−225
17号公報)。この公報に記載された容器昇降装置は、
容器の口部を支持する補助装置の構成が複雑であり、ま
た、複雑な構造の補助装置が容器台の上部に設けられて
いるため、洗浄やアタッチメントの交換等を行なう場合
の作業性が悪いという欠点があった。 【0004】そこで、容器台上に容器が供給されなかっ
た場合には、容器台を上昇させないようにすることによ
り、バルブを開放するための補助装置には複雑な機構を
必要としない容器昇降装置が提案されている(特開平1
−308796号公報、特公平6−51518号公
報)。 【0005】上記第1の公報(特開平1−308796
号)に記載された容器昇降装置は、「回転テーブルに昇
降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に
取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇
降手段を備えており、その昇降手段に、昇降ロッドの外
周面に形成された凹部に係合離脱可能なボールと、この
ボールを昇降ロッド側に付勢するスプリングと、このス
プリングの後方側を支持し、移動した際にそのスプリン
グの付勢力を弱めるスプリング支持手段」とから構成さ
れている。 【0006】また、第2の公報(特公平6−51518
号)に記載された容器昇降装置は、「回転テーブルに昇
降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に
取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇
降手段とを備えており、さらに、この昇降手段に、昇降
ロッドの外周面に形成された凹部に係合離脱可能なボー
ルと、作動時にこのボールを昇降ロッド側に押圧するエ
アシリンダと、このエアシリンダとエア源との間を連通
遮断する切換弁」とを備えている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記各公報に記載され
た容器昇降装置では、容器台上に容器が供給されなかっ
た場合には、容器台が取付けられている昇降ロッドと、
この昇降ロッドを昇降させるカム等の昇降手段との間の
連結を解除して、昇降ロッド全体を上昇させないように
している。その結果、容器が供給されない場合には容器
台は上昇しないので、充填バルブが開放されることがな
く、いわゆるノーボトル・ノーフィルの機能を果たすこ
とができる。 【0008】しかしながら、上記従来の各装置では、昇
降ロッドを上昇させる場合と上昇させない場合との切換
えを行なう機構を、昇降ロッドの下端部と昇降手段であ
るカムとの間に設けなければならないので、構造が複雑
である。しかも、昇降ロッドの下部は装置全体の駆動部
等とともに下方のフレーム内に覆われている。そのた
め、例えば、充填運転中に容器台と充填ノズルとの間に
容器が噛み込んでしまう等のトラブルが発生した場合
に、その停止した位置で容器台を下降させることによ
り、トラブルの発生した容器を取り除くという作業を行
なうことは極めて困難であった。また、ノーボトル・ノ
ーフィルの機構自体も構造が複雑で部品点数が多いため
コスト高であった。しかも、上記ノーボトル・ノーフィ
ルの機構を有する容器昇降装置と、その機構を持たない
容器昇降装置とは、容器台が取付けられている昇降ロッ
ドを昇降させるための構成が全く異なっているため、部
品に兼用性がないという問題があった。 【0009】また、上記のようなノーボトル・ノーフィ
ルを目的とするものではないが、容器台の取付けられて
いる昇降ロッドを切離して落下させることができる容器
昇降装置が知られている(特公昭59−24960号、
特開昭59−163191号)。これらの装置は「回転
テーブル70に昇降自在に支持されたリフタ軸(昇降ロ
ッド)72と、リフタ軸72の挿入穴の一部を横切って
回転自在に装着されたリフタ軸72の止着用係止軸83
と、リフタ上昇トリップ68とリフタ下降トリップ69
に係合する切換レバー84と、係止軸83に設けた半月
形凹部86と、リフタ軸72に設けられた切欠部87」
等を備えており、「切換レバー84がリフタ上昇トリッ
プ68に係合して係止軸83を回転させてこの係止軸8
3をリフタ軸72の切欠部87に係合させる。また、切
換レバー84がリフタ下降トリップ69に係合して係止
軸83を回転させ、係止軸83に設けられている凹部8
6がリフタ軸72に対向する位置となってリフタ軸72
は下降可能になる。」構成となっている。なお、ここで
は特公昭59−24960号の符号を付して説明してい
る。 【0010】これらの公報に記載された装置は、リフタ
軸72を上昇カム65、または下降カム66によって押
し上げた状態で係止軸83を回転させることによりリフ
タ軸72を回転テーブル70側から切離すようになって
おり、任意の位置でリフタ軸72を切離して落下させる
ことは不可能である。しかも、これらの容器昇降装置で
は、1回の充填毎に、切換レバー84を操作してリフタ
軸72と係止軸83との係合および切離しを行なう構成
になっているため、各部の耐久性等の点でも問題があっ
た。 【0011】 【0012】本発明は上記欠点を除くためになされたも
ので、容器台と昇降ロッドとを切り離し可能にし、容器
台上に容器が供給されない場合には、昇降ロッドと容器
台とを切離して、昇降ロッドは上昇させるが容器台は上
昇しないようにして、バルブの開放を中止することによ
り、ノーボトル・ノーフィルの機能を達成することがで
き、しかも、構造を簡略化して部品点数を減少させるこ
とによりコストダウンを図り、かつ、ノーボトル・ノー
フィルの機構を持たない容器昇降装置との部品の共通化
を可能にした容器昇降装置を提供することを目的とする
ものである。 【0013】 【0014】 【課題を解決するための手段】本発明に係る容器昇降装
置は、回転テーブルに昇降可能に支持された昇降ロッド
と、この昇降ロッドを昇降させる昇降手段と、上記昇降
ロッドに摺動可能に嵌合された連結用筒体と、この連結
用筒体に固定された容器台と、上記連結用筒体に進退動
可能に支持されて上記昇降ロッドに形成された係合部に
係合離脱可能な係合手段と、この係合手段の移動を規制
するロック手段と、上記係合手段を進退動させる駆動手
段と、容器台上に供給される容器の有無を検出する検出
手段とを備え、この検出手段が容器台に容器が供給され
なかったことを検出した際に、上記係合手段を後退させ
て、連結用筒体と昇降ロッドとの連結を解除するもので
ある。 【0015】 【0016】 【作用】上記発明に係る容器昇降装置では、各容器台上
に、容器が欠けることなく供給されている場合には、係
合手段を前進させて昇降ロッドに形成された係合部に係
合させた状態にしておくことにより、容器台が固定され
ている連結用筒体と昇降ロッドとを連結して一体的に昇
降させるようにし、容器台上に容器が供給されない場合
には、係合手段を後退させて連結用筒体と昇降ロッドと
の連結を解除することにより、昇降ロッドが上昇しても
容器台は上昇しないので、上方の充填ノズルを押し上げ
てバルブを開放してしまうことがない。 【0017】 【実施例】以下図示実施例により本発明を説明する。図
1は本発明の一実施例に係る容器昇降装置(全体として
符号2で示す)を備えた充填機の縦断面図である。容器
昇降装置2は、充填機の中央に配置された支柱4の周囲
に回転可能に支持された回転テーブル6に円周方向等間
隔で設けられており、後に説明する容器台8上に容器1
0を載せて昇降する。各容器台8の上方には、それぞれ
充填ノズル(そのセンターラインC1 だけを示し、図示
は省略する)が配置されており、容器台8上の容器10
が上昇することにより上方の充填ノズルを押し上げてバ
ルブを開放し、その容器10内に液体の充填を行なうよ
うになっている。 【0018】図2は上記容器昇降装置2の1つを拡大し
て示す縦断面図、図3はその平面図であり、回転テーブ
ル6の外周寄りに形成された孔6a内に円筒部材12が
固定され、この円筒部材12内に、上下の軸受14,1
6を介してロッド18が昇降可能に支持されている。こ
の昇降ロッド18の円筒部材12よりも上方に延びてい
る部分の外周には、連結用の筒体20が摺動自在に嵌合
されている。上記昇降ロッド18の側面には、上端から
下端付近に至るまで鉛直方向に延びる突起22が固定さ
れて、上記軸受14,16の内面に形成された上下方向
の溝に嵌合しており、この昇降ロッド18の回転が規制
されている。また、連結用筒体20の内面にも上下方向
の溝20aが形成され、昇降ロッド18の上記突起22
が嵌合しており、連結用筒体20は、昇降ロッド18に
対して相対的に昇降可能であるとともに、相対回転は規
制されている。さらに、連結用筒体20の下端部には、
上記円筒部材12の外径よりも内径の大きい外筒23が
固定されており、円筒部材122の外面に沿って昇降す
る。上記昇降ロッド18と連結用筒体20が一体的に下
降したときには、連結用筒体20の下面が上記上方の軸
受14の上面に当って停止する。 【0019】連結用筒体20の上端部には側方(回転テ
ーブル6の半径方向外方)に向かって延びる平坦な板状
部20bが形成され、その板状部20bの上面にプレー
ト状の容器台8が固定されている。この容器台8上に
は、図1に示すように、直立した支持部材24を介し
て、容器10の口部10aを支えるネック保持具26が
固定されており、入口スターホイール28から供給され
た容器10の口部10aを下面側から支持する。また、
支持部材24の下部には、容器台8上に載せられた容器
10の胴部を保持する胴保持具29が固定されている。
なお、図2では支持部材24および両保持具26,29
の図示を省略してある。 【0020】連結用筒体20の上記板状部20bよりも
やや下方側に半径方向の貫通穴20bが形成されてい
る。また、連結用筒体20の板状部20bの下面には、
スリーブ30が固定され、このスリーブ30内に係合ピ
ン32が進退動可能に貫通している。この係合ピン32
の先端部は、上記連結用筒体20の側壁に形成された貫
通穴20c内に挿入されている。上記昇降ロッド18の
上端面には、ストッパプレート34が固定されており、
連結用筒体20が昇降ロッド18の上端から抜け出さな
いようになっている。この連結用筒体20を昇降ロッド
18に対し最も上方へ移動させた状態で、昇降ロッド1
8の外面の上記貫通穴20cに対応する位置に、上記係
合ピン32の先端部が嵌入可能な凹部18aが形成され
ている。従って、この係合ピン32を連結用筒体20の
中心方向へ向けて前進させ、その先端を昇降ロッド18
の凹部18aに係合させると、昇降ロッド18と連結用
筒体20とが連結されて一体的に昇降されるようにな
り、係合ピン32を後退させてその先端と昇降ロッド1
8の凹部18aとの係合を外すと、上記容器台8が固定
されている連結用筒体20と昇降ロッド18とが切離さ
れ、容器台8を昇降ロッド18に対し相対的に昇降させ
ることが可能になる。 【0021】係合ピン32の外周面には、2本の環状溝
32a,32bが形成されている。一方、上記スリーブ
30内には、スプリング36によって係合ピン32の方
向へ向けて付勢された鋼球38が保持されており、この
鋼球38が上記2本の環状溝32a,32bのいずれか
に嵌合することにより(係合ピン32と鋼球38とを拡
大して示す図4参照)、係合ピン32が自由に進退動す
ることを規制してその位置に保持する。スプリング36
によって押圧されている鋼球38が、係合ピン32の先
端寄りの第1環状溝32a(図2ないし図4の左側の環
状溝)に嵌合しているときには、係合ピン32の先端は
昇降ロッド18の凹部18aから抜け出して、連結用筒
体20と昇降ロッド18との連結を解除し、鋼球38が
係合ピン32の先端から遠い側の第2環状溝32bに嵌
合しているときには、係合ピン32の先端部が昇降ロッ
ド18の外面の凹部18a内に係合して、連結用筒体2
0と昇降ロッド18とを連結した状態に保持する。な
お、この実施例では、係合ピン32が自由に移動してし
まわないように、環状溝32a,32bとスプリング3
6によって押圧される鋼球38とから成るロック手段を
設けたたが、ロック手段の構成はこれに限るものではな
く、Oリング等の摩擦力によって停止させるようにする
ことも可能である。 【0022】上記係合ピン32の末端部(図2および図
3の右側端部)の下面側には、下向きのカムフォロア4
0が取付けられている。一方、充填機の容器昇降装置2
上に容器10を給排する位置付近(例えば、充填機内に
容器を供給する入口スターホイール28と、充填機内か
ら容器を排出する出口スターホイールとの間)に、この
カムフォロア40を介して上記係合ピン32を進退動さ
せる作動カム42が配置されている。この作動カム42
は、図7に示すように、シリンダ44上に固定されてお
り、シリンダ44の作動によってカムフォロア40およ
びこれと一体の係合ピン32を昇降ロッド18の中心方
向に向けて進退動させる。作動カム42は、上記回転テ
ーブル6の回転に伴ってカムフォロア40が移動する経
路(カムフォロア40は図8の矢印R方向に移動する)
の両側に対向して配置された一対のカム面42a,42
bを有している。これら両カム面42a,42bは、カ
ムフォロア40の進行方向の上流側(図8の下側)の間
隔が広く、次第にその間隔が狭められ、進行方向の下流
側(図8の上側)ではカムフォロア40の直径とほぼ一
致する間隔を有している。 【0023】また、充填機内に容器10を供給する入口
スターホイール28上に、容器10の有無を検出するセ
ンサ(図示せず)が設けられており、このセンサからの
信号によって上記シリンダ44が作動される。上記作動
カム42を移動させるシリンダ44は、通常の充填運転
時には、作動カム42を充填機の中心方向寄りに移動さ
せておく。そして、容器台8上に供給されるはずの容器
10が抜けていることを上記センサが検出すると、その
抜けている容器10に対応する容器台8が上記作動カム
42の位置に達したときに、このセンサからの検出信号
により、上記シリンダ44を作動させることにより作動
カム44を充填機の半径方向外方側に向けて移動させ
る。 【0024】上記昇降ロッド18の下端部には、この昇
降ロッド18を昇降させる昇降手段(全体として符号4
6により示す)が設けられている。昇降手段46は、昇
降ロッド18の下端部を直交して挿通されたピン48に
支持されている上昇用のカムフォロア50(図1、図2
および図5、図6参照)と、このカムフォロア50を押
し上げる上昇用カム52(図1参照)と、上記直交ピン
48の一方の端部に形成された下降用カムフォロア48
aと、このカムフォロア48aを押し下げる下降用カム
54(上昇位置を図2に実線で、また、下降位置を図1
および図2に想像線で示す)とを備えている。なお、昇
降ロッド18の昇降手段は上記構成に限るものではな
く、例えば、エアによって常時上方へ付勢し、カムによ
って強制的に下降させるようにしても良い。 【0025】上記昇降ロッド18は、充填機の外周側に
配置された入口スターホイール28から容器台8上に容
器10を供給される位置では最も下降し(図1の左側の
容器昇降装置2参照)、回転テーブル6の回転に伴っ
て、上昇カム52によって次第に上昇される。最も上昇
した位置(図1の右側の容器昇降装置2参照)で充填ノ
ズルを押し上げてバルブを開放し、その高さを維持して
回転する間に容器10内に充填が行なわれる。充填完了
後、昇降ロッド18は自重によって次第に下降し、出口
スターホイールの手前で再び最も低い位置まで降下し、
容器台8上の容器10が容器搬送コンベア56上に排出
される。なお、昇降ロッド18は自重によって下降する
ようになっているが、上方の充填ノズル側に密着して下
降しない場合等には、上記下降用カム54によって強制
的に下降させる。 【0026】以上の構成に係る容器昇降装置2を備えた
充填機の作動について説明する。容器搬送コンベア58
によって連続的に搬送されてきた容器10は、図示しな
いタイミングスクリュー等によって等ピッチに位置決め
され、入口スターホイール28を介して充填機内に供給
される。この容器10が供給される位置では、上述のよ
うに容器昇降装置2の昇降ロッド18が最も低い位置ま
で下降しており(図1の左側参照)、この下降位置の容
器台8上に容器10が載せられる。この容器10は、図
1に示すように、容器台8上に設けられているネック保
持具26によって口部10aの下面側を支持され、胴保
持具29によってその胴部外周を保持される。 【0027】その後、充填機の回転テーブル6の回転に
伴って、上昇用カムフォロア50が上昇用カム52によ
り押し上げられて昇降ロッド18が次第に上昇される。
昇降ロッド18および容器台8の上昇によって容器10
が上昇し、その口部10aが、上方の充填ノズルのびん
口パッキンに密着して押上げ、バルブを開放する。この
とき容器10の口部10aはネック保持具26によって
下面側を支持されているので、たとえ軟質素材の容器1
0の場合でも変形してしまうことなく、バルブを開放す
ることができる。 【0028】バルブが開放して容器10内に液体の充填
が行なわれている間、昇降ロッド18および容器台8は
最も上昇した位置を回転移動する。容器10内への所定
量の液体の充填が終了すると、昇降ロッド18は自重に
よって、または、下降用カム54によって下降される。
容器台8の下降によって容器10の口部10aがびん口
パッキンから離れると、充填ノズルが下降してバルブが
閉じる。その後、容器10は出口スターホイールによっ
て上記容器搬送コンベア58上に排出され、次の工程に
送られる。一方、容器台8上から容器10が取出された
容器昇降装置2は、出口スターホイールと入口スターホ
イール28との間に配置されている作動カム42を通過
する。 【0029】上記容器昇降装置2に次に供給される容器
10が、入口スターホイールによって送られてきている
場合には、作動カム42は、充填機の中心方向に移動さ
れたままの状態に維持され、上記係合ピン32に取付け
られているカムフォロア40は、上記作動カム42の両
側カム面42a,42b間をそのまま通過する。なお、
このとき係合ピン32はその先端から遠い側の第2環状
溝32b内に鋼球38が押付けられてロックされてい
る。 【0030】また、出口スターホイールを通過して容器
台8上から容器10が排出された容器昇降装置2に、次
に供給される容器10が送られてこない場合、つまり、
入口スターホイールに容器10の抜けがあることを上記
センサが検知した場合には、このセンサからの信号によ
って、上記容器昇降装置2が作動カム42に到達した時
点でシリンダ44を作動させる。このシリンダ44が充
填機の半径方向外方側へ向けて移動すると、シリンダ4
4に固定されている作動カム42が、係合ピン32に取
付けられているカムフォロア40を挾持したまま後退
(回転テーブル6の半径方向外方側への移動)して、係
合ピン32の先端と昇降ロッド18の凹部18aとの係
合を外す。すると、容器台8が固定されている連結用筒
体20と昇降ロッド18との連結が解除される。この状
態では係合ピン32の先端側の第1環状溝32a内に鋼
球38が押付けられて、係合ピン32の自由な移動が規
制される。なお、容器10が供給されなかった容器台8
の次の容器台8に容器10が供給される場合には、直ち
にシリンダ40が作動して作動カム42を元の半径方向
内方側の位置に復帰させる。 【0031】連結用筒体20と昇降ロッド18との連結
が解除された容器昇降装置2は、容器10を供給される
ことなく入口スターホイール28を通過し、その後、昇
降ロッド18の下端に取付けられた上昇用カムフォロア
50が上昇用カム52によって上昇されると、昇降ロッ
ド18は容器10が供給されて通常の充填を行なう場合
と同様に上昇する。しかしながら、容器台8が固定され
ている連結用筒体20は昇降ロッド18から切離されて
自由に昇降できる状態になっており、下降した位置から
上昇することなく、そのまま回転移動する。昇降ロッド
18が上昇しても容器台8が上昇しないため、容器台8
上に設けられているネック保持具26が充填ノズルを押
し上げてバルブを開放してしまうことはなく、ノーボト
ル・ノーフィルを達成することができる。 【0032】容器10が供給されなかった容器昇降装置
2の昇降ロッド18が上昇し、充填領域を過ぎた後下降
して、再度、出口スターホイールを通過して作動カム4
2の位置に到達する。このとき、昇降ロッド18の上端
に固定されているストッパプレート34によって、昇降
ロッド18の上端面と連結用筒体20の上面とが一致し
て、係合ピン32の先端と昇降ロッド18の凹部18a
とが互いに向かい合っている。この容器昇降装置2に次
に供給される容器10が入口スターホイール28によっ
て送られてきている場合には、上記作動カム42はシリ
ンダ44によって既に元の位置(図1に示す半径方向内
方の位置)に戻されており、係合ピン32に取付けられ
ているカムフォロア40は、作動カム42の幅の広い入
口側(図8の下側)から狭い出口側へ移動する際に、一
方のカム面(回転テーブル6の半径方向外方に位置する
カム面)42aによって、半径方向内方側へ移動され
る。すると、係合ピン32は前進してその先端が昇降ロ
ッド18の凹部18aに嵌入し、昇降ロッド18と連結
用筒体20が連結される。その後、入口スターホイール
から容器台8上に容器10が供給され、昇降ロッド18
の上昇によって容器台8が上昇し、通常の充填工程が行
なわれる。このように、本実施例では、極めて簡単な構
成で昇降ロッド18と容器台8とを切離し、また連結を
行なうことができ、ノーボトル・ノーフィルの機能を達
成することができる。 【0033】さらに、上記充填機の運転中に、上昇した
容器台8と上方の充填ノズルとの間に容器10が噛み込
んでしまう等のトラブルがあって運転が停止した場合に
は、手動により上記係合ピン32を後退させて昇降ロッ
ド18の凹部18aとの係合を外すことにより、連結用
筒体20を上昇中の昇降ロッド18と切離すことができ
るので、容器台8だけを下降させて簡単に容器10を取
り除くことができる。上記従来の容器昇降装置では、容
器台を上昇させないようにするために、昇降ロッドの下
端部と上昇カムとの間を切離すようにしていたため、こ
のようなトラブル発生時に容器台を簡単に降下させるこ
とができなかったが、本発明では、簡単な操作で容器台
8だけを降下させることができ、また、元の状態に復帰
させることも容易に行なうことができる。 【0034】 【0035】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、係合
手段を進退動させる駆動手段と、容器台上に供給される
容器の有無を検出する検出手段とを設け、この検出手段
が容器台に容器が供給されないことを検出した際に、上
記係合手段を後退させて、連結用筒体と昇降ロッドとの
連結を解除するようにしたので、極めて簡単な構成で、
ノーボトル・ノーフィルの機能を達成することができ
る。また、部品点数を減少させてコストダウンを図るこ
とができる。しかも、ノーボトル・ノーフィルの機能の
有無にかかわらず部品を共通化することができる。
充填機の縦断面図である。 【図2】上記容器昇降装置を拡大して示す縦断面図であ
る。 【図3】図2の平面図である。 【図4】係合ピンと鋼球との関係を示す図である。 【図5】昇降ロッドの下部の側面図である。 【図6】昇降ロッドの下面図である。 【図7】進退動手段の側面図である。 【図8】上記進退動手段の平面図である。 【符号の説明】 6 回転テーブル 8 容器台 18 昇降ロッド 18a 昇降ロッドの係合部(凹部) 20 連結用筒体 32 係合手段(係合ピン) 32a ロック手段(係合ピンの環状溝) 32b ロック手段(係合ピンの環状溝) 36 ロック手段(スプリング) 38 ロック手段(鋼球) 42 進退動手段(作動カム) 46 昇降手段
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転テーブルに昇降可能に支持された昇
降ロッドと、この昇降ロッドを昇降させる昇降手段と、
上記昇降ロッドに摺動可能に嵌合された連結用筒体と、
この連結用筒体に固定された容器台と、上記連結用筒体
に進退動可能に支持されて上記昇降ロッドに形成された
係合部に係合離脱可能な係合手段と、この係合手段の移
動を規制するロック手段と、上記係合手段を進退動させ
る駆動手段と、容器台上に供給される容器の有無を検出
する検出手段とを備え、この検出手段が容器台に容器が
供給されないことを検出した際に、上記係合手段を後退
させて、連結用筒体と昇降ロッドとの連結を解除するこ
とを特徴とする容器昇降装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173895A JP3417137B2 (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 容器昇降装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10173895A JP3417137B2 (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 容器昇降装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08276991A JPH08276991A (ja) | 1996-10-22 |
JP3417137B2 true JP3417137B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=14308604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10173895A Expired - Fee Related JP3417137B2 (ja) | 1995-04-03 | 1995-04-03 | 容器昇降装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3417137B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4742291B2 (ja) * | 2001-08-22 | 2011-08-10 | 澁谷工業株式会社 | ロータリ式充填機 |
CN110467139B (zh) * | 2019-09-28 | 2020-04-10 | 温州根旭电子科技有限公司 | 一种罐装食品自动装罐装置 |
-
1995
- 1995-04-03 JP JP10173895A patent/JP3417137B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08276991A (ja) | 1996-10-22 |
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