JP3741326B2 - 容器昇降装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリー式充填機等に採用する容器昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来技術として、容器台を昇降させることにより、容器により充填バルブを押し上げて充填を行う充填機で、ペットボトル等の軟質容器に充填する場合、容器が潰れて変形するのを防止する為、容器台にバルブ押し上げ用のガイドを取り付けている。そして、容器が供給されなかったら容器台を上昇させないようにして、バルブを押し上げないようにするノーボトル・ノーフィリングを行っている。
【0003】
この従来技術の具体例として、回転テーブルに昇降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇降手段とを備えた容器昇降装置において、上記昇降手段を、昇降ロッドに移動可能に嵌合された円筒部材と、この円筒部材に設けられたカムフォロアと、該カムフォロアに係合する昇降カムとから構成し、上記円筒部材内に、昇降ロッドの外周面に形成された凹部に係合離脱可能なボールと、このボールを昇降ロッド側に付勢するスプリングと、このスプリングの後方側を支持するスプリング支持手段とを設け、このスプリング支持手段を、上記スプリングの付勢力を強める第1位置と、弱める第2位置とに移動可能にするとともに、容器の有無を検出するセンサからの信号によりスプリング支持手段を移動させる移動手段を設け、容器が有る場合には上記センサからの信号によって、移動手段がスプリング支持手段を第1位置に移動させることにより、上記ボールを昇降ロッドの凹部に係合させて昇降ロッドと円筒部材とを連結させ、容器が無い場合には、スプリング支持手段を第2位置に移動させることにより、上記ボールを昇降ロッドの凹部から離脱させる容器昇降装置(特公平7−94279号公報参照)が存在している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、係合させる部材としては両側のボールをスプリングで連結し、一方は昇降ロッド、一方はスプリング支持手段へ付勢されている。
そして、スプリング支持手段を昇降させることにより、昇降ロッド側のボールを進退動させているが、ボールを後退させてもスプリングの付勢力はボールにかかっており、昇降ロッドとの係合が外れるかどうか確実性に欠けるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑み、前記従来技術の欠点を解消し、簡単な構成により、確実にノーボトル・ノーフィリングを行うことが可能な容器昇降装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題の解決を図ったもので、回転テーブルに昇降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇降手段と、昇降手段を昇降ロッドに移動可能に嵌合された嵌合部材と、嵌合部材に設けられたカムフォロアと、カムフォロアに係合する昇降カムとから構成し、昇降ロッドと昇降手段を係合離脱させる係合離脱手段を設け、容器の有無を検出するセンサーからの信号により係合離脱手段を係合位置と離脱位置へ移動させる容器昇降装置において、係合離脱手段は、昇降ロッドの外周面に形成された凹部に係合離脱可能な係合部材と、係合部材を昇降ロッド側へ付勢する付勢部材と、回転させることにより係合部材を昇降ロッドへ係合させる係合位置と係合させない離脱位置へ移動させる回転プレートと、回転プレートを回転させる回転手段とを備え、上記回転手段は、回転プレートと連結された回転レバーと、この回転レバーと係合する位置と係合しない位置とに進退可能なロッドとを有し、容器台に容器が供給されないことを前記センサが検出した際には、前記ロッドを前進させることにより、前記回転プレートを回転させ前記係合部材を離脱位置へ移動させるという技術手段を採用した。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は、回転テーブルに昇降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇降手段と、昇降手段を昇降ロッドに移動可能に嵌合された嵌合部材と、嵌合部材に設けられたカムフォロアと、カムフォロアに係合する昇降カムとから構成し、昇降ロッドと昇降手段を係合離脱させる係合離脱手段を設け、容器の有無を検出するセンサーからの信号により係合離脱手段を係合位置と離脱位置へ移動させる容器昇降装置において、係合離脱手段は、昇降ロッドの外周面に形成された凹部に係合離脱可能な係合部材と、係合部材を昇降ロッド側へ付勢する付勢部材と、回転させることにより係合部材を昇降ロッドへ係合させる係合位置と係合させない離脱位置へ移動させる回転プレートと、回転プレートを回転させる回転手段とを備え、上記回転手段は、回転プレートと連結された回転レバーと、この回転レバーと係合する位置と係合しない位置とに進退可能なロッドとを有し、容器台に容器が供給されないことを前記センサが検出した際には、前記ロッドを前進させることにより、前記回転プレートを回転させ前記係合部材を離脱位置へ移動させる構成の容器昇降装置である。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を添付図面で詳細に説明する。
先ず、図1に基づいて、本発明の容器昇降装置を備えたロータリー式充填機の全体像を説明する。
【0009】
供給コンベヤ35により移送されてくる容器はインフィードスクリュー1を介して、供給側スターホイール2に受け渡され、さらに、この供給側スターホイール2から容器昇降装置を有する充填機3に移され、充填液が容器に充填されると、排出側スターホイール4を介して、排出コンベヤ36に排出され、次行程に搬送されるものである。
【0010】
そして、インフィードスクリュー1に近接して容器の有無を検出するセンサーを設けてある。
【0011】
次に、図2〜図4に基づいて、本発明の一実施例に係る容器昇降装置を説明する。
この容器昇降装置は、充填機3の回転テーブル5の外周寄りに、円周方向等間隔で設けられている。回転テーブル5に形成された孔6内に、上方筒7および下方筒8の2本の筒体が固定され、これら両筒体7、8に軸受9、10を介して、昇降ロッド11が昇降可能に支持されている。
この昇降ロッド11の上端には、容器台12が取付けられ、さらに、その容器台12上に支柱13を介して容器14を支えるネック保持具15aと胴部保持具15bが固設されている。
【0012】
また、容器台12の下面側には、前記上方筒7の外側に嵌合する外筒16が取り付けられている。前記、昇降ロッド11の下部には、この昇降ロッド11を昇降させる昇降カム18とカムフォロア19等からなる昇降手段17が設けられている。
【0013】
この昇降手段17は、昇降ロッド11に嵌合され連結された嵌合部材20と、嵌合部材20に取り付けられたカムフォロア19と、カムフォロア19の下方に設けられて、このカムフォロア19を上昇させる昇降カム18とを備えており、これらカムフォロア19および昇降カム18によって嵌合部材20を上昇させる上昇手段を構成している。
【0014】
嵌合部材20は、昇降ロッド11に嵌合された筒部20aと、この筒部20aを挟んで一直線状に水平方向に延びた水平筒部20b、20cとを有し、前記カムフォロア19は、この水平筒部20bに嵌着されている。
【0015】
嵌合部材20の筒部20a内面には、キー21が固定され、このキー21が昇降ロッド11の側面に形成された縦方向のキー溝22内に嵌合しており、キー21がこのキー溝22に沿って移動することにより、昇降ロッド11と嵌合部材20は、昇降ロッド11の軸線方向に相対移動できると共に相対回転はしないようになっている。
【0016】
嵌合部材20のもう一方の水平筒部20c内には、係合部材として1つの第一ボール23が挿入されており、この第一ボール23は水平筒部20cの端部にベース40を介してネジ止めされている回転プレート29にスライド可能に嵌挿されているシャフト25を介して圧縮スプリング24により、昇降ロッド11の外周面に形成された溝部26に付勢されている。
【0017】
この圧縮スプリング24は、回転プレート29とシャフト25に形成されたツバ27間に装着されており、第一ボール23が昇降ロッド11の溝部26に付勢されている状態の時に、カムフォロア19を昇降カム18が押し上げた場合には、嵌合部材20と昇降ロッド11とを連結して、共に上昇させることができる付勢力を有している。
【0018】
回転プレート29には、図3で示すように第二ボール32が2個設けられており、ており、回転プレート29の面上に回転可能に突出している。
【0019】
シャフト25の端部に連結されている第二ギヤ33の回転プレート29側の面上には、上記第二ボール32がはまり込む凹部38が2箇所設けられており、2個の第二ボール32が凹部38にはまり込む位置に第二ギヤ33がある時は、図4で示すように、第一ボール23が溝部26に係合する。
【0020】
また、後述する回転手段により第二ギヤ33が回転され、凹部38が第二ボール32にはまり込まない位置に第二ギヤ33がある時は、第二ボール32上に第二ギヤ33の凹部38以外の面が当接して、第二ギヤ33が第二ボール32に乗り上がり、図4の二点鎖線で示す位置へ第二ギヤ33を移動させる。
【0021】
これによりシャフト25も一緒に移動し、第一ボール23を押し付けなくなるので、嵌合部材20と昇降ロッド11の連結が解除される。第二ギヤ33を回転させる第一ギヤ31は、ベース40に設けられた第二シャフト39にベアリングを介して回転可能且つ第二ギヤ33と噛み合って設けられている。
そして、第一ギヤ31の一端には、図3で示すようにレバー30a、30bが設けられている。
【0022】
次に、第一ギヤ31に設けられたレバー30a、30bに係合して第一ギヤ31を回転させる回転手段について説明する。
この回転手段は、図1、図4に示すように充填機3本体の供給スターホイール2と排出スターホイール4との間に固定されたL字型ブラケット37に設けられた案内部材A・BにロッドA41・ロッドB42がスライド可能に設けられている。
【0023】
さらに、ロッドA41・ロッドB42の一端には、それぞれ上方のエアシリンダA43・下方のエアシリンダB44が連結されている。
エアシリンダA43・B44は、案内部材A・Bに固定されており、エアシリンダA43が伸張すると、ロッドA41が図4の左側へ前進して、容器台12と共に充填機3の円周上を回転するレバー30aが係合する位置となり、エアシリンダB44が伸張するとロッドB42はロッドA41と同様に前進して、レバー30bに係合する位置となる。
【0024】
次に、以上の構成に係る容器昇降装置の作動について説明する。
本実施例に係る容器昇降装置は、回転テーブル5が一回転する間に昇降ロッド11および容器台12を上昇・下降させ、その下降位置で容器14の供給・排出を行い、上昇位置で充填を行うようになっている。
【0025】
容器14を容器台12上に供給される時は、ロッドB42を前進させて、第二ギヤ33の凹部38を図3の実線で示すように第二ボール32にはまり込む位置にする。この場合には、容器昇降装置が回転して昇降カム18の位置に達し、カムフォロア19が押し上げられると、嵌合部材20と昇降ロッド11は、第一ボール23により係合しているので、連結され共に上昇する。
【0026】
また、容器台12上に容器が供給されない場合には、センサーによって、これを検知し、エンコーダ等の回転検出手段により該当する容器台12がロッドA41・B42の位置に回転されたことを検知した時に、ロッドA41を前進させると共にロッドB42を後退させ、第二ギヤ33の凹部40を図3の破線で示すように、第二ボール32にはまり込まない位置とする。これにより、第二ギヤ33は、図4に二点鎖線で示す位置へ移動し、シャフト25も共に移動する。その結果、第一ボール23を押し付ける力がなくなり、昇降カム18によってカムフォロア19および嵌合部材20が押し上げられると、第一ボール23と昇降ロッド11の溝部26との係合が外れ、離脱した昇降ロッド11を下降位置に残したまま嵌合部材20が上昇するので容器台12は上昇されない。従って、ノーボトル時に容器台12が上昇して、ネック保持具15Aにより充填バルブを押し開いてしまう恐れがない。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成を採用した結果、次のような効果を得ることができる。
(1)従来の技術に較べて、確実にノーボトル・ノーフィリングが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のロータリー式充填機の全体を示す簡略平面図である。
【図2】 本発明の容器昇降装置の要部を示す縦断面図である。
【図3】 エアシリンダA、Bの係合する位置と係合が外れる位置を示す概略要部説明図である。
【図4】 図2で示した容器昇降装置の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・インフィードスクリュー 2・・・・供給側スターホイール
3・・・・充填機 4・・・・排出側スターホイール
5・・・・回転テーブル 6・・・・孔
7・・・・上方筒 8・・・・下方筒
9・・・・軸受 10・・・・軸受
11・・・・昇降ロッド 12・・・・容器台
13・・・・支柱 14・・・・容器
15a・・・・ネック保持具 15b・・・・胴部保持具
16・・・・外筒 17・・・・昇降手段
18・・・・昇降カム 19・・・・カムフォロア
20・・・・嵌合部材 21・・・・キー
22・・・・キー溝 23・・・・第一ボール
24・・・・圧縮スプリング 25・・・・シャフト
26・・・・溝部 27・・・・ツバ
28・・・・ハウジング 29・・・・プレート
30・・・・レバー 31・・・・第一ギヤ
32・・・・第二ボール 33・・・・第二ギヤ
34・・・・スリーブ 35・・・・供給コンベヤ
36・・・・排出コンベヤ 37・・・・L字型ブラケット
38・・・・凹部 39・・・・第二シャフト
40・・・・ベース 41・・・・ロッドA
42・・・・ロッドB 43・・・・エアシリンダA
44・・・・エアシリンダB

Claims (1)

  1. 回転テーブルに昇降可能に支持された昇降ロッドと、この昇降ロッド上に取付けられた容器台と、上記昇降ロッドを昇降させる昇降手段と、昇降手段を昇降ロッドに移動可能に嵌合された嵌合部材と、嵌合部材に設けられたカムフォロアと、カムフォロアに係合する昇降カムとから構成し、昇降ロッドと昇降手段を係合離脱させる係合離脱手段を設け、容器の有無を検出するセンサーからの信号により係合離脱手段を係合位置と離脱位置へ移動させる容器昇降装置において、係合離脱手段は、昇降ロッドの外周面に形成された凹部に係合離脱可能な係合部材と、係合部材を昇降ロッド側へ付勢する付勢部材と、回転させることにより係合部材を昇降ロッドへ係合させる係合位置と係合させない離脱位置へ移動させる回転プレートと、回転プレートを回転させる回転手段とを備え、上記回転手段は、回転プレートと連結された回転レバーと、この回転レバーと係合する位置と係合しない位置とに進退可能なロッドとを有し、容器台に容器が供給されないことを前記センサが検出した際には、前記ロッドを前進させることにより、前記回転プレートを回転させ前記係合部材を離脱位置へ移動させることを特徴とする容器昇降装置。
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