JP3414848B2

JP3414848B2 - シリンダライナ支持装置

Info

Publication number: JP3414848B2
Application number: JP14768994A
Authority: JP
Inventors: − インゲニルソンペル; ワリンエイネ
Original assignee: サーブオートモービルアクチボラグ
Priority date: 1993-06-30
Filing date: 1994-06-29
Publication date: 2003-06-09
Anticipated expiration: 2018-06-09
Also published as: SE501469C2; DE69401168D1; JPH07166955A; US5452691A; SE9302245L; SE9302245D0; DE69401168T2; EP0632194A1; EP0632194B1

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は請求項１の序文に記載さ
れている種類のシリンダライナ支持装置に関する。

【０００２】シリンダライナ支持体として働くこのよう
な装置は、特に、シリンダブロック（エンジンブロッ
ク）および関連するシリンダヘッドが、単一の連続部
品、通常モノブロック（一体式）部材または単にモノブ
ロックと称される部材で形成されている内燃機関への使
用を企図するものである。このようなエンジンにおいて
は、シリンダライナ（ピストンに対するシリンダバレル
を形成する）は、その上方部分がシリンダブロックの空
洞（シリンダボア）内に挿入される。しかしながら、シ
リンダライナ支持体は、シリンダブロックがシリンダヘ
ッドから分離されている内燃機関も用いられて良く、こ
の場合はシリンダライナ支持体はエンジンのクランクケ
ース部分から分離される。

【０００３】

【従来の技術】シリンダブロック（エンジンブロック）
およびシリンダヘッド（トップキャップ）が独立した部
材である通常の内燃機関においては、シリンダヘッドは
植込みボルトまたは他の種類の締付けねじによって、シ
リンダブロックの頂部に固定される。このような通常の
エンジンに対する弁座の機械加工を行う時には、大きな
問題は生じない。その理由は、この場合は弁座が燃焼室
の「天井」、すなわちシリンダヘッドの下側に位置して
いるからである。このため、シリンダヘッドの下側か
ら、弁座の機械加工を行う時のアクセスが容易である。

【０００４】前記序文に記載した内燃機関のようにこれ
と反対の場合、すなわちシリンダヘッドおよびシリンダ
ブロックが単一の非分割構造の部材より成る、モノブロ
ックエンジンの場合は、弁座の機械加工には大きな困難
が伴う。その理由は、この場合は弁座がモノブロック内
部の深い所に位置し、より詳しく言うと燃焼室の天井、
すなわち各シリンダの頂部に位置するからである。この
様に、弁座はシリンダの最頂端、すなわちモノブロック
内に、シリンダライナを固定するように形成されたシリ
ンダボアの最頂端の真上に位置する。

【０００５】この場合の弁座の機械加工は、下方からモ
ノブロック内に導入した、さらに正確に言えばモノブロ
ック内のシリンダおよびシリンダブロックを通して上向
きに導入した工具によって行う必要がある。このような
エンジンの弁座に対する機械加工は、もちろんシリンダ
ボアにシリンダライナを嵌合する前に行われるから、シ
リンダボアを通る「加工距離」はシリンダライナの軸線
方向長さより小であり、実際のシリンダボアまたはシリ
ンダライナに対する受入空洞および支持体を形成する、
モノブロック部分の全軸線方向長さによって決まる。シ
リンダ区画内において、モノブロックの最下方部分の下
側から上向きに測られる、弁座の機械加工にとって不利
な軸線方向加工距離は、シリンダライナの短い上方部分
だけを固定し且つ支持すれば済むならば、確かに短くで
きるが、シリンダライナの少なくとも上半分は、熱およ
び強さの関係から液冷（水冷）とする必要があり、すな
わちシリンダブロック部分を形成するモノブロックの区
画において、冷却液導管によって囲繞される空洞内に固
定する必要がある。

【０００６】米国特許第４，２９４，２０３号明細書に
よってモノブロック式の内燃機関は公知であり、この内
燃機関においては、シリンダヘッドおよびシリンダブロ
ックは一つのモノブロック部材より成り、各シリンダラ
イナを収納するエンジン内の空洞は、モノブロック内に
位置する上方部分と、エンジンのクランクケースの上方
に延びた補強上方部分内に位置する下方部分とに分割さ
れる。しかしながら、このような設計上の解決方法の明
らかな欠点は、設計上複雑な、したがって、製造費の高
い重いクランクケース部分を必要とすることである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つ
は、シリンダライナの下方部分に単一の支持体を設け、
この支持体をエンジンのクランクケース部分から分離
し、かつシリンダブロックの下面だけに取外し自在に固
定し、それによってシリンダライナ支持体が、ピストン
側の力と、ライナの下方部分が受ける比較的小さな熱負
荷とに対して最適な寸法にすれば済むようにすることで
ある。下方ライナ支持体を、直列に配置された少なくと
も二つのシリンダライナに共通となすことによって、エ
ンジンブロックを該ブロックの長手方向において局部的
に強固にし、少数の部品で簡単な組立てを可能にする。

【０００８】本発明の他の目的はモノブロックエンジン
内に、シリンダライナ支持体を備えたシリンダライナ支
持装置を形成し、該シリンダライナ支持体がエンジンの
全てのシリンダライナに共通な、独立した部材として形
成され、かつモノブロックのシリンダブロック部分の下
側に嵌合されるようにすることである。

【０００９】本発明の更に他の重要な目的は、新しい設
計原理に基づく型式のエンジンであって、幾つかの自動
車工学の見地から将来的に有望であり、最近において製
造開発され、かつエンジンの圧縮を変え得ると言う優れ
た特性を有するエンジンと密接に関与している。引用し
得るこの新規な型式のエンジンの１例は、国際特許出願
公報ＷＯ９２／０９７９８であり、この出願が記載
している内燃機関においては、シリンダブロックの片側
に設けられたヒンジピン装架装置により、シリンダブロ
ックおよびシリンダヘッドより成るエンジン上方部分
が、エンジンクランクケース部分（クランク軸を収納す
る）の上に、傾斜し得るように装架され、エンジン上方
部分をクランクケース部分に対して横向きに傾斜せしめ
る（側方に倒す）ことによって、エンジンの圧縮を変え
ることができる。

【００１０】この新型式のエンジンに関する本発明の目
的は、モノブロック部材の形をなしたエンジン上方部分
（シリンダブロックおよびこれと一体をなすシリンダヘ
ッドより成る）の場合、この型式のエンジンの弁を機械
加工する時に生じる困難を避け、特にエンジンの反対側
に位置するヒンジピン装架装置および傾斜機構が、モノ
ブロック部材の一体部分を構成する軸受耳片（ラグ）を
含んでいる場合に生じる困難を避けることである。これ
ら軸受耳片はモノブロック部材の下側に位置し、それに
よって弁座の機械加工をさらに困難にする。

【００１１】本発明は、本発明による外は不可能である
ような態様でさらに傾斜を強めた弁用の弁座の使用およ
び機械加工を可能にする。

【００１２】エンジン上方部分がクランクケース部分に
対して横方向に傾く（倒れる）ことが可能であると言う
ことは、この型式のエンジンにおいて、クランクケース
部分から完全に分離したシリンダライナ支持装置を使用
することが単に望ましいと言うだけでなく、絶対必要で
あることを意味する。その理由は、クランクケース部分
とシリンダライナの間隔がエンジン上方部分の横方向傾
斜にしたがって明らかに変わるからである。

【００１３】本発明の他の目的は、シリンダライナ支持
体の冷却と、これに伴って行われる該支持体内のシリン
ダライナ下方部分の冷却が、クランクケースの通気だけ
によって簡単に行われ、したがってシリンダライナ支持
体内の冷却液管路を完全に省略できるように設計しかつ
そのような材料で形成し得るようにすることである。

【００１４】

【問題を解決するための手段】前記目的は本発明によれ
ば、請求項１の特徴部分に記載されている特性を有す
る、序文記載のシリンダライナ支持装置によって達成さ
れる。

【００１５】このような設計においては、直列に配置さ
れた少なくとも二つの燃焼室に対するシリンダライナの
下方部分は、全てのシリンダライナに共通なシリンダラ
イナ支持体内の円筒形孔の中に収納され、該シリンダラ
イナ支持体はモノブロック部材として形成され、かつモ
ノブロックのシリンダブロック部分の下側に、取外し自
在に固定される。シリンダライナ支持体はまた、多数の
相互に連結された支持スリーブを有し、該支持スリーブ
は好ましくはエンジンのシリンダ数に対応する。６気筒
または４気筒直列エンジンにおいては、シリンダライナ
支持体はそれぞれ一列に配置された６個または４個の支
持スリーブを有し、該支持スリーブの円筒形孔はシリン
ダライナの下方部分を収容する。したがって、支持スリ
ーブの壁はシリンダライナの下方部分を囲繞し、これら
下方部分の横方向支持を行う。

【００１６】本発明は直列エンジン用の単一部材として
形成されたシリンダライナ支持体に限定されるものでは
ない。４個および６個のシリンダを有する直列エンジン
においては、シリンダライナ支持体はそれぞれ独立した
２または３シリンダライナ支持体に分割されても良い。
斜めにセットされた二つのシリンダ列を有するエンジ
ン、いわゆるＶ型エンジンにおいては、それぞれのシリ
ンダ列内において同様な分割が行われても良い。

【００１７】シリンダライナ支持体は好ましくは単一部
材の形で別個に形成されるエンジン部品であり、該支持
体の支持スリーブは、同じシリンダ列内の全てのシリン
ダライナに対して下方シリンダライナ支持を行う。各シ
リンダライナの上方部分はシリンダブロック内のシリン
ダボアに圧入され、その下方部分はシリンダライナ支持
体内の支持スリーブの一つに圧入される。細長いシリン
ダライナ支持体は、下からねじ止めすることによって、
シリンダブロックの下側に装着される。

【００１８】本発明によるシリンダライナ支持体のさら
に好適な発展例は、従属請求項２ー５によって明らかで
ある。

【００１９】請求項３および４は、シリンダブロックが
シリンダヘッドと一体化されて所謂モノブロック部材と
なっているエンジンを特に目途とした変形設計である。
請求項４は、シリンダブロックの片側に位置するヒンジ
ピン装架装置によってモノブロック部材を、エンジンの
クランクケース部分（クランク軸を収容する）に傾斜自
在に装架することによって、エンジンの圧縮を変え得る
ようになった特定の変形を示す。

【００２０】シリンダライナ支持体は細長い装架板を有
し、該装架板の片側から支持スリーブがこの装架板に対
して垂直に延びるようになすことが有利である。支持ス
リーブの列の両側において、装架板の縁に取付け孔が設
けられる。シリンダライナ支持体は、これら取付け孔を
通るねじによって、シリンダブロックの下側に固定され
る。

【００２１】請求項４および５は、装架板の縁における
取付け孔の好適な位置決めを示す。この変形において
は、取付け孔は装架板の縁において、相互に連結された
支持スリーブの各対の中央位置に配置される。さらに、
装架板はその四隅の自由部分に取付け孔を有している。
シリンダライナ支持体は、モノブロックの対応する部分
と共に、シリンダライナに対する嵌合部分を形成するよ
うに機械加工される。二つまたはそれ以上の燃焼室に対
する単一部材として形成することにより、シリンダライ
ナ支持体の剛性は増加し、それによって所要の機械加工
を、シリンダライナの圧入に適当な範囲に止めることが
できる。

【００２２】細長く真直ぐなシリンダライナ支持体は
「棒形パン」の形に酷似し、モノブロック部材と同じ材
料で作ることが好ましい。シリンダライナ支持体はクラ
ンクケースガスのみで冷却することが望ましいが、シリ
ンダライナ支持体内の内部管路によって通常の冷却も行
うことができる。モノブロックのシリンダブロック部分
内に固定されるシリンダライナ上方部分は、モノブロッ
ク内の通常の液体管路によって冷却される。弁座の機械
加工は言うまでもなく、シリンダライナ支持体およびシ
リンダライナをモノブロックに嵌合する前に行われる。
シリンダライナ支持体は、ライナがピストン側の力によ
って変形するのを防ぐばかりでなく、装着時に必要な取
付け作業（好ましくは圧入）、および熱伝導によって、
ライナの長さに沿って不均一な変形が生じないようにす
る必要がある。

【００２３】シリンダライナ支持体をモノブロック部材
と同じ材料で形成することにより、該シリンダライナ支
持体およびモノブロック部材の不等熱膨張に起因する前
記のような変形を回避することができる。

【００２４】次に、添付図面に示す実施例を参照して本
発明を説明する。

【００２５】

【実施例】図１は６気筒直列エンジン用の、本発明によ
るシリンダライナ支持体２の透視図で、該シリンダライ
ナ支持体は細長い装架板４を有し、この装架板の一端に
は相互に連結された６個の支持スリーブ６が一直線に配
置され、これらスリーブは装架板４の面に対して垂直に
突出している。装架板４および支持スリーブ６は好まし
くは一体鋳造物として形成される。これに代えて、装架
板４および支持スリーブ６を別個の部品として形成して
単一の結合部品を形成するように前もって組立ても良
い。支持スリーブ６は該スリーブを貫く円筒形孔８を有
し、これらの孔は装架板４の下側（図示せず）に開口し
ている。装架板４はその長手側縁および四隅に取付け孔
１０を有している。取付け孔１０は、特に図１の断面Ｉ
Ｉ−ＩＩにおけるシリンダライナ支持体２を示す図２に
よって明らかなように、該シリンダライナ支持体２を、
図２−４に示されたエンジンの上方部分１２の下側に堅
く螺着するためのものである。

【００２６】次に図２−４を参照すると、これらの図
は、図１のシリンダライナ支持体２を備えた内燃機関の
エンジン上方部分１２（一体構造の形を有する）の垂直
断面を示す。図示のエンジンにおいては、関連シリンダ
ヘッド１６を備えたシリンダブロック１４は、エンジン
上方部分１２を形成する同じモノブロック部材の部分を
成している。モノブロック部材１２はその片側に、ヒン
ジピン（軸受孔２０を通る、図示せず）用の軸受耳片
（ラグ）２２を有し、それによってモノブロック部材１
２は、クランク軸を収納するエンジンクランクケース
（図示せず）上に、傾斜自在に装架される。モノブロッ
ク部材１２はその反対側に、傾斜機構（図示せず）用の
下方軸受耳片１８を備え、この傾斜機構は、クランクケ
ース（図示せず）に対するエンジン上方部分１２の傾斜
角、または横傾斜を変えることによって、エンジンの圧
縮を可変にする。エンジン上方部分１２の両方の長手側
縁上の軸受耳片１８および２２は、該上方部分と同じモ
ノブロック部材の部分として一体化される。図２−４は
エンジン上方部分の各側における一つの軸受耳片だけを
示しているが、もちろんエンジンの各側には複数のこの
ような耳片がある。

【００２７】図３を参照すると、この図は図１の線ＩＩ
Ｉ−ＩＩＩによって示された断面に対応する、シリンダ
ライナ支持体２の垂直断面図である。エンジンの６個の
ピストン（図示せず）用のエンジン上方部分１２内に位
置するシリンダバレルは、６個のシリンダライナ２４よ
り成り、これらシリンダライナの上方部分２４’はモノ
ブロック部材１２のシリンダブロック１４内の凹所ない
しシリンダボア２６に挿入されている。シリンダライナ
２４の下方部分２４”は、シリンダライナ支持体２内の
円筒形孔８に収容され、該シリンダライナ支持体はねじ
３０（図２）によって、シリンダブロック部分の平らな
下面に堅く螺着される。各支持スリーブ６の壁は、シリ
ンダライナ２４の関連下方部分２４”を囲繞し、それに
よってシリンダライナの横方向支持を行う。

【００２８】図３および図４においては、エンジンの二
つの上方カム軸はそれぞれ３２，３４によって表され、
これらカム軸によって作動される弁の運動方向はそれぞ
れ鎖線３６，３８によって表されている。弁は各シリン
ダの燃焼室４０の「天井」内に開口する吸込および排気
管路を開閉する。燃焼室内の燃料および空気混合物は点
火プラグ４２によって点火される。

【００２９】次に再び図１について説明すれば、図によ
って明らかなように、装架板４の縁に設けられた取付け
孔１０は、該装架板の両側縁内にて対として位置決めさ
れている。したがって、各対の取付け孔は、装架板と支
持スリーブ列の方向とに垂直な面（例えば、断面ＩＩ−
ＩＩに相当）であって、互いに連続した対の支持スリー
ブ６に共通なスリーブ壁部分４４の中央を通る面内に位
置する。この共通壁部分４４の最小厚さは、好ましくは
支持スリーブ６の任意の個所の壁圧ｔと少なくとも等し
くなるようにされる。

【００３０】図５は、概略的に描いたクランクケース部
分５０を備えるエンジンを示し、該クランクケース部分
はクランク軸の軸受５２、ヒンジピン５６および調節機
構５１を含み、シリンダ部分１４をクランクケース部分
５０に対して傾斜させるようになっている。クランク軸
の軸受５２は、連接棒５３に作用するクランク５４を備
えたクランク軸を支持し、通常の態様で該連接棒によっ
て担持されたピストン５５に上下運動を与えるようにな
っている。シリンダライナ支持体２は、クランクケース
部分５０には連結されず、シリンダブロック１４の下面
２８だけに連結され、かくして、クランクケース部分５
０から分離されている。したがって、シリンダライナ支
持体２にはクランクケース部分からの力が作用せず、し
たがって、ピストン側の力を吸収し、かつシリンダライ
ナを保持（多分圧入を用いるのみで）し得るような寸法
となすことができる。シリンダ部分１４をクランクケー
ス部分５０に連結する軸受１８および２２は、シリンダ
ライナ支持体および該支持体内に配設された円筒形ライ
ナの半径方向外周に配設される。

【図面の簡単な説明】

【図１】６気筒直列エンジンを意図した、本発明による
シリンダライナ支持体の斜視図。

【図２】エンジン上方部分がモノブロック部材の形を有
するように形成され、傾斜装架機構を備え、その下方に
シリンダライナ支持体が嵌合され、クランクケース部分
（図示せず）上に傾斜自在に装架されるようになったエ
ンジン上方部分の垂直断面図。

【図３】図２に示したエンジン上方部分の垂直断面図
で、シリンダライナ支持体が堅く螺着され、かつシリン
ダライナが挿入された状態を示す。

【図４】図２および図３に示したエンジン上方部分の垂
直断面図で、この場合はシリンダライナ支持体は嵌合さ
れているが、シリンダライナは挿入されていない。

【図５】図３に対応する断面図であるが、ピストンが示
されており、さらにシリンダ部分に装着されたクランク
ケース部分が概略的に示されている。

【符号の説明】

２シリンダライナ支持体４装架板６支持スリーブ８円筒形孔１０取付け孔１４シリンダブロック１６シリンダヘッド１８軸受耳片２２軸受耳片２４シリンダライナ２４’ 上方部分２４” 下方部分２６シリンダ内径２８下面４４壁部分５０クランクケース部分５２クランク軸軸受５３連接棒５４クランク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F02F 1/00 - 1/42 F02D 15/02

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】シリンダブロック（１４）内に一列をな
して配置された少なくとも二つの円筒形燃焼室を有する
内燃機関内のシリンダライナ支持装置で、前記燃焼室が
シリンダライナ（２４）によって内張りされ、前記シリ
ンダライナの上方部分（２４’）が、シリンダヘッド
（１６）によって上向きに画定されるシリンダブロック
（１４）の空洞（２６）内に挿入され、クランク軸を収
納するクランクケース部分（５０）が前記シリンダブロ
ック（１４）の下方部分に連結されているシリンダライ
ナ支持装置において、一列をなして配置された少なくと
も二つの燃焼室に対する各シリンダライナ（２４）の下
方部分（２４”）が共通のシリンダライナ支持体（２）
内の円筒形孔（８）の中に収納され、このシリンダライ
ナ支持体が前記エンジンクランクケース部分（５０）か
ら分離した単一結合部材の形であり、該ライナ支持体が
前記シリンダブロック（１４）の下面（２８）に取外し
自在に固定され、かつ相互に連結された支持スリーブ
（６）を含み、前記支持スリーブが前記円筒形孔（８）
により画定され、かつこれら支持スリーブのスリーブ壁
が前記シリンダライナの下方部分（２４”）を囲繞し
て、これら下方部分を側方から支持することを特徴とす
るシリンダライナ支持装置。
【請求項２】請求項１記載の装置において、前記シリ
ンダライナ（２４）の下方部分（２４”）が共通シリン
ダライナ支持体（２）の円筒形孔（８）の中に収納さ
れ、該シリンダライナ支持体が単一部材として形成さ
れ、かつ内燃機関のシリンダ数に対応する、一列をなし
て配置された相互に連結された多数の支持スリーブ
（６）を含んでいるシリンダライナ支持装置。
【請求項３】請求項１または２記載の装置において、
内燃機関のシリンダブロック（１４）および関連するシ
リンダヘッド（１６）が一つの同じモノブロック部材
（１２）の部分を形成し、前記シリンダブロック（１
４）が、前記シリンダライナ支持体（２）の半径方向外
周に位置する碇着装置（１８，２２）によって、前記ク
ランクケース部分（５０）に連結されているシリンダラ
イナ支持装置。
【請求項４】請求項３記載の装置において、前記モノ
ブロック部材（１２）を、前記シリンダブロック（１
４）の片側に位置するヒンジピン装架装置（２０，２
２）と、反対側の傾斜機構（５１）とによって、前記エ
ンジンクランクケース部分（５０）（クランク軸を収納
する）に傾斜自在に装架することによって、内燃機関の
圧縮を変え得るようになっており、取外し自在の前記シ
リンダライナ支持体（２）が細長い装架板（４）を有
し、この装架板の片側において前記支持スリーブ（６）
が該装架板に対して垂直に突出し、かつ前記支持スリー
ブの両側において、前記装架板（４）の縁を貫いて取付
け孔（１０）が設けられ、該装架板、したがって、前記
シリンダライナ支持体（２）を前記シリンダブロック
（１４）の下面（２８）に堅く螺着するためのねじ（３
０）を受入れるようになっているシリンダライナ支持装
置。
【請求項５】請求項２記載の装置において、取外し自
在の前記シリンダライナ支持体（２）が細長い装架板
（４）を有し、この装架板の片側において前記支持スリ
ーブ（６）が該装架板に対して垂直に突出し、かつ前記
支持スリーブの列の両側において、前記装架板（４）の
縁を貫いて取付け孔（１０）が設けられ、該装架板、し
たがって前記シリンダライナ支持体（２）を前記シリン
ダブロック（１４）の下面（２８）に堅く螺着するため
のねじ（３０）を受入れるようになっているシリンダラ
イナ支持装置。
【請求項６】請求項４または５記載の装置において、
前記装架板（４）の縁の取付け孔（１０）が、該装架板
の両縁に対をなして位置決めされ、各対の取付け孔が、
前記装架板（４）に対して垂直で且つ前記支持スリーブ
の列の長手方向に対して垂直な面（ＩＩ−ＩＩ）であっ
て、該面の近くに位置し互いに隣接し壁（４４）によっ
て互いに連結されている支持スリーブ（６）間の中央を
通る面内に位置するシリンダライナ支持装置。
【請求項７】請求項１から６のいずれか一項記載の装
置において、互いに隣接した１対の支持スリーブ（６）
が相互に連結されているスリーブ壁の区域における、両
支持スリーブに共通なスリーブ壁部分（４４）の最小厚
さが、それぞれの支持スリーブの任意の個所のスリーブ
厚さ（ｔ）と少なくとも同じであるシリンダライナ支持
装置。
【請求項８】請求項１から７のいずれか一項記載の装
置において、取外し自在の前記シリンダライナ支持体
（２）が、前記シリンダブロック（１４）と同じ材料、
好ましくはアルミニウムによって形成されるシリンダラ
イナ支持装置。