JP5656506B2 - シリンダライナ - Google Patents
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Description
本発明の第1の形態に係るシリンダライナは、外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボアを複数本備え、上端面の、板厚方向における中央部に第1の周溝を備えたシリンダライナであって、前記第1の周溝に冷却媒体を流入させる前記第1のクーリングボアの出口を、前記第1の周溝を形成する底面に、その平面視形状が楕円形状または長円形状を呈するようにして設け、前記出口における前記第1のクーリングボアの平面視形状である楕円または長円の長軸は、前記第1の周溝の中心円に対して引かれた接線上に位置する。
また、第1のクーリングボアの出口が、第1の周溝を形成する底面に、その平面視形状が楕円形状または長円形状もしくは円形状を呈するようにして設けられることになる。
これにより、肉厚を低減させて外径の小径化を図ることができ、軽量化を図ることができるとともに、上部クーリングボアの出口における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
これにより、第1のクーリングボアの出口から流出した冷却媒体を第2のクーリングボアの入口に導くために従来必要とされた冷却媒体連絡金物を不要とすることができ、シリンダライナとシリンダカバーとの接合部(接続部)における構成の簡略化を図ることができる。
また、冷却媒体連絡金物を不要とすることができることにより、シリンダライナとシリンダカバーとの接合部(接続部)における外径の小径化を図ることができるとともに、軽量化を図ることができる。
これにより、シリンダカバーの外周面に設けられた開口から噴出する燃焼ガスの温度を低下させることができ、内燃機関の周りで作業をする作業員(例えば、船舶の機関士・機関員)の安全を確保することができる。
これにより、内燃機関の周りで作業をする作業員(例えば、船舶の機関士・機関員)の安全をさらに確保することができる。
これにより、Oリングの熱による損傷を防止することができ、Oリングの長寿命化を図ることができて、Oリングのメンテナンス間隔を長期化させることができる。
これにより、Oリングの熱による損傷を防止することができ、Oリングの長寿命化を図ることができて、Oリングのメンテナンス間隔を長期化させることができる。
以下、本発明の第1実施形態に係るシリンダライナについて、図1から図12を参照しながら説明する。
図1は本実施形態に係るシリンダライナの斜視図、図2は本実施形態に係るシリンダライナを備えた内燃機関の冷却構造を示す要部の断面図、図3は図2の要部を拡大して示す図、図4は本実施形態に係るシリンダライナの上面の一部を示す平面図、図5は本実施形態に係るシリンダライナの上部に設けられた上部クーリングボアを、シリンダライナの内側から見た図、図6は本実施形態に係るシリンダライナの上部に設けられた上部クーリングボアを、シリンダライナの外側から見た図、図7は図2の要部を拡大して示す図、図8は本実施形態に係るシリンダライナを備えた内燃機関の冷却構造を示す要部の断面図、図9は図8のIX−IX矢視断面図、図10は本実施形態に係るシリンダライナを示す要部の斜視図、図11および図12はそれぞれ従来および本発明に係るクーリングボアの出口に作用する応力を説明するための図である。
図2、図3、図7から図10中の符号11は、シリンダライナの上部外周面に嵌って(取り付けられて)シリンダライナの上部外周面との間に下部水室12および上部水室13を形成するライナ外筒(水室金物)である。下部水室12および上部水室13はそれぞれ、周方向に沿って平面視環状に形成された空間(水室)であり、下部水室12は上部水室13の下方に、上部水室13は下部水室12の上方に設けられている。
下部クーリングボア14は、シリンダライナ10の上部外周面にライナ外筒11が嵌められた際に、下部水室12と上部水室13とを連通する直線状の穴であり、周方向に沿って複数本(本実施形態では14本)設けられている。下部クーリングボア14の入口(木口)は、シリンダライナ10の上部下側に位置するシリンダライナ10の外周面に設けられており、下部クーリングボア14の出口(木口)は、シリンダライナ10の上部上側に位置するシリンダライナ10の外周面に設けられていて、下部クーリングボア14の長手方向軸線(中心軸線)は、シリンダ軸に垂直な平面に対して傾いている。
なお、図1から図3、図7、図8に示すように、シリンダライナ10の上部外周面には、周方向に沿ってOリング(図示せず)を収容する周溝17が設けられている。また、図2、図3、図7、図8に示すように、周溝16を形成する内周側の壁面には、周方向に沿ってOリング(図示せず)を収容する(第4の)周溝18が設けられている。
図2、図3、図7中の符号21は、シリンダカバー20の外周面に嵌って(取り付けられて)シリンダカバー20の外周面との間に水室22を形成するカバー外筒(水室金物)である。水室22は、周方向に沿って平面視環状に形成された空間であり、シリンダカバー20の軸方向(長さ方向)における中央部に設けられている。
上部クーリングボア23は、シリンダカバー20の外周面にカバー外筒21が嵌められた際に、水室22と、シリンダカバー20の上部(頂部)中央部とを連通する直線状の穴であり、周方向に沿って複数本(本実施形態では10本)設けられている。上部クーリングボア23の入口(木口)は、水室22を形成する上側(天井側)の壁面に設けられており、上部クーリングボア23の長手方向軸線(中心軸線)は、シリンダ軸に垂直な平面に対して傾いている。
なお、シリンダカバー20の外周面には、周方向に沿ってOリング(図示せず)を収容する周溝26が設けられている。また、周溝25の内周側には、断面視U字形状を呈する(第3の)周溝27が周方向に沿って設けられている。
ガス抜き通路31は、シリンダカバー20の中心から外周面に向かって放射状に、かつ、等間隔(本実施形態では45度間隔)で設けられており、周溝27の底部を形成する底面に開口してシリンダカバー20内をシリンダ軸に沿ってシリンダカバー20の上面に向かって延びる第1の通路32と、第1の通路32の上端部に開口するとともにシリンダカバー20の外周面に開口してシリンダカバー20内をシリンダ軸と直交する方向に沿って延びる第2の通路33とを備えている。
管継手35は、シリンダカバー20の中心から外周面に向かって放射状に、かつ、等間隔(本実施形態では90度間隔)で設けられており、管継手35の一端部は、ライナ外筒11の下端部に形成されて、板厚方向に貫通する貫通穴38を介して下部水室12内に挿入されている。管継手35の一端部両側面にはそれぞれ、下部水室12に向かって開口する正面視長方形状(図8参照)を呈する開口39が設けられており、冷却水供給管34および管継手35を介して供給された冷却水が、開口39を介してシリンダライナ10の外周面に沿って周方向に供給されるようになっている。
なお、管継手35の一端(先端)側は閉塞されており、開口39からのみ冷却水が流出するようになっている。また、冷却水供給管34と管継手35とは、冷却水供給管34の一端部に設けられたフランジ40、管継手35の他端部に設けられたフランジ41、およびボルト42、ナット43により接続されている。
また、第1のクーリングボアの出口が、第1の周溝を形成する底面に、その平面視形状が楕円形状または長円形状もしくは円形状を呈するようにして設けられることになる。
これにより、肉厚を低減させて外径の小径化を図ることができ、軽量化を図ることができるとともに、上部クーリングボアの出口における応力集中を緩和(軽減)させることができる。
これにより、上部クーリングボア15の出口から流出した冷却水を下部クーリングボア24の入口に導くために従来必要とされた冷却媒体連絡金物を不要とすることができ、シリンダライナ10とシリンダカバー20との接合部(接続部)における構成の簡略化を図ることができる。
また、冷却媒体連絡金物を不要とすることができることにより、シリンダライナ10とシリンダカバー20との接合部(接続部)における外径の小径化を図ることができるとともに、軽量化を図ることができる。
これにより、シリンダカバー20の外周面に設けられた開口から噴出する燃焼ガスの温度を低下させることができ、内燃機関の周りで作業をする作業員(例えば、船舶の機関士・機関員)の安全を確保することができる。
これにより、内燃機関の周りで作業をする作業員(例えば、船舶の機関士・機関員)の安全をさらに確保することができる。
これにより、Oリングの熱による損傷を防止することができ、Oリングの長寿命化を図ることができて、Oリングのメンテナンス間隔を長期化させることができる。
本発明の第2実施形態に係るシリンダライナについて、図13から図15を参照しながら説明する。図13は本実施形態に係るシリンダライナを備えた内燃機関の冷却構造を示す要部の断面図、図14は図13の要部を拡大して示す図、図15は本実施形態に係るシリンダライナの上面の一部を示す平面図である。
本実施形態に係るシリンダライナ50には、熱ダム44の代わりに(第4の)周溝51が周方向に沿って設けられており、本実施形態に係るシリンダカバー60には、(第4の)周溝51に嵌り込む(第3の)凸部61が周方向に沿って設けられているという点で上述した第1実施形態のものと異なる。その他の構成要素については上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではそれら構成要素についての説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付している。
また、第1実施形態のところで説明した周溝27に対応する周溝63は、断面視(略)矩形状を呈するとともに、シリンダカバー60の下面からシリンダ軸に沿ってシリンダカバー60の上面(頂面)に向かって彫り込まれた(掘り下げられた)溝であり、シリンダライナ50の上に被せられた際に、周溝62の内周側に位置するように設けられている。
これにより、Oリングの熱による損傷を防止することができ、Oリングの長寿命化を図ることができて、Oリングのメンテナンス間隔を長期化させることができる。
その他の作用効果は、上述した第1実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
15 上部クーリングボア(第1のクーリングボア)
16 (第1の)周溝
18 (第4の)周溝
20 シリンダカバー
21 カバー外筒
24 下部クーリングボア(第2のクーリングボア)
25 (第2の)周溝
27 (第3の)周溝
30 ガス抜き用の空間
31 ガス抜き通路
44 熱ダム
50 シリンダライナ
51 (第4の)周溝
60 シリンダカバー
61 (第3の)凸部
62 (第2の)周溝
63 (第3の)周溝
64 (第5の)周溝
Claims (8)
- 外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第1のクーリングボアを複数本備え、上端面の、板厚方向における中央部に第1の周溝を備えたシリンダライナであって、
前記第1の周溝に冷却媒体を流入させる前記第1のクーリングボアの出口を、前記第1の周溝を形成する底面に、その平面視形状が楕円形状または長円形状を呈するようにして設け、
前記出口における前記第1のクーリングボアの平面視形状である楕円または長円の長軸は、前記第1の周溝の中心円に対して引かれた接線上に位置するシリンダライナ。 - 請求項1に記載のシリンダライナと、
下端面から壁内に向かって斜め上方にあけられた第2のクーリングボアを複数本備え、前記下端面の、板厚方向における外周部に第2の周溝を備えるとともに、前記シリンダライナの上に配置されて、前記シリンダライナの上方に位置する開口を塞ぐシリンダカバーとを具備した内燃機関の冷却構造であって、
前記第2のクーリングボアの入口を、前記第2の周溝を形成する壁面または底面に設けた内燃機関の冷却構造。 - シリンダライナとシリンダカバーとを具備した内燃機関の冷却構造であって、
前記シリンダライナは、
外周面から壁内に向かって斜め上方にあけられた複数本の第1のクーリングボアと、
上端面の板厚方向における中央部に形成された第1の周溝とを備え、
前記第1のクーリングボアの出口を、前記第1の周溝を形成する底面に、その平面視形状が楕円形状または長円形状もしくは円形状を呈するようにして設けており、
前記シリンダカバーは、
下端面から壁内に向かって斜め上方にあけられた複数本の第2のクーリングボアと、
前記下端面の板厚方向における外周部に形成された第2の周溝と、
前記シリンダライナの上に配置されて、前記シリンダライナの上方に位置する開口を塞ぐシリンダカバーと、
前記シリンダライナの上に被せた際に、前記第1の周溝および前記第2の周溝の内周側に位置する前記シリンダカバーの下端面の板厚方向における内周部に形成された第3の周溝と、
前記シリンダライナの上端面と前記シリンダカバーの下端面との間を通って前記第3の周溝内に流入した燃焼ガスを前記シリンダカバーの外周面に設けられた開口に導くガス抜き通路とを備えた内燃機関の冷却構造。 - 前記ガス抜き通路は、前記第2の周溝の近傍を通るようにして設けられている請求項3に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記シリンダカバーの外周面に嵌って前記シリンダカバーの外周面との間にガス抜き用の空間を形成するカバー外筒を備え、前記ガス抜き用の空間が、前記ガス抜き通路を通って前記シリンダカバーの外周面から噴き出した燃焼ガスを、前記シリンダカバーの外周面に沿って下方に導くように形成されている請求項3または4に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記第1の周溝を形成する内周側の壁面に、周方向に沿ってOリングを収容する第4の周溝が設けられているとともに、該第4の周溝の内周側で、かつ、前記第3の周溝の底部を形成する底面と対向する前記シリンダライナの上端面に、シリンダ軸に沿って前記シリンダライナの下端面に向かって彫り込まれた熱ダムが設けられている請求項3または4に記載の内燃機関の冷却構造。
- 前記シリンダカバーの下端面に、前記第2の周溝の内周面を形成する壁面と、この壁面に連続する前記下端面と、この下端面に連続して前記第3の周溝の外周面を形成する壁面とで形成されて、前記第1の周溝の内周側に位置する前記シリンダライナの上端面に設けられた第4の周溝に嵌り込む第3の凸部が設けられており、該第3の凸部を形成する外周側の壁面に、周方向に沿ってOリングを収容する第5の周溝が設けられている請求項3または4に記載の内燃機関の冷却構造。
- 請求項1に記載のシリンダライナまたは請求項2から4のいずれか一項に記載の内燃機関の冷却構造を具備している内燃機関。
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