JPH0526103A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置

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JPH0526103A
JPH0526103A JP17850291A JP17850291A JPH0526103A JP H0526103 A JPH0526103 A JP H0526103A JP 17850291 A JP17850291 A JP 17850291A JP 17850291 A JP17850291 A JP 17850291A JP H0526103 A JPH0526103 A JP H0526103A
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JP
Japan
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cooling water
cooling
cylinder
cylinder liner
passage
Prior art date
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Pending
Application number
JP17850291A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Kawachi
正人 河内
Shizuo Abe
静生 安部
Masami Tokoro
雅美 所
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はシリンダを冷却する内燃機関の冷却装
置に関し、上死点近傍に設けられた冷媒通路の冷媒のシ
ールの信頼性を向上させることを目的とする。 【構成】シリンダライナ1の少なくとも、スラスト方向
(A方向)、及び反スラスト方向(B方向)側では、厚
肉に形成されたシリンダライナ1の冷却水冷却部4に、
冷却水を流通させる溝部7を形成し、シリンダヘッド2
の下面2aとにより冷却水通路7を形成する。この冷却
水通路7は、シリンダブロック3のボア部3aと接触し
ていないため、シリンダライナの外周面とシリンダブロ
ックのボア部との間で、Oリング等のシール装置を使用
して冷却水通路を形成していた従来の構成に比べて、冷
却水のシール性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の冷却装置に係
り、特に上死点近傍に冷媒通路を設けてシリンダライナ
を冷却する内燃機関の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上死点近傍に冷媒通路を設けてシ
リンダライナを冷却する冷却装置については、例えば、
実開平2-1445号公報に開示されたものがある。この公報
に開示された冷却装置は、シリンダブロックのボア内周
面と、シリンダライナの外周面と、シリンダヘッドの下
面とにより、上死点近傍のシリンダライナの外周部全周
に冷媒通路となるウォータジャケットを形成した構成で
ある。そして、シリンダライナの外周面とシリンダブロ
ックのボア内周面とが当接し、上記ウォータジャケット
の底部を形成する部分には、ウォータジャケット内の冷
却水がクランクケース側へ漏洩することを防止するため
にOリングが設けられている。シリンダライナの上端面
とシリンダヘッドの下面との間にはファイアリングが、
また、シリンダブロックの上端面とシリンダヘッドの下
面との間には、Oリング、或いはガスケットが夫々設け
られ、上記冷却水をシールしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記ウォータジャケッ
トにおける冷却水のシールのうち、シリンダライナの外
周面とシリンダブロックのボア内周面とが当接する部分
に設けられたOリングは、シリンダライナの軸方向に沿
った外側面に環状に設けられ、且つ外側面から若干突出
するように設けられる。このため、シリンダライナのシ
リンダブロックへの圧入時には、Oリングがシリンダブ
ロックによって擦れ、また、内燃機関運転時には、往復
動するピストンとクランク軸との関係でピストンに発生
するスラスト、及び反スラスト力が上記Oリングにかか
り、ピストンの往復動に対応してOリング自体が周期的
な圧縮、膨張作用を受ける。以上のことにより、Oリン
グの耐久性が低下し、冷却水のシールにおける信頼性の
低下が問題とされていた。
【0004】そこで本発明は上記課題に鑑みなされたも
ので、上死点近傍に設けられた冷媒通路の冷媒のシール
の信頼性を向上させた内燃機関の冷却装置を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、上死点近傍のシリンダライナのボア部外周
部に、冷媒が流通する冷媒通路が形成された内燃機関の
冷却装置において、前記シリンダライナの少なくともス
ラスト及び反スラスト方向側においては、前記シリンダ
ライナ上端に冷媒流路としての溝を設けた構成である。
【0006】
【作用】少なくともスラスト、及び反スラスト方向側で
は、シリンダライナ上端に冷媒流路としての溝を設けた
ことにより、冷媒通路がシリンダライナが嵌装されるシ
リンダブロックに接触することなく形成される。このた
め、少なくともスラスト、反スラスト方向側では、冷媒
通路を形成するためのシール装置を設ける必要が無くな
り、冷媒通路の底部における冷媒のシール性が確保され
る。
【0007】
【実施例】図1は本発明になる内燃機関の冷却装置の一
実施例の断面図、図2は図1に示す内燃機関の冷却装置
の平面図、図3は図2中、 III−III 線に沿う断面図を
示す。尚、図1は図2中、I−I線に沿う断面を示して
いる。
【0008】図1中、シリンダライナ1は、シリンダヘ
ッド2が装着される側に設けられた冷却水冷却部4と、
冷却水冷却部4の下方に設けられた冷却油冷却部5と、
更にその下方に設けられた円筒部6とより構成されてい
る。
【0009】図2中、クランク軸(図示せず)の軸方向
にそって複数設けられたシリンダライナ1-1,1-2,1
-3は全て同一構成である。尚、説明の便宜上、差し支え
無い部分においてはシリンダライナ1-1,1-2,1-3
代表して、シリンダライナの符号を1とする。
【0010】冷却水冷却部4はライナの厚さ寸法が肉厚
に形成されており、図1、図2に示すように、クランク
軸(図示せず)の軸方向(図中、E−F方向)に対して
垂直な方向(図中、A−B方向)側の円周部分には、シ
リンダライナ1の上端面1aに開口部7aを有した溝部
7bが形成されている。この溝部7bは、上端面1a上
に装着されたシリンダヘッド2の下面2aによって開口
部7aが塞がれることにより冷却水通路7が形成され
る。
【0011】図2に示すように、クランク軸の軸方向に
沿ってシリンダライナ1-1,1-2が隣接する部分には、
径の大きい冷却水冷却部4の外周部分が一部切り落とさ
れて上記冷却水通路7が露出した外側面4a-1,4a-2
が形成されている。そして、対向する上記外側面4
-1,4a-2間には、上記冷却水通路7に連続した、後
述する連通路8が形成されている。
【0012】冷却水冷却部4の外径寸法は、上記の如く
冷却水通路7を形成するために、下方の冷却油冷却部
5、及び円筒部6に比べて大きな径寸法で形成されてお
り、よって冷却水冷却部4はシリンダライナ1におい
て、フランジ状に形成されている。
【0013】冷却油冷却部5は、シリンダライナ1の外
周に環状の冷却溝5aが軸方向に複数段設けられると共
に、各冷却溝5aを軸方向に連通する連通溝5b(図3
に示す)が2箇所、シリンダライナ1の 180度反対側に
夫々設けられている。従って、シリンダライナ1が、図
1に示すようにシリンダブロック3のボア部3aに嵌装
された状態においては、上記各溝5a,5bとボア部3
aの内周面との間に冷却油の通路がけいされる。また、
シリンダブロック3には、シリンダライナ1がシリンダ
ブロック3に嵌装された状態において上記2つの連通溝
5bの最上部に連続する流入部、流出部(共に図には表
れていない)が夫々形成されている。
【0014】従って、冷却油冷却部5において冷却油
は、流入部より流入し、一方の連通溝5bを通って各冷
却溝5aに分配され、冷却溝5a内にてシリンダライナ
1の熱を吸収しながら他方の連通溝5bに流入し、流出
部から排出される。
【0015】円筒部6は、上記冷却溝5aの底径よりも
若干小さい外径寸法を有して円筒状に形成されている。
円筒部6の部分は、冷却水冷却部4近傍の燃焼室10か
ら離れているために入熱量が少なく、上記冷却水冷却部
4、及び冷却油冷却部5のような冷却装置は設けられて
いない。
【0016】シリンダライナ1のボア部1bは、冷却水
冷却部4、冷却油冷却部5、円筒部6のいずれの部位に
おいても同一内径寸法で形成されている。
【0017】シリンダブロック3には、シリンダライナ
1の外周部における冷却水冷却部4と冷却油冷却部5と
の間、及び、冷却油冷却部5と円筒部6との間の段差の
位置及び寸法に対応した段差を形成したボア部3aが形
成されており、上記構成のシリンダライナ1がボア部3
a内に嵌装される。
【0018】図1に示すように、シリンダライナ1が嵌
装されたシリンダブロック3上には、シリンダヘッド2
が装着され、シリンダヘッド2の下面に形成された凹部
2bと、上死点近傍に位置したピストン9の上面と、シ
リンダライナ1の上部のボア部1bの内周面とにより、
燃焼室10が形成される。また、上述した冷却水通路7
も、この時に溝部7aの開口部7aが塞がれて通路とし
て構成される。
【0019】次に、冷却水通路7及び連通路8について
更に詳しく説明する。
【0020】上記連通路8は、図2、図3に示すよう
に、隣接するシリンダライナ1-1,1 -2がボア部3a内
に嵌装された状態において、フランジ状の冷却水冷却部
-1,4-2の対向し合う上記外側面4a-1,4a-2と、
シリンダブロック3の上面3b、及び側面3cと、シリ
ンダヘッド2の下面2aとにより構成されている。この
連通路8は、図2に示すように、隣接するシリンダライ
ナ1-1,1-2間に形成され、B方向側である吸気側の冷
却水通路7Bと、A方向側である排気側の冷却水通路7
Aとを連通すると共に、クランク軸の軸方向に隣接する
シリンダライナ1 -1,1-2の冷却水通路7(7A,7
B)夫々とも管路上接続されている。
【0021】この連通路8と冷却水通路7との接続部の
断面積、即ち冷却水が隣接するシリンダライナ1-1,1
-2の冷却水通路7間を通過する時の連通路8部分の通過
面積は、吸気側(B方向側)の方が、排気側(A方向
側)よりも大きく形成されている。これは、上記シリン
ダブロック3の側面3cの位置を、排気側と吸気側とで
変えることにより形成される。
【0022】従って、冷却水冷却部4において冷却水
は、冷却水用の循環ポンプにより図2に矢印で示す如
く、シリンダライナ1-3,1-2,1-1の順に冷却水通路
7A,7B夫々を通って流れ、燃焼によるシリンダライ
ナ1-1,1-2,1-3の上死点近傍の熱を吸収する。
【0023】また、上述したように、冷却水通路7と連
通路8との接続部における冷却水の通過面積を排気側に
おいて小、吸気側において大としたことにより、冷却水
が隣接するシリンダライナ1-1,1-2の冷却水通路7間
を通過する時の連通路8の部分における冷却水の流速
は、排気側の方が吸気側に比べて速くなる。従って、連
通路8の両端においてベンチュリー効果が作用し、連通
路8の排気側の圧力は吸気側の圧力に比べて低くなる。
このため、吸気側においてシリンダライナ1-2の冷却水
通路7Bから隣接するシリンダライナ1-1の冷却水通路
7Bへ流れようとする冷却水の一部は、連通路8を通っ
て低圧側の排気側に流れ、シリンダライナ1-1の排気側
の冷却水通路7Aに流入する。
【0024】このように、ベンチュリー効果を作用させ
て連通路8に自然に冷却水を流通させることにより、隣
接するシリンダライナ1間の冷却を行うことができる。
また、連通路8により、上記の如く冷却水を吸気側から
排気側へ流すことによって、排気側の冷却水通路7Aの
流速を速め、吸気側に比べて入熱量の大きい排気側の冷
却効果を高めている。
【0025】一般に、図1に示すピストン9(図示され
ていないピストンリングによりシリンダライナ1のボア
部1bの内周面から浮いた状態で図示されている)が、
D方向に下動する行程では、クランク軸との関係でコネ
クティング・ロッド11が傾斜しているため、クランク
軸の軸方向に対して垂直方向であるA方向のスラスト力
(図中、矢印Gで示す)がピストン9に作用する。また
反対に、ピストン9がC方向に上動する行程では、B方
向の反スラスト力(図中、矢印Hで示す)がピストン9
に作用する。実際の内燃機関運転時には、ピストン9が
高速に上下動するため、上記スラスト力G、及び反スラ
スト力Hにより、ピストン9はシリンダライナ1のボア
部1bの内周面をA、またはB方向に叩くように動作す
る。
【0026】ここで、本実施例の冷却装置においては、
上述したように、シリンダライナ1のA−B方向側の周
囲部分において、肉厚寸法の厚い冷却水冷却部4に溝状
の冷却水通路7を設け、この冷却水通路7によりシリン
ダライナ1の上死点近傍を冷却する構成である。そし
て、上述した従来の構成のように、ウォータジャケット
内の冷却水が下方のクランクケース、または図1に示す
ような冷却油冷却部側に混入することを防止するOリン
グ等のシール装置を不要としている。
【0027】このため、本実施例の冷却装置によれば、
上記の如くスラスト力G、及び反スラスト力Hが作用し
ても、冷却水通路7内の冷却水が下方のクランクケー
ス、または冷却油冷却部5側に漏洩することはなく、冷
却水冷却部4における冷却水のシールの耐久性、及び信
頼性を従来に比べて向上させることができる。
【0028】尚、上記実施例は、隣接するシリンダライ
ナ1間の間隔寸法が狭い内燃機関における実施例であ
り、シリンダライナ1のA−B方向側の周囲部分には冷
却水通路7が形成されるものの、シリンダライナ1の隣
接部においては、シリンダライナ1の外側面4a-1,4
-2によって形成された連通路8が設けられた構成であ
る。しかしながら、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、隣接するシリンダライナ1間の間隔寸法が
広い場合には、流出入口を設けた環状の冷却水通路7を
シリンダライナ1の全周に設けた構成であってもよく、
この場合には、スラスト力、反スラスト力の働くA−B
方向に限らず、シリンダライナ1の全周において冷却水
のシール性の信頼性を向上させることができる。
【0029】また、上記実施例においては、冷却水冷却
部4に溝部7bを形成し、シリンダヘッド2の下面2a
とにより冷却水通路7を形成する構成を示したが、本発
明はこれに限定されるこものではなく、例えば、冷媒の
出入口部を残して密閉された冷却水通路となる空間部を
シリンダライナ内に内設した構成のものであってもよ
い。
【0030】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、シリンダ
ライナの少なくともスラスト、反スラスト方向側におい
て、シリンダライナの上端に冷媒流路としての溝を設け
たため、冷媒通路がシリンダブロックに接触することな
く構成され、上死点近傍に設けられた冷媒通路の冷媒の
シール性が確保される。この結果、冷媒通路のシールの
耐久性、及び信頼性を従来に比べて向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる内燃機関の冷却装置の一実施例の
断面図であり、図2におけるI−I線に沿う断面を示し
ている。
【図2】図1に示す内燃機関の冷却装置の平面図であ
る。
【図3】図2における III−III 線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1,1-1,1-2,1-3 シリンダライナ 1a 上端面 1b,3a ボア部 2 シリンダヘッド 2a 下面 2b 凹部 3 シリンダブロック 3b 上面 3c 側面 4 冷却水冷却部 4a-1,4a-2 外側面 5 冷却油冷却部 6 円筒部 7,7A,7B 冷却水通路 7a 開口部 7b 溝部 8 連通路 9 ピストン 10 燃焼室 11 コネクティング・ロッド

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 上死点近傍のシリンダライナのボア部外
    周部に、冷媒が流通する冷媒通路が形成された内燃機関
    の冷却装置において、 前記シリンダライナの少なくともスラスト及び反スラス
    ト方向側においては、前記シリンダライナ上端に冷媒流
    路としての溝を設けたことを特徴とする内燃機関の冷却
    装置。
JP17850291A 1991-07-18 1991-07-18 内燃機関の冷却装置 Pending JPH0526103A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100444860B1 (ko) * 2001-12-10 2004-08-21 현대자동차주식회사 실린더라이너의 냉각구조
DE4409750B4 (de) * 1994-03-22 2006-04-20 Bayerische Motoren Werke Ag Zylinderblock einer flüssigkeitsgekühlten Brennkraftmaschine mit einem Magnesium-Gehäuse
JP2012041842A (ja) * 2010-08-17 2012-03-01 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シリンダライナ

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