JP3413470B2 - 帯電防止転写箔 - Google Patents
帯電防止転写箔Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、転写箔の改良に係わ
り、詳しくは、製造時や転写成形後における静電気の発
生をなくした帯電防止転写箔に関するものである。 【0002】 【従来の技術】プラスチック、金属、ガラス等の直接印
刷しにくい被印刷体に絵柄等を施す場合、転写箔を利用
する方法が従来より一般的に広く行われている。この方
法は剥離性基材の上に一旦形成した絵柄層等よりなる転
写層を被印刷体に転移させる印刷方法であり、使用する
転写箔としては、基材状に必要に応じて離型層を設け、
その上に転写層として剥離層、絵柄層及び接着剤層を順
次設けたものが代表的である。そして、このような転写
箔は、製造時や転写成形後において静電気を発生しやす
いことから、これを防止するようにした帯電防止転写箔
として、剥離層が界面活性剤、導電性粉末の帯電防止剤
を添加したものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた帯
電防止転写箔のうち剥離層に一般の界面活性剤を添加し
たものは、初期帯電防止効果はあるものの経時的安定性
がないという欠点があり、また導電性粉末を添加したも
のは製造コストが高くなるという欠点がある。 【0004】本発明は、上記のような欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、帯電防止効
果に経時的安定性があり、しかも製造コストの低い帯電
防止転写箔を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の帯電防止転写箔は、その一例を図1に示す
ように、離型性基体シート1の上に剥離層2、絵柄層3
及び接着剤層4を順次設けた転写箔において、硬化型帯
電防止樹脂からなる剥離層2を形成したことを特徴とす
る。 【0006】剥離性基体シート1としては、ポリエステ
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン等の
プラスチックフィルムや上質紙のような紙にポリオレフ
ィン等の離型層を形成したものをはじめ、転写箔の基材
として常用されているものを使用すればよい。それらの
中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、耐熱
性、耐溶剤性に優れているので好適である。また、必要
に応じてそれらのフィルムにシリコーンやメラミン樹脂
で離型層を形成してもよい。 【0007】剥離層2を形成する硬化型帯電防止樹脂と
しては、帯電防止性能を有する、自己架橋型樹脂及び二
液硬化型樹脂を使用する。例えば、帯電防止性能を有
し、かつ2つ以上の官能基を有するイソシアネート化合
物と反応する反応基を有する界面活性剤と、イソシアネ
ート化合物との混合物が好ましい。該界面活性剤として
は、アニオン系、カニオン系、ノニオン系等が挙げら
れ、単独また組み合わせて使用すればよい。硬化方法は
自然乾燥で、常温で3日間程要すればよい。 【0008】絵柄層3は、通常インキ、好ましくは剥離
層2と同様な樹脂をビヒクルとするインキを用い、グラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法など
既知の手法で形成すればよい。ここでいう絵柄層3と
は、絵柄や模様の印刷層に限らず、ベタ印刷層のように
全面に及ぶものや、それらを組み合わせたものを含む。 【0009】接着剤層は、被転写体の材質に応じて適当
なものを選ぶ。例えばアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ゴム系樹脂、ウレタン樹脂をビヒクル
とするものである。なお、接着剤の塗布は、ロールコー
ト、バーコートなど既知の手段によればよい。 【0010】 【作用】上述の構成からなる本発明の帯電防止転写箔で
は、硬化型帯電防止樹脂を用いた剥離層は硬化型帯電防
止樹脂中のイソシアネート化合物と反応する反応基を有
する界面活性剤とイソシアネート化合物とが架橋して、
経時的に安定な帯電防止性能を有する。 【0011】 【実施例】次に本発明における転写シートの実施例につ
いて具体的に説明する。 【0012】(実施例1)厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ製、T−60)を基材と
し、硬化型帯電防止樹脂からなる剥離層インキ(日本純
薬製、ジュリマーSP)を、乾燥後の厚み2μmとなる
ように塗工乾燥して剥離層を形成した。次いで、剥離層
の上にグラビア印刷インキ(昭和インク工業所製、G
G)にてグラビア印刷し60℃1分間の乾燥で塗布厚み
2μmの絵柄層を形成し、さらにその上にアクリル樹脂
系接着剤(昭和インク工業所製、HS−32)をグラビ
アコートし60℃、1分間乾燥して厚み2μmの接着層
を設け、常温で3日間放置して転写箔を製造した。 【0013】この転写箔を用いて、ロール転写機によ
り、アクリルスチレン樹脂板(旭化成工業製、767)
に絵付け(転写条件:200℃、10kg/cm2、2
m/min)を行ったところ、経時的に安定した帯電防
止効果が得られた。 【0014】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電防止
転写箔は、離型性基材の上に剥離層、絵柄層及び接着剤
層を順次設けた転写箔において、硬化型帯電防止樹脂か
らなる剥離層を形成したので、硬化型帯電防止樹脂が硬
化により剥離層内に固定された状態になることから、経
時的に安定した帯電防止効果のあるものを得ることがで
きる。また、高価な導電微粉末を使用することもないの
で、製造コストも低く押さえることができる。
り、詳しくは、製造時や転写成形後における静電気の発
生をなくした帯電防止転写箔に関するものである。 【0002】 【従来の技術】プラスチック、金属、ガラス等の直接印
刷しにくい被印刷体に絵柄等を施す場合、転写箔を利用
する方法が従来より一般的に広く行われている。この方
法は剥離性基材の上に一旦形成した絵柄層等よりなる転
写層を被印刷体に転移させる印刷方法であり、使用する
転写箔としては、基材状に必要に応じて離型層を設け、
その上に転写層として剥離層、絵柄層及び接着剤層を順
次設けたものが代表的である。そして、このような転写
箔は、製造時や転写成形後において静電気を発生しやす
いことから、これを防止するようにした帯電防止転写箔
として、剥離層が界面活性剤、導電性粉末の帯電防止剤
を添加したものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べた帯
電防止転写箔のうち剥離層に一般の界面活性剤を添加し
たものは、初期帯電防止効果はあるものの経時的安定性
がないという欠点があり、また導電性粉末を添加したも
のは製造コストが高くなるという欠点がある。 【0004】本発明は、上記のような欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、帯電防止効
果に経時的安定性があり、しかも製造コストの低い帯電
防止転写箔を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の帯電防止転写箔は、その一例を図1に示す
ように、離型性基体シート1の上に剥離層2、絵柄層3
及び接着剤層4を順次設けた転写箔において、硬化型帯
電防止樹脂からなる剥離層2を形成したことを特徴とす
る。 【0006】剥離性基体シート1としては、ポリエステ
ル、ポリフェニレンサルファイド、ポリプロピレン等の
プラスチックフィルムや上質紙のような紙にポリオレフ
ィン等の離型層を形成したものをはじめ、転写箔の基材
として常用されているものを使用すればよい。それらの
中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、耐熱
性、耐溶剤性に優れているので好適である。また、必要
に応じてそれらのフィルムにシリコーンやメラミン樹脂
で離型層を形成してもよい。 【0007】剥離層2を形成する硬化型帯電防止樹脂と
しては、帯電防止性能を有する、自己架橋型樹脂及び二
液硬化型樹脂を使用する。例えば、帯電防止性能を有
し、かつ2つ以上の官能基を有するイソシアネート化合
物と反応する反応基を有する界面活性剤と、イソシアネ
ート化合物との混合物が好ましい。該界面活性剤として
は、アニオン系、カニオン系、ノニオン系等が挙げら
れ、単独また組み合わせて使用すればよい。硬化方法は
自然乾燥で、常温で3日間程要すればよい。 【0008】絵柄層3は、通常インキ、好ましくは剥離
層2と同様な樹脂をビヒクルとするインキを用い、グラ
ビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法など
既知の手法で形成すればよい。ここでいう絵柄層3と
は、絵柄や模様の印刷層に限らず、ベタ印刷層のように
全面に及ぶものや、それらを組み合わせたものを含む。 【0009】接着剤層は、被転写体の材質に応じて適当
なものを選ぶ。例えばアクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、ゴム系樹脂、ウレタン樹脂をビヒクル
とするものである。なお、接着剤の塗布は、ロールコー
ト、バーコートなど既知の手段によればよい。 【0010】 【作用】上述の構成からなる本発明の帯電防止転写箔で
は、硬化型帯電防止樹脂を用いた剥離層は硬化型帯電防
止樹脂中のイソシアネート化合物と反応する反応基を有
する界面活性剤とイソシアネート化合物とが架橋して、
経時的に安定な帯電防止性能を有する。 【0011】 【実施例】次に本発明における転写シートの実施例につ
いて具体的に説明する。 【0012】(実施例1)厚さ25μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム(東レ製、T−60)を基材と
し、硬化型帯電防止樹脂からなる剥離層インキ(日本純
薬製、ジュリマーSP)を、乾燥後の厚み2μmとなる
ように塗工乾燥して剥離層を形成した。次いで、剥離層
の上にグラビア印刷インキ(昭和インク工業所製、G
G)にてグラビア印刷し60℃1分間の乾燥で塗布厚み
2μmの絵柄層を形成し、さらにその上にアクリル樹脂
系接着剤(昭和インク工業所製、HS−32)をグラビ
アコートし60℃、1分間乾燥して厚み2μmの接着層
を設け、常温で3日間放置して転写箔を製造した。 【0013】この転写箔を用いて、ロール転写機によ
り、アクリルスチレン樹脂板(旭化成工業製、767)
に絵付け(転写条件:200℃、10kg/cm2、2
m/min)を行ったところ、経時的に安定した帯電防
止効果が得られた。 【0014】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の帯電防止
転写箔は、離型性基材の上に剥離層、絵柄層及び接着剤
層を順次設けた転写箔において、硬化型帯電防止樹脂か
らなる剥離層を形成したので、硬化型帯電防止樹脂が硬
化により剥離層内に固定された状態になることから、経
時的に安定した帯電防止効果のあるものを得ることがで
きる。また、高価な導電微粉末を使用することもないの
で、製造コストも低く押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の転写箔の一例を説明するための模式的
な断面図である。 【符号の説明】 1 剥離性基体シート 2 剥離層 3 絵柄層 4 接着剤層
な断面図である。 【符号の説明】 1 剥離性基体シート 2 剥離層 3 絵柄層 4 接着剤層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 平3−65400(JP,A)
特開 平3−237034(JP,A)
特開 平2−196646(JP,A)
特開 昭61−8396(JP,A)
特開 平5−78598(JP,A)
特開 平5−132557(JP,A)
特開 平7−17196(JP,A)
実開 平3−74999(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B44C 1/165 - 1/17
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 離型性基体シート上に転写層として、順
次、剥離層、絵柄層、必要に応じて接着剤層を設けてな
る転写箔において、該剥離層がイソシアネート化合物と
反応する反応基を有する界面活性剤と、イソシアネート
化合物との混合物からなる硬化型帯電防止樹脂からなる
ことを特徴とする帯電防止転写箔。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11387794A JP3413470B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 帯電防止転写箔 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11387794A JP3413470B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 帯電防止転写箔 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07299994A JPH07299994A (ja) | 1995-11-14 |
JP3413470B2 true JP3413470B2 (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=14623361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11387794A Ceased JP3413470B2 (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 帯電防止転写箔 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3413470B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020019176A (ja) * | 2018-07-31 | 2020-02-06 | 大日本印刷株式会社 | 転写シート |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP11387794A patent/JP3413470B2/ja not_active Ceased
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07299994A (ja) | 1995-11-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20030204 |
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RVOP | Cancellation by post-grant opposition |