JP3412716B2 - 氷蓄熱空調装置 - Google Patents

氷蓄熱空調装置

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JP3412716B2
JP3412716B2 JP22206994A JP22206994A JP3412716B2 JP 3412716 B2 JP3412716 B2 JP 3412716B2 JP 22206994 A JP22206994 A JP 22206994A JP 22206994 A JP22206994 A JP 22206994A JP 3412716 B2 JP3412716 B2 JP 3412716B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓄熱槽を有し、該蓄熱
槽に貯えられた熱を熱源とする冷凍サイクルと空気を熱
源とする冷凍サイクルを有する氷蓄熱空調装置に関し、
更に詳しくは、例えば深夜の安価な電力を利用して生成
された氷の冷熱を蓄熱槽に蓄え、この冷熱を昼間に利用
して冷房運転を行う氷蓄熱空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の氷蓄熱空調装置は、蓄熱槽に貯
えられた冷熱の使用方法により3つの種類に大別され
る。
【0003】第1タイプの氷蓄熱空調装置は、蓄熱槽に
貯えられた氷の冷熱を例えば午後1時から午後4時まで
の特定の時間帯に利用して冷房運転を行うものである
(以下、これをピークシフト運転と称する)。この特定
時間帯は通常午後1時から午後4時のように最も冷房負
荷が大きい時間帯が選定されるが、氷の冷熱のみを利用
して、冷房を行うものであるため、この時間帯における
氷蓄熱空調装置の消費電力はかなり少なくなる。しかし
ながら、氷の消費速度が大きく、この運転を一日中継続
することはできないので、氷蓄熱空調装置を設置する例
えば家庭等の契約電力の低減幅は比較的少ない。
【0004】第2タイプの氷蓄熱空調装置は、冷房負荷
をベース部分と変動部分とに分けて、それぞれの部分を
氷の冷熱と空気熱源で分担し、氷の冷熱と空気熱源の両
方を利用するものである(以下、これを蓄冷空冷利用運
転と称する)。この第2タイプの氷蓄熱空調装置には、
前記分担の方法により更に3つの種類がある。この3つ
の種類をそれぞれ第2Aタイプ、第2Bタイプ、第2C
タイプとすると、第2Aタイプの氷蓄熱空調装置は、冷
房負荷の変動部分を氷の冷熱で分担し、ベース部分を空
気熱源で分担するものであり、第2Bタイプの氷蓄熱空
調装置は、変動部分を空気熱源で分担し、ベース部分を
氷の冷熱で分担するものであり、更に第2Cタイプの氷
蓄熱空調装置は、ベース部分と変動部分の全体を氷の冷
熱と空気熱源の両方で区別なく分担するものである。こ
の第2Cタイプの氷蓄熱空調装置では、氷の冷熱の利用
割合は制御できず、消費電力は空気熱源の利用割合で決
まるものである。
【0005】第2タイプの氷蓄熱空調装置は、第1タイ
プの氷蓄熱空調装置のように氷を特定時間帯に集中して
利用するのではなく、氷の消費速度を小さくして昼間の
すべてにわたり利用するものである。従って、氷の利用
時の消費電力の低減幅は小さいが、契約電力の低減幅は
第1タイプの氷蓄熱空調装置よりも大きくなる。
【0006】第3タイプの氷蓄熱空調装置は、前記第2
Cタイプの氷蓄熱空調装置にピークシフト運転を加えた
ものであり、例えば特開平4−70963号、特開平5
−157297号に記載されているものである。この第
3タイプの氷蓄熱空調装置におけるピークシフト運転と
蓄冷空冷利用運転は、蓄熱槽の温度と室外温度の大小を
比較して切り換えられる。
【0007】一般に、氷蓄熱空調装置の電気料金の低減
額は、次式のように表すことができる。
【0008】
【数1】電気料金の低減額=運転コストの低減額+基本
料金の低減額+ピークシフト運転による特別低減額 上式の右辺第1項の運転コストの低減額は、昼間の冷房
に使用した氷の量によって決まり、蓄冷量が同一である
場合には、残氷の可能性が高い第2Aタイプの氷蓄熱空
調装置の冷房負荷の変動部分を氷の冷熱で賄う方式を除
き、上述した3つのタイプの氷蓄熱空調装置でほぼ同等
となる。
【0009】また、右辺の第2項の基本料金の低減額
は、消費電流の最大値で決まるため、氷の使用方法が異
なる各タイプの氷蓄熱空調装置で異なってくる。
【0010】図8は、冷房負荷の時間変化を示し、図9
は上述した各タイプ別の消費電流の変化を示している。
図9において太い実線は、第1タイプの氷蓄熱空調装置
の消費電流を示し、午後1時から午後4時の間ピークシ
フト運転を行っている。また、細い実線は第2タイプの
氷蓄熱空調装置の消費電流を示し、点線は第3タイプの
氷蓄熱空調装置の消費電流を示し、午後1時から午後2
時半頃までピークシフト運転を行っている。
【0011】図9からわかるように、消費電流の最大値
は、第2タイプの氷蓄熱空調装置が最も小さく、次いで
第3タイプ、第1タイプの氷蓄熱空調装置となってい
る。また、消費電流の最小値は、ピークシフト運転を行
う第1タイプと第3タイプの氷蓄熱空調装置が同じであ
り、ピークシフト運転を行わない第2タイプの氷蓄熱空
調装置が最も大きくなっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
の氷蓄熱空調装置では、ピークシフト運転を行うと、消
費電流の最大値が増加し、これにより契約電力が増大す
るため、ピークシフト運転により電気料金の低減効果を
キャンセルしてしまうことになる。従って、ピークシフ
ト運転を行うと、電気料金の低減額が減少するという問
題がある。
【0013】この問題は以下に説明する運転特性に起因
すると考えられる。
【0014】第1タイプの氷蓄熱空調装置では、ピーク
シフト運転以外は、通常の空冷運転であるため、消費電
流の最大値が大きくなり、契約電力が大きくなる。第3
タイプの氷蓄熱空調装置では、ピークシフト運転以外の
蓄冷空冷利用運転において冷房負荷に合わせて氷の消費
速度や使用量を制御できない運転特性を有しているた
め、ピークシフト運転に伴う蓄冷空冷利用運転に使用で
きる氷の量の減少が蓄冷空冷利用運転時間の短縮に直結
し、通常の空冷冷房運転の導入、消費電流の最大値の増
加を引き起こす。
【0015】また、消費電流の最大値が最も小さい第2
タイプの氷蓄熱空調装置においても、その運転特性を考
えると、冷房負荷の増大は空気熱源の利用割合の増大を
招き、消費電流の増加を引き起こし、冷房負荷の減少は
空気熱源の利用割合を減少させるものの、氷の冷熱の利
用割合をほとんど減少させないため、消費電流を必要以
上に低減させる傾向を有する。これは、氷の使用量の一
部が契約電力そのものの引き下げに全く関与せず、非効
率に氷を利用していることを意味している。
【0016】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ピークシフト運転を導入しな
がら蓄冷空冷利用運転を効率的に制御することにより、
蓄冷空冷利用運転時の消費電流の増大を抑え、電気料金
を低減することができる氷蓄熱空調装置を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の氷蓄熱空調装置は、第1の冷媒駆動装置を
有し、空気を熱源とする第1の冷凍サイクルと、第2の
冷媒駆動装置を有し、蓄熱槽に貯えられた熱を熱源とす
る第2の冷凍サイクルと、前記第1および第2の冷凍サ
イクルによって共有される同一の室内熱交換器と、所定
の時間帯においては前記第2の冷凍サイクルのみを作動
して、冷房運転を行うように制御し、前記所定の時間帯
以外の空調時間帯においては前記第1および第2の冷凍
サイクルの両方を作動した蓄冷空冷利用運転を行うとと
もに、該蓄冷空冷利用運転において冷房負荷が小さい場
合には、前記第1の冷凍サイクルの利用割合を高くし、
前記第2の冷凍サイクルの利用割合を低くするように前
記第1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御
し、冷房負荷が大きい場合には、前記第1の冷凍サイク
ルの利用割合を低くし、第2の冷凍サイクルの利用割合
を高くするように前記第1および第2の冷媒駆動装置の
運転周波数を制御する制御手段とを有することを要旨と
する。
【0018】また、本発明の氷蓄熱空調装置は、室内機
からの要求冷房負荷に基づいて予め設定された運転周波
数で前記蓄冷空冷利用運転時における前記第1および第
2の冷媒駆動装置を制御する手段を有することを要旨と
する。
【0019】更に、本発明の氷蓄熱空調装置は、装置の
消費電流値に基づいて前記蓄冷空冷利用運転時における
前記第1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御
する手段を有することを要旨とする。
【0020】本発明の氷蓄熱空調装置は、室外機の凝縮
温度に基づいて前記蓄冷空冷利用運転時における前記第
1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御する手
段を有することを要旨とする。
【0021】また、本発明の氷蓄熱空調装置は、前記第
1および第2の冷媒駆動装置のいずれか一方の規模が他
方よりも大きいように構成されることを要旨とする。
【0022】
【作用】本発明の氷蓄熱空調装置では、蓄冷空冷利用運
転において冷房負荷が小さい場合には、空気を熱源とす
る第1の冷凍サイクルの利用割合を高くし、蓄熱槽の熱
を熱源とする第2の冷凍サイクルの利用割合を低くする
ように第1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制
御し、冷房負荷が大きい場合には、第1の冷凍サイクル
の利用割合を低くし、第2の冷凍サイクルの利用割合を
高くするように第1および第2の冷媒駆動装置の運転周
波数を制御する。
【0023】また、本発明の氷蓄熱空調装置では、室内
機からの要求冷房負荷に基づいて予め設定された運転周
波数で蓄冷空冷利用運転時における第1および第2の冷
媒駆動装置を制御する。
【0024】更に、本発明の氷蓄熱空調装置では、装置
の消費電流値に基づいて蓄冷空冷利用運転時における第
1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御する。
【0025】本発明の氷蓄熱空調装置では、室外機の凝
縮温度に基づいて蓄冷空冷利用運転時における第1およ
び第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御する。
【0026】また、本発明の氷蓄熱空調装置では、第1
および第2の冷媒駆動装置のいずれか一方の規模が他方
よりも大きいように構成される。
【0027】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0028】図1は、本発明の一実施例に係わる氷蓄熱
空調装置の全体構成図である。同図に示す氷蓄熱空調装
置は、空気を熱源とする第1の冷媒駆動装置11を有す
る第1の冷凍サイクルと、蓄熱槽51に貯えられた冷熱
を熱源とする第2の冷媒駆動装置22を有する第2の冷
凍サイクルと、全体の動作を制御する制御部33とを有
する。第1および第2の冷媒駆動装置11,22は、通
常圧縮機およびガスポンプ兼用圧縮機であり、第2の冷
媒駆動装置22の大きさ(馬力)は第1の冷媒駆動装置
11のものと同等以上倍以下である。例えば、10馬力
の氷蓄熱空調装置では、第1の冷媒駆動装置11は5馬
力であり、第2の冷媒駆動装置22は5〜10馬力であ
る。
【0029】次に、冷房運転時の冷媒の流れを説明す
る。蓄冷空冷利用運転時においては空気を熱源とする第
1の冷凍サイクルと蓄熱槽の冷熱を熱源とする第2の冷
凍サイクルの両方が制御部33の制御により冷房負荷に
応じて適当な割合で駆動制御される。
【0030】まず、蓄冷空冷利用運転時の第1の冷凍サ
イクルにおける冷媒の流れは、第1の冷媒駆動装置11
からオイルセパレータ12、四方弁23を経由して室外
熱交換器14に至り、ここで凝縮し、該室外熱交換器1
4から電子制御弁15、レシーバ16、逆止弁17、電
子制御弁18,19を経由して室内熱交換器30,31
に至り、ここで蒸発して冷房を行い、該室内熱交換器3
0,31から四方弁13、アキュムレータ32を経由し
て第1の冷媒駆動装置11に戻るという経路となる。
【0031】また、蓄冷空冷利用運転時の第2の冷凍サ
イクルにおける冷媒の流れは、第2の冷媒駆動装置22
からオイルセパレータ23、四方弁24を経由して蓄熱
・蓄熱利用用熱交換器25に至り、ここで冷媒はポンプ
52を介して蓄熱槽51から供給される冷熱と熱交換し
て凝縮し、該蓄熱・蓄熱利用用熱交換器25から電子制
御弁26、レシーバ53、電子制御弁18,19を経由
して室内熱交換器30,31に至り、ここで蒸発して冷
房を行い、該室内熱交換器30,31から四方弁24、
電磁弁27、アキュムレータ28を経由して第2の冷媒
駆動装置22に戻るという経路となる。
【0032】ピークシフト運転時においては、蓄熱槽の
冷熱を熱源とする第2の冷凍サイクルのみが制御部33
により駆動制御される。このピークシフト運転時の第2
の冷凍サイクルにおける冷媒の流れは、第2の冷媒駆動
装置22からオイルセパレータ23、四方弁24を経由
して蓄熱・蓄熱利用用熱交換器25に至り、ここで冷媒
はポンプ52を介して蓄熱槽51から供給される冷熱と
熱交換して凝縮し、該蓄熱・蓄熱利用用熱交換器25か
ら電子制御弁26、レシーバ53、電子制御弁18,1
9を経由して室内熱交換器30,31に至り、ここで蒸
発して冷房を行い、該室内熱交換器30,31から更に
四方弁24、電磁弁27、アキュムレータ28を経由し
て第2の冷媒駆動装置22に戻るという経路となる。
【0033】次に、図2に示すフローチャートを参照し
て作用を説明する。
【0034】図2においては、まず時刻がピークシフト
運転の時間帯内に無いか否かがチェックされる(ステッ
プ110)。時刻がピークシフト運転の時間帯内に無い
場合には、ステップ120に進んで、蓄冷空冷利用運転
を行い、第1の冷凍サイクルの第1の冷媒駆動装置11
および第2の冷凍サイクルの第2の冷媒駆動装置22の
運転周波数の値A,Bを冷房負荷Fに基づいて決定し
(ステップ130)、この決定した値A,Bをそれぞれ
第1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒駆動装置22
の運転周波数Hz1,Hz2に設定し(ステップ14
0)、この設定した運転周波数で第1の冷媒駆動装置1
1および第2の冷媒駆動装置22をそれぞれ駆動制御す
る。
【0035】更に具体的には、この蓄冷空冷利用運転制
御においては、制御部33は、冷房負荷が小さい場合に
は、空気を熱源とする第1の冷凍サイクルの利用を高く
し、蓄熱槽の冷熱を熱源とする第2の冷凍サイクルの利
用を低くするように第1の冷媒駆動装置11および第2
の冷媒駆動装置22の運転周波数Hz1,Hz2をそれ
ぞれ制御し、すなわち第1の冷媒駆動装置11の運転周
波数を増大し、第2の冷媒駆動装置22の運転周波数を
低減するように制御し、また冷房負荷が大きい場合に
は、空気を熱源とする第1の冷凍サイクルの利用を低く
し、蓄熱槽の冷熱を熱源とする第2の冷凍サイクルの利
用を高くするように第1の冷媒駆動装置11および第2
の冷媒駆動装置22の運転周波数Hz1,Hz2をそれ
ぞれ制御し、すなわち第1の冷媒駆動装置11の運転周
波数を低減し、第2の冷媒駆動装置22の運転周波数を
増大するように制御する。なお、この場合の各運転周波
数は冷房負荷に基づいて予め定められている。
【0036】このように運転することにより、冷房負荷
の減少に伴う必要以上の消費電流の低下を防止すること
ができ、この部分に本来使用されていた氷の量をピーク
シフト運転に転用することができるようになる。
【0037】また、図2のステップ110において、時
刻がピークシフト運転の時間帯内である場合には、ステ
ップ150に進んで、ピークシフト運転を行うべく、第
1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒駆動装置22の
運転周波数の値C,Dをそれぞれ0およびG(冷房負
荷)に設定し(ステップ160)、この設定した値C,
Dをそれぞれ第1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒
駆動装置22の運転周波数Hz1,Hz2とする(ステ
ップ170)。この結果、第1の冷媒駆動装置11は駆
動されず、第2の冷媒駆動装置22のみが運転周波数H
z2で駆動され、これにより第2の冷凍サイクルによる
ピークシフト運転が行われる。
【0038】図3は、上述したように運転した場合の本
実施例の消費電流の変化を実線で示している。なお、図
3において、点線は従来の第3タイプの氷蓄熱空調装置
の消費電流の変化を示しているが、この従来の消費電流
の変化に対して実線で示す本実施例の消費電流の変化
は、冷房の小さい所では消費電流は若干増大するもの
の、消費電流の最大値を全体として低くすることができ
る。
【0039】図4は、本発明の他の実施例に係わる氷蓄
熱空調装置の蓄冷空冷利用運転時における作用を示すフ
ローチャートである。本実施例は、第1の冷媒駆動装置
11および第2の冷媒駆動装置22の運転周波数を装置
の消費電流値を検出しながら制御するものである。な
お、本実施例の冷凍サイクルの構成は図1に示すものと
同じであり、制御部33による制御が異なるのみであ
る。
【0040】図4においては、まず冷房運転要求が室内
機から発生すると、制御部33は室内の冷房負荷の大き
さに基づいて予め決められた運転周波数Hz2で第2の
冷凍サイクルの第2の冷媒駆動装置22のみを単独運転
すべく、第1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒駆動
装置22の運転周波数の値A,Bをそれぞれ0,F(冷
房負荷)に設定し(ステップ210)、この値A,Bを
第1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒駆動装置22
の運転周波数Hz1,Hz2とし、この運転周波数で第
1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒駆動装置22を
駆動する(ステップ220)。すなわち、この初期起動
状態では、第1の冷媒駆動装置11の運転周波数は0で
あるので、第1の冷媒駆動装置11は最初運転されず、
第2の冷媒駆動装置22のみが周波数Hz2=Bで運転
され、一種のピークシフト運転として、蓄熱槽の冷熱を
熱源とする第2の冷凍サイクルのみが作動している。
【0041】図5は、第1の冷媒駆動装置11および第
2の冷媒駆動装置22の冷房能力と消費電流の関係をそ
れぞれ点線と実線で示しているが、同図から、第2の冷
媒駆動装置22は低消費電流で要求冷房負荷に対応でき
る特性を持っていることがわかる。
【0042】上述したように、一種のピークシフト運転
が行われた初期起動状態において、次に装置の消費電流
Iが検出され、この消費電流Iが所定の規定値Irと比
較される(ステップ230)。そして、前記検出した消
費電流Iが規定値Ir以下である場合には、第1の冷媒
駆動装置11の運転周波数の値をAからA+2に一段階
増大し、第2の冷媒駆動装置22の運転周波数の値をB
からB−1に減少させる(ステップ240)。
【0043】図6は、第1の冷媒駆動装置11および第
2の冷媒駆動装置22の運転周波数に対する冷房能力を
それぞれ点線と実線で示しているが、同図からわかるよ
うに、両者の能力変化の曲線は傾きが約1:2であるた
め、ステップ240のように制御しても、全体としての
能力の変化はほとんどないと言える。なお、図6は、1
0馬力の装置の例を示しており、第1の冷媒駆動装置1
1の運転周波数Aの変化のステップ数は両冷媒駆動装置
の能力比率で決まり、図6はA:B=1:2の場合を示
している。
【0044】ステップ240のように制御した後、冷房
負荷が同じであるか否かがチェックされる(ステップ2
60)。冷房負荷が同じ場合には、ステップ230に戻
って、上述したように検出した消費電流を規定電流値と
比較して変化させるという処理を繰り返すが、この繰り
返し処理において検出消費電流Iが規定電流値Irに最
も近づいて、検出消費電流Iが規定電流値Irに等しく
なるか大きくなった時のA,Bの値で第1の冷媒駆動装
置11および第2の冷媒駆動装置22をそれぞれ運転す
る(ステップ250)。この結果、装置の消費電流Iは
規定電流値Irにほぼ制御され、氷蓄熱の本来の契約電
力の低減を効率よく行うことができる。
【0045】なお、ステップ260のチェックにおい
て、冷房負荷が同じでなくなった場合には、ステップ2
10に戻り、最初から同じ処理が繰り返される。
【0046】図7は、本発明の更に他の実施例に係わる
氷蓄熱空調装置の作用を示すフローチャートである。同
図に示す実施例は、消費電流と室外機の凝縮温度との間
に相関関係があることに着目し、図4に示した実施例の
消費電流の代わりに室外機の凝縮温度を利用した点が異
なるのみで、その他の作用は図4に示すものと同じであ
り、同じ処理には同じステップ番号が付されている。
【0047】すなわち、図7において、冷房運転要求が
室内機から発生すると、制御部33は室内の冷房負荷の
大きさに基づいて予め決められた運転周波数Hz2=B
で第2の冷媒駆動装置22の単独運転を行う(ステップ
210,220)。それから、制御部33は室外機の凝
縮温度Tcを検出し、この凝縮温度Tcを冷房負荷に基
づいて予め決められている規定値Tcrと比較し(ステ
ップ235)、検出凝縮温度Tcが規定値Tcrより小
さい場合には、第1の冷媒駆動装置11の運転周波数を
AからA+2に一段階増大させ、第2の冷媒駆動装置2
2の運転周波数をBからB−1に低減させる(ステップ
240)。
【0048】それから、冷房負荷が同じであるか否かが
チェックされる(ステップ260)。冷房負荷が同じ場
合には、ステップ235に戻って、上述したように検出
した凝縮温度を規定値と比較して変化させるという処理
を繰り返すが、この繰り返し処理において検出凝縮温度
Tcが規定値Tcrに最も近づいて、検出凝縮温度Tc
が規定値Tcrに等しくなるか大きくなった時の運転周
波数A,Bで第1の冷媒駆動装置11および第2の冷媒
駆動装置22をそれぞれ運転する(ステップ250)。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
蓄冷空冷利用運転において冷房負荷が小さい場合には、
空気を熱源とする第1の冷凍サイクルの利用割合を高く
し、蓄熱槽の熱を熱源とする第2の冷凍サイクルの利用
割合を低くするように第1および第2の冷媒駆動装置の
運転周波数を制御し、冷房負荷が大きい場合には、第1
の冷凍サイクルの利用割合を低くし、第2の冷凍サイク
ルの利用割合を高くするように第1および第2の冷媒駆
動装置の運転周波数を制御するので、冷房負荷の減少に
伴う必要以上の消費電流の低下を防止することができ、
この部分に本来使用されていた氷の量をピークシフト運
転に転用することが可能となる。また、従来に比較し
て、冷房負荷の小さいところの消費電流は増大するもの
の、ピークシフト運転を行っても、消費電流の最大値の
増大を極力防止することができ、ピークシフト運転によ
る電気料金の低減効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる氷蓄熱空調装置の全
体構成図である。
【図2】図1に示す氷蓄熱空調装置の作用を示すフロー
チャートである。
【図3】図1に示す氷蓄熱空調装置の消費電流の変化を
従来のものと比較している図である。
【図4】本発明の他の実施例に係わる氷蓄熱空調装置の
蓄冷空冷利用運転時における作用を示すフローチャート
である。
【図5】図4に示す氷蓄熱空調装置における第1の冷媒
駆動装置と第2の冷媒駆動装置の冷房能力と消費電流の
関係を示す図である。
【図6】図4に示す氷蓄熱空調装置における第1の冷媒
駆動装置と第2の冷媒駆動装置の運転周波数に対する冷
房能力を示す図である。
【図7】本発明の更に他の実施例に係わる氷蓄熱空調装
置の作用を示すフローチャートである。
【図8】冷房負荷の時間変化を示す図である。
【図9】各タイプ別の消費電流の変化を示す図である。
【符号の説明】
11 第1の冷媒駆動装置 13,24 四方弁 14 室外熱交換器 18,19 電子制御弁 22 第2の冷媒駆動装置 25 蓄熱・蓄熱利用用熱交換器 30,31 室内熱交換器 32 アキュムレータ 33 制御部 51 蓄熱槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 敏浩 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株式会社東芝 住空間システム技術研究 所内 (72)発明者 豊田 正基 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−157297(JP,A) 特開 平6−241581(JP,A) 特開 平6−221647(JP,A) 特開 平4−6349(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の冷媒駆動装置を有し、空気を熱源
    とする第1の冷凍サイクルと、第2の冷媒駆動装置を有
    し、蓄熱槽に貯えられた熱を熱源とする第2の冷凍サイ
    クルと、前記第1および第2の冷凍サイクルによって共
    有される同一の室内熱交換器と、所定の時間帯において
    は前記第2の冷凍サイクルのみを作動して、冷房運転を
    行うように制御し、前記所定の時間帯以外の空調時間帯
    においては前記第1および第2の冷凍サイクルの両方を
    作動した蓄冷空冷利用運転を行うとともに、該蓄冷空冷
    利用運転において冷房負荷が小さい場合には、前記第1
    の冷凍サイクルの利用割合を高くし、前記第2の冷凍サ
    イクルの利用割合を低くするように前記第1および第2
    の冷媒駆動装置の運転周波数を制御し、冷房負荷が大き
    い場合には、前記第1の冷凍サイクルの利用割合を低く
    し、第2の冷凍サイクルの利用割合を高くするように前
    記第1および第2の冷媒駆動装置の運転周波数を制御す
    る制御手段とを有することを特徴とする氷蓄熱空調装
    置。
  2. 【請求項2】 室内機からの要求冷房負荷に基づいて予
    め設定された運転周波数で前記蓄冷空冷利用運転時にお
    ける前記第1および第2の冷媒駆動装置を制御する手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱空調装
    置。
  3. 【請求項3】 装置の消費電流値に基づいて前記蓄冷空
    冷利用運転時における前記第1および第2の冷媒駆動装
    置の運転周波数を制御する手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載の氷蓄熱空調装置。
  4. 【請求項4】 室外機の凝縮温度に基づいて前記蓄冷空
    冷利用運転時における前記第1および第2の冷媒駆動装
    置の運転周波数を制御する手段を有することを特徴とす
    る請求項1記載の氷蓄熱空調装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の冷媒駆動装置のい
    ずれか一方の規模が他方よりも大きいように構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の氷蓄熱空調装置。
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