JP3411557B2 - 高減衰ゴム組成物 - Google Patents

高減衰ゴム組成物

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JP3411557B2 JP2000384505A JP2000384505A JP3411557B2 JP 3411557 B2 JP3411557 B2 JP 3411557B2 JP 2000384505 A JP2000384505 A JP 2000384505A JP 2000384505 A JP2000384505 A JP 2000384505A JP 3411557 B2 JP3411557 B2 JP 3411557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高減衰ゴム組成物
に関し、詳しくは、自動車、各種機械等の振動に対する
防振、制振、並びに地震に対する免震、その他の防振、
制振などの各種振動エネルギーを吸収するための高減衰
ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】地震に対する免震や、その他の防振、制
振などの各種の振動エネルギーを吸収する装置や機械が
注目されている。図1に示す免震ゴム装置1は、ゴム層
2と鋼板等の硬質板3とを積層して構成されたものであ
る。ここで、ゴム層2を形成する高減衰ゴム組成物は、
機械的特性に優れた天然ゴムを主成分とし、これにアク
リロニトリルブタジエンゴムやハイスチレン配合SBR
ゴム等をブレンドすることによって振動エネルギーの減
衰性を得ている。
【0003】例えば、特開平7−126437号公報、
特許掲載公報2949671号では、天然ゴムと合成イ
ソプレンゴムをゴム成分として含む高減衰ゴム組成物が
開示されている。
【0004】しかし、高減衰ゴム組成物は、減衰性だけ
ではなく、耐寒性、耐破壊特性、性能の長期安定性、加
工性等の特性が要求され、上記ゴム組成物においては、
例えばゴム組成物の減衰率を高くすると耐寒性が低下す
る(温度依存性が大きくなってしまう)という問題があ
った。
【0005】天然ゴムに粒子径の細かいカーボンブラッ
クを多量に配合したり、シリカを多量配合することによ
り、高い減衰性を得ようとするものもある。例えば、特
許掲載公報第2762407号には、天然ゴムを主成分
とするゴムと、熱可塑性炭化水素樹脂と、所定の特性を
有するカーボンブラックを含有する高減衰ゴム組成物が
開示されている。しかし、ここに開示の高減衰ゴム組成
物は、カーボンブラックの窒素吸着比表面積70〜11
0m2/gでは、減衰性がまだ不足しており、熱可塑性
炭化水素樹脂を多量に配合することにより減衰性を補っ
ているが、耐寒性が低下する。
【0006】さらに、上記特許掲載公報第294967
1号には、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムを5
0重量部以上含有するゴム100重量部に、石油樹脂を
15〜60重量部、微粒子カーボンブラックとシリカを
60〜95重量部含有し、微粒子カーボンブラックとシ
リカの重量部比率が95/5〜75/25の範囲である
高減衰ゴム組成物が開示されており、カーボンブラック
の一部にシリカを置き換えて使用することにより、減衰
性を低下させずに低い弾性率が得られるとしている。し
かし、このゴム組成物においては、カーボンブラックの
配合量が増し、温度依存性に劣ることとなる。また、カ
ーボンブラックの窒素吸着比表面積60〜150m2
gでは、減衰性及び破断伸びが不足する。
【0007】また、特開平6−57036号公報には、
天然ゴムを主成分とするゴム成分に対してシリカを配合
した高減衰ゴム組成物が開示されているが、このゴム組
成物は、表面処理を施していないシリカの多量配合より
減衰性を向上させるということで、加工性に劣るという
欠点がある。そして、表面処理を施しているシリカと比
較して、シリカの分散性が悪くなる。結果として補強性
は殆ど期待できなくなり、任意の剛性への調整、特に高
剛性タイプのゴム組成物を得るのは難しくなる。
【0008】特開平9−124843号公報およびWO
98/32794号公報には、天然ゴムを主成分とする
ゴム成分にカーボンブラックを多量に配合した高減衰ゴ
ム組成物が開示されているが、カーボンブラックの多量
配合では、高剛性化及び高減衰性化は達成できるが、温
度依存性は悪くなる。また、シリカの効果については触
れられていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたものであり、その目的とする
ところは、温度依存性、機械的特性を低下させることな
く、小変形時及び大変形時(例えば、200%変形時)
の減衰性が高く、かつ加工性も低下することのない高減
衰ゴム組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の高減衰ゴム組成
物は、天然ゴムおよび/またはイソプレンゴムと、ブチ
ルゴムを含有するゴム100重量部に対して、カーボン
ブラック20〜80重量部とシリカ30〜80重量部を
含有する高減衰ゴム組成物であって、該シリカの比表面
積が150〜500m2/g、かつ該シリカのDBP吸
油量が160〜350ml/100gであり、そのこと
により上記目的が達成される。
【0011】一つの実施態様においては、前記カーボン
ブラックの窒素吸着比表面積が160〜300m2
g、かつ該カーボンブラックのDBP吸油量が60〜1
50ml/100gである。
【0012】一つの実施態様においては、さらに、ゴム
100重量部に対して樹脂を10〜50重量部含有す
る。
【0013】本発明の作用は以下の通りである。
【0014】微粒子カーボンブラックと樹脂を多量に配
合させる方法が主流である。またはシリカを多量に配合
する方法がある。また、本出願人は、特願平11−37
4853号において、シリカとカーボンブラックとを併
用させると高性能な高減衰ゴムが得られることを提案し
た。
【0015】しかし、カーボンブラックを多量に配合す
ると、得られた高減衰ゴムの減衰性が高くなるが、温度
依存性が悪くなる。また、シリカを多量に配合すると、
大変形時の高減衰ゴムの減衰性を高くすることができる
が、加工性が悪くなる。さらに、樹脂を多量に配合する
と、減衰性は高くなるが、加工性が悪くなる。
【0016】そこで、本発明では、高減衰ゴムに配合さ
れるのに適したシリカを見いだした。そのようなシリカ
は、比表面積が150〜500m2/gであり、かつD
BP吸油量が160〜350ml/100gのものであ
る。このような特定範囲のシリカを配合することによ
り、得られた高減衰ゴムの減衰性が高くなり、破断伸び
が大きくなる。
【0017】すなわち、請求項1に記載したような比表
面積の大きいシリカをゴム組成物に配合することによ
り、少量の配合で大変形時の高減衰ゴムの減衰性を高く
することができる。また、比表面積の大きいシリカを使
用することにより、破断伸びを大きくできる。しかし、
比表面積の大きいシリカを多量に配合し過ぎると、加工
性が悪くなる。
【0018】また、シリカを多量に入れると、高減衰ゴ
ムの減衰性を高くできるが、伸びが小さくなり、また加
工性も悪くなる。樹脂の配合は高減衰ゴムの減衰性を高
くできるので、加工性、温度依存性を考慮し、適量配合
する。
【0019】カーボンブラック及びシリカは、共に比表
面積が大きいと破断伸び増大に寄与する。しかし、剛性
への寄与の度合いが異なり、カーボンブラックの配合量
が支配的要因となり、ゴム剛性は変化する。つまり、い
わゆる高剛性タイプの高減衰ゴム配合には、カーボンブ
ラックの比率を増し、低剛性タイプにはその比率を下げ
る工夫が要求される。減衰性は、充填剤のサイズや量に
応じて変化するが、加工性及び温度依存性並びに補強性
については充填剤の種類の影響が大きく、特性に応じて
調整する必要が出てくる。
【0020】ブチルゴムは、高減衰ゴムの減衰性を高く
することができ、他ゴム成分をブレンドした場合程、温
度依存性を悪くしない。また、天然ゴムをイソプレンゴ
ムに代えても物性はほとんど変わらない。
【0021】
【発明の実施の形態】(ゴム)本発明の高減衰ゴム組成
物で使用されるゴム基材(未加硫ゴム)は、天然ゴムお
よび/またはイソプレンゴムを主成分とし、さらに減衰
性に対して温度依存性の小さいブチルゴムを含有する。
【0022】天然ゴム(および/またはイソプレンゴ
ム、以下単に天然ゴムという)とブチルゴムとの配合割
合は、天然ゴム50〜90重量部に対してブチルゴム1
0〜50重量部が好ましく、さらに好ましくは天然ゴム
60〜90重量部に対してブチルゴム10〜40重量部
である。天然ゴムにブチルゴムを適量配合することによ
り、温度依存性を維持しつつ、さらに減衰性を向上させ
ることができる。
【0023】本発明で使用するゴムには、天然ゴムとブ
チルゴムに加えて他のゴムが配合されていてもよい。こ
の場合、他のゴムはゴム中1〜30重量%配合され得
る。
【0024】天然ゴムおよび/またはブチルゴム以外に
配合し得る他のゴムとしては、ブタジエンゴム、スチレ
ン・ブタジエン共重合ゴム、アクリロニトリル・ブタジ
エン共重合ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレン
ゴム、シリコンゴム、シリコン変性ゴム、エチレンプロ
ピレン共重合ゴム等の未加硫ゴム及び常温付近で十分に
低い弾性率を有する熱可塑性エラストマー、液状ゴム等
があげられる。 (樹脂)本発明のゴム組成物に樹脂を適宜配合すること
ができる。樹脂としては、フェノール樹脂、ロジン変性
樹脂、DCDP樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹
脂、脂環族系石油樹脂、C5系とC9系を共重合させた
物が含まれる。これらは単独で又は複数のものが使用で
きる。
【0025】樹脂は、ゴム総量100重量部に対して、
10〜50重量部配合することができ、さらに好ましく
は10〜30重量部である。樹脂の配合量が10重量部
未満では、高減衰ゴムの減衰性が不足する傾向にあり、
50重量部を超えると高減衰ゴム組成物の加工性が悪く
なる傾向にある。 (カーボンブラックおよびシリカ)本発明の高減衰ゴム
組成物は、比表面積およびDBP吸油量が特定範囲のシ
リカと、カーボンブラックを含有する。
【0026】本発明に用いるシリカは、湿式シリカおよ
び乾式シリカ等の合成シリカを用いることができる。シ
リカはいわゆるホワイトカーボン(微粉シリカ)と呼ば
れるものが好ましく使用でき、具体的には微粉の無水ケ
イ酸、含水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニ
ウム等のいずれでもよく、特に限定されない。
【0027】使用するシリカの比表面積は150〜50
0m2/gであり、かつシリカの吸油量が160〜35
0ml/100gのものが、ゴム組成物の減衰性が高く
なり、また伸びが大きくなる。
【0028】好ましいシリカの比表面積は180〜40
0m2/gであり、特に好ましいシリカの比表面積は1
80〜350m2/gである。シリカの吸油量は200
〜350ml/100gのものが好ましい。
【0029】シリカの比表面積が500m2/g以上で
あると、高減衰ゴムの破断伸びが低下する。シリカは、
一次粒子径1〜30nmのものが好ましい。
【0030】シリカは、ゴム100重量部に対して30
〜80重量部を含有する。シリカの配合量が少なすぎる
と、減衰性が低下し、多すぎると加工性が低下する。シ
リカの比表面積はBET法(DIN66131)に示さ
れる方法で、窒素ガスを使用して測定できる。
【0031】また、本発明では、一種または複数種のカ
ーボンブラックを使用してもよいが、主に使用するカー
ボンブラックの特性は以下の通りである。
【0032】カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、
160〜300m2/gであり、特に200〜300m2
/gが好ましい。また、カーボンブラックのDBP吸油
量は、60〜150ml/100gであり、特に60〜
120ml/100gが好ましい。
【0033】上記範囲の窒素吸着比表面積を有するカー
ボンブラックを用いることにより、高減衰ゴムの減衰性
が高くなり、破断伸びが大きくなる。上記カーボンブラ
ックの窒素吸着比表面積が160m2/g未満である
と、大変形時の減衰性及び伸びが低下する。
【0034】カーボンブラックのDBP吸油量は小さい
方が、ゴム材料の減衰性と破断伸びの点で有利である
が、 60ml/100g未満であると、ゴム組成物へ
の分散性が悪くなる。150ml/100gを超える
と、剛性が高くなるため、ゴム材料の減衰性と破断伸び
が不十分となる。
【0035】上記したような、超微粒子カーボンブラッ
クを使用することにより、少量の配合で大変形時の減衰
性を高くすることができる。また、破断伸びを大きくで
きる。
【0036】具体的には、BLACK PEARLS 880(キャボッ
ト・スペシャリティ・ケミカルズ・インク社製)、 カ
ーボンブラック#8500(東海カーボン社製)として市販
されているものがある。
【0037】カーボンブラックの窒素比表面積はAST
MD3037−89に示される方法で、即ち、窒素ガス
が吸着される量により粒子径を判別する方法で測定する
ことができる。
【0038】カーボンブラックは、ゴム100重量部に
対して20〜80重量部含有する。カーボンブラックの
配合は、本発明のゴム組成物が減衰性を発現する上にお
いて好ましい。カーボンブラックの配合量が少なすぎる
と、高減衰ゴムの減衰性に劣り、カーボンブラックの配
合量が過剰になると、ゴム組成物の製造の際に加工性が
低下し製造上好ましくなく、高減衰ゴムの破断伸びも低
下する。上記したカーボンブラックの物性は、ゴム材料
(高減衰ゴム)の減衰性に大きな影響を与える。また、
本発明では上記範囲のカーボンブラックを使用すること
で、良い物性のゴム組成物が得られるが、コストを下げ
るため上記範囲外のカーボンブラックを一部使用しても
よい。
【0039】本発明のゴム組成物は、上記カーボンブラ
ックとシリカを合計で、ゴム100重量部に対して、5
0〜160重量部配合するのが好ましく、さらに好まし
くは50〜80重量部である。50重量部未満ではゴム
組成物の減衰性が不足し、160重量部を超えると、加
工性および得られる高減衰ゴムの破断伸びが低下するの
で好ましくない。
【0040】また、カーボンブラックを含有する場合、
カーボンブラックとシリカとの重量部比率は、カーボン
ブラック20〜50重量部に対してシリカ30〜70重
量部が好ましい。さらに好ましくはカーボンブラック2
0〜40重量部に対してシリカ30〜40重量部であ
る。 (添加剤等、カーボンブラック、シリカ以外の充填剤、
滑剤)本発明の高減衰ゴム組成物(加硫ゴム組成物)を
製造するに際して、未加硫ゴムに上記成分の他に、硫黄
などの加硫剤、亜鉛華、ステアリン酸などの加硫助剤、
加硫促進剤、加硫遅延剤、老化防止剤、軟化剤(プロセ
スオイル等)、可塑剤、粘着付与剤、樹脂、無機系充填
剤、滑剤、その他の添加物を必要に応じて未加硫ゴムに
加えることができる。
【0041】これらの配合剤が配合された高減衰ゴム組
成物(未加硫ゴム組成物)は、適宜成形され、それ自体
公知の方法、装置を用いることにより、110℃〜17
0℃で加硫されて、高減衰ゴム(加硫ゴム)が得られ
る。
【0042】
【実施例】以下の実施例と比較例で得られた加硫ゴムに
ついては、以下に示される物性の評価を行った。また使
用した材料を以下に示す。 A.物性の評価方法 (1)引張強度(TB)(MPa) JIS K 6251に準拠して測定した。数値の大き
い方が破断しにくい。 (2)破断伸び(EB)(%) JIS K 6251に準拠して測定した。数値の大き
い方が破断伸びが大きい。 (3)200%変形時のG(MPa) 鷺宮製作所のダイナミックサーボを用い、図2に示す試
験片4を使用し、「設計者のための免震用積層ゴムハン
ドブック」(社団法人日本ゴム協会 免震用積層ゴム委
員会編)に記載の方法により測定し、評価した。試験条
件は、周波数0.3Hz、変形量がゴム厚みに対して2
00%、せん断試験を行ったときの20℃における剛性
を求めた。 (4)200%変形時の減衰率(%) 200%変形時のGと同じ試験方法、試験条件により、
減衰率を求めた。 (5)温度依存比(−10℃/20℃) 200%変形時のGと同じ試験方法により、周波数0.
3Hz、変形量がゴム厚みに対して100%、剪断を行
ったときの−10℃及び20℃における弾性率の比を求
め、剛性の温度依存比(−10℃/20℃)を算出し
た。
【0043】なお、図中、符号5は試験片4の高減衰ゴ
ム組成物からなる高減衰ゴムを示す。 (実施例1〜6および比較例1〜7)表1に示すよう
に、天然ゴム70重量部、ブチルゴム30重量部、亜鉛
華5重量部、ステアリン酸2重量部、硫黄1重量部、老
化防止剤6重量部、オイル15重量部、加硫促進剤(C
BS)2.5重量部、およびカーボンブラック、シリカ
(ホワイトカーボン)および石油樹脂を表1に示す量で
配合して、未加硫のゴム組成物を調製した。
【0044】このゴム組成物を150℃で30分間プレ
スし加硫して加硫ゴムを得た。
【0045】用いたシリカおよびカーボンブラックにつ
いては、その物性値は以下の通りである。 シリカ(1):比表面積:242m2/g、DBP吸油
量:271ml/100g、湿式シリカ シリカ(2):比表面積:50m2/g、DBP吸油
量:220ml/100g、湿式シリカ シリカ(3):比表面積:195m2/g、DBP吸油
量:190ml/100g、湿式シリカ シリカ(4):比表面積:450m2/g、DBP吸油
量:335ml/100g、湿式シリカ シリカ(5):比表面積:650m2/g、DBP吸油
量:210ml/100g、湿式シリカ シリカ(6):比表面積:200m2/g、DBP吸油
量:300ml/100g、乾式シリカ シリカ(7):比表面積:260m2/g、DBP吸油
量:133ml/100g、湿式シリカ カーボンブラック(1):窒素吸着比表面積:220m
2/g、DBP吸油量:105ml/100g カーボンブラック(2):窒素吸着比表面積:111m
2/g、DBP吸油量:115ml/100g カーボンブラック(3):窒素吸着比表面積:290m
2/g、DBP吸油量:96ml/100g 上記の実施例及び比較例の結果を表1に合わせて示す。
【表1】 これらの結果から以下のことがわかる。
【0046】窒素吸着比表面積160m2/g未満のカ
ーボンブラックを用いると、大変形時の減衰率が低くな
り、破断伸びが低下する。(比較例1〜3) 比表面積が150m2/g未満のシリカを用いると、大
変形時の減衰性を高くすることができない(比較例4と
実施例1〜4との比較)。
【0047】また、比表面積が500m2/gを超える
シリカを用いると、温度依存比が悪くなる。また、ゴム
の破断伸びを大きくできない(比較例5と実施例1〜4
との比較)。
【0048】DBP吸油量が160ml/100g未満
のシリカを用いると、大変形時の減衰性を高くすること
ができない(比較例6と実施例1〜4との比較)。
【0049】カーボンブラックの使用だけでは、大変形
時の減衰性を高くするのに限界がある(比較例1〜3と
実施例1〜6との比較)。
【0050】樹脂の添加は減衰性を高くできるので、加
工性、温度依存性を考慮し、適量配合する(実施例5,
6)。
【0051】シリカを多量に配合しても200%変形時
のGを高くすることはできない(比較例7と実施例5と
の比較)。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、特定のゴム成分と特定
のシリカおよびカーボンブラックを配合するので、温度
依存性、および機械的特性を低下させることなく、減衰
性を高めることができ、自動車、各種機械等の振動に対
する防振、制振、並びに地震に対する免震、その他の防
振、制振などの各種振動エネルギーを吸収するための高
減衰ゴム組成物として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用した試験片の説明図であ
る。
【図2】高減衰ゴムを使用した免震支承体の断面図であ
る。
【符号の説明】
1 免震ゴム装置 2 ゴム層 3 硬質板 4 試験片 5 高減衰ゴム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09K 3/00 C09K 3/00 P F16F 1/36 F16F 1/36 C 15/08 15/08 D (72)発明者 佐藤 真一 奈良県大和郡山市池沢町172 ニッタ株 式会社 奈良工場内 (56)参考文献 特開2000−239441(JP,A) 特開 平6−57036(JP,A) 特開 平10−176083(JP,A) 特開 平11−222536(JP,A) 特開 平10−310664(JP,A) 特開 平9−124843(JP,A) 特開 平11−5874(JP,A) 国際公開98/016580(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 7/00 C08L 9/00 C08L 23/22 C08K 3/04 C08K 3/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムおよび/またはイソプレンゴム
    と、ブチルゴムを含有するゴム100重量部に対して、
    カーボンブラック20〜80重量部とシリカ30〜80
    重量部を含有する高減衰ゴム組成物であって、 該シリカの比表面積が150〜500m2/g、かつ該
    シリカのDBP吸油量が160〜350ml/100g
    である高減衰ゴム組成物。
  2. 【請求項2】 前記カーボンブラックの窒素吸着比表面
    積が160〜300m2/g、かつ該カーボンブラック
    のDBP吸油量が60〜150ml/100gである請
    求項1に記載の高減衰ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 さらに、ゴム100重量部に対して樹脂
    を10〜50重量部含有する請求項1又は2に記載の高
    減衰ゴム組成物。
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