JP3410090B1 - 貯留浸透装置 - Google Patents

貯留浸透装置

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JP3410090B1 JP2002257086A JP2002257086A JP3410090B1 JP 3410090 B1 JP3410090 B1 JP 3410090B1 JP 2002257086 A JP2002257086 A JP 2002257086A JP 2002257086 A JP2002257086 A JP 2002257086A JP 3410090 B1 JP3410090 B1 JP 3410090B1
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    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
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Abstract

【要約】 【課題】 優れた機械的強度を有すると共に、コストが
安価な貯留浸透装置を提供する。 【解決手段】 土壌2を掘削して得られた設置穴40の
凹部表面に設けられる透水層60と、透水層60の底面
上に設けられる、複数の第1貯留浸透ユニット100a
からなる第1貯留浸透槽100と、第1貯留浸透槽10
0の上段側に配設した第2貯留浸透槽200と、第2貯
留浸透槽200の上部に設けられる保護層50と、第2
貯留浸透槽200中に挿通され、その内部を雨水等が流
れる流入管70とを備えた貯留浸透装置1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨水の貯留浸透装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、雨水貯留浸透装置は、集水した雨
水を一時的に貯留し、貯留した雨水を地中に緩やかに浸
透させて排出することにより、河川への急激な雨水流入
を調整する目的で、地中に埋設して用いられる。また、
雨水貯留装置は、集水した雨水等を貯留するために地中
に埋設されるものである。
【0003】このような貯留浸透装置には、例えば、ハ
ニカム状のブロック状積層体から構成されるもの(非特
許文献1参照)や、面板部材と側板部材からなる箱状の
貯留浸透槽を組み合わせたもの(非特許文献2参照)が
ある。
【0004】
【非特許文献1】特願2002−117034、(出願
人:エバタ株式会社)
【非特許文献2】特願2001−222220、(出願
人:エバタ株式会社)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願2
002−117034に記載された貯留浸透装置は、機
械的強度が大きいが、組立作業がやや面倒で製造コスト
を下げることが困難であった。また、特願2001−2
22220に記載された貯留浸透装置では、組立作業が
容易であるが、前記特願2002−117034に記載
された貯留浸透装置に比較して、機械的強度がやや低い
という課題があった。
【0006】そこで、本発明は、優れた機械的強度を有
すると共に、コストが安価な貯留浸透装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ため、本発明の請求項1に係る貯留浸透装置は、地盤を
掘削して得られた設置穴の底面に配設される第1貯留浸
透槽と、該第1貯留浸透槽の上段に配設される第2貯留
浸透槽とを備え、前記第1貯留浸透槽は、箱状の第1貯
留浸透ユニットを複数組み合わせた第1貯留浸透ユニッ
ト群であり、前記第2貯留浸透槽は、複数の凹凸板を横
方向に積層させながら組み合わせてなるハニカム形状の
ブロック状積層体から構成されるブロック状積層体群
あって、 前記第1貯留浸透ユニットは、上下に間隔を隔
てて配置される面板部材と、これらの面板部材の周囲を
上下に亘って取り囲みながら上下の面板部材を橋渡すよ
うに配設される側板部材とを備え、前記面板部材は、面
内に開口部を有するとともに、少なくとも2組の対向辺
組を有し、該対向辺組の相対向する2辺は、互いに対応
する凹部及び凸部を有しており、前記側板部材は、面内
に開口部を有し、前記面板部材の一面と凹凸嵌合により
結合されることを特徴とする。
【0008】
【0009】請求項に係る発明では、前記第1貯留浸
透ユニット群中に前記面板部材及び前記側板部材が複数
設けられ、これら複数の面板部材は、隣接する2つの面
板部材の一方に設けられた前記凸部が、他方の面板部材
に設けられた前記凹部と凹凸嵌合することによって面状
に配置され、前記複数の側板部材のうち、隣接する2つ
の前記第1貯留浸透ユニットの境界に存在する側板部材
は、隣接する2つの第1貯留浸透ユニットにおいて共用
されることを特徴とする。
【0010】請求項に係る発明では、前記ブロック状
積層体を構成する凹凸板のそれぞれには、表面及び裏面
において条状の凹部及び凸部が交互に繰り返して形成さ
れ、前記凹部及び凸部は、前記凹凸板の外郭形状に対
し、少なくとも一方向に斜行する部分を含み、前記ブロ
ック状積層体では、互いに隣接する凹凸板が、その相対
向面において、それぞれの前記凹部及び凸部が交差する
ように順次に積層され、前記凸部の接触部において互い
に結合されていることを特徴とする。
【0011】請求項に係る発明では、前記ブロック状
積層体の凹凸板の前記凹部及び凸部は、前記外郭形状に
対し、少なくとも異なる二方向に斜行する波形形状を有
することを特徴とする。
【0012】
【0013】本発明に係る貯留浸透装置の周囲には、周
知の技術に従って、不織布等の透水層を設けることによ
り、第1及び第2貯留浸透槽の内部への土砂の流入を阻
止することができる。また、貯留浸透装置の周囲に遮水
層を設けた場合は雨水貯留装置として用いることができ
る。
【0014】前記第1貯留浸透ユニットは、前述したよ
うに、面板部材と、側板部材とを含む。前記面板部材
は、面内に開口部を有するとともに、少なくとも2組の
対向辺組を有し、前記対向辺組の相対向する2辺は互い
に対応する凹部及び凸部を有する。前記側板部材は、面
内に開口部を有し、前記面板部材の一面に、凹凸嵌合に
より結合される。
【0015】前述したように、第1貯留浸透ユニット
は、面板部材と、側板部材とに分かれているので、嵩張
ることのない態様で輸送することができる。このため、
輸送コストが低減されると共に、輸送が容易になる。
【0016】本発明に係る貯留浸透装置を作製する手順
を簡単に説明する。まず、地中に形成した設置穴に透水
層を設け、該透水層で覆われた凹部内で、第1貯留浸透
槽を組み立てる。この第1貯留浸透槽は、後述するよう
に、面板部材及び側板部材を、左右、上下及び前後方向
に立体的に組み合わせて行く。次いで、第1貯留浸透槽
の上段に、後述する方法によって、第2貯留浸透槽を組
み立てる。最後に、第2貯留浸透槽の上部に保護層を配
設し、流入管を第2貯留浸透槽に配設することによっ
て、本発明の貯留浸透装置を組み上げることができる。
【0017】次に、個々の組立手順について詳細に説明
する。
【0018】前記第1貯留浸透槽の組立てにおいては、
面板部材を底板として用い、これを、地中に設けた設置
穴の透水層の底面上に平面状に配置する。面板部材は、
対向辺組の相対向する2辺に、互いに対応する凹部及び
凸部を有する。従って、隣接する面板部材において、一
方の凹部に、他方の凸部を嵌め込む凹凸嵌合により、全
体として一体化され、平面化された底板配置構造を実現
できる。このように、面板部材の凹凸嵌合によって敷き
つめて行くので、底板の組立作業が極めて容易になる。
面板部材及び側板部材の間の結合も、凹凸嵌合によるの
で、その組立作業が極めて容易になる。
【0019】側板部材のうち、隣接する面板部材の境界
に存する側板部材は、隣接する面板部材において共用さ
れる。従って、側板部材の使用数を減少させ、コスト低
減、組立容易化、及び、組立迅速化を図ることができ
る。
【0020】前述のようにして配置された側板部材の上
に、天板として面板部材を配置する。但し、最小単位の
第1貯留浸透ユニットを得る場合は天板であるが、複数
層の積み重ね構造とする場合は、天板ではなく、中間板
となる。
【0021】天板を構成する面板部材の一面は、側板部
材に対して、凹凸嵌合により結合する。天板を構成する
面板部材も、側板部材に対して凹凸嵌合されるので、そ
の組立作業が極めて容易になる。
【0022】しかも、天板を構成する面板部材におい
て、相対向する2辺は互いに対応する凹部及び凸部を有
する。従って、隣接する天板のうち、一方の天板を構成
する面板部材の凹部に、他方の天板を構成する面板部材
の凸部を嵌め込み、凹凸嵌合により、全体として一体化
され、平面化された天板配置構造を実現できる。
【0023】前述したように、第1貯留浸透槽は天板を
面板部材の凹凸嵌合によって敷きつめて行くだけでよい
ので、その組立作業が極めて容易になる。天板を構成す
る面板部材は、底板を構成する面板部材と、全く同じも
のであってもよいし、基本構造を同じくし、かつ、具体
的細部で異なっていてもよい。また、面板部材及び側板
部材は、面内に開口部を有するため、流入した雨水を一
次的に貯留し、貯留した雨水を、前記開口部を通して時
間を掛けて緩やかに地中に浸透させることができる。
【0024】貯留浸透装置の平面積及び容積は、面板部
材の平面枚数、及び、面板部材と側板部材との積み重ね
数の選択により、任意に変更できる。従って、平面積及
び容積の違いに容易に追従し得る。
【0025】また、前記第2貯留浸透槽を構成するブロ
ック状積層体は、前述したように複数の凹凸板を含む。
前記複数の凹凸板のそれぞれは、表面及び裏面において
条状の凹部及び凸部を交互に繰り返す板状部材である。
【0026】前記凹部及び凸部は、前記凹凸板の外郭形
状に対し、少なくとも一方向に斜行する部分を含んでい
る。前記複数の凹凸板は、隣接する凹凸板が、その相対
向面において、それぞれの前記凹部及び凸部が交差する
ように、順次に積層され、前記凸部の接触部において互
いに結合されている。
【0027】前述したように、複数の凹凸板のそれぞれ
は、表面及び裏面において条状の凹部及び凸部を交互に
繰り返す板状部材であるから、製造加工を容易、且、迅
速に実行できるとともに、優れた機械的強度を有する。
【0028】また、凹凸板は板状部材であって、通常、
軽量な薄板構造で形成されるから、凹凸板を用いたブロ
ック状積層体への組立てや、材料及び製品の運搬が容易
である。
【0029】条状の凹部及び凸部は、凹凸板の外郭形状
に対し、少なくとも一方向に斜行する部分を含む。複数
の凹凸板は、隣接する凹凸板が、その相対向面におい
て、それぞれの凹部及び凸部が交差するように、順次に
積層され、凸部の接触部において互いに結合されてい
る。従って、土圧等の押圧力に対抗する方向を多様化で
きるため、優れた機械的強度を確保し得る。
【0030】ブロック状積層体の内部の交差構造は、ブ
ロック状積層体の外郭形状を決定する要素ではないた
め、ブロック状積層体を具体的な設置場所に適した外郭
形状に成形することができる。
【0031】また、ブロック状積層体は積層構造である
ため、凹凸板の積層枚数を増減し、さらには凹凸板自体
の寸法を適宜設定することにより、多様な施工条件にお
いて平面積及び容積の違いに容易に追従できる。
【0032】ブロック状積層体は凸部の接触部で結合さ
れるから、凸部と凹部とによって生ずる高低差により、
各凹部間には、空隙を多数もしくは広く形成できる。従
って、ブロック状積層体は広い雨水等の貯留空間を有す
る。
【0033】他方、凸部の接触部以外は結合されていな
いため、第2貯留浸透槽の内部における雨水等の流動が
容易に行なわれる。従って、この種のブロック構造体を
含む貯留浸透槽において、完全に区画された構造を有す
る区画枠体を使用する従来技術に比べ、実質的に広い雨
水等の貯留空間を有する。なお、凹部と凸部とを異なる
二方向に斜行させると、ブロック状積層体の空隙中を雨
水が下方に向かって左右にジグザグ状に流れるため、雨
水の流速を抑制することができる。また、流速を抑える
ことによって、雨水の保持時間を長くすることができ
る。
【0034】さらに、第2貯留浸透槽を構成するブロッ
ク状積層体の組立においては、まず、複数の凹凸板のう
ち、隣接する凹凸板は、相対向面において、それぞれの
凹部及び凸部が交差するように横方向に積層する。次
に、隣接する凹凸板の相対向面において、それぞれの凸
部の接触部で結合する。さらに、ブロック状積層体を結
合部で切断する工程を含んでも良い。
【0035】なお、本発明に係る貯留浸透装置は、その
周囲に透水層を設けているため、雨水を一次的に貯留す
ると共に、この貯留した雨水を地中に緩やかに浸透させ
て排出する作用を有する。また、周囲に遮水層を設けれ
ば、雨水を貯留しておく雨水貯留装置としても有効に用
いることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る貯留浸透装置
1を地中に埋設した状態を示す断面図である。
【0037】この図1に示す雨水等の貯留浸透装置1
は、土壌2を掘削して得られた設置穴40の凹部表面に
設けられる透水層60と、該透水層60の底面上に設け
られる、第1貯留浸透ユニット100aからなる第1貯
留浸透槽100と、該第1貯留浸透槽100の上段側に
配設した第2貯留浸透槽200と、該第2貯留浸透槽2
00の上部に設けられる保護層50と、第2貯留浸透槽
200中に挿通され、その内部を雨水等が流れる流入管
70とを備えている。
【0038】第1貯留浸透槽100は優れた機械的強度
を有するため、設置穴40内部において、複数の第1貯
留浸透ユニット100aを上下、左右及び縦横に積み重
ねることができる。また、第1貯留浸透ユニット100
aを大きく作製し、1つだけの第1貯留浸透ユニット1
00aからなる第1貯留浸透槽100としてもよい。
【0039】保護層50は、通常、土、砂利、コンクリ
ートまたはアスファルト等を含み、主に地表面からの押
圧力または衝撃に耐えるとともに、貯留浸透装置1の内
部への異物混入を防止する機能を有する。
【0040】透水層60は、通常、不織布等の透水性素
材を含み、装置内部に対する異物混入を防止すると共
に、貯留された雨水等の排出部として機能する。流入管
70は、図示しない集水装置で集水した雨水等を、貯留
浸透装置1の内部に注入する機能を有する。
【0041】図示する流入管70は、周知の方法によ
り、第2貯留浸透槽200に挿入されている。前述した
流入管70の配置によると、雨水等は第2貯留浸透槽2
00及び第1貯留浸透槽100の内部を三次元方向に拡
散しつつ円滑に流入する。流入管70から流れ込んだ雨
水等は、第2貯留浸透槽200の内部に一次的に貯留さ
れ、こののち、透水層60を通して徐々に土壌2の地中
に浸透する。
【0042】なお、図1に示す貯留浸透装置1を貯留装
置として用いる場合には、透水層60に代えて、遮水層
80(図1参照)を配設すればよい。
【0043】図2は、第1貯留浸透槽100を構成する
第1貯留浸透ユニット100aを組み上げた状態を示す
斜視図、図3は図2の第1貯留浸透ユニット100aを
示す分解斜視図であり、これらの図は、最小単位として
の貯留浸透ユニットを示す。
【0044】図示された第1貯留浸透ユニット100a
は、面板部材101,102と、側板部材103とを含
む。これらは、適当なプラスチック材料、または、プラ
スチック材料と無機粉体とを混合した複合材料を用いた
成型品として構成することができる。
【0045】第1貯留浸透槽100を構成する第1貯留
浸透ユニット100aは、平板状の面板部材101,1
02及び仕切板133を有する側板部材103を積層し
た構造であり、側板部材103の仕切板133により地
表側から加わる荷重を板面と平行な方向(縦方向)で受
ける波形であるから、地表側から加わる荷重に対して十
分に大きな機械的強度を確保することができる。横方向
から加わる土圧に対しても、仕切板133を波形にした
ことにより、十分に対抗することができる。
【0046】図4は面板部材101の平面図である。図
示するように、面板部材101は、面内に開口部111
を有する。図示実施例では、面板部材101の一面また
は両面にリブ112を格子状に配置し、リブ112の間
に、適当な大きさの開口部111を貫通孔として設けて
ある。リブ112の本数、及び、形成位置は任意であ
る。また、開口部111の大きさ、個数も任意でよい。
【0047】面板部材101は、少なくとも2組の対向
辺組を有する。図4に示す対向辺組X,Yのそれぞれに
おいて、相対向する2辺X,Yは互いに対応する位置に
凹部113及び凸部114を有する。図示の実施例に示
された面板部材101は、全体形状がほぼ正四角形状で
あり、隣接する2辺のほぼ中間部に凹部113を設け、
他の隣接する2辺の中間部に凸部114を設けてある。
凹部113の両側には、凸部114,114が設けられ
ており、凸部114の両側には凹部113,113が設
けられている。凹部113及び凸部114は、いわゆる
「鳩尾継」を構成し得る形状を持つ。
【0048】実施例とは異なって、面板部材101,1
02は、他の角形状、例えば、6角形状、8角形状等で
あってもよい。凹部及び凸部は面板部材101の外形形
状に合わせてその形成位置が選定される。
【0049】面板部材101の一面または両面には、各
辺に沿って、図5に示すように、2つ1組の突起11
5,116が設けられている。図5は突起115,11
6の部分を拡大して示す部分断面図である。図示実施例
では、面板部材101の両面の相対する位置に、間隔G
11を隔てて、高さH11の2本の突起115,116
を設けてある。
【0050】図6は突起115,116の別の例を示す
部分拡大断面図である。この実施例では、2本の突起1
15,116は、上端に内向きフック部115a,11
6aを有する。
【0051】図7は面板部材102の平面図である。面
板部材102は、面板部材101と基本的構造を同じく
するものであって、図4に示した面板部材101と全く
同じものであってもよい。
【0052】図7に例示された面板部材102は、開口
部121の大きさ、個数、及び、リブ122の本数及び
形成位置において、面板部材101と異なるだけで、他
の基本的構成は面板部材101と同じである。図示され
た面板部材は、中間板であり、最上面を構成する場合
は、面板部材101を用いる。
【0053】面板部材102の構造について、更に具体
的に述べると、面板部材102の一面または両面にリブ
122を十字状に配置し、リブ122の間に、適当な大
きさの開口部121を、貫通孔として設けてある。
【0054】図示の実施例に示された面板部材102
は、全体形状がほぼ正四角形状であり、隣接する2辺の
ほぼ中間部に凹部123を設け、他の隣接する2辺の中
間部に凸部124を設けてある。凹部123の両側に
は、凸部124が設けられており、凸部124の両側に
は凹部123,123が設けられている。凹部123及
び凸部124も、「鳩尾継」を構成し得る形状を持つ。
【0055】面板部材102も、他の角形状、例えば、
6角形状、8角形状等であってもよいこと、凹部や凸部
は面板部材102の外形形状に合わせてその形成位置が
選定されること等は、面板部材101の場合と同様であ
る。
【0056】また、面板部材102の一面または両面に
は、各辺に沿って、2つ1組の突起125,126が設
けられている。これらの突起125,126も、図5及
び図6に示した構造を有する。
【0057】図8は側板部材103の斜視図、図9は図
8のB−B線に沿った拡大部分断面図である。側板部材
103は、面内に開口部131を有する。図示実施例の
側板部材103は、図9に拡大して示すように、周辺部
を囲むように配置された外枠部132を持ち、外枠部1
32の間に、上下方向に延び、横方向に波形に連続する
仕切板133を配置し、仕切板133の山及び谷の部分
に、多数の貫通孔状の開口部131を設けた構造を持
つ。図示実施例の側板部材103は、ほぼ直交する2つ
の面を含むL形の形状を有する。L形形状は一体成型、
調板構造による機械的接続等によって実現できる。これ
とは異なって、平板状であってもよい。また、開口部1
31は、上下方向に延びるスリットであってもよい。
【0058】側板部材103は、面板部材101の一面
と、図5と図6に示すように、凹凸嵌合により結合され
る。具体的には、側板部材103は、下端部が面板部材
101に備えられた2つの突起115,116の間に挿
入され、その際に生じる凹凸嵌合により、面板部材10
1の一面に結合される。2つの突起115,116が、
図6に示したような構造を持つ場合、側板部材103の
下端部は、突起115,116の内向きフック部115
a,116aによって、確実に保持される。
【0059】側板部材103の上端部には、面板部材1
02が結合される。結合において、面板部材102に備
えられた2つの突起125,126の間に、側板部材1
01の上端部が挿入され、その際に生じる凹凸嵌合によ
り、面板部材102の一面に結合される。2つの突起1
25,126が、図6に示したような構造を持つ場合、
側板部材103の下端部は、突起125,126の内向
きフック部125a,126aによって、確実に保持さ
れる。
【0060】前述したように、第1貯留浸透ユニット1
00aは、面板部材101,102と、側板部材103
とに分離されているので、面板部材101,102及び
側板部材103を、嵩張ることのない態様で輸送するこ
とができ、輸送コスト低減される共に、輸送が容易にな
る。まず、面板部材101,102は平板状であり、嵩
張らない状態で重ねて輸送できる。また、図示の側板部
材103はL形であるから、同一向きに重ねることによ
り嵩張りを回避し得る。側板部材103が平板状である
場合には、面板部材101,102と同様に、積み重ね
て輸送できる。
【0061】第1貯留浸透ユニット100aを構成する
には、面板部材101を底板として用い、その上に側板
部材103を凹凸嵌合により結合し、その上に、面板部
材102を天板として、凹凸嵌合により結合するだけで
よい。このため、組立作業が極めて容易になる。
【0062】以上の説明は、最初に述べたように、最小
単位としての第1貯留浸透ユニット100aを示したも
のである。次に、実際の使用に、より適する多層構造の
第1貯留浸透槽100の構成について説明する。
【0063】図10は第1貯留浸透槽100の構成の一
部を示す分解斜視図、図11は図10に示した第1貯留
浸透槽100の組立状態を示す斜視図である。図示され
た貯留浸透槽100を構成するには、地中に設けた設置
穴(掘削穴)40の内部で、面板部材101,102及
び側板部材103を、左右、上下及び前後方向に、立体
的に組み合わせて行く。
【0064】組み合わせにおいては、まず、第1貯留浸
透槽100のそれぞれに含まれる面板部材101を底板
として用い、これを、地中に設けた設置穴(掘削穴)4
0の透水性保護層60の底面上に平面状に配置する。面
板部材101は、2組の対向辺組のそれぞれが相対向す
る2辺X,Yを含み、2辺X,Yのうちの一辺Xは凹部
113を有し、他辺Yは凹部113と対応する凸部11
4を有する。従って、図12に示すように、隣接する面
板部材101,101において、一方の凹部113に他
方の凸部114を嵌め込み、凹凸嵌め合いにより全体と
して一体化され、平面化された底板配置構造を実現でき
る。このように、底板となる面板部材101を凹凸嵌合
によって敷きつめて行くので、その組立作業が極めて容
易になる。
【0065】底板を構成する面板部材101は、第1貯
留浸透槽100として要求される平面積に応じて、必要
な枚数だけ、前後及び左右に平面的に配置し、かつ、相
互に凹凸嵌合により結合する。
【0066】次に、底板を構成する面板部材101の一
面に、側板部材103を凹凸嵌合により結合する。凹凸
嵌合は、面板部材101の一面上に設けられた2つの突
起115,116の間に、側板部材103の下端部を挿
入する(図5及び図6等参照)ことによって実行され
る。このように、面板部材101及び側板部材103の
結合も凹凸嵌合によるので、その組立作業が極めて容易
になる。
【0067】側板部材103は筒状となるように配置す
る。この場合、側板部材103のうち、隣接する面板部
材101の境界に存する側板部材103は、隣接する面
板部材101において共用される。従って、側板部材1
03の使用数を減少させ、コスト低減、組立容易化、及
び、組立迅速化を図ることができる。隣接する面板部材
1の境界に存しない側板部材103としては、L形(図
8参照)の他、平板状のものも用いることができる。
【0068】前述のようにして配置された側板部材10
3の上に、中間板として面板部材102を配置する。中
間板を構成する面板部材102の一面は、側板部材10
3に対して凹凸嵌合により結合する。凹凸嵌合は、面板
部材102の一面上に設けられた2つの突起125,1
26の間に、側板部材103の上端部を挿入する(図5
及び図6等参照)ことによって実行される。このため、
側板部材103に対する面板部材102の組立作業も極
めて容易になる。
【0069】しかも、中間板を構成する面板部材102
は、相対向する2辺Z,W(図7参照)のうちの一辺Z
は凹部123を有し、他辺Wは凹部123と対応する凸
部124を有する。従って、図13に示すように、隣接
する中間板のうち、一方の面板部材102の凹部123
に、他方の面板部材102の凸部124を嵌め込み、凹
凸嵌め合いにより全体として一体化され、平面化された
中間板の配置構造を実現できる。前述したように、中間
板を、面板部材102の凹凸嵌合によって敷きつめて行
くだけでよいので、その組立作業が極めて容易になる。
【0070】この後、中間板を構成する面板部材102
の上に側板部材103を嵌め込み、更に中間板となる面
板部材102を側板部材103に嵌め込む組立作業を必
要回数繰り返す。これにより、要求される容積を持つ第
1貯留浸透槽100が得られる。
【0071】第1貯留浸透槽100の平面積及び容積
は、面板部材101,102の平面敷設枚数、及び、面
板部材101,102と側板部材103との積み重ね数
の選択により、任意に変更できる。従って、実際的な場
面で要求される平面積及び容積を有する貯留浸透装置を
容易に実現し得る。
【0072】図14は側板部材103の配置を説明する
図である。図示実施例は、(n×n)個のL形の側板部
材103をn行n列配置とした例を示している。図示す
るように、行数及び列数が同じ場合には、配置対角線D
1を境界線にして、下半分に属する側板部材の群G1
と、上半分に属する側板部材の群G2とを、互いに対向
させた配置になる。
【0073】図15は側板部材103の別の配置を説明
する図である。図示実施例は、側板部材103をn行m
列配置(m<n)とした例を示している。図示するよう
に、行数nと列数mとが異なる場合には、L形の側板部
材103の他、平面状の側板部材103m1、103m
2を用いればよい。行数n及び列数mの差が大きくなる
につれ、平面状の側板部材の数は増加する。
【0074】前述したように、L形の側板部材103を
用いた場合は、平面積及び容積が変化しても、規則的に
配置してゆけばよいので、その配置及び組立を、迅速に
実行することができる。
【0075】以上の第1貯留浸透槽100によれば、面
板部材101,102及び側板部材103は、面内に、
それぞれ開口部111,121,131を有するため、
流入管108から流入した雨水を一時的に貯留し、開口
部111,121,131を通して地中に浸透させるこ
とができる。
【0076】次いで、ブロック状積層体からなる第2貯
留浸透槽200について説明する。
【0077】[第2貯留浸透槽の第1実施例]図16は
第2貯留浸透槽200を構成するブロック状積層体の一
部を示す斜視図、図17は図16に示すブロック状積層
体200aの正面図、図18は図17のC−C線による
断面図、図19は図17のD−D線による断面図、図2
0は図17のE−E線による断面図である。図示する第
2貯留浸透槽200のブロック状積層体200aは、複
数の凹凸板220(220a,220b)と、結合部2
24とを含む。
【0078】複数の凹凸板220のそれぞれは、表面及
び裏面において条状の凹部222及び凸部221を交互
に繰り返す板状部材であり、表面側の凸部221は、裏
面側においては凹部222となる。また、図16の矢印
に示すように、ブロック状積層体200aの空隙225
の開口部が上側及び下側に向くように配置される。
【0079】凹部222及び凸部221は波形形状であ
って、凹凸板220の外郭形状に対し、異なる2方向に
斜行する。波形形状は、頂点部及び両端部において、凹
凸板220の外郭形状の一辺に対し、平行する直線部を
含むことが好ましい。斜行角度は、好ましくは10〜4
5度程度である。
【0080】図示する凹凸板220は、成形及び組立容
易性の観点から、好ましくは合成樹脂材料を用いること
ができる。用いられる合成樹脂材料としては、ポリプロ
ピレンや塩化ビニル(PVC)等が一般的である。
【0081】前述した構造を有する凹凸板220は、製
造加工を容易、かつ迅速にできるとともに、優れた機械
的強度を得ることができる。
【0082】また、凹凸板220は、通常、薄板構造で
形成されるから、軽量であって、ブロック状積層体への
組立てや、材料及び製品の運搬が容易である。
【0083】図示するブロック状積層体200aは、隣
接する凹凸板220の相対向面において、それぞれの凹
部222及び凸部221が交差するように積層されてい
る(図17参照)。
【0084】積層された凸部221のそれぞれは、相対
向面において接触部223を含む。接触部223には、
適宜に結合部224が設けられる。結合部224は、隣
接する2つの凹凸板220a,220bを結合する。凸
部221及び凹部222は、隣接する2つの凹凸板22
0a,220bの接触面223を基準にして、接触面2
23の上にある部分を凸部221とし、接触面223よ
りも凹凸板220の方向に後退する部分を凹部222と
する。
【0085】前述した構造によると、第2貯留浸透槽2
00は、条状の凹部222及び凸部221が交差して結
合されている構造となる。従って、土圧等の押圧力に対
抗する方向を多様化できるため、優れた機械的強度を有
することができる。
【0086】特に、凹凸板220の波形形状の利点は、
凹凸板220をブロック状積層体に組み立てる場合に顕
著になる。即ち、図示の実施例においてブロック状積層
体200aを構成する凹凸板220は、波形の表面構造
を有するから、凸部221が交差するように積層した場
合、凸部221の交差部分が多数発生する。凸部221
の交差部分は接触部223であって、接触部223には
結合部224を設けることができるから、大規模のブロ
ック状積層体200aを構成した場合にも優れた機械的
強度を有することができる。
【0087】凹凸板220の波形形状は、凹凸板220
の外郭形状と区別される内部構造である。従って、凹凸
板220を積層して形成されるブロック状積層体200
aの外郭形状は、波形形状のピッチ数やピッチ間隔等に
制約されることなく、具体的な設置場所に適するように
成形できる。例えば、ブロック状積層体200aの外郭
形状は、正六面体や直方体さらには台形形状等に設定す
ることができる。
【0088】また、ブロック状積層体200aは積層構
造であるから、凹凸板220の積層枚数や、凹凸板22
0自体の寸法等を適宜設定することにより、多様な施工
条件において平面積及び容積の違いに容易に追従でき
る。図16において、ブロック状積層体200aは、凹
凸板220を12枚使用しているが、凹凸板220の枚
数は特に限定されない。
【0089】さらに、図示の実施例では、好ましい例と
して直線部が形成される。直線部は、土圧等の押圧力が
集中しやすい波形形状の頂点部や両端部等に形成され
る。直線部の接触部223は、通常、交差部分の接触部
223より面積が広くなる。従って、ブロック状積層体
において、直線部には結合強度の高い結合部224を設
けることができる。
【0090】図示するブロック状積層体200aは、結
合部224で結合される。結合部224は、凸部221
の接触部223に設けられる。したがって、各凹部22
2間には、凸部221と凹部222とによって生ずる高
低差により、空隙225が形成される。空隙225は雨
水等の貯留空間として機能する。
【0091】他方、凸部221の接触部223以外には
結合部224が設けられていないから、隣接する2つの
凹凸板220の相互間には、非結合部分が多く形成され
ている。ブロック状積層体200aが非結合部分を多く
含む構造によると、実質的に広い雨水等の貯留空間を有
することができる。
【0092】例えば、凹部222及び凸部221が交差
するように積層した場合、交差部分において、接触部2
23のそれぞれは完全に密着し、図18に示すように、
切断端面にハニカム状の開口形状が現れるが、接触部2
23から遠ざかるに従って非接触領域が増え、切断端面
でみた開口形状が、図19に示すように、ハニカム形状
を崩してしてゆき、図20に示すように、平行な開口を
積層したような形状に変化する。
【0093】このため、凹凸板220により仕切られた
空隙225の内部に侵入した雨水等が他の空隙225へ
流動し易くなる。従って、この種のブロック構造体を使
用する場合に、例えば完全に区画された構造を有する区
画枠体を使用する従来技術に比し、実質的に広い雨水等
の貯留空間を有することができる。
【0094】凹凸板220は、好ましくは、合成樹脂材
料で構成される。例えば、ポリプロピレン等の熱溶着性
を有する合成樹脂材料を用いて凹凸板220を形成した
場合、隣接する2つの凹凸板220の結合部224の形
成手段として熱コテ等を利用することができる。
【0095】他方、熱溶着性を有しない合成樹脂材料を
用いて凹凸板220を形成した場合でも、接触部223
に接着剤等を塗布して結合部224を形成することがで
きる。
【0096】次に、図21〜図25を参照して、ブロッ
ク状積層体200aの製造方法を説明する。
【0097】まず、図21に示すように凹凸板220a
の上に、凹凸板220bを、波形形状の頂点部を左右反
転して、凸部221が交差するように配置する。
【0098】次に、図22,図23に示すように、凹凸
板220aの凸部221と、凹凸板220bの凸部22
1との接触部223に、熱コテ230を矢印で示す方向
に移動させて突き当てることにより、凹凸板220a,
220bを結合する。換言すれば、接触部223には結
合部224が形成され、凹凸板220a,220bが結
合される。熱コテ230は一本であってもよいが、作業
効率の観点からは、図示するように、多連型のものを用
いることが望ましい。
【0099】図24は、図22及び図23に示す製造工
程により形成される結合部224を示す一部拡大断面図
である。図示するように、凹凸板220a,220bは
結合部224において結合されている。この後、凹凸板
220bの上に他の凹凸板を反転関係で積層し、同様の
結合工程を実行し、更にその上に他の凹凸板を反転積層
し、結合する工程を、繰り返し実行することにより、隣
接する2つの凹凸板220a,220bを順次結合した
ブロック状積層体200aが得られる。
【0100】前述した順次接合方法によると、凹凸板2
20の積層枚数や、凹凸板220自体の寸法等を適宜設
定することにより、多様な施工条件において平面積及び
容積の違いに容易に追従できるブロック状積層体200
aを提供することができる。
【0101】図25は、別の製造工程を用いた場合の結
合部224を示す一部拡大断面図である。図示する接触
部223は、通水孔226を含む。通水孔226の形成
は、図22及び図23の結合工程において、先端部が鋭
利な熱コテ230等を使用し、結合部224の形成と同
時に、実行することができる。通水孔226の周囲には
結合部224が形成され、結合部224により複数の凹
凸板220を結合することができる。
【0102】前述した方法によると、図21に示す配置
で予め必要な枚数積層した凹凸板220に一括して結合
部224を形成することができる。
【0103】また、通水孔226を設けることにより、
雨水等を複数の空隙225の相互間で流動させ、雨水等
の貯留空間全体の水位を均一化し、貯水効率を向上させ
ることができる。
【0104】前述した観点からすると、接触部223に
通水孔226を設ける構成は、結合工程の簡便化を図る
側面と、貯水効率をより向上させる側面の両方を含む。
従って、通水孔226の設置部位は、必ずしも接触部2
23に限られない。
【0105】さらに、図21〜図25は、ポリプロピレ
ン等の熱溶着性を有する合成樹脂材料からなる凹凸板2
20を好ましい例として説明しているが、凹凸板220
は熱溶着性を有しない合成樹脂材料であってもよい。凹
凸板220を、熱溶着性を有しない合成樹脂材料から形
成する場合は、接触部223に接着剤等を塗布して結合
部224を形成する。通水孔226の形成は、結合部2
24の形成前後を自由に選択して実行することができ
る。
【0106】[第2貯留浸透槽の第2実施例]図26は
第2貯留浸透槽200を構成するブロック状積層体の第
2実施例を示す斜視図である。図示において、図16〜
図20に示した構成部分と同一の構成部分には、同一の
参照符号を付し、重複説明を省略する。
【0107】図26に示すブロック状積層体300a
と、図16に示すブロック状積層体200aとの相違点
は、条状の凹部222及び凸部221が同一面上におい
て、1方向にのみ斜行する点にある。即ち、図26に示
す実施例のブロック状積層体300aは、図16〜図2
0に示したブロック状積層体(ブロック構造体)200
aを半分に切断した態様である。
【0108】図26に示すブロック状積層体(ブロック
構造体)300aも、図16〜図20に示したブロック
状積層体200aと同様の作用効果を奏する。図26に
示すブロック構造体300aは、図16〜図20に示し
たブロック状積層体200aを中間部で切断することに
よって得ることができる他、図21〜図23に示した製
造工程を実行することによっても得ることができる。
【0109】また、図27に示すブロック状構造体(ブ
ロック状積層体)400aは、図16のブロック状構造
体200aにおいて波状の凹凸が形成されたものであ
り、その他は図16と全て同一である。
【0110】以上の構成を有する貯留浸透装置1の作製
方法を簡単に説明する。
【0111】まず、設置穴40の凹部表面に透水層60
を設け、該透水層60の底面上に、前述の方法によって
第1貯留浸透槽100を組み立てる。次いで、この第1
貯留浸透槽100の上に、第2貯留浸透槽200を組み
付ける。最後に、第2貯留浸透槽200の上から保護層
50を設け、第2貯留浸透槽200に流入管70を接続
することによって、貯留浸透装置1を製造することがで
きる。
【0112】そして、図28は、自動車等の重量物Tが
地表S上に載置された場合の地中における鉛直荷重qの
大きさを概略的に示す図である。この図において、重量
物Tから地表S上に荷重Pが入力されると、この荷重P
は地表Sと約45°の角度をなして下方に放射状に伝達
される。ここで、地表Sから深さhの地中における鉛直
荷重qは、q=P/(2h+0.2)で表せる。このた
め、地表Sからの深さが浅いほど鉛直荷重qは大きくな
ることが判る。
【0113】従って、地表Sから浅い部位には、大きな
鉛直荷重Pに耐えることができるハニカム状のブロック
状積層体200aからなる第2貯留浸透槽200を配置
すると共に、地表Sから深い部位には、前記ブロック状
積層体200aよりは比較的に機械的強度が小さな第1
貯留浸透ユニット100aからなる第1貯留浸透槽10
0を配置している。このように、大きな強度が必要とさ
れる部位には第2貯留浸透槽200を、比較的に強度が
あまり必要とされない部位には第1貯留浸透槽100を
配置することによって、効率的に第1貯留浸透槽100
と第2貯留浸透槽200を組み合わせた貯留浸透装置1
を得ることができる。
【0114】
【発明の効果】以前述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。
【0115】(a)大きな強度が必要とされる部位には
機械的強度が大きい第2貯留浸透槽を配置し、あまり大
きな強度が必要とされない部位には第1貯留浸透槽を配
置することによって、効率的に第1貯留浸透槽と第2貯
留浸透槽を組み合わせた貯留浸透装置を得ることができ
る。
【0116】(b)製造加工及び組立作業を容易、かつ
迅速に実行し得る貯留浸透装置を提供することができ
る。
【0117】(c)広い雨水等の貯留空間を有する貯留
浸透装置を提供することができる。
【0118】(d)幅、深さ及び長さを自在に変更し、
平面積及び容積の違いに容易に追従し得る貯留浸透装置
を提供することができる。
【0119】(e)嵩張ることのない態様で輸送するこ
とができ、輸送コスト低減に有効な貯留浸透装置を提供
することができる。
【0120】(f)構成部材の必要数を減少させ、コス
ト低減、組立容易化、及び、組立迅速化を図った貯留浸
透装置を提供することができる。
【0121】(g)幅、深さ及び長さを自在に変更し、
平面積及び容積の違いに容易に追従し得る貯留浸透装置
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貯留浸透装置を地中に埋設した状
態を示す断面図である。
【図2】図1に示した第1貯留浸透槽を構成する第1貯
留浸透ユニットの組立状態を示す斜視図である。
【図3】図2の第1貯留浸透ユニットの分解斜視図であ
る。
【図4】第1貯留浸透ユニットの底板として用いられる
面板部材の平面図である。
【図5】図4のA−A線による突起部分の拡大断面図で
ある。
【図6】第1貯留浸透ユニットの面板部材に設けられた
突起の別の例を示す部分拡大断面図である。
【図7】第1貯留浸透ユニットにおいて、天板または中
間板として用いられる面板部材の平面図である。
【図8】第1貯留浸透ユニットに含まれる側板部材の斜
視図である。
【図9】図8のB−B線に沿った拡大部分断面図であ
る。
【図10】本発明に係る第1貯留浸透槽の一部を示す分
解斜視図である。
【図11】図10に示した第1貯留浸透槽の組立状態を
示す斜視図である。
【図12】第1貯留浸透ユニットの底板を構成する面板
部材の配置及び連結を説明する図である。
【図13】第1貯留浸透ユニットの天板または中間板を
構成する面板部材の配置及び連結を説明する図である。
【図14】第1貯留浸透ユニットの側板部材の配置を説
明する図である。
【図15】第1貯留浸透ユニットの側板部材の別の配置
を説明する図である。
【図16】第2貯留浸透槽を構成するブロック状積層体
の一部を省略した斜視図である。
【図17】図1に示すブロック状積層体の正面図であ
る。
【図18】図17のC−C線に沿った断面図である。
【図19】図17のD−D線に沿った断面図である。
【図20】図17のE−E線に沿った断面図である。
【図21】第2貯留浸透槽を構成するブロック状積層体
の製造方法を示す斜視図である。
【図22】図21に示した工程の後の工程を示す斜視図
である。
【図23】図22に示した工程の後の工程を示す斜視図
である。
【図24】図23に示した結合部の構造を示す一部拡大
断面図である。
【図25】図24について別の実施例を示す一部拡大断
面図である。
【図26】第2貯留浸透槽を構成するブロック状積層体
の別の実施例を示す斜視図である。
【図27】第2貯留浸透槽を構成するブロック状積層体
の更に別の実施例を示す斜視図である。
【図28】地表に重量物が載置された場合の、地中にお
ける鉛直荷重の分布状況を示す概略図である。
【符号の説明】
2 地盤 40 設置穴 100 第1貯留浸透槽 100a 第1貯留浸透ユニット 101,102 画板部材 103 測板部材 111,121,131 開口部 113,123,222 凹部 114,124,221 凸部 200 第2貯留浸透槽 200a ブロック状積層体

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤を掘削して得られた設置穴の底面に
    配設される第1貯留浸透槽と、該第1貯留浸透槽の上段
    に配設される第2貯留浸透槽とを備え、 前記第1貯留浸透槽は、箱状の第1貯留浸透ユニットを
    複数組み合わせた第1貯留浸透ユニット群であり、 前記第2貯留浸透槽は、複数の凹凸板を横方向に積層さ
    せながら組み合わせてなるハニカム形状のブロック状積
    層体から構成されるブロック状積層体群であって、 前記第1貯留浸透ユニットは、上下に間隔を隔てて配置
    される面板部材と、これらの面板部材の周囲を上下に亘
    って取り囲みながら上下の面板部材を橋渡すように配設
    される側板部材とを備え、 前記面板部材は、面内に開口部を有するとともに、少な
    くとも2組の対向辺組を有し、該対向辺組の相対向する
    2辺は、互いに対応する凹部及び凸部を有しており、 前記側板部材は、面内に開口部を有し、前記面板部材の
    一面と凹凸嵌合により結合されることを特徴とする貯留
    浸透装置。
  2. 【請求項2】 前記第1貯留浸透ユニット群中に前記面
    板部材及び前記側板部材が複数設けられ、これら複数の
    面板部材は、隣接する2つの面板部材の一方に設けられ
    た前記凸部が、他方の面板部材に設けられた前記凹部と
    凹凸嵌合することによって面状に配置され、前記複数の
    側板部材のうち、隣接する2つの前記第1貯留浸透ユニ
    ットの境界に存在する側板部材は、隣接する2つの第1
    貯留浸透ユニットにおいて共用されることを特徴とする
    請求項1に記載の貯留浸透装置。
  3. 【請求項3】 前記ブロック状積層体を構成する凹凸板
    のそれぞれには、表面及び裏面において条状の凹部及び
    凸部が交互に繰り返して形成され、前記凹部及び凸部
    は、前記凹凸板の外郭形状に対し、少なくとも一方向に
    斜行する部分を含み、 前記ブロック状積層体では、互いに隣接する凹凸板が、
    その相対向面において、それぞれの前記凹部及び凸部が
    交差するように順次に積層され、前記凸部の接触部にお
    いて互いに結合されていることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の貯留浸透装置。
  4. 【請求項4】 前記ブロック状積層体の凹凸板の前記凹
    部及び凸部は、前記外郭形状に対し、少なくとも異なる
    二方向に斜行する波形形状を有することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の貯留浸透装置。
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