JP3409603B2 - ジアリールカーボネートの製造方法 - Google Patents

ジアリールカーボネートの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリカーボネートの製
造原料として有用なジアリールカーボネートを製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ジアリールカーボネートを製造する方法
としては、ホスゲンと芳香族ヒドロキシ化合物をアルカ
リ存在下で反応させる方法(特開昭62−190146
号公報など)や、ジアルキルカーボネートと芳香族ヒド
ロキシ化合物を触媒存在下でエステル交換反応させる方
法(特公昭56−42577号公報、特公平1−558
8号公報など)がよく知られている。しかしながら、前
者のホスゲンを用いる方法はホスゲン自体が毒性の強い
化合物であることや多量のアルカリを使用することなど
から工業的には必ずしも優れた方法ではない。また、後
者のエステル交換による方法は、この方法に係わる多く
の特許に記載されているように、高活性な触媒を用いる
にも拘わらず反応速度が充分ではなく、これを補うため
に大規模の装置を必要とするなどの問題を有している。
【0003】その他の方法として、ジアリールオキサレ
ートを脱カルボニル反応させてジアリールカーボネート
を生成させる方法が知られているが、この方法は、ジア
リールカーボネートの選択率及び收率が低く、しかも反
応温度が高いために工業的に非常に不利であるという問
題を有している。例えば、ジフェニルオキサレートを蒸
留フラスコ中で無触媒下で煮沸してジフェニルカーボネ
ートを製造する方法〔有機合成協会誌,5,報47(1
948),70〕では、無触媒でかつ反応温度が高いた
めにフェノールや二酸化炭素が副生してジフェニルカー
ボネートの選択率及び收率が著しく低下し、逆に反応温
度が低いとジフェニルカーボネートが殆ど得られないと
いう問題がある。
【0004】また、ジアルキルオキサレートなどをアル
コラート触媒の存在下に50〜150℃で液相で加熱し
てジアルキルカーボネートを製造する方法(USP45
44507号公報)も報告されているが、この公報記載
の実施例によれば、ジフェニルオキサレートをカリウム
フェノキシド触媒の存在下で加熱しても、主生成物とし
て得られるものは原料のジフェニルオキサレートであ
る。このように、ジアリールオキサレートからジアリー
ルカーボネートを製造できる高活性、高選択性の触媒は
知られておらず、更にその触媒を長期間にわたって高活
性、高選択性に維持して、ジアリールカーボネートを高
選択率で連続製造する方法は全く知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、毒性の強い
化合物であるホスゲンを用いることなく、高活性、高選
択性、長寿命の触媒を用いて、ジアリールカーボネート
を工業的に連続製造できる方法を提供することを課題と
する。即ち、ジアリールオキサレートからジアリールカ
ーボネートを製造する方法、特にジアリールオキサレー
トを有機リン化合物触媒の存在下で脱カルボニル反応さ
せてジアリールカーボネートを製造する方法において、
その触媒を長期間にわたって高活性、高選択性に維持し
ながら繰り返し使用して、ジアリールカーボネートを高
選択率で連続製造できる方法を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、(1)
ジアリールオキサレートを有機リン化合物触媒の存在下
で脱カルボニル反応させてジアリールカーボネートを生
成させ、(2)その反応液からジアリールカーボネート
を回収し、次いで(3)有機リン化合物触媒を含有する
その残渣の存在下、ハロゲン化合物を添加して、ジアリ
ールオキサレートを脱カルボニル反応させてジアリール
カーボネートを生成させることを特徴とするジアリール
カーボネートの製造方法、及びジアリールオキサレート
を有機リン化合物触媒の存在下で脱カルボニル反応させ
てジアリールカーボネートを生成させた反応液から、ジ
アリールカーボネートを回収して得られる、有機リン化
合物触媒を含有する残渣に、ハロゲン化合物を添加し
て、該残渣をジアリールオキサレートの脱カルボニル反
応に触媒として繰り返し使用することを特徴とするジア
リールカーボネートの製造方法によって達成される。
【0007】
【発明の実施の形態】ジアリールカーボネートは次式で
示されるジアリールオキサレートの脱カルボニル反応に
よって製造される。
【0008】
【化1】 (式中、Arはアリール基を表す。)
【0009】本発明では、ジアリールオキサレートの脱
カルボニル反応において、触媒として有機リン化合物が
繰り返し使用される。即ち、本発明では、有機リン化合
物触媒存在下でのジアリールオキサレートの脱カルボニ
ル反応の反応液からジアリールカーボネートを回収して
得られる、有機リン化合物を含有する残渣が触媒として
繰り返し使用される。そして、このとき、ジアリールオ
キサレートの脱カルボニル反応はハロゲン化合物を添加
して行われる。以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明で使用されるジアリールオキサレー
トとしては、アリール基が、 (1)フェニル基、 (2)(a)メチル基、エチル基等の炭素数1〜12の
アルキル基、(b)メトキシ基、エトキシ基等の炭素数
1〜12のアルコキシ基、(c)フッ素原子、塩素原子
等のハロゲン原子、又は(d)ニトロ基などの置換基を
有する置換フェニル基、又は (3)ナフチル基など、である化合物が挙げられる。こ
れらのアリール基の中では、フェニル基が好ましい。
【0011】前記の置換フェニル基は各種異性体を含
む。これら異性体としては、(a)2−(又は3−、4
−)メチルフェニル基、2−(又は3−、4−)エチル
フェニル基等の2−(又は3−、4−)位に炭素数1〜
12のアルキル基を有するアルキル置換フェニル基、
(b)2−(又は3−、4−)メトキシフェニル基、2
−(又は3−、4−)エトキシフェニル基等の2−(又
は3−、4−)位に炭素数1〜12のアルコキシ基を有
するアルコキシ置換フェニル基、(c)2−(又は3
−、4−)フルオロフェニル基、2−(又は3−、4
−)クロロフェニル基等の2−(又は3−、4−)位に
ハロゲン原子を有するハロゲン置換フェニル基、(d)
2−(又は3−、4−)ニトロフェニル基など、が挙げ
られる。
【0012】ジアリールオキサレートとしては、ジフェ
ニルオキサレート、ビス(2−メチルフェニル)オキサ
レート、ビス(3−メチルフェニル)オキサレート、ビ
ス(4−メチルフェニル)オキサレート、ビス(2−ク
ロロフェニル)オキサレート、ビス(3−クロロフェニ
ル)オキサレート、ビス(4−クロロフェニル)オキサ
レート、ビス(2−ニトロフェニル)オキサレート、ビ
ス(3−ニトロフェニル)オキサレート、ビス(4−ニ
トロフェニル)オキサレートなどが具体的に挙げられ
る。また、その他のジアリールオキサレートは公知の方
法に基づいて合成される。これらのジアリールオキサレ
ートの中では、ジフェニルオキサレートが好ましい。
【0013】本発明で使用される有機リン化合物触媒と
しては、リン原子の原子価が3価又は5価である有機リ
ン化合物が挙げられる。リン原子の原子価が3価又は5
価である有機リン化合物では、少なくとも1個の炭素−
リン(C−P)結合を有する有機リン化合物が好ましい
が、中でも3個以上の炭素−リン(C−P)結合を有す
る有機リン化合物が好ましい。
【0014】有機リン化合物としては、次の一般式で示
されるホスホニウム塩、ホスフィン、ホスフィンジハラ
イド、ホスフィンオキサイドが好適に挙げられる。
【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
8 、R9 、R10、R11、R12、R13は炭素数6〜14
のアリール基、炭素数1〜16のアルキル基、炭素数7
〜22のアラルキル基、炭素数4〜16の複素環基、又
は炭素数6〜14のアリールオキシ基を表し、Xはホス
ホニウム塩の対イオンを形成しうる原子又は原子団を表
し、Y1 、Y2 はハロゲン原子を表す。)
【0015】一般式(A)で示されるホスホニウム塩と
しては、R1 、R2 、R3 、R4 が前記のアリール基、
アルキル基、アラルキル基、複素環基又はアリールオキ
シ基であるものが挙げられる。また、これらの基は互い
に同一であっても異なっていてもよく、二つの基の間で
架橋されてリン原子を含む環を形成していても差し支え
ない。
【0016】R1 、R2 、R3 、R4 で表されるアリー
ル基、アルキル基、アラルキル基、複素環基、アリール
オキシ基としては次のものが挙げられる。即ち、アリー
ル基としては、置換基を有していてもよい、フェニル
基、ナフチル基等の炭素数6〜14のアリール基が挙げ
られ、アルキル基としては、置換基を有していてもよ
い、メチル基、エチル基、n−(又はi−)プロピル
基、n−(又はi−、sec−、tert−)ブチル基
等の炭素数1〜16のアルキル基が挙げられ、アラルキ
ル基としては、置換基を有していてもよい、ベンジル
基、フェネチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜2
2のアラルキル基が挙げられ、複素環基としては、置換
基を有していてもよい、チエニル基、フリル基、ピリジ
ル基等の炭素数4〜16の複素環基が挙げられ、アリー
ルオキシ基としては、置換基を有していてもよい、フェ
ノキシ基、ナフトキシ基等の炭素数6〜14のアリール
オキシ基が挙げられる。
【0017】前記のアリール基、アラルキル基、複素環
基及びアリールオキシ基は、その芳香環又は複素環上
に、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数1〜15のア
ルコキシ基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル
基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数2〜16の
N,N−ジアルキル置換アミノ基等のアミノ基、シアノ
基、ニトロ基、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子な
どの各種置換基を1つ以上有していても差し支えない
(o、m、p等の各種異性体を含む)。また、前記のア
ルキル基は、炭素数1〜15のアルコキシ基、炭素数2
〜12のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜16の
N,N−ジアルキル置換アミノ基等のアミノ基、シアノ
基、ニトロ基、フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子な
どの各種置換基を1つ以上有していても差し支えない。
【0018】前記のホスホニウム塩としては、例えば、
1 、R2 、R3 、R4 の全てがアリール基であるもの
(テトラアリールホスホニウム塩)や、R1 、R2 、R
3 、R4 のうちの3つがアリール基であって、1つが別
の基であるものや、R1 、R2 、R3 、R4 のうちの2
つがアリール基であって、2つが別の基であるものや、
1 、R2 、R3 、R4 のうちの1つがアリール基であ
って、3つが別の基であるものや、R1 、R2 、R3
4 のいずれもアリール基でないものが挙げられる。こ
れらのホスホニウム塩の中では、R1 、R2 、R3 、R
4 の全てがアリール基であるものや、R1 、R2
3 、R4 の3つがアリール基であって1つが複素環基
であるものが好ましいが、中でもR1 、R2 、R3 、R
4 の全てがアリール基であるものが好ましい。
【0019】ホスホニウム塩の対イオンX- としては、
ハロゲンイオン(塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオ
ン等)や、ハイドロジェンジハライドイオン(ハイドロ
ジェンジクロライドイオン、ハイドロジェンジブロマイ
ドイオン、ハイドロジェンジヨーダイドイオン、ハイド
ロジェンブロマイドクロライドイオン等)や、ハロゲン
酸イオン(塩素酸イオン、臭素酸イオン、ヨウ素酸イオ
ン等)や、過ハロゲン酸イオン(過塩素酸イオン、過臭
素酸イオン、過ヨウ素酸イオン等)や、脂肪族カルボン
酸イオン(酢酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロ
ピオン酸イオン等)や、芳香族カルボン酸イオン(安息
香酸イオン、α−(又はβ−)ナフタレンカルボン酸イ
オン等)や、芳香族ヒドロキシイオン(フェノキサイド
イオン等)や、無機酸イオン(硫酸イオン、硫酸水素イ
オン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、硼酸イオン、
硼酸水素イオン、シアン酸イオン、チオシアン酸イオ
ン、フルオロボレートイオン等)や、テトラアルキルホ
ウ酸イオン(テトラメチル硼酸イオン、テトラエチル硼
酸イオン等の炭素数1〜10のアルキル基を有する)
や、テトラアリール硼酸イオン(テトラフェニル硼酸イ
オン、テトラキス−p−フルオロフェニル硼酸イオン等
の炭素数6〜14のアリール基を有する)や、アルキル
スルホン酸又はアルキルスルフィン酸イオン(メチル
基、エチル基、n−(又はi−)プロピル基等の炭素数
1〜16のアルキル基を有する)や、アリールスルホン
酸又はアリールスルフィン酸イオン(フェニル基、p−
トルイル基、p−ニトロフェニル基等のアリール基を有
する)などが挙げられる。これらの対イオンX- の中で
は、ハロゲンイオン、ハイドロジェンジハライドイオン
が好ましいが、中でも塩素イオン、ハイドロジェンジク
ロライドイオンが特に好ましい。
【0020】ホスホニウム塩として、例えば、以下のよ
うな化合物が具体的に挙げられる。R1 、R2 、R3
4 の全てがアリール基であって、X- がハロゲンイオ
ンであるホスホニウム塩としては、例えば、テトラフェ
ニルホスホニウムクロライド、テトラフェニルホスホニ
ウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムヨーダイ
ド、テトラキス(p−クロロフェニル)ホスホニウムク
ロライド、テトラキス(p−フルオロフェニル)ホスホ
ニウムクロライド、テトラキス(p−トリル)ホスホニ
ウムクロライドや、p−クロロフェニルトリフェニルホ
スホニウムクロライド、p−クロロフェニルトリフェニ
ルホスホニウムブロマイド、p−クロロフェニルトリフ
ェニルホスホニウムヨーダイドや、p−トリルトリフェ
ニルホスホニウムクロライド、p−トリルトリフェニル
ホスホニウムブロマイド、p−トリルトリフェニルホス
ホニウムヨーダイド、m−トリフルオロメチルフェニル
トリフェニルホスホニウムクロライドや、p−ビフェニ
ルトリフェニルホスホニウムクロライドや、m−メトキ
シフェニルトリフェニルホスホニウムクロライド、p−
メトキシフェニルトリフェニルホスホニウムクロライ
ド、p−エトキシフェニルトリフェニルホスホニウムク
ロライド、p−エトキシフェニルトリフェニルホスホニ
ウムブロマイド、p−エトキシフェニルトリフェニルホ
スホニウムヨーダイドや、p−ジメチルアミノフェニル
トリフェニルホスホニウムクロライドや、p−エトキシ
カルボニルフェニルトリフェニルホスホニウムクロライ
ドや、m−シアノフェニルトリフェニルホスホニウムク
ロライドや、1−ナフチルトリフェニルホスホニウムク
ロライド、2−チオフェントリフェニルホスホニウムク
ロライドが挙げられる。これらのホスホニウム塩の中で
は、テトラフェニルホスホニウムクロライドが特に好ま
しい。
【0021】R1 、R2 、R3 、R4 の全てがアリール
基であって、X- がハイドロジェンジハライドイオンで
あるホスホニウム塩としては、例えば、テトラフェニル
ホスホニウムハイドロジェンジクロライド、テトラフェ
ニルホスホニウムハイドロジェンジブロマイド、テトラ
フェニルホスホニウムハイドロジェンジヨーダイド、テ
トラフェニルホスホニウムハイドロジェンブロマイドク
ロライドが挙げられる。これらのホスホニウム塩の中で
は、テトラフェニルホスホニウムハイドロジェンジクロ
ライドが特に好ましい。
【0022】R1 、R2 、R3 、R4 のうちの3つがア
リール基であって、1つが複素環基で、X- がハロゲン
イオンであるホスホニウム塩としては、例えば、2−チ
オフェントリフェニルホスホニウムクロライドが挙げら
れる。
【0023】R1 、R2 、R3 、R4 のうちの3つがア
リール基であって、1つがアリールオキシ基、X- がハ
ロゲンイオンであるホスホニウム塩としては、例えば、
フェノキシトリフェニルホスホニウムクロライドが挙げ
られる。
【0024】ホスホニウム塩のうち、市販されていない
ものは公知の方法〔Bull.Chem.Soc.Jp
n.,56,2869(1983)、J.Am.Che
m.Soc.,70,737(1948)〕に準じて容
易に合成することができる。例えば、テトラアリールホ
スホニウムクロライドは、トリアリールホスフィンと対
応するハロゲン化アリール(ヨード又はブロム化合物)
を酢酸パラジウム触媒の存在下で反応させて、得られた
テトラアリールホスホニウムヨーダイド又はテトラアリ
ールホスホニウムブロマイドをイオン交換樹脂(クロル
型)を用いてテトラアリールホスホニウムクロライドに
変換する方法により合成される。得られたテトラアリー
ルホスホニウムクロライドは、乾燥アルゴンガス等の乾
燥不活性ガス流通下に80〜200℃で0.5〜5時間
乾燥され、次いで塩化水素ガス流通下にこの温度範囲で
0.5〜2時間処理される。市販のテトラアリールホス
ホニウムクロライドも同様の処理を行って使用すること
が好ましい。
【0025】ハロゲンイオン以外の対イオンを有するテ
トラアリールホスホニウム塩は、上記のようにして得ら
れたテトラアリールホスホニウムクロライドを、対応す
る対イオンを有するアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カ
リウム塩等)又はアンモニウム塩と反応(イオン交換)
させることにより合成される。テトラアリールホスホニ
ウム塩以外のその他のホスホニウム塩も同様の方法によ
り合成される。
【0026】一般式(B)で示されるホスフィンとして
は、R5 、R6 、R7 がR1 、R2、R3 、R4 と同様
のアリール基、アルキル基、アラルキル基又は複素環基
であるものが挙げられる。これらの基は互いに同一であ
っても異なっていてもよく、二つの基の間で架橋されて
リン原子を含む環を形成していても差し支えない。
【0027】前記のホスフィンとしては、例えば、
5 、R6 、R7 の全てがアリール基であるもの(トリ
アリールホスフィン)や、R5 、R6 、R7 のうちの2
つがアリール基であって、1つが別の基であるものや、
5 、R6 、R7 のうちの1つがアリール基であって、
2つが別の基であるものや、R5 、R6 、R7 のいずれ
もアリール基でないものが挙げられる。これらホスフィ
ンの中では、R5 、R6 、R7 の全てがアリール基であ
るものが好ましい。
【0028】ホスフィンとして、例えば、以下のような
化合物が具体的に挙げられる。R5 、R6 、R7 の全て
がアリール基であるもの(トリアリールホスフィン)と
しては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリス(p
−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(p−トリル)
ホスフィン、α−ナフチル(フェニル)−p−メトキシ
フェニルホスフィンが挙げられる。
【0029】一般式(C)で示されるホスフィンジハラ
イドとしては、R8 、R9 、R10がR1 、R2 、R3
4 と同様のアリール基、アルキル基、アラルキル基又
は複素環基であって、Y1 、Y2 が塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等のハロゲン原子であるものが挙げられ
る。これらの基は互いに同一であっても異なっていても
よく、二つの基の間で架橋されてリン原子を含む環を形
成していても差し支えない。また、Y1 、Y2 も同一で
あっても異なっていてもよい。
【0030】前記のホスフィンジハライドとしては、例
えば、R8 、R9 、R10の全てがアリール基であるもの
(トリアリールホスフィンジハライド)や、R8
9 、R10のうちの2つがアリール基であって、1つが
別の基であるものや、R8 、R9 、R10のうちの1つが
アリール基であって、2つが別の基であるものや、
8 、R9 、R10のいずれもアリール基でないものが挙
げられる。これらホスフィンジハライドの中では、
8 、R9 、R10の全てがアリール基であるものが好ま
しい。
【0031】ホスフィンジハライドとして、例えば、以
下のような化合物が具体的に挙げられる。R8 、R9
10の全てがアリール基であるもの(トリアリールホス
フィンジハライド)としては、例えば、トリフェニルホ
スフィンジクロライド、トリフェニルホスフィンジグロ
マイド、トリフェニルホスフィンジヨーダイドが挙げら
れる。
【0032】一般式(D)で示されるホスフィンオキサ
イドとしては、R11、R12、R13がR1 、R2 、R3
4 と同様のアリール基、アルキル基、アラルキル基又
は複素環基であるものが挙げられる。これらの基は互い
に同一であっても異なっていてもよく、二つの基の間で
架橋されてリン原子を含む環を形成していても差し支え
ない。
【0033】前記のホスフィンオキサイドとしては、例
えば、R11、R12、R13の全てがアリール基であるもの
(トリアリールホスフィンオキサイド)や、R11
12、R13のうちの2つがアリール基であって、1つが
別の基であるものや、R11、R12、R13のうちの1つが
アリール基であって、2つが別の基であるものや、
11、R12、R13のいずれもアリール基でないものが挙
げられる。これらホスフィンオキサイドの中では、
11、R12、R13の全てがアリール基であるものが好ま
しい。
【0034】ホスフィンオキサイドとして、例えば、前
記のホスフィンのリン原子が酸化された、以下のような
化合物が具体的に挙げられる。R11、R12、R13の全て
がアリール基であるもの(トリアリールホスフィンオキ
サイド)としては、例えば、トリフェニルホスフィンオ
キサイド、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィンオ
キサイド、トリス(p−トリル)ホスフィンオキサイ
ド、α−ナフチル(フェニル)−p−メトキシフェニル
ホスフィンオキサイドが挙げられる。
【0035】本発明で使用される有機リン化合物の中で
は、テトラアリールホスホニウムハライド、テトラアリ
ールホスホニウムハイドロジェンジハライド、トリアリ
ールホスフィンジハライドが好ましく、特にはテトラア
リールホスホニウムクロライド、テトラアリールホスホ
ニウムハイドロジェンジクロライド、トリアリールホス
フィンジクロライドが好ましい。
【0036】本発明で使用されるハロゲン化合物として
は、次のような無機ハロゲン化合物及び/又は有機ハロ
ゲン化合物が挙げられる。これらのハロゲン化合物の中
では塩素化合物、臭素化合物が好ましく、中でも塩素化
合物が特に好ましい。
【0037】無機ハロゲン化合物としては、三塩化リ
ン、五塩化リン、オキシ塩化リン、三臭化リン、五臭化
リン、オキシ臭化リン等のリンのハロゲン化物や、塩化
チオニル、塩化スルフリル、二塩化イオウ、二塩化二イ
オウ等のイオウのハロゲン化物や、塩化水素、臭化水素
等のハロゲン化水素や、塩素、臭素等のハロゲン単体な
どが用いられる。これらの無機ハロゲン化合物の中では
上記の無機塩素化合物が好ましいが、中でも塩化水素が
好ましい。
【0038】有機ハロゲン化合物としては、例えば、飽
和炭素にハロゲン原子が結合している構造(C−Ha
l)や、カルボニル炭素にハロゲン原子が結合している
構造(−CO−Hal)、を有する有機ハロゲン化合物
が好適に用いられる。但し、Halは塩素原子、臭素原
子等のハロゲン原子を表す。これらの構造は、例えば、
一般式(a)、(b)として表される。
【0039】
【化3】 (式中、Halは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子
を表し、nは1〜4の整数を表す。)
【0040】このような有機ハロゲン化合物としては、
例えば、以下のような化合物が具体的に挙げられる。一
般式(a)で表されるような、飽和炭素にハロゲン原子
が結合している構造を有する有機ハロゲン化合物として
は、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタ
ン、塩化ブチル、塩化ヘキシル、塩化ドデシル、3−ク
ロロ−1−プロペン等のハロゲン化アルキルや、塩化ベ
ンジル、ベンゾトリクロリド、塩化トリフェニルメチ
ル、α−ブロモ−o−キシレン等のハロゲン化アラルキ
ルや、β−クロロプロピオニトリル、γ−クロロブチロ
ニトリル等のハロゲン置換脂肪族ニトリルや、クロロ酢
酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、ブロモ酢酸、クロ
ロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボン酸や、
クロロ酢酸フェニル、トリクロロ酢酸フェニル等のハロ
ゲン置換脂肪族カルボン酸のアリールエステルなどが挙
げられる。
【0041】一般式(b)で表されるような、カルボニ
ル炭素にハロゲン原子が結合している構造を有する有機
ハロゲン化合物としては、塩化アセチル、塩化オキサリ
ル、塩化プロピオニル、塩化ステアロイル、塩化ベンゾ
イル、2−ナフタレンカルボン酸クロライド、2−チオ
ンフェンカルボン酸クロライド等の酸ハロゲン化物や、
クロログリオキシル酸フェニル等のハロゲノグリオキシ
ル酸アリールや、クロロギ酸フェニル等のハロゲノギ酸
アリールなどが挙げられる。これらの有機ハロゲン化合
物の中では、ハロゲン原子が塩素原子である上記の有機
塩素化合物が好ましい。
【0042】本発明のジアリールオキサレートの脱カル
ボニル反応は、(1)ジアリールオキサレートを有機リ
ン化合物触媒の存在下で脱カルボニル反応させてジアリ
ールカーボネートを生成させ(第1反応工程)、(2)
その反応液からジアリールカーボネートを回収し(回収
工程)、(3)有機リン化合物触媒を含有するその残渣
の存在下、ハロゲン化合物を添加して、ジアリールオキ
サレートを脱カルボニル反応させてジアリールカーボネ
ートを生成させること(再反応工程)によって行われ
る。そして、本発明のジアリールオキサレートの脱カル
ボニル反応は、更にこの回収工程と再反応工程を繰り返
すことによって行われる。即ち、本発明では、ジアリー
ルオキサレートを有機リン化合物触媒の存在下で脱カル
ボニル反応させてジアリールカーボネートを生成させた
反応液からジアリールカーボネートを回収して得られ
る、有機リン化合物触媒を含有する残渣を、ハロゲン化
合物を添加して、触媒として繰り返し使用してジアリー
ルオキサレートの脱カルボニル反応が行われる。
【0043】ジアリールオキサレートの脱カルボニル反
応(第1反応工程)は、反応器に、ジアリールオキサレ
ート及び有機リン化合物触媒を入れ、更に必要に応じて
前記のハロゲン化合物を入れて、通常100〜450
℃、好ましくは160〜400℃、更に好ましくは18
0〜350℃で加熱することによって、バッチ式又は連
続式の液相反応で行われる。このとき、前記の反応式に
従ってジアリールオキサレートからジアリールカーボネ
ートが生成すると共に、一酸化炭素が発生する。反応圧
力は特に制限されるものではなく、加圧、常圧、減圧い
ずれの条件で反応を行っても差し支えない。反応液の滞
留時間は通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間
であり、その際のジアリールオキサレートの転化率は3
0〜100%である。
【0044】本発明では、第1反応工程で必要に応じて
前記のハロゲン化合物を添加しても差し支えない。特
に、有機リン化合物として、ホスフィン又はホスフィン
オキサイドが使用される場合や、ハライド及びハイドロ
ジェンジハライド以外のホスホニウム塩が使用される場
合や、低濃度のホスホニウムハライド又はホスホニウム
ハイドロジェンジハライドが使用される場合には、ハロ
ゲン化合物を添加することが好ましい。また、後述する
ような連続プロセスでジアリールカーボネートを製造す
る場合は、第1反応工程からハロゲン化合物を添加する
ことが好ましい。
【0045】第1反応工程で、有機リン化合物は、ジア
リールオキサレートに対して通常0.001〜50モル
%、好ましくは0.01〜20モル%使用される。有機
リン化合物は単独でも2種類以上使用しても差し支えな
く、また反応液に溶解及び/又は懸濁させて使用しても
差し支えない。また、ハロゲン化合物を添加する場合、
ハロゲン化合物は有機リン化合物に対してモル比(ハロ
ゲン化合物/有機リン化合物)が通常0.01〜30
0、好ましくは0.1〜100であるように添加され
る。ハロゲン化合物は単独で使用しても複数で使用して
も差し支えない。
【0046】ジアリールオキサレートの脱カルボニル反
応に溶媒は特に必要とされないが、必要に応じて、ジフ
ェニルエーテル、スルホラン、N−メチルピロリドン、
ジメチルイミダゾリドン、1,3−ジメチル−3,4,
5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン等の
溶媒を適宜使用することができる。反応器の材質は特に
制限されるものではなく、例えば、ガラス製又はステン
レス鋼(SUS)製の反応器を使用することができる。
また、反応器は1槽でも多槽でも差し支えない。
【0047】反応後、反応器から全量もしくは一部抜き
出された反応液から、生成したジアリールカーボネート
が、例えば、蒸留により回収される(回収工程)。ジア
リールカーボネートの回収には、蒸発器、薄膜蒸発器な
どで有機リン化合物触媒を含有する残渣を分離した後、
この蒸発分(ジアリールカーボネートや未反応のジアリ
ールオキサレートなどを含む)をある程度の理論段数
(特に5〜50段)を有する充填塔や蒸留塔を用いて蒸
留する一般的な方法が好適に用いられる。また、反応液
を前記の充填塔や蒸留塔で蒸留して、塔頂部からジアリ
ールカーボネートを抜き出すと共に、塔底部から有機リ
ン化合物触媒を含有する残渣を抜き出す方法も用いられ
る。蒸留は、例えば、2〜100mmHgの減圧下、塔
底温度150〜250℃、塔頂温度80〜200℃、好
ましくは100〜180℃の条件で行われる。このよう
な方法により、反応器から抜き出された反応液中に含有
されていたジアリールカーボネートが回収される。
【0048】ジアリールカーボネートを回収して得られ
る、有機リン化合物触媒を含有する残渣の量は、反応液
の通常1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%であ
り、この残渣には、反応器から抜き出された反応液中に
含有されていた有機リン化合物触媒がほぼ100%含ま
れ、その他に未反応のジアリールオキサレートや未回収
のジアリールカーボネートなどが含まれる。この有機リ
ン化合物触媒を含有する残渣は反応器に循環供給され
て、ジアリールオキサレートの脱カルボニル反応に再使
用される(再反応工程)。また、この残渣は、反応器に
循環供給される以外に、高沸物等の蓄積を防ぐために連
続的又は回分的にその一部又は全量が反応系外へ抜き出
される。
【0049】次に、前記の有機リン化合物触媒を含有す
る残渣を触媒として使用して、ジアリールオキサレート
の脱カルボニル反応が行われる(再反応工程)。この再
反応工程では、反応器に、ジアリールオキサレートと前
記の有機リン化合物触媒を含有する残渣とを入れ、更に
ハロゲン化合物を添加して、第1反応工程と同様の反応
条件で脱カルボニル反応が行われる。このとき、有機リ
ン化合物触媒を含有する残渣は、回収工程で反応液が反
応器から全量抜き出される場合は使用された有機リン化
合物触媒のほぼ全量を含有するので、再反応工程ではそ
のまま触媒として使用される。一方、回収工程で反応液
が反応器から一部抜き出される場合には、この残渣は使
用された有機リン化合物触媒の一部を含有しているに過
ぎないので、反応液の抜き出し量に基づく不足分を補給
して有機リン化合物の濃度を一定範囲に保つために、再
反応工程で必要量の有機リン化合物触媒が新たに添加さ
れる。ジアリールオキサレートは、第1反応工程での転
化率が高い上に回収工程で蒸発分として分離されて、有
機リン化合物触媒を含有する残渣には少量含まれるのみ
であるので、再反応工程で第1反応工程と同様に添加さ
れる。また、ハロゲン化合物は、再反応工程で、第1反
応工程でハロゲン化合物を添加する場合と同様の割合で
添加される。本発明では、引き続き、回収工程と再反応
工程を繰り返すことによって、ジアリールカーボネート
を高選択率で連続的に製造することができる。このと
き、有機リン化合物触媒やハロゲン化合物の使用量、反
応条件等は前記と同様である。
【0050】ジアリールカーボネートを工業的に連続製
造する場合は、ハロゲン化合物を添加して、前記の第1
反応工程、回収工程、再反応工程が連続して行われ、更
に回収工程と再反応工程が繰り返される。このプロセス
を本発明の一実施態様を示すフローに従って説明する。
ジアリールオキサレートが導管1を通して、そして有機
リン化合物触媒及びハロゲン化合物が導管2を通して反
応器に供給される。反応器では、ジアリールオキサ
レートの脱カルボニル反応が行われて、一酸化炭素の発
生を伴ってジアリールカーボネートが生成する。発生し
た一酸化炭素は導管3を通して反応器の気相部から抜
き出される。そして、ジアリールカーボネートを含有す
る反応液は、導管4を通して、反応器の塔底から抜き
出されて蒸発器に供給される。
【0051】蒸発器では、有機リン化合物触媒を含有
する残渣が分離され、蒸発器の塔底から導管6を通し
て抜き出されて反応器に循環供給される。また、この
残渣の一部は導管7を通して系外に抜き出される。一
方、ジアリールカーボネートを含有する蒸発分は、蒸発
の塔頂から導管5を通して抜き出されて蒸留塔
供給される。そして、蒸留塔で、ジアリールカーボネ
ートが蒸留により導管8を通して回収される。蒸留釜残
は導管9を通して系外に抜き出される。
【0052】反応器では、導管6を通して循環供給さ
れる有機リン化合物触媒を含有する残渣とジアリールオ
キサレートとが導管1を通して供給されると共に、反応
器内で有機リン化合物触媒及びハロゲン化合物の濃度が
一定範囲内に維持されるように、有機リン化合物触媒と
ハロゲン化合物が導管2を通して補給されて、連続的に
ジアリールオキサレートの脱カルボニル反応が行われ
る。この再反応工程における反応条件等は第1反応工程
と同様である。
【0053】このように、本発明では、ジアリールオキ
サレートを有機リン化合物触媒の存在下で脱カルボニル
反応させてジアリールカーボネートを生成させた反応液
からジアリールカーボネートを回収して得られる、有機
リン化合物触媒を含有する残渣を、ハロゲン化合物の存
在下で、触媒として繰り返し使用してジアリールオキサ
レートの脱カルボニル反応が行われる。
【0054】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、ジアリールオキサレートの転化
率(仕込みジアリールオキサレートに対する消費された
ジアリールオキサレートの割合)、ジアリールカーボネ
ートの選択率(消費されたジアリールオキサレートに対
する生成したジアリールカーボネートの割合)はモル基
準(モル%)で求めた。
【0055】実施例1 温度計及び還流冷却管を備えた100ml容のガラス製
フラスコにジフェニルオキサレート(41.32mmo
l)を入れ、触媒としてテトラフェニルホスホニウムク
ロライド(0.825mmol:ジフェニルオキサレー
トに対して2.0モル%)を加え、ハロゲン化合物とし
てクロロホルムをテトラフェニルホスホニウムクロライ
ド1モルに対して0.2モル加えて、攪拌下で230℃
まで昇温した後、常圧下、発生する一酸化炭素を系外へ
除去しながら、この温度で2時間脱カルボニル反応を行
った(第1反応)。なお、テトラフェニルホスホニウム
クロライドは、乾燥アルゴンガス流通下、120℃で1
時間、150℃で1時間、180℃で1時間加熱処理
し、次いでアルゴンガス流通下に室温まで冷却して使用
した。反応終了後、反応液を室温まで冷却してガスクロ
マトグラフィーにより分析したところ、ジフェニルオキ
サレートの転化率は95.4%で、ジフェニルカーボネ
ートの選択率は99.0%であった。
【0056】減圧蒸留(2〜3mmHg/185℃)に
より、生成したジフェニルカーボネートと未反応のジフ
ェニルオキサレートを反応液から回収して、反応液の9
0重量%相当分を留去した。この反応液からジフェニル
カーボネートを回収して得られた有機リン化合物を含有
する残渣に、前記と同量のジフェニルオキサレートとク
ロロホルムを加えて、前記と同様に反応(再反応1回
目)を行った。その結果、ジフェニルオキサレートの転
化率は97.0%で、ジフェニルカーボネートの選択率
は99.0%であった。
【0057】以下、同様の手順を繰り返して、有機リン
化合物存在下でのジフェニルオキサレートの脱カルボニ
ル反応の反応液からジフェニルカーボネートを回収して
得られる有機リン化合物を含有する残渣を触媒として使
用して、合計6回の反応を行った。その結果、再反応2
回目では、ジフェニルオキサレートの転化率が95.8
%、ジフェニルカーボネートの選択率が99.0%で、
再反応3回目では、ジフェニルオキサレートの転化率が
93.4%、ジフェニルカーボネートの選択率が99.
0%で、再反応4回目では、ジフェニルオキサレートの
転化率が95.0%、ジフェニルカーボネートの選択率
が99.0%、再反応5回目では、ジフェニルオキサレ
ートの転化率が96.1%、ジフェニルカーボネートの
選択率が99.0%であった。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】実施例2 温度計及び還流冷却管を備えた50ml容のガラス製フ
ラスコにジフェニルオキサレート(20.83mmo
l)を入れ、触媒としてテトラフェニルホスホニウムク
ロライド(0.10mmol:ジフェニルオキサレート
に対して0.5モル%)を加え、ハロゲン化合物として
オキサリルクロライドをテトラフェニルホスホニウムク
ロライド1モルに対して0.6モル加えて、攪拌下で2
55℃まで昇温した後、常圧下、発生する一酸化炭素を
系外へ除去しながら、この温度で1時間脱カルボニル反
応(第1反応)を行って、実施例1と同様に分析を行っ
た。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は8
5.0%で、ジフェニルカーボネートの選択率は99.
0%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り返し
て合計29回の反応を行った。但し、再反応では、ジフ
ェニルオキサレート添加量、オキサリルクロライド添加
量等の反応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。
結果を表2、3に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】実施例3 実施例2において、ジフェニルオキサレートを20.5
8mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムハイド
ロジェンジクロライドを0.092mmol(ジフェニ
ルオキサレートに対して0.45モル%)使用し、反応
温度を260℃に変え、オキサリルクロライドを加えな
かったほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)と分
析を行った。なお、テトラフェニルホスホニウムハイド
ロジェンジクロライドは公知の方法〔Z.anorg.
allg.Chem.,551(1987),179〕
に従って合成した。その結果、ジフェニルオキサレート
の転化率は89.7%で、ジフェニルカーボネートの選
択率は99.0%であった。以下、実施例1と同様の手
順を繰り返して合計6回の反応と分析を行った。但し、
再反応では、毎回、クロロホルムをテトラフェニルホス
ホニウムハイドロジェンジクロライド1モルに対して
1.4モル添加し、ジフェニルオキサレート添加量等の
反応条件を今回の第1反応の場合と同様とした。結果を
表4に示す。
【0063】
【表4】
【0064】実施例4 実施例2において、ジフェニルオキサレートを7.88
mmolを使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドを0.039mmol(ジフェニルオキサレートに
対して0.5モル%)使用し、クロロホルムに代えてク
ロロ酢酸をテトラフェニルホスホニウムクロライド1モ
ルに対して2.0モル使用し、反応温度を260℃に変
えたほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)を行っ
た。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は8
1.4%で、ジフェニルカーボネートの選択率は99.
0%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り返し
て合計2回の反応を行った。但し、再反応では、ジフェ
ニルオキサレート添加量、クロロ酢酸添加量等の反応条
件は今回の第1反応の場合と同様とした。結果を表5に
示す。
【0065】実施例5 実施例2において、ジフェニルオキサレートを7.97
mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロライ
ドを0.040mmol(ジフェニルオキサレートに対
して0.5モル%)使用し、クロロホルムに代えて3−
クロロ−1−プロペンをテトラフェニルホスホニウムク
ロライド1モルに対して2.6モル使用し、反応温度を
260℃に変えたほかは、実施例2と同様に反応(第1
反応)を行った。その結果、ジフェニルオキサレートの
転化率は82.6%で、ジフェニルカーボネートの選択
率は99.0%であった。以下、実施例1と同様の手順
を繰り返して合計2回の反応を行った。但し、再反応で
は、ジフェニルオキサレート添加量、3−クロロ−1−
プロペン添加量等の反応条件は今回の第1反応の場合と
同様とした。結果を表5に示す。
【0066】実施例6 実施例2において、ジフェニルオキサレートを12.3
9mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドを0.061mmol(ジフェニルオキサレートに
対して0.5モル%)使用し、クロロホルムに代えて1
−クロロヘキサンをテトラフェニルホスホニウムクロラ
イドに対して等モル使用し、反応温度を260℃に変え
たほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)を行っ
た。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は9
0.8%で、ジフェニルカーボネートの選択率は99.
0%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り返し
て合計2回の反応を行った。但し、再反応では、ジフェ
ニルオキサレート添加量、1−クロロヘキサン添加量等
の反応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。結果
を表6に示す。
【0067】実施例7 実施例2において、ジフェニルオキサレートを8.23
mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロライ
ドを0.041mmol(ジフェニルオキサレートに対
して0.5モル%)使用し、クロロホルムに代えて塩化
ベンゾイルをテトラフェニルホスホニウムクロライド1
モルに対して3.6モル使用し、反応温度を260℃に
変えたほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)を行
った。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は8
9.8%で、ジフェニルカーボネートの選択率は99.
0%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り返し
て合計2回の反応を行った。但し、再反応では、ジフェ
ニルオキサレート添加量、塩化ベンゾイル添加量等の反
応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。その結果
を表5に示す。
【0068】実施例8 実施例2において、ジフェニルオキサレートを41.2
9mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドを0.826mmol(ジフェニルオキサレートに
対して2.0モル%)使用し、クロロホルムに代えて塩
化水素ガスをテトラフェニルホスホニウムクロライド1
モルに対して3.0モル使用し(窒素ガスで1容量%に
希釈して反応開始から30分間で供給し)、反応温度を
230℃に変えたほかは、実施例2と同様に反応(第1
反応)を行った。その結果、ジフェニルオキサレートの
転化率は80.1%で、ジフェニルカーボネートの選択
率は99.0%であった。以下、実施例1と同様の手順
を繰り返して合計2回の反応を行った。但し、再反応で
は、ジフェニルオキサレート添加量、塩化水素ガス添加
量等の反応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。
その結果を表5に示す。
【0069】比較例1 クロロホルムを添加することなく再反応を行ったほか
は、実施例1と同様にして合計3回の反応を行った。そ
の結果、第1反応では、ジフェニルオキサレートの転化
率が93.4%、ジフェニルカーボネートの選択率が9
9.0%で、再反応1回目では、ジフェニルオキサレー
トの転化率が55.4%、ジフェニルカーボネートの選
択率が90.0%で、再反応2回目では、ジフェニルオ
キサレートの転化率が36.8%、ジフェニルカーボネ
ートの選択率が53.2%であった。
【0070】
【表5】
【0071】実施例9 実施例2において、ジフェニルオキサレートを18.8
1mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドに代えてテトラフェニルホスホニウムブロマイドを
0.376mmol(ジフェニルオキサレートに対して
2.0モル%)使用し、クロロホルムをテトラフェニル
ホスホニウムブロマイド1モルに対して3.3モル使用
して、反応温度を230℃に、そして反応時間を2時間
に変えたほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)を
行った。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は
76.8%で、ジフェニルカーボネートの選択率は9
7.6%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り
返して合計2回の反応を行った。但し、再反応では、ジ
フェニルオキサレート添加量、クロロホルム添加量等の
反応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。その結
果を表6に示す。
【0072】実施例10 実施例2において、ジフェニルオキサレートを21.2
7mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドに代えてトリフェニルホスフィンを1.504mm
ol(ジフェニルオキサレートに対して7.0モル%)
使用し、クロロホルムをトリフェニルホスフィンに対し
て等モル使用して、反応温度を250℃に、そして反応
時間を2時間に変えたほかは、実施例2と同様に反応
(第1反応)を行った。その結果、ジフェニルオキサレ
ートの転化率は58.5%で、ジフェニルカーボネート
の選択率は91.4%であった。以下、実施例1と同様
の手順を繰り返して合計2回の反応を行った。但し、再
反応では、ジフェニルオキサレート添加量、クロロホル
ム添加量等の反応条件は今回の第1反応の場合と同様と
した。その結果を表6に示す。
【0073】実施例11 実施例2において、ジフェニルオキサレートを20.7
5mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドに代えてトリフェニルホスフィンオキサイドを1.
038mmol(ジフェニルオキサレートに対して5.
0モル%)使用し、クロロホルムをトリフェニルホスフ
ィンオキサイドに対して等モル使用して、反応温度を2
50℃に、そして反応時間を2時間に変えたほかは、実
施例2と同様に反応(第1反応)を行った。その結果、
ジフェニルオキサレートの転化率は34.6%で、ジフ
ェニルカーボネートの選択率は77.8%であった。以
下、実施例1と同様の手順を繰り返して合計2回の反応
を行った。但し、再反応では、ジフェニルオキサレート
添加量、クロロホルム添加量等の反応条件は今回の第1
反応の場合と同様とした。その結果を表6に示す。
【0074】実施例12 実施例2において、ジフェニルオキサレートを20.8
1mmol使用し、テトラフェニルホスホニウムクロラ
イドに代えてトリフェニルホスフィンジクロライドを
1.069mmol(ジフェニルオキサレートに対して
5.1モル%)を使用し、クロロホルムをトリフェニル
ホスフィンジクロライド1モルに対して0.9モル使用
して、反応温度を250℃に、そして反応時間を2時間
に変えたほかは、実施例2と同様に反応(第1反応)を
行った。その結果、ジフェニルオキサレートの転化率は
99.0%で、ジフェニルカーボネートの選択率は9
9.0%であった。以下、実施例1と同様の手順を繰り
返して合計2回の反応を行った。但し、再反応では、ジ
フェニルオキサレート添加量、クロロホルム添加量等の
反応条件は今回の第1反応の場合と同様とした。その結
果を表6に示す。
【0075】
【表6】
【0076】
【発明の効果】本発明により、ジアリールオキサレート
を有機リン化合物触媒の存在下で脱カルボニル反応させ
てジアリールカーボネートを製造する方法において、触
媒として用いる有機リン化合物を、長期間にわたって高
活性、高選択性に維持しながら繰り返し使用することが
できる。即ち、本発明は、公知のジアリールオキサレー
トを煮沸して脱カルボニル反応させる方法に比べ、工業
的に好適な低い反応温度でしかも高選択率で、ジアリー
ルカーボネートを連続製造できるものである。本発明に
より、毒性の強い化合物であるホスゲンを用いることな
く、ポリカーボネートの原料として有用なジアリールカ
ーボネートを工業的に連続製造することが可能になる。
本発明はジアリールオキサレートからジアリールカーボ
ネートを工業的に連続製造できる初めての方法であり、
非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図は本発明の一実施態様を示すフローシート
で、図中、は反応器、は蒸発器、は蒸留塔、1〜
9は導管を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−333307(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 68/00 C07C 69/96

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)ジアリールオキサレートを有機リ
    ン化合物触媒の存在下で脱カルボニル反応させてジアリ
    ールカーボネートを生成させ、(2)その反応液からジ
    アリールカーボネートを回収し、次いで(3)有機リン
    化合物触媒を含有するその残渣の存在下、ハロゲン化合
    物を添加して、ジアリールオキサレートを脱カルボニル
    反応させてジアリールカーボネートを生成させることを
    特徴とするジアリールカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 ジアリールオキサレートを有機リン化合
    物触媒の存在下で脱カルボニル反応させてジアリールカ
    ーボネートを生成させた反応液から、ジアリールカーボ
    ネートを回収して得られる、有機リン化合物触媒を含有
    する残渣に、ハロゲン化合物を添加して、該残渣をジア
    リールオキサレートの脱カルボニル反応に触媒として繰
    り返し使用することを特徴とするジアリールカーボネー
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機リン化合物触媒がリン原子の原子価
    が3価又は5価で、少なくとも1個の炭素−リン(C−
    P)結合を有する有機リン化合物であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のジアリールカーボネートの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 有機リン化合物触媒がホスホニウム塩、
    ホスフィン、ホスフィンジハライド又はホスフィンオキ
    サイドであることを特徴とする請求項1又は2記載のジ
    アリールカーボネートの製造方法。
  5. 【請求項5】 有機リン化合物触媒がテトラアリールホ
    スホニウム塩、トリアリールホスフィン、トリアリール
    ホスフィンジハライド又はトリアリールホスフィンオキ
    サイドであることを特徴とする請求項1又は2記載のジ
    アリールカーボネートの製造方法。
  6. 【請求項6】 有機リン化合物触媒がテトラアリールホ
    スホニウムハライド又はテトラアリールホスホニウムハ
    イドロジェンジハライドであることを特徴とする請求項
    1又は2記載のジアリールカーボネートの製造方法。
  7. 【請求項7】 ハロゲン化合物が飽和炭素にハロゲン原
    子が結合している構造(C−Hal)又はカルボニル炭
    素にハロゲン原子が結合している構造(−CO−Ha
    l)を有する有機ハロゲン化合物であることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のジアリールカーボネートの製造
    方法(但し、Halはハロゲン原子を表す)。
  8. 【請求項8】 ハロゲン化合物がリンのハロゲン化物、
    イオウのハロゲン化物、ハロゲン化水素及びハロゲン単
    体から選ばれる少なくとも1種の無機ハロゲン化合物で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載のジアリール
    カーボネートの製造方法。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化合物が塩素化合物であること
    を特徴とする請求項1、2、7又は8記載のジアリール
    カーボネートの製造方法。
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