JPH0374236B2 - - Google Patents

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JPH0374236B2
JPH0374236B2 JP20667983A JP20667983A JPH0374236B2 JP H0374236 B2 JPH0374236 B2 JP H0374236B2 JP 20667983 A JP20667983 A JP 20667983A JP 20667983 A JP20667983 A JP 20667983A JP H0374236 B2 JPH0374236 B2 JP H0374236B2
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benzene
dichloride
thioate
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【発明の詳細な説明】 本発明は、ホスホン酸モノエステルを収率よく
得る製造法に関する。さらに詳しくは、本発明は
一般式〔1〕 (式中、R1はアリール基を、R2はアルキル基を
示す。) で表されるO−アルキルアリールホスホノクロリ
ドチオエートと硝酸とを反応させることを特徴と
する一般式〔2〕 (式中、R1、R2は前記と同じ意味を示す。) で表されるホスホン酸モノエステルの製造法に関
する。
ホスホン酸モノエステルは金属抽出剤、防燃剤
等に用いられる有機燐化合物として有用である。
従来、ホスホン酸モノエステルの製造法としては
ホスホン酸ハライドのアルコリシスによる方法 (式中、Rはアリール基を、R′はアルキル基を
示す。) ホスホン酸モノエステルハライドの加水分解に
よる方法 (式中、Rはアリール基を、R′はアルキル基を
示す。) ホスホン酸ジエステルの加水分解による方法 (式中、Rはアリール基を、R′はアルキル基を
示す。) などが公知であり、コソラホフ(G.M.
Kosolapoff)とマイヤー(L.Maier)により報告
されたオルガニツク・ホスホラス・コンパウンド
ス(Organic phosphorus compounds)〔ア・ウ
イリー・インターサイエンス・パブリケイシヨン
(A Wiley interscience publication)第7巻、
第17頁〕に記載されている。
しかし、これらの製造法は、原料であるアリー
ルホスホン酸ジクロリドまたはアリールスルホン
酸エステルハライドおよびアリールホスホン酸ジ
エステルを得るのに煩雑でかつ多くの製造工程を
要し、また回収もしくは廃棄処理に多大の費用を
必要とする副生物が多量生成する。例えば、フエ
ニルホスホン酸ジクロリドを製造するにはベンゼ
ンと三塩化リンを過剰の塩化アルミニウム触媒の
存在下反応させてフエニルホスホナスジクロリド
塩化アルミニウム錯体を得たのち、その錯体を分
解してフエニルホスホナスジクロリドを単離す
る。フエニルホスホナスジクロリドを塩素および
二酸化イオウと反応させることによりフエニルホ
スホン酸ジクロリドを得る。
この製造工程において、多量の塩化アルミニウ
ムおよび副生する塩化チオニルの廃棄処理に多大
の費用を要する。また、フエニルホスホノチオイ
ツクジクロリドと塩素を反応させてテトラクロロ
フエニルホスホランを得、つづいて二酸化イオウ
を反応させることによりフエニルホスホン酸ジク
ロリドを得る。
この工程においても、多量の塩化イオウおよび
塩化チオニルが副生し、同様に廃棄処理の問題が
ある。
また、たとえばフエニルホスホン酸エステルク
ロリドを製造するには、フエニルホスホナスジク
ロリドとアルコールを反応させた後スルフリルク
ロリドと反応させる。
この工程においても原料であるフエニルホスホ
ナスジクロリドを得るために多量の塩化アルミニ
ウムの廃棄処理の問題がある。
さらに、フエニルホスホン酸ジエステルを製造
するには、フエニルホスホン酸ジクロリドとアル
コールを反応させて得る。
この工程も原料としてフエニルホスホン酸ジク
ロリドを用いることで前述と同様に多量の塩化ア
ルミニウムおよび副生する塩化チオニル等の廃棄
処理の問題がある。
以上、説明したように既知の製造法はいずれも
工業的に優れた製造法とはいえなかつた。
本発明者等は、従来の製造法に優る簡便で高収
率のホスホン酸モノエステルを得る経済的な製造
法の開発を目的として鋭意研究した結果、本発明
を完成した。
本発明の製造法において、使用する原料である
O−アルキルアリールホスホノクロリドチオエー
トは、例えばフエニルホスホノチオイツクジクロ
リドとアルコールとを脱塩酸剤の存在下反応させ
高収率で得ることができる。ここで用いるフエニ
ルホスホノチオイツクジクロリドは市販されてい
る農薬の中間体であり特公昭52−47458号公報に
記載されている製造法により硫塩化リンとベンゼ
ンとの反応により容易に、安価かつ多量に得られ
る。
本発明の製造法によりホスホン酸モノエステル
を製造するに際しては、O−アルキルアリールホ
スホノクロリドチオエートと溶媒を反応容器に入
れて加熱し、硝酸を徐々に滴下して反応を行う。
反応終了後、反応溶液を冷却して水層を分液し油
層を得る。この油層へ水酸化ナトリウム溶液を滴
下しホスホン酸モノエステルのナトリウム塩とす
る。油層を分液し水層を溶媒で数回洗浄する。こ
の水層へ濃塩酸を氷冷下加えると油層が分離す
る。この油層に溶媒を加え、水洗する。減圧下溶
媒を留去すると高収率でホスホン酸モノエステル
が得られる。
反応温度は、室温から100℃の範囲でよいが好
ましくは50〜80℃がよく、使用する溶媒の沸点で
反応させると便利である。反応時間は、反応温度
および硝酸水溶液の滴下速度によつて異なるが通
常2〜5時間でよい。
O−アルキルホスホノクロリドチオエートに対
する硝酸のモル比は2〜6倍モルがよく、好まし
くは3〜4倍モルがよい。また硝酸の濃度は30〜
60重量%がよい。
反応に際して、溶媒は使用しなくてもよいが、
ベンゼン、クロロベンゼン等を用いると反応はよ
り円滑に進行する。溶媒の使用量は、O−アルキ
ルホスホノクロリドチオエートに対して0.5〜5
倍重量がよく、好ましくは1〜2倍重量がよい。
本発明の優れた特徴をさらに詳細に説明するた
め、実施例および参考例をあげるが、本発明はこ
れらによつて限定されるものではない。
実施例 1 還流冷却器、温度計、撹拌器を取り付けた300
ml反応器にO−n−ブチルフエニルホスホノクロ
リドチオエート39.9g(純度87%)、ベンゼン
47.9gを入れて70℃に加熱した。40%硝酸77.2g
の一部を滴下し、褐色ガスの発生を認めたあと反
応温度を70℃に保持して残りの硝酸を徐々に滴下
した。反応終了後、室温まで冷却しベンゼン層と
水層に分けた。
ベンゼン層へ5%水酸化ナトリウム溶液を氷冷
下滴下しフエニルホスホン酸モノn−ブチルエス
テルのナトリウム塩とした後、ベンゼン層と水層
にわけた。水層を酢酸エチルで2回洗浄した。こ
の水層へ35%塩酸を氷冷下滴下した後、油層と水
層に分離した。油層にベンゼンを加えて3回水洗
した。減圧下溶媒を留去するとフエニルホスホン
酸モノn−ブチルエステルが淡黄色油状物として
28.9g得られた。ポテンシオメトリーによる純度
は98.3%であり、収率は95%であつた。
実施例 2 還流冷却器、温度計、撹拌器を取り付けた500
ml反応器にO−2−エチル−1−ヘキシルフエニ
ルホスホノクロリドチオエート46.3g(純度92
%)、ベンゼン55.6gを入れて70℃に加熱した。
40%硝酸77.2gの一部を滴下し、褐色ガスの発生
を認めたあと反応温度を70℃に保持して残りの硝
酸を徐々に滴下した。以後実施例1と同様にして
フエニルホスホン酸モノ2−エチル−1−ヘキシ
ルエステルを淡褐色油状物として36.9g得た。ポ
テンシオメトリーによる純度は99.5%であり、収
率は97%であつた。
実施例 3 還流冷却器、温度計、撹拌器を取り付けた300
ml反応器にO−ドデシルフエニルホスホノクロリ
ドチオエート53.0g(純度95%)、ベンゼン63.6
gを入れて70℃に加熱した。40%硝酸77.2gの一
部を滴下し、褐色ガスの発生を認めたあと反応温
度を70℃に保持して残りの硝酸を徐々に滴下し
た。以後実施例1と同様にしてフエニルホスホン
酸モノn−ドデシルエステルを淡褐色油状物とし
て41.7g得た。ポテンシオメトリーによる純度は
97.5%であり、収率は89%であつた。
参考例 1 還流冷却器、撹拌器を取り付けた300ml反応器
にフエニルホスホノチオイツクジクロリド42.2
g、ベンゼン63.3gおよび2−メチル5−エチル
ピリジン25.4gを入れ、5℃に冷却した。n−ブ
タノール15.5gを5〜10℃で徐々に滴下した。反
応終了後、水を加え2−メチル5−エチルピリジ
ンの塩酸塩を溶解し、ベンゼン層と水層に分離し
た。ベンゼン層を水洗し減圧下ベンゼンを溜去し
てO−n−ブチルフエニルホスホノクロリドチオ
エートを淡褐色油状物として48.3g得た。ガスク
ロマトグラフイーによる純度は87%であり、収率
は85%であつた。
参考例 2 還流冷却器、撹拌器を取り付けた300ml反応器
にフエニルホスホノチオイツクジクロリド42.2
g、ベンゼン63.3gおよび2−メチル−5−エチ
ルピリジン25.4gを入れ、5℃に冷却した。2−
エチル−1−ヘキサノール27.3gを5〜10℃で
徐々に滴下した。以後参考例1と同様にして2−
エチル−1−ヘキシルフエニルホスホノクロリド
チオエートを褐色油状物として60.9g得た。ガス
クロマトグラフイーによる純度は91%であり、収
率は91%であつた。
参考例 3 還流冷却器、撹拌器を取り付けた300ml反応器
にフエニルホスホノチオイツクジクロリド42.2
g、ベンゼン63.3gおよび2−メチル−5−エチ
ルピリジン25.4gを入れ、5℃に冷却した。n−
ドデシルアルコール39.1gを5〜10℃で徐々に滴
下した。以後参考例1と同様にしてO−ドデシル
フエニルホスホノクロリドチオエートを淡褐色油
状物として62.8g得た。ガスクロマトグラフイー
による純度は95%であり、収率は83%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式〔1〕 (式中、R1はアリール基を、R2はアルキル基を
    示す。) で表されるO−アルキルアリールホスホノクロリ
    ドチオエートと硝酸とを反応させることを特徴と
    する一般式〔2〕 (式中、R1はアリール基を、R2はアルキル基を
    示す。) で表されるホスホン酸モノエステルの製造法。 2 R1がフエニル基またはクロルフエニル基で
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造法。
JP20667983A 1983-11-02 1983-11-02 ホスホン酸モノエステルの製造法 Granted JPS6097987A (ja)

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JP20667983A JPS6097987A (ja) 1983-11-02 1983-11-02 ホスホン酸モノエステルの製造法

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Publication Number Publication Date
JPS6097987A JPS6097987A (ja) 1985-05-31
JPH0374236B2 true JPH0374236B2 (ja) 1991-11-26

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