JP3409492B2 - 積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体及びその積層フィルム - Google Patents

積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体及びその積層フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層フィルム用プロピ
レン系ランダム共重合体及びその積層フィルムに関す
る。詳しくは、ホットタック強度と低温ヒートシール性
の良好なプロピレン系ランダム共重合体とそれを利用し
た積層フィルムに関する。更に詳しくは、優れたホット
タック強度を示し、かつコロナ処理による低温ヒートシ
ール性の悪化が殆んど無いヒートシーラント用プロピレ
ン系ランダム共重合体とそれを使用した積層フィルムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは優れた物理的性質を有
していることから、広汎な用途に供されている。例え
ば、包装用フィルム分野においても広く使用されている
が、この種の用途においては低温度におけるヒートシー
ル性を向上させるため、通常、プロピレンとエチレンお
よび/またはα−オレフィンとのランダム共重合体とし
て提供されているのが一般的である。これらのランダム
共重合体は主に三塩化チタン系触媒またはチタン・マグ
ネシウム複合型触媒を用いて重合されたもので、低結晶
性・低融点で透明性とヒートシール性が良好である反
面、瞬間的なヒートシール性を示すホットタック強度は
LLDPE等のポリエチレン系ヒートシーラントに比べ
て弱いため、強いホットタック強度を要求される用途で
は使用できないのが現状であった。
【0003】また、エチレンおよび/またはα−オレフ
ィン含有量が増加するにともない、食品衛生上好ましく
ないとされている20℃キシレン可溶部が著しく増加す
るといった欠点があった。さらに、包装用フィルムとし
て用いる場合、表面のヒートシール層の印刷性を向上さ
せるため、コロナ放電処理するのが一般的である。しか
し、コロナ放電処理の結果、シール層のプロピレン系ラ
ンダム共重合体が分解され、低温ヒートシール性が悪化
するといった欠点があった。
【0004】一方、特開昭62−119212号公報に
は、少なくとも2つのインデニル基、置換インデニル基
またはその部分水素化物がエチレンを介して結合した形
態のものを配位子とするジルコニウム化合物、およびア
ルミノオキサンから成る触媒の存在下でプロピレンとα
−オレフィンとのランダム共重合体を製造し、同共重合
体と結晶性プロピレン・エチレン共重合体とのポリプロ
ピレン複合フィルムとしての評価は開示されている。し
かし、同フィルムのコロナ処理による印刷性の改良はな
されていない。また、特開平2−173016号公報に
は、エチレンおよびα−オレフィン含量が0〜10モル
%の量で存在するプロピレン系ランダム共重合体の記載
がある。しかし、この共重合体は、α−オレフィン含量
が低いため、低温ヒートシール性という点においては不
十分である。
【0005】特開平4−175317号公報には、プロ
ピレン含量0.01〜20重量%のシンジオタクチック
構造のプロピレン・ブテン−1ランダム共重合体の記載
がある。しかし、この共重合体は、低温ヒートシール性
には優れるが、結晶化速度が遅いため、ホットタック強
度という点においては不十分である。
【0006】特開平5−245992号公報には、低い
ヒートシール温度で高いシール強度と、良好な光学的性
質を有するエチレン含有量4.6重量%のシンジオタク
チック触媒系で得られるプロピレン・エチレンランダム
共重合体の記載がある。しかし、一般的にプロピレン・
エチレンランダム共重合体は20℃キシレン可溶部が多
く、さらにシンジオタクチック触媒系で得られるプロピ
レン系共重合体の結晶化速度は遅いため、シーラントと
しては不適当である。従って、低温ヒートシール性と優
れたホットタック強度、耐コロナ処理性という特性を共
に満足する積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合
体及びその積層フィルムは未だ存在しなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術では達成できていない前記の課題、すなわちポリプ
ロピレンのフィルムが本来有する好ましい特性である低
温ヒートシール性を有し、そのシール性が印刷向上のた
めに行うコロナ処理により悪化することが殆んどなく、
かつ優れたホットタック強度を示すといった特性をとも
に満足する積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合
体及びその積層フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかるプ
ロピレン系ランダム共重合体の開発について鋭意研究し
た結果、共重合体組成及び極限粘度、分子量分布が特定
の範囲にあり、かつ積層延伸したフィルムにおいて、2
5mmのフィルム幅の最高ホットタック強度が300g
以上であるプロピレン系ランダム共重合体によって、か
かる課題が達成できることを見いだし本発明を完成する
に至った。
【0009】すなわち、本発明は、プロピレンとブテン
−1とからなるプロピレン系ランダム共重合体であっ
て、 (A)ブテン−1の含有量が15.0〜30重量%の範
囲にあり、 (B)テトラリン中、135℃で測定した極限粘度
([η])が1.0≦[η]≦5.0dl/gの範囲に
あり、かつ、 (C)積層延伸したフィルムにおいて、25mmのフィ
ルム幅の最高ホットタック強度が300g以上であり、
プロピレン系ランダム共重合体が、ゲルパーミエイショ
ンクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布
(Mw/Mn)が3以下の範囲にあり、分子鎖中にメチ
レン単位−(CH 2 )−を2個以上有する構造に由来す
るシグナルを 13 C−NMRにより検出することを特徴と
する積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体及び
該プロピレン共重合体を積層してなる積層フィルムに係
るものである。
【0010】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体
は、プロピレンとブテン−1とからなる。かかる共重合
体は、プロピレンとブテン−1とを重合することにより
得ることができる。積層フィルム用プロピレン系ランダ
ム共重合体のブテン−1の含有量は15.0〜30重量
%である。6重量%未満では融点が高すぎるため低温ヒ
ートシール性が不足し、40重量%を越えると食品衛生
上好ましくないとされている20℃キシレン可溶部の量
が増加する。
【0011】本発明のプロピレン系ランダム共重合体
は、テトラリン中、135℃で測定した極限粘度
([η])が1.0≦[η]≦5.0dl/gの範囲で
あり、好ましくは1.5≦[η]≦3.0dl/gの範
囲である。[η]が1.0未満の場合は、ホットタック
強度が不十分である。また、[η]が5.0より大きい
場合は加工性が悪化する。また、本発明の積層フィルム
用プロピレン系共重合体は、積層延伸したフィルムにお
いて、25mmのフィルム幅の最高ホットタック強度が
300g以上を示すこと、好ましくは、ホットタック強
度が300g以上を示す温度範囲が35℃以上であるこ
とを特徴としている。なお、該共重合体の積層フィルム
のホットタック強度の測定は以下の方法で測定した。2
5mm幅のフィルムのシーラント面同士を重ね合わせ、
所定の温度に加熱されたヒートシーラー(テスター産業
製)で2kg/cm2 Gの荷重で2秒間圧着し、ヒート
シールする。次いで荷重を除いた直後に板状スプリング
でシール部分に剥離力を加え、剥離長さが1/8インチ
(3.2mm)を示す剥離力を求めた。
【0012】本発明の積層フィルム用プロピレン系ラン
ダム共重合体は、ブテン−1含有量と極限粘度
([η])が共に特定の範囲にあり、かつ該共重合体を
積層してなる積層フィルムの最高ホットタック強度が3
00g以上であることが必要である。これらのいずれか
の項目が本発明の範囲を外れるものでは、本願発明の目
的である低温ヒートシール性を保ちつつ、かつホットタ
ック強度に優れる積層フィルム用プロピレン系ランダム
共重合体とは成り得ない。尚、本発明のプロピレン系ラ
ンダム共重合体は、本質的にアイソタクチック構造を有
するものである。シンジオタクチック構造のものでは結
晶化速度が遅くホットタック強度が不足する。
【0013】本発明の積層フィルム用プロピレン系ラン
ダム共重合体には、本発明の目的を損なわない範囲で少
量のエチレンを共重合させることも可能である。なお、
本発明の積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体
は、その分子鎖中にメチレン単位−(CH2 )−を2個
以上有する構造に由来するシグナルが13C−NMRによ
って検出されるものが好ましく使用される。このこと
は、該共重合体において、プロピレンとブテン−1が共
重合する際に、頭頭結合、尾尾結合が存在していること
を示している。なお、該共重合体の13C−NMRの測定
は、10mmφの試料管中で約150mgの共重合体を
3mlのオルトジクロロベンゼンに溶解した溶液を、通
常、測定温度135℃、測定周波数67.8MHz、ス
ペクトル幅3000Hz、フィルター幅10000H
z、パルス繰り返し時間10秒、パルス幅45゜、積算
回数5000〜7000回の条件で測定した。スペクト
ルの解析は、Kazuo Soga, Takeshi Shiono, Walter Kam
insky, Makromol. Chem., Rapid Commun., 8 , 305(19
87) 、Alfonso Grassi, Adolfo Zambelli, Luigi Resco
ni, Enrico Albizzati, Romano Mazzocchi, Macromolec
ules,21, 617(1988) らの報告に基づいて行なった。
【0014】本発明の積層フィルム用プロピレン系共重
合体の、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(G
PC)で測定した分子量分布(Mw/Mn)は、3以下
の範囲にある。この範囲を外れるものでは本願発明の目
的である、コロナ処理によってそのヒートシール性の悪
化が少なく、かつ、優れたホットタック強度を有すると
いう特性をともに満足する積層フィルム用プロピレン系
ランダム共重合体とは成り得ない。
【0015】本発明の積層フィルム用プロピレン系ラン
ダム共重合体は、所定量のプロピレンとブテン−1とを
シクロペンタジエニル環を有する周期表第IVB族の遷
移金属化合物(1)、および、メチルアルミノオキサン
あるいは周期表第IVB族の遷移金属化合物(1)と反
応してイオン性の錯体を形成する化合物(2)と有機ア
ルミニウム化合物(3)から成る触媒の存在下で重合さ
せることにより製造することができる。
【0016】本発明のプロピレン系ランダム共重合体の
製造に用いられるシクロペンタジエニル環を有する周期
律表第IVB族の遷移金属化合物(1)は、シクロアル
カジエニル基またはその置換体、具体的には、インデニ
ル基、置換インデニル基及びその部分水素化物からなる
群から選ばれた少なくとも2個の基が低級アルキレン基
あるいはシリレン基を介して結合した多座配位化合物を
配位子とするジルコニウム及びハフニウム化合物であ
る。すなわち、遷移金属化合物(1)は、H.H.Brintzin
ger et al,J.Organometal.Chem.,288 ,63(1985) 記載の
エチレン−ビス−(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ドやJ.Am.Chem.Soc., 109 ,6544(1987) 記載のエチレン
−ビス−(インデニル)ハフニウムジクロリド、H.Yama
zaki et al, Chemistry Letters, 1853(1989) 記載のジ
メチルシリルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロリドあるいはこれらの錯体のハフニウム
ジクロリドなどのジルコニウム及びハフニウムの立体硬
質(stereorigid)キラル(chiral)化合物である。
【0017】具体的に例示すれば、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(4,
5, 6, 7−テトラヒドロ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、エチレンビス(4−メチル−1−イン
デニル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(5−
メチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エ
チレンビス(6−メチル−インデニル)ジルコニウムジ
クロリド、エチレンビス(7−メチル−1−インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、エチレンビス(2, 3−
ジメチル−インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチ
レンビス(4, 7−ジメチル−1−インデニル)ジルコ
ニウムジクロリド、エチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムジクロリド、エチレンビス(4, 5, 6, 7−テト
ラヒドロ−1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エ
チレンビス(4−メチル−1−インデニル)ハフニウム
ジクロリド、エチレンビス(5−メチル−1−インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(6−メチル
−1−インデニル)ハフニウムジクロリド、エチレンビ
ス(7−メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロリ
ド、エチレンビス(2, 3−ジメチル−1−インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、エチレンビス(4, 7−ジ
メチル−1−インデニル)ハフニウムジクロリド、ジメ
チルシリルビス(インデニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリルビス(インデニル)ハフニウムジク
ロリド、ジメチルシリルビス(4−メチルインデニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(4−メ
チルインデニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリ
ルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロリド、ジメチルシリルビス(2,4−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、
ジメチルシリルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジクロリド、ジメチルシリルビス
(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジク
ロリド、ジメチルシリルビス(3−メチルシクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0018】周期表第IVB族の遷移金属化合物(1)
と反応してイオン性の錯体を形成する化合物(2)とし
ては、トリフェニルカルビニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、N, N−ジメチルアニリニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
リチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
トのようなテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート
アニオン含有化合物や、トリフェニルカルビニウムテト
ラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネ─ト、N,
N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロ
フェニル)アルミネ─ト、リチウムテトラキス(ペンタ
フルオロフェニル)アルミネ─トのようなテトラ(ペン
タフルオロフェニル)アルミネ─トアニオン含有化合物
が好適に使用される。
【0019】本発明で用いられる有機アルミニウム化合
物(3)は、少なくとも分子内に1個のAl−C結合を
有するものである。かかる有機アルミニウム化合物の具
体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム等のトリア
ルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムハライド、
ジイソブチルアルミニウムハライド等のジアルキルアル
ミニウムハライド、トリアルキルアルミニウムとジアル
キルアルミニウムハライドの混合物、テトラエチルジア
ルモキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキル
アルモキサンが例示できる。これらの有機アルミニウム
化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、トリアルキ
ルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混
合物、アルキルアルモキサンが好ましく、とりわけトリ
エチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロリド
の混合物およびテトラエチルジアルモキサンが好まし
い。有機アルミニウムとしてはトリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム等がより好適に使用さ
れる。有機アルミニウム化合物の使用量は、遷移金属化
合物(1)中の遷移金属原子1モル当たり1〜1000
モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、特に5〜6
00モルの範囲が好ましい。
【0020】共重合において、ブテン−1の仕込方法と
しては特に制限はなく、重合の始めに仕込んでも、重合
の途中に添加してもよく、添加方法は一括、あるいは分
割添加あるいは連続添加してもよい。また重合方法につ
いては特に制限はなく、不活性炭化水素等を用いる溶媒
重合法(懸濁重合、溶液重合)または実質的に不活性炭
化水素溶媒の存在しない条件で重合する塊状重合法、気
相重合法も利用できる。共重合の際に使用される炭化水
素溶媒としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロペンタ
ン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素、及びベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロ
ホルム、ジクロロメタン、ニ塩化エチレン、クロロベン
ゼン等の塩化水素含有溶媒等が挙げられる。また、原料
であるプロピレン中で共重合を行うこともできる。重合
温度としては、45〜100℃であり、重合圧力として
は常圧〜100Kg/cm2で行うのが一般的であり、
好ましくは、常圧〜50Kg/cm2の範囲である。本
発明の共重合体の分子量は、水素および/または重合温
度および/または有機アルミニウム量で制御できる。
【0021】本発明の該共重合体には、常用される酸化
防止剤、中和剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防
止剤など必要に応じて配合することができる。以下実施
例によって本発明を具体的に説明するが本発明の範囲は
実施例のみに限定されるものではない。
【0022】次に、本発明の積層フィルムについて説明
する。本発明のプロピレン系ランダム共重合体を積層し
て積層フィルムにすることにより、ポリプロピレンのフ
ィルムが本来有する好ましい特性である低温ヒートシー
ル性を有し、そのシール性が印刷性向上のため行うコロ
ナ処理により悪化することが殆んどなく、かつ非常に優
れたホットタック強度を示すといった特性をともに満足
する積層フィルムを得ることができる。
【0023】本発明の積層フィルムは、基材となるフィ
ルム(或いはシート)の片面、あるいは両面に、上記プ
ロピレン系ランダム共重合体を公知の方法によって積層
することにより得ることができる。基材としては、例え
ば結晶性α−オレフィン重合体が用いられ、特に結晶性
ポリプロピレンが好適に使用される。結晶性ポリプロピ
レンは、一般的には沸騰ヘプタン不溶部分を80%以上
含み、極限粘度([η])が1.3〜4.2dl/gを
有し、重合体中のプロピレン成分が95%以上のものが
好適に使用できる。また結晶性ポリプロピレンは、5%
以下のエチレン及び/またはブテン−1成分を含む共重
合体であってもよい。
【0024】本発明の積層フィルムは、例えば次の方法
により得ることができる。即ち、基材層及び上記プロピ
レン系ランダム共重合体を予め形成したシートを、接着
剤を用いて加圧ローラー間に一緒に通す方法、上記プロ
ピレン系ランダム共重合体をトルエン等の溶媒の溶液ま
たは分散体として基材層上に塗布して積層する方法、上
記プロピレン系ランダム共重合体および基材ポリマーを
別々の押出機で押出し、共通のダイの中または出口で両
者がまだ溶融状態のうち接合する方法等によって本発明
の積層フィルムが得られる。
【0025】本発明の積層フィルムは、上記プロピレン
系ランダム共重合体を積層後、一軸あるいは二軸延伸さ
せてもよい。かかる延伸積層フィルムは次のような公知
の方法で製造される。即ち、1.シートを成形する押出
用ダイの中、または出口付近で、まだ溶融状態のうちに
両者を複合する所謂共押しで原反積層シートを作製し、
その後で、延伸する方法。2.基材のシートに、上記プ
ロピレン系ランダム共重合体を押出ラミネート加工を行
い、その後で延伸する方法。3.基材のシートを予め金
属ロールを含むロール群で加熱状態でMD方向に延伸
し、このシート上に、上記プロピレン系ランダム共重合
体を押出ラミネート加工を行い、その後でTD方向へ延
伸する方法等がある。
【0026】以上のようにして製造された積層フィルム
は、優れたホットタック強度と低温ヒートシール性を有
すると同時に、透明性、剛性にもすぐれており、大きな
実用的価値を有するものである。なお、発明の詳細な説
明および実施例中の各項目の測定値は、下記の方法で測
定した。 (1)ブテン含有量(単位:重量%) ブテン−1含有量;13C−核磁気共鳴スペクトル法によ
り決定した。 (2)融点(Tm)(単位:℃) 示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC)を用
いて、あらかじめ試片10mgを窒素雰囲気下で220
℃で5分間溶融した後、5℃/分の降温速度で50℃ま
で降温して結晶化させた。その後、10℃/分で昇温さ
せて、得られた融解吸熱カ−ブの最大ピ−クの温度を融
点とした。 (3)ヒートシール温度(単位:℃) フィルムのシーラント面同士を重ね合わせ加熱されたヒ
ートシーラーで2秒間、2Kg/cm2 の荷重をかけ圧
着して得た幅25mmのシールされたフィルムを、一夜
放置後、23℃で剥離速度200mm/分、剥離角度1
80°で剥離したときの剥離抵抗力が300g/25m
mになるヒートシーラーの温度をヒートシール温度とし
た。 (4)20℃キシレン可溶部(CXS) 試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた
後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを
析出物と溶液とにろ別し、ろ液を乾固して減圧下70℃
で乾燥した。その重量を測定して含有%を求めた。 (5)コロナ処理 コロナ処理は、田辺プラスチック(株)社製のラミネー
ターと春日電気(株)社製の高周波電源を用い、ライン
速度30m/分、コロナ放電圧160Vで行った。 (6)ホットタック強度 テスター産業製ヒートシーラーを用い、前述の明細書記
載の方法により測定した。 (7)重量平均分子量/数平均分子量(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、下記の条件で測定した。また、検量線は標準ポリ
スチレンを用いて作成した。 機種 ミリポアウオーターズ社製 150CV
型 カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロロベンゼ
ン、 サンプル濃度 5mg/8ml なお、本条件でNBS(National Bureau of Standard
s)のStandard Reference Material 706(Mw/M
n=2.1のポリスチレン)を測定したところ、分子量
分布(Mw/Mn)2.1が得られた。
【0027】
【実施例】シクロペンタジエニル環を有する周期表第I
VB族の遷移金属化合物(1)、メチルアルミノキサン
としては次のものを使用した。 遷移金属化合物(1) エチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリドは、
日本ファインケミカル(株)製市販品を使用した。ま
た、メチルアルモキサンは東ソー・アクゾ(株)製市販
品のM−MAOを使用した。
【0028】実施例1 重合 (触媒溶液の調製)磁気攪拌子を備えた100ミリリッ
トルのフラスコを窒素置換し、窒素雰囲気下、エチレン
ビス(インデニル)ハフニウムジクロリド2.2mg
を、メチルアルモキサンのトルエン溶液に投入し、室温
で5分攪拌することによって触媒溶液を調製した。この
ときの[Al]/[Hf]モル比は1000であった。 (重合方法)3リットルのかき混ぜ式ステンレス製オー
トクレーブを窒素置換し、1000mlのトルエン、4
5gの液化ブテン−1、ついで110gのプロピレンを
仕込み、オートクレーブの温度を重合温度50℃に調整
し重合の準備をした。前述の触媒溶液をオートクレーブ
内にプロピレンで圧入し、50℃で1時間重合を続け
た。この間、プロピレンを6Kg/cm2 でフィードし
続けた。その後、イソブチルアルコール10mlを圧入
することにより重合を停止し、さらに攪拌しながら未反
応モノマーをパージした。パージ終了後、オートクレー
ブ内容物を約4倍量のエタノール中に投入し、析出した
重合体を60℃で約4時間乾燥して、84.5gのプロ
ピレン/ブテン−1共重合体を得た。得られた共重合体
のブテン−1含量は16.1重量%であり、示差走査熱
量計により測定した融点(Tm)は105.4℃、13
5℃テトラリン中で測定した極限粘度[η]は2.0、
Mw/Mnは2.1、CXSは0.50重量%であっ
た。13C−NMRにより共重合体の分子鎖中にメチレン
単位を2個以上有する構造に由来するシグナルを検出し
た。 (フィルム作製と物性評価)得られた共重合体は、共重
合体100重量部に、スミライザーBHTを0.2重量
部、イルガノックス1010を0.05重量部、ステア
リン酸カルシウムを0.1重量部をそれぞれ添加して小
型ロール混練機で10分間混合し、裁断してペレットと
した。東洋精機製卓上二軸延伸機によりポリプロピレン
部(500μm)(住友化学工業(株)製FS2011
D:MFR=2.2〜2.8g/10分、密度=0.9
02g/cm3 、エチレン含量=0.3〜0.5重量
%、CXS=3.5重量%、Tm=158℃)と、この
共重合体からなるシーラント部(100μm)の二層か
らなる90mm角の貼り合わせシートを150℃で3分
間予熱後、延伸速度 5m/分、倍率(X×Y)5×5
倍で延伸加工し、厚さ22μmのフィルムを作製した。
このフィルムは、シール温度92〜128℃で300g
以上のホットタック強度を示し、また、そのヒートシー
ル温度は86℃、コロナ処理した後のヒートシール温度
は82℃であった。
【0029】実施例2 実施例1の重合において、エチレンビス(インデニル)
ハフニウムジクロリドを2.4mg、重合温度を45℃
で重合を行なった以外は実施例1と同様に行い、57.
0gのプロピレン/ブテン−1共重合体が得られた。得
られた共重合体のブテン−1含量は15.0重量%であ
り、示差走査熱量計により測定した融点(Tm)は10
8.1℃、135℃テトラリン中で測定した極限粘度
[η]は2.4、Mw/Mnは2.2、CXSは0.5
3重量%であった。13C−NMRにより共重合体の分子
鎖中にメチレン単位を2個以上有する構造に由来するシ
グナルを検出した。この共重合体をシーラント部に用い
たフィルムは、シール温度94〜133℃で300g以
上のホットタック強度を示し、また、そのヒートシール
温度は88℃、コロナ処理した後のヒートシール温度は
84℃であった。
【0030】実施例3 実施例1の重合において、液化ブテン−1を52g、液
化プロピレンを105g、40分間重合を行なった以外
は実施例1と同様に行い、98.0gのプロピレン/ブ
テン−1共重合体が得られた。得られた共重合体のブテ
ン−1含量は17.9重量%であり、示差走査熱量計に
より測定した融点(Tm)は102.0℃、135℃テ
トラリン中で測定した極限粘度[η]は1.9、Mw/
Mnは2.4、CXSは11.7重量%であった。13
−NMRにより共重合体の分子鎖中にメチレン単位を2
個以上有する構造に由来するシグナルを検出した。この
共重合体をシーラント部に用いたフィルムは、シール温
度88〜124℃で300g以上のホットタック強度を
示し、また、そのヒートシール温度は82℃、コロナ処
理した後のヒートシール温度は79℃であった。
【0031】比較例1 住友ノーブレンBH180G(住友化学工業(株)製、
プロピレン/ブテン−1共重合体:ブテン−1含量は2
2.9重量%、融点は138℃、極限粘度([η])は
1.86dl/g)をシーラント部に用いて、フィルム
作製と物性評価を実施例1と同様に行った。この共重合
体をシーラント部に用いたフィルムは、いずれのシール
温度においても300g以上のホットタック強度を示さ
ず、最高ホットタック強度は高々250g程度であっ
た。また、ヒートシール温度は90℃、コロナ処理した
後のヒートシール温度は111℃であった。
【0032】比較例2 3リットルのかき混ぜ式ステンレス製オートクレーブを
窒素置換し、活性アルミナ処理することにより精製した
n−ヘキサン1000ml、トリエチルアルミニウム
4.4mmol、及びシクロヘキシルジメトキシシラン
0.33mmolを仕込み、水素圧 100mmHgを
加えた。ついで94gの液化プロピレンと100gの液
化ブテン−1を仕込み、オートクレーブの温度を50℃
に昇温した後、特開平1−319508号公報記載(実
施例2(A),(B))の方法で調製した固体触媒27
mgをヘキサンスラリーにしてプロピレンガスにて圧入
し、プロピレンガスをフィードしながら重合圧約4.0
Kg/cm2 、50℃で2時間重合を続けた。重合終了
後、未反応モノマーをパージし、プロピレンオキサイド
を3.0ml添加することにより脱灰した。オートクレ
ーブ内容物は約4倍量のエタノール中に投入し、析出し
た重合体を60℃で4時間乾燥し、161gのプロピレ
ン/ブテン−1ランダム共重合体を得た。この共重合体
のブテン−1含量は21.0重量%、融点(Tm)は1
31℃、極限粘度([η])は2.03dl/gであっ
た。この共重合体をシーラント部に用いてフィルムの作
製と物性評価を実施例1と同様に行った。フィルムは、
いずれのシール温度においても300g以上のホットタ
ック強度を示さず、最高ホットタック強度は高々180
g程度であった。また、ヒートシール温度は105℃、
コロナ処理した後のヒートシール温度は114℃であっ
た。
【0033】比較例3 重合 (触媒溶液の調製)磁気攪拌子を備えた100mlのフ
ラスコを窒素置換し、窒素雰囲気下、エチレンビス(イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド2.5mgを、トリ
エチルアルミニウムを[Al]/[Zr]モル比で50
0加えたトルエン溶液に投入し、室温で5分攪拌するこ
とによって触媒溶液を調製した。 (重合方法)1リットルのかき混ぜ式ステンレス製オー
トクレーブを窒素置換し、56gの液化ブテン−1、つ
いで224gのプロピレンを仕込み、オートクレーブの
温度を重合温度25℃に調整し重合の準備をした。前述
の触媒溶液を、ついで[Zr]/[B]モル比で1のト
リフェニルカルビニウムテトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボレートのトルエン溶液をオートクレーブ内に
圧入し、25℃で1時間重合を続けた。所定時間後、イ
ソブチルアルコール10mlを圧入することにより重合
を停止し、さらに攪拌しながら未反応モノマーをパージ
した。パージ終了後、オートクレーブ内容物を約2リッ
トルのエタノール中に投入し、析出した重合体を60℃
で約4時間乾燥して、96.3gのプロピレン/ブテン
−1共重合体を得た。得られた共重合体のブテン−1含
量は17.7重量%であり、示差走査熱量計により測定
した融点(Tm)は115.8℃、135℃テトラリン
中で測定した極限粘度[η]は0.39、CXSは3.
3重量%であった。13C−NMRにより共重合体の分子
鎖中にメチレン単位を2個以上有する構造に由来するシ
グナルを検出した。フィルムの作製と物性評価を実施例
1と同様に行った。この共重合体をシーラント部に用い
たフィルムは、いずれのシール温度においても300g
以上のホットタック強度を示さず、最高ホットタック強
度は75g以下であった。また、ヒートシール温度は1
05℃、コロナ処理した後のヒートシール温度は105
℃であった。
【0034】比較例4 比較例3の重合において、液化ブテン−1を84g、液
化プロピレンを196g、0℃で1.5時間重合を行な
った以外は比較例3と同様に行い、30.6gのプロピ
レン/ブテン−1共重合体が得られた。得られた共重合
体のブテン−1含量は25.2重量%であり、示差走査
熱量計により測定した融点(Tm)は108.4℃、1
35℃テトラリン中で測定した極限粘度[η]は0.5
5、Mw/Mnは1.9、CXSは2.1重量%であっ
た。13C−NMRにより共重合体の分子鎖中にメチレン
単位を2個以上有する構造に由来するシグナルを検出し
た。フィルムの作製と物性評価を実施例1と同様に行っ
た。この共重合体をシーラント部に用いたフィルムは、
いずれのシール温度においても300g以上のホットタ
ック強度を示さず、最高ホットタック強度は高々200
g程度であった。また、ヒートシール温度は89℃、コ
ロナ処理した後のヒートシール温度は91℃であった。
【0035】比較例5 (触媒溶液の調製)磁気攪拌子を備えた100ミリリッ
トルのフラスコを窒素置換し、窒素雰囲気下、イソプロ
ピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド2.4mgを、メチルアルモノキ
サンを[Al]/[Zr]モル比で1000加えたトル
エン溶液に投入し、室温で5分攪拌することによって触
媒溶液を調製した。 (重合方法)比較例3の重合において、液化ブテン−1
を42g、液化プロピレンを238g、0℃で2時間重
合を行なった以外は比較例3と同様に行い、13.9g
のプロピレン/ブテン−1共重合体が得られた。得られ
た共重合体のブテン−1含量は21.6重量%であり、
示差走査熱量計により測定した融点(Tm)は121.
1℃、135℃テトラリン中で測定した極限粘度[η]
は1.9、CXSは3.5重量%であった。なお、本比
較例で合成された共重合体は、シンジオタクチック構造
を有するプロピレン/ブテン−1ランダム共重合体であ
った。フィルムの作製と物性評価を、実施例1と同様に
行なった。この共重合体をシーラント部に用いたフィル
ムは、いずれのシール温度においても300g以上のホ
ットタック強度を示さず、最高ホットタック強度は高々
80g程度であった。また、ヒートシール温度は99
℃、コロナ処理した後のヒートシール温度は102℃で
あった。
【0036】
【発明の効果】本発明により、優れたホットタック強度
を示し、かつコロナ処理によるヒートシール性の悪化が
殆んどない積層フィルム用プロピレン系共重合体および
その積層フィルムを得ることができる。この積層フィル
ム用プロピレン系ランダム共重合体は、ヒートシーラン
トに好適に使用でき、積層フィルムは包装用フィルム等
として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る実施例のシール温度
(℃)とバネ荷重により瞬間的に剥離させたときの、
3.2mm剥離したときの荷重(g)との関係を示した
ものである。
【図2】図2は、比較例のシール温度(℃)とバネ荷重
により瞬間的に剥離させたときの、3.2mm剥離した
ときの荷重(g)との関係を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 義明 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−173016(JP,A) 特開 昭62−119212(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 10/00 - 10/14 C08F 110/00 - 110/14 C08F 210/00 - 210/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プロピレンとブテン−1とからなるプロピ
    レン系ランダム共重合体であって、 (A)ブテン−1の含有量が15.0〜30重量%の範
    囲にあり、 (B)テトラリン中、135℃で測定した極限粘度
    ([η])が1.0≦[η]≦5.0dl/gの範囲に
    あり、かつ、 (C)積層延伸したフィルムにおいて、25mmのフィ
    ルム幅の最高ホットタック強度が300g以上であり、 プロピレン系ランダム共重合体が、ゲルパーミエイショ
    ンクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布
    (Mw/Mn)が3以下の範囲にあり、分子鎖中にメチ
    レン単位−(CH 2 )−を2個以上有する構造に由来す
    るシグナルを 13 C−NMRにより検出する ことを特徴と
    する積層フィルム用プロピレン系ランダム共重合体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のプロピレン系ランダム共重
    合体を基材に積層してなることを特徴とする積層フィル
    ム。
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