JPH09277456A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH09277456A
JPH09277456A JP9155196A JP9155196A JPH09277456A JP H09277456 A JPH09277456 A JP H09277456A JP 9155196 A JP9155196 A JP 9155196A JP 9155196 A JP9155196 A JP 9155196A JP H09277456 A JPH09277456 A JP H09277456A
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昌弘 若山
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洋 笠原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衝撃強度、突刺強度、低温ヒートシール性、
ヒートシール強度、夾雑物ヒートシール性等のヒートシ
ール特性、ホットタック性、成形時のネックイン、ドロ
ーダウン等の成形性などに優れた積層体。 【解決手段】 基材層からなる第I層とハ゛リヤー性材料層か
らなる第II層及びシーラント層からなる第III層で構成される
積層体であって、シーラント層が下記エチレン系樹脂組成物から
なる。シクロヘ゜ンタシ゛エン化合物、周期律表第IV族の遷移金属
化合物を含む触媒の存在下にエチレン又はエチレンと炭素数3〜2
0のα-オレフィンとを重合させて得られ、密度が0.86〜0.96g
/cm3、メルトフローレート0.1〜100g/10分、分子量分布(Mw/
Mn)が1.5〜5.0、組成分布ハ゜ラメーターCbが2.00以下の要
件を満足するエチレン単独重合体又はエチレン・α-オレフィン共重合
体98〜20重量%と、他のエチレン系重合体2〜80重量%を含
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性、衝撃強
度、低温ヒートシール性、ヒートシール強度等のヒート
シール特性等が優れ、ガスバリアー性や強い腰を有し、
突刺強度等に優れるシーラント層を有する積層体に関
し、特に低温ヒートシール性、ヒートシール強度夾雑物
ヒートシール性等のヒートシール特性、ホットタック性
や突刺強度等に優れた積層体であり、押出ラミネート成
形時におけるネックイン、ドーダウン(延展性)等の成
形性に優れた積層体であって、該積層体は、例えば漬
物、乳製品、レトルト食品あるいは冷凍食品、調味料、
菓子などの食品あるいは衣類などの各種包装材、各種液
体輸送用包材、包装袋等に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】食品包装材、食品包装袋等に使用される
昨今の積層体においては、柔軟性、耐突刺強度や高速製
袋時の高いヒートシール強度や低温ヒートシール性、夾
雑物ヒートシール性等のヒートシール特性、高いガスバ
リヤー性、水蒸気バリヤー性等の性能が要求されてい
る。このような要求から従来においては高いバリヤー性
を付与するためにアルミニウム箔やエチレンー酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物(EVOH)フイルムがバリヤー層
として用いられ、ヒートシール層としては高圧重合法に
よる低密度ポリエチレン(以下LDPEと称す)、チー
グラー系触媒による重合で得られる直鎖状低密度ポリエ
チレン(以下LLDPEと称す)、あるいはこれらの混
合物等が一般的に用いられている。しかし、LDPE
は、成形加工性に優れるものの、低温ヒートシール性、ヒ
ートシール強度、夾雑物ヒートシール性等のヒートシー
ル特性、ホットタック性等が劣るという問題を有してい
る。このLDPEの低温ヒートシールを改良する樹脂と
してエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などが用
いられているが、このEVAにおいても前述のヒートシ
ール強度、ホットタック性等は改良されなく、かつ高温
で成形されるラミネート加工時に臭いが発生するという
問題を有している。一方、LLDPEはヒートシール強
度、機械的強度などが優れるものの、低温ヒートシール
性、夾雑物ヒートシール性、ホットタック性等の諸物性
が劣り、成形加工性も問題となっている。 また、LL
DPEの成形性を改良するためにLDPEを配合するこ
とが提案されているが、LDPEを配合するため機械的
強度の低下を招くものとなり改良が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑み、衝撃強度、突刺強度、低温ヒートシール性、ヒー
トシール強度、夾雑物ヒートシール性等のヒートシール
特性、ホットタック性等が良好であり、また、成形時の
ネックイン、ドローダウン(延展性)等の成形性などに
優れた積層体を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討の結
果、特定の触媒を用いたエチレン単独重合体またはエチ
レン・α−オレフィン共重合体と従来のエチレン系重合
体とを特定量配合することにより本発明の目的を達成す
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の第1は、基材層からなる第I層と
バリヤー性材料層からなる第II層およびシーラント層か
らなる第III層で少なくとも構成される積層体であっ
て、該シーラント層が下記エチレン系樹脂組成物からな
ることを特徴とする積層体である。 [エチレン系樹脂組成物] (A)少なくともシクロペンタジエン化合物、周期律表
第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下にエチレン
またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを
(共)重合させることにより得られる (a1)密度が0.86〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが2.00以下の要
件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−
オレフィン共重合体98〜20重量%と、 (B)他のエチレン系重合体2〜80重量%を含む樹脂
組成物である。
【0006】本発明の第2は前記請求項1に係る発明に
おいて、その(A)エチレン単独重合体またはエチレン
・α−オレフィン共重合体を、シクロペンタジエニル骨
格を有する配位と周期律表第IV族の遷移化合物を含む少
なくとも1種の触媒の存在下でエチレンまたはエチレン
と炭素数3〜20のα−オレフィンとを(共)重合させ
ることにより得られる (a1)密度が0.86〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.
2、 (a5)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温
度−溶出量曲線のピークが実質的に1個存在することを
満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレ
フィン共重合体(A1)にした積層体である。
【0007】本発明の第3は前記請求項1に係る発明に
おいて、その(A)エチレン単独重合体またはエチレン
・α−オレフィン共重合体を、 (a1)密度が0.86〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.0
0、 (a5)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温
度−溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在するこ
と、 (a6)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(OD
CB)可溶分量X(wt%)と 密度d及びMFR(メルト
フローレート)が次の関係を満足すること、 a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
2+2.0を満足するエチレン単独重合体またはエチレン
・α−オレフィン共重合体(A2)にした積層体であ
る。
【0008】本発明の前記(B)他のエチレン系重合体
として、高圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体
および/または密度が0.86〜0.97g/cm3のエ
チレン−α−オレフイン共重合体を使用することが望ま
しく、特に前記(B)他のエチレン系重合体が、高圧ラ
ジカル重合による低密度ポリエチレンおよび/または密
度が0.86〜0.94g/cm3のエチレン−α−オレ
フイン共重合体を用いることが好ましい。 また、第III層のエチレン系樹脂組成物は、(c1)メ
ルトフローレート1〜50g/10分、(c2)190
℃におけるダイスウエル比(DSR)が1.10〜3.
00、(c3)190℃における溶融張力(MT)が
0.5〜4.0gの範囲のものであることが望ましい。
さらに、シーラント層を形成する第III層は、押出ラミ
ネート成形で成形されたものであることが望ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。ま
ず、本発明の積層体の特徴である第III層のシーラント
層について詳述する。本発明のエチレン単独重合体また
はエチレン・α−オレフィン共重合体(A)は、少なく
ともシクロペンタジエン化合物、周期律表第IV族の遷移
化合物を含む少なくとも1種の触媒の存在下にエチレン
と炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合させるこ
とにより得られる下記(a1)〜(a4)の要件、(a
1)密度が0.86〜0.96g/cm3、(a2)メル
トフローレート0.1〜100g/10分、(a3)分
子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、(a4)組
成分布パラメーターCbが2.00以下を満足するエチ
レン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合
体であって、図1に示されるような、連続昇温溶出分別
法(TREF)により求めた溶出温度−溶出量曲線にお
いて実質的にピークを1個有し、シクロペンタジエニル
骨格を有する配位子と周期律表第IV族の遷移金属化合物
を含む少なくとも1種の触媒下の存在下で得られる一般
的なメタロセン触媒によるエチレン単独重合体またはエ
チレン・α−オレフィン共重合体(A1)および/また
は図2に示されるような、連続昇温溶出分別法(TRE
F)により求めた溶出温度−溶出量曲線において実質的
にピークが複数個の特殊な新規エチレン単独重合体また
はエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)を包含す
るものである。
【0010】上記本発明のエチレン単独重合体またはエ
チレン・α−オレフィン共重合体(A)のα−オレフィ
ンとは、炭素数が3〜20、好ましくは3〜12のもの
であり、具体的にはプロピレン、1−ブテン、1−ペン
テン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−
オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられ
る。また、これらのα−オレフィンの含有量は、合計で
通常30モル%以下、好ましくは20モル%以下の範囲
で選択されることが望ましい。
【0011】また、本発明のエチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の(a1)密
度は0.86〜0.96g/cm3、好ましくは0.90
〜0.945g/cm3、さらに好ましくは0.91〜
0.935g/cm3の範囲であり、(a2)メルトフロ
レート(以下MFRと称す)は0.1〜100g/分、
好ましくは0.5〜50g/分、さらに好ましくは1.
0〜30g/10分の範囲である。密度が0.86g/
cm3未満のものは柔らかすぎて耐熱性が不良となり、抗
ブロッキング性が劣るものとなる。また0.96g/cm
3を超えると硬すぎて、引き裂き強度、衝撃落下強度等
が低くなる。MFRが0.1g/10分未満では成形加
工性(ドローダウン性、ネックイン等)が不良となる。
また、100g/10分を超えると機械的強度等が弱い
ものとなる。
【0012】一般にエチレン単独重合体またはエチレン
・α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)
は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GP
C)により重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)を求め、それらの比(Mw/Mn)を算出すること
により求めることができ、本発明のエチレン単独重合体
またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A)の(a
3)Mw/Mnは、1.5〜5.0の範囲である。ま
た、図1に示される一般的なメタロセン触媒によるエチ
レン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合
体(A1)においては、好ましくは1.5〜4.5、さ
らに好ましくは1.8〜3.5の範囲にあることが望ま
しい。さらに、図2に示される特殊なエチレン単独重合
体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)に
おいては、好ましくは1.5〜4.5、さらに好ましく
は1.8〜4.0、より好ましくは2.0〜3.5の範
囲にあることが望ましい。 上記Mw/Mnが1.5未
満では成形加工性が劣り、5.0を越えるものは耐衝撃
性等の機械的強度が劣る。
【0013】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(A)の(a4)組成分布
パラメーター(Cb)の測定法は下記の通りである。す
なわち、酸化防止剤を加えたオルソジクロルベンゼン
(ODCB)に試料を濃度が0.2重量%となるように
135℃で加熱溶解した後、けい藻土(セライト54
5)を充填したカラムに移送した後、0.1℃/minの
冷却速度で25℃まで冷却し、共重合体試料をセライト
表面に沈着する。次に、この試料が沈着されているカラ
ムにODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を5
℃きざみに120℃まで段階的に昇温して行く。すると
各温度に対応した溶出成分を含んだ溶液が採取される。
この溶液にメタノールを加え、試料を沈澱後、ろ過、乾
燥し、各温度における溶出試料を得る。各試料の、重量
分率および分岐度(炭素数1000個あたりの分岐数)
を測定する。分岐度は13C−NMRで測定し求める。
【0014】このような方法で30℃から90℃で採取
した各フラクションについては次のような、分岐度の補
正を行う。すなわち、溶出温度に対して測定した分岐度
をプロットし、相関関係を最小自乗法で直線に近似し、
検量線を作成する。この近似の相関係数は十分大きい。
この検量線により求めた値を各フラクションの分岐度と
する。なお、溶出温度95℃以上で採取したフラクショ
ンについては溶出温度と分岐度に必ずしも直線関係が成
立しないのでこの補正は行わない。
【0015】次にそれぞれのフラクションの重量分率w
iを、溶出温度5℃当たりの分岐度biの変化量(bi
i-1)で割って相対濃度ciを求め、分岐度に対して相
対濃度をプロットし、組成分布曲線を得る。この組成分
布曲線を一定の幅で分割し、次式より組成分布パラメー
ターCbを算出する。
【0016】Cb=(Σcj・bj 2/Σcj・bj)÷(Σ
j・bj/Σcj
【0017】ここで、cjとbjはそれぞれj番目の区分
の相対濃度と分岐度である。組成分布パラメーターCb
は試料の組成が均一である場合に1.0となり、組成分
布が広がるに従って値が大きくなる。
【0018】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(A)の(a4)組成分布
パラメーター(Cb)は2.00以下であり、一般的な
メタロセン触媒によるエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(A1)においては、好ま
しくは1.01〜1.2、さらに好ましくは1.02〜1.
18、より好ましくは1.03〜1.16の範囲にあるこ
とが望ましい。また、本発明の特殊なエチレン単独重合
体またはエチレン・α−オレフィン共重合体(A2)に
おいては、好ましくは1.08〜2.00、さらに好まし
くは1.10〜1.80、より好ましくは1.15〜1.
50の範囲にあることが望ましい。組成分布パラメータ
ー(Cb)が2.00より大きいとブロッキングしやす
く、また低分子量あるいは高分岐度成分の樹脂表面への
にじみ出しが多く衛生上の問題が生じる。
【0019】本発明の特殊なエチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)は、(a
5)連続昇温溶出分別法(TREF)により求めた溶出
温度−溶出量曲線において、ピークが複数個存在し、図
1の一般的なメタロセン触媒による重合体(A1)と明
確に区別されるものである。この複数のピーク温度は8
5℃から100℃の間に存在することが特に好ましい。
このピークが存在することにより、成形体の耐熱性が向
上する。
【0020】本発明に係わるTREFの測定方法は下記
の通りである。試料を酸化防止剤(例えば、ブチルヒド
ロキシトルエン)を加えたODCBに試料濃度が0.0
5重量%となるように加え、135℃で加熱溶解する。
この試料溶液5mlを、ガラスビーズを充填したカラムに
注入し、0.1℃/分の冷却速度で25℃まで冷却し、
試料をガラスビーズ表面に沈着する。次に、このカラム
にODCBを一定流量で流しながら、カラム温度を50
℃/hrの一定速度で昇温しながら、試料を順次溶出させ
る。この際、溶剤中に溶出する試料の濃度は、メチレン
の非対称伸縮振動の波数2925cm-1に対する吸収を赤
外検出機で測定することにより連続的に検出される。こ
の値から、溶液中のエチレン・α−オレフィン共重合体
の濃度を定量分析し、溶出温度と溶出速度の関係を求め
る。TREF分析によれば、極少量の試料で、温度変化
に対する溶出速度の変化を連続的に分析出来るため、分
別法では検出できない比較的細かいピークの検出が可能
である。
【0021】本発明の特殊なエチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)の(a6)
25℃におけるODCB可溶分の量X(重量%)と密度
dおよびMFRの関係は、dおよびMFRの値が、d−
0.008logMFR≧0.93を満たす場合は、Xは2
重量%未満、好ましくは1重量%未満、d−0.008l
ogMFR<0.93の場合は、 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+2.0 好ましくは、 X<7.4×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+1.0 さらに好ましくは、 X<5.6×103×(0.9300−d+0.008logMF
R)2+0.5 の関係を満足していることが必要である。
【0022】上記25℃におけるODCB可溶分の量
は、下記の方法により測定する。試料0.5gを20ml
のODCBにて135℃で2時間加熱し、試料を完全に
溶解した後、25℃まで冷却する。この溶液を25℃で
一晩放置後、テフロン製フィルターで濾過して濾液を採
取する。この濾液のメチレンの非対称伸縮振動の波数2
925cm-1付近の吸収ピーク面積を求め、予め作成した
検量線により試料濃度を算出する。この値より25℃に
おけるODCB可溶分量が求まる。
【0023】25℃におけるODCB可溶分は、エチレ
ン・α−オレフィン共重合体に含まれる高分岐度成分お
よび低分子量成分であり、衛生性の問題や成形品内面の
ブロッキングの原因となる為、この含有量は少ないこと
が望ましい。ODCB可溶分の量は、コモノマーの含有
量および分子量に影響される。従ってこれらの指標であ
る密度およびMFRとODCB可溶分の量が上記の関係
を満たすことは、共重合体全体に含まれるα−オレフィ
ンの偏在が少ないことを示す。
【0024】前記一般的なメタロセン触媒による、エチ
レン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合
体(A1)はシクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物と必要により助
触媒、有機アルミニウム化合物、担体とを含む触媒の存
在下にエチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィン
とを共重合させることにより得られるものである。
【0025】このエチレン単独重合体またはエチレン・
α−オレフィン共重合体(A1)を製造する触媒である
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周期律
表第IV族の遷移金属化合物のシクロペンタジエニル骨格
とは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエ
ニル基等である。置換シクロペンタジエニル基として
は、炭素数1〜10の炭化水素基、シリル基、シリル置
換アルキル基、シリル置換アリール基、シアノ基、シア
ノアルキル基、シアノアリール基、ハロゲン基、ハロア
ルキル基、ハロシリル基等から選ばれた少なくとも1種
の置換基を有する置換シクロペンタジエニル基等であ
る。該置換シクロペンタジエニル基の置換基は2個以上
有していてもよく、また係る置換基同士が互いに結合し
て環を形成してもよい。
【0026】上記炭素数1〜10の炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラ
ルキル基等が挙げられ、具体的には、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル
基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シク
ロアルキル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリ
ル基等のアリール基;ベンジル基、ネオフイル基等のア
ラルキル基等が例示される。これらの中でもアルキル基
が好ましい。 置換シクロペンタジエニル基の好適なも
のとしては、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシ
クロペンタジエニル基、n−ヘキシルシクロペンタジエ
ニル基、1,3-ジメチルシクロペンタジエニル基、1,3-n-
ブチルメチルシクロペンタジエニル基、1,3-n-プロピル
メチルエチルシクロペンタジエニル基などが具体的に挙
げられる。本発明の置換シクロペンタジエニル基として
は、これらの中でも炭素数3以上のアルキル基が置換し
たシクロペンタジエニル基が好ましく、特に1,3-置換シ
クロペンタジエニル基が好ましい。置換基同士すなわち
炭化水素同士が互いに結合して1または2以上の環を形
成する場合の置換シクロペンタジエニル基としては、イ
ンデニル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アルキル基
等)等の置換基により置換された置換インデニル基、ナ
フチル基、炭素数1〜8の炭化水素基(アルキル基等)
等の置換基により置換された置換ナフチル基、炭素数1
〜8の炭化水素基(アルキル基等)等の置換基により置
換された置換フルオレニル基等が好適なものとして挙げ
られる。
【0027】シクロペンタジエニル骨格を有する配位子
を含む周期律表第IV族の遷移金属化合物の遷移金属とし
ては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム等が挙げら
れ、特にジルコニウムが好ましい。該遷移金属化合物
は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子としては
通常1〜3個を有し、また2個以上有する場合は架橋基
により互いに結合していてもよい。なお、係る架橋基と
しては炭素数1〜4のアルキレン基、アルキルシランジ
イル基、シランジイル基などが挙げられる。
【0028】周期律表第IV族の遷移金属化合物において
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子
としては、代表的なものとして、水素、炭素数1〜20
の炭化水素基(アルキル基、アルケニル基、アリール
基、アルキルアリール基、アラルキル基、ポリエニル基
等)、ハロゲン、メタアルキル基、メタアリール基など
が挙げられる。
【0029】これらの具体例としては以下のものがあ
る。ジアルキルメタロセンとして、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジメチル、 ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムジフェニル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジフェニル、ビス(シクロペン
タジエニル)ハフニウムジメチル、 ビス(シクロペン
タジエニル)ハフニウムジフェニルなどがある。モノア
ルキルメタロセンとしては、ビス(シクロペンタジエニ
ル)チタニウムメチルクロライド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)チタニウムフェニルクロライド、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムメチルクロライド、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムフェニルクロ
ライドなどがある。また、モノシクロペンタジエニルチ
タノセンであるペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ニウムトリクロライド、ペンタエチルシクロペンタジエ
ニルチタニウムトリクロライド)、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)チタニウムジフェニルなどが挙
げられる。
【0030】置換ビス(シクロペンタジエニル)チタニ
ウム化合物としては、ビス(インデニル)チタニウムジ
フェニルまたはジクロライド、ビス(メチルシクロペン
タジエニル)チタニウムジフェニルまたはジクロライ
ド、ジアルキル、トリアルキル、テトラアルキルまたは
ペンタアルキルシクロペンタジエニルチタニウム化合物
としては、ビス(1,2−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)チタニウムジフェニルまたはジクロライド、ビス
(1,2−ジエチルシクロペンタジエニル)チタニウム
ジフェニルまたはジクロライドまたは他のジハライド錯
体、シリコン、アミンまたは炭素連結シクロペンタジエ
ン錯体としてはジメチルシリルジシクロペンタジエニル
チタニウムジフェニルまたはジクロライド、メチレンジ
シクロペンタジエニルチタニウムジフェニルまたはジク
ロライド、他のジハライド錯体が挙げられる。
【0031】ジルコノセン化合物としては、ペンタメチ
ルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド、
ペンタエチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリク
ロライド、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジフェニル、アルキル置換シクロペンタジ
エンとしては、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジメチル、ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(n−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジメチル、それらのハロア
ルキルまたはジハライド錯体、ジアルキル、トリアルキ
ル、テトラアルキルまたはペンタアルキルシクロペンタ
ジエンとしてはビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、ビス(1,2−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、およびそ
れらのジハライド錯体、シリコン、炭素連結シクロペン
タジエン錯体としては、ジメチルシリルジシクロペンタ
ジエニルジルコニウムジメチルまたはジハライド、メチ
レンジシクロペンタジエニルジルコニウムジメチルまた
はジハライド、メチレンジシクロペンタジエニルジルコ
ニウムジメチルまたはジハライドなどが挙げられる。
【0032】さらに他のメタロセンとしては、ビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロライド、ビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、ビス
(シクロペンタジエニル)バナジウムジクロライドなど
が挙げられる。
【0033】本発明の他の周期律表第IV族の遷移金属化
合物の例として、下記一般式で示されるシクロペンタジ
エニル骨格を有する配位子とそれ以外の配位子および遷
移金属原子が環を形成するものも挙げられる。
【化1】 式中、Cpは前記シクロペンタジエニル骨格を有する配
位子、Xは水素、ハロゲン、炭素数1〜20のアルキル
基、アリールシリル基、アリールオキシ基、アルコキシ
基、アミド基、シリルオキシ基等を表し、YはSi
2、CR2、SiR2SiR2、CR2CR2、CR=C
R、SiR2CR2、BR2、BRからなる群から選ばれ
る2価基、Zは−O−、−S−、−NR−、−PR−ま
たはOR、SR、NR2、PR2からなる群から選ばれる
2価中性リガンドを示す。ただし、Rは水素または炭素
数1〜20のアルキル基、アリール基、シリル基、ハロ
ゲン化アルキル基、ハロゲン化アリール基、またはY、
ZまたはYとZの双方からの2個またはそれ以上のR基
は縮合環系を形成するものである。Mは周期律表第IV族
の遷移金属原子を表す。
【0034】式1で表される化合物の例としては、(t
−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライ
ド、(t−ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライ
ド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)−1,2−エタンジイルジルコニウムジクロライ
ド、(メチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)−1,2−エタンジイルチタンジクロライド、
(エチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)メチレンタンジクロライド、(t−ブチルアミド)
ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シラン
チタンジクロライド、(t−ブチルアミド)ジメチル
(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジルコニ
ウムジベンジル、(ベンジルアミド)ジメチル(テトラ
メチルシクロペンタジエニル)シランチタンジクロライ
ド、(フェニルホスフイド)ジメチル(テトラメチルシ
クロペンタジエニル)シランチタンジクロライドなどが
挙げられる。
【0035】本発明でいう助触媒としては、前記周期律
表第IV族の遷移金属化合物を重合触媒として有効になし
うる、または触媒的に活性化された状態のイオン性電荷
を均衝させうるものをいう。本発明において用いられる
助触媒としては、有機アルミニウムオキシ化合物のベン
ゼン可溶のアルミノキサンやベンゼン不溶の有機アルミ
ニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、酸化ランタンなど
のランタノイド塩、酸化スズ等が挙げられる。これらの
中でもアルミノキサンが最も好ましい。
【0036】また、触媒は無機又は有機化合物の担体に
担持して使用されてもよい。該担体としては無機または
有機化合物の多孔質酸化物が好ましく、具体的にはSi
O2、Al23、MgO、ZrO2、TiO2、B23
CaO、ZnO、BaO、ThO2等またはこれらの混
合物が挙げられ、SiO2−Al23、SiO2−V
25、SiO2−TiO2、SiO2−MgO、SiO2
Cr23等が挙げられる。
【0037】有機アルミニウム化合物として、トリエチ
ルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム等のト
リアルキルアルミニウム;ジアルキルアルミニウムハラ
イド;アルキルアルミニウムセスキハライド;アルキル
アルミニウムジハライド;アルキルアルミニウムハイド
ライド、有機アルミニウムアルコキサイド等が挙げられ
る。
【0038】本発明の特殊なエチレン単独重合体または
エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)の製造は、
好ましくは以下のD1〜D5の触媒で重合することが望
ましい。 D1:一般式Me11 p(OR2q1 4-p-qで表される
化合物(式中Me1はジルコニウム、チタン、ハフニウ
ムを示し、R1およびR2はそれぞれ炭素数1〜24の炭
化水素基、X1はハロゲン原子を示し、pおよびqはそ
れぞれ0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲を満たすを整
数である)。 D2:一般式Me23 m(OR4n2 z-m-nで表される
化合物(式中Me2は周期律表第I〜III族元素、R3
よびR4はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基、X2
ハロゲン原子または水素原子(ただし、X2が水素原子
の場合はMe2は周期律表第III族元素の場合に限る)を
示し、zはMe2の価数を示し、mおよびnはそれぞれ
0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満たす整数であり、か
つ、0≦m+n≦zである)。 D3:共役二重結合を持つ有機環状化合物。 D4:Al−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物。 D5:無機担体および/又は粒子状ポリマー担体を相互
に接触させて得られる触媒。
【0039】以下、さらに詳説する。上記触媒成分D1
の一般式Me11 p(OR2q1 4-p-qで表される化合
物の式中、Me1はジルコニウム、チタン、ハフニウム
を示し、これらの遷移金属の種類は限定されるものでは
なく、複数を用いることもできるが、共重合体の耐候性
の優れるジルコニウムが含まれることが特に好ましい。
1およびR2はそれぞれ炭素数1〜24の炭化水素基
で、好ましくは炭素数1〜12、さらに好ましくは1〜
8である。具体的にはメチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニ
ル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基、トリ
ル基、キシリル基、メシチル基、インデニル基、ナフチ
ル基などのアリール基;ベンジル基、トリチル基、フェ
ネチル基、スチリル基、ベンズヒドリル基、フェニルブ
チル基、ネオフイル基などのアラルキル基などが挙げら
れる。これらは分岐があってもよい。X1はフッ素、ヨ
ウ素、塩素および臭素などのハロゲン原子を示す。pお
よびqはそれぞれ、0≦p<4、0≦p+q≦4の範囲
を満たすを整数である。
【0040】上記触媒成分D1の一般式で示される化合
物の例としては、テトラメチルジルコニウム、テトラエ
チルジルコニウム、テトラベンジルジルコニウム、テト
ラプロポキシジルコニウム、トリプロポキシモノクロロ
ジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラブ
トキシチタン、テトラブトキシハフニウムなどが挙げら
れ、特にテトラプロポキシジルコニウム、テトラブトキ
シジルコニウムなどのZr(OR)4化合物が好まし
く、これらを2種以上混合して用いても差し支えない。
【0041】上記触媒成分D2の一般式Me23 m(O
4n2 z-m-nで表される化合物の式中Me2は周期律
表第I〜III族元素を示し、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、ホウ素、ア
ルミニウムなどである。R3およびR4はそれぞれ炭素
数1〜24の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜12、
さらに 好ましくは1〜8であり、具体的にはメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基
などのアルキル基;ビニル基、アリル基などのアルケニ
ル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル
基、インデニル基、ナフチル基などのアリール基;ベン
ジル基、トリチル基、フェネチル基、スチリル基、ベン
ズヒドリル基、フェニルブチル基、ネオフイル基などの
アラルキル基などが挙げられる。これらは分岐があって
もよい。X2はフッ素、ヨウ素、塩素および臭素などの
ハロゲン原子または水素原子を示すものである。ただ
し、X2が水素原子の場合はMe2はホウ素、アルミニ
ウムなどに例示される周期律表第III族元素の場合に限
るものである。また、zはMe2の価数を示し、mおよ
びnはそれぞれ、0≦m≦z、0≦n≦zの範囲を満た
す整数であり、かつ、0≦m+n≦zである。
【0042】上記触媒成分D2の一般式で示される化合
物の例としては、メチルリチウム、エチルリチウムなど
の有機リチウム化合物;ジメチルマグネシウム、ジエチ
ルマグネシウム、メチルマグネシウムクロライド、エチ
ルマグネシウムクロライドなどの有機マグネシウム化合
物;ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛などの有機亜鉛化合
物;トリメチルボロン、トリエチルボロンなどの有機ボ
ロン化合物;トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリデシルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、ジエチルア
ルミニウムエトキサイド、ジエチルアルミニウムハイド
ライドなどの有機アルミニウム化合物等の誘導体が挙げ
られる。
【0043】上記触媒成分D3の共役二重結合を持つ有
機環状化合物には、環状で共役二重結合を2個以上、好
ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜3個有する環
を1個または2個以上もち、全炭素数が4〜24、好ま
しくは4〜12である環状炭化水素化合物;前記環状炭
化水素化合物が部分的に1〜6個の炭化水素残基(典型
的には、炭素数1〜12のアルキル基またはアラルキル
基)で置換された環状炭化水素化合物;共役二重結合を
2個以上、好ましくは2〜4個、さらに好ましくは2〜
3個有する環を1個または2個以上もち、全炭素数が4
〜24、好ましくは4〜12である環状炭化水素基を有
する有機ケイ素化合物;前記環状炭化水素基が部分的に
1〜6個の炭化水素残基またはアルカリ金属塩(ナトリ
ウムまたはリチウム塩)で置換された有機ケイ素化合物
が含まれる。特に好ましくは分子中のいずれかにシクロ
ペンタジエン構造をもつものが望ましい。
【0044】上記の好適な化合物としては、シクロペン
タジエン、インデン、アズレンまたはこれらのアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシまたはアリール
オキシ誘導体などが挙げられる。また、これらの化合物
がアルキレン基(その炭素数は通常2〜8、好ましくは
2〜3)を介して結合(架橋)した化合物も好適に用い
られる。
【0045】環状炭化水素基を有する有機ケイ素化合物
は、下記一般式で表示することができる。 ALSiR4-L ここで、Aはシクロペンタジエニル基、置換シクロペン
タジエニル基、インデニル基、置換インデニル基で例示
される前記環状水素基を示し、Rはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基などのアル
キル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基などのアルコキシ基;フェニル基などのアリール
基;フェノキシ基などのアリールオキシ基;ベンジル基
などのアラルキル基で示され、炭素数1〜24、好まし
くは1〜12の炭化水素残基または水素を示し、Lは1
≦L≦4、好ましくは1≦L≦3である。
【0046】上記成分D3の有機環状炭化水素化合物の
具体例として、シクロペンタジエン、メチルシクロペン
タジエン、エチルシクロペンタジエン、1,3−ジメチ
ルシクロペンタジエン、インデン、4−メチル−1−イ
ンデン、4,7−ジメチルインデン、シクロヘプタトリ
エン、メチルシクロヘプタトリエン、シクロオクタテト
ラエン、アズレン、フルオレン、メチルフルオレンのよ
うな炭素数5〜24のシクロポリエンまたは置換シクロ
ポリエン、モノシクロペンタジエニルシラン、ビスシク
ロペンタジエニルシラン、トリスシクロペンタジエニル
シラン、モノインデニルシラン、ビスインデニルシラ
ン、トリスインデニルシランなどが挙げられる。
【0047】触媒成分D4のAl−O−Al結合を含む
変性有機アルミニウムオキシ化合物とは、アルキルアル
ミニウム化合物と水とを反応させることにより、通常ア
ルミノキサンと称される変性有機アルミニウムオキシ化
合物が得られ、分子中に通常1〜100個、好ましくは
1〜50個のAl−O−Al結合を含有する。また、変
性有機アルミニウムオキシ化合物は線状でも環状でもい
ずれでもよい。
【0048】有機アルミニウムと水との反応は通常不活
性炭化水素中で行われる。該不活性炭化水素としては、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の脂肪族、脂環族、芳香族
炭化水素が好ましい。水と有機アルミニウム化合物との
反応比(水/Alモル比)は通常0.25/1〜1.2
/1、好ましくは0.5/1〜1/1であることが望ま
しい。
【0049】触媒成分D5の無機物担体および/または
粒子状ポリマー担体とは、炭素質物、金属、金属酸化
物、金属塩化物、金属炭酸塩またはこれらの混合物ある
いは熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。該無
機物担体に用いることができる好適な金属としては、
鉄、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。具体的
には、SiO2、Al23、MgO、ZrO2、Ti
2、B23、CaO、ZnO、BaO、ThO2等また
はこれらの混合物が挙げられ、SiO2−Al23、S
iO2−V25、SiO2−TiO2、SiO2−V25
SiO2−MgO、SiO2−Cr23等が挙げられる。
これらの中でもSiO2およびAl23からなる群から
選択された少なくとも1種の成分を主成分とするものが
好ましい。また、有機化合物としては、熱可塑性樹脂、
熱硬化性樹脂のいずれも使用でき、具体的には、粒子状
のポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩
化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリスチレ
ン、ポリノルボルネン、各種天然高分子およびこれらの
混合物等が挙げられる。
【0050】上記無機物担体および/または粒子状ポリ
マー担体は、このまま使用することもできるが、好まし
くは予備処理としてこれらの担体を有機アルミニウム化
合物やAl−O−Al結合を含む変性有機アルミニウム
オキシ化合物などに接触処理させた後に成分D5として
用いることもできる。
【0051】上記本発明のエチレン単独重合体またはエ
チレン・α−オレフィン共重合体(A2)は分子量分布
が狭く、組成分布が適度な広さを有し、機械的強度が強
く、ヒートシール性、抗ブロッキング性に優れしかも耐
熱性の良い重合体である。
【0052】本発明のエチレン単独重合体またはエチレ
ン・α−オレフィン共重合体(A)の製造方法は、前記
触媒の存在下、実質的に溶媒の存在しない気相重合法、
スラリー重合法、溶液重合法等で製造され、実質的に酸
素、水等を断った状態で、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、メ
チルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素等に例示される
不活性炭化水素溶媒の存在下または不存在下で製造され
る。重合条件は特に限定されないが、重合温度は通常1
5〜350℃、好ましくは20〜200℃、さらに好ま
しくは50〜110℃であり、重合圧力は低中圧法の場
合通常常圧〜70kg/cm2G、好ましくは常圧〜20kg/cm
2Gであり、高圧法の場合通常1500kg/cm2G以下が望
ましい。重合時間は低中圧法の場合通常3分〜10時
間、好ましくは5分〜5時間程度が望ましい。高圧法の
場合、通常1分〜30分、好ましくは2分〜20分程度
が望ましい。また、重合は一段重合法はもちろん、水素
濃度、モノマー濃度、重合圧力、重合温度、触媒等の重
合条件が互いに異なる2段階以上の多段重合法など特に
限定されるものではない。
【0053】本発明における(B)他のエチレン系重合
体とは、高圧ラジカル重合によるエチレン系重合体(B
1)および/または密度が0.86〜0.97g/cm3
のエチレン−α−オレフイン共重合体(B2)を包含す
るものである。
【0054】上記(B1)高圧ラジカル重合法によるエ
チレン系重合体とは、高圧ラジカル重合法による密度
0.91〜0.94g/cm3のエチレン単独重合体(低
密度ポリエチレン)、エチレン・ビニルエステル共重合
体およびエチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体との共重合体等が挙げられる。
【0055】該(B11)低密度ポリエチレン(以下L
DPEと称す)は、MFRが0.05〜50g/10
分、好ましくは0.1〜30g/10分の範囲で選択さ
れる。この範囲内であれば組成物の溶融張力が適切な範
囲となり押出ラミネート成形等が容易である。該LDP
Eの密度は0.91〜0.94g/cm3、好ましくは
0.912〜0.935g/cm3、さらに好ましくは
0.912〜0.930g/cm3の範囲で選択される。
また、分子量分布(Mw/Mn)は3.0〜12、好ま
しくは4.0〜8.0である。これらLDPEの製法
は、公知の高圧ラジカル重合法により製造され、チュー
ブラー法、オートクレーブ法のいずれでもよい。
【0056】また、上記(B12)エチレン・ビニルエ
ステル共重合体とは、高圧ラジカル重合法で製造され、
エチレンを主成分とし、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニ
ル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸
ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニル
などのビニルエステル単量体との共重合体である。これ
らの中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビニルを挙
げることができる。エチレン50〜99.5重量%、ビ
ニルエステル0.5〜50重量%、他の共重合可能な不
飽和単量体0〜49.5重量%からなる共重合体が好ま
しい。さらにビニルエステル含有量は3〜20重量%、
特に好ましくは5〜15重量%の範囲で選択される。こ
れら共重合体のMFRは、0.1〜50g/10分、好
ましくは0.3〜30g/分の範囲で選択される。
【0057】さらに上記(B13)エチレンとα,β−
不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合体の代表
的な共重合体としては、エチレン・(メタ)アクリル酸
またはそのアルキルエステル共重合体が挙げられ、これ
らのコモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタ
クリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリ
ル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ス
テアリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジル等を挙げることができる。この中でも特に好ましい
ものとして(メタ)アクリル酸のメチル、エチル等のア
ルキルエステルを挙げることができる。特に(メタ)ア
クリル酸エステル含有量は3〜20重量%、好ましくは
5〜15重量%の範囲である。これら共重合体のMFR
は、0.1〜30g/10分、好ましくは0.2〜20
g/分の範囲で選択される。
【0058】本発明の他のエチレン系重合体の密度が
0.86〜0.97g/cm3のエチレン−α−オレフイ
ン共重合体(B2)とは、従来公知のチーグラー系触媒
あるいはフィリップス系触媒等を用いる、高・中・低圧
法およびその他の公知の方法によるエチレンと炭素数3
〜12のα−オレフィンとの共重合体である。これは、
(A)成分より一般的には分子量分布あるいは組成分布
が広く、密度が0.94〜0.97g/cm3の高密度ポ
リエチレン、0.91〜0.94g/cm3の線状低密度
ポリエチレン(以下LLDPEと称す)、密度が0.8
6〜0.91g/cm3の超低密度ポリエチレン(以下V
LDPEと称す)、密度が0.86〜0.91g/cm3
のエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロ
ピレン・ジエン共重合体ゴム等のエチレン・α−オレフ
ィン共重合体ゴムを包含する。
【0059】本発明における高密度ポリエチレンは、密
度が0.94〜0.97g/cm3、好ましくは0.95
〜0.97g/cm3、メルトフローレートが0.01〜
50g/10分、好ましくは0.05〜30g/10
分、特に好ましくは0.1〜20g/10分である。
【0060】上記LLDPEとは、密度が0.91〜
0.94g/cm3、好ましくは0.91〜0.93g/c
m3の範囲のエチレン・α−オレフィン共重合体であり、
MFRが0.05〜50g/10分、好ましくは0.1
〜30g/10分の範囲で選択される。分子量分布(M
w/Mn)は特に限定はないが、3.0〜13、好まし
くは3. 5〜8.0の範囲にあるのが一般的である。上
記LLDPEのα−オレフィンは、炭素数3〜20、好
ましくは炭素数4〜12、さらに好ましくは炭素数6〜
12の範囲のα−オレフィンであり、具体的にはプロピ
レン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン等が挙げられる。上記MFRが
0.05g/10分未満では、成形加工性が悪化し、5
0g/10分を超えるものは耐衝撃性やヒートシール特
性等が低下する虞を生じる。
【0061】また上記VLDPEとは、密度が0.86
〜0.91g/cm3、好ましくは0.88〜0.905
g/cm3の範囲のエチレン−α−オレフィン共重合体で
あり、MFRが0.01〜50g/10分、好ましくは
0.1〜30g/10分の範囲で選択される。該VLD
PEは、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)とエチ
レン・α−オレフィン共重合体ゴム(EPR、EPD
M)の中間の性状を示すポリエチレンであり、示差走査
熱量測定法(DSC)による最大ピーク温度(Tm)6
0℃以上、好ましくは、100℃以上、かつ沸騰n−ヘ
キサン不溶分10重量%以上の性状を有する特定のエチ
レン・α−オレフィン共重合体であり、LLDPEが示
す高結晶部分とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム
が示す非晶部分とを合わせ持つ樹脂であって、前者の特
徴である耐衝撃性、耐熱性などと、後者の特徴であるゴ
ム状弾性、耐低温衝撃性などがバランスよく共存してい
る。
【0062】また上記エチレン・α−オレフィン共重合
体ゴムとは、密度が0.86〜0.91g/cm3未満の
エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピ
レン・ジエン共重合体ゴム等が挙げられ、該エチレン・
プロピレン系ゴムとしては、エチレン及びプロピレンを
主成分とするランダム共重合体(EPM)、および第3
成分としてジエンモノマー(ジシクロペンタジエン、エ
チリデンノルボルネン等)を加えたものを主成分とする
ランダム共重合体(EPDM)が挙げられる。
【0063】上記(B)他のエチレン系重合体のなかで
も、高圧ラジカル重合による低密度ポリエチレンおよび
/または密度が0.86〜0.94g/cm3のエチレン
−α−オレフイン共重合体が好ましい。
【0064】本発明における樹脂組成物の(A)成分と
(B)成分の配合割合は、(A)成分が98〜20重量
%、(B)成分が2〜80重量%、好ましくは(A)成
分が90〜60重量%、(B)成分が10〜40重量
%、さらに好ましくは(A)成分が85〜70重量%、
(B)成分が15〜30重量%である。該組成物の
(A)成分の配合量が98重量%を超える場合には、ド
ローダウン性、ネックイン等の成形加工性が劣るものと
なり、20重量%より少ない場合には、突刺強度、低温
ヒートシール性、ヒートシール強度、夾雑物ヒートシー
ル性等のヒートシール特性、ホットタック性等が改良さ
れない虞がある。
【0065】上記本発明の組成物の具体的な例として
は、(A1+B11)、(A2+B11)、(A1+B
11+B21)、(A2+B11+B21)、(A1+
B12+B21)、(A2+B12+B21)(A1+
B11+B22)、(A2+B11+B22)(A1+
A2+B11)、(A1+A2+B11+B21)(A
1+A2+B11+B22)などの種々の組み合わせが
挙げられる(ただし、A1:本発明のエチレン−α−オ
レフイン共重合体、A2:本発明の他のエチレン−α−
オレフイン共重合体、B11:LDPE、B12:EV
A、B21:LLDPE、B22:VLDPEを示
す)。特に(A1またはA2+B11+B21)、(A
1+B11+B22)、すなわち、本発明のエチレン−
α−オレフイン共重合体(A1またはA2)とLDP
E、LLDPEの組み合わせの場合の配合量は(A)成
分60〜90重量%、(B1)成分5〜35重量%、
(B2)成分5〜35重量%の範囲で選択されることが
望ましい。
【0066】上記本発明の(A)成分と(B)成分を含
む組成物は、(c1)メルトフロレート(MFR)が1
〜100g/10分、(c2)190℃におけるダイス
ウエル比(DSR)が1.10〜3.00、(c3)1
90℃における溶融張力(MT)が0.5〜4.0gの
範囲であることが望ましい。上記(c1)MFRが1g
/10分未満であると成形加工性が劣り、100g/1
0分を超えるものは突刺強度等の機械的強度が改良され
ない虞がある。また、(c2)ダイスウエル比(DS
R)が1.10未満であるとネックインが大きく、3.
00を超える場合には高速成形性に難がある。(c3)
溶融張力(MT)が0.5g未満であるとドローダウン
性が劣り、4.0gを超えるものは高速成形性が低下す
る虞がある。
【0067】本発明の組成物においては、上記(A)成
分として、(A1)成分を用いた際には、(c1)メル
トフロレート(MFR)が1〜50g/10分、好まし
くは1.5〜40g/10分、さらに好ましくは2.0
〜30g/10分の範囲、(c2)190℃におけるダ
イスウエル比(DSR)が1.30〜3.00、好まし
くは1.30〜2.80、さらに好ましくは1.30〜
2.50の範囲、(c3)190℃における溶融張力
(MT)が0.5〜4.0g、好ましくは0.5〜3.
5gの範囲であることが望ましい。
【0068】本発明の組成物においては、上記(A)成
分として、(A2)成分を用いた際には、(c1)メル
トフロレート(MFR)が1〜50g/10分、好まし
くは1.5〜40g/10分、さらに好ましくは2.0
〜30g/10分の範囲、(c2)190℃におけるダ
イスウエル比(DSR)が1.10〜2.00、好まし
くは1.10〜1.70、さらに好ましくは1.10〜
1.65の範囲、(c3)190℃における溶融張力
(MT)が0.5〜4.0g、好ましくは0.5〜2.
5gの範囲であることが望ましい。
【0069】本発明の組成物の配合は従来の樹脂組成物
配合法として一般に用いられる公知の方法により配合す
ることができる。その一例としては(A)成分、(B)
成分、およびその他の添加可能なポリオレフィン樹脂等
をフィルム成形時に単にドライブレンドすることにより
行える。また、他の例としては(A)成分、(B)成分
および所望により各種添加剤をタンブラー、リボンブレ
ンダーまたはヘンシェルミキサー等の混合機を使用して
ドライブレンドした後、単軸押出機、二軸押出機等の連
続式溶融混練機をにより溶融混合し、押出してペレット
を調製することによって該樹脂組成物を得ることができ
る。
【0070】本発明の第I層の基材層としては、上質
紙、クラフト紙、薄葉紙、ケント紙等の紙、アルミニウ
ム箔等の金属箔、セロファン、織布、不織布、延伸ナイ
ロン、無延伸ナイロン、特殊ナイロン(MXD6等)、
Kーナイロン(ポリフッ化ビニリデンコート)等のナイ
ロン系基材、延伸PET、無延伸PET、KーPET、
アルミニウム蒸着PET(VMPET)等のPET(ポ
リエチレンテレフタレート)系基材、延伸PP(OP
P)、無延伸PP(CPP)、アルミニウム蒸着PP、
K−PP、共押出フイルムPP等のポリプロピレン系基
材、LDPEフイルム、LLDPE、EVAフイルム、
延伸LDPEフイルム、延伸HDPEフイルム、ポリス
チレン系フイルム等の合成樹脂フイルム系基材等が挙げ
られ、これらは印刷されたものでも差し支えない。
【0071】本発明の第II層のバリヤー性材料層は、酸
素等の気体類あるいは水蒸気等を遮断して内容物の劣化
を防ぐ材料であり、ポリアミドフイルム、ポリエチレン
テレフタレートフイルム、ポリビニルアルコールフイル
ム、アルミニウム蒸着フイルム、アルミニウム箔等の金
属箔、エチレンー酢酸ビニル共重合体のケン化物等が挙
げられる。特に気体透過性および水蒸気透過性が小さい
アルミニウム箔、気体透過性が小さいエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のケン化物が好ましい。これらの材料は前
記基材、例えば、アルミニウム蒸着PET(VMPE
T)、アルミニウム蒸着PPなどのバリヤー性を有する
基材と重複しても差し支えない。また、これらの材料と
他の基材等の接着性が悪い場合には、オゾン処理、コロ
ナ放電処理、界面活性剤の塗布等の表面処理により二次
加工性を高めてもよい。
【0072】本発明の積層体とは、前記基材層からなる
第I層と、バリヤー性材料層からなる第II層および特定
のエチレン単独重合体またはエチレン−α−オレフイン
共重合体組成物のシーラント層からなる第III層を含む
積層体からなるものであり、場合により、基材層とバリ
ヤー性材料層との間、またはバリアー性材料層とシーラ
ント層との間、さらには基材の外側にポリラミと称され
るポリエチレン等のポリオレフィン層やアイオノマー樹
脂、各種のポリオレフィンおよび/またはゴムに不飽和
カルボン酸またはその誘導体をグラフト変性させた酸変
性ポリオレフィン層等の層を設けたりしてもよい。上記
積層体の具体例としては、紙/PEラミ/Al/SS、
紙/PEラミ/Al/PEラミ/SS、紙/酸変性PE
/EVOH/SS、K−PP/PEラミ/Al/SS、
K−ナイロン/酸変性PE/EVOH/SS、延伸HD
PE/酸変性PE/EVOH/SS、不織布/酸変性P
E/EVOH/SS等があげられる(ただし、PEラ
ミ:ポリエチレン系樹脂のラミネート層、Al:アルミ
ニウム箔、酸変性PE:無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン、SS:本発明のエチレン−α−オレフィン共重合体
組成物からなるシーラント層を示す)。
【0073】本発明の積層体を製造する方法としては、
第I層と第II層をドライラミネート成形によって貼り合
わせ、該基材の第II層側に第III層をドライラミネート
あるいは押出ラミネート成形によって積層する方法、第
I層の基材に、第II層をサンド基材としてエチレン系重
合体を押出ラミネート成形にて積層した後に、第III層
を押出ラミネート成形にて積層する方法、あるいはその
際に第II層と第III層の間に接着剤および/またはエチ
レン系重合体を介在させる方法をはじめ、種々の方法で
行なっても良い。本発明の積層体のシーラント層を、押
出ラミネート成形によって成形する場合には、特に制限
されるものではないが、特に本発明のエチレン・α−オ
レフィン共重合体においては、モダンマシナリー(株)
製90mmφ押出機を用い、例えば、実施例に示すよう
に、Tダイ面長900mm、リップギャップ0.8m
m、エアーギャップ、120mm、成形樹脂温度270
〜280℃、冷却ロール温度20℃として成形を行った
場合、成形厚み30μm、巻取速度60m/minにおけ
るラミネート膜の幅をTダイの面長から差し引いた長さ
(ネックイン)が150mm未満であり、また、ドロー
ダウンとして、成形厚み30μmにおける膜割れが起こ
らない最高巻取速度が140m/min以上を達成するこ
とができる。
【0074】本発明においては、防曇剤、有機あるいは
無機フィラー、酸化防止剤、有機あるいは無機系顔料、
紫外線防止剤、(不)飽和脂肪酸アミド、(不)飽和高
級脂肪酸の金属塩等の滑剤、分散剤、核剤、架橋剤など
の公知の添加剤を、本願発明の特性を本質的に阻害しな
い範囲で添加することができる。
【0075】
【実施例】以下に実施例および比較例に基づいて本発明
を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定さ
れるものではない。
【0076】実施例および比較例における試験法は以下
のとおりである。 (物性試験方法) 密度 :JIS K6760準拠。 MFR :JIS K6760準拠。 Mw/Mn :GPC(ウオーターズ150型)ODC
B 135℃ カラム:東ソー(株)製GMMHR−H
(S) PS標準試料による検量線法による。 NMR :日本電子(株)製 GX−270,ODCB
135℃で測定。
【0077】(ラミネート成形性評価) ネックイン(NI):押出機の成形条件を30μm厚,
60m/minに固定し、基材にラミネートする。その
ときの第III(シーラント)層のラミネート膜の幅
(W)を測定し、ダイ幅をW0として、次式よりNIを
計算する。 NI=W0−W (mm) ドローダウン(DD):成形厚を30μmに固定し、引取
速度を徐々に上げたとき、第3(シーラント層)のラミ
ネートフィルムが破れない最高引取速度を測定する。
【0078】(積層体評価法) 突刺試験 :JAS 1019Aに準拠した。貫通部は
半径1mmφの半球状のものを用いた。サンプルのシー
ル面側からと、基材側からの両方について、貫通速度1
00mm/minにて、貫通時の荷重を測定した。 低温ヒートシール性:ヒートシール試験器(テスター産
業(株)製)シールバー幅5mm、圧力2kg/cm2
でシール温度を5℃刻みで1秒間シール後放冷。シール
部を15mm幅に短冊状に切り出し、引張試験機にて3
00mm/minでシール部を剥離し、その際の荷重が5
00gとなる温度を内挿により求めた。この温度が低い
方が低温ヒートシール性に優れたものである。 ヒートシール強度:前述のヒートシーラーを用い、圧力
2kg/cm2、シール温度150℃、シール時間3秒
でヒートシールした後、放冷した。シール部を15mm
幅に短冊状に切り出し、引張試験機にて300mm/mi
nでシール部を剥離し、強度を求めた。 ホットタック性 :前述のヒートシーラーを用い、圧力
2kg/cm2、シール時間1.0秒でヒートシール
し、シール直後、それぞれのフィルムの片端につけた重
り(60g×2)荷重し、ヒートシール部の剥離が完全
に止まるまで剥離し、剥離した長さを測定した。この長
さが短いほどホットタック性がよい。剥離した長さが1
0cm未満の温度の範囲を内挿により求めた。
【0079】(エチレン・α−オレフイン共重合体A1
の製造)攪拌機を付したステンレス製オートクレーブを
窒素置換し精製トルエンを入れた。次いで、1−ヘキセ
ンを添加し、更にエチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロライド(Zrとして0.02mモル)メチル
アルモキサン[MAO](MAO/Zr=100[モル
比]の混合溶液を加えた後、80℃に昇温した。次ぎに
エチレンを張り込み重合を開始した。エチレンを連続的
に重合しつつ全圧を維持して1時間重合を行い、(A
1)エチレン・1−ヘキセン共重合体を得た。 (A1)エチレン・1−ヘキセン共重合体 (a1)密度=0.907g/cm3 (a2)MFR=11g/10min (a3)分子量分布(Mw/Mn)=2.4 (a4)組成分布パラメーター(Cb)=1.05 (a5)TREFピーク温度=82.9℃
【0080】(エチレン−α−オレフィン共重合体A2
の製造) (固体触媒の調製)窒素下で電磁誘導攪拌機付き触媒調
製器(No.1)に精製トルエンを加え、ついでジプロポ
キシジクロロジルコニウム(Zr(OPr)2Cl2)
28gおよびメチルシクロペンタジエン48gを加え、
0℃に系を保持しながらトリデシルアルミニウムを45
gを滴下し、滴下終了後、反応系を50℃に保持して1
6時間攪拌した。この溶液をA液とした。次に窒素下で
別の攪拌器付き触媒調製器(No.2)に精製トルエンを
加え、前記A溶液と、ついでメチルアルミノキサン6.
4molのトルエン溶液を添加し反応させた。これをB
液とした。次に窒素下で攪拌器付き調製器(No.1)に
精製トルエンを加え、ついであらかじめ400℃で所定
時間焼成処理したシリカ(富士デビソン社製、グレード
#952、表面積300m2/g)1400gを加えた
後、前記B溶液の全量を添加し、室温で攪拌した。つい
で窒素ブローにて溶媒を除去して流動性の良い固体触媒
粉末を得た。これを触媒Dとした。
【0081】(試料の重合)連続式の流動床気相法重合
装置を用い、重合温度70℃、全圧20kgf/cm2Gでエ
チレンと1−ヘキセンの共重合を行った。前記触媒Dを
連続的に供給して重合を行い、系内のガス組成を一定に
保つため、各ガスを連続的に供給しながら重合を行っ
た。生成した共重合体を樹脂成分A2とする。樹脂成分
A2の物性は以下に示すとおりである。 (A2)エチレン・1−ヘキセン共重合体 (a1) 密度=0.910g/cm3 (a2)MFR=11g/10min (a3) 分子量分布(Mw/Mn)=2.6 (a4) 組成分布パラメーターCb=1.22 (a5) TREFピーク温度=83.2、96.5℃ (a6)d−0.008logMFR=0.902 ODCB可溶分(%)=1.5<9.8×103×(0.9300ーd+0.00
8logMFR)2+2.0
【0082】(他のエチレン系重合体)物性値は表2に
示した。 B11 :高圧法低密度ポリエチレン(MFR=7.
0、密度=0.917、日本ポリオレフィン(株)
製);LDPE B12 :高圧法エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸
ビニル濃度5重量%、MFR=5.0、密度=0.92
3、日本ポリオレフィン(株)製);EVA B21 :線状低密度ポリエチレン重合体(気相法チグ
ラー触媒品、コモノマー:ブテン−1、MFR=7.
0、密度=0.920、日本ポリオレフィン(株)
製);LLDPE
【0083】[実施例1]樹脂成分A2のエチレン−α
−オレフィン共重合体および樹脂成分B11のLDPE
を重量比で75:25の割合で配合した組成物に対し
て、酸化防止剤0.09重量部、ステアリン酸カルシウ
ム(日本油脂(株)製)0.1重量部を加え、ヘンシェ
ルミキサーで約30秒間均一に混合した後ペレット化
し、組成物C1を得た。第I層として52.3g/cm3
の上質紙を基材とし、第II層をサンド基材として7μm
厚のアルミニウム箔を用い、B11のLDPEを樹脂温
度300〜315℃、厚さ15μmで押出サンドラミネ
ートした。この積層体のアルミニウム箔側にさらに第II
I層として、組成物C1を樹脂温度280〜290℃、
厚さ30μmでラミネートして最終的な積層体を得た。
次に引取速度を60m/minとし、ネックイン(N
I)を測定し、その後さらに速度を上げ、ドローダウン
(DD)を測定した。評価結果を表1に示した。
【0084】[実施例2]第II層、サンド基材として厚
さ15μmのEVOHフィルムを用い実施例1と同様の
操作を行った。評価結果を表1に示した。
【0085】[実施例3]樹脂成分A1のエチレン−α
−オレフィン共重合体、樹脂成分A2のエチレン−α−
オレフィン共重合体、樹脂成分B12のEVAを、重量
比が各々30、40、30となるように配合し、それに
対して酸化防止剤0.09重量部、ステアリン酸カルシ
ウム(日本油脂(株)製)0.1重量部を加え、ヘンシ
ェルミキサーで約30秒間均一に混合した後ペレット化
し、組成物C2を得た。第I層として52.3g/cm3
の上質紙を基材とし、第II層をサンド基材として7μm
厚のアルミニウム箔を用い、B11のLDPEを樹脂温
度300〜315℃、厚さ15μmで押出サンドラミネ
ートした。この積層体のアルミニウム箔側にさらにB1
1のLDPEを樹脂温度300〜315℃で、イソシア
ネート系アンカーコート剤(大日精化工業製、3600
A/B;配合比7:3)を用いて厚さ15μmで押出ラ
ミネートした。このLDPE面に、さらに第III層とし
て組成物C2を樹脂温度280〜290℃、厚さ15μ
mでラミネートして最終的な積層体を得た。評価結果を
表1に示した。 [実施例4]第I層の基材として15μm厚の2軸延伸
ナイロンを用いた以外は、実施例3と同様の操作を行っ
た。評価結果を表1に示した。
【表1】 [比較例1]第I層として52.3g/cm3の上質紙を
基材とし、第II層をサンド基材として7μm厚のアルミ
ニウム箔を用い、B11のLDPEを樹脂温度300〜
315℃、厚さ15μmで押出サンドラミネートした。
この積層体のアルミニウム箔側にさらに第III層とし
て、B11のLDPEを樹脂温度300〜315℃で、
イソシアネート系アンカーコート剤(大日精化工業製、
3600A/B;配合比7:3)を用いて厚さ30μm
で押出ラミネートして、積層体を得た。評価結果を表2
に示す。突刺強度、低温シール性、ヒートシール強度、
ホットタック性およびドローダウン(DD)が120m
/minと劣るものであった。
【0086】[比較例2]樹脂成分C2の代わりに樹脂
成分B12のEVAとした以外は実施例3と同様の操作
を行った。評価結果を表2に示す。表2から、低温ヒー
トシール性は良いものの、突刺強度、ヒートシール強度
が劣ることがわかる。 [比較例3]樹脂成分C1の代わりに樹脂成分A2単独
とした以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果
を表2に示す。ネックイン、ドローダウンが劣るもので
ある。
【表2】
【0087】
【発明の効果】本発明の積層体は、衝撃強度、低温ヒー
トシール性、ヒートシール強度、夾雑物ヒートシール性
等のヒートシール特性、ホットタック性、突刺強度等が
良好であり、さらに、成形時のネックイン、ドローダウ
ン(延展性)等の成形性に優れるものである。また樹脂
成分の内容物への溶出が少なく、例えば、漬物、乳製
品、レトルト食品あるいは冷凍食品、調味料、菓子など
の食品あるいは衣類などの各種包装材、各種液体輸送用
包材等に好適に用いられるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】エチレン・α−オレフィン共重合体(A1)に
ついての、連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量
曲線を示すグラフである。
【図2】エチレン・α−オレフィン共重合体(A2)に
ついての、連続昇温溶出分別法による溶出温度−溶出量
曲線を示すグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材層からなる第I層とバリヤー性材料
    層からなる第II層およびシーラント層からなる第III層
    で少なくとも構成される積層体であって、該シーラント
    層が下記エチレン系樹脂組成物からなることを特徴とす
    る積層体。 [エチレン系樹脂組成物] (A)少なくともシクロペンタジエン化合物、周期律表
    第IV族の遷移金属化合物を含む触媒の存在下にエチレン
    またはエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを
    (共)重合させることにより得られる (a1)密度が0.86〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
    分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが2.00以下の要
    件を満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−
    オレフィン共重合体98〜20重量%と、 (B)他のエチレン系重合体2〜80重量%を含む樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 前記の(A)エチレン単独重合体または
    エチレン・α−オレフィン共重合体が、シクロペンタジ
    エニル骨格を有する配位と周期律表第IV族の遷移化合物
    を含む少なくとも1種の触媒の存在下でエチレンまたは
    エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとを(共)
    重合させることにより得られる (a1)密度が0.86〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
    分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが1.01〜1.
    2、 (a5)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温
    度−溶出量曲線のピークが実質的に1個存在することを
    満足するエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレ
    フィン共重合体(A1)であることを特徴とする請求項
    1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】 前記の(A)エチレン単独重合体または
    エチレン・α−オレフィン共重合体が、 (a1)密度が0.86 〜0.96g/cm3、 (a2)メルトフローレート0.1〜100g/10
    分、 (a3)分子量分布(Mw/Mn)が1.5〜5.0、 (a4)組成分布パラメーターCbが1.08〜2.0
    0、 (a5)連続昇温溶出分別法(TREF)による溶出温
    度−溶出量曲線のピークが実質的に複数個存在するこ
    と、 (a6)25℃におけるオルソジクロロベンゼン(OD
    CB)可溶分量X(wt%)と 密度dおよびMFR(メル
    トフローレート)が次の関係を満足すること、 a)d−0.008logMFR≧0.93の場合 X<2.0 b)d−0.008logMFR<0.93の場合 X<9.8×103×(0.9300−d+0.008logMFR)
    2+2.0を満足するエチレン単独重合体またはエチレン
    ・α−オレフィン共重合体(A2)であることを特徴と
    する請求項1に記載の積層体。
  4. 【請求項4】 前記(B)他のエチレン系重合体が、高
    圧ラジカル重合によるエチレン(共)重合体および/ま
    たは密度が0.86〜0.97g/cm3のエチレン−α
    −オレフイン共重合体であることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 【請求項5】 前記(B)他のエチレン系重合体が、高
    圧ラジカル重合による低密度ポリエチレンおよび/また
    は密度が0.86〜0.94g/cm3のエチレン−α−
    オレフイン共重合体であることを特徴とする請求項4記
    載の積層体。
  6. 【請求項6】 前記(A)成分と(B)成分を含む組成
    物が、(c1)メルトフローレート1〜50g/10
    分、(c2)190℃におけるダイスウエル比(DS
    R)が1.10〜3.00、(c3)190℃における
    溶融張力(MT)が0.5〜4.0gの範囲であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 【請求項7】 前記積層体の基材層からなる第I層が、
    紙、セロファン、織布、不織布、ナイロン系基材、ポリ
    エチレンテレフタレート系基材、ポリプロピレン系基
    材、合成樹脂フイルム系基材の中から選択された1種で
    あり、 バリヤー性材料からなる第II層が、金属箔またはエチレ
    ンー酢酸ビニル共重合体ケン化物であることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載の積層体。
  8. 【請求項8】 前記積層体の第III層が、押出ラミネー
    ト成形で成形されたものであることを特徴とする請求項
    1〜7のいずれかに記載の積層体。
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