JP3409326B2 - 薄鋼板の非接触制御装置 - Google Patents

薄鋼板の非接触制御装置

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JP3409326B2
JP3409326B2 JP07534599A JP7534599A JP3409326B2 JP 3409326 B2 JP3409326 B2 JP 3409326B2 JP 07534599 A JP07534599 A JP 07534599A JP 7534599 A JP7534599 A JP 7534599A JP 3409326 B2 JP3409326 B2 JP 3409326B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば製鉄設備
の薄鋼板圧延ライン、薄鋼板の表面処理ライン等におい
て、鋼板の振動抑制、位置制御等に用いられる薄鋼板の
非接触制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、薄鋼板圧延ライン、薄鋼板の表面
処理ライン等において、走行中の薄鋼板の両側に電磁石
を配置し、これらの電磁石の吸引力を操作することによ
り、これら薄鋼板の振動制御、位置制御、形状制御等を
行う技術が開発されている。これらの技術を改良したも
のとして、電磁石を薄鋼板の両側に配置するのでなく、
片側のみに配置する技術が、特開平7−277559号
公報や特開平5−272589号公報に開示されてい
る。これらの技術は、電磁石を薄鋼板の両側に配置する
場合に比べて、装置の占める空間が半分で済み、当然な
がら装置の費用も大幅に減少するという特長がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電磁石
を薄鋼板の片側のみに設置した場合には、以下のような
問題点がある。図7に、電磁石で発生した磁束の分布を
模式的に示す。電磁石で発生した磁束は、鋼板内を通過
する磁束、鋼板を付きぬけて反対側の空気中を通過する
磁束、鋼板に達しない漏れ磁束に分かれるが、このうち
吸引力に寄与する磁束は、鋼板内を通過する磁束と、鋼
板を付きぬけて反対側の空気中を通過する磁束であり、
鋼板に達しない漏れ磁束は、吸引力には寄与することが
できない。
【0004】鋼板内を通過する磁束は、電磁石で大量の
磁束を発生させても、吸引対象が薄鋼板であるため、薄
鋼板内で磁束飽和してその大きさが限定され、十分な吸
引力を利用することができない。鋼板を突き抜けて空気
中を通過する磁束成分は、一応薄鋼板に到達しているた
め、吸引力としての効果があるが、このように突き抜け
る磁束は微少量である。その結果、図7に示すように、
薄鋼板が磁気飽和した後は、電磁石のコイルに流す電流
を大きくしても、吸引力はあまり大きくならない。
【0005】よって、大振幅の振動抑制、非常に大きな
C反りの矯正、重い鋼板の吸引浮上搬送等、大きな吸引
力が必要となる場合、薄鋼板の片側にのみ電磁石を設置
する方式では、十分な吸引力が得られないという問題点
がある。
【0006】本発明はこのような問題点を解決するため
になされたもので、薄鋼板の片側にのみ電磁石を設置す
る方式においても、大きな吸引力が得られる薄鋼板の非
接触制御装置を提供することを課題とする。
【0007】前記課題を解決するための第1の手段は、
薄鋼板の振動抑制、C反り抑制、又は位置制御に用いら
れる非接触制御装置であって、当該薄鋼板の片側に
み、当該薄鋼板と間隔をあけて設置された電磁石と、当
該薄鋼板の当該電磁石に対して反対側に、当該薄鋼板と
間隔をあけて設置され、前記電磁石により発生させる磁
束を通すために特に設けられた、板状強磁性体とを有し
てなることを特徴とするもの(請求項1)である。
【0008】本手段においては、薄鋼板に対して電磁石
と反対側に強磁性体が設けられているので、薄鋼板を貫
いて、電磁石と反対側を流れる磁束が多くなり、その分
だけ電磁石の吸引力を高めることができる。この様子を
図4に示す。図4においては、薄鋼板を突き抜けた磁束
は、強磁性体の補助板内を流れるので、その分だけ磁気
抵抗が減少し、磁束量が多くなる。よって、図に示すよ
うに、電磁石のコイルに流す電流を多くして、薄鋼板が
磁気飽和に達しても、薄鋼板を突き抜けて流れる磁束は
増え続け、これにより吸引力は増大する。よって、電磁
石のコイルに流す電流を多くすることにより、従来技術
に比べて、吸引力を大きくすることができる。
【0009】前記課題を解決するための第2の手段は、
薄鋼板の上方に設置された電磁石により薄鋼板を吸引し
て床面より浮上させ、位置制御を行う装置であって、当
該床面を強磁性体で構成したことを特徴とする薄鋼板の
非接触制御装置(請求項2)である。
【0010】本手段においては、床面を強磁性体で構成
することにより、特別の強磁性体の補助板等を設けるこ
となく、電磁石の吸引力を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の例を
図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態であ
る薄鋼板の振動制御装置を示すブロック図である。図1
において、1は薄鋼板、2は変位計、3は制御器、4は
駆動アンプ、5は電磁石、6は補助板である。なお、以
下の図においては、同じ構成要素には同じ符号を付し
て、重複した説明を省略する。
【0012】薄鋼板1の振動は変位計2で検出される。
変位計2としては、レーザーを利用した光学式距離計、
渦電流を利用した渦流式距離計等、公知のものを適宜選
択して利用できる。制御器3は、変位計2の出力を設定
値と比較し、その偏差にPID演算等を行って電磁石5
の電流値を決定し、駆動アンプ4に指令値として与え
る。駆動アンプ4は、電磁石5に流す電流が指令値にな
るように制御を行う。
【0013】以上の制御系は従来のものと同じである
が、本実施の形態においては、薄鋼板1を挟んで電磁石
5と反対側に、強磁性体からなる補助板6が設けられて
いる。これにより、薄鋼板1を貫いて補助板6を通る磁
路の磁気抵抗が小さくなるので、このルートを通る磁束
の量が増し、電磁石5が薄鋼板1を吸引する力が大きく
なる。この吸引力の増大は、特に薄鋼板1の磁気飽和が
発生した後で著しくなる。よって、この実施の形態にお
いては、補助板6のない従来の制御系に比して、制御範
囲を広くすることができる。
【0014】図2は、薄鋼板のC反りの抑制制御に本発
明を応用した実施の形態を示す概略図である。この例に
おいては、薄鋼板の幅方向中央と両端部に変位計2と電
磁石5が設けらている。図2においては、制御装置は図
示を省略しているが、図1の同じ制御装置が各変位計2
と電磁石5毎に設けられている。各電磁石5は、変位計
2で検出された薄鋼板の位置を設定値に保つように、そ
の電流値が操作されている。よって、無制御の場合実線
で示されるような上方に湾曲したC反りが、制御をかけ
ることにより、破線で示されるように平坦化される。
【0015】図3は、薄鋼板の塗装ライン等で、薄鋼板
を床面から浮上させて搬送する場合に本発明を適用した
実施の形態の例を示す概要図である。図3において7は
床である。薄鋼板1は、電磁石5に吸引されて浮上し搬
送される。この場合にも各電磁石5毎に変位計や制御装
置が設けられるが、図示を省略する。床7は強磁性体で
製造されているので、図1や図2で補助板6を設けたの
と同様の効果が得られ、電磁石5の吸引力を増大させる
ことができる。このように、床7そのものを強磁性体で
製造することにより、補助板6を省略することができ
る。
【0016】
【実施例】図3に示すような吸引浮上装置において用い
た電磁石の単体の吸引性能を図5に示す。電磁石は700T
urnのものを用い、補助板は厚さ18mmの普通鋼板を用い
た。薄鋼板の厚さは0.6mmであり、電磁石と薄鋼板の間
隔は11mmとした。薄鋼板と補助板との間隔は、3mmと9
mmの2水準とした。図5から、補助板がある場合に吸引
力は大幅に増加し、補助板と薄鋼板の間隔が小さい方が
吸引力の増加は大きいことが分かる。
【0017】この電磁石、補助板と同じものを用いて、
図2に示すような構成のC反り矯正装置を構成し、C反
りの矯正効果を確認した。薄鋼板の厚さは0.6mm、幅は9
45mmであり、パスラインと電磁石の距離は30mm、パスラ
インと補助板の距離は15mmとした。その結果を図6に示
す。図6に示すように、矯正前に25mmあったC反りが、
補助板のない従来技術においては15mmに改善された。そ
れに対し補助板を設けた本発明の実施例においては、C
反りは5mmに改善された。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1に係る発明においては、薄鋼板に対して電磁石と反
対側に強磁性体が設けられているので、薄鋼板を貫い
て、電磁石と反対側を流れる磁束が多くなり、その分だ
け電磁石の吸引力を高めることができる。これにより、
薄鋼板の非接触制御装置の制御性を高め、制御範囲を広
くすることができる。
【0019】請求項2に係る発明においては、床面を強
磁性体で構成することにより、特別の強磁性体の補助板
等を設けることなく、電磁石の吸引力を高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である薄鋼板の振動制御装
置を示すブロック図である。
【図2】薄鋼板のC反りの抑制制御に本発明を応用した
実施の形態を示す概略図である。
【図3】薄鋼板の塗装ライン等で、薄鋼板を床面から浮
上させて搬送する場合に本発明を適用した実施の形態の
例を示す。
【図4】補助板を設けた場合の電磁石から発生した磁束
の分布と、電磁石に流す電流と吸引力の関係を示す図で
ある。
【図5】本発明の実施例における、電磁石の単体の吸引
性能を示す図である。
【図6】本発明の実施例における、C反りの改善効果を
示す図である。
【図7】従来の技術において、電磁石から発生した磁束
の分布と、電磁石に流す電流と吸引力の関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…薄鋼板 2…変位計 3…制御器 4…駆動アンプ 5…電磁石 6…補助板 7…床
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−168566(JP,A) 特開 平1−278906(JP,A) 特開 昭63−26332(JP,A) 実開 平5−72854(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 39/00 - 41/12 B21B 27/00 - 35/14 B65H 23/188

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄鋼板の振動抑制、C反り抑制、又は位
    置制御に用いられる非接触制御装置であって、当該薄鋼
    板の片側にのみ、当該薄鋼板と間隔をあけて設置された
    電磁石と、当該薄鋼板の当該電磁石に対して反対側に、
    当該薄鋼板と間隔をあけて設置され、前記電磁石により
    発生させる磁束を通すために特に設けられた、板状強磁
    性体とを有してなることを特徴とする薄鋼板の非接触制
    御装置。
  2. 【請求項2】 薄鋼板の上方に設置された電磁石により
    薄鋼板を吸引して床面より浮上させ、位置制御を行う装
    置であって、当該床面を強磁性体で構成したことを特徴
    とする薄鋼板の非接触制御装置。
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