JP3409002B2 - 3次元探査方法及び装置 - Google Patents

3次元探査方法及び装置

Info

Publication number
JP3409002B2
JP3409002B2 JP33096799A JP33096799A JP3409002B2 JP 3409002 B2 JP3409002 B2 JP 3409002B2 JP 33096799 A JP33096799 A JP 33096799A JP 33096799 A JP33096799 A JP 33096799A JP 3409002 B2 JP3409002 B2 JP 3409002B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voxel
dimensional
medium
group
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33096799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000221267A (ja
Inventor
秀樹 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP33096799A priority Critical patent/JP3409002B2/ja
Publication of JP2000221267A publication Critical patent/JP2000221267A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3409002B2 publication Critical patent/JP3409002B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質中の表面を移
動しながら、電磁波または音波による波動信号を媒質中
へ放射し、この媒質中に存在する物体からの反射信号を
受信し、受信された受信信号を信号処理して、媒質中に
存在する物体の位置を探査する3次元探査方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような3次元探査にあたっては、電
磁波の反射を用いて地中にある埋設物または空洞を探査
する3次元探査装置が使用される。従来技術の典型例と
して、昭和63年電気学会全国大会1372ページ「地
中埋設物探査レーダシステム(その3)3次元探査画像
処理」が知られている。この技術では、複数回の走査に
よる測定断面情報を用い、複数のすべての断面画像中の
同一位置に埋設物の像が得られたときには、管が埋設さ
れているものと判断し、またそれよりも少ない数の断面
の同一位置に埋設物の像が得られるときには塊状物が埋
設されたものと判断し、このようにして異なる断面に存
在する像との結合是非を判断し、3次元的構造を求め
る。ここで、物体存否の判断基準となる2値化処理の閾
値は、1種のみが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術で
は、各断面のシンボル表示(例えば反射信号の強さによ
る物体の有無の2値化シンボル表示)を3次元的に連結
しているので、シンボル化する際の閾値を如何に設定す
るかにより、パイプとして判断されるか、塊状物として
判断されるかが大きく左右される。特に、地中探査の場
合にはS/Nが低いうえ、探査位置を変えると物体から
の反射信号の強さが大きく変化する。従って、反射信号
の強さにより2値化する場合、パイプが検出できるぐら
いまで閾値を大きく下げると、不要反射信号などのノイ
ズ領域が多量に発生してしまう。これは2値化する際に
隣接する断面の情報を全く使用していないことに起因す
る。更に、この先行技術では、埋設管が装置の走査方向
に垂直に埋設されていることが予定されている。従っ
て、かかる前提条件下では上記のようなシンボル化手法
が有用であるが、埋設管が装置の走査方向に対して垂直
に埋設されていない場合は、探査の信頼性が低くなると
いう問題がある。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、隣接する断面(ボクセル)の値を使用する3
次元処理と人為的操作の効果的な介在によって、地中の
埋設物の位置を高いS/Nで検出することを目的として
いる。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請
求項1に記載の如く、媒質の表面を移動しながら、電磁
波または音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前
記媒質中に存在する物体からの反射信号を受信する送受
信工程と、受信信号強度に対する前記媒質表面上の位置
(x,y)と反射時間tを座標(x,y,t)とする3
次元ボクセルデータを生成する3次元ボクセルデータ生
成工程とを順次実行し、前記媒質中に存在する物体の位
置を探査する3次元探査方法において、前記3次元ボク
セルデータ生成工程で生成された前記3次元ボクセルデ
ータに対して、1つ以上の物体ボクセルを人為的操作入
力に従って選択する物体ボクセル選択工程と、振幅値の
極性が正負何れか一方でその絶対値が所定の閾値より大
きいボクセルが相互に連接してなる候補ボクセル群を抽
出する2値化工程と、前記2値化工程において抽出され
た前記候補ボクセル群の中から前記物体ボクセル選択工
程において選択された前記物体ボクセルに連結する連結
候補ボクセル群を抽出し、その連結候補ボクセル群を前
記物体ボクセルと合成して物体ボクセル群とする連結合
成工程とを実行する点にある。
【0006】ここで、物体ボクセルとは、前記3次元ボ
クセルデータを構成するボクセルの内の前記媒質中に存
在する探査対象である物体からの反射信号である可能性
が高い即ち物体の存在領域に対応するボクセルを意味す
る。従って、1つ以上の物体ボクセルを人為的操作入力
に従って選択するとは、オペレータ等が前記3次元ボク
セルデータの所定の出力表示等に基づいて、前記3次元
座標空間(x,y,t)内から前記物体の存在領域内に
あることが明確と判断するボクセルを指定し、その指定
したボクセル或いはその指定したボクセルから所定の手
続により一義的に決定されるボクセルを物体ボクセルで
あると識別可能にすることを意味する。また、ボクセル
の振幅値とは、その座標(x,y,t)での反射信号強
度或いは所定の信号処理を行った場合はその処理後の信
号強度を意味し、通常は、装置構成等に依存して正負何
れか一方またはその両方の極性を取り得る。
【0007】同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載の如く、前記第一の特徴構成に加え
て、前記2値化工程で使用する前記所定の閾値は、前記
物体ボクセル選択工程において選択された前記物体ボク
セルの振幅値に基づいて設定する点にある。
【0008】同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載の如く、前記第一または第二の特徴構
成に加えて、前記物体ボクセル選択工程において、前記
3次元ボクセルデータ生成工程で生成された前記3次元
ボクセルデータを断面表示し、その表示された断面上の
座標点を指定することにより、前記1つ以上の物体ボク
セルを選択する点にある。
【0009】同第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載の如く、前記第一または第二の特徴構
成に加えて、前記3次元ボクセルデータ生成工程で生成
された前記3次元ボクセルデータに対して、前記媒質表
面上の位置(x,y)毎に反射時間t軸方向における振
幅値の絶対値の最大値及びその最大値をとる反射時間t
MAX を抽出する最大値抽出工程と、前記最大値抽出工程
で抽出された前記媒質表面上の位置(x,y)毎の前記
最大値と前記反射時間tMAX を夫々所定の反射時間tの
x−y平面上に配置する平面配置工程を実行し、前記物
体ボクセル選択工程において、前記最大値を配置した前
記x−y平面を表示し、その表示された平面上の座標点
を指定して、その指定された座標点とそれに対応する反
射時間t MAX とで特定することにより、前記1つ以上の
物体ボクセルを選択する点にある。
【0010】同第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載の如く、前記第三または第四の特徴構
成に加えて、前記物体ボクセル選択工程において、前記
指定された座標点近傍において、その座標点の振幅値と
同符号でその絶対値が最大の振幅値を有する座標点を前
記指定された座標点と置換することにより、前記1つ以
上の物体ボクセルを選択する点にある。
【0011】同第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項6に記載の如く、前記第一、第二、第三、第四
または第五の特徴構成に加えて、前記3次元ボクセルデ
ータ若しくは前記候補ボクセル群若しくは前記物体ボク
セル群に対して合成開口処理若しくはマイグレーション
処理を施す点にある。
【0012】同第七の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項7に記載の如く、前記第一、第二、第三、第
四、第五または第六の特徴構成に加えて、前記3次元ボ
クセルデータ生成工程で、前記3次元ボクセルデータの
反射時間t軸方向に対してウィーナフィルタ処理若しく
は振幅補正処理を施し、処理前の原3次元ボクセルデー
タと置換する点にある。
【0013】同第八の特徴構成は、前記第一乃至第七の
特徴構成による3次元探査方法に使用可能な3次元探査
装置に関し、特許請求の範囲の欄の請求項8に記載の如
く、媒質の表面を移動しながら、電磁波または音波によ
る波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質中に存在す
る物体からの反射信号を受信する送受信手段と、前記送
受信手段で得られた受信信号から、受信信号強度に対す
る前記媒質表面上の位置(x,y)と反射時間tを座標
(x,y,t)とする3次元ボクセルデータを生成する
3次元ボクセルデータ生成手段とを備え、前記媒質中に
存在する物体の位置を探査する3次元探査装置におい
て、前記3次元ボクセルデータ生成手段により生成され
た前記3次元ボクセルデータに対して、1つ以上の物体
ボクセルを人為的操作入力に従って選択する物体ボクセ
ル選択手段と、振幅値の極性が正負何れか一方でその絶
対値が所定の閾値より大きいボクセルが相互に連接して
なる候補ボクセル群を抽出する2値化手段と、前記2値
化手段により抽出された前記候補ボクセル群の中から前
記物体ボクセル選択手段によって選択された前記物体ボ
クセルに連結する連結候補ボクセル群を抽出し、その連
結候補ボクセル群を前記物体ボクセルと合成して物体ボ
クセル群とする連結合成手段とを備えてなる点にある。
【0014】同第九の特徴構成は、前記第三乃至第五の
特徴構成による3次元探査方法の使用に適した3次元探
査装置に関し、特許請求の範囲の欄の請求項9に記載の
如く、前記第八の特徴構成に加えて、前記物体ボクセル
選択手段が、前記3次元ボクセルデータ生成手段によっ
て生成された前記3次元ボクセルデータの任意の断面を
人為的操作入力に従って選択表示する断面表示手段と、
その表示された断面上の座標点を所定の人為的操作入力
に従って指定可能な断面座標点指定手段とを備えている
点にある。
【0015】同第十の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項10に記載の如く、本発明に係るコンピュータ
読み取り可能な記録媒体が、上記第一、第二、第三、第
四または第五の特徴構成の3次元探査方法における前記
物体ボクセル選択工程と前記2値化工程と前記連結合成
工程を1または2以上のコンピュータに実行させるため
のプログラムを少なくとも記録している点にある。
【0016】以下に、これら特徴構成の作用並びに効果
について説明する。
【0017】上記第一の特徴構成によれば、前記物体ボ
クセル選択工程と前記2値化工程と前記連結合成工程と
を実行して、反射信号強度の弱い不要反射信号等の物体
からの反射信号である可能性の低いノイズ領域を包含す
る前記候補ボクセル群の中から、物体からの反射信号で
ある可能性の高い物体ボクセルに連結した連結候補ボク
セル群のみを抽出し、これを物体ボクセルに連結合成
し、物体ボクセル群とすることによって、前記閾値の設
定を低くしても、それに伴って多量に発生する前記ノイ
ズ領域を前記物体ボクセル群と区別して効果的に除外で
きるため、前記閾値を単純に高く設定することで物体か
らの反射信号である可能性の高い物体ボクセルが不必要
に欠落してしまうのを防止でき、高S/Nでの探査が可
能となるのである。また、探査位置を変えると物体から
の反射信号強度が大きく変化するような場合であって
も、物体の一部である前記物体ボクセルを人為的操作に
より先ず選択することで、それに連続する物体ボクセル
群を適切に抽出できるため、埋設管のような連続的な物
体を抽出できるのである。更に、このような連結合成工
程の処理は、3次元的に行うことができるため、装置の
走査方向に対して垂直に埋設されていない埋設管等を対
象とする場合であっても、良好な探査結果を得ることが
できるのである。
【0018】ところで、物体の媒質表面までの距離つま
り埋設物の場合では埋設深さに依存して反射信号強度が
相対的に変化するため、その距離が短い領域を探査する
場合は、前記閾値を高く設定して効果的にノイズ成分を
除去し、逆にその距離が長い領域を探査する場合は、前
記閾値を低く設定して物体ボクセルの欠落を防止する必
要がある。
【0019】従って、上記第二の特徴構成によれば、前
記2値化工程で使用する前記所定の閾値は、前記物体ボ
クセル選択工程において選択された前記物体ボクセルの
振幅値に基づいて設定されるため、前記物体ボクセルの
振幅値が大きい場合は、物体の媒質表面までの距離が短
いと判断して、前記閾値を大きく設定することができ、
また、その逆の設定も可能となるのである。この結果、
前記物体ボクセルの選択によって、その物体ボクセルに
対応する物体を高S/Nで抽出するのに適した閾値の設
定が可能となり、更には、自動的に当該閾値の設定を行
うこともできるのである。
【0020】更に、前記物体ボクセルの振幅値の極性に
合わせて前記2値化工程での候補ボクセル群の極性を設
定した場合、その極性に応じて前記閾値を変化させる必
要がある場合、例えば、振幅値のゼロ値がオフセットし
ている場合等においても、前記物体ボクセルの振幅値の
極性に基づいて前記閾値を適正に調整することができる
のである。
【0021】上記第三の特徴構成によれば、前記3次元
ボクセルデータから前記物体ボクセルを選択する際に、
指定するボクセルを所定の断面上に限定するため、通常
のCRTモニタや液晶表示パネル等の2次元平面の計算
機画面表示とマウスやキーボード入力によるカーソル操
作等の計算機入力操作で、容易に前記物体ボクセル選択
工程が実行できるのである。
【0022】上記第四の特徴構成によれば、前記3次元
ボクセルデータに対して、前記媒質表面上の位置(x,
y)毎に反射時間t軸方向における振幅値の絶対値の最
大値及びその最大値をとる反射時間tMAX を抽出し、抽
出された前記媒質表面上の位置(x,y)毎の前記最大
値と前記反射時間tMAX を前記3次元ボクセルデータ内
外の所定のx−y平面上に夫々配置し、前記媒質表面上
の位置(x,y)毎の最大値に対して断面表示を行なう
ことができる。この単一の断面表示(x−y平面表示)
により、種々の深さ(反射時間t)の断面表示を複数行
なわなくても、全ての深さの埋設物の平面配置の様子が
分かり、容易且つ迅速に前記物体ボクセルの選択つまり
埋設物の抽出ができるのである。
【0023】また、上記第五の特徴構成によれば、前記
3次元ボクセルデータから前記物体ボクセルを選択する
際に、オペレータ等がマウス操作等の計算機入力操作を
誤って本来指定すべき物体ボクセルを指定できずに、そ
の近傍のボクセルを指定した場合であっても、本来指定
すべき反射信号強度の大きい物体ボクセルを正しく選択
することができるのである。
【0024】上記第六の特徴構成によれば、合成開口処
理若しくはマイグレーション処理を施すことによって、
媒質表面に平行な(x,y)面内の分解能を向上するこ
とができる。ここで、反射信号の生データから構成され
る原3次元ボクセルデータに、合成開口処理若しくはマ
イグレーション処理を施し、得られた3次元ボクセルデ
ータに対して2値化処理を行う場合は、3次元ボクセル
データが、物体の埋設状況等に近似できるデータ(深度
スケールに変換された情報)となるため、これを見なが
ら前記閾値を設定して解析を進めることができ、使用勝
手が向上する。
【0025】上記第七の特徴構成によれば、ウィナーフ
ィルター処理を施すことによって、反射時間t軸方向の
分解能を向上することができる。また、振幅調整処理を
施すことによって、反射時間の遅い弱い反射信号の振幅
を強調することができる。
【0026】上記第八の特徴構成によれば、前記3次元
ボクセルデータ生成手段により生成された3次元ボクセ
ルデータを対象として、前記2値化手段が抽出した反射
信号強度の弱い不要反射信号等の物体からの反射信号で
ある可能性の低いノイズ領域を包含する前記候補ボクセ
ル群の中から、物体からの反射信号である可能性の高い
前記物体ボクセル選択手段によって選択した前記物体ボ
クセルに連結した連結候補ボクセル群のみを前記連結合
成手段が抽出し、更に、これを物体ボクセルに連結合成
し物体ボクセル群とすることによって、前記閾値の設定
を低くしても、それに伴って多量に発生する前記ノイズ
領域を前記物体ボクセル群と区別して効果的に除外でき
るため、前記閾値を単純に高く設定することで物体から
の反射信号である可能性の高い物体ボクセルが不必要に
欠落してしまうのを防止でき、高S/Nでの探査が可能
な3次元探査装置が提供できるのである。更に、この特
徴構成により、上述の第一の特徴構成の本発明に係る3
次元探査方法を使用することができるため、上記第一の
特徴構成の作用効果を発揮することができるのである。
【0027】上記第九の特徴構成によれば、前記断面表
示手段によって前記3次元ボクセルデータ生成手段によ
って生成された前記3次元ボクセルデータの任意の断面
を人為的操作により選択して表示でき、更に、前記断面
座標点指定手段によってその表示された断面上の座標点
を所定の人為的操作により指定できるため、前記3次元
ボクセルデータから前記物体ボクセルを選択する際に、
指定するボクセルを所定の断面上に限定することがで
き、通常のCRTモニタや液晶ディスプレイ等の2次元
平面の計算機画面表示とマウスやキーボード入力による
カーソル操作等の計算機入力操作で、容易に前記物体ボ
クセル選択工程が実行できるのである。また、上記第四
の特徴構成による前記最大値を配置した前記x−y平面
は、前記3次元ボクセルデータの内外に配置されること
で、前記3次元ボクセルデータの一部に含まれるか、或
いは、前記3次元ボクセルデータの領域を実質的に反射
時間t軸方向に拡張する。従って、前記最大値を配置し
た前記x−y平面は、前記断面表示手段により前記3次
元ボクセルデータの一断面として表示される。
【0028】上記第十の特徴構成によれば、前記記録媒
体に記録されたプログラムが一旦前記コンピュータの主
記憶領域にインストールされると、その主記憶領域上の
プログラムを実行することにより、前記コンピュータに
上記第一乃至第五の特徴構成の3次元探査方法における
前記物体ボクセル選択工程と前記2値化工程と前記連結
合成工程とを実行させることができる。結果として、上
記第一乃至第五の特徴構成の3次元探査方法と同じ作用
効果が発揮される。但し、第四の特徴構成の3次元探査
方法の場合は、前記最大値抽出工程と前記平面配置工程
を実行するための別途手段が備わっている必要がある。
例えば、前記最大値抽出工程と前記平面配置工程を前記
コンピュータに実行させるためのプログラムが前記コン
ピュータの主記憶領域にインストールされている必要が
ある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、本発明に係る
3次元探査装置の一実施の形態は、送受信手段である送
受信機10と、送受信機10で得られた信号を処理する
データ解析装置20とを、主な機器として備えて構成さ
れている。そして、本願にあっては、データ解析装置2
0における解析処理にその特徴がある。
【0030】図1に示すように、媒質である土壌1にガ
ス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設されてお
り、送受信機10とデータ解析装置20を備えた探査装
置3が地表面を移動しながら、物体2の埋設位置を探査
する。その移動方向は、x方向である。そして、本願の
ように3次元ボクセルデータを得る場合は、x方向のデ
ータの収集を終了した後、y方向(図1の表裏方向)に
所定量の移動を繰り返しながら、x方向データを逐次、
収集する。尚、図1に示す物体2は、探査対象である物
体を模式的に例示したものであり、例えば、図5に示す
ような埋設状況における埋設管50の一部を示すもので
ある。
【0031】送受信機10は、例えば100MHz〜1
GHzの図2(ロ)(1)に例示する単発のパルス信号
を送信回路13で発生し、送信アンテナ11より電磁波
として土壌1に放射する。例えば、図2(イ)に例示す
るように物体2表面上を移動した場合、送信アンテナ1
1より放射された電磁波の中の土壌に入射した入射波4
は物体2表面で反射散乱し、その中の反射波5が受信ア
ンテナ12で受信された後、受信回路14において、図
2(ロ)(2)に例示するような受信信号として復調増
幅される(この図において単一の線が一定位置で時間差
をおいて受信される複数の受信信号群に対応する)。送
信アンテナ11より放射され、受信アンテナ12で受信
されるまでの時間差(これが実質上の反射時間)tは土
壌1の表面から物体2までの距離と土壌1の比誘電率ε
または電磁波の伝搬速度より一義的に決定される。図1
に示す場合にあっては、送信アンテナ11と受信アンテ
ナ12は一定間隔で地表面に対向して配置される。x方
向移動は、物体2を横切るように行われることとなる。
【0032】図1に示すように、送受信機10には、受
信回路14の増幅部の利得を時間差tに応じて変調する
信号強度変調手段15が設けられており、時間差tが長
くなるにつれて土壌1を伝搬するパルス信号の損失が大
きくなり、受信信号強度が減衰するのを振幅補正し、時
間差t、つまりは反射時間tの増加に対して急激に減衰
しない受信信号強度分布を得る構成とされている。この
構成により、後の信号処理に必要な信号強度を確保でき
る。
【0033】次に、受信信号が送られるデータ解析装置
20について、図1及び図3に基づいて説明する。デー
タ解析装置20は、マイクロコンピュータや半導体メモ
リ等によって構成されるデータ処理部21と、外部から
の操作指示を入力するマウスやキーボード等の入力部2
2と、各処理段階での画像データや出力結果を表示する
CRTモニタや液晶ディスプレイ等の表示部23を備え
て構成されている。更に、各処理段階でのデータや出力
結果等を保管格納する磁気ディスク等の外部補助記憶部
24を備えている。
【0034】図3に示すように、このデータ処理部21
は、受信回路14から入力してくる受信信号を、媒質表
面上の位置(x,y)と時間tとの関係において整理、
処理する3次元ボクセルデータ生成手段31を備えてい
る。この3次元ボクセルデータ生成手段31は、以降の
処理で使用される3次元ボクセルデータを生成するため
のものであり、受信信号強度sをそのまま媒質表面上の
位置(x,y)と時間tとの関数とする原3次元ボクセ
ルデータs(x,y,t)を生成する。更に、必要な場
合、この原3次元ボクセルデータs(x,y,t)は、
マイグレーション処理されて、マイグレーション処理済
の新たな3次元ボクセルデータS(x,y,t)が生成
される。これらのデータは3次元構造を取るため、s
(x,y,t)、S(x,y,t)は共に、3次元ボク
セルデータに属し、3次元ボクセルデータ生成手段31
で生成されるデータ群である。ここで、マイグレーショ
ン処理とは、媒質の表面において得られる移動方向情報
(空間、深度=0、時間の情報)を、波の伝播を代表す
る波動方程式に基づいて、フーリエ、逆フーリエ変換手
法を利用して媒質の深度方向の情報(空間、深度、時間
=0の情報)に変換する公知の手法である。この手法
は、空間座標としてx方向のみを対象とする場合、xが
媒質表面上の観測ライン、zが媒質中に向けて正の方向
をとる深度、tが伝搬時間である場合、波動の場をu
(x,z,t)で表し、u(x,z,t)を3次元フー
リエ変換したものをU(ξ,η,ω)とすると、マイグ
レーション法はt>0に対して得られた観測データu
(x,0,t)(レーダ画像)から時刻t=0における
深さ方向の場u(x,z,0)(深度断面)を求めるも
のである。即ち、マイグレーション法の一種であるフェ
ーズ・シフト法では、以下のような処理を行う。 1.観測されたデータをxとtに関して2次元フーリエ
変換しU(ξ,0,ω)を求める。 2.求めたい深度の1ラインを、U(ξ,0,ω)から
求める。 3.2.の計算を深度を更新しながら繰り返し、深度断
面全体を求める。 一方、マイグレーション法の一種であるF−Kマイグレ
ーション法では、以下のような処理を行う。 1.観測されたデータをxとtに関して2次元フーリエ
変換しU(ξ,0,ω)を求める。 2.周波数領域上で深度断面のフーリエ変換の値を求め
る。 3.この値を、ξ,ηに関して2次元逆フーリエ変換
し、u(x,z,0)を得る。 このようにして、t=0における断面構造を得ることが
できる。ここでは、空間座標としてx方向のみに関する
説明をしたが、本願のようにx、y方向を共に対象とす
る場合も同様に取扱うことができる。
【0035】この目的から、データ処理部21は、3次
元ボクセルの状態で得られているデータを、マイグレー
ション処理できるマイグレーション処理手段32を備え
ている。更に、マイグレーション処理の代わりに、同様
に公知の方法である合成開口処理を施すものとしてもよ
い。この場合、マイグレーション処理手段32の代わり
に合成開口処理手段が備えられることとなる。この状況
を図に括弧書きで示した。
【0036】更に、このデータ処理部21は、3次元ボ
クセルデータ生成手段31により生成された3次元ボク
セルデータS(x,y,t)に対して、1つ以上の物体
ボクセルを人為的操作により選択する物体ボクセル選択
手段33、反射信号強度の振幅値の極性が正負何れか一
方でその絶対値が所定の閾値より大きいボクセルが相互
に連接してなる候補ボクセル群を2値化処理により抽出
する2値化手段34、2値化手段34により抽出された
候補ボクセル群の中から物体ボクセル選択手段33によ
って選択された物体ボクセルに連結する連結候補ボクセ
ル群を抽出し、その連結候補ボクセル群を物体ボクセル
と合成して物体ボクセル群とする連結合成手段35、及
び、この連結合成手段35の処理結果を表示部23に表
示する出力処理手段38を備えている。
【0037】更に、物体ボクセル選択手段33は、3次
元ボクセルデータ生成手段31によって生成された3次
元ボクセルデータS(x,y,t)の任意の断面をマウ
ス等の入力部22からの人為的操作により選択して表示
部23に表示する断面表示手段33aと、その表示され
た断面上の座標点をマウス等の入力部22からの人為的
操作により指定して、その座標点におけるボクセルを物
体ボクセルとして選択する断面座標点指定手段33bと
を備えている。
【0038】ここで、データ処理部21を構成する3次
元ボクセルデータ生成手段31、マイグレーション処理
手段32或いは合成開口処理手段、物体ボクセル選択手
段33、2値化手段34、連結合成手段35、出力処理
手段38は、上述したマイクロコンピュータや半導体メ
モリ等によって構成されるコンピュータを前記各手段と
して機能させるためのプログラムが、前記コンピュータ
の主記憶領域にインストールされ実行可能な状態におか
れることにより実現される。尚、主記憶領域とは、前記
プログラムを前記コンピュータの中央演算処理装置がそ
のプログラムを逐次実行可能な状態に記録している所定
の記憶装置内の領域をいい、通常の記憶装置では、中央
演算処理装置が高速にそのプログラムを読み出せる半導
体メモリとその実行プログラムを保存する不揮発性の磁
気ディスクメモリとの階層構造となっているが、特に主
記憶領域を構成する記憶装置が単体で高速アクセス性と
不揮発性を兼ね備えている場合は、当該階層構造は必ず
しも必要ない。
【0039】次に、本発明に係る3次元探査方法の一実
施形態を、図4に示すデータ処理部21での典型的なデ
ータ処理手順のフローチャートに従い、図5に示す埋設
状況に対して探査した処理結果を示しながら説明する。
ところで、図5に示す埋設状況では、マンホール51に
接続する配管52とそれらを迂回する配管53等の埋設
管50及びその他の塊状物54が土壌1の中に埋設され
ている。
【0040】1.3次元ボクセルデータ生成工程(ST
1) この工程は、3次元探査装置3を移動しながら、データ
を収集し、これを処理して、以降の処理に使用される3
次元ボクセルデータs(x,y,t)若しくはS(x,
y,t)を生成する工程である。この工程は、ディジタ
ル化された受信信号強度より、物体を含む土壌1の断面
画像を、アンテナ11及び12の媒質表面上の位置
(x,y)と反射波5の物体2からの反射時間t(実際
は所定の入射信号を発振してから反射信号が受信アンテ
ナにいたるまでの時間)を座標(x,y,t)とする原
3次元ボクセルデータs(x,y,t)として取り込む
工程であり、ここで、受信信号はその強度に応じて複数
階調で輝度表示され、信号強度の正値を白(輝度大)、
信号強度の負値を黒(輝度小)、信号強度0を中間階調
として取り込まれる。この階調は、具体的には、8ビッ
ト(256)階調で表現され、階調128が反射信号強
度の振幅値0で、129以上の階調で振幅値が正値で、
127以下の階調で振幅値が負値となっている。更に具
体的には、ディジタル化された受信信号は、A/D変換
処理されたときの量子化ビット幅で、媒質表面上の位置
(x,y)と反射波5の物体2からの反射時間tで決定
される座標(x,y,t)がアドレス信号としてエンコ
ードされ、複数階調の原3次元ボクセルデータs(x,
y,t)としてデータ処理部21内のメモリ21aの所
定の領域に格納される。このようにして生成格納された
原3次元ボクセルデータs(x,y,t)に対して通常
の2値化処理を施したものを、図6に表示する。尚、図
6は実際の画面表示を模擬的に図案化したものである。
また、実際には領域内の全てのボクセルが夫々の階調値
を保持している。
【0041】次に、このようにして得られた原3次元ボ
クセルデータs(x,y,t)がマイグレーション処理
され、以降の処理の対象となる3次元ボクセルデータS
(x,y,t)とされる。原3次元ボクセルデータs
(x,y,t)に対して、マイグレーション処理を施し
た3次元ボクセルデータS(x,y,t)を図7に示
す。尚、図7は実際の画面表示を模擬的に図案化したも
のである。また、図7では、3次元ボクセルデータS
(x,y,t)は通常の2値化処理を施されて表示され
ているが、実際には領域内のすべてのボクセルがそれぞ
れ階調値を保持している。図7ではマイグレーション処
理を施した場合を示したが、合成開口処理を施した場合
も処理結果は、ほぼ同じようになる。因みに、図7
(イ)は地表付近のマンホール51の反射信号を見るた
めに、2値化処理の閾値を階調175と高めに設定した
もので、図7(ロ)は深い埋設管の反射信号を見るため
に、2値化処理の閾値を階調155と低めに設定したも
のである。通常の2値化処理では、深度の異なる両方の
反射信号を検出することは不可能であること、つまり、
高い閾値では深い埋設管が検出できず、低い閾値ではノ
イズ領域が増えるとともに、地表付近の埋設物の反射信
号が検出できなくなることが分かる。このようにして得
られたマイグレーション処理後の3次元ボクセルデータ
S(x,y,t)が原データs(x,y,t)と置換さ
れ、3次元ボクセルデータ生成手段31の出力として、
以降の工程に引き渡される。
【0042】以上の原3次元ボクセルデータs(x,
y,t)及び3次元ボクセルデータS(x,y,t)を
生成する処理は、3次元ボクセルデータ生成手段31と
マイグレーション処理手段32を実現するプログラムを
前記コンピュータの主記憶領域にインストールし、前記
コンピュータ上で実行することにより実行される。
【0043】2.物体ボクセル選択工程(ST2) 図8(イ)、(ロ)に示すように、断面表示手段33a
によってマイグレーション処理を施した3次元ボクセル
データS(x,y,t)が適当な反射時間TDのx−y
平面で断面表示され、オペレータがマウス等の入力部2
2からの人為的操作により、その表示断面上においてカ
ーソル表示を移動させ、断面座標点指定手段33bがそ
のカーソル位置に基づいてその断面上の平面座標(X
D ,YD )を指定する。反射時間TD の選択は、例え
ば、図9に示す複数の物体ボクセルの各座標値を表す座
標テーブルのT1(一番目に選択された物体ブロックの
反射時間座標値)のブロック表示をマウス等で選択し
て、キーボードからその値を入力して行うか、或いは、
図8(イ)に示す画面表示上で当該断面をマウス操作等
で上下に移動させて行う。具体的には、断面表示手段3
3aの反射時間TD の選択処理に係る部分がキー入力値
やマウス等の画面表示上の位置座標から反射時間T D
抽出或いは算出する。ここで、図8(イ)は断面表示を
斜視図で表示したものであり、図8(ロ)は同じ断面表
示を地表面側から平面視した表示画面である。尚、図8
(イ)、(ロ)は本来は階調表示されるのであるが、本
願の図面では高輝度部分は白色表示(紙面地色)、低輝
度部分は黒色表示(高密度のドット表示)により模擬的
に表示している。
【0044】次に、断面座標点指定手段33bが、前記
指定により選択された座標(XD ,YD ,TD )のボク
セルの近傍において、指定したボクセルの振幅値と同符
号で且つ振幅値が最大のボクセルを検索し、物体ボクセ
ルとする。ここで、前記検索の範囲は反射時間TD のX
−Y平面内の指定されたボクセルを中心とする±6ボク
セルの正方形の範囲である。図9に示す計算機画面表示
に、このようにして選択された10個の物体ボクセルの
座標値(Xi,Yi,Ti)、i=1〜10及び階調値
(MAX1〜10)が表示されている。
【0045】上記した断面表示手段33aによる反射時
間TD の選択処理と3次元ボクセルデータS(x,y,
t)の前記選択された反射時間TD のx−y平面での断
面表示処理、及び、断面座標点指定手段33bによる平
面座標(XD ,YD )の指定と物体ボクセル選択処理と
からなる物体ボクセル選択工程は、断面表示手段33a
と断面座標点指定手段33bを実現するプログラムを前
記コンピュータの主記憶領域にインストールし、そのプ
ログラムを前記コンピュータ上で実行することにより実
行される。また、上記した選択された物体ボクセルの座
標表示処理は、前記コンピュータの主記憶領域にインス
トールされた断面座標点指定手段33bの当該座標表示
処理機能を実現するプログラムを前記コンピュータ上で
実行することにより実行される。
【0046】また、この実施例では、x−y平面で断面
表示を行い反射時間TD のx−y平面内で一定の正方形
領域内で検索を行ったが、x−t平面やy−t平面或い
は任意の方向の平面で断面表示を行っても構わない。ま
た、検索領域も表示断面内の正方形領域に限らず、直方
体やその他の任意形状のボクセル領域で検索してもよ
い。更には、例えば、オペレータが熟練者である場合等
の条件下では、断面座標点指定手段33bは、前記検索
処理を行わずに、前記指定により選択された座標(X
D ,YD ,TD )のボクセルをそのまま物体ボクセルと
しても構わない。
【0047】3.2値化工程(ST3) この工程では、2値化手段34が、マイグレーション処
理を施した3次元ボクセルデータS(x,y,t)に対
して、振幅値の極性が正負何れか一方でその絶対値が所
定の閾値より大きいボクセルが相互に連接してなる候補
ボクセル群を抽出する。具体的には、物体ボクセル選択
工程で選択された物体ボクセルの振幅値が正値の場合に
は、前記閾値より大きい振幅値を有する候補ボクセル群
を抽出し、物体ボクセルの振幅値が負値の場合には、絶
対値が閾値より大きな負の振幅値を有する候補ボクセル
群を抽出する。更に具体的には、この2値化工程は、3
次元ボクセルデータS(x,y,t)の各ボクセルの振
幅値格納領域とは別に同じ大きさの3次元空間(x,
y,t)に2値化処理と後述する連結合成工程で使用す
る各ボクセルのフラグを設定記憶する3次元フラグ設定
領域をデータ処理部21内のメモリ21aの所定の領域
に形成しておき、各ボクセルが前記候補ボクセル群の条
件を満たす場合は、前記3次元フラグ設定領域の対応す
るボクセルのフラグを例えば「2」とし、満たさない場
合は「0」とする。結果として、これらフラグ「2」の
ボクセルの集合が候補ボクセル群となる。また、閾値の
設定は、例えば、選択された物体ボクセルの階調値が2
00であれば、振幅値が72であるので、閾値をその振
幅値が物体ボクセルの振幅値の絶対値の半分になるよう
に階調164に自動的に設定する。また、選択された物
体ボクセルの階調値が0であれば、振幅値が−128で
あるので、閾値をその振幅値が物体ボクセルの振幅値の
絶対値の半分になるように階調64に自動的に設定す
る。このように、2値化処理に使用する閾値を物体ボク
セルの振幅値の絶対値に基づいて自動的に設定すること
で、埋設深さの浅い領域での候補ボクセル群の抽出に使
用する閾値を大きく設定するのが好ましい状況において
は、当該領域で選択された物体ボクセルの振幅値の絶対
値が当然に大きいため、自動的に大きな閾値が設定され
ることになる。また、逆に埋設深さの深い領域では、小
さい閾値が自動的に設定され、高S/Nで候補ボクセル
群を抽出するのに適した閾値が自動的に設定されるので
ある。更に、この閾値は、他の処理結果に応じて変更可
能にしておくのも好ましい。例えば、後続の連結合成工
程の結果を見て、閾値の調整を行い、再度2値化工程か
ら連結合成工程までを再計算可能に構成するのもよい。
因みに、このように再調整された閾値が、図9に示す計
算機画面表示内の表示ブロック(MIN1〜10)に表
示される。
【0048】ここで、上記した2値化処理は、2値化手
段34を実現するプログラムを前記コンピュータの主記
憶領域にインストールし、そのプログラムを前記コンピ
ュータ上で実行することにより実行される。また、上記
した自動設定或いは調整後の閾値の計算機画面表示処理
は、前記コンピュータの主記憶領域にインストールされ
た2値化手段34の当該画面表示処理機能を実現するプ
ログラムを前記コンピュータ上で実行することにより実
行される。
【0049】4.連結合成工程(ST4) この工程においては、連結合成手段35が、2値化工程
において抽出された候補ボクセル群の中から物体ボクセ
ル選択工程において選択された物体ボクセルに連結する
連結候補ボクセル群を抽出し、その連結候補ボクセル群
を物体ボクセルと合成して物体ボクセル群とする。具体
的には、例えば、物体ボクセルを核にして、候補ボクセ
ル群の中から物体ボクセルに隣接或いは物体ボクセルを
包含する連結候補ボクセル群を一通り総当たりで抽出
し、物体ボクセル群に追加する。そして1ボクセルでも
追加された場合には、候補ボクセル群の中からこの物体
ボクセル群に隣接する連結候補ボクセル群を一通り総当
たりで抽出し、物体ボクセル群に追加する。これらの操
作を、追加されるボクセルがなくなるまで繰り返す。更
に具体的には、前記2値化処理で形成された前記3次元
フラグ設定領域の物体ボクセルに対応するボクセルのフ
ラグを強制的に例えば「1」とし、全てのフラグ「2」
のボクセルに対して、所定の順序で総当たり的に、隣接
するボクセルがフラグ「1」か否かを判定し、フラグ
「1」であれば、自身のフラグを「1」に設定し直し
て、次のフラグ「2」のボクセルに進む。一通り上記処
理が終了するとフラグが「2」から「1」へ変更となっ
たボクセルが1以上あったか否かを判定する。かかるボ
クセルがあった場合は、残ったフラグ「2」のボクセル
に対して同様の処理を繰り返す。最終的に同様の処理
を、フラグが「2」から「1」へ変更しなくなるまで繰
り返す。こうして得られた前記3次元フラグ設定領域の
フラグ「1」のボクセルの集合が物体ボクセル群とな
る。
【0050】ここで、上記した連結合成工程は、連結合
成手段35を実現するプログラムを前記コンピュータの
主記憶領域にインストールし、そのプログラムを前記コ
ンピュータ上で実行することにより実行される。
【0051】この連結合成工程により得られた物体ボク
セル群の例を、図10(イ)、(ロ)に示す。同図よ
り、浅いところから深いところまで明瞭に埋設物が検出
できていることが分かる。ここで、図10(ロ)は物体
ボクセル群を地表面側から平面視した表示画面である。
尚、図10は、図6、図7と同様に実際の画面表示を模
擬的に図案化したものである。
【0052】5.出力処理(ST5) このような処理済のデータを出力処理することにより、
つまり、出力処理手段38が物体ボクセル群を表示部2
3に画面表示することにより、明確に埋設管を探査する
ことができる。具体的には、出力処理手段38は、前記
コンピュータとして汎用のパーソナルコンピュータ等を
使用する場合、そのパーソナルコンピュータ等が基本的
に備えている所定の画像データを表示部23に表示する
ための画像表示手段と、その画像表示手段に、物体ボク
セル群を前記画像データとして出力する前処理手段とで
構成される。前記画像表示手段と前記前処理手段は、前
記コンピュータをそれらの手段として機能させるプログ
ラムを前記コンピュータの主記憶領域にインストール
し、前記コンピュータ上で実行することにより実現され
る。
【0053】〔別実施形態〕以下に別実施形態を説明す
る。
【0054】〈1〉前記3次元ボクセルデータ生成工程
と前記物体ボクセル選択工程の間において、前記3次元
ボクセルデータ生成工程で生成された前記3次元ボクセ
ルデータに対して、前記媒質表面上の位置(x,y)毎
に反射時間t軸方向における振幅値の絶対値の最大値及
びその最大値をとる反射時間tMAX を抽出する最大値抽
出工程と、前記最大値抽出工程で抽出された前記媒質表
面上の位置(x,y)毎の前記最大値と前記反射時間t
MAX を反射時間t=0、t=85のx−y平面上、つま
り、前記3次元ボクセルデータの最上面と最下面に夫々
配置する平面配置工程を実行する。尚、これら最大値抽
出工程と平面配置工程は、上記した手順を前記コンピュ
ータに実行させるプログラムを前記コンピュータの主記
憶領域にインストールし、前記コンピュータ上で実行す
ることにより実現される。
【0055】そして、上記実施形態の物体ボクセル選択
工程を実行せずに、別の物体ボクセル選択工程として、
前記断面表示手段33aによってt=0のx−y平面の
断面表示がなされ、オペレータがマウス等の入力部22
からの人為的操作により、その表示断面上においてカー
ソル表示を移動させ、前記断面座標点指定手段33b
が、そのカーソル位置に基づいてその断面上の平面座標
(XD ,YD )を指定する。
【0056】次に、断面座標点指定手段33bが、前記
指定により選択されたボクセルの近傍において、最大値
が最大となるボクセルを検索し、得られた物体ボクセル
の座標値を(X1,Y1)とする(1番目の選択の場
合)。ここで、前記検索の範囲はt=0のX−Y平面内
の指定されたボクセルを中心とする±6ボクセルの正方
形の範囲である。そして、(X1,Y1,85)に格納
されている前記反射時間tMAX の値を読み出し、反射時
間T1の値とする。ここで、図11(イ)はt=0の断
面表示を斜視図で表示したもので、同図(ロ)は同じ断
面表示を地表面側から平面視したものである。この後、
最終的に得られた(X1,Y1,T1)を物体ボクセル
として、通常の2値化工程の処理へ移る。尚、最終的に
得られた結果は、上記実施形態において図10で表示し
たものと同じであった。
【0057】ここで、本別実施形態の物体ボクセル選択
工程は、先に示した実施形態と同様に、上記した本別実
施形態の断面表示手段33aと断面座標点指定手段33
bを実現するプログラムを前記コンピュータの主記憶領
域にインストールし、前記コンピュータ上で実行するこ
とにより実行される。
【0058】〈2〉上記の実施の形態にあっては、振幅
補正後の原3次元ボクセルデータs(x,y,t)に対
して、マイグレーション処理を施して、以降の処理に使
用する3次元ボクセルデータを得るものとしたが、この
ような処理としては、先に説明したように、合成開口処
理を使用してもよい。更に、マイグレーション処理ある
いは合成開口処理は、上記のように、原3次元ボクセル
データを得た後、2値化工程を行う前に行ってもよく、
更に、連結合成後に施す構成としてもよい。
【0059】上記の実施の形態にあっては、t軸方向の
反射時間の遅い弱い信号を強調するために、t軸方向に
おける振幅補正を送受信機に備えられる信号強度変調手
段15によって行ったが、受信信号sを、信号強度変調
手段15による処理を伴って、そのまま座標(x,y,
t)アドレスに割り当てた状態でメモリ21aに取り込
み、この原3次元ボクセルデータに対してソフト的な振
幅調整処理を行う構成としてもよい。このような振幅調
整にあっては、原3次元ボクセルデータs(x,y,
t)に関して、各反射時間t毎に、(x,y)方向の平
均をとり、t軸方向での受信信号強度の減衰が大きくな
らないように、振幅を調整する処理を行うこととなる
(これは、振幅調整処理手段37で行う)。
【0060】また、t軸方向の分解能の向上を図るため
の操作として、t軸方向のウィーナフィルタ処理を挙げ
ることができる。即ち、例えば、原3次元ボクセルデー
タs(x,y,t)を2値化処理の対象とする場合(こ
の情報を3次元ボクセルデータ生成工程の出力とする場
合)、3次元ボクセルデータ生成工程の例えば最終部分
で、座標(x,y,t)に対応した受信信号強度sから
構成される原3次元ボクセルデータs(x,y,t)
に、その反射時間t軸方向に対してウィーナフィルタ処
理を施し(これは、ウィーナフィルタ処理手段36で行
う)、処理後の3次元ボクセルデータを以降の処理の対
象とするのである。
【0061】このウィーナフィルタは以下の構造で働く
ものである。受信波形v(t)に対しインパルス応答が
1 ( t)で表されるフィルタを施した波形をW(t)
とすると、数1で表される。また、数1中のh1 (t)
のフーリエ変換H1 (f)は数2で与えられる。
【0062】
【数1】
【0063】
【数2】
【0064】ここで、W1 (f)は通常計測される代表
的な反射波形のフーリエ変換である。また、W0 は数3
で与えられるフィルタ定数である。
【0065】
【数3】
【0066】このウィーナフィルタは、0≦η≦1を満
たすパラメータηによってフィルタ特性が変化するフィ
ルタで、η=1の時はインバースフィルタ(逆フィル
タ)、η=0の時マッチトフィルター(整合フィルタ)
となる。本願の場合にあっては、η=0.5〜0.9程
度に選択することが好ましい。更に、このようなウィー
ナフィルタを介した処理済の3次元ボクセルデータに対
して、先に説明した合成開口処理、マイグレーション処
理を施して、後の2値化処理、連結合成処理の対象とな
る3次元ボクセルデータを生成してもよい。
【0067】ここで、本別実施形態のウィーナフィルタ
処理及び前記ソフト的な振幅調整処理は、ウィーナフィ
ルタ処理手段36と振幅調整処理手段37を夫々実現す
るプログラムを前記コンピュータの主記憶領域にインス
トールし、前記コンピュータ上で夫々実行することによ
り実行される。
【0068】〈3〉上記各実施形態では、前記3次元ボ
クセルデータ生成工程、前記物体ボクセル選択工程、前
記2値化工程、前記連結合成工程、前記出力処理、前記
ウィーナフィルタ処理及び前記ソフト的な振幅調整処理
の各工程または処理を実行する3次元ボクセルデータ生
成手段31、マイグレーション処理手段32(または、
合成開口処理手段)、物体ボクセル選択手段33(断面
表示手段33aと断面座標点指定手段33b)、2値化
手段34、連結合成手段35、出力処理手段38(前記
画像表示手段と前記前処理手段)、ウィーナフィルタ処
理手段36、及び、振幅調整処理手段37は、前記コン
ピュータとその上で実行可能な各手段に対応したプログ
ラム、つまり汎用ハードウェアと専用ソフトウェアとの
組み合わせで構成されていたが、前記各手段或いは一部
の手段を夫々専用のハードウェアで構成しても、また
は、前記手段の中の一部の機能を専用のハードウェアで
構成しても構わない。また、前記プログラムを実行可能
なコンピュータは、必ずしも一台のコンピュータである
必要はない。つまり、一部のプログラムをその処理に適
切なアーキテクチャの特別なコンピュータを使用して当
該プログラムを実行させるようにしても構わない。更
に、上記別実施形態〈1〉における最大絶対値抽出工程
と平面配置工程についても、その一部または全部の機能
を専用のハードウェアで実現できるように構成しても構
わない。
【0069】〈4〉次に、本発明に係るコンピュータ読
み取り可能な記録媒体について説明する。上記したよう
に、本発明に係る3次元探査方法は、前記コンピュータ
を、3次元ボクセルデータ生成手段31、マイグレーシ
ョン処理手段32(または、合成開口処理手段)、物体
ボクセル選択手段33(断面表示手段33aと断面座標
点指定手段33b)、2値化手段34、連結合成手段3
5、出力処理手段38(前記画像表示手段と前記前処理
手段)として機能させるためのプログラムによって実行
するには、前記プログラムを先ず前記コンピュータの主
記憶領域にインストールする必要があることから、これ
らのインストール前のプログラムを前記コンピュータが
読み取り可能な記録媒体、例えば、CD−ROM(co
mpactdisc read only memor
y)等の可搬型の記録媒体に保存しておき、3次元ボク
セルデータ表示装置として機能させる各コンピュータに
前記記録媒体を介して前記プログラムを前記主記憶領域
にインストールする。更には、当該インストールをコン
ピュータ・ネットワークを介して行う場合は、前記イン
ストール前の各プログラムを所定のサーバ上の記憶媒体
(ハードディスク装置等)に前記3次元ボクセルデータ
表示装置として機能させるコンピュータから読み出し可
能に記憶しておいても構わない。
【0070】ここで、前記記録媒体には、前記コンピュ
ータを物体ボクセル選択手段33(断面表示手段33a
と断面座標点指定手段33b)、2値化手段34、連結
合成手段35として機能させるためのプログラムが少な
くとも記憶されている必要がある。3次元ボクセルデー
タ生成手段31、マイグレーション処理手段32(また
は、合成開口処理手段)、出力処理手段38は、既存の
プログラムや前記コンピュータの基本機能として具備さ
れているものが使用可能である。但し、汎用コンピュー
タにおいて必ずしもこれらのプログラムがインストール
済とは限らないので、同じ記憶媒体にこれらのプログラ
ムの一部または全部を記憶していても構わない。
【0071】更に、上記別実施形態〈1〉で説明した最
大絶対値抽出工程と平面配置工程を処理するためのプロ
グラム、或いは、上記別実施形態〈2〉で説明したウィ
ーナフィルタ処理及び前記ソフト的な振幅調整処理を実
行するためのプログラムを前記記録媒体に記録しても構
わない。
【0072】尚、記憶媒体は必ずしも物理的に単体の記
憶装置である必要はない。例えば、複数のCD−ROM
や、コンピュータ・ネットワーク上に分散された複数の
サーバ上に前記各プログラムが分散して配置されていて
も構わない。結局、前記3次元ボクセルデータ表示装置
として機能させるコンピュータの主記憶領域に必要なプ
ログラムがインストールされ得るからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元探査装置のブロック構成図
【図2】送信信号と受信信号の波形説明図
【図3】データ解析装置の機能ブロック図
【図4】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図5】本発明のデータ処理手順に使用した探査データ
を採取した場所の埋設状況を示す説明図
【図6】本発明のデータ処理手順に使用した探査データ
(マイグレーション処理前の原3次元ボクセルデータ)
を模擬的に示す説明図
【図7】本発明のデータ処理手順に使用した探査データ
(マイグレーション処理後の3次元ボクセルデータ)を
通常の2値化処理を施して得られた結果を模擬的に示す
説明図
【図8】本発明のデータ処理手順に使用した探査データ
から得られた処理結果(マイグレーション処理後の3次
元ボクセルデータの断面)を模擬的に示す説明図
【図9】本発明のデータ処理手順に使用した探査データ
から得られた物体ボクセルの属性値を示す説明図
【図10】本発明のデータ処理手順に使用した探査デー
タから得られた処理結果(抽出された物体ボクセル群)
を模擬的に示す説明図
【図11】別実施形態における、本発明のデータ処理手
順に使用した探査データから得られた処理結果(マイグ
レーション処理後の3次元ボクセルデータに対して、最
大値抽出工程と平面配置工程を実行した後の断面)を模
擬的に示す説明図
【符号の説明】
1 土壌(媒質) 2 物体 3 3次元探査装置 4 入射波 5 反射波 31 3次元ボクセルデータ生成手段 32 マイグレーション処理手段 33 物体ボクセル選択手段 33a 断面表示手段 33b 断面座標点指定手段 34 2値化手段 35 連結合成手段 36 ウィーナフィルタ処理手段 37 振幅調整処理手段 38 出力処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−299341(JP,A) 特開 平8−54476(JP,A) 特開 平8−54477(JP,A) 特開 平9−281229(JP,A) 特開 平10−39041(JP,A) 特開 平6−138250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95 G01V 1/34 G01V 3/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信工程
    と、受信信号強度に対する前記媒質表面上の位置(x,
    y)と反射時間tを座標(x,y,t)とする3次元ボ
    クセルデータを生成する3次元ボクセルデータ生成工程
    とを順次実行し、前記媒質中に存在する物体の位置を探
    査する3次元探査方法において、前記3次元ボクセルデータ生成工程で生成された前記3
    次元ボクセルデータに対して、前記媒質表面上の位置
    (x,y)毎に反射時間t軸方向における振幅値の絶対
    値の最大値及びその最大値をとる反射時間t MAX を抽出
    する最大値抽出工程と、 前記最大値抽出工程で抽出された前記媒質表面上の位置
    (x,y)毎の前記最大値と前記反射時間t MAX を夫々
    所定の反射時間tのx−y平面上に配置する平面配置工
    程と、 前記最大値を配置した前記x−y平面を表示し、その表
    示された平面上の座標点を人為的操作入力に従って指定
    して、その指定された座標点とそれに対応する反射時間
    MAX とで特定することにより、1つ以上の物体ボクセ
    ルを選択する物体ボクセル選択工程と、 振幅値の極性が正負何れか一方でその絶対値が所定の閾
    値より大きいボクセルが相互に連接してなる候補ボクセ
    ル群を抽出する2値化工程と、 前記2値化工程において抽出された前記候補ボクセル群
    の中から前記物体ボクセル選択工程において選択された
    前記物体ボクセルに連結する連結候補ボクセル群を抽出
    し、その連結候補ボクセル群を前記物体ボクセルと合成
    して物体ボクセル群とする連結合成工程とを実行するこ
    とを特徴とする3次元探査方法。
  2. 【請求項2】 前記2値化工程で使用する前記所定の閾
    値は、前記物体ボクセル選択工程において選択された前
    記物体ボクセルの振幅値に基づいて設定することを特徴
    とする請求項1記載の3次元探査方法。
  3. 【請求項3】 前記物体ボクセル選択工程において、前
    記指定された座標点近傍において、その座標点の振幅値
    と同符号でその絶対値が最大の振幅値を有する座標点を
    前記指定された座標点と置換することにより、前記1つ
    以上の物体ボクセルを選択する請求項1または請求項2
    記載の3次元探査方法。
  4. 【請求項4】 前記3次元ボクセルデータ若しくは前記
    候補ボクセル群若しくは前記物体ボクセル群に対して合
    成開口処理若しくはマイグレーション処理を施すことを
    特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の
    3次元探査方法。
  5. 【請求項5】 前記3次元ボクセルデータ生成工程で、
    前記3次元ボクセルデータの反射時間t軸方向に対して
    ウィーナフィルタ処理若しくは振幅補正処理を施し、処
    理前の原3次元ボクセルデータと置換する請求項1から
    請求項4の何れか一項に記載の3次元探査方法。
  6. 【請求項6】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信手段
    と、前記送受信手段で得られた受信信号から、受信信号
    強度に対する前記媒質表面上の位置(x,y)と反射時
    間tを座標(x,y,t)とする3次元ボクセルデータ
    を生成する3次元ボクセルデータ生成手段とを備え、前
    記媒質中に存在する物体の位置を探査する3次元探査装
    置において、前記3次元ボクセルデータ生成手段が生成した前記3次
    元ボクセルデータに対して、前記媒質表面上の位置
    (x,y)毎に反射時間t軸方向における振幅値の絶対
    値の最大値及びその最大値をとる反射時間t MAX を抽出
    する最大値抽出手段と、 前記最大値抽出手段が抽出した前記媒質表面上の位置
    (x,y)毎の前記最大値と前記反射時間t MAX を夫々
    所定の反射時間tのx−y平面上に配置する平面配置手
    段と、 前記最大値を配置した前記x−y平面を表示し、その表
    示された平面上の座標点を人為的操作入力に従って指定
    して、その指定された座標点とそれに対応する反射時間
    MAX とで特定することにより、1つ以上の物体ボクセ
    ルを選択する物体ボクセル選択手段と、 振幅値の極性が正負何れか一方でその絶対値が所定の閾
    値より大きいボクセルが相互に連接してなる候補ボクセ
    ル群を抽出する2値化手段と、 前記2値化手段により抽出された前記候補ボクセル群の
    中から前記物体ボクセル選択手段によって選択された前
    記物体ボクセルに連結する連結候補ボクセル群を抽出
    し、その連結候補ボクセル群を前記物体ボクセルと合成
    して物体ボクセル群とする連結合成手段とを備えてなる
    3次元探査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項3の何れか一項に
    載の3次元探査方法における前記物体ボクセル選択工程
    と前記2値化工程と前記連結合成工程を1または2以上
    のコンピュータに実行させるためのプログラムを少なく
    とも記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP33096799A 1998-11-25 1999-11-22 3次元探査方法及び装置 Expired - Fee Related JP3409002B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33096799A JP3409002B2 (ja) 1998-11-25 1999-11-22 3次元探査方法及び装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33359698 1998-11-25
JP10-333596 1998-11-25
JP33096799A JP3409002B2 (ja) 1998-11-25 1999-11-22 3次元探査方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000221267A JP2000221267A (ja) 2000-08-11
JP3409002B2 true JP3409002B2 (ja) 2003-05-19

Family

ID=26573690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33096799A Expired - Fee Related JP3409002B2 (ja) 1998-11-25 1999-11-22 3次元探査方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3409002B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100470269B1 (ko) * 2001-05-08 2005-02-05 이강원 지하탐사 자료의 3차원 영상화 처리방법 및 처리시스템
KR102217681B1 (ko) * 2014-11-24 2021-02-22 한국전자통신연구원 지하 매질 변화 감지 장치
JP6869601B2 (ja) * 2016-09-06 2021-05-12 一般財団法人電力中央研究所 地中探査方法,地中探査装置,及び地中探査プログラム、並びに、地中探査データの表示方法
JP7030496B2 (ja) * 2017-12-04 2022-03-07 三菱電機株式会社 地中空洞検出装置および地中空洞検出方法
WO2021157065A1 (ja) * 2020-02-07 2021-08-12 三菱電機株式会社 埋設物識別装置、埋設物識別方法及び探査装置
JP6824548B1 (ja) * 2020-07-07 2021-02-03 ジオ・サーチ株式会社 埋設物線形抽出装置、方法、及びプログラム。

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000221267A (ja) 2000-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2000013037A1 (fr) Procede de recherche tridimensionnel, procede d'affichage de donnees de voxels tridimensionnelles, et dispositif de realisation de ces procedes
Zhang et al. A modified method of discontinuity trace mapping using three-dimensional point clouds of rock mass surfaces
JP3409002B2 (ja) 3次元探査方法及び装置
Ristić et al. Verification of algorithm for point extraction from hyperbolic reflections in GPR data
JP3409001B2 (ja) 3次元ボクセルデータ表示方法及び装置
Bell et al. Sidescan sonar: a directional filter of seabed texture?
JPH116879A (ja) 3次元探査方法及び装置
JP2005283590A (ja) 埋設物探査処理方法及び装置、埋設物探査処理プログラム、並びにそれらのプログラムを記録した記録媒体
JP2003098263A (ja) 隠蔽物体探査方法
Kvamme Integrating multiple geophysical datasets
JP2961336B2 (ja) 不可視物体探査方法
JP4059609B2 (ja) 3次元ボクセルデータ表示方法
Wang et al. Characteristic parameters extraction method of hidden Karst Cave from Borehole radar signal
JPH09211121A (ja) 探査方法及び装置
Yan et al. Suppression of the influence of surface waves on shear wave imaging for buried pipe location
KR20020036472A (ko) 3차원 칼라 이동식 지표 레이다 장치 및 탐침 방법
JPH0843539A (ja) 埋設物探知に用いる受信信号の処理方法
Gunatilaka et al. Comparison of predetection and postdetection fusion for mine detection
CN112860832A (zh) 一种三维地图的电缆显示方法、装置、设备和存储介质
JPH11271440A (ja) 3次元探査方法及び装置
Tronicke et al. Toward automated delineation of ground-penetrating radar facies in clastic sediments: An example from stratified glaciofluvial deposits
Ozkaya et al. Region analysis of buried object based on fully automated image processing
JP2893010B1 (ja) 探査方法及び装置
Campo On GPR signal polarity reversal
Srinivas et al. Buried pipes detection through ground penetrating radar images

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees