JP2893010B1 - 探査方法及び装置 - Google Patents

探査方法及び装置

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JP2893010B1
JP2893010B1 JP10048018A JP4801898A JP2893010B1 JP 2893010 B1 JP2893010 B1 JP 2893010B1 JP 10048018 A JP10048018 A JP 10048018A JP 4801898 A JP4801898 A JP 4801898A JP 2893010 B1 JP2893010 B1 JP 2893010B1
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Abstract

【要約】 【課題】 複数画像の加算平均処理を行った後に得られ
る画像データにあって、帯状あるいは斜め方向のノイズ
の問題、地表・地層境界の視認性の問題の解決された良
好な画像を得る。 【解決手段】 複数の2次元画像データs(x,t)に
対して、同一の移動距離x及び同一の反射時間tに於け
る複数の受信信号強度sをそれぞれ加算平均して得られ
る2次元加算平均画像データsl(x,t)を求める2
次元加算平均工程と、この2次元加算平均工程で得られ
た2次元加算平均画像データsl(x,t)に対して、
反射時間t軸方向において周波数フィルタ処理をおこな
い、原2次元加算平均画像データsl(x,t)と置換
する周波数フィルタ処理工程とを実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質の表面を移動
しながら、電磁波または音波による波動信号を媒質中へ
放射し、媒質中に存在する物体からの反射信号を受信す
る送受信工程をおこない、受信信号強度sに対する媒質
表面上の移動距離xと反射時間tを座標(x,t)とす
る2次元画像データs(x,t)を生成して探査をおこ
なう探査方法に関するものであり、さらに詳細には、こ
のような2次元画像データの生成にあたって、同一の移
動距離x及び同一の反射時間tにある受信信号データ
が、複数である(即ち、実質上は複数の2次元画像デー
タs(x,t)を有している)2次元画像データs
(x,t)を生成して、媒質中に存在する物体の位置を
探査する探査方法に関するとともに、このような探査に
使用される探査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】探査領域が、図5(ロ)に示すような場
合を例にとって、従来技術に関して説明する。この探査
領域は、複数、同径の管(具体的には6本・80A)
を、探査の移動距離x方向に、その埋設深度を変えて埋
設したものである。管は、同図において、表裏方向に埋
設されている。図5に示す探査領域の探査結果を、図5
(イ)に示した。この画像が、先の2次元画像データs
(x,t)である。図5(イ)においては、深いところ
の弱い信号のコントラストを強調するために、振幅調整
処理が施されたものを示しているが、探査画像の下半分
において、ランダムノイズが多く、深い埋設管の識別が
困難である。この識別の困難性を解消するため、所謂、
加算平均処理を行うのが、一般的である。即ち、先に示
したように、同一の移動位置x、反射時間tの座標に対
して、複数の受信信号強度sデータを収集しておき、こ
れらのデータの加算平均を得て、各座標点の有意データ
とする処理が行われる。従って、一般に探査装置には、
このような加算平均処理用の機構が、受信回路に組み込
まれているものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図5(ロ)の探査領域
を加算平均処理を用いて探査し、振幅調整処理を施した
結果を図7に示す。ランダムノイズは減少したが、高周
波回路ゆえに生じる送受信機の電子回路部での信号の漏
れ込みや外来ノイズなどにより、画像の水平(移動距
離)方向に定常的な帯状のノイズ、及び、電子回路のゼ
ロ点のゆらぎによる斜め縦方向のノイズが強調されてし
まっている。
【0004】このような定常的な帯状のノイズを除去す
る一般的な方法として、画像の水平(移動距離x)方向
の直流成分を除去する方法や、水平方向への差処理が良
く知られている。図7の画像に対して、直流成分を除去
する方法を適用し、振幅調整処理を施した結果を図8に
示す。図8より、定常的な帯状のノイズが軽減された
が、地表や地層境界などの反射信号も除去されてしまっ
ていることが判る。
【0005】このような問題は、地下水位の反射や板
状、箱状物体の反射など、水平方向に連続して発生する
信号成分が含まれている場合も起こり、信号が除去され
たり、歪められたりしてしまう。これらの問題点は、水
平方向への差処理をおこなう場合にも発生し、加えて埋
設物がないところでの信号を記憶させねばならず、実用
上困難な場合が多い。
【0006】本発明の目的は、このような加算平均処理
をおこなった後に得られる画像データにあっても、上記
のような問題(帯状あるいは斜め方向のノイズの問題、
地表・地層境界の視認性の問題等)の解決された、良好
な画像を得ることができる探査方法を得るとともに、こ
のような方法を使用する探査装置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による、媒質の表面を移動しながら、電磁波ま
たは音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒
質中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信工
程と、受信信号強度sに対する前記媒質表面上の移動距
離xと反射時間tとを座標(x,t)とする2次元画像
データs(x,t)を、複数生成する2次元画像複数生
成工程とを備え、複数の前記2次元画像データs(x,
t)から前記媒質中に存在する物体の位置を探査する探
査方法の特徴手段は、以下のとおりである。即ち、前記
2次元画像複数生成工程で生成された複数の2次元画像
データs(x,t)に対して、同一の移動距離x及び同
一の反射時間tに於ける複数の受信信号強度sをそれぞ
れ加算平均して得られる2次元加算平均画像データsl
(x,t)を求める2次元加算平均工程と、この2次元
加算平均工程で得られた2次元加算平均画像データsl
(x,t)に対して、反射時間t軸方向において周波数
フィルタ処理をおこない、原2次元加算平均画像データ
sl(x,t)と置換する周波数フィルタ処理工程とを
実行する。2次元加算平均工程により、2次元加算平均
画像データsl(x,t)が求まる。そして、この2次
元加算平均画像データsl(x,t)において、反射時
間t軸方向において周波数フィルタ処理をおこなうこと
で、所定の周波数成分の信号を、除去することができ、
所謂、ノイズ成分を有効に除去することが可能となる。
ここで、処理をt軸方向におこなうことで、周波数毎の
信号の特徴を顕著に出現させ、信号の周波数成分を充分
に考慮して、ノイズ成分を除去できる。
【0008】このような周波数フィルタ処理工程は、2
次元加算平均画像データsl(x,t)の移動距離x毎
に、もしくは移動距離x全領域を一括して、反射時間t
軸方向の1次元波形に対して処理を行う高域通過フィル
タ処理工程、もしくは帯域通過フィルタ処理工程より構
成されていることが好ましい。即ち、反射時間t方向の
処理にあたっては、移動距離毎におこなうことも可能で
あるし、移動距離全域を対象として処理をおこなうこと
も可能である。さて、周波数フィルタ処理にあたって、
高域通過フィルタ処理とすると、定常的な帯状のノイ
ズ、斜め縦方向のノイズ(何れも周波数が低い)を除去
することができる。一方、帯域通過フィルタ処理をする
と、不要な高周波のノイズも除去できる。このような高
域通過フィルタのカットオフ周波数としては、土壌また
はコンクリートなどの路盤材を対象とする場合、50〜
200MHzの間である値とすることで、有効に低周波
側のノイズを除去できる。
【0009】さて、前記周波数フィルタ処理工程をおこ
なうにあたっては、手法的には、離散フーリエ変換を経
て周波数領域へのデータ変換をおこなうとともに、フィ
ルタリングを施し、さらに、離散逆フーリエ変換により
移動距離−反射時間領域のデータに戻すことが行われる
が、この場合に、以下のようにおこなうことが有効であ
る。即ち、前記離散フーリエ変換を施す前の前記2次元
加算平均画像データsl(x,t)に対して、前記反射
時間t方向のデータ数が2のべき乗となる数だけ反射信
号強度が0の0値領域を、データ先行部位もしくはデー
タ後続部位に付属し、一括して、前記離散フーリエ変
換、前記フィルタリング、前記離散逆フーリエ変換を記
載順に施した後、付加した前記0地領域に相当する領域
を削除して、得られたデータを周波数フィルタ処理済の
2次元加算平均画像データsl(x,t)とするのであ
る。このようにすると、実際のフーリエ変換、若しくは
逆フーリエ変換対象のデータに対して、その処理対象が
反射時間t方向の外縁部に0値領域が付属するデータ構
成となるため、周波数フィルタ処理工程に於ける一連の
処理にあって、比較的強い表層信号に対して周波数フィ
ルタを施した時に、周囲に発生する虚像の位置を、興味
対象とする2次元加算平均データ外(実質上の0値領
域)とすることができる。
【0010】さらに、前記周波数フィルタ処理工程の前
または後で、前記2次元加算平均画像データsl(x,
t)に対して、反射時間t軸方向に振幅調整処理を施す
ことが好ましい。このようにすると、ノイズの除去され
た画像において、そのコントラストを反射時間方向にお
いて確保できる。
【0011】本願の探査方法を使用する探査装置として
は、以下の構成を採用することとなる。即ち、媒質の表
面を移動しながら、電磁波または音波による波動信号を
前記媒質中へ放射し、前記媒質中に存在する物体からの
反射信号を受信する送受信機と、前記送受信機で得られ
た受信信号から、受信信号強度sに対する前記媒質表面
上の移動距離xと反射時間tとを座標(x,t)とする
2次元画像データs(x,t)を、複数生成する2次元
複数画像データ生成手段と、前記2次元複数画像データ
s(x,t)に対して、同一の移動距離x及び同一の反
射時間t毎の信号強度sをそれぞれ加算平均した2次元
加算平均画像データsl(x,t)を求める2次元加算
平均手段と、前記2次元加算平均手段で得られた前記2
次元加算平均画像データsl(x,t)に対して、反射
時間t軸方向において周波数フィルタ処理をおこない、
原2次元加算平均画像データsl(x,t)と置換する
周波数フィルタ処理手段とを備えるのである。この構成
により、2次元複数画像データ生成手段により、2次元
複数画像データ生成が実行され、同一の移動距離x、反
射時間tに複数の受信信号強度sを有するデータを得る
ことができる。このような2次元複数画像データは、2
次元加算平均手段により、同一の移動距離x、反射時間
t毎に処理され、座標毎の受信信号強度の加算平均値か
らなる2次元加算平均画像データsl(x,t)が得ら
れる。そして、周波数フィルタ処理手段により、反射時
間t軸方向において周波数フィルタ処理をおこない、所
定の周波数帯を良好に除去された、視認性の高い画像デ
ータを得ることができる。
【0012】さらに、前記周波数フィルタ処理手段が、
前記周波数フィルタ処理前の前記2次元加算平均画像デ
ータsl(x,t)に対して、前記反射時間t方向のデ
ータ数が2のべき乗となる数だけ反射信号強度が0の0
値領域を、データ先行部位もしくはデータ後続部位に付
属する0領域追加手段と、前記0領域追加手段により0
値領域を追加されたデータに、一括してフーリエ変換を
施すフーリエ変換手段と、前記フーリエ変換手段により
変換されたデータに、周波数領域におけるフィルタリン
グをフィルタリング手段と、前記フィルタリング手段に
よりフィルタリング済のデータに、逆フーリエ変換を施
す逆フーリエ変換手段と、前記逆フーリエ変換手段によ
り処理されたデータから、前記0領域追加手段により追
加された0値領域に相当する領域を削除する0領域削除
手段とを備え、前記0領域削除手段による処理後のデー
タを、処理前の2次元加算平均画像データsl(x,
t)と置換する構成とされていることが好ましい。この
場合は、0領域追加手段、フーリエ変換手段、フィルタ
リング手段、逆フーリエ変換手段、0領域削除手段によ
る処理を記載順に2次元加算平均画像データsl(x,
t)に施すことにより、周波数フィルタ処理に伴って発
生する虚像の出現部を、所定領域外にして、結果的に良
好な画像を得ることができる。
【0013】さらに、前記周波数フィルタ処理手段は、
先に方法の部位で説明したように、前記2次元加算平均
画像データsl(x,t)の移動距離x毎に、もしくは
移動距離x全領域を一括して、反射時間t軸方向の1次
元波形に対して高域通過フィルタ処理、もしくは帯域通
過フィルタ処理をおこなうように構成することが好まし
い。
【0014】さらに、先に示したように、コントラスト
の確保を目的として、振幅調整を行おうとするに、探査
装置に、2次元加算平均画像データsl(x,t)に対
して、反射時間t軸方向に振幅調整処理を施す振幅調整
処理手段を備えることで、この目的を達成することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、媒質である土
壌1にガス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設
されており、送受信手段である送受信機10とデータ解
析手段であるデータ解析装置20を備えた探査装置3が
地表面を移動しながら、前記物体2の埋設位置を探査す
る。前記送受信機10は例えば100HMz〜1GHz
の図2(1)に例示する単発のパルス信号を送信回路1
3で発生し、送信アンテナ11より電磁波として土壌1
に放射する。前記送信アンテナ11より放射された電磁
波の中の物体に入射した入射波4は物体2表面で反射錯
乱し、その中の反射波5が受信アンテナ12で受信され
た後、受信回路14において、図2(2)に例示するよ
うな受信信号として復調増幅される。前記送信アンテナ
11より放射され、受信アンテナ12で受信されるまで
の時間差ΔTは土壌1の表面から物体2までの距離と土
壌1の比誘電率εまたは電磁波の伝搬速度vより一義的
に決定される。送信アンテナ11と受信アンテナ12は
一定間隔で地表面に対して配置され、図1中のx方向に
物体2を横切るように移動する。
【0016】前記送受信機10に、前記受信回路14の
増幅部の利得を前記時間差ΔTに応じて変調する信号強
度変調手段15を設け、前記時間差ΔTが長くなるにつ
れて土壌1を伝搬する前記パルス信号の損失が大きくな
り、受信信号強度が減衰するのを振幅補正し、前記時間
差ΔT、つまりは反射時間tの増加に対して急激に減衰
しない受信信号強度分布を得ることができ、次段以降の
信号処理に必要な信号強度を確保する。具体的には、前
記信号強度変調手段15は前記単発のパルス信号の送信
タイミングに同期して、前記時間差ΔTの増加に伴い減
衰率を所定の変化率で自動的に低下させる減衰器で構成
され、前記増幅部の所定個所に挿入してある。
【0017】データ解析装置20はマイクロコンピュー
タや半導体メモリ等によって構成されるデータ処理部2
1と外部からの操作指示を入力するキーボード等の入力
部22と各処理段階での画像データや出力結果を表示す
る陰極線管ディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部
23と前記各処理段階での画像データや出力結果等を保
管格納する磁気ディスク等の外部補助記憶部24から構
成されている。受信回路14において受信信号は、前記
信号強度変調手段15による振幅補正後に、波形のスム
ーシング等の雑音除去処理やA/D変換処理等の前置処
理が施され、ディジタル信号としてデータ処理部21へ
出力される。データ解析装置20ではディジタル化され
た受信信号より、物体2を含む土壌1の鉛直面内の断面
画像を、アンテナ11及び12の移動距離xと反射波5
の物体2からの反射時間tを座標(x,t)とする2次
元画像データとして生成する。本願にあたっては、上記
工程を同一移動距離xで複数n回行い、複数nの2次元
画像データを得る。ここで、受信信号強度を複数階調で
輝度表示し、図2(2)に示すように、信号強度の正値
を白(輝度大)、信号強度の負値を黒(輝度小)、信号
強度0を中間階調として表示部23に表示する。
【0018】図3に示すように、前記データ処理部21
は、制御部30、2次元画像複数生成手段31、加算平
均手段32、0領域追加手段33、フーリエ変換手段3
4、フィルタリング手段36、逆フーリエ変換手段3
7、0領域削除手段38、振幅調整処理手段39、内部
データバス40、制御・アドレスバス41、及び出力処
理手段230から構成されている。ここで、0領域追加
手段33、フーリエ変換手段34、フィルタリング手段
36、逆フーリエ変換手段37、0領域削除手段38
は、全体として、反射時間t軸方向において周波数フィ
ルタ処理をおこなうものであり、図3にも示すように、
周波数フィルタ処理手段35を構成する。
【0019】さらに、振幅調整処理手段39の働きは、
上記の信号強度変調手段15の機能に対して、これをソ
フト的に行おうとするものであり、2次元画像データと
して得られているデータにおいて、各反射時間t毎にx
方向の平均を取り、反射時間t軸方向での受信信号強度
の減衰が大きくならないように、t軸方向に振幅を調整
する(具体的には、t軸方向の平均値がほぼ同一となる
ようにコントラストを変化させる)ものである。
【0020】前記データ処理部21は、マイクロコンピ
ュータや半導体メモリ等によって具体的に構成される
が、図3に示す各機能手段はこれらマイクロコンピュー
タや半導体メモリ等の一部または全部を使用して、内部
データバス40、制御・アドレスバス41によって有機
的に結合されることで実現される。
【0021】図4に前記データ処理部での典型的なデー
タ処理手順のフローチャートを示す。図4(イ)は、フ
ローの主要な流れを示す図面であり、図4(ロ)は、
(イ)に示す周波数フィルタ処理工程(ST3)の詳細
工程を示したものである。
【0022】以下工程順に説明していく。開始ポイント
では、受信信号は受信回路及び信号強調変調手段によ
り、前述のように既に振幅補正を含む前置処理がされて
おり、前記ディジタル化された受信信号は、反射時間t
に対して一定のサンプリング期間Δtでサンプリングさ
れている。
【0023】1 2次元画像複数生成工程(ST1) 2次元画像複数生成工程(ST1)において、2次元画
像複数生成手段31を用いて、前記ディジタル化された
受信信号は、前記A/D変換されたときの量子化ビット
幅で、移動距離xと前記反射波の前記物体からの反射時
間t(信号の発射時点から反射波を受けるまでの時
間)、及び、枚数nで決定される座標(x,t,n)
が、アドレス信号をエンコードされ、n枚の2次元画像
データs(x,t)として、前記データ処理部内のメモ
リの所定の領域に格納される。 2 2次元加算平均工程(ST2) 2次元加算平均工程(ST2)において、2次元加算平
均手段(本願の場合加算平均手段32がこの役割を担
う)を用いて、前記移動距離x及び反射時間t毎に、n
個得られている反射時間強度が加算平均処理され、領域
全体に対して、それぞれの座標毎に反射信号強度が加算
平均された2次元加算平均画像データsl(x,t)が
得られ、前記データ処理部内のメモリの所定の領域に格
納される。
【0024】3 周波数フィルタ処理工程(ST3) 周波数フィルタ処理工程(ST3)は、図4(ロ)に示
すように、0領域追加工程(ST3−1)、フーリエ変
換工程(ST3−2)、フィルタリング工程(ST3−
3)、逆フーリエ変換工程(ST3−4)、0領域削除
工程(ST3−5)から構成されている。この工程は、
反射時間t軸方向に周波数フィルタ処理を施す工程であ
る。 3−1 0領域追加工程(ST3−1) 0領域追記工程(ST3−1)において、0領域追加手
段33を用いて、前記2次元加算平均画像データsl
(x,t)の反射時間t軸方向の長さの半分程度以上の
長さ分だけ2次元加算平均画像データの上(反射時間方
向における先行部分)もしくは下(反射時間方向におけ
る後続部分)に0を付加し(このような付加される受信
信号強度が0の領域を0値領域と呼ぶ)、全体の反射時
間t軸方向の長さを2のべき乗にする。 3−2 フーリエ変換工程(ST3−2) フーリエ変換工程(ST3−2)において、フーリエ変
換手段34を用いて、前記0領域を付加された2次元加
算平均データsl(x,t)に対して、一括して離散2
次元フーリエ変換、もしくは移動距離x毎に反射時間t
軸方向への離散1次元フーリエ変換の処理をおこなう。 3−3 フィルタリング工程(ST3−3) フィルタリング工程(ST3−3)において、フィルタ
リング手段36を用いて、上記フーリエ変化後のデータ
に対して、フィルタリングを施す。例えば、図6で見ら
れたような、定常的な帯状のノイズ及び斜め縦方向のノ
イズ(いずれも周波数が低い)を除去するため、反射時
間t軸方向に高域通過フィルタを施す。ここで、カット
オフ周波数は、物体からの受信信号の周波数成分のすべ
てを含むように、例えば、受信信号の中心周波数が30
0MHzの場合には、その3分の1となる100MHz
あたりに設定する。また、高域通過フィルタの変わり
に、帯域通過フィルタを用いれば、高周波のノイズも同
時に除去することができる。さらに、高域通過フィルタ
や帯域通過フィルタとして、ハニング窓やハミング窓を
用いれば、比較的強い表層信号に対して、周波数フィル
タを施した時に、周囲に発生する虚像を抑えることがで
きる。ここで、窓関数の通過域の周波数幅は、例えば中
心周波数が300MHzの場合には、その6分の1とな
る50MHz程度に設定するのが望ましい。従って、例
えば、前記のカットオフ周波数100MHzの場合、阻
止域の上限周波数は75MHz、通過域の下限周波数は
125MHzとなる。 3−4 逆フーリエ変換工程(ST3−4) 逆フーリエ変換工程(ST3−4)において、逆フーリ
エ変換手段37を用いて、フィルタリング後のデータに
対して、離散逆2次元フーリエ変換、もしくは移動距離
x毎に反射時間t軸方向への離散逆1次元フーリエ変換
の処理を行う。 3−5 0領域削除工程(ST3−5) 0領域削除工程(ST3−5)において、0領域削除手
段38を用いて、前記逆フーリエ変換処理後のデータに
対して、先に0領域追加工程において付加した0領域を
削除する。このような処理工程をおこなうことで、周波
数フィルタ処理工程の一連の処理により、比較的強い表
層信号に対して周波数フィルタを施した時に、周囲に発
生する虚像の位置を、興味対象とする前記2次元加算平
均データ外とすることができる。上記のようにして、周
波数フィルタ処理工程を終了する。
【0025】4 振幅調整処理及び出力処理工程(ST
4) 振幅調整処理及び出力処理工程(ST4)では、まず、
前記振幅調整処理手段39を使用して、周波数フィルタ
処理を経た2次元加算平均画像データに対して、反射時
間t軸方向に振幅調整処理を施す。このようにすること
により、ノイズが除去された画像のコントラストが強調
され、視認性が向上する。そして、以上の工程を経て得
られた2次元加算平均画像データを出力処理手段230
により出力処理する。この場合の出力処理は、例えば、
表示部23に処理済のデータを送って、画像表示する等
の操作である。
【0026】上記の手法を利用して、図5(ロ)に示す
探査領域を探査した結果を説明する。例えば、24枚
(n=24)の図5(イ)の前記探査画像に対して上述
の一連の処理(t軸方向のデータ数256個で、0値の
追加を、t軸の先行部分にデータ数256個で行い、カ
ットオフ周波数として130MHzのフィルタ処理を行
う処理)を施した結果得られた画像が図6である。この
図面を加算平均処理のみを施した図7、および従来技術
である直流成分を除去する方法を用いた図8と比較する
と、埋設物からの受信信号が明瞭になっていることが明
らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】探査装置のブロック構成図
【図2】送信信号と受信信号の波形図
【図3】データ解析装置の機能ブロック図
【図4】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図5】本発明のデータ処理手順の使用対象となる探査
画像とその埋設状況を示す説明図
【図6】本発明のデータ処理手順により得られた処理結
果を示す説明図
【図7】従来技術である加算平均の処理結果を示す説明
【図8】従来技術である直流成分除去の処理結果を示す
説明図
【符号の説明】
1 媒質 2 物体 3 探査装置 4 入射波 5 反射波 10 送受信機 11 送信アンテナ 12 受信アンテナ 13 送信回路 14 受信回路 15 信号強度変調手段 20 データ解析装置 21 データ処理部 21a メモリ 22 入力部 23 表示部 24 外部補助記憶部 31 2次元画像複数生成手段 32 加算平均手段 33 0領域追加手段 34 フーリエ変換手段 35 周波数フィルタ手段 36 フィルタリング手段 37 逆フーリエ変換手段 38 0領域削除手段 39 振幅調整処理手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中内 啓雅 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2 号 大阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−62338(JP,A) 特開 平5−288835(JP,A) 特開 平9−243745(JP,A) 特開 平6−235763(JP,A) 特開 平5−19048(JP,A) 特開 平9−133642(JP,A) 特開 平10−39041(JP,A) 特開 平9−211145(JP,A) 特開 平9−211121(JP,A) 特開 平7−120550(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 15/96 G01V 3/12

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信工程
    と、受信信号強度sに対する前記媒質表面上の移動距離
    xと反射時間tとを座標(x,t)とする2次元画像デ
    ータs(x,t)を、複数生成する2次元画像複数生成
    工程とを備え、複数の前記2次元画像データs(x,
    t)から前記媒質中に存在する物体の位置を探査する探
    査方法において、 前記2次元画像複数生成工程で生成された複数の前記2
    次元画像データs(x,t)に対して、同一の移動距離
    x及び同一の反射時間tに於ける複数の受信信号強度s
    をそれぞれ加算平均して得られる2次元加算平均画像デ
    ータsl(x,t)を求める2次元加算平均工程と、 前記2次元加算平均工程で得られた前記2次元加算平均
    画像データsl(x,t)に対して、反射時間t軸方向
    において周波数フィルタ処理をおこない、原2次元加算
    平均画像データsl(x,t)と置換する周波数フィル
    タ処理工程とを実行する探査方法。
  2. 【請求項2】 前記周波数フィルタ処理工程において、
    離散フーリエ変換を経て周波数領域へのデータ変換をお
    こなうとともに、フィルタリングを施し、さらに、離散
    逆フーリエ変換により移動距離−反射時間領域のデータ
    に戻すに、前記離散フーリエ変換を施す前の前記2次元
    加算平均画像データsl(x,t)に対して、前記反射
    時間t方向のデータ数が2のべき乗となる数だけ反射信
    号強度が0の0値領域を、データ先行部位もしくはデー
    タ後続部位に付属し、一括して、前記離散フーリエ変
    換、前記フィルタリング、前記離散逆フーリエ変換を記
    載順に施した後、付加した前記0値領域に相当する領域
    を削除して、得られたデータを周波数フィルタ処理済の
    2次元加算平均画像データsl(x,t)とする請求項
    1記載の探査方法。
  3. 【請求項3】 前記周波数フィルタ処理工程が、前記2
    次元加算平均画像データsl(x,t)の移動距離x毎
    に、もしくは移動距離x全領域を一括して、反射時間t
    軸方向の1次元波形に対して処理を行う高域通過フィル
    タ処理工程、もしくは帯域通過フィルタ処理工程より構
    成されている請求項1または2記載の探査方法。
  4. 【請求項4】 前記周波数フィルタ処理工程の前または
    後で、前記2次元加算平均画像データsl(x,t)に
    対して、反射時間t軸方向に振幅調整処理を施す請求項
    1、2または3記載の探査方法。
  5. 【請求項5】 前記高域通過フィルタのカットオフ周波
    数が50〜200MHzの間である請求項3記載の探査
    方法。
  6. 【請求項6】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信機
    と、前記送受信機で得られた受信信号から、受信信号強
    度sに対する前記媒質表面上の移動距離xと反射時間t
    とを座標(x,t)とする2次元画像データs(x,
    t)を、複数生成する2次元複数画像データ生成手段
    と、 前記2次元複数画像データs(x,t)に対して、同一
    の移動距離x及び同一の反射時間t毎の受信信号強度s
    をそれぞれ加算平均した2次元加算平均画像データs1
    (x,t)を求める2次元加算平均手段と、 前記2次元加算平均手段で得られた前記2次元加算平均
    画像データsl(x,t)に対して、反射時間t軸方向
    において周波数フィルタ処理をおこない、原2次元加算
    平均画像データsl(x,t)と置換する周波数フィル
    タ処理手段とを備えた探査装置。
  7. 【請求項7】 前記周波数フィルタ処理手段が、前記周
    波数フィルタ処理前の前記2次元加算平均画像データs
    l(x,t)に対して、前記反射時間t方向のデータ数
    が2のべき乗となる数だけ反射信号強度が0の0値領域
    を、データ先行部位もしくはデータ後続部位に付属する
    0領域追加手段と、 前記0領域追加手段により0値領域を追加されたデータ
    に、一括してフーリエ変換を施すフーリエ変換手段と、 前記フーリエ変換手段により変換されたデータに、周波
    数領域におけるフィルタリングを施すフィルタリング手
    段と、 前記フィルタリング手段よりフィルタリング済のデータ
    に、逆フーリエ変換を施す逆フーリエ変換手段と、 前記逆フーリエ変換手段により処理されたデータから、
    前記0領域追加手段により追加された0値領域に相当す
    る領域を削除する0領域削除手段とを備え、 前記0領域削除手段による処理後のデータを、処理前の
    2次元加算平均画像データsl(x,t)と置換する請
    求項6記載の探査装置。
  8. 【請求項8】 前記周波数フィルタ処理手段が、前記2
    次元加算平均画像データsl(x,t)の移動距離x毎
    に、もしくは移動距離x全領域を一括して、反射時間t
    軸方向の1次元波形に対して高域通過フィルタ処理、も
    しくは帯域通過フィルタ処理をおこなう請求項6または
    7記載の探査装置。
  9. 【請求項9】 前記2次元加算平均画像データsl
    (x,t)に対して、反射時間t軸方向に振幅調整処理
    を施す振幅調整処理手段を備えた請求項6、7または8
    記載の探査装置。
  10. 【請求項10】 前記高域通過フィルタ処理のカットオ
    フ周波数が50〜200MHzの間であることを特徴と
    する請求項8記載の探査装置。
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