JP3318207B2 - 探査能力導出方法並びに装置、及び、探査装置 - Google Patents

探査能力導出方法並びに装置、及び、探査装置

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JP3318207B2
JP3318207B2 JP19735796A JP19735796A JP3318207B2 JP 3318207 B2 JP3318207 B2 JP 3318207B2 JP 19735796 A JP19735796 A JP 19735796A JP 19735796 A JP19735796 A JP 19735796A JP 3318207 B2 JP3318207 B2 JP 3318207B2
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秀樹 早川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質の表面を移動
しながら、電磁波または音波による波動信号を前記媒質
中へ放射し、前記媒質中に存在する物体からの反射信号
を受信して、前記媒質中に存在する物体の位置を探査す
る探査方法及び装置に関し、更に詳しくは、前記探査方
法及び装置に対する、探査能力を導出する方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁波または音波による波動信号を媒質
中へ放射し、媒質中に存在する物体からの反射信号を受
信して、前記媒質中に存在する物体の位置を探査する探
査方法または装置の一つとして、音波の反射を利用して
水中物体を探知する探査方法または装置がある。この種
の探査方法または装置においては、水中物体を探知する
センサの探知能力を計算し、探知能力可能領域を表示す
る目標存在領域表示方法が採用されている。前記目標存
在領域表示方法の一例が特開昭63−261182号公
報に開示されており、図10にその処理手順を示す。
【0003】図10において、水中物体探知装置は、水
中物体を探知するセンサ91と、前記センサ91の探知
能力値を計算するセンサ能力計算部92と、水中の音波
伝搬距離に応じた伝搬損失を計算する伝搬状況計算部9
3と、前記センサ能力計算部92のセンサの探知能力値
と前記伝搬状況計算部93の伝搬損失をもとに水中物体
の探知可能領域を求める探知可能領域計算部94、前記
センサ能力計算部92、伝搬状況計算部93、及び、探
知可能領域計算部94の動作を制御するための各種制御
命令、データ等を入力する入力部95と、センサの探知
能力値や伝搬状況等を記憶する記憶部96と、前記セン
サ91の探知情報や、センサ能力計算部92・伝搬状況
計算部93・探知可能領域計算部94の計算結果等を表
示する表示部97とから構成される。
【0004】センサ能力計算部92において、センサの
探知能力値は、[探知能力値]=[音源の強さ]−
{[水中雑音レベル]−[センサの指向性利得]+[セ
ンサの検出しきい値(探知確率)]}により計算され、
探知確率を変えることにより、それに応じた探知能力値
を計算する。伝搬状況計算部93は入力部95から入力
される水温データ・水深データ・天候データ・水中物体
の出す音波の周波数等に基づいて音波の伝搬距離に対す
る伝搬損失を計算する。
【0005】図11(イ)は伝搬状況計算部93によっ
て求められた音波の伝搬距離に対する伝搬損失の特性の
一例である。図11(ロ)において、探知能力値は入力
部95より入力される探知確率aをもとにセンサ能力計
算部92により求められる。そして、伝搬損失が探知能
力値より小さい領域(図中斜線部分)では、センサ91
が探知確率aに応じた水中物体を探知できる能力を有し
ていることを意味している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術によ
る探査能力を導出する方法を、例えば、媒質中に存在す
る物体の位置を探査する探査方法の一例である電磁波を
用いた地中探査に適用しようとした場合、伝搬状況を計
算するためには、送信機の送信出力、受信機の検出可能
な最小信号強度、使用する電磁波の周波数、使用するア
ンテナの利得、探査する地中の導電率及び比誘電率等の
値が必要となる。しかしながら、探査システムの性能を
示す、送信機の送信出力、受信機の検出可能な最小信号
強度、使用する電磁波の周波数、使用するアンテナの利
得等は事前に知ることができるが、探査する地中の導電
率及び比誘電率は、土壌の種類、探査時の含水率によっ
て変化し、しかも、探査領域内で(特に深さ方向に)不
均質な分布となっているため、掘削せずにこれらの値を
求めることは極めて困難である。このため、上記従来技
術による処理手順を電磁波を用いた地中探査に適用する
ことができなかった。本発明は上述のような従来技術の
有する問題点を解消するためになされたものであり、従
来技術において処理されていた伝搬状況の計算を行わ
ず、つまり、探査媒質中を伝搬する波動信号に係わる媒
質定数(地中探査においては、地中の導電率及び比誘電
率)を知ることなく、「どの深さ(距離)まで有効に探
査信号が届き、対象物体から反射して返ってくるのか」
を示す有効反射深度を自動的に判断でき、媒質中に存在
する物体の位置を探査する探査方法及び装置において、
簡単にその探査能力を知ることのできる探査能力導出方
法及び装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕この目的を達成するための本発明に係わる第一
の特徴構成は、探査能力導出方法に関し、特許請求の範
囲の欄の請求項1に記載した通り、媒質の表面を移動し
ながら、電磁波または音波による波動信号を前記媒質中
へ放射し、前記媒質中に存在する物体からの反射信号を
受信する送受信工程と、前記波動信号の前記物体からの
反射時間tに応じた増幅率または減衰率で前記反射信号
の振幅を補正する信号強度調整工程と、前記振幅補正後
の受信信号強度に対する前記媒質表面上の移動距離xと
反射時間tを座標(x,t)とする2次元画像データを
生成する2次元画像データ生成工程とを順次実行し、前
記媒質中に存在する物体の位置を探査する探査方法にお
いて、前記2次元画像データ生成工程で生成された前記
2次元画像データに対して、反射時間t毎に前記各画像
データの移動距離x方向の前記各受信信号強度を所定の
計算により求まる特定値で置換することで移動距離x方
向に一様化し、前記振幅補正後の1次元反射時間強度分
布を求める1次元化工程と、前記1次元化工程で求めた
前記1次元反射時間強度分布に対し前記振幅補正の逆補
正に相当する補正を施し、前記振幅補正前の1次元反射
時間強度分布を求める逆補正工程と、前記1次元化工程
で得られた前記1次元反射時間強度分布において、信号
強度が前記振幅補正後の受信信号の有効性を判定する第
1閾値以下となる最小の反射時間である第1有効反射時
間を求める第1判定工程と、前記振幅補正前の1次元反
射時間強度分布に対して、信号強度が前記振幅補正前の
受信信号の有効性を判定する第2閾値以下となる最小の
反射時間である第2有効反射時間を求める第2判定工程
と、前記第1有効反射時間と前記第2有効反射時間の小
さい方を真の有効反射時間とする第3判定工程とを実行
して、反射時間tの有効範囲を求め、前記探査方法の探
査能力を導出する点にある。
【0008】同第二の特徴構成は、探査能力導出方法に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載した通り、
上述の第一の特徴構成が対象とする同じ探査方法におけ
る前記2次元画像データ生成工程で生成された前記2次
元画像データに対して、反射時間t毎に前記各画像デー
タの移動距離x方向の前記各受信信号強度を所定の計算
により求まる特定値で置換することで移動距離x方向に
一様化し、前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布を
求める1次元化工程と、前記1次元化工程で求めた前記
1次元反射時間強度分布に対し前記振幅補正の逆補正に
相当する補正を施し、振幅補正前の1次元反射時間強度
分布を求める逆補正工程と、前記逆補正工程で求めた前
記振幅補正前の1次元反射時間強度分布に対し前記振幅
補正と同等の補正を施し、前記振幅補正後の1次元反射
時間強度分布と置換する第2補正工程と、前記第2補正
工程で得られた前記振幅補正後の1次元反射時間強度分
布において、信号強度が前記振幅補正後の受信信号の有
効性を判定する第1閾値以下となる最小の反射時間であ
る第3有効反射時間を求める第4判定工程と、前記振幅
補正前の1次元反射時間強度分布に対して、信号強度が
前記振幅補正前の受信信号の有効性を判定する第2閾値
以下となる最小の反射時間である第2有効反射時間を求
める第2判定工程と、前記第3有効反射時間と前記第2
有効反射時間の小さい方を真の有効反射時間とする第5
判定工程とを実行して、反射時間tの有効範囲を求め、
前記探査方法の探査能力を導出する点にある。
【0009】同第三の特徴構成は、探査能力導出方法に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載した通り、
上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記1次元
化工程において、工程の先頭部分に、前記2次元画像デ
ータの移動距離x毎の反射時間t方向の信号波形を前記
信号波形の包絡線で置換する工程を追加した点にある。
【0010】同第四の特徴構成は、探査能力導出方法に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項4に記載した通り、
上述の第一、第二、または第三の特徴構成に加えて、前
記各工程に存在する前記振幅補正後の1次元反射時間強
度分布及び前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布の
内の少なくとも一つの1次元反射時間強度分布に対し
て、反射時間t方向の信号波形に対してスムージング処
理を施し、スムージング処理前の原1次元反射時間強度
分布と置換する点にある。
【0011】同第五の特徴構成は、探査能力導出方法に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項5に記載した通り、
上述の第四の特徴構成に加えて、前記スムージング処理
が前記1次元反射時間強度分布を反射時間tの所定の関
数で置換する処理であり、カーブフィッティング処理に
より前記関数を特定する点にある。
【0012】同第六の特徴構成は、探査能力導出方法に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項6に記載した通り、
上述の第一、第二、第三、第四または第五の特徴構成に
加えて、前記1次元化工程において、前記所定の計算
が、反射時間t毎に前記各画像データの移動距離x方向
の各受信信号強度の2乗平均値または2乗メジアン値を
求める計算である点にある。
【0013】同第七の特徴構成は、探査能力導出装置に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項7に記載した通り、
媒質の表面を移動しながら、電磁波または音波による波
動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質中に存在する物
体からの反射信号を受信する送受信手段と、前記波動信
号の前記物体からの反射時間tに応じた増幅率または減
衰率で前記反射信号の振幅を補正する信号強度変調手段
と、前記振幅補正後の受信信号を入力して受信信号強度
に対する前記媒質表面上の移動距離xと反射時間tを座
標(x,t)とする2次元画像データを出力する2次元
画像データ生成手段とを備えてなる、前記媒質中に存在
する物体の位置を探査する探査装置に対する探査能力を
導出可能であって、前記2次元画像データを入力して、
反射時間t毎に前記各画像データの移動距離x方向の前
記各受信信号強度を所定の計算により求まる特定値で置
換することで移動距離x方向に一様化し、前記振幅補正
後の1次元反射時間強度分布を出力する1次元化手段
と、前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布を入力可
能で、入力された1次元反射時間強度分布に対して、前
記信号強度変調手段で実行する前記振幅補正の逆補正に
相当する補正を施し、前記振幅補正前の1次元反射時間
強度分布を出力する逆補正手段と、任意の1次元反射時
間強度分布と所定の信号強度閾値を入力可能で、入力さ
れた1次元反射時間強度分布の信号強度が前記信号強度
閾値以下となる最小の反射時間を有効反射時間として出
力する有効反射時間抽出手段と、前記有効反射時間を入
力可能で、二つの入力値を比較して小さい方を選択して
出力する比較選択手段とを備えている点にある。
【0014】同第八の特徴構成は、探査能力導出装置に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項8に記載した通り、
上述の第七の特徴構成に加えて、前記振幅補正前の1次
元反射時間強度分布を入力可能で、入力された1次元反
射時間強度分布に対して、前記信号強度変調手段で実行
する前記振幅補正と同等の補正を施し、前記振幅補正後
の1次元反射時間強度分布を出力する順補正手段を備え
ている点にある。
【0015】同第九の特徴構成は、探査能力導出装置に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項9に記載した通り、
上述の第七または第八の特徴構成に加えて、前記2次元
画像データの移動距離x毎に反射時間t方向の信号波形
を前記信号波形の包絡線で置換する2次元画像平滑化手
段を、前記1次元化手段に追加した点にある。
【0016】同第十の特徴構成は、探査能力導出装置に
関し、特許請求の範囲の欄の請求項10に記載した通
り、上述の第七、第八、または第九の特徴構成に加え
て、任意の1次元反射時間強度分布を入力可能で、入力
された1次元反射時間強度分布に対して、反射時間t方
向の信号波形に対するスムージング処理を施すスムージ
ング処理手段を備えている点にある。
【0017】同第十一の特徴構成は、探査能力導出装置
に関し、特許請求の範囲の欄の請求項11に記載した通
り、上述の第十の特徴構成に加えて、前記スムージング
処理手段が、前記入力された1次元反射時間強度分布に
応じて、予め設定された反射時間tの関数に対してカー
ブフィッティング処理を行い、前記入力された1次元反
射時間強度分布を前記カーブフィッティング処理後の前
記関数で表される信号強度で置換するカーブフィッティ
ング処理手段である点にある。
【0018】同第十二の特徴構成は、探査能力導出装置
に関し、特許請求の範囲の欄の請求項12に記載した通
り、上述の第七、第八、第九、第十、または第十一の特
徴構成に加えて、前記1次元化手段が、複数の入力デー
タに対し2乗平均値を計算する2乗平均値計算手段、ま
たは、複数の入力データに対し2乗メジアン値を計算す
る2乗メジアン値計算手段を備えている点にある。
【0019】同第十三の特徴構成は、探査装置に関し、
特許請求の範囲の欄の請求項13に記載した通り、媒質
の表面を移動しながら、電磁波または音波による波動信
号を前記媒質中へ放射し、前記媒質中に存在する物体か
らの反射信号を受信する送受信手段と、前記波動信号の
前記物体からの反射時間tに応じた増幅率または減衰率
で前記反射信号の振幅を補正する信号強度変調手段と、
前記振幅補正後の受信信号を入力して受信信号強度に対
する前記媒質表面上の移動距離xと反射時間tを座標
(x,t)とする2次元画像データを出力する2次元画
像データ生成手段と、上述の第七、第八、第九、第十、
第十一、または第十二の特徴構成による探査能力導出装
置と、前記2次元画像データ及び前記探査能力導出装置
の出力結果を表示可能な出力装置とを備えている点にあ
る。
【0020】以下に作用を説明する。第一、第二、第
七、または第八の特徴構成によれば、探査によって得ら
れた前記2次元画像データを1次元化した1次元反射時
間強度分布を用いることで、反射時間の有効性を判定す
るのに処理するデータ量が大幅に圧縮でき、且つ、受信
した前記反射信号の受信入力端での有効性、つまり、受
信機の検出可能な最小信号強度より大きいかの判定(第
2判定工程)と、受信した前記反射信号の受信出力端で
の有効性、つまり、前記受信機の雑音レベルより大きい
かの判定(第1判定工程または第4判定工程)の二つの
判定工程を組み合わせることにより、従来技術のように
伝搬状況等を媒質定数とモデル式を用いて計算すること
なく、実際に計測された受信信号強度分布の値のみか
ら、有効反射深度を導出することができるのである。こ
こで、受信機とは、前記送受信工程と前記信号強度調整
工程または前記送受信手段と前記信号強度変調手段にお
ける反射信号の受信増幅に係わる信号処理部を指す。
尚、前記2次元画像データを1次元化することの有効性
は、例えば、媒質が土壌である場合、土壌の媒質定数が
主として深さ方向に変化し、地表面に平行な面では略一
様である場合が多いことに基づいている。
【0021】第三または第九の特徴構成によれば、前記
1次元反射時間強度分布が正負両極性にわたる0値を含
む変動の激しい分布になる場合があっても、前記2次元
画像データの段階で反射時間強度分布を反射時間t方向
に対して、ゆるやかに変化する分布となり、1次元化工
程での誤差が小さくなり、結果として、滑らかな変化の
1次元反射時間強度分布が得られ、精度良く有効反射深
度を導出することができるのである。
【0022】また、第四または第十の特徴構成によれ
ば、直接滑らかな変化の1次元反射時間強度分布が得ら
れ、精度良く有効反射深度を導出することができるので
ある。尚、第一の特徴構成に基づく場合は、前記1次元
化工程、前記逆補正工程、並びに、前記第1判定工程に
おける前記振幅補正後の各1次元反射時間強度分布、及
び、前記逆補正工程、並びに、前記第2判定工程におけ
る前記振幅補正前の各1次元反射時間強度分布の内の少
なくとも一つの前記1次元反射時間強度分布に対して、
反射時間t方向の信号波形に対してスムージング処理を
施し、更に、第二の特徴構成に基づく場合は、前記1次
元化工程、前記逆補正工程、前記第2補正工程、並び
に、前記第4判定工程における前記振幅補正後の各1次
元反射時間強度分布、及び、前記逆補正工程、前記第2
補正工程、並びに、前記第2判定工程における前記振幅
補正前の各1次元反射時間強度分布の内の少なくとも一
つの前記1次元反射時間強度分布に対して、反射時間t
方向の信号波形に対してスムージング処理を施す。尚、
第一乃至第三の特徴構成における、前記二つの判定工程
(第1判定工程と第2判定工程、または、第4判定工程
と第2判定工程)に使用する1次元反射時間強度分布の
両方に対して、スムージング処理が必要な場合におい
て、一方が他方の逆補正工程または順補正工程で求まる
1次元反射時間強度分布である場合は、その他方の1次
元反射時間強度分布にだけスムージング処理を施すだけ
で、両方の1次元反射時間強度分布に対して効果的にス
ムージング処理を施すことが可能である。
【0023】第五または第十一の特徴構成によれば、特
に1次元反射時間強度分布の変動が激しい場合、特定の
関数でカーブフィッティング処理することで、直接滑ら
かな変化の1次元反射時間強度分布が得られ、精度良く
有効反射深度を導出することができるのである。尚、本
手法は、反射時間強度分布が物理的にモデル化できる場
合において、特に有効であり、電磁波による地中探査の
場合の反射波の受信機入力端での受信レベルに関して
は、物理的なモデル化が可能であり、前記逆補正後の1
次元反射時間強度分布に適用することで良好な効果が期
待でき、第二または第八の特徴構成と併用することで、
第4判定工程に使用する前記振幅補正後の1次元反射時
間強度分布に対しても、別段のスムージング処理を施さ
ずとも、両方の1次元反射時間強度分布に対して滑らか
な変化の1次元反射時間強度分布を得ることができるの
である。
【0024】第六または第十二の特徴構成によれば、前
記2次元画像データから1次元反射時間強度分布を生成
する一次元化工程または手段が、容易に構成できるので
ある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、媒質である土
壌1にガス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設
されており、送受信手段である送受信機10とデータ解
析手段であるデータ解析装置20を備えた探査装置3が
地表面を移動しながら、前記物体2の埋設位置を探査す
る。前記送受信機10は例えば100MHz〜1GHz
の図2(1)に例示する単発のパルス信号を送信回路1
3で発生し、送信アンテナ11より電磁波として土壌1
に放射する。前記送信アンテナ11より放射された電磁
波の中の物体に入射した入射波4は物体2表面で反射散
乱し、その中の反射波5が受信アンテナ12で受信され
た後、受信回路14において、図2(2)に例示するよ
うな受信信号として復調増幅される。前記送信アンテナ
11より放射され、受信アンテナ12で受信されるまで
の時間差ΔTは土壌1の表面から物体2までの距離と土
壌1の比誘電率εまたは電磁波の伝搬速度vより一義的
に決定される。送信アンテナ11と受信アンテナ12は
一定間隔で地表面に対向して配置され、図1中のx方向
に物体2を横切るように移動する。
【0026】前記送受信機10に、前記受信回路14の
増幅部の利得を前記時間差ΔTに応じて変調する信号強
度変調手段15を設け、前記時間差ΔTが長くなるにつ
れて土壌1を伝搬する前記パルス信号の損失が大きくな
り、受信信号強度が減衰するのを振幅補正し、前記時間
差ΔT、つまりは反射時間tの増加に対して急激に減衰
しない受信信号強度分布を得ることができ、次段以降の
信号処理に必要な信号強度を確保する。具体的には、前
記信号強度変調手段15は前記単発のパルス信号の送信
タイミングに同期して、前記時間差ΔTの増加に伴い減
衰率を所定の変化率で自動的に低下させる減衰器で構成
され、前記増幅部の所定個所に挿入してある。
【0027】データ解析装置20はマイクロコンピュー
タや半導体メモリ等によって構成されるデータ処理部2
1と外部からの操作指示を入力するキーボード等の入力
部22と各処理段階での画像データや出力結果を表示す
る陰極線管ディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部
23と前記各処理段階での画像データや出力結果等を保
管格納する磁気ディスク等の外部補助記憶部24から構
成されている。受信回路14において受信信号は、前記
信号強度変調手段15による振幅補正後に、波形のスム
ーシング等の雑音除去処理やA/D変換処理等の前置処
理が施され、ディジタル信号として前記データ処理部2
1へ出力される。前記データ解析装置20では前記ディ
ジタル化された受信信号より、物体2を含む土壌1の鉛
直面内の断面画像を、前記アンテナ11及び12の移動
距離xと前記反射波5の前記物体2からの反射時間tを
座標(x,t)とする2次元画像データとして生成す
る。ここで、受信信号強度を複数階調で輝度表示し、図
2(2)に示すように、信号強度の正値を白(輝度
大)、信号強度の負値を黒(輝度小)、信号強度0を中
間階調として表示部23に表示する。
【0028】図3に示すように、前記データ処理部21
は、制御部30、2次元画像データ生成手段31、1次
元化手段32、逆補正手段33、順補正手段34、有効
反射時間抽出手段36、比較選択手段37、カーブフィ
ッティング処理手段38、出力処理手段39、内部デー
タバス40、制御・アドレスバス41から構成されてい
る。尚、前記1次元化手段32は2乗平均値計算手段
(図示せず)または2乗メジアン値計算手段(図示せ
ず)を備えている。上述のように、前記データ処理部2
1は、マイクロコンピュータや半導体メモリ等によって
具体的に構成されるが、図3に示す各機能手段はこれら
マイクロコンピュータや半導体メモリ等の一部または全
部を使用して、内部データバス40、制御・アドレスバ
ス41によって有機的に結合されることで実現される。
【0029】図4及び図5に、前記データ処理部21で
の典型的なデータ処理手順のフローチャートを示す。図
5に示すデータ処理手順は、図4に示すデータ処理手順
と本質的に同等であるため、先ず、図5に示すフローチ
ャートに基づいて、前記データ処理部21でのデータ処
理手順及び各部の動作に付いて説明する。尚、図4及び
図5に示すデータ処理手順の相違点については後述す
る。
【0030】図5において、開始ポイントでは、受信信
号は前記受信回路14及び前記信号強度変調手段15に
より、前述のように既に前記振幅補正を含む前置処理が
されており、前記ディジタル化された受信信号は反射時
間tに対し一定のサンプリング期間Δtでサンプリング
されている。2次元画像データ生成工程S1において、
2次元画像データ生成手段31を用いて、前記ディジタ
ル化された受信信号は、前記A/D変換処理されたとき
の量子化ビット幅で、移動距離xと前記反射波5の前記
物体2からの反射時間tで決定される座標(x,t)が
アドレス信号にエンコードされ、2次元画像データとし
て前記データ処理部内のメモリ21aの所定の領域に格
納される。
【0031】図5に示す1次元化工程S2において、前
記1次元化手段32が前記メモリ21aに格納された前
記2次元画像データの各画像データ(受信信号強度に相
当する振幅値)に対して、反射時間t毎に移動距離x方
向の2乗平均値または2乗メジアン値を前記2乗平均値
計算手段または前記2乗メジアン値計算手段を用いて計
算し、前記2次元画像データをその計算結果と置換する
ことで移動距離x方向に一様化し、前記振幅補正後の1
次元反射時間強度分布を求める。図9(イ)に示す前記
2次元画像データが画面表示されたものの特徴部分のみ
を抽出した説明図の探査画像に対して、その2次元画像
データを前記1次元化工程S2において1次元化した前
記振幅補正後の1次元反射時間強度分布を図6に示す。
【0032】図5に示す逆補正工程S4において、前記
逆補正手段33を用いて、前記1次元化工程S2で求め
た前記1次元反射時間強度分布に対し、前記信号強度変
調手段15による前記振幅補正と前記受信回路14の増
幅部の利得分を総合した前記受信回路14の反射時間t
に依存する入出力レベル間の全振幅補正の逆補正に相当
する補正を施し、振幅補正前の1次元反射時間強度分布
を求める。図6に示す前記振幅補正後の1次元反射時間
強度分布に対して、前記逆補正工程S4において逆補正
を施した前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布を図
7(図中実線)に示す。
【0033】図5に示すカーブフィッティング処理工程
S7において、前記逆補正工程S4で求めた前記振幅補
正前の1次元反射時間強度分布に対して、前記カーブフ
ィッティング処理手段38により、反射時間tの関数f
(t)=a+b*log(t)+ctを用いて、パラメ
ータa、b、cをカーブフィッティング処理により特定
して得られる前記関数f(t)で前記振幅補正前の1次
元反射時間強度分布を置換することで前記振幅補正前の
1次元反射時間強度分布をスムージング処理する。図7
において実線で示す前記振幅補正前の1次元反射時間強
度分布に対して、得られたカーブフィッティング処理後
の前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布を、図7に
破線で示す。
【0034】尚、図6及び図7において、縦軸は1次元
化された受信信号強度の電力値を対数表示(デシベル表
示)し、横軸は反射時間tを画素数(ピクセル)表示し
ている。ここで、前記カーブフィッティング処理工程S
7において、反射時間tの関数として、f(t)=a+
b*log(t)+ctを使用する根拠は、一般に地中
レーダシステムにおいて、受信電力の対数関数が、送信
電力、アンテナ利得、地中物体のレーダ断面積、伝搬媒
質による散乱損失等に依存し、反射時間t(物体の深
さ)に依存しない定数項と、反射時間tの対数関数に比
例する拡散減衰項と、反射時間tに比例する土壌減衰項
からなる多項式で表されることが知られており、前記関
数f(t)の第1項、第2項、第3項に夫々相当するこ
とに基づいている。結果として、カーブフィッティング
処理に任意の関数を使用する場合に比べ、理論的な裏付
けがあるため、スムージング処理の精度が上がるのであ
る。
【0035】図5に示す第2判定工程S5において、前
記有効反射時間抽出手段36に、前記カーブフィッティ
ング処理工程S7においてスムージング処理された前記
振幅補正前の1次元反射時間強度分布と、信号強度が前
記振幅補正前の受信信号の有効性を判定する第2閾値と
を入力し、前記有効反射時間抽出手段36の出力より、
前記第2閾値以下となる最小の反射時間である第2有効
反射時間を求める。図7に破線で示すカーブフィッティ
ング処理後の前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布
において、前記受信回路14の検出可能な最小信号強度
より前記第2閾値として−4dBを設定した場合、第2
有効反射時間は約252ピクセルとなる。
【0036】図5に示す第2補正工程S8において、前
記順補正手段34で、前記カーブフィッティング処理工
程S7においてスムージング処理された前記振幅補正前
の1次元反射時間強度分布に対して、前記逆補正工程S
4で行う逆補正の逆補正に相当する順補正、つまりは、
前記信号強度変調手段15による前記振幅補正と前記受
信回路14の増幅部の利得分を総合した前記受信回路1
4の反射時間tに依存する入出力レベル間の全振幅補正
に相当する順補正を行い、スムージング処理された前記
振幅補正後の1次元反射時間強度分布を求め、前記1次
元化工程S2で求めた前記振幅補正後の1次元反射時間
強度分布と置換する。図7に破線で示すカーブフィッテ
ィング処理後の前記振幅補正前の1次元反射時間強度分
布に対して、順補正を行った結果を図8に示す。
【0037】図5に示す第4判定工程S9において、前
記有効反射時間抽出手段36に、前記第2補正工程S8
で求めた前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布と、
信号強度が前記振幅補正後の受信信号の有効性を判定す
る第1閾値とを入力し、前記有効反射時間抽出手段36
の出力より、前記第1閾値以下となる最小の反射時間で
ある第3有効反射時間を求める。図8に示す実質的にス
ムージング処理されている前記振幅補正後の1次元反射
時間強度分布において、前記受信回路14の雑音レベル
より前記第1閾値として18dBを設定した場合、第3
有効反射時間は約342ピクセル以上となる。
【0038】図5に示す第5判定工程S10において、
前記比較選択手段37に、前記第2判定工程S5及び前
記第4判定工程S9で求めた、第2有効反射時間及び第
3有効反射時間を夫々入力し、両者の小さい方を真の有
効反射時間として、前記比較選択手段37の出力より取
り出す。図9(イ)に示す前記探査画像に対して上述の
一連の処理を施した結果得られた真の有効反射時間は、
図9(ロ)に示すように、約252ピクセルとなる。
【0039】尚、図9(ロ)に、図9(イ)に示す前記
探査画像に対応する実際の2次元画像を作業者の主観評
価した結果を併せて表示する。図中、黒丸が実際に視覚
的に検出できた埋設管で、白丸が視覚的には検出できな
かった埋設管である。図9(ロ)に示すように、埋設管
の深さを検出できる限界を示す反射時間が、上述の手順
により自動的に求めた有効反射時間と略一致しているこ
とが確認できる。
【0040】(別実施形態)以下に他の実施形態を説明
する。
【0041】図5に示すデータ処理手順(以下、手順
B)の代わりに、図4に示すデータ処理手順(以下、手
順A)を実行しても構わない。手順Aと手順Bの相違点
は、手順Aの第1判定工程S3と手順Bの第4判定工程
S9は、いづれも前記振幅補正後の1次元反射時間強度
分布の信号強度が前記振幅補正後の受信信号の有効性を
判定する第1閾値以下となる最小の反射時間である第1
有効反射時間を求める点で同じ処理内容であるが、手順
Aは、前記1次元化工程S2で求めた前記振幅補正後の
1次元反射時間強度分布を使用する点で手順Bと相違す
る。手順Aの第3判定工程S6と手順Bの第5判定工程
S10も、二つの有効反射時間の内の小さい方を選択す
る処理である点で全く同等の処理である。以上より、手
順Aと手順Bの間で本質的な処理内容の相違はない。手
順Bは前記逆補正工程S4の後に前記カーブフィッティ
ング処理工程S7を設けてあるが、手順Aにおいても、
前記1次元化工程S2または前記逆補正工程S4の後に
別の関数を用いたカーブフィッティング処理工程を別途
設けても構わない。
【0042】手順Aにおいて、前記第1判定工程S3は
前記1次元化工程S2の後で、前記第3判定工程S6の
前であれば、任意の工程後に実行しても構わない。ま
た、手順Bにおいて、前記第2判定工程S5は前記逆補
正工程S4の後で、前記第5判定工程S10の前であれ
ば、任意の工程後に実行しても構わない。
【0043】手順Aまたは手順Bにおいて、カーブフィ
ッティング処理工程の代わりに、任意の1次元反射時間
強度分布の各データ値に対して、局所平均値や、局所加
重平均値、局所メディアン等を用いるスムージング処理
や、弛緩法等によるその他の平滑化手法を用いたスムー
ジング処理を施すのも好ましい実施の形態である。
【0044】前記信号強度変調手段15は減衰器の代わ
りに増幅器であっても構わない。また、図4または図5
に示す前記逆補正工程S4において、前記受信回路14
の反射時間tに依存する入出力レベル間の全振幅補正の
逆補正でなくとも、反射時間tに依存する振幅補正を相
対的に逆補正できれば、逆補正後の絶対レベルは任意で
構わない。但し、反射時間tに依存しない絶対レベルの
変動分は、前記第2判定工程S5において、前記第2閾
値に対し前記絶対レベルの変動分に相当する分を補正す
る必要が生じるが、前記有効反射時間抽出手段36の入
力である前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布と前
記第2閾値が同様にレベルシフトしただけであり、処理
結果は前記第2判定工程S5と同じになる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
探査媒質中を伝搬する波動信号に係わる媒質定数を知る
ことなく、「どの深さ(距離)まで有効に探査信号が届
き、対象物体から反射して返ってくるのか」を示す有効
反射深度を自動的に判断でき、媒質中に存在する物体の
位置を探査する探査方法及び装置において、簡単にその
探査能力を知ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】探査装置のブロック構成図
【図2】送信信号と受信信号の波形図
【図3】データ解析装置の機能ブロック図
【図4】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図5】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図6】本発明の1次元反射時間強度分布の一例を示す
サンプル図
【図7】本発明の1次元反射時間強度分布の一例を示す
サンプル図
【図8】本発明の1次元反射時間強度分布の一例を示す
サンプル図
【図9】本発明のデータ処理手順に使用した探査画像と
処理結果を示す説明図。
【図10】従来技術の処理手順を示すブロック図
【図11】従来技術の処理内容を示す説明図
【符号の説明】
1 媒質 2 物体 3 探査装置 4 入射波 5 反射波 10 送受信手段 11 送信アンテナ 12 受信アンテナ 13 送信回路 14 受信回路 15 信号強度変調手段 20 データ解析手段 21 データ処理部 21a メモリ 22 入力部 23 表示部 24 外部補助記憶部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−64081(JP,A) 特開 昭63−222284(JP,A) 特開 平6−138250(JP,A) 特開 昭63−142284(JP,A) 特開 平6−174837(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 3/12 G01S 13/88 G01V 1/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信工程
    と、前記波動信号の前記物体からの反射時間tに応じた
    増幅率または減衰率で前記反射信号の振幅を補正する信
    号強度調整工程と、前記振幅補正後の受信信号強度に対
    する前記媒質表面上の移動距離xと反射時間tを座標
    (x,t)とする2次元画像データを生成する2次元画
    像データ生成工程とを順次実行し、前記媒質中に存在す
    る物体の位置を探査する探査方法において、 前記2次元画像データ生成工程で生成された前記2次元
    画像データに対して、反射時間t毎に前記各画像データ
    の移動距離x方向の前記各受信信号強度を所定の計算に
    より求まる特定値で置換することで移動距離x方向に一
    様化し、前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布を求
    める1次元化工程と、前記1次元化工程で求めた前記1
    次元反射時間強度分布に対し前記振幅補正の逆補正に相
    当する補正を施し、前記振幅補正前の1次元反射時間強
    度分布を求める逆補正工程と、前記1次元化工程で得ら
    れた前記1次元反射時間強度分布において、信号強度が
    前記振幅補正後の受信信号の有効性を判定する第1閾値
    以下となる最小の反射時間である第1有効反射時間を求
    める第1判定工程と、前記振幅補正前の1次元反射時間
    強度分布に対して、信号強度が前記振幅補正前の受信信
    号の有効性を判定する第2閾値以下となる最小の反射時
    間である第2有効反射時間を求める第2判定工程と、前
    記第1有効反射時間と前記第2有効反射時間の小さい方
    を真の有効反射時間とする第3判定工程とを実行して、
    反射時間tの有効範囲を求め、前記探査方法の探査能力
    を導出する探査能力導出方法。
  2. 【請求項2】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信工程
    と、前記波動信号の前記物体からの反射時間tに応じた
    増幅率または減衰率で前記反射信号の振幅を補正する信
    号強度調整工程と、前記振幅補正後の受信信号強度に対
    する前記媒質表面上の移動距離xと反射時間tを座標
    (x,t)とする2次元画像データを生成する2次元画
    像データ生成工程とを順次実行し、前記媒質中に存在す
    る物体の位置を探査する探査方法において、 前記2次元画像データ生成工程で生成された前記2次元
    画像データに対して、反射時間t毎に前記各画像データ
    の移動距離x方向の前記各受信信号強度を所定の計算に
    より求まる特定値で置換することで移動距離x方向に一
    様化し、前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布を求
    める1次元化工程と、前記1次元化工程で求めた前記1
    次元反射時間強度分布に対し前記振幅補正の逆補正に相
    当する補正を施し、振幅補正前の1次元反射時間強度分
    布を求める逆補正工程と、前記逆補正工程で求めた前記
    振幅補正前の1次元反射時間強度分布に対し前記振幅補
    正と同等の補正を施し、前記振幅補正後の1次元反射時
    間強度分布と置換する第2補正工程と、前記第2補正工
    程で得られた前記振幅補正後の1次元反射時間強度分布
    において、信号強度が前記振幅補正後の受信信号の有効
    性を判定する第1閾値以下となる最小の反射時間である
    第3有効反射時間を求める第4判定工程と、前記振幅補
    正前の1次元反射時間強度分布に対して、信号強度が前
    記振幅補正前の受信信号の有効性を判定する第2閾値以
    下となる最小の反射時間である第2有効反射時間を求め
    る第2判定工程と、前記第3有効反射時間と前記第2有
    効反射時間の小さい方を真の有効反射時間とする第5判
    定工程とを実行して、反射時間tの有効範囲を求め、前
    記探査方法の探査能力を導出する探査能力導出方法。
  3. 【請求項3】 前記1次元化工程において、工程の先頭
    部分に、前記2次元画像データの移動距離x毎の反射時
    間t方向の信号波形を前記信号波形の包絡線で置換する
    工程を追加した請求項1または2記載の探査能力導出方
    法。
  4. 【請求項4】 前記各工程に存在する前記振幅補正後の
    1次元反射時間強度分布及び前記振幅補正前の1次元反
    射時間強度分布の内の少なくとも一つの1次元反射時間
    強度分布に対して、反射時間t方向の信号波形に対して
    スムージング処理を施し、スムージング処理前の原1次
    元反射時間強度分布と置換する請求項1、2または3記
    載の探査能力導出方法。
  5. 【請求項5】 前記スムージング処理が前記1次元反射
    時間強度分布を反射時間tの所定の関数で置換する処理
    であり、カーブフィッティング処理により前記関数を特
    定する請求項4記載の探査能力導出方法。
  6. 【請求項6】 前記1次元化工程において、前記所定の
    計算が、反射時間t毎に前記各画像データの移動距離x
    方向の各受信信号強度の2乗平均値または2乗メジアン
    値を求める計算である請求項1、2、3、4または5記
    載の探査能力導出方法。
  7. 【請求項7】 媒質の表面を移動しながら、電磁波また
    は音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒質
    中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信手段
    と、前記波動信号の前記物体からの反射時間tに応じた
    増幅率または減衰率で前記反射信号の振幅を補正する信
    号強度変調手段と、前記振幅補正後の受信信号を入力し
    て受信信号強度に対する前記媒質表面上の移動距離xと
    反射時間tを座標(x,t)とする2次元画像データを
    出力する2次元画像データ生成手段とを備えてなる、前
    記媒質中に存在する物体の位置を探査する探査装置に対
    する探査能力導出装置であって、 前記2次元画像データを入力して、反射時間t毎に前記
    各画像データの移動距離x方向の前記各受信信号強度を
    所定の計算により求まる特定値で置換することで移動距
    離x方向に一様化し、前記振幅補正後の1次元反射時間
    強度分布を出力する1次元化手段と、前記振幅補正後の
    1次元反射時間強度分布を入力可能で、入力された1次
    元反射時間強度分布に対して、前記信号強度変調手段で
    実行する前記振幅補正の逆補正に相当する補正を施し、
    前記振幅補正前の1次元反射時間強度分布を出力する逆
    補正手段と、任意の1次元反射時間強度分布と所定の信
    号強度閾値を入力可能で、入力された1次元反射時間強
    度分布の信号強度が前記信号強度閾値以下となる最小の
    反射時間を有効反射時間として出力する有効反射時間抽
    出手段と、前記有効反射時間を入力可能で、二つの入力
    値を比較して小さい方を選択して出力する比較選択手段
    とを備えている探査能力導出装置。
  8. 【請求項8】 前記振幅補正前の1次元反射時間強度分
    布を入力可能で、入力された1次元反射時間強度分布に
    対して、前記信号強度変調手段で実行する前記振幅補正
    と同等の補正を施し、前記振幅補正後の1次元反射時間
    強度分布を出力する順補正手段を備えている請求項7記
    載の探査能力導出装置。
  9. 【請求項9】 前記2次元画像データの移動距離x毎に
    反射時間t方向の信号波形を前記信号波形の包絡線で置
    換する2次元画像平滑化手段を、前記1次元化手段に追
    加した請求項7または8記載の探査能力導出装置。
  10. 【請求項10】 任意の1次元反射時間強度分布を入力
    可能で、入力された1次元反射時間強度分布に対して、
    反射時間t方向の信号波形に対するスムージング処理を
    施すスムージング処理手段を備えている請求項7、8ま
    たは9記載の探査能力導出装置。
  11. 【請求項11】 前記スムージング処理手段が、前記入
    力された1次元反射時間強度分布に応じて、予め設定さ
    れた反射時間tの関数に対してカーブフィッティング処
    理を行い、前記入力された1次元反射時間強度分布を前
    記カーブフィッティング処理後の前記関数で表される信
    号強度で置換するカーブフィッティング処理手段である
    請求項10記載の探査能力導出装置。
  12. 【請求項12】 前記1次元化手段が、複数の入力デー
    タに対し2乗平均値を計算する2乗平均値計算手段、ま
    たは、複数の入力データに対し2乗メジアン値を計算す
    る2乗メジアン値計算手段を備えている請求項7、8、
    9、10または11記載の探査能力導出装置。
  13. 【請求項13】 媒質の表面を移動しながら、電磁波ま
    たは音波による波動信号を前記媒質中へ放射し、前記媒
    質中に存在する物体からの反射信号を受信する送受信手
    段と、前記波動信号の前記物体からの反射時間tに応じ
    た増幅率または減衰率で前記反射信号の振幅を補正する
    信号強度変調手段と、前記振幅補正後の受信信号を入力
    して受信信号強度に対する前記媒質表面上の移動距離x
    と反射時間tを座標(x,t)とする2次元画像データ
    を出力する2次元画像データ生成手段とを備えてなる、
    前記媒質中に存在する物体の位置を探査する探査装置で
    あって、 請求項7、8、9、10、11、または12記載の探査
    能力導出装置と、前記2次元画像データ及び前記探査能
    力導出装置の出力結果を表示可能な出力装置を備えてな
    る探査装置。
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