JPH09211121A - 探査方法及び装置 - Google Patents

探査方法及び装置

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JPH09211121A
JPH09211121A JP8017411A JP1741196A JPH09211121A JP H09211121 A JPH09211121 A JP H09211121A JP 8017411 A JP8017411 A JP 8017411A JP 1741196 A JP1741196 A JP 1741196A JP H09211121 A JPH09211121 A JP H09211121A
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JP
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reflection
point
value
reflection point
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JP8017411A
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English (en)
Inventor
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Masaki Kishi
雅樹 岸
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不均質な媒質中においても、媒質中の物体
の位置を少ない処理時間で精度良く探査できる探査方法
及び探査装置を提供する。 【解決手段】 媒質1の表面を移動しながら、電磁波ま
たは音波による波動信号4を前記媒質中へ放射し、前記
媒質中に存在する物体2からの反射信号5を受信し、前
記受信信号を前記媒質表面上の移動距離xと前記波動信
号の前記物体からの反射時間tを座標(x,t)とする
2次元画像データを生成し、前記2次元画像データに対
して、予め想定された複数の伝搬速度vをパラメータと
して前記各伝搬速度v毎に合成開口処理を行い、前記合
成開口処理を施された複数の2次元画像データより、前
記物体の存在を移動距離x・反射時間t座標面内で抽出
し、抽出された物体毎に独立して前記伝搬速度を抽出
し、前記抽出された伝搬速度より前記物体の深度を算出
するように構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、媒質の表面を移動
しながら、電磁波または音波による波動信号を前記媒質
中へ放射し、前記媒質中に存在する物体からの反射信号
を受信し、前記受信信号を合成開口処理により解析し、
媒質中に存在する物体の位置を探査する探査方法及び装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁波または音波による波動信号を媒質
中へ放射し、媒質中に存在する物体からの反射信号を受
信し、受信信号を合成開口処理により解析し、媒質中に
存在する物体の位置を探査する探査方法または装置とし
ては、電磁波の反射を用いて地中にある埋設物または空
洞を探査する探査方法または装置がある。この種の地中
埋設物探査方法においては、地質定数の決定、電磁波の
反射を利用する場合においては地中の比誘電率の決定、
及び地質定数による地質補正が一般的に行われる。図1
0は上述の地中埋設物探査方法の一般的な処理手順を示
すものである。図10において、S1は地表面を移動し
ながら地中に向けて放射した電磁波の地中埋設物からの
反射波を受信して、地表面の移動距離と反射波の反射時
間を座標軸とする反射波プロフィールデータを収集する
ステップ、S2は受信した反射波に対する波形補正等の
前処理を行うステップ、S3は合成開口処理を行うステ
ップ、S4は地質補正を行うステップ、S5は地表面の
移動距離と地中深度を座標軸とする2次元画像データを
出力処理するステップ、S6は地中の比誘電率を算定す
るステップである。前述の地中の比誘電率の算定に当た
っては、前記反射波プロフィールデータの収集とは独立
して地質データを収集して行う方法や、前記反射波プロ
フィールデータから一定のデータ処理を行い比誘電率の
算定を行う方法がある。後者の例として、例えば、特公
平5−7671号公報「地中埋設物探査方式」及び電気
学会誌108卷11号pp.1113〜1116「地中
埋設物探査レーダ」(1988年11月)に開示されて
いる方法が知られており、図11にその処理手順を示
す。
【0003】図11に示すステップS6において、ステ
ップS1及びS2を通じて得られた反射波プロフィール
データに対して、地中の比誘電率εを一定規則の刻み幅
で変化させ、各比誘電率εから一定の関係において定ま
る電磁波の地中における伝搬速度毎に、合成開口処理を
行う。つまり、反射波プロフィール101に現れる双曲
線の頂上付近に、各伝搬速度毎に定まる双曲線上の信号
を集積させるわけであるが、合成開口処理後に得られる
画像データ102は、使用した比誘電率εが実際の比誘
電率εと異なる値で処理された場合は、前記双曲線の頂
上付近への信号の集まりが悪く不鮮明な画像となるが、
使用した比誘電率εが実際の比誘電率εと良く一致する
場合は前記双曲線の頂上付近へ信号が集まり鮮明な画像
を得ることができる。図11に示すステップS6におい
て、前記画像データ102の画像鮮明度を以下の数式1
に示す評価関数F(ε) を用いて客観的に評価することに
より、地中の比誘電率εが算定される。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、上式のSar(i,j)は合成開口処理後
の各配列、SmaxはSar(i,j)の最大値、mtは深さ方向(反
射時間方向)のデータ数、ntは横方向(地表移動方向)
のデータ数と定義され、F(ε) の最小値を求めることに
より、地中の比誘電率εを算定する。図11に示すステ
ップS3において、前記ステップS6において算出され
た地中の比誘電率εを用いて、改めて前記ステップS1
及びS2を通じて得られた反射波プロフィールデータに
対して、改めて合成開口処理が行われ、地表面の移動距
離と反射波の反射時間を座標軸とする2次元画像が得ら
れる。前記ステップS4において、前記ステップS6に
おいて算出された地中の比誘電率εを用いて、地中の電
磁波の伝搬速度を求め、前記ステップS3において得ら
れた前記2次元画像の反射波の反射時間座標を埋設深度
方向の長さスケールに変換する地質補正が行われる。最
終的に、ステップS5において、地表面の移動距離と地
中深度を座標軸とする2次元画像データの出力処理が行
われ、探査物位置にマーカを配した探査画像出力103
が表示出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の問
題点を、図4に示す8本の埋設管を探査した処理例によ
り示す。図11に示す各手順及び数式1に示す判定基準
に基づいて、地中の比誘電率εを算出したところ、地中
の比誘電率εは8となり、これに対応する地中における
電磁波の伝搬速度は0.35C0となった。但し、C0は真空
中の電磁波の伝搬速度である。更に、前記地中における
電磁波の伝搬速度(0.35C0)を用いて図11のステッ
プS3に示す合成開口処理を行った結果、前記8本の埋
設管がほぼ良好に抽出されていることが確認できた。表
1は図11のステップS4の地質補正後に得られた各埋
設管毎の横方向移動距離(表中では距離と表示)と埋設
深度(表中では深度と表示)を実際の値と比較して表示
したものである。
【0007】
【表1】 (単位cm)
【0008】表1より、前記従来技術によれば、横方向
移動距離に対する探査精度は数cmと良好であるが、埋
設深度に対する探査精度は最大誤差が33cmとかなり
大きく、埋設管の入替え工事などで要求される10cm
以内の探査精度に対し、十分とは言えない。この前記従
来技術による誤差の発生は、地中の比誘電率が地中の含
水率の違いなどにより地質が探査領域内で必ずしも均質
でないことに起因している。このように、広い領域にわ
たって存在する複数の埋設管を精度良く探査するには、
従来技術では不十分である。本発明は上述のような従来
技術の有する問題点を解消するためになされたものであ
り、不均質な媒質中においても、媒質中の物体の位置を
少ない処理時間で精度良く探査できる探査方法及び装置
を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕この目的を達成するための本発明による探査方
法及び装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の
請求項1または7に記載した通り、媒質の表面を移動し
ながら、電磁波または音波による波動信号を前記媒質中
へ放射し、前記媒質中に存在する物体からの反射信号を
受信し、前記受信信号に基づいて前記媒質表面上の移動
距離xと前記波動信号の前記物体からの反射時間tを座
標(x,t)とする2次元画像データを生成し、前記2
次元画像データに対して、予め想定された複数の伝搬速
度vをパラメータとして前記各伝搬速度v毎に合成開口
処理を行い、前記合成開口処理を施された複数の2次元
画像データより、前記物体の存在を移動距離x・反射時
間t座標面内で抽出し、抽出された物体毎に独立して前
記伝搬速度を抽出し、前記抽出された伝搬速度より前記
物体の深度を算出するように構成してある点にある。
【0010】本発明による探査方法及び装置の第二の特
徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2または8に記
載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記抽出
された物体毎に独立して前記伝搬速度を抽出するに当た
り、前記合成開口処理を施された複数の2次元画像デー
タに対し、各伝搬速度v毎の2次元画像データを移動距
離x・反射時間t座標面で2次元配列データ化とし、前
記各2次元配列データを一括して移動距離x・反射時間
t・伝搬速度vの3次元配列データを生成し、前記3次
元配列データの特定の移動距離・反射時間での1次元配
列内で伝搬速度vを単調に変化させた場合に、各配列デ
ータである反射信号強度の変化が所定値以上の単調増加
及び単調減少を伴う極大点又は極小点を有する変化とな
る移動距離・反射時間座標点の抽出を,全ての移動距離
x・反射時間tに対して行い、前記抽出された移動距離
・反射時間座標点の中で互いに隣接する座標点は同一の
反射点領域としてグループ化し、各々の反射点領域から
移動距離・反射時間の代表値を抽出して第1反射点と
し、前記抽出された移動距離・反射時間の第1反射点を
物体に対応する反射点として、前記第1反射点毎に、前
記3次元配列データの伝搬速度v軸方向で伝搬速度vの
単調な変化に対し、配列データが所定値以上の単調増加
及び単調減少を伴う極大点または極小点となる伝搬速度
を抽出する点にある。
【0011】本発明による探査方法及び装置の第三の特
徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3または9に記
載した通り、上述の第二の特徴構成に加えて、上述の第
二の特徴構成を用いて抽出された全ての第1反射点に対
して、前記各第1反射点毎に抽出された伝搬速度で合成
開口処理を施された2次元画像データを前記3次元配列
データより抽出し、前記第1反射点近傍領域の面積計算
を行い、前記計算された第1反射点近傍領域の面積が所
定値より小さい第2反射点を抽出し、前記抽出された全
ての第2反射点に対して、所定の範囲内で近接する第2
反射点を第2反射点群としてグループ化し、各第2反射
点群の中から各々新たに一つの第3反射点を物体に対応
する反射点として抽出する点にある。
【0012】本発明による探査方法及び装置の第四の特
徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項4、5または1
0に記載した通り、上述の第二または第三の特徴構成に
加えて、上述の第二の特徴構成を用いて抽出された全て
の第1反射点または上述の第三の特徴構成を用いて抽出
された全ての第3反射点を移動距離x・反射時間t座標
面上に座標化し、前記移動距離x・反射時間t座標面を
順次走査しながら座標値(x,t)に第1反射点または
第3反射点が存在するかどうかを判断し、第1反射点ま
たは第3反射点が存在する場合には、前記第1反射点ま
たは第3反射点の座標値(x,t)から所定範囲内にあ
る他の第1反射点または第3反射点を除去し、最終的に
除去されずに残った第1反射点または第3反射点を物体
に対応する反射点として抽出する点にある。
【0013】本発明による探査方法及び装置の第五の特
徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項6または11に
記載した通り、上述の第二、第三または第四の特徴構成
に加えて、上述の第二の特徴構成を用いて生成された前
記3次元配列データに対して、特定の移動距離・反射時
間での1次元配列の最大値と最小値と平均値を求め、前
記平均値が正値の場合は前記最大値と前記平均値との差
の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定し、また前
記平均値が負値の場合は前記最小値と前記平均値との差
の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定する点にあ
る。
【0014】以下に作用を説明する。第一の特徴構成に
よれば、媒質中に存在する物体の存在を抽出し、抽出さ
れた物体毎に独立して媒質中の前記物体からの反射信号
の伝搬速度を抽出し、前記抽出された伝搬速度より前記
物体の媒質中における位置を算出するため、媒質中を伝
搬する波動信号に係わる媒質定数、例えば電磁波を用い
た波動信号であれば媒質の比誘電率が、媒質中において
不均質であっても、物体の媒質中における位置の算出に
関わる媒質中の特定領域内、つまり、前記波動信号のう
ち受信された信号が伝搬した領域内の平均的な媒質定数
が、各物体毎に個々に算出される結果となり、精度良く
前記物体の媒質中における位置の算出ができるのであ
る。第二の特徴構成によれば、複数の伝搬速度毎に合成
開口処理された2次元画像データを移動距離x・反射時
間t座標面で2次元配列データ化し、更に前記各2次元
配列データを合成して移動距離x・反射時間t・伝搬速
度vの3次元配列データを生成するため、データの取り
扱いが極めて簡便になり、更に、簡単なデータ検索及び
データ処理手続きであるため、短時間に媒質中の物体の
位置抽出と、抽出された位置における各物体からの反射
信号の伝搬速度が算出できるのである。上述の第二の特
徴構成で抽出された反射点が、媒質中の物体からの反射
波を受信した受信信号にリンギング等の雑音成分が発生
することにより、必ずしも実際の物体の存在位置と完全
に対応しない可能性があるが、これら誤抽出された反射
点は、実際の物体の位置を示す真の反射点に比べて合成
開口処理による信号強度の収斂度が弱く、また経験的に
真の反射点近傍に存在することが知られているため、第
三の特徴構成によれば、真の反射点の抽出が、効果的に
且つ効率良く行えるのである。更に、上述の第二または
第三の特徴構成で抽出された反射点が、媒質中の物体や
送信アンテナ等の多重反射の影響により、必ずしも実際
の物体の存在位置と完全に対応しない可能性があるが、
これら誤抽出された反射点は、実際の物体の位置を示す
真の反射点に比べて反射時間が一定時間だけ長くなるこ
とが知られているため、第四の特徴構成によれば、真の
反射点の抽出が、効果的に且つ効率良く行えるのであ
る。第五の特徴構成によれば、上述の第二の特徴構成を
用いて、前記3次元配列データの特定の移動距離・反射
時間での1次元配列内で伝搬速度vを単調に変化させた
場合に各配列データである反射信号強度の変化が所定値
以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点又は極小点を
有する変化であるか否かの判定が、前記特定の移動距離
・反射時間での1次元配列の最大値と最小値と平均値を
求め、前記平均値が正値の場合は前記最大値と前記平均
値との差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定
し、また前記平均値が負値の場合は前記最小値と前記平
均値との差の絶対値が所定の値より大きいか否かを判定
することで簡略的に短時間で実行される点にある。また
演算処理時間が短いため、前記3次元配列データのデー
タ量が増えた場合に特に有効である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、媒質である土
壌1にガス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設
されており、波動信号送受信手段である送受信機10と
データ解析手段であるデータ解析装置20を備えた探査
装置3が地表面を移動しながら、前記物体2の埋設位置
を探査する。前記送受信機10は例えば100MHz〜
1GHzの図2(1)に例示する単発のパルス信号を送
信回路13で発生し、送信アンテナ11より電磁波とし
て土壌1に放射する。前記送信アンテナ11より放射さ
れた電磁波の中の物体に入射した入射波4は物体2表面
で反射散乱し、その中の反射波5が受信アンテナ12で
受信された後、受信回路14において、図2(2)に例
示するような受信信号として復調増幅される。前記送信
アンテナ11より放射され、受信アンテナ12で受信さ
れるまでの時間差ΔTは土壌1の表面から物体2までの
距離と土壌1の比誘電率εまたは電磁波の伝搬速度vよ
り一義的に決定される。送信アンテナ11と受信アンテ
ナ12は一定間隔で地表面に対向して配置され、図1中
のx方向に物体2を横切るように移動する。データ解析
装置20はマイクロコンピュータや半導体メモリ等によ
って構成されるデータ処理部21と外部からの操作指示
を入力するキーボード等の入力部22と各処理段階での
画像データや出力結果を表示する陰極線管ディスプレイ
や液晶ディスプレイ等の表示部23と前記各処理段階で
の画像データや出力結果等を保管格納する磁気ディスク
等の外部補助記憶部24から構成されている。受信回路
14において受信信号は波形のスムーシング等の雑音除
去処理やA/D変換処理等の前置処理を施され、ディジ
タル信号として前記データ処理部21へ出力される。前
記データ解析装置20では前記ディジタル化された受信
信号より、物体2を含む土壌1の鉛直面内の断面画像
を、前記アンテナ11及び12の移動距離xと前記反射
波5の前記物体(2)からの反射時間tを座標(x,
t)とする2次元画像データとして生成する。ここで、
受信信号強度を複数階調で輝度表示し、図2(2)に示
すように、信号強度の正値を白(輝度大)、信号強度の
負値を黒(輝度小)、信号強度0を中間階調として表示
部23に表示する。
【0016】図3に示すように、前記データ処理部21
は、制御部30、2次元画像データ生成手段31、合成
開口処理手段32、第1伝搬速度抽出手段33、深度算
出手段34、出力処理手段35、内部データバス36、
制御・アドレスバス37から構成されている。更に、前
記第1伝搬速度抽出手段33は3次元配列データ生成手
段40、第1反射点抽出前処理手段41、第1反射点抽
出手段42、第2伝搬速度抽出手段43、面積計算手段
51、第2反射点抽出手段52、第3反射点抽出手段5
3、反射点座標化手段61、第4反射点抽出手段62を
備えており、前記面積計算手段51、前記第2反射点抽
出手段52、前記第3反射点抽出手段53は探査精度向
上の為の第1追加機能手段50であり、前記反射点座標
化手段61、前記第4反射点抽出手段62は探査精度向
上の為の第2追加機能手段60である。上述のように、
前記データ処理部21は、マイクロコンピュータや半導
体メモリ等によって具体的に構成されるが、図3に示す
各機能手段はこれらマイクロコンピュータや半導体メモ
リ等の一部または全部を使用して、内部データバス3
6、制御・アドレスバス37によって有機的に結合され
ることで実現される。
【0017】図5乃至図8に示すフローチャートに基づ
いて、前記データ処理部でのデータ処理手順及び各部の
動作に付いて説明する。図5において、開始ポイントで
は、受信信号は前記受信回路14において前述のように
既に前置処理されており、前記ディジタル化された受信
信号は反射時間tに対し一定のサンプリング期間Δtで
サンプリングされている。ステップST2において、2
次元画像データ生成手段31を用いて、前記ディジタル
化された受信信号は、前記A/D変換処理されたときの
量子化ビット幅で、移動距離xと前記反射波5の前記物
体2からの反射時間tで決定される座標(x,t)がア
ドレス信号にエンコードされ、2次元画像データとして
前記データ処理部内のメモリ21aの所定の領域に格納
される。予め、対象としている土壌1の含水率等から推
定される土壌1の取り得る比誘電率εのとりうる範囲を
設定しておくことにより、後述する合成開口処理に用い
る複数の土壌1中の電磁波の伝搬速度vが設定される。
ステップST3において、前記合成開口処理手段32を
用いて、前記メモリ21aの所定の領域に格納された2
次元画像データに対して、前記複数の伝搬速度vの各設
定値毎に合成開口処理を行う。続いて、ステップST7
において、前記3次元配列データ生成手段40を用い
て、合成開口処理により得られた前記複数の伝搬速度v
の各設定値毎の2次元画像データを、移動距離xと反射
時間tと伝搬速度vより一義的に決定される各データ値
を構成要素とする3次元配列A(x,t,v)として前
記メモリ21aに格納する。この場合、伝搬速度v方向
の前記配列要素は伝搬速度vの大きさの順に構成されて
いる。ステップST8において、前記第1反射点抽出前
処理手段41を用いて、図9(1)に示すように、前記
3次元配列Aの特定の移動距離xと反射時間tでの伝搬
速度v方向の1次元配列に対し、各移動距離xと反射時
間tの座標点(x,t)毎に伝搬速度v方向の各配列要
素のデータ値を前記メモリ21aよりその配列順に読み
出し、図9(2)に示すように、データ値の変化が所定
値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点または極小
点を持つかを判定する。各移動距離xと反射時間tの座
標点(x,t)の2次元配列要素として前記判定結果が
真の場合は「1」、否の場合は「0」を割当て、新たな
2値の2次元配列B(x,t)を生成し、前記メモリ2
1aに格納する。前記ステップST8において、前記第
1反射点抽出前処理手段41は、配列要素が所定値以上
の単調増加及び単調減少を伴う極大点または極小点を持
つか否かの判定を簡略化して高速に処理する方法とし
て、図8に示すように、前記伝搬速度v方向の1次元配
列の全配列要素に対し、最大値と最小値と平均値を求
め、平均値が正値の場合は最大値と平均値の差の絶対値
を求め、前記絶対値が所定の設定値より大きい場合、所
定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点があると
判断し、平均値が負値の場合は最小値と平均値の差の絶
対値を求め、前記絶対値が所定の設定値より大きい場
合、所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極小点が
あると判断することもできる。図5に示すステップST
9において、前記第1反射点抽出手段42を用いて、前
記2値の2次元配列B(x,t)の「1」値の各配列要
素で互いに隣接するものを同一の反射点領域として、同
一の反射点領域内の各配列要素の移動距離xと反射時間
tの座標点(x,t)から重心座標を算出し、前記重心
座標に相当する配列要素を代表点として抽出する処理を
全ての反射点領域に対して行う。前記反射点領域の代表
点を抽出する他の方法として、前記重心座標を求める際
に、各座標点(x,t)に対応する元の前記3次元配列
Aの所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点ま
たは極小点となった伝搬速度vの配列要素のデータ値を
重み係数として重心座標を求めたり、重心座標の代わり
に、各座標点(x,t)に対応する元の前記3次元配列
Aの所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点ま
たは極小点となった伝搬速度vの配列要素のデータ値の
最大値または最小値である配列要素のx−t座標を代表
点のx−t座標とする方法も好ましい。以上、全ての反
射点領域に対して抽出された代表点を第1反射点と呼
ぶ。続いて、ステップST10において、前記第2伝搬
速度抽出手段43を用いて、前記ステップST9で抽出
された第1反射点を物体に対応する反射点として、前記
各第1反射点毎に前記第1反射点からの反射波の土壌1
中の伝搬速度を各第1反射点の座標(x,t)に対応す
る前記3次元配列Aの所定値以上の単調増加及び単調減
少を伴う極大点または極小点となる伝搬速度vであると
して抽出する。ステップST5において、前記深度算出
手段34を用いて、前記ステップST9で抽出された各
物体に対応する反射点毎に、前記ステップST10で抽
出された伝搬速度vと各物体に対応する反射点の反射時
間tを乗じて反射深度zを算出する。最後に、ステップ
ST6において、出力処理手段35を用いて、前記ステ
ップST5で算出された各反射点をマーカ等で表示し
て、移動距離xと反射深度zを座標軸とする2次元画像
としてカーソルと共に前記表示部23に出力する。
【0018】上述のように、前記受信回路14では受信
信号に対し波形のスムーシング等の雑音除去処理を行う
が、前記受信信号のリンギング等の過大な雑音成分の影
響により、必ずしも前記ステップST9で抽出された第
1反射点が実際の物体の存在位置と完全に対応しない可
能性が生じる。これら誤抽出される可能性のある第1反
射点は、実際の物体の位置を示す真の反射点に比べて合
成開口処理による信号強度の収斂度が弱く、また経験的
に真の反射点近傍に存在することが知られているため、
図6に示す手順で除去することができる。以下、図6に
基づいてデータ処理手順を説明する。ステップST11
は、前記面積計算手段51を用いて各第1反射点毎に各
第1反射点の近傍面積を算出するステップST11aを
全ての第1反射点に対して実行する。前記ステップST
11aは更に以下の3ステップより構成される。ステッ
プST11bにおいて、先ず前記ステップST7で生成
された前記3次元配列Aから前記ステップST10で抽
出された各第1反射点固有の伝搬速度vの2次元配列デ
ータを抽出する。次にステップST11cにおいて、前
記ステップST11bで抽出された2次元配列データに
対して、各配列要素である信号強度の絶対値が所定値以
上である場合は「1」として、所定値以下の場合は
「0」として、各配列要素を2値化する。次にステップ
ST11dにおいて、前記ステップST11cにおいて
2値化された各配列要素の中、第1反射点を含み互いに
隣接する「1」となる配列要素数を計算し、各第1反射
点の近傍面積とする。ステップST12において、前記
第2反射点抽出手段52を用いて、前記ステップST1
1で算出された各第1反射点の近傍面積が所定の値より
大きい反射点は誤抽出された第1反射点として除外し、
各第1反射点の近傍面積が所定の値より小さい反射点を
第2反射点とする。第3反射点抽出手段53を用いて、
ステップST13aにおいて、前記ステップST12で
抽出された各第2反射点に対し、一定の距離内で近接し
ている複数の第2反射点を第2反射点群としてグループ
化する。更に、ステップST13bにおいて、前記各第
2反射点群の中から最も反射時間tの短い反射点を新た
な第3反射点として抽出する。また、前記ステップST
13bにおいて、最も反射時間tの短い反射点を選択す
る代わりに、各第2反射点群の第2反射点の中で、各座
標点(x,t)に対応する前記3次元配列Aの所定値以
上の単調増加及び単調減少を伴う極大点または極小点と
なった伝搬速度vの配列要素のデータ値が最大値または
最小値となる反射点を選択する方法も好ましい。
【0019】更に、上述のように、前記受信回路14で
は受信信号に対し波形のスムーシング等の雑音除去処理
を行うが、媒質中の物体や送信アンテナ等の多重反射の
影響により、必ずしも前記ステップST9で抽出された
第1反射点が実際の物体の存在位置と完全に対応しない
可能性が生じる。これら誤抽出される可能性のある第1
反射点は、実際の物体の位置を示す真の反射点に比べて
反射時間が一定時間だけ長くなることが知られているた
め、図7に示す手順で除去することができる。以下、図
7に基づいてデータ処理手順を説明する。前記ステップ
ST9で抽出された第1反射点の総数がM個の場合、ス
テップST14は、前記反射点座標化手段61を用い
て、M個の第1反射点全てを移動距離x・反射時間t座
標面上に座標化する。具体的には、M個の第1反射点全
てを2次元画像として、表示部23に出力する場合は、
新たに、2次元画像表示に必要なメモリ容量を前記メモ
リ21a内に確保し、前記メモリ21a内に確保された
アドレス領域の全データをクリアした後、前記M個の第
1反射点の座標値(x,t)に対応する前記メモリ21
aのアドレス領域にデータ「1」を書き込む。ステップ
ST15は前記第4反射点抽出手段62を用いて、移動
距離x・反射時間tの座標値(x,t)に対応するアド
レスの前記メモリ21aよりデータを読み出し、もしデ
ータ値が「1」の場合は、読み出しているアドレスを除
く、所定領域内のアドレス領域のデータに「0」を書き
込むステップST16を、前記ステップST14で前記
メモリ21a内に確保されたアドレス領域の全アドレス
に対して逐次実行する。この場合、アドレスの変化は、
移動距離x・反射時間t共に地表面の原点に対応するア
ドレスより、移動距離xに対応するアドレス値を先に変
化させながら、移動距離xに対応するアドレス値が移動
距離xの最大値x MAX を越えれば、次に反射時間tに対
応するアドレス値を次の反射時間t+Δtに対応するア
ドレス値に変化させ、移動距離xを初期値0に戻し、最
終的に反射時間tに対応するアドレス値が反射時間tの
最大値tMAX を越えるまで行う。但し、前記M個の第1
反射点全てを2次元画像として、表示部23に出力しな
い場合は、前記M個の第1反射点以外の画像表示用のメ
モリ領域は冗長であるため、使用するメモリ領域の圧縮
が可能である。この場合は、前記反射点座標化手段61
が、M個の第1反射点の移動距離x・反射時間tの各座
標値を格納するに十分なメモリ容量を前記メモリ21a
内に確保し、前記移動距離x・反射時間tの各座標値が
前記ステップST15のアドレス変化の順番とは逆に反
射時間tの各座標値の大きい順に格納し、前記第4反射
点抽出手段62が、格納順に各座標値を前記メモリ21
aより読み出し、一旦マイクロコンピュータ内のレジス
タ等に退避させ、それ以降の格納順の各座標値を順次読
み出し、一定範囲内に接近しているかを判断し、一定範
囲内であれば、前記レジスタ等に退避させた各座標値を
クリアし、データ「0」を元のアドレスに上書きし、次
の第1反射点に移動し、最終的に各座標値の「0」でな
いものが、実際の物体の存在位置と対応する反射点とし
て抽出されても構わない。
【0020】図4に示す8本の埋設管に対して、図5、
図6、及び図8に示す処理手順に従い探査した結果を表
2に示す。各反射点毎に求められた伝搬速度は0.30C0
〜0.44C0の範囲で分布しており、これは前記8本の埋
設管が存在する領域内で土壌1の比誘電率εが含水率等
の土壌1の特性のバラツキに応じて変化していることに
十分適応できていることを意味している。表1及び表2
を比較すると、本発明による探査結果は反射深度の誤差
が10cm以内で当初の要求される誤差精度内に納まっ
ており、従来技術による探査方法に比べ、探査精度が向
上している。これは従来技術による探査方法では伝搬速
度は同じ土壌の領域内で0.35C0と一様であるため、土
壌1の比誘電率εのバラツキに十分対応できていないこ
とに起因する。
【0021】
【表2】 (単位cm)
【0022】(別実施形態)以下に他の実施形態を説明
する。前記ステップST3において実行される合成開口
処理は専ら時間・空間ドメインで行われるが、これを周
波数・波数ドメインでのマイグレーション処理で実行さ
れても同様の結果が得られる。この場合、前記データ処
理部21を上述のような汎用のマイクロコンピュータと
半導体メモリ等で構成する代わりに、フーリエ変換等の
演算に適した専用のディジタル信号処理プロセッサと半
導体メモリ等で構成するのも好ましい形態である。更
に、上述の図7に示す前記ステップST14、ST1
5、ST16の各処理が、図12に示すように、図6に
示すステップST13に続いて、前記ステップST9で
抽出された第1反射点の代わりに前記ステップST13
で抽出された第3反射点を使用して実行されるのも好ま
しい形態である。この結果、前記受信回路14では受信
信号に対し波形のスムーシング等の雑音除去処理を行う
が、媒質中の物体や送信アンテナ等の多重反射の影響に
より、必ずしも前記ステップST13で抽出された第3
反射点が実際の物体の存在位置と完全に対応しない可能
性に対して、探査精度の向上が図れる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
例えば地中に埋設された鋼管などの埋設物のような、不
均質な媒質定数を持つ媒質中に存在する物体の探査が、
高精度に且つ短い処理時間でできるようになった。
【0024】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】探査装置のブロック構成図
【図2】送信信号と受信信号の波形図
【図3】データ解析装置の機能ブロック図
【図4】探査例を示す断面図
【図5】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図6】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図7】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図8】本発明のデータ処理手順を示すフローチャート
【図9】伝搬速度の単調な変化に対し、反射点の信号強
度が所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点ま
たは極小点を有することを示す説明図
【図10】従来技術の一般的なデータ処理手順を示すフ
ローチャート
【図11】従来技術のその他のデータ処理手順を示すフ
ローチャート及び出力画像例
【図12】本発明のその他のデータ処理手順を示すフロ
ーチャート
【符号の説明】
1 媒質 2 物体 3 探査装置 4 入射波 5 反射波 10 波動信号送受信手段 20 データ解析手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01V 3/12 G01S 15/89 Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質(1)の表面を移動しながら、電磁
    波または音波による波動信号を前記媒質(1)中へ放射
    し、前記媒質(1)中に存在する物体(2)からの反射
    信号を受信する第1ステップと、前記受信信号に基づい
    て前記媒質表面上の移動距離xと前記波動信号の前記物
    体(2)からの反射時間tを座標(x,t)とする2次
    元画像データを生成する第2ステップと、 前記2次元画像データに対して、予め想定された複数の
    伝搬速度vをパラメータとして前記各伝搬速度v毎に合
    成開口処理を行う第3ステップと、前記合成開口処理を
    施された複数の2次元画像データより前記媒質(1)の
    伝搬速度を抽出する第4ステップと、前記第4ステップ
    で抽出された伝搬速度より前記物体(2)の深度を算出
    する第5ステップとを順次実行し、前記媒質中に存在す
    る物体の位置を探査する探査方法であって、 前記第4ステップにおいて、前記物体(2)の存在を移
    動距離x・反射時間t座標面内で抽出し、抽出された物
    体毎に独立して前記伝搬速度の抽出を行うことを特徴と
    する探査方法。
  2. 【請求項2】 前記第4ステップにおいて、前記合成開
    口処理を施された複数の2次元画像データに対し、各伝
    搬速度v毎の2次元画像データを移動距離x・反射時間
    t座標面で2次元配列データ化し、前記各2次元配列デ
    ータを一括して移動距離x・反射時間t・伝搬速度vの
    3次元配列データを生成する第7ステップと、前記3次
    元配列データの特定の移動距離・反射時間での1次元配
    列内で伝搬速度vを単調に変化させた場合に,各配列デ
    ータである反射信号強度の変化が所定値以上の単調増加
    及び単調減少を伴う極大点又は極小点を有する変化とな
    る移動距離・反射時間座標点の抽出を、全ての移動距離
    x・反射時間tに対して行う第8ステップと、前記第8
    ステップにおいて抽出された移動距離・反射時間座標点
    の中で互いに隣接する座標点は同一の反射点領域として
    グループ化し、各々の反射点領域から移動距離・反射時
    間の代表値を抽出して第1反射点とする第9ステップ
    と、前記第9ステップにおいて抽出された移動距離・反
    射時間の第1反射点を物体に対応する反射点として、前
    記第1反射点毎に、前記3次元配列データの伝搬速度v
    軸方向で伝搬速度vの単調な変化に対し、配列データが
    所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点または
    極小点となる伝搬速度を抽出する第10ステップを順次
    実行することを特徴とする請求項1記載の探査方法。
  3. 【請求項3】 前記第10ステップの後に、前記第9ス
    テップにおいて抽出された全ての第1反射点に対して、
    前記各第1反射点毎に、前記第10ステップにおいて抽
    出された伝搬速度で合成開口処理を施された2次元画像
    データを前記第7ステップにおいて生成された3次元配
    列データより抽出し、前記第1反射点近傍領域の面積計
    算を行う第11ステップと、前記第11ステップにおい
    て計算された第1反射点近傍領域の面積が所定値より小
    さい第2反射点を抽出する第12ステップと、前記第1
    2ステップにおいて抽出された全ての第2反射点に対し
    て、所定の範囲内で近接する第2反射点を抽出し、互い
    に近接関係にある前記第2反射点を第2反射点群として
    グループ化し、前記各第2反射点群の中から各々新たに
    一つの第3反射点を物体に対応する反射点として抽出す
    る第13ステップを順次実行することを特徴とする請求
    項2記載の探査方法。
  4. 【請求項4】 前記第10ステップの後に、前記第9ス
    テップにおいて抽出された全ての第1反射点を移動距離
    x・反射時間t座標面上に座標化する第14ステップ
    と、前記第14ステップにおいて生成された前記移動距
    離x・反射時間t座標面を順次走査しながら座標値
    (x,t)に第1反射点が存在するかどうかを判断し、
    第1反射点が存在する場合には、前記第1反射点の座標
    値(x,t)から所定範囲内にある他の第1反射点を除
    去し、最終的に除去されずに残った第1反射点を物体に
    対応する反射点とする第15ステップを順次実行するこ
    とを特徴とする請求項2記載の探査方法。
  5. 【請求項5】 前記第13ステップの後に、前記第13
    ステップにおいて抽出された全ての第3反射点を移動距
    離x・反射時間t座標面上に座標化する第17ステップ
    と、前記第17ステップにおいて生成された前記移動距
    離x・反射時間t座標面を順次走査しながら座標値
    (x,t)に第3反射点が存在するかどうかを判断し、
    第3反射点が存在する場合には、前記第3反射点の座標
    値(x,t)から所定範囲内にある他の第3反射点を除
    去し、最終的に除去されずに残った第3反射点を物体に
    対応する反射点とする第18ステップを順次実行するこ
    とを特徴とする請求項3記載の探査方法。
  6. 【請求項6】 前記第8ステップにおいて、前記3次元
    配列データの特定の移動距離・反射時間での1次元配列
    内で伝搬速度vを単調に変化させた場合に各配列データ
    である反射信号強度の変化が所定値以上の単調増加及び
    単調減少を伴う極大点又は極小点を有する変化であるか
    否かの判定が、前記特定の移動距離・反射時間での1次
    元配列の最大値と最小値と平均値を求め、前記平均値が
    正値の場合は前記最大値と前記平均値との差の絶対値が
    所定の値より大きいか否かを判定し、また前記平均値が
    負値の場合は前記最小値と前記平均値との差の絶対値が
    所定の値より大きいか否かを判定し、前記絶対値が所定
    の値より大きい場合に所定値以上の単調増加及び単調減
    少を伴う極大点又は極小点を有する変化であると判定す
    る請求項2、3、4または5記載の探査方法。
  7. 【請求項7】 媒質(1)の表面を移動しながら、電磁
    波または音波による波動信号を前記媒質(1)中へ放射
    し、前記媒質(1)中に存在する物体(2)からの反射
    信号を受信する波動信号送受信手段(10)と、前記受
    信信号に基づいて前記媒質表面上の移動距離xと前記波
    動信号の前記物体(2)からの反射時間tを座標(x,
    t)とする2次元画像データをデータ処理及び解析して
    前記媒質(1)中に存在する物体(2)の位置を算出す
    るデータ解析手段(20)とを備えてなる探査装置であ
    って、 前記データ解析手段(20)が、前記2次元画像データ
    を生成する2次元画像データ生成手段と、前記2次元画
    像データに対して、予め想定された複数の伝搬速度vを
    パラメータとして前記各伝搬速度v毎に合成開口処理を
    行う合成開口処理手段と、前記合成開口処理を施された
    複数の2次元画像データより、前記物体(2)の存在を
    移動距離x・反射時間t座標面内で抽出し、抽出された
    物体毎に独立して、前記媒質(1)の伝搬速度を抽出す
    る第1伝搬速度抽出手段と、前記第1伝搬速度抽出手段
    で抽出された伝搬速度より前記物体(2)の深度を算出
    する深度算出手段とを備えてなる探査装置。
  8. 【請求項8】 前記第1伝搬速度抽出手段が、前記合成
    開口処理を施された複数の2次元画像データに対し、各
    伝搬速度v毎の2次元画像データを移動距離x・反射時
    間t座標面で2次元配列データ化し、前記各2次元配列
    データを一括して移動距離x・反射時間t・伝搬速度v
    の3次元配列データを生成する3次元配列データ生成手
    段と、前記3次元配列データの特定の移動距離・反射時
    間での1次元配列内で伝搬速度vを単調に変化させた場
    合に,各配列データである反射信号強度の変化が所定値
    以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点又は極小点を
    有する変化となる移動距離・反射時間座標点の抽出を,
    全ての移動距離x・反射時間tに対して行う第1反射点
    抽出前処理手段と、前記第1反射点抽出前処理手段によ
    り抽出された移動距離・反射時間座標点の中で互いに隣
    接する座標点は同一の反射点領域としてグループ化し、
    各々の反射点領域から移動距離・反射時間の代表値を抽
    出して第1反射点とする第1反射点抽出手段と、前記第
    1反射点抽出手段により抽出された移動距離・反射時間
    の第1反射点毎に、前記3次元配列データの伝搬速度v
    軸方向で伝搬速度vの単調な変化に対し、配列データが
    所定値以上の単調増加及び単調減少を伴う極大点または
    極小点となる伝搬速度を抽出する第2伝搬速度抽出手段
    を備えてなる請求項7記載の探査装置。
  9. 【請求項9】 前記第1伝搬速度抽出手段に、前記第1
    反射点抽出手段により抽出された全ての第1反射点に対
    して、前記各第1反射点毎に、前記第2伝搬速度抽出手
    段により抽出された伝搬速度で合成開口処理を施された
    2次元画像データを前記3次元配列データ生成手段で生
    成された3次元配列データより抽出し、前記第1反射点
    近傍領域の面積計算を行う面積計算手段と、前記面積計
    算手段により計算された第1反射点近傍領域の面積が所
    定値より小さい第2反射点を抽出する第2反射点抽出手
    段と、前記第2反射点抽出手段により抽出された全ての
    第2反射点に対して、所定の範囲内で近接する第2反射
    点を抽出し、互いに近接関係にある前記第2反射点を第
    2反射点群としてグループ化し、各第2反射点群の中か
    ら各々新たに一つの第3反射点を抽出する第3反射点抽
    出手段を追加してある請求項8記載の探査装置。
  10. 【請求項10】 前記第1伝搬速度抽出手段に、前記第
    1反射点抽出手段により抽出された全ての第1反射点ま
    たは前記第3反射点抽出手段により抽出された全ての第
    3反射点を移動距離x・反射時間t座標面上に座標化す
    る反射点座標化手段と、前記反射点座標化手段において
    生成された前記移動距離x・反射時間t座標面を順次走
    査しながら座標値(x,t)に第1反射点または第3反
    射点が存在するかどうかを判断し、第1反射点または第
    3反射点が存在する場合には、前記第1反射点または第
    3反射点の座標値(x,t)から所定範囲内にある他の
    第1反射点または第3反射点を除去し、最終的に除去さ
    れずに残った第1反射点または第3反射点を第4反射点
    とする第4反射点抽出手段を追加してある請求項8また
    は9記載の探査装置。
  11. 【請求項11】 前記第1反射点抽出前処理手段が、前
    記特定の移動距離・反射時間での1次元配列の最大値と
    最小値と平均値を求め、前記平均値が正値の場合は前記
    最大値と前記平均値との差の絶対値が所定の値より大き
    いか否かを判定し、また前記平均値が負値の場合は前記
    最小値と前記平均値との差の絶対値が所定の値より大き
    いか否かを判定する機能を有する請求項8、9または1
    0記載の探査装置。
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