JPH10141907A - 探査解析方法及び探査解析装置 - Google Patents

探査解析方法及び探査解析装置

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JPH10141907A
JPH10141907A JP8296314A JP29631496A JPH10141907A JP H10141907 A JPH10141907 A JP H10141907A JP 8296314 A JP8296314 A JP 8296314A JP 29631496 A JP29631496 A JP 29631496A JP H10141907 A JPH10141907 A JP H10141907A
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JP
Japan
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time
value
diameter
tubular body
shift amount
Prior art date
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Application number
JP8296314A
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English (en)
Inventor
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Akira Kawanaka
彰 川中
Yasuhiro Fujimura
康宏 藤村
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
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Publication of JPH10141907A publication Critical patent/JPH10141907A/ja
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  • Length-Measuring Devices Using Wave Or Particle Radiation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成開口処理を施して、埋設管の径を求める
場合に、少ない処理ステップ数で、処理を行う。 【解決手段】 管状体の疑似径をパラメータとして、位
置−時間−信号強度情報を位置、時間に関して処理し
て、各疑似径値に対応した再構成画像を得る処理工程を
備え、パラメータに関して得られる前記再構成画像全て
から、管状体の径推定値を得る場合に、各疑似径値につ
いて、位置−時間−信号強度情報を、疑似径値/伝播速
度だけ時間軸方向にシフトさせたシフト済位置−時間−
信号強度情報を得るとともに、このシフト済位置−時間
−信号強度情報をF−Kマイグレーション処理してシフ
ト済再構成画像を得、シフト量だけ戻して再構成画像を
得、得られた全再構成画像から、管状体の径推定値を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地中等にある管状
体の位置及びその径を探査するための探査解析方法及び
探査解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば地中にある埋設管の位置及
びその径を探査しようとする場合、所謂、地中レーダー
が使用される。即ち、探査作業にあたっては、地中レー
ダーを使用して、地表面上を所定の方向に移動しなが
ら、地中に探査波を送り込むとともに、地中からの反射
波である信号波を受信しながら、作業を進める。作業に
あたっては、作業者は、図1に示すように、埋設管の埋
設方向に対して、これを横断する方向に移動する。従っ
て、このような作業にあっては、地表面上の各位置で、
探査波の入射時からの経過時間と反射波(信号波の一
例)の強度との時間−信号強度情報を得ることができ
る。そして、上述のように、前記作業を各位置で繰り返
すため、得られる情報は、3次元の位置−時間−信号強
度情報となる。このようにして得られる情報を、図6
(イ)、図11(イ)に模式的に描いた。同図において
横軸は位置Xであり、縦軸は時間Tである。そして、各
座標位置での濃淡が、信号強度情報となる。
【0003】上記のようにして得ることができる情報に
基づいて、本願においては、埋設管の埋設深度及びその
径を求める。このような埋設管の埋設深度及びその径の
導出解析にあたっては、所謂、マイグレーション法と呼
ばれる手法が採用される。このような埋設深度及びその
径の解析にあたっては、地中に於けるレーダー波の伝播
速度Vが問題となる。この問題に関して、発明者らは、
これまで様々な手法を提案してきており、一応、実用的
な段階にあるため、本願にあっては、伝播速度が地中
(媒質内)において、一定と見なせる場合について説明
する。
【0004】さて、本願が問題とするように、埋設管が
径を有する場合に対する解析手法としては、E−M法
(離心率マイグレーション法)と呼ばれる手法が知られ
ている。この方法について、以下説明する。解析の基礎
となる位置−時間−信号強度情報は、これまで説明した
ものと同一の手法によって得ることができる。
【0005】解析は、以下の二つの主な工程を経る。そ
の第1工程は、仮想的な管径である管状体の疑似径をパ
ラメータとして、前記情報を、各疑似径毎に、位置−時
間に関する合成開口処理を行い、各疑似径に対応した再
構成画像を得る処理工程である。その第2工程は、上記
の処理工程で得られている複数枚の再構成画像全てか
ら、真の管状体の位置(埋設深度)及び径推定値を抽出
する工程である。
【0006】以下、さらに詳細に上記の2工程につい
て、箇条書きで説明する。
【0007】1 各疑似径毎に再構成画像を得る処理工
程 1−1 位置−時間領域において、各疑似径毎に、管状
体が前記疑似径を有していると仮定した場合の信号波の
反射像軌跡を計算する。この反射像軌跡は、管状体の最
頂部を頂点とする双曲線となる。この反射像軌跡を、図
11(ロ)に示した。 1−2 前述の位置−時間−信号強度情報において、前
記反射像軌跡座標上にある信号強度の和を計算し、その
値を反射像の頂点の値として埋め込む。(これは、位置
−時間領域における合成開口処理であり、全ての座標点
を上記頂点と見なして、全座標点についておこなう。)
この工程は、各疑似径毎に行われるため、疑似径の値
の数だけ、再構成画像が得られる。図11(ハ)に、こ
の状態を示した。 2 管状体の径推定値導出工程 前述の各疑似径毎に得られている再構成画像の全てにつ
いて、各座標について、処理済信号強度の値を、疑似径
毎の再構成画像間で比較し、最大となる値(これを代表
値と呼ぶ)で第1処理画像を生成する。図11(ニ)左
図に、この状態を示した。このような工程を第1処理工
程と呼ぶ。実際の図面は、図6(ロ)に示すような図面
となる。さらに、上記第1処理工程において、前記代表
値を与える前記疑似径を、好適疑似径として各座標毎に
抽出しておく。この画像を好適疑似径画像と呼ぶ。図1
1(ニ)右図に、この状態を示した。図6(ハ)に示す
ような図面となる。このような工程を好適疑似径抽出工
程と呼ぶ。次に、第1工程で各座標毎に得られている代
表値を、各座標間で比較して、これらの代表値が最大で
ある座標を推定位置対応座標とする。同時に、この推定
位置対応座標の好適疑似径を最適疑似径として抽出す
る。この工程を、最適疑似径抽出工程と呼ぶ。このよう
にして、最適疑似径を管状体の径推定値として得ること
ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手法にあっては、管状体のパラメータの数(疑似径
の数)をr、軌跡上にあり加算される座標点の数をk、
さらに、処理対象である座標点の数(実際上は画素の
数)をnとした場合に、処理工程に於ける計算量がr×
k×n2と、膨大な数になる。従って、このような手法
を採用すると、処理時間がかかるとともに、処理系の容
量の増大化、複雑化を招来し、問題があった。
【0009】従って、本発明の目的は、上記のような問
題点を解消することにある。
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明による探査解析方法は、以下の様である。即
ち、請求項1に記載されているように、媒質内にある管
状体の径を求めることを目的とし、前記媒質内に、媒質
境界面上の入射位置から探査波を入射させ、前記媒質中
から帰ってくる信号波を受信して、入射時からの経過時
間と信号波強度との時間−信号強度情報を得る基本探査
工程を備え、前記媒質境界面上を移動しながら前記基本
探査工程を繰り返し、前記媒質境界に沿った位置に依存
した3次元の位置−時間−信号強度情報を得る移動探査
工程を備え、前記管状体の疑似径をパラメータとして、
前記位置−時間−信号強度情報を前記位置、時間に関し
て処理して、各疑似径値に対応した再構成画像を得る処
理工程を備え、前記パラメータに関して得られる前記再
構成画像全てから、前記管状体の径推定値を得る探査解
析方法にあって、前記処理工程において、前記パラメー
タの各疑似径値に対応してマイグレーション処理をおこ
なうに、各疑似径値について、前記位置−時間−信号強
度情報を、疑似径値/伝播速度のシフト量だけ時間軸方
向にシフトさせたシフト済位置−時間−信号強度情報に
得るとともに、前記シフト済位置−時間−信号強度情報
を位置、時間に関してF−Kマイグレーション処理(周
波数−波数領域マイグレーション法による処理)してシ
フト済再構成画像を得、得られたシフト済再構成画像を
シフト量だけ戻して前記再構成画像を得、前記各疑似径
値について得られた全再構成画像から、前記管状体の径
推定値を得るのである。
【0010】先に説明した従来手法に於ける処理工程に
おいては、情報を位置−時間領域で合成開口処理してい
る。一方、本願においては、F−Kマイグレーション法
が採用される。この方法は、媒質中の波の伝播時間を一
定と見なして、波数−周波数領域で情報を処理する。こ
の場合、管状体が径を有することなく、所謂、点と見な
せるものから反射される情報である必要がある。従っ
て、この手法の適応にあたっては、探査作業に伴って得
られている位置−時間−信号強度情報を、例えば、シフ
ト量が正の場合、時間軸正方向に疑似径値/伝播速度の
シフト量だけシフトしたシフト済位置−時間−信号強度
情報を対象とする。このようなシフト済の情報を利用す
る根拠について、図8を参照しながら説明を加える。図
8に示すように有限の径を有する管状体からの情報は、
同図で示すように各管表面部から反射されるが、この反
射信号は、あたかも、前記シフト量(管の直径をDとす
ると、半径R分、波が往復で伝わるのに必要な時間であ
るD/V=2×R/V)だけ、管の中心において反射し
たと仮定した信号が、時間軸で負の方向でシフトされた
ものとみなせる。従って、実物の管状体中心に、全反射
位置が集まったものとして、上記シフト量だけ、時間軸
正方向にシフトさせた情報を処理することで、目的の処
理を合目的的に合理的におこなうことができる。このF
−Kマイグレーション法は、従来、行われていたと同様
に、パラメータの数rだけおこなう必要があるが、各疑
似径に対して一回のフーリエ変換操作と逆フーリエ変換
操作と、各座標に関する1回のマイグレーション操作に
伴った、座標調整操作及び処理済信号強度補正操作で済
む。この状況にあっては、フーリエ変換操作と逆フーリ
エ変換操作の計算量は、4×n×lognの計算量であ
り、座標調整操作及び処理済信号強度補正操作の計算量
は、座標点の数だけ、即ちn2だけとなる。結果、全計
算量は、r×(4×n×logn+n2)となり、計算
量は格段に減少する。従って、従来の手法に比べて、格
段に処理を迅速におこなうことができる。
【0011】さて、F−Kマイグレーション法に於ける
座標調整操作及び処理済信号強度補正操作について説明
する。図10に示すように座標系をとる。ここで、xは
地表面状の観測ラインを示し、yは地下に向けて正方向
を取る深度であり、tは伝播時間を示している。波動の
場をu(x、y、t)で表すと、マイグレーション法
は、t>0に対して得られる観測データu(x、0、
t)(レーダー画像)から、時刻t=0に於ける深さ方
向の場u(x、y、0)(深度断面)を求める操作であ
る。波の伝播速度Cが一定の場合、波の場u(x、y、
t)は、次の波動方程式を満足する。
【0012】
【数1】
【0013】上記式をxとtに関して二次元フーリエ変
換し、整理すると次式となる。
【0014】
【数2】
【0015】ここで、U(ξ、Y、ω)は、u(x、
y、t)のxとtに関する2次元フーリエ変換であり、
ωは角周波数、ξはx方向の波数である。上式は2階微
分方程式であり、この解は、次式となる。
【0016】
【数3】
【0017】この関係を用いると、深度断面u(x、
y、0)は以下の式となる。
【0018】
【数4】
【0019】さらに、
【0020】
【数5】
【0021】とおき、ωに関する積分をηのそれに書き
直すと、
【0022】
【数6】
【0023】なる関係が得られる。従って、数6に示す
式において、u(x、0、t)の2次元フーリエ変換の
値を、図5に示したようなω軸について幾何学的な補正
(これまでの説明で座標調整操作と呼んだ)及び振幅補
正(これまでの説明で処理済信号強度補正操作と呼ん
だ)し、2次元逆フーリエ変換することにより深度断面
が得られる。以上説明したように、フーリエ変換後の領
域において、各座標について処理値を求めようとすれ
ば、適切な座標位置関係にある値を抽出しながら、その
処理済信号強度を補正するだけで、マイグレーション処
理を施した、再構成画像を得ることができる。これは、
大幅に計算量を減少させることとなる。
【0024】さて、上記の処理工程を経た後、管状体の
径の推定値を得るには、請求項2に記載するように、以
下の手法を取ることが好ましい。即ち、前記処理工程を
経て得られた前記全再構成画像を対象として、各位置−
時間座標毎に、再構成画像間に於ける処理済信号強度の
絶対値が最大となる値を代表値として抽出する第1抽出
工程と、前記各位置−時間座標毎に、前記代表値が得ら
れる前記シフト量を好適シフト量として抽出する第2抽
出工程と、全位置−時間座標を対象とする場合に、位置
−時間座標間で、前記代表値の絶対値が最大である位置
−時間座標を推定位置対応座標とし、前記推定位置対応
座標の前記好適シフト量を最適シフト量として抽出する
第3抽出工程とを備え、前記管状体の径推定値を、前記
伝播速度と前記最適シフト量との積として求めるのであ
る。ここで、第1抽出工程は、従来とほぼ同様の工程で
あり、各座標毎に代表値を求める。さらに、第2抽出工
程は、先に説明した好適疑似径抽出工程と対応する工程
であり、前記代表値を与える好適シフト量を、好適疑似
径値の代わりに各座標毎に抽出する。ここで、このシフ
ト量は、疑似径値に従属な値であることに注目すべきで
ある。次に、全位置−時間座標を対象として抽出を進め
る。この工程も従来の最適疑似径抽出工程に対応し、ほ
ぼ同様の手法に従って、抽出が進むが、この第3抽出工
程にあっては、抽出が、シフト量基準で行われ、好適シ
フト量のなかから最適シフト量が抽出される。そして、
最終的に、管状体の径推定値を、伝播速度と最適シフト
量との積として求めることができる。結果、この方法に
あっては、シフト量ベースで、抽出を進めて、適切な径
推定値を得ることができる。
【0025】さて、以上説明してきた手法において、前
記最適シフト量が正の値である場合に、前記管状体が前
記境界面側に凸な表面を有する管状体であると推定し、
前記最適シフト量が負の値である場合に、前記管状体が
前記境界面側に凹な表面を有する管状体であると推定す
ることが好ましい。これまでの説明にあっては、管が、
所謂、普通の円形断面と有する管状体であり、この管状
体の境界面側にある頂点部位近傍の表面(この面は境界
面側に凸状となっている)から反射波が帰ってくる場合
を例に取って説明したが、本願の手法において、抽出さ
れる最適シフト量の性質は、基本的に、境界面に対する
頂点部位近傍の形状(言い換えれば、先に説明した管の
中心が、頂点近傍部位の形状に従って、境界面側にある
か、境界面とは離間する側にあるか)による。従って、
本願において求められる最適シフト量が、正の場合は、
一般的に異常のない正常な状態にある管状体からの信号
と判断でき、0、負になるに従って、境界面側からみた
場合に、凹状に変形している可能性のある管状体からの
信号と判断できる。この状況を図9に示した。このよう
にして、管表面の状態を推定することができる。
【0026】さて、請求項4に記載されているように、
推定位置対応座標より、管状体の媒質境界面からの深度
を求めることができる。本願の方法にあっては、上記の
工程を経る過程で、推定位置対応座標が求められてお
り、これまで説明してきたように、この座標が、管状体
の頂部の位置に対応する。従って、この座標から、深度
を求めることができる。
【0027】以上の探査解析方法を使用する探査解析装
置は、以下のように構築することとなる。即ち、本願の
探査解析装置の基本構成は、請求項5に記載されている
ように、媒質内に、媒質境界面上の入射位置から探査波
を入射させ、前記媒質中から帰ってくる信号波を受信す
る波動信号送受信手段と、前記媒質境界面上の基準位置
に対する前記入射位置の位置情報を得る位置情報取得手
段とを備え、前記位置情報と、前記信号波の入射時から
の経過時間と信号波強度とからなる3次元の位置−時間
−信号強度情報を記憶する情報記憶手段を備え、探査対
象の管状体の径として疑似される疑似径をパラメータと
して、前記位置−時間−信号強度情報を前記位置、時間
に関して処理して、各疑似径値に対応した再構成画像を
得る処理手段を備え、前記パラメータに関して得られる
前記再構成画像全てから、前記管状体の径推定値を得る
径推定値導出手段を備えた探査解析装置について、前記
処理手段が、前記パラメータの各疑似径値に対応して処
理をおこなうに、各疑似径値について、前記位置−時間
−信号強度情報を、疑似径値/伝播速度のシフト量だけ
時間軸方向にシフトさせたシフト済位置−時間−信号強
度情報を得るとともに、前記シフト済位置−時間−信号
強度情報を位置、時間に関してF−Kマイグレーション
処理してシフト済再構成画像を得、得られたシフト済再
構成画像をシフト量だけ戻して前記再構成画像を得るも
のであり、前記径推定値導出手段が、前記各疑似径値に
ついて得られた全再構成画像から、前記管状体の径推定
値を得る構成とされていることにある。
【0028】この装置にあっては、波動信号送受信手段
が先に説明した基本探査工程を実行することにより、時
間−信号強度情報を得ることができる。さらに、位置情
報取得手段により、装置の媒質境界面上での位置情報を
得ることで、装置は、3次元の位置−時間−信号強度情
報を得て、これを情報記憶手段に記憶する。この情報記
憶手段に記憶された情報が利用される。処理手段にあっ
ては、先に説明した処理工程での手法に従って、位置−
時間−信号強度情報がF−Kマイグレーション処理さ
れ、各疑似径値に対応した再構成画像が得られる。そし
て、得られた全再構成画像に基づいて、装置は、径推定
値導出手段の働きにより、各疑似径値について得られた
全再構成画像から、管状体の径推定値を得る。結果、こ
の装置にあっては、先に説明した請求項1に記載の手法
を採用するため、処理量が少ない状態で目的の値を得る
ことができる。
【0029】さらに、このような構成の探査解析装置に
おいて、請求項6に記載されているように、前記径推定
値導出手段が、前記処理手段により得られた前記全再構
成画像を対象として、各位置−時間座標毎に、再構成画
像間に於ける処理済信号強度の絶対値が最大となる値を
代表値として抽出する第1抽出手段と、前記各位置−時
間座標毎に、前記代表値が得られる前記シフト量を好適
シフト量として抽出する第2抽出手段と、全位置−時間
座標を対象とする場合に、位置−時間座標間で、前記代
表値の絶対値が最大である位置−時間座標を推定位置対
応座標とし、前記推定位置対応座標の前記好適シフト量
を最適シフト量として抽出する第3抽出手段とを備え、
前記管状体の径推定値を、前記伝播速度と前記最適シフ
ト量との積として求めることが好ましい。この径推定値
導出手段は、第1、第2、第3抽出手段から構成され、
これらが順次、先に得られた結果を利用して、目的値の
抽出をおこなう。ここで、第1、第2、第3抽出手段の
働きは、請求項2に対応して説明した第1、第2、第3
工程での処理をおこなうものであり、先に説明した手法
による処理をおこなうことによって、同様の作用・効果
を挙げることができる。
【0030】さらに、請求項7に記載されているよう
に、前記最適シフト量が正の値である場合に、前記管状
体が前記境界面側に凸な表面を有する管状体であると推
定し、前記最適シフト量が負の値である場合に、前記管
状体が前記境界面側に凹な表面を有する管状体であると
推定する管状態推定手段を備えることが好ましい。この
管状態推定手段の働きは、請求項3に対応して説明した
管状体の状態判別手法を行うものであり、先に説明した
手法による処理をおこなうことによって、同様の作用・
効果を挙げることができる。
【0031】さらに、請求項8に記載されているよう
に、前記推定位置対応座標より、前記管状体の前記媒質
境界面からの深度を求める深度導出手段を備えているこ
とが好ましい。この深度導出手段の働きは、請求項4に
対応して説明した管状体の深度導出手法を行うものであ
り、先に説明した手法による処理をおこなうことによっ
て、同様の作用・効果を挙げることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1に示すように、媒質である土
壌1にガス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設
されており、波動信号送受信手段である送受信機10と
データ解析手段であるデータ解析装置20を備えた探査
解析装置3が地表面を移動しながら、前記物体2の埋設
位置を探査する。前記送受信機10は例えば100MH
z〜1GHzの図2(1)に例示する単発のパルス信号
を送信回路13で発生し、送信アンテナ11より電磁波
(探査波の1種)として土壌1に放射する。前記送信ア
ンテナ11より放射された電磁波の中の物体に入射した
入射波4は物体2表面で反射散乱し、その中の反射波5
が受信アンテナ12で受信された後、受信回路14にお
いて、図2(2)に例示するような受信信号(信号波の
1種)として復調増幅される。送信アンテナ11と受信
アンテナ12は一定間隔で地表面に対向して配置され、
図1中のX方向に物体2を横切るように移動する。この
移動に伴う装置の位置情報は、位置情報取得手段として
の位置検出器15によって取得することができる。前記
送信アンテナ11より放射され、受信アンテナ12で受
信されるまでの時間差ΔTは土壌1の表面から物体2ま
での距離と土壌1の比誘電率εまたは電磁波の伝搬速度
Vより一義的に決定される。データ解析装置20はマイ
クロコンピュータや半導体メモリ等によって構成される
データ処理部21と外部からの操作指示を入力するキー
ボード等の入力部22と各処理段階での画像データや出
力結果を表示する陰極線管ディスプレイや液晶ディスプ
レイ等の表示部23と前記各処理段階での画像データや
出力結果等を保管格納する磁気ディスク等の外部補助記
憶部24から構成されている。
【0033】受信回路14において受信信号は波形のス
ムーシング等の雑音除去処理やA/D変換処理等の前置
処理を施され、ディジタル信号として前記データ処理部
21へ出力される。前記データ解析装置20では前記デ
ィジタル化された受信信号より、物体2を含む土壌1の
鉛直面内の断面画像を、前記アンテナ11及び12の位
置Xと反射波5の物体2からの反射時間Tを座標(X,
T)とする2次元画像データとして生成する。ここで、
受信信号強度を複数階調で輝度表示し、図2(2)に示
すように、信号強度の正値を白(輝度大)、信号強度の
負値を黒(輝度小)、信号強度0を中間階調として表示
部23に表示する。
【0034】図3に示すように、前記データ処理部21
は、位置情報と、信号波の入射時からの経過時間と信号
波強度とからなる3次元の位置−時間−信号強度情報を
記憶する情報記憶手段31を備え、探査対象の管状体の
径として疑似される疑似径(D1〜Dn)をパラメータと
して、位置−時間−信号強度情報を、位置、時間に関し
て処理して、各疑似径値に対応した再構成画像を得る処
理手段32を備え、さらに、前記パラメータに関して得
られる再構成画像全てから、管状体の径推定値を得る径
推定値導出手段33を備えている。但し、実際の処理
は、径を基準とするため、(D1〜Dn)が、処理に使用
されるパラメータとなる。
【0035】前記処理手段32は、パラメータの各疑似
径値に対応して処理をおこなう場合に、各疑似径値につ
いて、位置−時間−信号強度情報を、疑似径値/伝播速
度(D/V)であるシフト量だけ時間軸方向にシフトさ
せたシフト済位置−時間−信号強度情報を得るととも
に、このシフト済位置−時間−信号強度情報を位置、時
間に関してF−Kマイグレーション処理してシフト済再
構成画像を得、得られたシフト済再構成画像をシフト量
だけ戻して再構成画像を得るものである。このようにし
て各疑似径値について得られた全再構成画像から得られ
た全再構成画像から、径推定値導出手段33が、管状体
の径推定値を得る構成とされている。
【0036】さらに、径推定値導出手段33は、前記処
理手段32により得られた全再構成画像を対象として、
各位置−時間座標毎に、再構成画像間に於ける処理済信
号強度の絶対値が最大となる値を代表値として抽出する
第1抽出手段33aと、前記各位置−時間座標毎に、前
記代表値が得られる前記シフト量を好適シフト量として
抽出する第2抽出手段33bと、全位置−時間座標を対
象とする場合に、位置−時間座標間で、代表値の絶対値
が最大である位置−時間座標を推定位置対応座標とし、
この推定位置対応座標の好適シフト量を最適シフト量と
して抽出する第3抽出手段33cとを備えて構成されて
いる。そして、これは、管状体の径推定値を、伝播速度
と最適シフト量の積として求める。この場合、最適シフ
ト量は直径基準で導出されるため、この最適シフト量の
伝播速度倍として管径が求まる。
【0037】さらに、このデータ処理部21には、先に
説明するとともに、径推定値導出手段33の抽出過程で
得られる最適シフト量を利用して、管状体の状態を判別
できるようになっている。即ち、管状態推定手段34が
設けられており、これにより、前記最適シフト量が正の
値である場合に、前記管状体が前記境界面側に凸な表面
を有する管状体であると推定し、前記最適シフト量が負
の値である場合に、前記管状体が前記境界面側に凹な表
面を有する管状体であると推定する構成が採用されてい
る。一方、そして、探査解析装置3は、得られている推
定位置対応座標より、管状体の前記媒質境界面からの深
度を求める深度導出手段35を備えている。
【0038】以上が、主な装置構成であるが、このデー
タ処理部21は、マイクロコンピュータや半導体メモリ
等によって具体的に構成され、図3に示す各機能手段
は、これらマイクロコンピュータや半導体メモリ等の一
部または全部を使用して、内部データバス、制御・アド
レスバスによって有機的に結合されることで実現され
る。
【0039】次に、以上説明してきた構成により、媒質
内にある管状体の一例としての物体2の一種としての埋
設管200の位置(埋設深度)及びその径を求める手法
について、図面を参照しながら説明する。この探査解析
は、解析に必要なデータを得る移動探査工程と、この移
動探査を終了した後、得られたデータを解析する処理工
程及び、処理工程で得られた再構成画像より抽出できる
データから目的の値(埋設深度及び径)を得る工程から
構成されている。
【0040】1 移動探査工程 先ず、移動探査工程から説明する。この工程では、地表
面6を管軸方向とは概略直交する方向に移動しながら、
基本探査工程を繰り返す。この基本探査工程は、地中に
ある埋設管200の径を求めることを一つの目的とし、
地中内に、地表面6上の入射位置から探査波を入射さ
せ、地中から帰ってくる信号波を受信して、入射時から
の経過時間と信号波強度との時間−信号強度情報を得る
ものである。この信号は、具体的には図2のような構成
であるが、時間領域で信号を記載すると、図4(イ)、
図6(イ)の縦軸上の値のようになる。先に説明したよ
うに、地表面上を移動しながらこの基本探査工程を繰り
返し、地表面に沿った位置に依存した3次元の位置−時
間−信号強度情報を得ることができる。このデータは、
図4(イ)、図6(イ)のような形態を取るものとな
る。この作業は、本願の探査解析装置3を、地上で作業
者が所定の方向に移動させておこなう。 2 処理工程(処理手段による処理) この工程は、埋設管200の疑似径をパラメータ(計算
にあたっては、具体的には、予め設定される直径の範囲
内において、直径値が離散的に仮定される(D 1
n))として、位置−時間−信号強度情報(データ)
を位置、時間に関して処理して、各疑似径値に対応した
再構成画像を得る工程である。これは、上記の作業の後
に、装置内でデータ処理部21で行われる。この処理工
程においては、前記パラメータの各疑似径値について、
位置−時間−信号強度情報を、疑似径値(D1〜Dn)/
伝播速度Vだけ時間軸方向にシフトさせたシフト済位置
−時間−信号強度情報を使用する。ここで、シフト量が
正の場合は時間軸正方向へのシフトであり、負の場合は
時間軸負方向へのシフトである。そして、シフト済位置
−時間−信号強度情報を位置、時間に関してF−Kマイ
グレーション処理してシフト済再構成画像を得、さら
に、得られたシフト済再構成画像をシフト量だけ戻して
再構成画像を得ることとなる。図4(イ)に、シフト操
作に伴って、時間方向にアドレスを異ならせて読み出す
場合の状態を示した。対応するデータの無い部分は、0
と設定する。シフト処理後のデータについて、フーリエ
変換、逆フーリエ変換を伴って、F−Kマイグレーショ
ン処理をおこなうこととなる。図4(ロ)(ハ)(それ
ぞれ図7(イ)(ロ)に対応する)は、F−Kマイグレ
ーション処理に伴って必要となる、フーリエ変換後の周
波数−波数域に於ける振幅補正を伴った幾何学的補正
(座標上の移動)を示したものである。これは、先に説
明したものと同様であるが、図5にξ−ω面からξ−η
面への変換の位置関係が、η=一定の各線で示されてい
る。そして、フーリエ逆変換を経て、位置−時間領域に
情報が戻され、さらに、対応したシフト量だけ基へ戻す
操作で、再構成画像を得ることができる。このような再
構成画像が、図4(ニ)のそれぞれの画像である。従っ
て、各疑似径値について、再構成画像が一枚ずつ得ら
れ、疑似径値が最も確からしいものは、その点状化が著
しい。
【0041】3 管径推定値の導出(径推定値導出手段
による処理) この工程は、パラメータに関して得られる再構成画像全
てから、前記埋設管200の径推定値を得る工程であ
り、同時に、埋設深度も導出される。この工程も、装置
内でデータ処理部21で行われる。この工程は、先の処
理工程を経て得られた全再構成画像を対象とし、第1〜
第3抽出工程を経て、推定位置対応座標と最適シフト量
が導出される。以下工程順に説明する。 3−1 第1抽出工程(第1抽出手段による処理) この工程では、各位置−時間座標(実際は各画素)毎
に、再構成画像間に於ける処理済信号強度の絶対値が最
大となる値が代表値として抽出される。このような処理
を施した画像を図6(ロ)に示した。この画像は、図4
(ホ)左図に対応し、同時に図11(ニ)左図である、
先に説明した第1処理画像に対応する。 3−2 第2抽出工程(第2抽出手段による処理) この工程では、各位置−時間座標(実際は各画素)毎
に、前記代表値が得られるシフト量が好適シフト量とし
て抽出される。このような処理を施した画像を図6
(ハ)に示した。この画像は、図4(ホ)右図に対応
し、同時に図11(ニ)右図である、好適疑似径画像に
対応するものである。 3−3 第3抽出工程(第3抽出手段による処理) 次に、各位置−時間座標(実際は各画素)毎の処理では
なく、全位置−時間座標(実際は各画素)を対象とする
処理がおこなわれる。即ち、位置−時間座標間で、前記
代表値の絶対値が最大である位置−時間座標を推定位置
対応座標とし、前記推定位置対応座標に有る第2抽出工
程で抽出された好適シフト量が、最適シフト量として抽
出される。このようにして、推定位置対応座標と最適シ
フト量を抽出することができる。
【0042】そして、このような作業を完了した後、埋
設管の径推定値である径推定値が、予め判明している地
中に於ける電磁波の伝播速度Vと、抽出された最適シフ
ト量との積として求められる。一方、推定位置対応座標
より、埋設管の地表面からの深度を求めることができる
(深度導出手段による処理)。ここで、推定位置対応座
標は時間の次元で得られるため、伝播速度Vを考慮して
深度yに直すこととなる。さらに、このようにして求め
られた最適シフト量が正の値である場合には、埋設管2
00が地表面側に凸な表面を有する管状体であると推定
し、最適シフト量が負の値である場合に、埋設管200
が地表面側に凹な表面を有する管状体であると推定する
(管状態推定手段による処理)。このような凸、凹の関
係を図9に示した。図9(イ)が、正常な状態にあり、
地表面側に凸な外形形状を有する管を示している。一
方、図9(ロ)が地表面側に凹な外形形状を有する管を
示している。
【0043】〔別実施の形態例〕 (イ) 上記の実施の形態にあっては、疑似径値をパラ
メータとする各再構成画像が得られた後、シフト量基準
に最適シフト量を抽出したが、この抽出にあっては、疑
似径を基準に行ってもよい。即ち、シフト量は、疑似径
値を伝播速度で除算した値であるため、この疑似径値か
らの抽出を行っているのと、同義である。 (ロ) 本願手法、及び、その装置で使用されるシフト
量は、仮想的な値であり、パラメータである各疑似径値
に従って、伝播速度との関係からこの値が決定される。
しかしながら、3次元の位置−時間−信号強度情報を処
理する段階で、シフト量の由来を問うことなく、この値
をパラメータとして振りながら(値をパラメータ的に変
化させ)、これまで説明してきたと同様の処理を実行
し、この処理結果に基づいて、径推定値を得ることも可
能である。即ち、媒質内にある管状体の径を求めること
を目的とし、前記媒質内に、媒質境界面上の入射位置か
ら探査波を入射させ、前記媒質中から帰ってくる信号波
を受信して、入射時からの経過時間と信号波強度との時
間−信号強度情報を得る基本探査工程を備え、前記媒質
境界面上を移動しながら前記基本探査工程を繰り返し、
前記媒質境界に沿った位置に依存した3次元の位置−時
間−信号強度情報を得る移動探査工程を備え、前記3次
元の位置−時間−信号強度情報を前記位置、時間に関し
て処理して、複数の再構成画像を得る処理工程を備え、
得られる前記再構成画像全てから、前記管状体の径推定
値を得る場合に、前記処理工程において、時間軸方向で
任意に設定されるシフト量を仮想し、これをパラメータ
として、前記位置−時間−信号強度情報を前記シフト量
だけ時間軸方向にシフトさせたシフト済位置−時間−信
号強度情報を得るとともに、前記シフト済位置−時間−
信号強度情報を位置、時間に関してF−Kマイグレーシ
ョン処理してシフト済再構成画像を得、得られたシフト
済再構成画像をシフト量だけ戻して前記再構成画像を
得、前記各シフト量について得られた全再構成画像か
ら、前記管状体の径推定値を得るものとすることができ
る。この場合は、これまでの説明で、各疑似径値/伝播
速度として定義されたシフト量の由来は問わず、最初の
処理段階から時間軸方向のシフト量をパラメータとして
(各値を仮定しながら)、処理を進めることとなる。そ
して、各シフト量の値に対応した再構成画像を得、得ら
れた再構成画像を、これまで説明してきた手法(第1抽
出、第2抽出、第3抽出処理)と同様に処理する。この
場合、最適シフト量、及び、この最適シフト量に対応し
た推定位置対応座標が、パラメータである仮想的なシフ
ト量基準で得られる。そして、予め伝播速度が判明して
いる場合、この最適シフト量と伝播速度との積として径
推定値を得ることができる。この処理にあっては、シフ
ト量の由来は問わない。これまで説明してきた手法と比
較すると、処理をシフト量基準で進めるか、疑似径値基
準で進めるかの差のみであり、疑似径、シフト量が共
に、径推定値の導出に必要な仮想値であるため、実質同
一のことを行っていることとなる。しかしながら、シフ
ト量基準で進める場合でも、シフト量を振る値の範囲
は、疑似径基準で説明したと同様な範囲とすることで、
有意な径推定値を得ることができる。従って、この手法
の場合も、本願が提案する方法を行うこととなる。よっ
て、本願においては、このような手法も採用可能であ
る。装置的にも、この手法に従うように構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の探査解析装置の使用状況を示す図
【図2】送信信号と受信信号との関係を示す図
【図3】データ処理部の機能説明ブロック図
【図4】本願の解析のデータ処理の説明図
【図5】ξ−η面とξ−ω面との座標関係の説明図
【図6】処理の流れに沿った処理画像の状態を示す図
【図7】図4(ロ)(ハ)に相当する処理画像の状態を
示す図
【図8】本願の手法を採用できる原理を示す図
【図9】管状態の判定説明図
【図10】レーダ画像と深度断面の関係を示す座標系説
明図
【図11】従来の解析手法の説明図
【符号の説明】
31 情報記憶手段 32 処理手段 33 径推定値導出手段 33a 第1抽出手段 33b 第2抽出手段 33c 第3抽出手段 34 管状態推定手段 35 深度導出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01V 3/12 G01S 13/90

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質内にある管状体の径を求めることを
    目的とし、前記媒質内に、媒質境界面上の入射位置から
    探査波を入射させ、前記媒質中から帰ってくる信号波を
    受信して、入射時からの経過時間と信号波強度との時間
    −信号強度情報を得る基本探査工程を備え、 前記媒質境界面上を移動しながら前記基本探査工程を繰
    り返し、前記媒質境界に沿った位置に依存した3次元の
    位置−時間−信号強度情報を得る移動探査工程を備え、 前記管状体の疑似径をパラメータとして、前記位置−時
    間−信号強度情報を前記位置、時間に関して処理して、
    各疑似径値に対応した再構成画像を得る処理工程を備
    え、 前記パラメータに関して得られる前記再構成画像全てか
    ら、前記管状体の径推定値を得る探査解析方法にあっ
    て、 前記処理工程において、前記パラメータの各疑似径値に
    対応して処理をおこなうに、各疑似径値について、前記
    位置−時間−信号強度情報を、疑似径値/伝播速度のシ
    フト量だけ時間軸方向にシフトさせたシフト済位置−時
    間−信号強度情報を得るとともに、前記シフト済位置−
    時間−信号強度情報を位置、時間に関してF−Kマイグ
    レーション処理してシフト済再構成画像を得、得られた
    シフト済再構成画像をシフト量だけ戻して前記再構成画
    像を得、 前記各疑似径値について得られた全再構成画像から、前
    記管状体の径推定値を得る探査解析方法。
  2. 【請求項2】 前記処理工程を経て得られた前記全再構
    成画像を対象として、各位置−時間座標毎に、再構成画
    像間に於ける処理済信号強度の絶対値が最大となる値を
    代表値として抽出する第1抽出工程と、 前記各位置−時間座標毎に、前記代表値が得られる前記
    シフト量を好適シフト量として抽出する第2抽出工程
    と、 全位置−時間座標を対象とする場合に、位置−時間座標
    間で、前記代表値の絶対値が最大である位置−時間座標
    を推定位置対応座標とし、前記推定位置対応座標の前記
    好適シフト量を最適シフト量として抽出する第3抽出工
    程とを備え、 前記管状体の径推定値を、前記伝播速度と前記最適シフ
    ト量との積として求める請求項1記載の探査解析方法。
  3. 【請求項3】 前記最適シフト量が正の値である場合
    に、前記管状体が前記境界面側に凸な表面を有する管状
    体であると推定し、 前記最適シフト量が負の値である場合に、前記管状体が
    前記境界面側に凹な表面を有する管状体であると推定す
    る請求項2記載の探査解析方法。
  4. 【請求項4】 前記推定位置対応座標より、前記管状体
    の前記媒質境界面からの深度を求める請求項2記載の探
    査解析方法。
  5. 【請求項5】 媒質内に、媒質境界面上の入射位置から
    探査波を入射させ、前記媒質中から帰ってくる信号波を
    受信する波動信号送受信手段と、前記媒質境界面上の基
    準位置に対する前記入射位置の位置情報を得る位置情報
    取得手段とを備え、 前記位置情報と、前記信号波の入射時からの経過時間と
    信号波強度とからなる3次元の位置−時間−信号強度情
    報を記憶する情報記憶手段を備え、 探査対象の管状体の径として疑似される疑似径をパラメ
    ータとして、前記位置−時間−信号強度情報を前記位
    置、時間に関して処理して、各疑似径値に対応した再構
    成画像を得る処理手段を備え、 前記パラメータに関して得られる前記再構成画像全てか
    ら、前記管状体の径推定値を得る径推定値導出手段を備
    えた探査解析装置であって、 前記処理手段が、前記パラメータの各疑似径値に対応し
    て処理をおこなうに、各疑似径値について、前記位置−
    時間−信号強度情報を、疑似径値/伝播速度のシフト量
    だけ時間軸方向にシフトさせたシフト済位置−時間−信
    号強度情報を得るとともに、前記シフト済位置−時間−
    信号強度情報を位置、時間に関してF−Kマイグレーシ
    ョン処理してシフト済再構成画像を得、得られたシフト
    済再構成画像をシフト量だけ戻して前記再構成画像を得
    るものであり、 前記径推定値導出手段が、前記各疑似径値について得ら
    れた全再構成画像から、前記管状体の径推定値を得る探
    査解析装置。
  6. 【請求項6】 前記径推定値導出手段が、 前記処理手段により得られた前記全再構成画像を対象と
    して、各位置−時間座標毎に、再構成画像間に於ける処
    理済信号強度の絶対値が最大となる値を代表値として抽
    出する第1抽出手段と、 前記各位置−時間座標毎に、前記代表値が得られる前記
    シフト量を好適シフト量として抽出する第2抽出手段
    と、 全位置−時間座標を対象とする場合に、位置−時間座標
    間で、前記代表値の絶対値が最大である位置−時間座標
    を推定位置対応座標とし、前記推定位置対応座標の前記
    好適シフト量を最適シフト量として抽出する第3抽出手
    段とを備え、 前記管状体の径推定値を、前記伝播速度と前記最適シフ
    ト量との積として求める請求項5記載の探査解析装置。
  7. 【請求項7】 前記最適シフト量が正の値である場合
    に、前記管状体が前記境界面側に凸な表面を有する管状
    体であると推定し、 前記最適シフト量が負の値である場合に、前記管状体が
    前記境界面側に凹な表面を有する管状体であると推定す
    る管状態推定手段を備えた請求項6記載の探査解析装
    置。
  8. 【請求項8】 前記推定位置対応座標より、前記管状体
    の前記媒質境界面からの深度を求める深度導出手段を備
    えた請求項6記載の探査解析方法。
JP8296314A 1996-11-08 1996-11-08 探査解析方法及び探査解析装置 Pending JPH10141907A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004020358A (ja) * 2002-06-17 2004-01-22 Keisoku Gijutsu Service:Kk 構造体に埋設された鉄筋等の埋設物の径の算出方法
JP2008128974A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Matsushita Electric Works Ltd 物体探知装置

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