JP2961336B2 - 不可視物体探査方法 - Google Patents

不可視物体探査方法

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JP2961336B2
JP2961336B2 JP3261370A JP26137091A JP2961336B2 JP 2961336 B2 JP2961336 B2 JP 2961336B2 JP 3261370 A JP3261370 A JP 3261370A JP 26137091 A JP26137091 A JP 26137091A JP 2961336 B2 JP2961336 B2 JP 2961336B2
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antenna
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吉田  浩隆
裕二 永島
良祐 有岡
順一 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波を送信して電磁
波の物体による反射波を受信し、例えば不可視物体等の
所定の物体を探査する不可視物体探査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の方法として、地下埋設物
探査の方法を例にとって説明する。ここでは、その代表
例として特願平2−308763号に記載されているよ
うなゼロクロス点合成開口法について述べる。図12に
示すように、地中に埋設されている管路1を探査するた
めに、送信アンテナ4及び受信アンテナ5を地表面に沿
って一定のピッチで走査させ、パルス発生装置3から出
力されるパルス信号を送信アンテナ4を介して電磁波と
して地中2に向けて放射する。この電磁波は、地中2に
埋設されている管路1及び地表面や地層、掘削壁等で反
射され受信アンテナ5で受信される。受信アンテナ5で
受信された電磁波は、サンプリング装置6により所定の
ピッチ毎にサンプリングされ、振幅値対時間の受信波形
として記憶装置10に記憶される。上記アンテナ走査終
了後、記憶装置10に記憶された受信波形は演算装置7
に送られ、ここで波形の規格化データに対する合成開口
が行われる。この結果、表示装置8には管路1の埋設位
置及び埋設深度が表示される。
【0003】次に図13は、記憶装置10に記憶された
受信波形の一例であり、縦軸は電磁波を受信するまでの
時間、横軸は受信した電磁波の電圧レベルを示してい
る。また図14は、演算装置7によって図13に示した
受信波形から波形の振幅値が「0」になる点(ゼロクロ
ス点)を抽出し、波形の振幅方向(+,−)に応じた規
格値「+1」,「−1」をその点に付与し、他の点は
「0」を付与した規格化データであり、縦軸は電磁波を
受信するまでの時間、横軸は規格値を示している。図1
5は、この規格化データをサンプリング順にアンテナ走
査方向に並べた二次元パターン(以下、画像イメージと
いう)であり、縦軸は電磁波を受信するまでの時間、横
軸はアンテナ走査距離を示している。
【0004】次に図16は、管路1で反射した電磁波が
上記画像イメージの中で双曲線状に分布するところを説
明するための模式図であり、縦軸は電磁波を受信するま
での時間、横軸はアンテナ走査距離を示している。図1
6において、送信アンテナ4と受信アンテナ5との間の
距離yは、地表と管路までの最短距離z0 と比較して小
さい値であるため、送信アンテナ4から管路1を経て受
信アンテナ5に至る電磁波の伝搬経路は、近似的にアン
テナ中心部から管路1までの距離Lの2倍である。ここ
で、管路1の位置座標を(x0 ,t0 )、土の比誘電率
をεr 、真空中における電磁波の伝搬速度をc0 とする
と、水平位置xにおける管路1からの反射電磁波が戻る
までの時間tは、
【0005】
【数1】
【0006】の関係がある。この式は、
【0007】
【数2】
【0008】と変形することができ、これは
【0009】
【数3】
【0010】を頂点とし、
【0011】
【数4】
【0012】を漸近線とする双曲線となる。そこで、演
算装置7は、図15の画像イメージの中から上記双曲線
を抽出すべく比誘電率εr を所定の刻みで変化させ、か
つ画像イメージの中の全ての座標を順次、双曲線の頂点
座標(x0 ,t0 )として設定してゆき(以下、この設
定された頂点座標を集積点という)、これによって一元
的に求められる式(4)の双曲線上に存在する座標点
(以下、合成開口加算点或いは単に加算点という)の規
格値を加算し、その総和の絶対値(以下、集積度とい
う)を集積点に付与してゆく。
【0013】このとき、埋設管からの反射波は、アンテ
ナ走査方向に連続性を持っているため、反射波の方向が
同方向に揃い、この結果集積度は大きな値になる。他
方、埋設管以外からの雑反射は、アンテナ走査方向への
相関が弱く、加算の対象となる双曲線上で「−1」,
「0」,「+1」がランダムに存在するため、集積度は
小さな値となる。
【0014】図17は、上記合成開口処理により図15
の中から抽出された双曲線及び双曲線上の反射波の規格
値を示した図である。図17中の100は、埋設管から
の反射波を示しており、集積度は「7」になる。図17
中の104は、埋設管以外からの雑反射を示している
が、「+1」と「−1」とが相殺される結果、集積度は
「1」になる。次に、集積度が一定値以上となる集積点
(x0,t0 )を選び出す。表示装置8には、この集積
度が一定値以上となる集積点の座標のみが管路位置とし
て表示される。また、このときの比誘電率εr の値か
ら、縦軸スケールは時間のディメンジョンから距離のデ
ィメンジョンに変換される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法は、反射波の振幅方向だけで管路からの反射
波か否かを判定しているだけであるので、図17に示す
ように、砂等の土中に平均的に分布する物体からの反射
波101、多重反射波や高調波ノイズ102及び地層表
面や埋め戻し壁からの反射波103のような振幅方向が
揃っている反射波の場合、管路として認識してしまう欠
点があった。
【0016】
【課題を解決するための手段】図17に示す砂等の土中
に平均的に分布する物体からの反射波101や雑反射波
104は、振幅値が小さい。また、多重反射波や高調波
ノイズ102の1波長分の時間(振幅値が極大になる2
点間の時間であり、以下周期という)は、入射インパル
スの周期に比べて短い。また、地層表面や埋め戻し壁か
らの反射波103は、相互に相関が弱いので各反射波の
周期にはばらつきがある。本発明は、以上の点に着目し
て、探査箇所で採取した受信波形群の中から、双曲線状
に点在している反射波群を抽出し、これらを目標物体か
らの反射波の候補とみなし、次に双曲線上の反射波の振
幅値,周期及び反射波相互の周期のばらつきを調べ、こ
れらの値が所定の範囲にある場合のみ、元の双曲線を目
標物体からの反射波であると認識するようにした方法で
ある。また、合成開口処理を用いて双曲線状に点在して
いる反射波群を抽出することで、そのときの媒体の比誘
電率の値も同時に求めておき、次に双曲線上の反射波の
振幅値,周期及び反射波相互の周期のばらつきを調べ、
これらの値が所定の範囲にある場合のみ、元の双曲線を
目標物体からの反射波であると認識し、目標物体の位置
と埋設深さが同時にわかるようにした方法である。
【0017】
【作用】したがって、本発明の不可視物体探査方法を用
いれば、従来誤認識していた不要物体からの反射波や雑
反射を取り除くことが可能となり、目標物体の正確な位
置を自動的に検出できる。
【0018】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。なお、ここでは合成開口法として、受信波形の極点
だけに着目したピーク点合成開口法を例にとって説明す
ることとし、他の方法、例えば受信波形のゼロクロス点
だけに着目したゼロクロス点合成開口法や受信波形の振
幅値に着目した振幅値合成開口法等を用いても同様の効
果がある。
【0019】図1は、本発明に係る不可視物体探査方法
を適用した探査装置の一実施例を示すブロック図であ
る。同図において、図12に示す従来の探査装置と同一
部分は同一符号を付してその概略の説明を省略する。図
1に示す物体の探査装置は、その一例として、地中2に
埋設されている直接見ることができない管路1のような
不可視物体を探査するために、送信アンテナ4及び受信
アンテナ5を地表面に沿って一定のピッチで走査させ、
パルス発生装置3から出力されるパルス信号を送信アン
テナ4を介して電磁波として地中2に向けて放射し、地
中2に埋設されている管路1やその他のもの、例えば地
層、掘削壁等で反射する電磁波を受信アンテナ5で受信
する。そして受信された電磁波は、サンプリング装置6
により所定のピッチ毎にサンプリングされ、受信電圧レ
ベル対時間の受信波形として記憶装置10に記憶され
る。なお、前述した図13はこの受信波形の一例であ
り、縦軸は電磁波を受信するまでの時間、横軸は電磁波
の電圧レベルを示している。
【0020】上記アンテナの走査の終了後、記憶装置1
0に記憶された反射波データ群は波形解析装置12に送
られ、図13に示す受信波形に対し波形の極点(ピーク
点)に「1」を、その他の点に「0」を付与する作業
(規格化データの作成作業)が行われる。ここで、図2
(a)は入射インパルスの波形を、図2(b)は図13
と同様な受信波形の一例をしめしている。また、図2
(c)は図2(b)の受信波形から〜の8つのピー
ク点を抽出しその時間位置に規格値「1」が付与された
ことを表した図である。
【0021】そしてさらに、波形解析装置12は、抽出
したピーク点の時間位置における受信波形の振幅値を読
み取り、n番目の振幅値In とn−1番目の振幅値I
n-1 の絶対値を比較し、In ≧In-1 のとき「1」、そ
れ以外のとき「0」という振幅値情報をn番目のピーク
点の時間位置に付与する作業(振幅値情報データの作成
作業)を行う。図2(d)は抽出した8つのピーク点の
各時間位置における振幅値をプロットした図であり、図
2(e)は図2(d)の振幅値を比較した結果、2番目
と6番目のピーク点の時間位置に振幅値情報「1」が付
与されたことを表した図である。
【0022】次に、波形解析装置12は、抽出したピー
ク点の時間間隔、即ち、n番目のピーク点の時間位置t
n とn+1番目のピーク点の時間位置tn+1 の間隔t
n+1 −tn を読み取り、その値をn番目のピーク点の時
間位置に付与する作業(時間間隔データの作成作業)を
行う。図2(f)は抽出した8つのピーク点の各時間位
置における時間間隔をプロットした図である。
【0023】最後に波形解析装置12は、各ピーク点の
時間位置における時間間隔tn と入射インパルス周期t
input を比較し、tn ≧tinput のとき「1」、それ以
外のとき「0」という周期情報を各々の時間位置に付与
する作業(周期情報データの作成作業)を行う。図2
(g)は図2(f)に示した各時間間隔の中からtinpu
t 以上のものを選びだした結果、2,4,6,7番目の
ピーク点の時間位置に周期情報「1」が付与されたこと
を表した図である。
【0024】図3は、規格化データをサンプリング順に
アンテナ走査方向に並べた画像イメージを示す図であ
り、図15に示す従来方法で得られる画像イメージと同
一部分は同一符号を付してある。なお、縦軸は電磁波を
受信するまでの時間、横軸はアンテナ走査距離を示して
いる。そして演算装置7は、画像イメージに対して仮の
比誘電率を所定の刻みで変化させながら合成開口処理を
行い、一定値以上の集積度をもつ集積点の座標(双曲線
の頂点位置に相当)及びそのときの比誘電率εrを抽出
する。
【0025】次に図4は、図3の中から上記合成開口処
理により抽出された5つの集積点(集積点を頂点とする
双曲線)を表した図である。次に判定装置13は、抽出
した双曲線上の反射波の振幅値情報を調べ、その値の総
和が一定値を越える双曲線を選ぶ。図5は、図4の双曲
線について双曲線上の反射波の振幅値情報を示した図で
あり、この中で砂等の土中に平均分布する物体からの反
射波による双曲線101、雑反射波による双曲線104
は振幅値情報の総和がそれぞれ「0」,「1」と小さく
なるため、この段階で除去される。
【0026】さらに判定装置13は、抽出した双曲線上
の反射波の周期情報を調べ、その値の総和が一定値を越
える双曲線を選ぶ。図6は、図5の双曲線について双曲
線上の反射波の周期情報を示した図であり、この中で多
重反射波や高調波ノイズによる双曲線102は、周期情
報の総和がそれぞれ「0」と小さくなるため、この段階
で除去される。
【0027】最後に判定装置13は、抽出した双曲線の
頂点に位置する反射波の時間間隔t0 と双曲線上の各反
射波の時間間隔tn との格差|t0 −tn |を求め、さ
らにこの値が所定の範囲内にある反射波についてその総
和が一定値を越える双曲線だけを選ぶ。図7は、周期情
報による識別の結果、残った2つの双曲線100と10
3について、双曲線の頂点に位置する反射波の時間間隔
0 と双曲線上の各反射波の時間間隔tn との格差|t
0 −tn |をプロットした図である。図7から、時間間
隔の格差が所定の範囲内にある反射波の数は、地層表面
や埋め戻し壁からの反射波による双曲線が「2」である
のに対し、埋設管からの反射波による双曲線は「7」と
大きいことがわかる。このように、振幅値情報,周期情
報及び時間間隔のばらつきの情報を利用した判定処理に
より、従来の合成開口法では区別できない管路1からの
反射による双曲線と、それ以外の物体からの反射による
双曲線(図中の符号101,102,103で示す)と
の違いを認識することができる。
【0028】表示装置8は、演算装置7により算出され
た土の比誘電率εr 、判定装置13により検出された座
標位置(時間位置t)及び以下に示す式から、電磁波受
信時間を埋設深度にスケール変換すると共にし、所定の
位置に管路1を表すシンボルを表示する。
【0029】
【数5】
【0030】図8は、表示装置13に表示される本発明
による最終結果の一例であり、縦軸は埋設深度、横軸は
アンテナの水平移動距離を示している。
【0031】次に、図9〜図11は、本発明の不可視物
体探査方法を適用した探査装置の動作を示すフローチャ
ートである。なお、このフローチャートでは合成開口法
として受信波形のピーク点だけに着目したピーク点合成
開口法を例にとっている。この処理フローチャートにし
たがって不可視物体探査方法の処理を説明する。まず、
パルス発生装置3から出力される高出力のインパルス信
号が指向特性を有する送信アンテナ4に供給され、送信
アンテナ4でインパルス信号から電磁波に変換され、地
中2に埋設されている種々の物体へ放射される。この結
果、これら種々の物体からの電磁波が受信アンテナ5に
より受信される(ステップST1)。
【0032】この電磁波は、サンプリング装置6により
順次サンプリングされ記憶装置10に受信波形として記
憶される。ここで、電磁波波形の傾きが零になる点(ピ
ーク点)を「1」に、その他の点を「0」に規格化した
規格化データが作成される(ステップST2)。そし
て、波形解析装置12は、抽出したピーク点の時間位置
における受信波形の振幅値を読み取り、n番目の振幅値
n とn−1番目の振幅値In-1 の絶対値を比較し、I
n ≧In-1 のとき「1」、それ以外のとき「0」という
振幅値情報をn番目のピーク点の時間位置に付与する作
業を行う(ステップST3)。
【0033】次に、波形解析装置12は、抽出したピー
ク点の時間間隔、即ち、n番目のピーク点の時間位置t
n とn+1番目のピーク点の時間位置tn+1 の間隔t
n+1 −tn を読み取り、その値をn番目のピーク点の時
間位置に付与する作業を行う(ステップST4)。さら
に波形解析装置12は、各ピーク点の時間位置における
時間間隔tnと入射インパルス周期tinput を比較し、
n ≧tinput のとき「1」、それ以外のとき「0」と
いう周期情報を各々の時間位置に付与する作業を行う
(ステップST5)。
【0034】演算装置7は、これら規格化データ,振幅
値情報データ,時間間隔データ及び周期情報データをサ
ンプリング順にアンテナ走査方向に並べた二次元データ
として記憶しておく(ステップST6)。そして、演算
装置7は、規格化データを二次元に並べた画像イメージ
に対して合成開口処理を行う。即ち、ステップST7〜
ステップST9では仮の比誘電率の初期値の設定及び仮
定する双曲線頂点の初期座標の設定を行う。
【0035】本発明では、合成開口の処理速度を高める
ために画像イメージの規格値が「0」の座標点、即ち受
信波形の規格点以外の座標点では合成開口を行わない
が、この合成開口処理の有無をステップST10で判断
し、合成開口を行うと判定された場合には合成開口処理
を行い、仮定する双曲線の頂点に重み付けをしてゆく
(ステップST11〜ST14)。即ち、合成開口処理
は、画像イメージにおいて横軸(アンテナ走査距離)を
x,縦軸(受信時間)をt,土2の比誘電率をεr ,真
空中の電磁波の伝搬速度をc0 及び処理を行おうとする
点(集積点)の座標を(x0 ,t0 )とするとき、双曲
【0036】
【数6】
【0037】上にある規格値が「1」の点(加算点)を
数え、この総数(合成開口の集積度)を集積点に代表さ
せる処理である。そして、この処理を仮定する全ての比
誘電率及び全ての座標について行うべくεr ,x,tの
値を順次すらしてゆく(ステップST15〜ST2
0)。以上の処理により、演算装置7には図4のような
座標位置とその位置における集積度の関係を表す三次元
のデータ列が比誘電率毎に作成される。そしてこの中か
ら集積度が所定のレベル以上に達した座標を抽出する
(ステップST21,ST22)。
【0038】判定装置13は、抽出された座標を頂点と
する双曲線上の振幅値情報の値をカウントし、その総数
が一定のレベルを越える双曲線を選び出す(ステップS
T23,ST24)。次に判定装置13は、抽出された
座標を頂点とする双曲線上の周期情報の値をカウント
し、その総数が一定のレベルを越える双曲線を選び出す
(ステップST25,ST26)。さらに判定装置13
は、抽出された座標を頂点とする双曲線上の時間間隔が
所定の範囲内にある点をカウントし、その総数が一定の
レベルを越える双曲線を選び出す(ステップST27,
ST28)。以上の処理により、最終的に検出された座
標及びそのときの比誘電率から、管路1の埋設位置及び
埋設深度が表示装置8に表示される(ステップST2
9,ST30)。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の不可視物体
探査方法は、探査場所で採取した受信波形の中から双曲
線状に存在している反射波群を抽出してこれらを目標物
体からの反射波の候補とみなすと共に、次にこれら反射
波の振幅値,周期及びこれら反射波相互の時間間隔のば
らつきを算出してこれらの値が所定の条件を満足してい
る場合のみ元の双曲線を目標物体からの反射波であると
判定することで、目標物体からの位置及びその位置にお
ける埋設媒体の比誘電率を同時に検出できる方法である
から、従来方法では識別できなかった目標物体からの反
射波と以下の反射波、即ち砂等の土中の平均分布する物
体からの反射波,多重反射波,高調波ノイズ,地層面や
埋め戻し壁からの反射波及びその他の雑反射波とを的確
に識別できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る不可視物体探査方法を適用した探
査装置の一実施例を示すブロック図である。
【図2】上記探査装置内の波形解析装置により規格化デ
ータ及び目標物体の認識に必要な情報が作成される状況
を示す説明図である。
【図3】画像イメージの一例を示す説明図である。
【図4】合成開口の結果を示す三次元の分布特性図であ
る。
【図5】合成開口の結果抽出された双曲線上の振幅値情
報の値を示す説明図である。
【図6】抽出された双曲線上の周期情報の値を示す説明
図である。
【図7】抽出された双曲線上の時間間隔のばらつきを示
す分布特性図である。
【図8】目標物体を示す地中断面図である。
【図9】上記探査装置の動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】上記探査装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図11】上記探査装置の動作を示すフローチャートで
ある。
【図12】従来の不可視物体探査装置のブロック図であ
る。
【図13】同探査装置内の記憶装置に記憶された受信波
形の一例を示す波形図である。
【図14】規格化されたデータの一例を示す説明図であ
る。
【図15】規格化されたデータをサンプリング順に並べ
た二次元パターンの一例を示す説明図である。
【図16】反射した電磁波が画像イメージの中で双曲線
状に分布される状況を示す説明図である。
【図17】反射した電磁波の規格値を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 管路 2 地中 3 パルス発生装置 4 送信アンテナ 5 受信アンテナ 6 サンプリング装置 7 演算装置 8 表示装置 9 地表面 10 記憶装置 12 波形解析装置 13 判定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 順一 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−289587(JP,A) 特開 平3−63587(JP,A) 特開 平1−113685(JP,A) 特開 平1−98981(JP,A) 特開 昭63−305279(JP,A) 特開 昭63−305278(JP,A) 特開 昭63−305274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信アンテナと受信アンテナとを備え、
    媒体表面に沿ってこれらアンテナを一定のピッチで移動
    させながら送信アンテナから媒体に向けて発信した電磁
    波を受信アンテナで受信して、その振幅値対時間の受信
    波形を一定のピッチ毎にサンプリングし、サンプリング
    順にアンテナ走査方向に並べた二次元のパターンから媒
    体中の所定の物体を探査する不可視物体探査方法におい
    て、 前記二次元のパターンの中から双曲線状に分布している
    一群の反射波形を抽出する双曲線抽出工程と、 双曲線上の各反射波形の振幅値In と受信時間軸上で1
    つ前の反射波形の振幅値In-1 の値とを比較し|In-1
    |≦|In |の条件を満たす反射波形の数をカウントし
    てこの値を振幅値情報として双曲線に付与する振幅値情
    報算出工程と、双曲線抽出工程で抽出された各双曲線に
    対し前記情報の値を調べその値が一定値以上に達してい
    る双曲線を選び、この双曲線を目標物体からのイメージ
    と認識する認識工程とを備えたことを特徴とする不可視
    物体探査方法。
  2. 【請求項2】 送信アンテナと受信アンテナとを備え、
    媒体表面に沿ってこれらアンテナを一定のピッチで移動
    させながら送信アンテナから媒体に向けて発信した電磁
    波を受信アンテナで受信して、その振幅値対時間の受信
    波形を一定のピッチ毎にサンプリングし、サンプリング
    順にアンテナ走査方向に並べた二次元のパターンから媒
    体中の所定の物体を探査する不可視物体探査方法におい
    て、 前記二次元のパターンの中から双曲線状に分布している
    一群の反射波形を抽出する双曲線抽出工程と、 双曲線上の各反射波形の周期tn と入射インパルス波形
    の周期tinput との大きさを比較し|tinput |≦|t
    n |の条件を満たす反射波形の数をカウントしてこの値
    を周期情報として双曲線に付与する周期情報算出工程
    と、 双曲線抽出工程で抽出された各双曲線に対し前記情報の
    値を調べその値が一定値以上に達している双曲線を選
    び、この双曲線を目標物体からのイメージと認識する認
    識工程とを備えたことを特徴とする不可視物体探査方
    法。
  3. 【請求項3】 送信アンテナと受信アンテナとを備え、
    媒体表面に沿ってこれらアンテナを一定のピッチで移動
    させながら送信アンテナから媒体に向けて発信した電磁
    波を受信アンテナで受信して、その振幅値対時間の受信
    波形を一定のピッチ毎にサンプリングし、サンプリング
    順にアンテナ走査方向に並べた二次元のパターンから媒
    体中の所定の物体を探査する不可視物体探査方法におい
    て、 前記二次元のパターンの中から双曲線状に分布している
    一群の反射波形を抽出する双曲線抽出工程と、 双曲線の頂点に位置する反射波形の周期t0 と双曲線上
    のその他のところに位置する反射波形の周期tとの差|
    t−t0 |が所定の範囲内にある反射波形の数をカウン
    トしてこの値をばらつき情報として双曲線に付与するば
    らつき情報算出工程と、 双曲線抽出工程で抽出された各双曲線に対し前記情報の
    値を調べその値が一定値以上に達している双曲線を選
    び、この双曲線を目標物体からのイメージと認識する認
    識工程とを備えたことを特徴とする不可視物体探査方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2または請求項3にお
    いて、 合成開口処理工程で抽出した各双曲線に対し前記情報の
    値を調べその値が一定値以上に達している双曲線を選
    び、この双曲線を目標物体からのイメージと認識すると
    共にその時の比誘電率の値から目標物体の埋設深さを算
    出する埋設深さ算出工程を備えたことを特徴とする不可
    視物体探査方法。
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