JP2551952B2 - 不可視物体の探知方法 - Google Patents

不可視物体の探知方法

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JP2551952B2 JP62254738A JP25473887A JP2551952B2 JP 2551952 B2 JP2551952 B2 JP 2551952B2 JP 62254738 A JP62254738 A JP 62254738A JP 25473887 A JP25473887 A JP 25473887A JP 2551952 B2 JP2551952 B2 JP 2551952B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電磁波を用いて不可視物体を精度良く探知
するための方法に関し、特に不可視物体を地下埋設物と
した場合に関するものである。
〔従来の技術〕
第11図に、従来の電磁波を用いた地下埋設物探知のた
めの測定系の概略例を示す。第11図において、1はパル
ス発生装置、2は送信アンテナ、3は地表面、4は地
中、5,10aは埋設管路、6は受信アンテナ、7はサンプ
リング装置、8は演算部、9は表示装置、10は水の層、
10bは石である。
次に動作について説明する。パルス発生装置1から送
られた電気パルスが送信アンテナ2に送られ、電磁波が
地中4に放射される。放射された電磁波は地中4と電気
定数の異なる水の層10・埋設管路5等に当たり、反射
し、受信アンテナ6に送られる。次に、サンプリング装
置7を経た後、演算部8に送られ、その結果が表示装置
9に表示される。埋設管路5の真上で受信アンテナ6に
入射する観測信号の例を第12図に示す。実際の測定に際
しては、アンテナ2,6を第11図に示される矢印ARの方向
に走査させ、ある走査距離間隔毎に観測される信号を演
算部8に記憶させる。走査が完了した後、演算部8にお
いて、入力した信号のその振幅の大きさにより段階的に
区別し(通常は色別)、地中断面図を形成する。第13図
は第11図の表示装置9で表示される地中断面図の一例で
ある。第13図において、横軸は距離、縦軸は深度であ
り、第12図の観測信号が第13図のA−A′間に相当す
る。第13図の地中断面図では、各観測信号の内、振幅の
絶対値が30mV以上である位置を斜線で、それ以下の位置
を白で表わしている。つまり、30mVが観測信号の最小識
別振幅Iminとなる。
埋設管路・水の層等の探知したい物体(以下「目標物
体」という)による反射波を、様々な反射波の重畳であ
る観測信号から識別するには、従来、観測信号の振幅の
大小をその識別基準としていた。つまり、第12図に示さ
れるように、最小識別振幅Iminより大きい反射波形11を
目標物体による反射波として識別してきた。同図の波形
12は地表面反射波形である。または、アンテナ走査方向
に平行に多数回測定して得ることができる多数の地中断
面図(以下、多断面と称する)の相関から、埋設物の存
在を認識する場合もある。また、観測信号全体の周波数
スペクトルの特徴を利用して埋設物の認識の行う方法も
提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、地中4では電磁波は著しく減衰するために、
目標物体による反射波の振幅が最小識別振幅Iminより小
さくなった場合、目標物体の存在を確認できない。さら
に、例えば、第11図に示されるように、地中4に石10b
等の電磁波を強く反射する要因が目標物体以外に存在す
る場合、地中断面図には、第13図に示されるように、複
数の反射エコー11,13,14が現れる。これら複数の反射エ
コーの内から目標物体による反射波エコー11を識別する
ことは不可能であるという欠点があった。また、観測信
号全体の周波数スペクトルの特徴を利用して埋設物の認
識を行う場合、地中の土質は測定場所により、また同一
場所でも降雨等により変化するため、観測信号全体のス
ペクトルの特徴も様々に変化することにより埋設物の認
識が困難となる欠点があった。また多断面の相関を利用
する場合、測定者の判断が必要となり、しかも地中断面
図に多数の不要反射波が含まれている場合は、探知目的
である埋設物体の存在の認識が困難になるという欠点が
あった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、
その目的とするところは、目標物体による反射波の振幅
が最小識別振幅Imin以下でも、さらに、最小識別振幅I
min以上の波形が複数存在する場合においても、また地
中の土質が変化する場合においても、不可視物体の存在
及びその埋設位置を従来よりも高精度に、かつ操作者の
判断を必要とせずに自動的に探知する方法を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
このような問題点を解決するために本発明による不可
視物体の探知方法は、パルスレーダ法を用いた物体の探
知方法において、インパルス状の電磁波をアンテナから
放射し、反射してきた電磁波を観測信号として再びアン
テナで受信し、この受信を繰り返して得られた多数個の
断面観測信号をもとに地中断面図を形成するステップ
と、得られた観測信号を或る時間毎に分割するステップ
と、得られた分割波形のそれぞれを周波数領域に変換す
るステップと、変換して得られた周波数領域での各分割
波形の2つ以上の特徴値を算出するステップと、所定範
囲内の特徴値を有する分割波形を抽出するステップと、
上記の観測信号を分割するステップから所定範囲内の特
徴値を有する分割波形を抽出するステップ間の処理を前
記観測信号の分割数だけ繰り返して行って1断面分の情
報を生成するステップと、さらにこの処理をアンテナ走
査の方向と平行な複数の断面について行って多断面情報
を生成するステップと、生成した多断面情報の相関演算
を行うステップとからなるものである。
また、前記特徴値は、スペクトルピーク周波数、直流
成分比および半値幅の値のいずれか2以上の組合せであ
る。
〔作用〕
本発明においては、電磁波の地中減衰率が大きく、時
間領域の振幅情報では目的とする埋設物による反射波形
を識別できない場合でも、不要反射波の振幅が大きく、
目的とする埋設物による反射波を区別できない場合で
も、また地中の土質が変化する場合においても、さらに
地中断面図に多数の不要反射波が含まれている場合で
も、目的とする埋設物の存在及びその埋設位置を、操作
者の判断を必要とせずに自動的に検知することができ
る。
〔実施例〕
次に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。な
お、本方法、本装置は、不可視物体として地下埋設物
(埋設管路)を探知対象とした場合の一例である。
(i)不可視物体の探知方法 本発明による不可視物体の探知方法は、地中の様々な
発射波の重畳として得られる観測信号から、信号の周波
数領域の情報を用いて、不要反射波を観測信号から除去
し、不可視物体からの反射波のみを抽出することを特徴
とする。以下、不可視物体からの反射波抽出方法(以下
「所要反射波抽出方法」という)について詳細に説明す
る。
第1図は、本発明による所要反射波抽出方法のアルゴ
リズムをまとめて示したフローチャートである。以下、
このフローチャートに沿って説明を行なう。なお、以下
に示すは第1図のステップ21に対応し、はステップ
22、はステップ23、はステップ24、はステップ2
5、はステップ27、はステップ28、はステップ29
にそれぞれ対応する。
観測信号の取り込み 観測信号を取り込むに至るまでの段階は、従来の技術
と同様、パルスレーダ法の原理に基づいている。
まず、パルス発生装置1から電気パルスを送信アンテ
ナ2に送る。送信アンテナ2では、送られた電気パルス
を電磁波へ変換して地中4に放射する。放射された電磁
波は、地中4と誘電率等の電気定数の異なる物体に当た
り反射し、受信アンテナ6で捕えられる。受信アンテナ
6では、反射して返ってきた電磁波を再び電気信号に変
換し、その後サンプリング装置7によりサンプリング
し、その結果、観測信号が得られる(第10図参照)。次
に、あるアンテナ走査距離毎に観測信号の記録を行な
い、地中断面図を形成する。さらに、上述したアンテナ
走査方向と平行に、複数の地中断面情報を記録する。そ
の記録の模様を第2図に示す。同図の矢印30がアンテナ
走査ラインおよび方向を表わし、この走査ライン30をア
ンテナ走査方向に対して平行に移動させ、断面情報を記
録する。第2図で、4は地中、5は埋設管路、D1〜Dnは
アンテナ走査により観測した断面を示す。以上の動作を
繰り返すことにより、複数の地中断面情報を記録する。
観測信号の分割 観測信号は地中のあらゆる不連続点での反射波の重畳
である。したがって、探知目標物体からの反射波も、観
測信号のいずれかの時間位置に重畳している。そこで、
まず、この観測信号をある時間毎に分割する。分割方法
は種々があるが、本実施例では、ゼロクロス法による1
周期相当の時間毎に分割する例を説明する。
第3図は、第1図のステップ21(観測信号の取り込
み)の段階で得られる観測信号およびゼロクロス法によ
る波形分割の例である。同図に示された矢印の区間がゼ
ロクロス法による1周期相当の時間間隔であり、分割波
形毎に波形番号(1から8)が表示されている。ここで
は、波形番号“1"を分離した例を第4図上部に示す。第
3図で、41〜48は波形番号“1"〜“8"に対応する波形を
示す。波形番号“1"〜“8"に対応する波形の何れかが埋
設管路からの反射波であり、それ以外の波形は、地層界
面からの不要反射波、土による散乱波等である。
周波数領域への変換 分離した波形41を、周波数解析部15(第10図参照)の
高速フーリエ変換(以下「FFT」という)処理を利用し
て周波数領域に変換し、スペクトル分布を求める。
特徴の読取り ステップ23で得られた第4図下部に示すスペクトル分
布の中から、強度最大(ピーク)のスペクトルを見つ
け、そのスペクトル周波数(スペクトルピーク周波数)
fp,スペクトルピーク周波数fpに対するスペクトル強度
(スペクトルピーク強度)Ip、直流成分強度IDCおよび
半値幅Wを読み取る。
直流成分比RDCの算出 上記直流成分強度IDCとスペクトルピーク強度Ipか
ら、直流成分比RDC(スペクトルピーク強度Ipに対する
直流成分強度IDCの比率)を次式により算出する。
RDC=IDC/Ip ……(1) 第4図の上部に観測信号から分離した分割波形を示
し、下部に、分離した分割波形のスペクトル分布並びに
そのスペクトルのピーク周波数fp、スペクトルピーク強
度Ip、直流成分強度IDC及び半値幅Wを示した。
所要反射波の抽出 以上の過程を観測信号の分割波形すべてに対して行な
い、その結果得られるスペクトルピーク周波数fp、直流
成分比RDCおよび半値幅に対し、第5図,第6図の特性
を利用して、 fp1<fp<fp2 RDC1<RDC<RDC2 W1<W<W2 の条件を満たす分割波形を所要反射波として抽出し、そ
れ以外の分割波形を不要反射波として除去する。
ここで、第5図,第6図は、数々の実験より得られた
観測信号から導かれた、各種分割波形のfp−RDC、fp−
W分布を示したグラフである。同図の黒丸が埋設管路に
よる反射波の特性、白丸が不要反射波の特性である。埋
設管路による反射波の特性は明らかに或る範囲、すなわ
ちfp1<fp<fp2、RDC1<RDC<RDC2、W1<W<W2の範囲
に集中して分布していることがわかる。fp1、fp2、
RDC1、RDC2、W1、W2の値の一例を表1に示す。
なお、分割波形には、中心周波数fp、直流成分比
RDC、半値幅Wのフィルタリング条件のいずれかを満た
す波形も複数存在するが、表2に示されるように、観測
信号の内で3条件を同時に満たす分割波形は1つ(波形
番号“4")であり、この分割波形が埋設管路による反射
波と考えられる。ここで、表2は、第3図に示された分
割波形毎に計算された中心周波数fp、直流成分比RDC
半値幅Wの値を示す。
以上述べた信号処理を第3図の観測信号に施した例を
第7図に示す。
ステップ21において記録した1断面データについて上
述した信号処理を施せば、埋設管路からの反射波のみを
画面上に再構成できる。再構成した図面を第8図に示
す。第8図では、波形の存在する位置を斜線で示してい
る。また、第8図における縦軸は深度である。深度は伝
播時間から計算することができる。このように、上記信
号処理により不要反射波を除去し得る。また、第7図,
第8図に示されたように、分割波形の分割開始位置TZ
ら容易に埋設深度を求めることができる。
なお、本実施例では埋設深度は0.75mである。
多断面情報の相関演算 しかし、実際の埋設状況は地層面、石、水の層等が複
雑に存在するため、場合によっては上記信号処理のみで
は不要反射波を完全に除去できない可能性がある。第9
図は実埋設状況での断面情報に対してステップ21〜27の
信号処理を施した例であり、HY1は断面D1(第2図参
照)の処理結果を示し、NYnは断面Dn(第2図参照)の
処理結果を示す。同図に示されているように、埋設管路
からの反射波11以外に不要反射波16がわずかに存在して
いる。そこで、これら不要反射波を完全に除去するため
に、多断面情報の相関を利用する。つまり、アンテナ走
査方向に垂直な直線構造を有している埋設管路からの反
射波は、各断面において同一の位置に存在する(第2
図,第9図参照)。そこで、上記ステップ27までの信号
処理により処理された多断面情報間で、同一の水平位
置、垂直位置に存在する波形を埋設管路からの反射波と
認識し、それ以外の波形を除去する。この相関処理によ
り、観測信号から、直線構造を有する埋設管路による反
射波を抽出することができる。多断面情報の相関演算を
行なった結果は、第8図に示した地中断面図と同じにな
った。なお、第9図において、3は地表面である。
処理結果の表示 不要信号を除去した観測信号および走査断面データを
出力する。出力の例を第7図,第8図,第9図に示す。
(ii)不可視物体の探知装置 上述した不可視物体の探知方法を実現するための不可
視物体の探知装置の一実施例を説明する。第10図は本発
明による不可視物体の探知装置の一実施例を示す概略ブ
ロック図である。同図は不可視物体として地下埋設物を
探知対象とした場合を示す。同図において、1は高出力
のインパルス(モノパルス)信号を発生するパルス発生
装置、2は広帯域な周波数特性を有し,パルス発生装置
1から送られたパルス信号を電磁波に変換して地中に放
射する送信アンテナ、3は地表面、4は地中、5は埋設
管路、6は広帯域な周波数特性を有し,不可視物体に当
たり反射してきた電磁波を捕らえ電気信号に変換する受
信アンテナ、7は受信アンテナ6から送られた信号をサ
ンプリングするサンプリング装置、9は表示装置であ
る。また、15はFFT処理可能な周波数解析部であり、後
述するように、本装置において観測信号をある時間間隔
に分割し、この各分割波形毎にFFT処理を施すものであ
る。さらに、16は多断面情報の相関演算を施す多断面相
関処理部である。なお、本実施例では、アンテナを送信
用と受信用に分割しているが、送受一体型アンテナでも
よい。
次に、本装置の動作を説明する。
広帯域アンテナ2,6を地表面3の近傍に設定し、パ
ルス発生装置1から高出力電気パルスを送信することに
よって、電磁波を送信アンテナ2から地中4に放射す
る。電磁波は地中4を伝播し、誘電率等の電気定数の異
なる種々の物体に当たり、反射する。反射して返ってく
るこれら電磁波を再び受信アンテナ6で捕らえ、電気信
号に変換する。変換した信号をサンプリング装置7にお
いてサンプリングし、周波数解析部15へ観測信号として
送る。
以下、本発明の特徴である周波数解析部15の動作に
ついて説明する。
(a) まず、アナログ信号である観測信号をデジタル
信号に変換する。そして、このデジタル化された観測信
号を或る時間毎に分割する。分割方法としては種々ある
が、ここではゼロクロス法による1周期相当の分割方法
を採用した。
(b) この分割された波形を周波数解析部15内のFFT
処理により周波数領域に変換する。ここでは、各周波数
成分のエネルギーの大きさを示すパワースペクトルを求
める。
(c) 得られたスペクトル分布の中から強度最大(ピ
ーク)のスペクトルを見つけ、そのスペクトル周波数
(スペクトルピーク周波数)fp、直流成分比RDC(式
(1)参照)、半値幅Wを算出する。
(d) 次に、「(i)不可視物体の探知方法」の項に
おいて述べたフィルタリング処理を行なう。すなわち
(c)の過程で算出したfp、RDC、Wの値がfp1<fp<fp
2、RDC1<RDC<RDC2、W1<W<W2の範囲内であれば、そ
の分割波形を埋設管路による反射波と判断する。範囲外
であれば、その分割波形を不要反射波として除去する。
(e) 以上の過程を、各分割波形のすべて及び各地中
断面情報すべてについて行ない、多断面相関処理部16に
おいて各処理断面の相関処理を行ない、地中断面図を形
成する。
不要反射波を除去し、所要反射波を抽出した観測信
号および地中断面図を第10図に示す表示装置9に出力す
る。
第8図は、第10図に示される矢印ARの方向にアンテナ
2,6を走査した時に表示装置9で観測される地中断面図
の一例を示す表示図で、上述した信号処理後、波形の存
在する時間位置を斜線で表示してある。第13図に示され
る従来技術による地中断面図では埋設管路の存在を明確
に認識できないが、本発明による断面図を用いれば、埋
設管路の存在およびその位置を明確に認識することがで
きる。
このように、電磁波の地中減衰が激しく、観測信号に
おいて埋設管路からの反射波を時間領域で識別できない
場合でも、上述した方法を使用すれば、高精度で識別す
ることが可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明は、観測信号を或るアンテ
ナ走査距離毎に記録して地中断面図を形成し、アンテナ
走査の方向と平行に多数個の断面情報を記録し、得られ
た観測信号を或る時間毎に分割し分割した波形のそれぞ
れを周波数領域に変換し、変換して得られた各周波数領
域での特徴値を算出し、所定範囲内の特徴値を有する分
割波形を抽出するこれら一連の信号処理により記録した
全ての観測信号を解析し、埋設管路からの反射波を抽出
した多断面情報の相関演算を行い不可視物体を探知する
ことにより、例えば本発明を地下埋設物探知に適用した
場合で、電磁波の地中減衰率が大きく時間領域の振幅情
報では目的とする埋設物による反射波を識別できない場
合でも、さらに例えば石等による不要反射波の振幅が大
きく目的とする埋設物による反射波を区別できない場合
でも、目的とする埋設物の存在を検知することができる
効果がある。
特に、観測信号を分割し、これら個々の分割波形をそ
れぞれ評価することにより、以下に示す効果が得られ、
探知目的である埋設物を確実に探知することができる。
抽出した分割波形の分割開始位置TZから容易に埋設深
度を求めることができる。
観測信号に探知目的である埋設物以外の物立からの反
射波が多数重畳している場合でも、検知目的である埋設
物からの反射波と、これら不要反射波とを別々に評価で
きるため、両者の識別が可能となる。
観測信号に検知目的である複数の埋設物からの反射波
が重畳している場合でも、これら反射波を個々に評価で
きるため、検知目的である複数の埋設物の存在及び埋設
位置をそれぞれ知ることができる。
土質が変化した場合でも、検知目的である埋設物から
の反射波と、土質によって引き起こされる散乱波とを個
々に評価できるため、両者の識別が可能となる。
このように本発明を適用すれば、種々の不可視物体を
操作者の判断を必要とせずに自動的に探知することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による不可視物体の探知方法のアルゴリ
ズムを示すフローチャート、第2図は複数の断面情報を
記録する時の模式図、第3図は周波数解析部に入力され
る観測信号の一例およびその分割方法を示す説明図、第
4図は分割波形とそのスペクトル分布を示す図、第5図
は観測信号から1周期単位に分割した波形の中心周波数
と直流成分比の関係を示すグラフ、第6図は観測信号か
ら1周期単位に分割した波形の中心周波数と半値幅の関
係を示すグラフ、第7図は第3図の観測信号から不要反
射波を除去した結果得られた波形を示す波形図、第8
図,第9図は本発明による地中断面図、第10図は本発明
による不可視物体の検知装置の一実施例を示す概略ブロ
ック図、第11図は従来の不可視物体の探知装置の一例を
示すブロック図、第12図は第11図の演算部に入力される
観測信号の一例を示す説明図、第13図は第11図のアンテ
ナを第11図に示される矢印の方向に走査した時に表示装
置で表示される地中断面図の一例を示す説明図である。 1……パルス発生装置、2……送信アンテナ、3……地
表面、4……地中、5……埋設管路、6……受信アンテ
ナ、7……サンプリング装置、9……表示装置、15……
周波数解析部、16……多断面相関処理部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 順一 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 永井 英二 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (72)発明者 有田 紀史雄 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−30782(JP,A) 計測と制御、Vol.20、No.8 (昭和56年8月)P.24〜34(電波によ る地中・水中の探査)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルスレーダ法を用いた物体の探知方法に
    おいて、インパルス状の電磁波をアンテナから放射し、
    反射してきた電磁波を観測信号として再びアンテナで受
    信し、この受信を繰り返して得られた多数個の断面観測
    信号をもとに地中断面図を形成するステップと、得られ
    た観測信号を或る時間毎に分割するステップと、得られ
    た分割波形のそれぞれを周波数領域に変換するステップ
    と、変換して得られた周波数領域での各分割波形の2つ
    以上の特徴値を算出するステップと、所定範囲内の特徴
    値を有する分割波形を抽出するステップと、上記の観測
    信号を分割するステップから所定範囲内の特徴値を有す
    る分割波形を抽出するステップ間の処理を前記観測信号
    の分割数だけ繰り返して行って1断面分の情報を生成す
    るステップと、さらにこの処理をアンテナ走査の方向と
    平行な複数の断面について行って多断面情報を生成する
    ステップと、生成した多断面情報の相関演算を行うステ
    ップとからなる不可視物体の探知方法。
  2. 【請求項2】前記特徴値は、スペクトルピーク周波数、
    直流成分比および半値幅の値のいずれか2以上の組合せ
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の不
    可視物体の探知方法。
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