JP4059609B2 - 3次元ボクセルデータ表示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、媒質表面から媒質中へ放射された波動信号の反射信号強度に基づいて生成された、前記媒質表面の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)を表示する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
このような3次元ボクセルデータ表示は、例えば、地中埋設物探査においては、地表面を移動しながら、電磁波または音波による波動信号を地中へ放射し、地中に存在する物体からの反射信号を受信し、その受信した反射信号強度に対する地表面上の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)を生成し、適切な媒質中の比誘電率(伝搬速度)の値によりマイグレーション処理や合成開口処理を施した結果を特願平11−330966に開示されている3次元データ表示方法(平面画像)や、特願平11−330966に開示されている従来技術である表面表示型(3次元画像)という手法により画像として表示することが行われている。図10〜図12に比誘電率5、3、および7で処理を行った結果を上記の2つの手法により(a)平面画像または(b)3次元画像で表示した例を各々示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法では、任意に設定された複数の伝搬速度でマイグレーション処理された結果を画像化し、その複数の画像を操作者が見比べることで最適な伝搬速度を推定していた。そのため、最適画像の推定において手間と時間とがかかるという問題がある。
【0004】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、3次元ボクセルデータを画像で表示する際に、伝搬速度毎にその画像の鮮明度を評価する代表値を設定し、その代表値によって適切な伝搬速度を自動的に判定することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、本発明に係る3次元ボクセルデータ表示方法が、媒質表面から媒質中へ放射された波動信号の反射信号強度に基づいて生成された、前記媒質表面の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)の表示方法であって、前記反射信号強度からなる原3次元ボクセルデータに対してマイグレーション処理若しくは合成開口処理を、媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行して、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する工程と、前記伝搬速度毎の前記3次元ボクセルデータに対して、前記媒質表面の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する最大絶対値抽出工程と、前記最大絶対値抽出工程において抽出された前記媒質表面の位置(x,y)毎の最大絶対値を所定の平面に配置し、画像を形成する平面配置工程と、前記平面配置工程において形成された前記画像の分散値とコントラスト値とエントロピー値との少なくとも1つを代表値として計算する代表値計算工程と、前記複数の伝搬速度から、前記代表値計算工程において計算された前記代表値が極大となるときの伝搬速度を選択する伝搬速度選択工程と、前記伝搬速度選択工程において選択された前記伝搬速度に対応する、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値、若しくは前記3次元ボクセルデータを表示する表示工程とを包含する点にある。
【0006】
ここで、ボクセルの振幅値とは、その座標(x,y,t)での反射信号強度或いは所定の信号処理を行った場合はその処理後の信号強度を意味し、通常は、装置構成等に依存して正負何れか一方またはその両方の極性を取り得る。
【0008】
同第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項2に記載の如く、前記第一の特徴構成に加えて、前記最大絶対値抽出工程において、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値を抽出する際に、前記反射時間t軸方向における所定範囲外にある振幅値を除外する点にある。
【0009】
同第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項3に記載の如く、前記第一または第二の特徴構成に加えて、前記最大絶対値抽出工程において、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値を抽出する際に、振幅値の極性が正または負のいずれかのボクセルを対象として抽出を行う点にある。
【0013】
第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項に記載の如く、本発明に係る3次元ボクセルデータ表示装置が、媒質表面から媒質中へ放射された波動信号の反射信号強度に基づいて生成された、前記媒質表面の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)の表示装置であって、前記反射信号強度からなる原3次元ボクセルデータに対してマイグレーション処理若しくは合成開口処理を、媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行して、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する3次元ボクセルデータ生成手段と、前記伝搬速度毎の前記3次元ボクセルデータに対して、前記媒質表面の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する最大絶対値抽出手段と、前記最大絶対値抽出手段によって抽出された前記媒質表面の位置(x,y)毎の最大絶対値を所定の平面に配置し、画像を形成する平面配置手段と、前記平面配置手段によって形成された前記画像の分散値とコントラスト値とエントロピー値との少なくとも1つを代表値として計算する代表値計算手段と、前記複数の伝搬速度から、前記代表値計算手段によって計算された前記代表値が極大となるときの伝搬速度を選択する伝搬速度選択手段と、前記伝搬速度選択手段によって選択された前記伝搬速度に対応する、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値、若しくは前記3次元ボクセルデータを表示する表示手段とを備えてなる点にある。
【0014】
第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄の請求項に記載の如く、本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体が、上記第一の特徴構成の3次元ボクセルデータ表示方法における前記マイグレーション処理または前記合成開口処理を媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行し、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する処理を1または2以上のコンピュータに実行させるためのプログラムと、前記各3次元ボクセルデータに対して、前記最大絶対値抽出工程、前記平面配置工程、および前記代表値計算工程を前記伝搬速度毎に前記コンピュータに実行させるためのプログラムと、前記伝搬速度選択工程および前記表示工程を前記コンピュータに実行させるためのプログラムとを記録している点にある。
【0015】
以下に、これら特徴構成の作用並びに効果について説明する。
【0016】
上記第一の特徴構成によれば、媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度を用いて前記合成開口処理若しくはマイグレーション処理を実行し、伝搬速度毎に生成した3次元ボクセルデータの最大絶対値を平面配置工程において配置し、平面上に配置された最大絶対値から求めた物体画像の鮮明度を評価する代表値を算出し、代表値が極大となる場合の伝搬速度を自動的に選択することで、媒質中の適切な伝搬速度でマイグレーション処理または合成開口処理された3次元ボクセルデータが得られ、結果的に鮮明度の高い最大絶対値画像若しくは3次元ボクセルデータ表示を得ることができる。
加えて、代表値としての分散値、コントラスト値またはエントロピー値は統計的なテクスチャ特徴量であり、画像の鮮明度を評価する代表値として使用でき、伝搬速度と上記各代表値との関係から、物体画像を鮮明に映し出すことのできる伝搬速度、つまり、媒質中の伝搬速度を精度良く選択することができる。また、これら分散値、コントラスト値、およびエントロピー値は容易且つ高速な計算機処理に適しており、代表値計算工程を迅速に行うことができる。
【0017】
上記第二の特徴構成によれば、各媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する際に、反射時間tの所定範囲外にある振幅値を除外するため、地中探査の場合では地表付近や地下水面等の媒質中の反射信号強度が極端に強くなる領域を除外することができ、その結果、媒質中の物体領域(地中埋設物探査の場合では埋設物領域)に対する視認性を向上させることができる。
【0018】
上記第三の特徴構成によれば、各媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する際に、振幅値の極性が正または負の何れか一方のボクセルのみを対象とすることによって、媒質中の物体からの反射信号のS/N比の高い方の極性の振幅値についてのみ抽出するため、媒質中の物体領域に対する視認性を向上させることができる。
これは、地中埋設物探査の場合、放射信号の埋設物での反射係数が埋設物の材質によってその極性が異なることによるもので、例えば、金属管の場合は反射係数が負で、樹脂管や空洞の場合は正の反射係数となる。
【0020】
上記第四の特徴構成によれば、複数の媒質中の伝搬速度を用いて前記合成開口処理若しくはマイグレーション処理を実行し、伝搬速度毎に生成した3次元ボクセルデータの最大絶対値を平面に配置し、平面上に配置された最大絶対値から求めた物体画像の鮮明度を評価する代表値を算出し、代表値が極大となる場合の伝搬速度を自動的に選択する装置を提供することで、媒質中の適切な伝搬速度でマイグレーション処理または合成開口処理された3次元ボクセルデータが得られ、結果的に鮮明度の高い最大絶対値画像若しくは3次元ボクセルデータ表示を得ることができる。
加えて、代表値としての分散値、コントラスト値またはエントロピー値は統計的なテクスチャ特徴量であり、画像の鮮明度を評価する代表値として使用でき、伝搬速度と上記各代表値との関係から、物体画像を鮮明に映し出すことのできる伝搬速度、つまり、媒質中の伝搬速度を精度良く選択することができる。また、これら分散値、コントラスト値、およびエントロピー値は容易且つ高速な計算機処理に適しており、その代表値計算を迅速に行うことができる。
【0021】
上記第五の特徴構成によれば、記録媒体に記録されたプログラムが一旦コンピュータの主記憶領域にインストールされると、その主記憶領域上のプログラムを実行することにより、前記コンピュータに上記第一の3次元ボクセルデータ表示方法を実行させることができる。結果として、上記第一の特徴構成の3次元ボクセルデータの表示方法と同じ作用効果が発揮される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を地中埋設物の3次元探査に適用した場合における実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明に係る3次元ボクセルデータ表示装置を具備した3次元探査装置3は、送受信手段である送受信機10と、送受信機10で得られた信号を処理するデータ解析装置20とを、主な機器として備えて構成されている。そして、本願にあっては、データ解析装置20における解析処理にその特徴がある。
【0023】
図1に示すように、媒質である土壌1にガス等の流体を配送する鋼管などの物体2が埋設されており、送受信機10とデータ解析装置20とを備えた探査装置3が地表面を移動しながら、物体2の埋設位置を探査する。その移動方向は、x方向である。そして、本願のように3次元ボクセルデータを得る場合は、x方向のデータの収集を終了した後、y方向(図1の表裏方向)に所定量の移動を繰り返しながら、x方向データを逐次、収集する。尚、図1に示す物体2は、探査対象である物体を模式的に例示したものであり、例えば、図5に示すような埋設状況における埋設管32の一部を示すものである。
【0024】
送受信機10は、例えば100MHz〜1GHzの図2(ロ)(1)に例示する単発のパルス信号を送信回路13で発生し、送信アンテナ11より電磁波として土壌1に放射する。例えば、図2(イ)に例示するように物体2表面上を移動した場合、送信アンテナ11より放射された電磁波の中の土壌に入射した入射波4は物体2表面で反射散乱し、その中の反射波5が受信アンテナ12で受信された後、受信回路14において、図2(ロ)(2)に例示するような受信信号として復調増幅される(この図において単一の線が一定位置で時間差をおいて受信される複数の受信信号群に対応する)。送信アンテナ11より放射され、受信アンテナ12で受信されるまでの時間差(これが実質上の反射時間)tは土壌1の表面から物体2までの距離と土壌1の誘電率εまたは電磁波の伝搬速度とから一義的に決定される。
図1に示す場合にあっては、送信アンテナ11と受信アンテナ12とは一定間隔で地表面に対向して配置される。x方向移動は、物体2を横切るように行われることとなる。
【0025】
図1に示すように、送受信機10には、受信回路14の増幅部の利得を時間差tに応じて変調する信号強度変調手段15が設けられており、時間差tが長くなるにつれて土壌1を伝搬するパルス信号の損失が大きくなり、受信信号強度(反射信号強度と同じ)が減衰するのを振幅補正し、時間差t、つまりは反射時間tの増加に対して急激に減衰しない受信信号強度分布を得る構成とされている。この構成により、後の信号処理に必要な信号強度を確保できる。
【0026】
次に、受信信号が送られるデータ解析装置20について、図1及び図3に基づいて説明する。
データ解析装置20は、マイクロコンピュータや半導体メモリ等によって構成されるデータ処理部21と、外部からの操作指示を入力するマウスやキーボード等の入力部22と、各処理段階での画像データや出力結果を表示するCRTモニタや液晶ディスプレイ等の表示部23とを備えて構成されている。更に、各処理段階でのデータや出力結果等を保管格納する磁気ディスク等の外部補助記憶部24を備えている。
【0027】
図3に示すように、このデータ処理部21は、受信回路14から入力してくる受信信号を、媒質表面上の位置(x,y)と時間tとの関係において複数の伝搬速度毎に整理、処理する3次元ボクセルデータ生成手段25を備えている。
【0028】
この3次元ボクセルデータ生成手段25は、以降の処理で使用される3次元ボクセルデータを生成するためのものであり、まず受信信号強度sをそのまま媒質表面上の位置(x,y)と時間tとの関数とする原3次元ボクセルデータs(x,y,t)を生成する。更に、この原3次元ボクセルデータs(x,y,t)は、マイグレーション処理されて、マイグレーション処理済の新たな3次元ボクセルデータS(x,y,t)が生成される。
【0029】
また、上記マイグレーション処理は、媒質中の任意に設定された伝搬速度を入力変数として、マイグレーション処理用のプログラムを用いて行われる。媒質中の伝搬速度は複数設定されるため、伝搬速度毎に異なる3次元ボクセルデータが得られる。伝搬速度の設定は、予め所定の記憶領域に記憶してある前記複数の地中伝搬速度を逐次読み出すか、或いは、前記複数の地中伝搬速度が相互に一定の関係をもって離間している場合は、その関係を表す関係式に基づいて一つの地中伝搬速度を算出して、設定する。
【0030】
ここで、マイグレーション処理とは、媒質の表面において得られる移動方向情報(空間、深度=0、時間の情報)を、波の伝搬を代表する波動方程式に基づいて、フーリエ、逆フーリエ変換手法を利用して媒質の深度方向の情報(空間、深度、時間=0の情報)に変換する公知の手法である。
【0031】
この手法は、空間座標としてx方向のみを対象とする場合、xが媒質表面上の観測ライン、zが媒質中に向けて正の方向をとる深度、tが伝搬時間である場合、波動の場をu(x,z,t)で表し、u(x,z,t)を3次元フーリエ変換したものをU(ξ,η,ω)とすると、マイグレーション法はt>0に対して得られた観測データu(x,0,t)(レーダ画像)から時刻t=0における深さ方向の場u(x,z,0)(深度断面)を求めるものである。
【0032】
即ち、マイグレーション法の一種であるフェーズ・シフト法では、以下のような処理を行う。
1.観測されたデータをxとtとに関して2次元フーリエ変換しU(ξ,0,ω)を求める。
2.求めたい深度の1ラインを、U(ξ,0,ω)から求める。
3.2.の計算を深度を更新しながら繰り返し、深度断面全体を求める。
【0033】
一方、マイグレーション法の一種であるF−Kマイグレーション法では、以下のような処理を行う。
1.観測されたデータをxとtとに関して2次元フーリエ変換しU(ξ,0,ω)を求める。
2.周波数領域上で深度断面のフーリエ変換の値を求める。
3.この値を、ξ,ηに関して2次元逆フーリエ変換し、u(x,z,0)を得る。
【0034】
このようにして、t=0における断面構造を得ることができる。ここでは、空間座標としてx方向のみに関する説明をしたが、本願のようにx、y方向を共に対象とする場合も同様に取扱うことができる。
【0035】
更に、このデータ処理部21は、前記3次元ボクセルデータ生成手段25により任意に設定された複数の伝搬速度毎に生成された3次元ボクセルデータS(x,y,t)に対して、前記媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を伝搬速度毎に抽出する最大絶対値抽出手段27と、前記最大絶対値抽出手段27で抽出された前記媒質表面上の位置(x,y)毎の前記最大絶対値を伝搬速度毎に所定平面上に配置する平面配置手段28と、その平面配置された前記最大絶対値を処理して、平面配置された画像の鮮明度を評価する代表値を算出する代表値計算手段29と、その計算された伝搬速度毎の代表値を評価することで、適切な伝搬速度を選択する伝搬速度選択手段30と、選択された伝搬速度における最大絶対値もしくは3次元ボクセルデータを出力処理して前記表示部23に表示する表示手段31とを備えている。
【0036】
ここで、前記データ処理部21を構成する前記3次元ボクセルデータ生成手段25、前記最大絶対値抽出手段27、前記平面配置手段28、前記代表値計算手段29、前記伝搬速度選択手段30、および前記表示手段31は、上述したマイクロコンピュータや半導体メモリ等によって構成されるコンピュータを前記各手段として機能させるためのプログラムが、前記コンピュータの主記憶領域にインストールされ実行可能な状態におかれることにより実現される。
尚、主記憶領域とは、前記プログラムを前記コンピュータの中央演算処理装置がそのプログラムを逐次実行可能な状態に記録している所定の記憶装置内の領域をいい、通常の記憶装置では、中央演算処理装置が高速にそのプログラムを読み出せる半導体メモリとその実行プログラムを保存する不揮発性の磁気ディスクメモリとの階層構造となっているが、特に主記憶領域を構成する記憶装置が単体で高速アクセス性と不揮発性を兼ね備えている場合は、当該階層構造は必ずしも必要ない。
【0037】
次に、本発明に係る3次元ボクセルデータ表示方法の一実施形態を、図4に示すデータ処理部21での典型的なデータ処理手順のフローチャートに基づいて説明する。
【0038】
1.3次元ボクセルデータ生成工程(ST1)
この工程は、3次元探査装置3を移動させながら、データを収集し、これを処理して、以降の処理に使用される複数の伝搬速度毎の3次元ボクセルデータS(x,y,t)を生成する工程である。
【0039】
この工程は、ディジタル化された受信信号強度より、物体を含む土壌1の断面画像を、アンテナ11及び12の媒質表面上の位置(x,y)と反射波5の物体2からの反射時間t(実際は所定の入射信号を送信してから反射信号が受信アンテナにいたるまでの時間)との関数である原3次元ボクセルデータs(x,y,t)として取り込む工程であり、複数の伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータ生成手段25によって、後述のように処理される。ここで、受信信号はその強度に応じて複数階調で輝度表示され、信号強度の正値を白(輝度大)、信号強度の負値を黒(輝度小)、信号強度0を中間階調として取り込まれる。この階調は、具体的には、8ビット(256)階調で表現され、階調128が反射信号強度の振幅値0で、129以上の階調で振幅値が正値で、127以下の階調で振幅値が負値となっている。更に具体的には、ディジタル化された受信信号は、A/D変換処理されたときの量子化ビット幅で、媒質表面上の位置(x,y)と反射波5の物体2からの反射時間tで決定される座標(x,y,t)とがアドレス信号としてエンコードされ、複数階調の原3次元ボクセルデータs(x,y,t)としてデータ処理部内のメモリ21aの所定領域に格納される。ここで、図5に示すような埋設状況における埋設管32に関する原3次元ボクセルデータの表示例を図6に示す。しかしながら、画像が不鮮明であり、この段階で埋設状況を確認することはできない。
【0040】
次に、このようにして得られた原3次元ボクセルデータs(x,y,t)がマイグレーション処理され、以降の処理の対象となる伝搬速度毎の3次元ボクセルデータS(x,y,t)が生成される。このようにして得られたマイグレーション処理後の伝搬速度毎の3次元ボクセルデータS(x,y,t)が原3次元ボクセルデータs(x,y,t)と置換され、3次元ボクセルデータ生成手段25の出力として、以降の工程に引き渡される。
【0041】
以上の3次元ボクセルデータS(x,y,t)を生成する処理は、前記3次元ボクセルデータ生成手段25を実現するプログラムを前記コンピュータの主記憶領域にインストールし、前記コンピュータ上で実行することにより実行される。
【0042】
2.最大絶対値抽出工程(ST2)
3次元ボクセルデータ生成工程において生成された3次元ボクセルデータS(x,y,t)に対して、前記最大絶対値抽出手段27が各媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値を前記メモリ21aから逐次読み出し、その絶対値の最大値である最大絶対値f(x,y)を複数の伝搬速度毎に抽出する。各媒質表面上の位置(x,y)毎および伝搬速度毎に最大絶対値を抽出したときに、その最大絶対値をとる反射時間tMAX も併せて抽出する。これにより、処理後においても、強い信号を反射する埋設物領域がどの反射時間t(埋設深さに相当)に存在するかを容易に把握することが可能となる。
【0043】
3.平面配置工程(ST3)
前記最大絶対値抽出工程において抽出された各媒質表面上の位置(x,y)毎の最大絶対値f(x,y)を前記平面配置手段28によって所定平面上に配置し、伝搬速度毎の最大絶対値f(x,y)画像を形成する。
【0044】
実際には、各媒質表面上の位置(x,y)毎に、最大絶対値抽出工程と平面配置工程とを連続して実行することにより効率的に処理される。具体的には、各媒質表面上の位置(x,y)毎に抽出した最大絶対値f(x,y)と反射時間tMAX とを伝搬速度毎に前記メモリ21aの所定領域に格納する。全ての媒質表面上の位置(x,y)に対して両工程が複数の伝搬速度で実行される。最終的に、各媒質表面上の位置(x,y)毎の最大絶対値f(x,y)が所定平面上に配置され、伝搬速度毎の最大絶対値f(x,y)画像が形成される。このとき、最大絶対値f(x,y)の格納領域をt=0と割り当てることにより、当該平面が3次元ボクセルデータS(x,y,t)の最上面に配置される。
【0045】
前記最大絶対値抽出手段27と前記平面配置手段28とは、前記最大絶対値抽出工程と前記平面配置工程とを各媒質表面上の位置(x,y)毎および伝搬速度毎に連続して実行するためのプログラムを前記コンピュータの主記憶領域にインストールし、前記コンピュータ上で実行することにより実現される。
【0046】
4.代表値計算工程(ST4)
代表値計算手段29によって、平面配置工程において形成された最大絶対値f(x,y)画像を分析して、物体画像の鮮明度を評価することのできる代表値を計算する工程である。
代表値には、分散値、コントラスト値およびエントロピー値があり、何れの値を用いた場合にも、伝搬速度毎に形成された最大絶対値f(x,y)画像の中から鮮明度の高い画像を選択することができ、その際の伝搬速度を知ることができる。以下に、最大絶対値f(x,y)から計算される画像の分散値、コントラスト値およびエントロピー値について説明する。
【0047】
4−1.分散値
分散値は、下記の数1で表される。
【0048】
【数1】
Figure 0004059609
【0049】
すなわち、最大絶対値f(x,y)の分散が大きい程、階調の範囲が広く、物体画像の鮮明度が高いといえる。
【0050】
4−2.コントラスト値
最大絶対値f(x,y)画像を例示的に図7に示し、最大絶対値f(x,y)画像の振幅値iの点(×印)から変位(r,θ)だけ離れた点(○印)の振幅値がjである確率P(i,j)を要素とする同時生起行列を作成する。ここで、×印の位置と○印の位置とのペアの数Nは、上記の変位が(1,0°)の場合はN=(Xsize−1)×Ysizeであり、変位が(1,45°)の場合はN=(Xsize−1)×(Ysize−1)であり、変位が(1,90°)の場合はN=Xsize×(Ysize−1)であり、変位が(1,135°)の場合はN=(Xsize−1)×(Ysize−1)である。
P(i,j)を要素とする同時生起行列は図8のように表される。横軸は×印の位置における振幅値iであり、縦軸は○印の位置における振幅値jであって、各要素(i,j)の値P(i,j)は、そのi,jのペアの発生確率を表す。ペアにおける振幅値の差k=i−jとすると、kの絶対値が大きいほど、隣り合う画素の振幅値の差が大きいことになる。従って、k(=i−j)の絶対値が大きい要素(i,j)において、その発生確率P(i,j)が大きいならば物体画像のコントラスト値が大きいと言える。ただし、同時生起行列においては、各要素における発生確率P(i,j)の総和が1になるようにNで正規化されている。ここで、コントラスト値について数2が成立する。
【0051】
【数2】
Figure 0004059609
【0052】
すなわち、最大絶対値f(x,y)のコントラスト値が大きい程、物体画像の鮮明度が高いといえる。
【0053】
4−3.エントロピー値
エントロピー値は以下の数3で表される。
【0054】
【数3】
Figure 0004059609
【0055】
P(i,j)は発生確率であることから、D(k)およびS(h)は共に1より小さく、よって、数3の右辺は正の値をとる。また、数3においてエントロピー値が大きいということは、各ペアにおける階調の和および差が様々な値をとり、同時生起行列の値が広範囲に分布していることである。すなわち、エントロピー値が大きい程、物体画像の鮮明度が高い。
【0056】
5.伝搬速度選択工程(ST5)
伝搬速度選択手段30が、代表値計算工程において求められた伝搬速度毎の各代表値から、媒質中の伝搬速度を自動的に選択する工程である。
図9は、比誘電率に対する分散値、コントラスト値およびエントロピー値を表すグラフである。ここで、伝搬速度をvとすると下記の数4が成立する。
【0057】
【数4】
Figure 0004059609
【0058】
ここで、εは媒質の誘電率、μは媒質の透磁率である。
【0059】
図9より明らかであるように、何れの代表値もが極大値をとるのは、比誘電率が約5のときである。さらに、この比誘電率が5である場合の最大絶対値f(x,y)を表す平面画像を図10(a)に、3次元ボクセルデータを表す3次元画像を図10(b)に示す。図10(a)および(b)から明らかであるように、物体画像の鮮明度が高い。従って、代表値計算工程において計算された代表値が極大となる比誘電率の値から求めた伝搬速度が、媒質の伝搬速度であると自動的に判定され、その値が選択される。
【0060】
6.表示工程(ST6)
前記表示手段31が、前記伝搬速度選択工程において選択された伝搬速度における2次元の最大絶対値f(x,y)、または伝搬速度と時間tとから深さが求められることから、時間軸tを考慮した3次元画像(x,y,t)を出力処理して前記表示部23に表示する工程である。前記伝搬速度選択工程の正当性を検証するために示したように、図10(a)が平面画像であり、図10(b)が3次元画像である。
具体的には、前記表示手段31は、前記コンピュータとして汎用のパーソナルコンピュータ等を使用する場合、前記パーソナルコンピュータ等が基本的に備えている所定の画像データを前記表示部23に表示するための画像表示手段と、その画像表示手段に、前記選択された伝搬速度における2次元の最大絶対値f(x,y)、または伝搬速度と時間tとから深さが求められることから、時間軸tを考慮した3次元画像(x,y,t)を前記画像データとして出力する前処理手段とで構成される。前記画像表示手段と前記前処理手段とは、前記コンピュータをそれらの手段として機能させるプログラムを前記コンピュータの主記憶領域にインストールし、前記コンピュータ上で実行することにより実現される。
【0061】
〔別実施形態〕
以下に別実施形態を説明する。
【0062】
〈1〉前記最大絶対値抽出工程において、各媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における伝搬速度毎の最大絶対値を抽出する際に、反射時間tの所定範囲外にある振幅値を除外するのも好ましい実施の形態である。
【0063】
また、各媒質表面上の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における伝搬速度毎の最大絶対値を抽出する際に、振幅値の極性が正または負の何れか一方のボクセルのみを対象とすることもS/N比の改善という観点から好ましい。
【0064】
〈2〉前記代表値計算工程において、代表値として分散値、コントラスト値、およびエントロピー値を計算したが、これらの代表値に限定されるものではない。例えば、濃度ヒストグラム、同時生起行列、差分統計量、ランレングス行列、パワースペクトルなどの統計的なテクスチャ特徴量を代表値として使用しても構わない
【0065】
〈3〉上記実施形態では、前記3次元ボクセルデータ生成工程、前記最大絶対値抽出工程、前記平面配置工程、前記代表値計算工程、前記伝搬速度選択工程、および前記表示工程の各工程を処理する前記3次元ボクセルデータ生成手段25、前記最大絶対値抽出手段27、前記平面配置手段28、前記代表値計算手段29、前記伝搬速度選択手段30、および前記表示手段31(前記画像表示手段および前記前処理手段)は、前記コンピュータとその上で実行可能な各手段に対応したプログラム、つまり汎用ハードウェアと専用ソフトウェアとの組み合わせで構成されていたが、前記各手段或いは一部の手段を夫々専用のハードウェアで構成しても、または、前記手段の中の一部の機能を専用のハードウェアで構成しても構わない。
また、前記プログラムを実行可能なコンピュータは、必ずしも一台のコンピュータである必要はない。つまり、一部のプログラムをその処理に適切なアーキテクチャの特別なコンピュータを使用して当該プログラムを実行させるようにしても構わない。
【0066】
〈4〉次に、本発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体について説明する。
上記したように、本発明に係る3次元ボクセルデータ表示方法は、前記コンピュータを、前記3次元ボクセルデータ生成手段25、前記最大絶対値抽出手段27、前記平面配置手段28、前記代表値計算手段29、前記伝搬速度選択手段30、および前記表示手段31(前記画像表示手段および前記前処理手段)として機能させるためのプログラムによって実行するには、前記プログラムを先ず前記コンピュータの主記憶領域にインストールする必要があることから、これらのインストール前のプログラムを前記コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、CD−ROM(compact disc read only memory)等の可搬型の記録媒体に保存しておき、3次元ボクセルデータ表示装置として機能させる各コンピュータに前記記録媒体を介して前記プログラムを前記主記憶領域にインストールする。更には、当該インストールをコンピュータ・ネットワークを介して行う場合は、前記インストール前の各プログラムを所定のサーバ上の記憶媒体(ハードディスク装置等)に前記3次元ボクセルデータ表示装置として機能させるコンピュータから読み出し可能に記憶しておいても構わない。
【0067】
ここで、前記記録媒体には、前記コンピュータを前記最大絶対値抽出手段27、前記平面配置手段28、前記代表値計算手段29、前記伝搬速度選択手段30および前記表示手段31の内の前記前処理手段として機能させるためのプログラムが少なくとも記憶されている必要がある。
前記3次元ボクセルデータ生成手段25、前記表示手段31の内の前記画像表示手段は、既存のプログラムや前記コンピュータの基本機能として具備されているものが使用可能である。但し、汎用コンピュータにおいて必ずしもこれらのプログラムがインストール済とは限らないので、同じ記憶媒体にこれらのプログラムの一部または全部を記憶していても構わない。
【0068】
尚、記憶媒体は必ずしも物理的に単体の記憶装置である必要はない。例えば、複数のCD−ROMや、コンピュータ・ネットワーク上に分散された複数のサーバ上に前記各プログラムが分散して配置されていても構わない。結局、前記3次元ボクセルデータ表示装置として機能させるコンピュータの主記憶領域に必要なプログラムがインストールされ得るからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】3次元ボクセルデータ表示装置を備えた探査装置のブロック構成図である。
【図2】送信信号および受信信号の波形説明図である。
【図3】データ解析装置の機能ブロック図である。
【図4】本発明の3次元ボクセルデータ表示方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の3次元ボクセルデータ表示方法に使用した探査データを採取した場所の埋設状況を示す説明図である。
【図6】本発明の3次元ボクセルデータ表示方法で生成された原3次元ボクセルデータの表示画像例である。
【図7】最大絶対値画像を例示的に示す図である。
【図8】発生確率を要素とする同時生起行列を示す図である。
【図9】本発明の3次元ボクセルデータ表示方法で計算された比誘電率に対する各代表値を表す図である。
【図10】本発明の3次元ボクセルデータ表示方法により得られた処理結果を示す表示画像例であり(地中の比誘電率は5)、(a)は平面画像、(b)は3 次元画像である。
【図11】従来技術の処理結果を示す表示画像例であり(地中の比誘電率は3)、(a)は平面画像、(b)は3 次元画像である。
【図12】従来技術の処理結果を示す表示画像例であり(地中の比誘電率は7)、(a)は平面画像、(b)は3 次元画像である。
【符号の説明】
1 土壌(媒質)
2 物体
3 3次元探査装置
4 入射波
5 反射波
10 送受信機
20 データ解析装置
21 データ処理部
21a メモリ
22 入力部
23 表示部
24 外部補助記憶部
25 3次元ボクセルデータ生成手段
27 最大絶対値抽出手段
28 平面配置手段
29 代表値計算手段
30 伝搬速度選択手段
31 表示手段
32 埋設管

Claims (5)

  1. 媒質表面から媒質中へ放射された波動信号の反射信号強度に基づいて生成された、前記媒質表面の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)の表示方法であって、
    前記反射信号強度からなる原3次元ボクセルデータに対してマイグレーション処理若しくは合成開口処理を、媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行して、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する工程と、
    前記伝搬速度毎の前記3次元ボクセルデータに対して、前記媒質表面の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する最大絶対値抽出工程と、
    前記最大絶対値抽出工程において抽出された前記媒質表面の位置(x,y)毎の最大絶対値を所定の平面に配置し、画像を形成する平面配置工程と、
    前記平面配置工程において形成された前記画像の分散値とコントラスト値とエントロピー値との少なくとも1つを代表値として計算する代表値計算工程と、
    前記複数の伝搬速度から、前記代表値計算工程において計算された前記代表値が極大となるときの伝搬速度を選択する伝搬速度選択工程と、
    前記伝搬速度選択工程において選択された前記伝搬速度に対応する、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値、若しくは前記3次元ボクセルデータを表示する表示工程とを包含する3次元ボクセルデータ表示方法。
  2. 前記最大絶対値抽出工程において、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値を抽出する際に、前記反射時間t軸方向における所定範囲外にある振幅値を除外することを特徴とする請求項1に記載の3次元ボクセルデータ表示方法。
  3. 前記最大絶対値抽出工程において、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値を抽出する際に、振幅値の極性が正または負のいずれかのボクセルを対象として抽出を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の3次元ボクセルデータ表示方法。
  4. 媒質表面から媒質中へ放射された波動信号の反射信号強度に基づいて生成された、前記媒質表面の位置(x,y)と反射時間tとの関数である3次元ボクセルデータ(x,y,t)の表示装置であって、
    前記反射信号強度からなる原3次元ボクセルデータに対してマイグレーション処理若しくは合成開口処理を、媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行して、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する3次元ボクセルデータ生成手段と、
    前記伝搬速度毎の前記3次元ボクセルデータに対して、前記媒質表面の位置(x,y)毎の反射時間t軸方向における振幅値の最大絶対値を抽出する最大絶対値抽出手段と、
    前記最大絶対値抽出手段によって抽出された前記媒質表面の位置(x,y)毎の最大絶対値を所定の平面に配置し、画像を形成する平面配置手段と、
    前記平面配置手段によって形成された前記画像の分散値とコントラスト値とエントロピー値との少なくとも1つを代表値として計算する代表値計算手段と、
    前記複数の伝搬速度から、前記代表値計算手段によって計算された前記代表値が極大となるときの伝搬速度を選択する伝搬速度選択手段と、
    前記伝搬速度選択手段によって選択された前記伝搬速度に対応する、前記媒質表面の位置(x,y)毎の前記最大絶対値、若しくは前記3次元ボクセルデータを表示する表示手段とを備えてなる3次元ボクセルデータ表示装置。
  5. 請求項1に記載の3次元ボクセルデータ表示方法における前記マイグレーション処理または前記合成開口処理を媒質中の任意に設定された複数の伝搬速度毎に実行し、前記伝搬速度毎に前記3次元ボクセルデータを生成する処理を1または2以上のコンピュータに実行させるためのプログラムと、前記各3次元ボクセルデータに対して、前記最大絶対値抽出工程、前記平面配置工程、および前記代表値計算工程を前記伝搬速度毎に前記コンピュータに実行させるためのプログラムと、前記伝搬速度選択工程および前記表示工程を前記コンピュータに実行させるためのプログラムとを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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