JP3408953B2 - エレベータの診断運転装置 - Google Patents

エレベータの診断運転装置

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JP3408953B2
JP3408953B2 JP26431497A JP26431497A JP3408953B2 JP 3408953 B2 JP3408953 B2 JP 3408953B2 JP 26431497 A JP26431497 A JP 26431497A JP 26431497 A JP26431497 A JP 26431497A JP 3408953 B2 JP3408953 B2 JP 3408953B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレベータの診断運
転装置に係わり、特に、エレベータの運行中にデータ収
集を行なって計測診断し故障を未然に防止するエレベー
タの診断運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エレベータに故障が発生する
と、多くの利用者に多大の迷惑をかけるばかりでなく、
故障の種類によっては利用者に危険を及ぼす場合があ
る。これに対処するため、従来、多数のエレベータを遠
隔的に監視する監視センタを備え、あるエレベータで予
め定められた重大事故に相当する事故が検出されると、
これを通信回線を介して監視センタに通報し、この通報
を受信した監視センタが安全確保のための所要の処置を
とるようにしている。これに加えて近年、エレベータの
運行中に運行制御に関する主接触器やロータリーエンコ
ーダ等の各種データを収集し、それらデータが予め設定
してある範囲内にあるか否か、また各種装置が正常に作
動するか否かを計測診断することにより、故障を未然に
防止しようとするエレベータの診断運転装置が用いられ
るようになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
エレベータの診断運転装置は、係員がその場にいない状
況下で行われるのが一般的であり、診断運転が正常に実
行されているか否かを確認することが行われていなかっ
たため、診断運転を実行している途中でトラブルが発生
した場合、診断運転が停滞したままとなってしまう。
【0004】本発明の目的とするところは、診断運転の
実行中にトラブルが発生した場合、簡単に平常運転に復
帰することができるようにしたエレベータの診断運転装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、所定の手順に従って乗りかごを動かして診
断運転を実施する診断運転装置を有するエレベータの診
断運転装置において、上記診断運転装置は、診断開始か
ら終了までの実行許容時間を設定する診断運転実行許容
時間設定手段と、上記診断運転を実行している時間が上
記実行許容時間を超過したとき、上記診断運転を中止し
平常運転状態に戻す復帰手段とを設け、かつ、上記診断
運転は、2種類以上の個別診断運転から成り、上記診断
運転実行許容時間設定手段は、各個別診断運転について
それぞれ実行許容時間を設定したことを特徴とする。
【0006】本発明によるエレベータの診断運転装置
は、上述のように診断運転実行許容時間設定手段によっ
て診断開始から終了までの実行許容時間を設定するよう
にし、診断運転を実行している時間が実行許容時間を超
過したとき、復帰手段によって診断運転を中止し平常運
転状態に戻すようにしたため、診断運転を実行している
途中でトラブルが発生しても、診断運転を実行している
時間が実行許容時間を超過したとき、平常運転状態に復
帰するから、従来のように診断運転が停滞したままとな
ってしまうことを防止することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
によって説明する。図1は本発明の一実施の形態による
エレベータの診断運転装置のブロック図である。エレベ
ータ1には、診断運転装置3と、エレベータ制御装置1
1から各種データを採取すると共に故障が検出された場
合に監視センタ2へこれを通報する図示しない装置が備
えられており、診断運転装置3には電話回線などの通信
回線を介して監視センタ2が接続されている。
【0008】エレベータ1は、巻上機5に巻掛けたロー
プ6の一端に乗りかご13を連結すると共に、他端にカ
ウンタウエイト14を連結しており、巻上機に連結した
電動機12をエレベータ制御装置11で制御してエレベ
ータ1の昇降運転を制御するように構成されている。こ
の電動機12の回転軸の回転は図示しないロータリーエ
ンコーダ(以下、REと称す)によって監視され、また
乗りかご13が何等かの原因により最下階および最上階
で停止することができずに走行し過ぎたのをダウンリミ
ットスイッチ(以下、DLSと称す)15およびアップ
リミットスイッチ(以下、ULSと称す)16にて検出
して、電動機12に与えられているエレベータ制御装置
11からの信号を強制的に停止させるための安全装置を
構成している。
【0009】診断運転装置3は、通信部31、診断運転
指令部32、診断運転設定記憶部33、診断結果記憶部
34、高速運転指令部35、低速運転指令部36、タイ
マ37、診断部38で構成されている。診断運転指令部
32は高速運転指令部35または低速運転指令部36を
介してエレベータ制御装置11へ指令を与えて診断のた
めの運転を実施させる機能を有している。また、診断部
38は、前述の診断のための運転により収集したエレベ
ータ制御装置11からの各種データに基づいて診断を実
施し、その結果を診断結果記憶部34へ記憶させる。さ
らに、診断結果記憶部34に記憶した結果は、通信部3
1により通信回線4を介して監視センタ2に送信できる
ようになっている。
【0010】図9は、診断運転設定記憶部33に予め設
定しておくと共に、診断運転に関する診断マスターデー
タを記憶する診断マスターデータテーブル6を示してい
る。この診断マスターデータ6には、高速診断運転およ
び低速診断運転をどのように実施するのか否かを区別す
るための診断運転モード6a、診断運転を無人の状態で
実施させるため診断運転開始前におけるエレベータ1の
かご呼びおよびホール呼びのない状態がどれだけ継続し
たかを判断する呼びなし時限6b、診断運転の実施が可
能な時間範囲を判断するための開始時刻6cおよび終了
時刻6d、診断運転の実施日を指定するための日付A6
eおよび日付B6f、診断運転を実施する階床がそのエ
レベータ1のどの階床範囲で実施するかを指定するため
の上階6gおよび下階6hがある。上述の診断運転モー
ド6aが高速診断運転と低速運転の両方を実施するモー
ドの場合、診断運転を実施する階床の上階6gおよび下
階6hには、エレベータ1における最上階および最下階
を設定するようにしてあり、また診断運転モード6aが
高速診断運転のみ実施するモードの場合には、診断運転
を実施する階床の上階6gおよび下階6hとして、エレ
ベータ1における任意の階床を設定できるようにしてあ
る。
【0011】図10は、診断運転を実施したことによ
り、診断部38から出力された診断結果を格納する診断
結果記憶部34内の格納テーブル7を示し、診断結果と
しては高速運転指令部35による高速走行時における乗
りかご13の乗り心地が反映される上昇運転時の加速時
間7aおよび下降運転時の加速時間7b、上昇運転時の
加速終了後の定常速度7c、下降運転時の加速終了後の
定常速度7d、上昇運転時の目的階への到着前に減速し
ている間の減速時間7e、下降運転時の目的階への到着
前に減速している間の減速時間7f、上昇運転時の目的
階到着時の着床レベル7g、下降運転時の目的階到着時
の着床レベル7h、ドア開閉の性能として診断運転を実
施する上階および下階におけるドア開閉時間7k〜7
m、低速運転指令部36による低速走行時におけるDL
S15の動作位置7jおよびULS16の動作位置7i
などがある。
【0012】図11は、診断運転の進行状況をコード化
したステータスと、そのステータスにおける意味および
処理時間の上限である実行許容時間を示しており、開始
から終了までの実行許容時間を設定する診断運転実行許
容時間設定手段によって構成されている。これら診断運
転の進行状況と実行許容時間は、診断運転設定記憶部3
3に記憶されているもので、以下ステータスと称する。
【0013】図12は、上述した高速診断運転および低
速診断運転を一ケ月当たり何回実施するかなどの実施パ
ターンを区別するための診断運転の動作パターンをコー
ド化したデータであり、診断運転設定記憶部33に記憶
しているもので、以下診断運転モードと称す。また図1
3は、診断運転を実施中のエレベータ1に何等かの異常
発生や、強制的に診断運転を中止させる必要があった場
合などに対応するために、診断運転指令部32が高速運
転指令部35または低速運転指令部36への指令を禁止
する条件を示しており、この条件も診断運転設定記憶部
33に記憶している。
【0014】次に、エレベータの診断運転装置による診
断動作を説明する。診断運転指令部32は、図2に示し
た処理1、処理2、処理3、処理4を同時に行ない、か
つ各処理を繰り返し実行させるようになっている。例え
ば、処理1が実行されて後述する処理内容が完了した場
合は、再度、処理1を実行させるようになっている。
【0015】先ず、処理1を説明すると、診断運転指令
部32が診断運転設定記憶部33に記憶している前述の
診断マスターデータに従い、高速運転指令部35および
低速運転指令部36を介してエレベータ1を運転制御す
る。このときのフローチャートを図3に示している。処
理1が実行されると、ステップS101として現在の日
時が診断マスターデータに登録してある診断運転開始日
で、かつ診断運転実施が可能な時間範囲か否かを判定す
る。診断運転実施が可能な時間範囲であればステップS
102に進むが、そうでない場合は診断運転を実施して
はいけないので図5に示すステップS136に進み、ス
テータスとして診断運転と無関係なコード「0」を記憶
させて、処理1を終了し再度ステップS101から処理
が繰り返される。
【0016】ステップS102に進んだ場合、エレベー
タ1の利用客がいないかどうかを判断するため、図9の
呼び無し継続時間6bが予め設定してある呼び無し時限
以上として成立するか否かを判断する。フローチャート
には記していないが、乗りかご13のドアとそれに連動
する乗り場ドアが開いている場合、呼び無し時限は成立
せず、呼び無し時限が成立するのは前述のドアが閉まっ
ていることが前提である。従って、頻繁にかご呼びやホ
ール呼びが登録されていると当然のごとく呼び無し時限
は成立せず、こうした状況では、前述の場合と同様にス
テップS136に進み処理1を終了する。
【0017】反対にかご呼びやホール呼びの登録がある
一定期間以上発生している場合、呼び無し時限が成立し
たとしてステップS103に進み、診断運転設定記憶部
33に記憶している診断マスターデータ6の診断運転モ
ード6aを参照する。続いてステップS104で、ステ
ップS103で参照した診断運転モード6aが何かを判
定する。その結果、図12に示した診断運転モード
「3」または「4」である場合、高速診断運転のみであ
るから図5のステップS127に進む。しかし、診断運
転モード「1」または「2」である場合、低速診断運転
と高速診断運転を実施するので、ステップS105に進
む。このステップS105からステップS108の手前
までは、エレベータ1を診断運転するために乗りかご1
3を診断運転する最下階に位置させるための処理を示し
ている。ステップS105では診断運転を開始するスタ
ート階として診断運転設定記憶部33に記憶している最
下階に乗りかご13が位置しているか判断し、その位置
にあると判断した場合はステップS108に進み、一
方、その位置にないと判断した場合は乗りかご13を前
述の最下階に位置させるためにステップS106に進
み、高速運転指令部35は最下階の呼び登録を行なうと
共に、図11のステータス「1」をセットした後、ステ
ップS107に進む。
【0018】ステップS107では、ステップS106
で登録した最下階の呼びで乗りかご13が最下階に位置
しているか否かを判定し、位置していなければ最下階に
位置するまでの間判定を繰り返し行ない、位置している
と判断したときにはステップS108に進む。ステップ
S108からステップS115までは、前述のDLS1
5を診断する処理を示しているが、DLS15の診断の
際には、動作位置を正確に計測するために最下階の着床
レベルを基準としてDLS15から一旦離れる方向に所
定距離動かしてから測定を開始するようにしてある。従
って、ステップS108ではドアが閉まっていることを
確認した後に低速診断運転指令部36がエレベータ1に
対して低速の上昇運転指令を出力し、ステータス「2」
をセットする。その後、ステップS109で、ステップ
S108の指令における前述の所定距離として乗りかご
13が400mm上昇するまで処理を待ち、400mm
に達した時点でステップS110に進み、低速診断運転
指令部36はエレベータ1に対する低速の上昇運転指令
を停止させる。その後、DLS15の動作位置を計測す
べく低速運転指令部36は低速による下降運転指令を出
力し、乗りかご13を下降させる。ステップS111で
は、ステップS110による乗りかご13の下降により
DLS15が動作するまで待ち、動作したときステップ
S112によって低速診断運転指令部36からエレベー
タ1に対する低速の下降運転指令を停止させる。その
後、乗りかご13を最下階レベルに位置させるために、
図4のステップS113では低速診断運転指令部36に
よってエレベータ1へ低速の上昇運転指令を出力する。
ステップS114では乗りかご13が最下階レベルに位
置するまで判定を繰り返し行ない、最下階レベルに位置
したと判定されると、ステップS115にて低速診断運
転指令部36はエレベータ1への上昇運転指令を停止す
る。
【0019】続いて、ステップS116からステップS
117では、ULS16の診断を実施するために乗りか
ご13を最上階に位置させる処理を行なう。先ず、ステ
ップS116では高速運転指令部35が最上階の呼び登
録を行なうと共に、ステータス「3」をセットしステッ
プS117に進む。ステップS117では、ステップS
116で登録した最上階の呼びで、乗りかご13が最上
階に位置しているか否かを判定し、位置していなければ
最上階に位置するまでの間判定を繰り返し行ない、位置
していると判定したときにステップS118に進む。ス
テップS118では、DLS15の診断処理であるステ
ップS108からステップS115に準じて、上昇は下
降に、最下階は最上階に、DLSはULSにそれぞれ読
み替えて同様の処理としてULS16の診断を行ない、
乗りかご13を最上階レベルに位置させる。ULS16
の診断の場合におけるステップS108と同様の処理で
はステータス「4」をセットする。
【0020】図5に示したステップS119からステッ
プS135Bは、高速走行時における乗り心地に関する
診断を示しており、ステップS119からステップS1
20では高速診断運転を行なうスタート基準として乗り
かご13を最下階に位置させる処理を行なう。
【0021】ステップS119では、高速運転指令部3
5が最下階の呼び登録を行なうと共に、ステータス
「5」をセットし、ステップS120に進む。ステップ
S120では、ステップS119で登録した最下階の呼
びで、乗りかご13が最下階に位置しているか否かを判
定し、位置していないと判定したときは最下階に位置す
るまでの間判定を繰り返し行ない、位置していると判定
したときはステップS121に進む。ステップS121
からステップS126Bまでは、最下階から最上階への
高速上昇運転による高速診断と、最上階から最下階への
高速下降運転による高速診断の処理手順を記したもので
あり、先ず、ステップS121では、高速運転指令部3
5によって最上階の呼び登録を行なうと共に、ステータ
ス「6」をセットしステップS122に進む。ステップ
S122では、ステップS121で登録した最上階の呼
びで、乗りかご13が最上階に位置しているか否かを判
定し、位置していなければ最上階に位置するまでの間判
定を繰り返し行ない、位置していると判定したときステ
ップS123に進む。
【0022】最下階から最上階への高速上昇運転による
高速診断を、乗りかご13の中が無人である場合のみ有
効とするために、ステップS123ではステップS12
1およびステップS122により実施した高速上昇運転
が無人でストレート運転したか否かを診断運転指令部3
2が判断し、もし無人でなかった場合はステップS11
9に戻り、再度最下階から最上階への運転を行なう。
【0023】一方、無人でのストレート運転であった場
合は、高速診断を有効とし、ステップS124に進む。
ステップS124では、高速運転指令部35が最下階の
呼び登録を行なうと共に、ステータス「7」をセットし
ステップS125に進む。ステップS125ではステッ
プS124で登録した最下階の呼びで、乗りかご13が
最下階に位置しているか否かを判定し、位置していなけ
れば最下階に位置するまでの間判定を繰り返し行ない、
位置していると判定したときステップS126に進む。
ステップS126ではステップS123と同様に最上階
から最下階への高速下降運転による高速診断を乗りかご
13の中が無人である場合のみ有効とするため、乗りか
ご13内が無人であったか否かを判定する。無人でなか
った場合は最上階から高速下降運転による高速診断を再
度実施するために、ステップS126Aで高速運転指令
部35が最上階の呼び登録を行ない、ステップS126
Bにて乗りかご13が最上階に位置しているか否かを判
定し、位置していなければ最上階に位置するまでの間判
定を繰り返し行ない、位置していると判定したならステ
ップS124から再度実施する。一方、無人でのストレ
ート運転であった場合は、前述の高速診断を有効とし、
一連の診断運転は終了となるのでステップS136に進
む。
【0024】ステップS127からステップS135B
は、前述のステップS104で診断運転モード「3」ま
たは「4」である場合に処理する手順であり、低速診断
運転を実施せずに予め診断運転設定記憶部33に記憶し
てある診断運転上階および下階の間を、高速診断運転の
み実施する処理手順である。この場合、診断運転を開始
する準備として、乗りかご13が診断運転する下階に位
置しているか否かを判定する必要があり、ステップS1
27では、乗りかご13が下階に位置しているか否かを
診断運転指令部32で判定し、位置していない場合は、
ステップS128からステップS135Bにおいて、前
述のステップS119からステップS126Bと同様の
処理を行なう。一方、既に乗りかご13が診断運転する
下階に位置しているときは、ステップS128からステ
ップS129を実施せずにステップS130から、前述
のステップS121からの手順と同様に処理を行なう。
これまでの低速診断運転あるいは高速診断運転の一連の
処理が終了すると、ステップS136ではステータス
「0」をセットし処理1は終了となる。
【0025】次に、処理2について説明する。処理2
は、処理1でセットしていたステータスに従い、診断運
転指令部32によってそのステータス毎における実行許
容時間を設定するためのタイマのカウントアップとタイ
ムアウトフラグのオン・オフをセットするものである。
図6に示したステップS201では、現状がステータス
「1」であるか否かを判定し、ステータス「1」以外の
場合はステップS205に進む。一方、ステータス
「1」と判定した場合はステップS202に進み、ステ
ータス「1」用のタイムアウトタイマ(1)をカウント
アップし、ステップS203に進む。このステップS2
03ではタイムアウトタイマ(1)がそのステータス
「1」に対応したタイムアウト時限である3分以上か否
かを判定し、3分に達していない場合はステップS20
5に進む。一方、タイムアウトタイマ(1)が3分以上
カウントアップした場合は、利用客によるかご呼びなど
が多発して3分経過してもDLS15の診断のための最
下階到着ができなかったものと判断し、ステップS20
4にてタイムアウトフラグをオンする。このタイムアウ
トフラグをオンする結果、後述するように対応する実行
許容時間を経過したとして復帰手段が作動し、診断運転
指令部32を介してエレベータ制御装置11に平常運転
に復帰する指令を与えることになる。タイムアウトフラ
グをオンした後、ステップS205に進む。
【0026】ステップS205では、先のステップS2
01からステップS204で実施した処理と同様に、現
状がステータス「2」〜「7」のいずれかであるかを判
定し、ステータスが該当する場合、それに対応するステ
ータス毎のタイムアウトタイマをカウントアップする。
そして、その結果、各タイムアウトタイマがそれぞれの
タイムアウト時限以上であるか否かを判定し、タイムア
ウト時限以上であればタイムアウトフラグをオンさせる
ようにしている。
【0027】ステップS206は、診断運転時間に要す
る全ての時間がタイムアウトしていないか否かを判定す
るものであり、この場合も前述のステップS201から
ステップS205と同様に現状がステータス「1」〜
「7」のいずれであるか否かを判定し、該当しない場合
はステップS210に進む。一方、該当すると判断した
場合は、ステップS207に進み、ステータス「1〜
7」用のタイムアウトタイマ(8)をカウントアップし
ステップS208に進む。ステップS208では、タイ
ムアウトタイマ(8)がステータス「1」〜「7」の合
計したタイムアウトタイマが15分以上か否かを判定
し、15分に達していない場合はステップS210に進
む。一方、タイムアウトタイマ(8)が15分以上にカ
ウントアップした場合は、利用客によるかご呼び等が多
発し、15分経過しても診断運転が終了できなかったも
のと判断してステップS209にてタイムアウトフラグ
をオンする。ステップS210では、ステータス「0」
であるか否かを判定し、該当しない場合は処理2を終了
させ、処理2のステップS201から再度繰り返して実
施する。一方、該当する場合は、診断運転中ではないと
判断し、ステップS211にて前述のタイムアウトタイ
マ(1)〜(8)をゼロクリアし処理2を終了させ、処
理2のステップS201から再度繰り返し実施する。
【0028】次に、処理3について説明する。処理3の
診断運転処理部32が処理するものであり、診断運転を
実施中にエレベータ1に何等かの異常発生や強制的に診
断運転を中止させる必要があった場合などに、診断運転
指令部32が高速運転指令部35または低速運転指令部
36へ指令を禁止する手順を示している。先ず、図7に
示したステップS301で、現在診断運転中であるか否
かを判断するために、現状がステータス「1」〜「7」
のいずれかであるか否かを判定し、ステータス「1」〜
「7」のいずれでもない場合は診断運転中でないので処
理3を終了し、ステップS301から再度繰り返し実施
する。一方、ステータス「1〜7」である場合はステッ
プS302に進み、タイムアウトフラグがオンしている
か否かを判定する。タイムアウトフラグがオンしている
場合は、ステップS304に進み、診断運転を実行して
いる時間が全体の実行許容時間を超過したか、あるいは
個別の診断運転の実行時間がそれに対応する実行許容時
間を超過したとして復帰手段が作動し、診断運転を中止
して平常運転に戻すよう診断運転指令部32からエレベ
ータ制御装置11に指令を与える。
【0029】一方、タイムアウトフラグがオンしていな
い場合はステップS303に進み、図13に示す禁止条
件が成立しているか否かを判定し、どれか一つでも禁止
条件に該当する項目が成立したとき、禁止条件成立とし
ステップS304に進む。一方、禁止条件が一つも該当
しないときは、処理3を終了しステップS301から再
度繰り返し実施する。このステップS304に進んだ場
合、進行中の診断運転を中止するために診断運転指令部
32は高速運転指令部35または低速運転指令部36へ
の診断運転指令を解除する。
【0030】次に、処理4について説明する。処理4は
診断部38によって処理され、先ず、図8に示したステ
ップS401で現在が診断運転中であることを示すステ
ータス「2」「4」「6」「7」のいずれかであること
を判定し、もしこれに該当しない場合は処理4を終了、
ステップS401から再度繰り返し実施する。一方、ス
テータスがこれらのいずれかに該当する場合、ステップ
S402、ステップS403およびステップS404を
同時に処理する。ステップS402では、ULS16お
よびDLS15の診断を行なうようにしており、ステー
タス「2」または「4」のときには上述した処理1のス
テップS108〜S112によりDLS15の診断を行
ない、ステップS118によりULS16の診断処理を
実施する。その結果は、図10に示す診断結果記憶部3
4内の格納テーブルの該当するテーブル7i,7jに格
納する。
【0031】ステップS403では、走行性能の診断を
行なうようにしており、ステータス「6」または「7」
のときに診断処理を実施する。走行性能としては、乗り
かご13の乗り心地を反映させる上昇および下降運転時
の加速時間、加速終了後の定常速度、目的階到着前に減
速している間の減速時間、目的階到着時の着床レベルの
診断処理を実施し、その結果は、図10に示す診断結果
記憶部34内の格納テーブルの該当テーブル7a〜7h
に格納する。またステップS404では、ドア開閉性能
の診断を行なうようにしており、ステータス「6」また
は「7」のときに診断処理を実施する。ドア開閉性能と
しては、診断運転を実施する上階および下階におけるド
ア開閉時間を診断処理する。その結果も、図10に示す
診断結果記憶部34内の格納テーブルの該当するテーブ
ル7k〜7nに格納する。
【0032】上述の説明から分かるように、図11の各
ステータス「1」〜「7」および「1〜7」に対応する
タイムアウト時限として示す実行許容時間をそれぞれ予
め定めた診断運転実行許容時間設定手段を診断運転設定
記憶部33に設け、診断運転を実行している時間を計測
するタイマー手段37を用いて診断運転を実行している
時間がこの実行許容時間を超過したと判定したとき、診
断運転を中止して平常運転に戻す復帰手段を診断運転指
令部32に設け、この復帰手段は、実行許容時間が超過
したのをタイムアウトフラグがオンしているか否かによ
って判定するようにしている。具体的には、エレベータ
が診断運転中である場合、図11に示すように各ステー
タス「1」〜「7」に対応する実行許容時間をそれぞれ
タイムアウトタイマで計測するようにし、また診断運転
全体をステータス「1〜7」に対応する実行許容時間を
タイムアウトタイマで計測するようにし、実行許容時間
が超過したのをタイムアウトフラグがオンしているか否
かによって判定するようにしている。このように、タイ
ムアウトフラグがオンしている診断運転を実行している
時間が実行許容時間を超過したとき、診断運転を中止し
て平常運転に戻す復帰手段を作動させるため、診断運転
の実行途中において何等かのトラブルが発生したとして
も、診断運転が停滞してしまうことがなく平常運転に移
行することができる。
【0033】しかも、これらの診断結果を診断結果記憶
部34に記憶して通信部31から監視センタに発報する
こともできるので、診断結果とトラブル発生を容易に監
視することができる。このために、上述した実施の形態
では説明しなかったが、診断結果記憶部34には一連の
診断運転の実行記録来歴を格納するようにし、診断運転
の実行結果を確認できるようにすることができる。この
実行結果には、診断運転開始日時、診断運転終了までに
要した時間、正常終了したか否かを表すグラフ、正常終
了できなかった場合の原因フラグなどを含めることがで
きる。また、上述した本実施の形態では、ロープ式エレ
ベータについて説明したが、油圧式エレベータにおいて
も同様に適用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によるエレベ
ータの診断運転装置は、個別あるいは全体の診断運転に
対して実行許容時間をそれぞれ予め定めた診断運転実行
許容時間設定手段を設け、診断運転を実行している時間
がこの実行許容時間を超過したと判定したとき、診断運
転を中止して平常運転に戻す復帰手段を設けたため、診
断運転の実行途中において何等かのトラブルが発生した
としても、診断運転が停滞してしまうことがなく平常運
転に移行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるエレベータの診断
運転装置を示すブロック図である。
【図2】図1に示したエレベータの診断運転装置の処理
動作を示すフローチャートである。
【図3】図2に示したエレベータの診断運転装置の処理
1に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図4】図3に示したエレベータの診断運転装置の処理
1に対応する続く処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】図3に示したエレベータの診断運転装置の処理
1に対応するさらに続く処理動作を示すフローチャート
である。
【図6】図2に示したエレベータの診断運転装置の処理
2に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図7】図2に示したエレベータの診断運転装置の処理
3に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図8】図2に示したエレベータの診断運転装置の処理
4に対応する処理動作を示すフローチャートである。
【図9】図1に示したエレベータの診断運転装置の診断
マスターデータテーブルを示す平面図である。
【図10】図1に示したエレベータの診断運転装置の診
断結果を格納する格納テーブルを示す平面図である。
【図11】図1に示したエレベータの診断運転装置の診
断運転の進行状況と診断運転実行許容時間設定手段を示
す平面図である。
【図12】図1に示したエレベータの診断運転装置の診
断運転動作パターンを示す平面図である。
【図13】図1に示したエレベータの診断運転装置の診
断運転禁止条件を示す平面図である。
【符号の説明】
1 エレベータ 2 監視センタ 3 診断運転装置 11 エレベータ制御装置 13 乗りかご 15 ダウンリミットスイッチ 16 アップリミットスイッチ 32 診断運転指令部 33 診断運転設定記憶部 34 診断結果記憶部 35 高速運転指令部 36 低速運転指令部 38 診断部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−73780(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 3/00 B66B 5/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の手順に従って乗りかごを動かして
    診断運転を実施する診断運転装置を有するエレベータの
    診断運転装置において、 上記診断運転装置は、診断開始から終了までの実行許容
    時間を設定する診断運転実行許容時間設定手段と、上記
    診断運転を実行している時間が上記実行許容時間を超過
    したとき、上記診断運転を中止し平常運転状態に戻す復
    帰手段とを設け、かつ、上記診断運転は、2種類以上の
    個別診断運転から成り、上記診断運転実行許容時間設定
    手段は、各個別診断運転についてそれぞれ実行許容時間
    を設定したことを特徴とするエレベータの診断運転装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のものにおいて、上記各個
    別診断運転を連続して行なう一連の診断運転の実行許容
    時間を別に設定したことを特徴とするエレベータの診断
    運転装置。
  3. 【請求項3】 請求項1〜2記載のものにおいて、上記
    実行許容時間設定手段は、タイムアウトタイマである
    とを特徴とするエレベータの診断運転装置。
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