JP3408081B2 - アジャストナットの締付及び締付プリロードの測定方法並びに装置 - Google Patents

アジャストナットの締付及び締付プリロードの測定方法並びに装置

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JP3408081B2 JP26818596A JP26818596A JP3408081B2 JP 3408081 B2 JP3408081 B2 JP 3408081B2 JP 26818596 A JP26818596 A JP 26818596A JP 26818596 A JP26818596 A JP 26818596A JP 3408081 B2 JP3408081 B2 JP 3408081B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のアクスル等
におけるアジャストナットの締付を行いかつこの締付プ
リロードを測定する方法並びに装置に関し、特に、締付
及び締付プリロード測定作業性の向上及び締付プリロー
ド測定精度の向上を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のアクスル、例えば、フロントアク
スルは、図14に示すように構成されている。即ち、フ
ロントアクスル1は、アクスル本体2、ナックル3、タ
イロッド4及びハブ5によって構成されている。前記ナ
ックル3とアクスル本体2はキングピン6によって接続
されており、右側ナックルの動きはタイロッド4によっ
て左側ナックルに伝達される。前記ハブ5はナックル3
に対してインナとアウタの2つのテーパローラベアリン
グ7A,7Bで支持される。ナックル3の端部にはアジ
ャストナット13がねじ嵌合され、所定の締付力で締め
付けられる。又、ハブ5にはブレーキドラム8とディス
クホイール9とがハブボルト10と2つのナット11,
12によって共締めされており、ハブ5はブレーキドラ
ム8及びディスクホイール9と共に一体となって回転す
るようになっている(実開昭51−39901号公報及
び実開平2−121306号公報等参照)。
【0003】ところで、上記アジャストナット13は、
テーパローラベアリングに7B対して、所定の締付プリ
ロードとなるように締め付け、ブレーキドラム8の回転
トルクを適正にする必要がある。そこで、プリロード調
整作業を容易にすると共に、締付プリロード測定精度の
向上等を図る観点から、アジャストナット締付トルク制
御による締付プリロードの自動調整が行われていた(特
開平7−237402号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなアジャストナット締付トルク制御による自動調整に
あっては、テーパローラベアリング7Bが大型の場合に
は、アジャストナット締付トルクと締付プリロードとの
相関関係が弱く、締付プリロードにはバラツキが生じて
いた。
【0005】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、組立ライン上のワーク等に追従しながら、ア
ジャストナットの締め付けと締付プリロードの測定とを
プリロード制御により自動的に行う構成とすることで、
締付及び締付プリロード測定作業性の向上及び締付プリ
ロード測定精度の向上を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、回転部材を軸部材に対してベアリングで支持
し、該軸部材の端部にアジャストナットをねじ嵌合して
締め付けるようにしたワークに対して、前記アジャスト
ナットの締付を行いかつこの締付プリロードを測定する
方法であって、支持部に支持された複数のワーク位置に
追従して移動する締付手段によりアジャストナットの1
次締付を自動的に行う工程と、アジャストナットの締付
を自動的に戻す工程と、前記複数のワーク位置に追従し
て移動する回転手段により前記回転部材を慣らし回転し
つつ、前記締付手段によりアジャストナットの追い締め
を自動的に行う工程と、前記複数のワーク位置に追従し
て移動する締付プリロード測定手段により締付プリロー
ドを測定しつつ、締付プリロードが所定値になるまで前
記締付手段によりアジャストナットの締付を自動的に行
う工程と、を含んで構成した。
【0007】このようにすれば、例えば、締付トルクと
締付プリロードとの相関関係が弱い大型ベアリングを使
用していても、締付プリロードが適正値に設定される。
請求項2記載の発明は、アジャストナットの締付トルク
を検出する手段を備え、検出された締付トルク及び締付
プリロードを含む締付データを記録しかつ統計処理する
工程を含んで構成した。
【0008】このようにすれば、締付プリロードの適正
化がより確実に行われる。請求項3記載の発明は、回転
部材を軸部材に対してベアリングで支持し、該軸部材の
端部にアジャストナットをねじ嵌合して締め付けるよう
にしたワークに対して、前記アジャストナットの締付を
行いかつこの締付プリロードを測定する装置であって、
支持部に支持された複数のワーク位置に追従して移動す
る移動手段に支持される装置本体と、該装置本体に設け
られ、前記アジャストナットの締付を行う締付手段と、
アジャストナットの締付プリロードを測定する締付プリ
ロード測定手段と、締付プリロードを測定しつつ、締付
プリロードが所定値になるまで前記締付手段によりアジ
ャストナットの締付を行う締付制御手段と、を含んで構
成した。
【0009】このようにすれば、例えば、締付トルクと
締付プリロードとの相関関係が弱い大型ベアリングを使
用していても、締付プリロードが適正値に設定される。
請求項4記載の発明は、前記回転部材を回転させる回転
手段を前記装置本体に備え、前記締付プリロード測定手
段を、前記回転手段により回転部材を回転し、トルクセ
ンサにより該回転部材の回転トルクを検出する構成とし
た。
【0010】このようにすれば、締付プリロードの測定
が、回転部材の回転トルクから行われる。請求項5記載
の発明は、前記アジャストナットの締付トルクを検出す
る手段を備え、検出された締付トルク及び前記締付プリ
ロードを含む締付データを記録しかつ統計処理する手段
とを備えた。
【0011】このようにすれば、締付プリロードの適正
化がより確実に行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。図1〜図6は、本発明のアジャスト
ナットの締付及び締付プリロード測定装置の一実施例を
示す図である。図1において、この実施例のアジャスト
ナットは、車両のフロントアクスル20の回転部材とし
てのハブが、インナとアウタの2つのテーパローラベア
リングで支持された軸部材としてのナックルの端部にね
じ嵌合されて所定の締付力で締め付けられるものであ
る。
【0013】締付及び締付プリロード測定装置は、支持
部としての組立コンベア21に支持されたワークとして
の複数のフロントアクスル20位置に追従して移動する
移動手段22に支持される装置本体23と、前記アジャ
ストナットの締付を行う締付手段としての電動ナットラ
ンナー24と、前記ハブを回転させる回転手段25と、
アジャストナットの締付プリロードを測定する締付プリ
ロード測定手段26と、を含んで構成される。
【0014】本実施例においては、アジャストナットは
フロントアクスル20の左・右に設けられており、締付
及び締付プリロード測定装置は、両アジャストナットに
対応して左・右に一対設けられる。以下の説明において
は、一方の締付及び締付プリロード測定装置を対象とし
てのその構成を説明する。
【0015】前記移動手段22は、具体的に図2〜図5
に示すように構成される。前記組立コンベア21上方の
天井部27には、平行に離間して配置され、組立コンベ
ア21の延びる方向に沿って水平に延びる左・右一対の
走行レールとしてのIビーム28が固定取付されてい
る。各Iビーム28には、該Iビーム28に沿って走行
する左・右一対の走行装置29が装備されている。
【0016】この走行装置29は、Iビーム28の下端
部の左・右上面に夫々回転移動可能に設置される一対の
ガイドローラ30と、Iビーム28の下端部の下面に接
触する位置と該下面から下方に移動して離間する位置と
に移動可能に設置される駆動ローラ31と、該駆動ロー
ラ31を回転駆動するエアモータ32と、駆動ローラ3
1を前記2位置に選択的に動作させるエアシリンダ33
と、を含んで構成される。
【0017】この走行装置29の動作は、エアエアシリ
ンダ33を上昇動作させると、駆動ローラ31がIビー
ム28の下端部の下面から上方に移動して離間する位置
から該下面に接触する位置に移動する。ここで、エアモ
ータ32が回転駆動されることにより、駆動ローラ31
が回転し、これにより走行が開始される。図示しないリ
ミットスイッチによって走行装置29の所定位置への走
行が検知されると、前記エアモータ32が停止されると
共に、エアエアシリンダ33が下降動作され、駆動ロー
ラ31がIビーム28の下端部の下面から下方に移動し
て離間し、駆動ローラ31がフリーの状態となる。
【0018】かかる構成の左・右の走行装置29同士は
Iビーム28の延びる方向と直角な水平方向に延びる連
結部材34により相互に連結されている。この連結部材
34には、前記装置本体23を吊り下げ支持する支持部
材35が連結されている。この場合、前記連結部材34
に対して支持部材35の上端部が水平左・右方向にスラ
イド自由に支持され、該支持部材35をスライド動作さ
せる水平スライド装置36が設けられている。又、前記
支持部材35に対して装置本体23側の吊り下げ部材3
7の上端部が垂直上・下方向にスライド自由に支持さ
れ、該吊り下げ部材37をスライド動作させる垂直スラ
イド装置38が設けられている。
【0019】次に、前記電動ナットランナー24、前記
回転手段25及び締付プリロード測定手段26の構成を
具体的に図6に基づいて説明する。枠状に形成された装
置本体23の上部には、ナットランナー24の駆動用電
動モータ39が固定支持されている。この電動モータ3
9本体前端部には筒状の支持部材40が固定取付され、
この支持部材40は、装置本体23の前板部23Aの上
部に貫通支持される。電動モータ39の回転軸39Aは
前記支持部材40の内側を貫通して外部に突出されてい
る。この回転軸39Aの先端部には、アジャストナット
ソケット41が取り付けられている。
【0020】かかる構成要素により、電動ナットランナ
ー24が構成される。一方、前記支持部材40の外周部
には一対のベアリング42を介してプリロードパイプ4
3が回転自由に支承されている。このプリロードパイプ
43の先端部にはプリロードソケットベース44が固定
取付されている。このプリロードソケットベース44の
相対向する2位置には夫々水平方向に延びる一対のソケ
ットホルダ45が貫通取付されている。このソケットホ
ルダ45の先端部には夫々プリロードソケット46が取
り付けられている。このプリロードソケット46は、図
14に示したフロントアクスルにおけるナット11に嵌
挿可能である。
【0021】上記プリロードソケット46の回転駆動装
置は、ACサーボモータ47と、該ACサーボモータ4
7の回転駆動力をプリロードパイプ43に伝達するギヤ
式の動力伝達機構48とから構成される。前記ACサー
ボモータ47は、装置本体23の下部側に配設され、モ
ータサポート49により支持される。このACサーボモ
ータ47の回転軸47Aは装置本体23の前板部23A
の下部に貫通支持される。又、モータ47の回転軸47
Aの先端部にはドライブギヤ50が取り付けられてい
る。このドライブギヤ50は、前記プリロードパイプ4
3の後端部外周に取り付けられた被動ギヤとしてのプリ
ロードギヤ51に噛合する。従って、ACサーボモータ
47の回転駆動力は、ドライブギヤ50、プリロードギ
ヤ51を介してプリロードパイプ43に伝達され、該プ
リロードパイプ43が回転することによって、2つのソ
ケットホルダ45に取り付けられたプリロードソケット
46がナットランナー24のアジャストナットソケット
41回りを回転移動する。
【0022】かかる構成要素により、前記回転手段25
が構成される。又、前記装置本体23の後板部23Bに
は、フロントアクスル20のハブの回転トルクを検出す
るトルクセンサとしての歪ゲージ52が取り付けられて
おり、かかる構成により、締付プリロード測定手段26
が構成される。尚、図1及び図3において、53は装置
本体23上部に設けられた操作ボックスである。
【0023】次に、かかる締付及び締付プリロード測定
装置の制御構造について説明する。図7は制御構造を示
すブロック図である。右側(RH)の装置と左側(L
H)の装置は、夫々同一構造であり、夫々の装置におい
て、装置本体23のナットランナー24が設けられたナ
ット締付部Aに設けられ、アジャストナットの締付トル
クを検出する手段としての歪みゲージ及び締付角度を検
出する手段としてのエンコーダ54に入力され、該歪み
ゲージ及びエンコーダ54からの信号は、アンプ55及
びA/D変換器56を介してコントローラに内蔵された
コンピュータのCPU(中央処理演算装置)57に入力
される。又、装置本体23の回転手段25と歪ゲージ5
2とからなるプリロード測定部Bの該歪みゲージ52か
らの信号は、アンプ58及びA/D変換器59を介して
CPU57に入力される。更に、ABSセンサ発生電圧
を検出する手段60からの信号は、CPU57に入力さ
れる。
【0024】尚、前記ABSとは、車両の急制動時に前
後輪のロックを防止し、安定した制動と制動時の操縦安
定性を確保するために設けられる車両のアンチロック・
ブレーキ・システムのことであり、ABSセンサとは、
このシステムに使用される車速センサのことである。こ
の車速センサは、図示しないフロントアクスルのハブに
取り付けられて該ハブと一体に回転するロータとスピー
ドセンサ部とから構成されている。
【0025】前記CPU57からは、シーケンサ63
と、データ表示装置64と、締付トルク及びハブの回転
トルクを含む締付データと、ABSセンサ発生電圧デー
タを記録しかつ統計処理する装置65に制御信号が出力
される。前記シーケンサ63からの信号は、走行装置2
9、非常停止リミットスイッチ68、機種自動設定手段
69及びアクスル組立コンベア制御盤に夫々入力され
る。又、車両の仕様を指示する仕様指示装置70からの
信号が、機種自動設定手段69及び装置65に夫々入力
される。
【0026】次に、かかる構成の作用について説明す
る。図8は、アジャストナットの締付及び締付プリロー
ド測定作業を概略的に示したフローチャートである。ス
テップ1(図では、S1と略記する。以下同様)では、
ナットランナー24によりアジャストナットの1次締付
が行われる。ステップ2では、アジャストナットの締付
を自動的に戻す作業が行われる。ステップ3では、AC
サーボモータ47が駆動され、フロントアクスルにおけ
るナット11に嵌挿されたプリロードソケット46がア
ジャストナットソケット41回りを回転移動(例えば、
30rpm)することにより、ブレーキドラムが慣らし
回転されつつ、ステップ4でアジャストナットの追い締
めが行われる。ステップ5では、プリロード測定を行う
べく、ブレーキドラムの回転を低速回転(例えば、3〜
5rpm)にする。ステップ6では、ハブの回転トルク
の検出(プリロード測定)及びABSセンサ電圧検出を
行いながら、ハブの回転トルクが所定値になるまでナッ
トランナー24によりアジャストナットを締め付ける。
ステップ7では、ハブの回転トルクに基づいて締付プリ
ロードが適正であるか否かが判定され、締付プリロード
が不足している場合には、ステップ6へと戻り再度アジ
ャストナットの締め付けを行う。この際、アジャストナ
ットの締付トルク、ABSセンサ発生電圧及び締付プリ
ロードのデータが記録され統計処理される。
【0027】図9は、上記1次締付、締付戻し、追い締
め及び締付プリロード測定中の締付に対してのアジャス
トナットの締付トルクを検出する歪ゲージ54及びハブ
の回転トルク(プリロード)を検出する歪ゲージ52か
らの出力信号(センサ電圧)の時間に対する変化を示し
ている。即ち、アジャストナットの締付トルクを検出す
る歪ゲージ54からの出力があるときは、ナットランナ
ー24が作動しているときを示しており、プリロード測
定を行う歪ゲージ52からの出力があるときは、ブレー
キドラムが回転していることを示している。そして、プ
リロード測定中にプリロードが所定値PSEになるまで
アジャストナットを締め付けた後、所定時間(本実施例
では、5秒間)継続してプリロード測定値が所定範囲内
にあれば、締付プリロードが適正であると判断してい
る。
【0028】図10〜図12は、かかるアジャストナッ
トの締付及び締付プリロード測定装置の制御内容の詳細
を説明するフローチャートであり、ナット締付部A、プ
リロード測定部B、シーケンサ63、コントローラ及び
データ記憶部に分けて夫々の機能を順に説明してある。
ステップ11において機種が選択される。ステップ12
では、ナットランナー(以下「N/R」と記す)24の
ON信号を出力し、ステップ13でN/R24が正転さ
れる。ステップ14では、アジャストナットの1次締付
の表示及び1次締付が完了したか否かの判定がなされ
る。ステップ15では、N/R24のOFF信号が出力
され、ステップ16でN/R24が停止される。ステッ
プ17ではN/R24の逆転信号が出力され、ステップ
18でN/R24が逆転される(残留トルク除去)。ス
テップ19では、残留トルク及びアジャストナット戻し
角度が確認され、ステップ20に進んでN/R24のO
FF信号が出力され、ステップ21でN/R24が停止
される。ステップ22では、サーボモータ47のON信
号が出力され、ステップ23でサーボモータ47が高速
回転(例えば、30rpm)される。ステップ24で
は、N/R24のON信号が出力され、ステップ25で
N/R24が正転される。ステップ26では、アジャス
トナットのトルクの判定がなされる。ステップ27で
は、アジャストナットの追い締めの表示及び追い締めが
完了したか否かの判定がなされる。ステップ28では、
N/R24のOFF信号が出力され、ステップ29にて
N/R24が停止される。ステップ30では、ABSの
有無のモード選択がなされ、ABS有りでは、ステップ
31に進んでABSセンサ電圧測定信号が出力され、ス
テップ32にてABSセンサ電圧の判定が行われると共
に、データメモリ側でABSセンサ電圧が記憶される。
ステップ33では、プリロード測定信号が出力され、ス
テップ34にてサーボモータ47が低速回転(例えば、
3〜5rpm)される。ステップ35では、N/R24
のON信号が出力され、ステップ36にてN/R24が
正転される。ステップ37では、測定されるプリロード
値が所定値になったか否かを判定し、プリロード値がO
Kであると、データメモリ側でプリロード値が記憶され
ると共に、ステップ38にてN/R24のOFF信号が
出力され、ステップ39にてN/R24が停止される。
ステップ40では、サーボモータ47のOFF信号が出
力され、ステップ41にてサーボモータ47が停止され
る。ステップ42では、N/R24及びサーボモータ4
7の逆転信号が出力され、ステップ43にてN/R24
及びサーボモータ47が逆転される(残留応力除去)。
ステップ44では装置を後退し、ステップ45にて装置
の後退端を確認する。ステップ46では、データメモリ
側に記憶したABSセンサ電圧及びプリロード値に基づ
いて総合判定を行い、OKであれば、ステップ47で装
置を原位置に復帰させ、ステップ48で原位置を確認し
て、フローを終了する。又、NGであれば、ステップ4
9でNG表示を行い、ステップ50でブザーを鳴らし、
フローを終了する。
【0029】尚、ステップ35〜ステップ39の処理が
締付制御手段に相当する。かかる構成によると、組立ラ
イン上のフロントアクスルシャフトに追従しながら、ア
ジャストナットの締付と締付プリロードの測定とを自動
的に行うことができ、作業にあたって、かんやこつ等が
不要となり、特に熟練を要しない。従って、面倒で手間
のかかる作業が不要であり、作業時間の短縮化を図れ、
作業性の向上を図ることができ、締付プリロードの測定
精度も向上する。
【0030】更に、アジャストナットの締付は、ナット
ランナーにより自動的に行われるから、重筋作業を廃止
でき、締付に際して作業者毎にバラツキが生じることも
ない。特に、アジャストナットの締め付けを行う際、締
付プリロードを測定しつつ、締付プリロードが所定値に
なるまでアジャストナットを締め付けるようにしたか
ら、例えば、締付トルクと締付プリロードとの相関関係
が弱い大型ベアリングを使用していても、締付プリロー
ドを適正値に設定することが容易となり、品質の安定化
を図ることができる。そして、締付プリロードを適正値
に設定できる結果、締付プリロード過大によるベアリン
グの焼付発生、締付プリロード不足によるベアリングの
ガタや破損の発生という事態を防止することができる。
【0031】又、1次締付、ブレーキドラム慣らし回転
を含む追い締め、プリロード測定を行いつつプリロード
が所定値になるような締付を行うようにしたから、テー
パローラベアリングを早期になじませることができ、締
付プリロードの適正化をより確実に行うことができる。
更に、締付データの記録と統計処理を行うようにしたか
ら、締付プリロードの適正化をより確実に行うことがで
きる。
【0032】尚、上記の実施例のように、ABSセンサ
電圧を測定し、これも記録と統計処理を行うようにすれ
ば、重要保安部品であるブレーキシステムの品質確認を
行え、品質向上に有効的である。尚、上記の実施例にお
いては、フロントアクスルのアジャストナットに本発明
を適用した例について説明したが、リヤアクスルのアジ
ャストナットにも同様に本発明を適用することができ
る。この場合、フロントアクスルとリヤアクスルのアジ
ャストナット締付部の構成は基本的に相違するが、アジ
ャストナットソケットを交換すれば同一の装置で締付及
び締付プリロード測定を実行できる。
【0033】この場合、アジャストナットソケット41
を次のように構成すれば、フロントアクスルとリヤアク
スルのアジャストナット締付部を共通使用することがで
きる。即ち、図13において、アジャストナットソケッ
ト41を、内側ソケット部41Aと、該内側ソケット部
41A外周に摺動自由に嵌挿される外側ソケット部41
Bと、内側ソケット41A外周に組み付けられ、外側ソ
ケット部41Bを常時は前方向に押圧付勢するスプリン
グ41Cと、外側ソケット部41Bに組み付けられ、内
側ソケット部41Aに対してスライド移動可能なソケッ
トセンタ41Dと、から構成する。
【0034】従って、フロントアクスルAのアジャスト
ナットb締付時には、図13(A)のようにナックルセ
ンタaによりソケットセンタ41Dを押し込むことによ
り、アジャストナットbを内側ソケット部41Aに嵌合
でき、リヤアクスルBのアジャストナットc締付時に
は、図13(B)のように外側ソケット部41Bがスプ
リング41Cの弾性付勢力により前進し、アジャストナ
ットcを外側ソケット部41Bに嵌合できる。
【0035】又、車両のアクスルに限らず、回転部材を
軸部材に対してベアリングで支持し、該軸部材の端部に
アジャストナットをねじ嵌合して締め付けるようにした
その他のワークに対しても適用することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、組立ライン上のワーク等に追従しながら、
締付プリロードを測定しつつ、締付プリロードが所定値
になるまでアジャストナットを自動的に締め付けるアジ
ャストナットの締付方法としたから、例えば、締付トル
クと締付プリロードとの相関関係が弱い大型ベアリング
を使用していても、締付プリロードを適正値に設定する
ことが容易となり、締付及び締付プリロード測定作業の
向上及び締付プリロード測定精度の向上を図ることがで
きる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、アジャスト
ナットの締付トルク及び締付プリロードを含む締付デー
タを記録しかつ統計処理する工程を含むようにしたか
ら、締付プリロードの適正化をより確実に行うことがで
きる。請求項3記載の発明によれば、組立ライン上のワ
ーク等に追従しながら、締付プリロードを測定しつつ、
締付プリロードが所定値になるまでアジャストナットを
自動的に締め付けるようにしたから、例えば、締付トル
クと締付プリロードとの相関関係が弱い大型ベアリング
を使用していても、締付プリロードを適正値に設定する
ことが容易となり、締付及び締付プリロード測定作業の
向上及び締付プリロード測定精度の向上を図ることがで
きる。
【0038】請求項4記載の発明によれば、締付プリロ
ードの測定を、回転部材の回転トルクから容易に行うこ
とができる。請求項5記載の発明によれば、アジャスト
ナットの締付トルク及び締付プリロードを含む締付デー
タを記録しかつ統計処理する手段を備えるようにしたか
ら、締付プリロードの適正化をより確実に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のアジャストナットの締付及び締付プ
リロード測定装置の一実施例の全体を示す正面図
【図2】 同上実施例の移動手段の構成を説明する概略
斜視図
【図3】 同上実施例の移動手段の構成を説明する図
で、(A)は正面図、(B)は右側面図、(C)は左側
面図
【図4】 同上の移動手段における走行装置の構成を説
明する正面図
【図5】 その側面図
【図6】 同上実施例のナットランナーの構成を示す正
面図
【図7】 同上実施例の制御構造を示すブロック図
【図8】 アジャストナットの締付及び締付プリロード
測定作業を概略的に示したフローチャート
【図9】 1次締付、締付戻し、追い締め及び締付プリ
ロード測定中の締付に対してのセンサ電圧の変化を示す
特性図
【図10】 アジャストナットの締付及び締付プリロード
測定作業を詳細に示したフローチャート
【図11】 アジャストナットの締付及び締付プリロード
測定作業を詳細に示したフローチャート
【図12】 アジャストナットの締付及び締付プリロード
測定作業を詳細に示したフローチャート
【図13】 アジャストナットソケットの応用例を説明す
る図
【図14】 フロントアクスルの構成を説明する図
【符号の説明】
20 フロントアクスル 21 組立コンベア 22 移動手段 23 装置本体 24 ナットランナー 25 回転手段 26 プリロード測定手段

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転部材を軸部材に対してベアリングで支
    持し、該軸部材の端部にアジャストナットをねじ嵌合し
    て締め付けるようにしたワークに対して、前記アジャス
    トナットの締付を行いかつこの締付プリロードを測定す
    る方法であって、 支持部に支持された複数のワーク位置に追従して移動す
    る締付手段によりアジャストナットの1次締付を自動的
    に行う工程と、アジャストナットの締付を自動的に戻す
    工程と、前記複数のワーク位置に追従して移動する回転
    手段により前記回転部材を慣らし回転しつつ、前記締付
    手段によりアジャストナットの追い締めを自動的に行う
    工程と、前記複数のワーク位置に追従して移動する締付
    プリロード測定手段により締付プリロードを測定しつ
    つ、締付プリロードが所定値になるまで前記締付手段に
    よりアジャストナットの締付を自動的に行う工程と、を
    含んで構成されることを特徴とするアジャストナットの
    締付及び締付プリロード測定方法。
  2. 【請求項2】アジャストナットの締付トルクを検出する
    手段を備え、 検出された締付トルク及び締付プリロードを含む締付デ
    ータを記録しかつ統計処理する工程を含んで構成される
    ことを特徴とする請求項1記載のアジャストナットの締
    付及び締付プリロード測定方法。
  3. 【請求項3】回転部材を軸部材に対してベアリングで支
    持し、該軸部材の端部にアジャストナットをねじ嵌合し
    て締め付けるようにしたワークに対して、前記アジャス
    トナットの締付を行いかつこの締付プリロードを測定す
    る装置であって、 支持部に支持された複数のワーク位置に追従して移動す
    る移動手段に支持される装置本体と、該装置本体に設け
    られ、前記アジャストナットの締付を行う締付手段と、
    アジャストナットの締付プリロードを測定する締付プリ
    ロード測定手段と、締付プリロードを測定しつつ、締付
    プリロードが所定値になるまで前記締付手段によりアジ
    ャストナットの締付を行う締付制御手段と、を含んで構
    成されることを特徴とするアジャストナットの締付及び
    締付プリロード測定装置。
  4. 【請求項4】前記回転部材を回転させる回転手段を前記
    装置本体に備え、 前記締付プリロード測定手段は、前記回転手段により回
    転部材を回転し、トルクセンサにより該回転部材の回転
    トルクを検出する構成であることを特徴とする請求項3
    記載のアジャストナットの締付及び締付プリロード測定
    装置。
  5. 【請求項5】前記アジャストナットの締付トルクを検出
    する手段を備え、 検出された締付トルク及び前記締付プリロードを含む締
    付データを記録しかつ統計処理する手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項3又は4に記載のアジャストナット
    の締付及び締付プリロード測定装置。
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