JP3536707B2 - 車両の車速及び制動力の試験装置 - Google Patents

車両の車速及び制動力の試験装置

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JP3536707B2 JP04881499A JP4881499A JP3536707B2 JP 3536707 B2 JP3536707 B2 JP 3536707B2 JP 04881499 A JP04881499 A JP 04881499A JP 4881499 A JP4881499 A JP 4881499A JP 3536707 B2 JP3536707 B2 JP 3536707B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の車速及び制動
力を測定する試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これに関連する従来の車速及び制動力の
試験装置が実開昭59−64547号公報に記載されて
おり、その試験装置の平面図及び使用状態図が図6、図
7に示されている。前記試験装置1は車検場等において
自動車Wのブレーキ試験とスピードメータ試験を行う複
合試験装置であり、ブレーキローラ2とスピードローラ
4とが協働して自動車Wの後輪Ws(駆動輪)を支持す
る構造である。
【0003】前記ブレーキローラ2は自動車Wの制動力
測定に使用されるローラであり、内装ローラ(図示され
ていない)と外装ローラ2aとの二重構造である。そし
て、前記内装ローラと外装ローラ2aとがワンウエイク
ラッチ3によって連結されている。この構造により、内
装ローラが回転するとその回転力は外装ローラ2aに伝
達されるが、外装ローラ2aが内装ローラより高速で同
方向に回転する場合にはその外装ローラ2aの回転力は
内装ローラに伝達されない。前記ブレーキローラ2は、
図6に示されるように、左右のローラが独立しており、
各々のブレーキローラ2の内装ローラが制動力測定装置
5に連結されている。また、制動力測定装置5にはモー
タ5m及びブレーキメータ6が接続されている。
【0004】前記スピードローラ4は自動車Wのスピー
ド測定に使用されるローラであり、一方のスピードロー
ラ4の回転軸4rにその回転速度を測定するための発電
機4hが連結されている。なお、発電機4hの出力信号
はスピードメータ4sに入力される。また、左右のスピ
ードローラ4の間にはそれぞれのスピードローラ4を連
結状態あるいは独立状態に切替えるための電磁クラッチ
7が取付けられている。
【0005】前記試験装置1によって自動車Wのブレー
キ試験を行う場合には、電磁クラッチ7を開放した状態
で、図7に示されるように、自動車Wの後輪Wrをブレ
ーキローラ2とスピードローラ4とに載せる。なお、こ
のとき自動車Wの後輪Wrは回転フリーの状態に保持さ
れている。次に、モータ5mにより制動力測定装置5を
駆動させてブレーキローラ2を回転させる。これによっ
て、後輪Wrが回転するとともにその後輪を支えるスピ
ードローラ4が回転する。この状態で、自動車Wのブレ
ーキ操作を行い、ブレーキローラ2に加わる制動力を制
動力測定装置5及びブレーキメータ6によって測定す
る。
【0006】また、前記試験装置1によって自動車Wの
スピード試験を行う場合には、電磁クラッチ7を連結し
た状態で、自動車Wを運転して後輪Wrを回転させる。
これによって、ブレーキローラ2の外装ローラ2aがワ
ンウエイクラッチ3の働きで内装ローラに対して空転す
るとともに、左右のスピードローラ4が回転する。そし
て、そのスピードローラ4の回転速度を発電機4h、ス
ピードメータ4sで計測し、その計測値を自動車Wのス
ピードメータと照合する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した試験装置1で
は、ブレーキローラ2を内装ローラと外装ローラ2aと
の二重構造にし、さらに両ローラの間にワンウエイクラ
ッチ3を装着することにより、前記ブレーキローラ2を
ブレーキ試験とスピード試験とに兼用できるようにして
いる。しかし、ブレーキローラ2は、ワンウエイクラッ
チ3を備えているため一定方向にしか回転させることが
できず、正逆両方向のブレーキ試験及びスピード試験を
行おうとすればブレーキローラ2が二本必要となる。即
ち、一本の車輪Wrに対して二本のブレーキローラ2と
一本のスピードローラ4が必要になり、設備コストが高
くなる。また、ブレーキローラ2は二重構造であるた
め、構造が複雑であり、メンテナンスに手間が掛かると
ともに、製作コストも高くなる。
【0008】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の技術的課題は、同一ローラ
で車速試験と制動力試験とを実施できるようにして、試
験装置の構造を簡単にし、メンテナンスの手間を軽減す
るとともに、設備コストを低減させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題は、各請求
項の発明によって解決される。請求項1の発明は、車両
の車輪を載せた状態でその車輪と共に回転するローラ
と、前記ローラに連結されており、車速試験時に回転フ
リーの状態に保持され、そのローラと共に回転する構成
であり、制動力試験時に駆動させられることで、前記ロ
ーラに回転力を付与する構成のモータと、前記モータの
負荷電流を測定する電流測定手段と、前記ローラの回転
角度を測定する角度測定手段とを有している。本発明に
よると、車速試験時にモータは回転フリーの状態に保持
され、そのローラと共に回転する構成である。即ち、車
速試験時に車両を運転して駆動輪でローラを回転させる
際に、モータもローラと共に回転するようになる。この
ため、車速試験時に角度測定手段によってローラの単位
時間当たりの回転角度を測定し、この測定値から車両の
車速を求めることが可能になる。また、制動力試験時に
モータはローラに回転力を付与するように駆動される。
即ち、制動力試験時にモータによってローラを回転さ
せ、さらにそのローラによって車両の車輪を回転させる
ことができる。このため、前記ローラによって車輪を所
定速度で回転させ、この状態で車両のブレーキを踏んで
ローラの回転速度を減速させ、このときのモータの負荷
電流の変化からブレーキの制動力を求めることができ
る。さらに、ブレーキを踏んでからローラが停止するま
でのローラの回転角度から車両の停止距離を求めること
ができる。このように、同一ローラで車速試験と制動力
試験とを実施することができるため、試験装置の構造が
簡単になり、メンテナンスの手間を軽減できるととも
に、設備コストを低減させることができる。
【0010】請求項2の発明では、角度測定手段として
モータに内蔵されたエンコーダが使用されている。請求
項3の発明によると、車両の各々の車輪は前後一対のロ
ーラ上に載せられる構成であり、前後一対のローラが等
しい速度で回転するように同期ベルトによって連結され
ている。請求項4の発明は、車両の左前輪が載せられる
ローラと右前輪が載せられるローラとを支持する前部架
台と、車両の左後輪が載せられるローラと右後輪が載せ
られるローラとを支持する後部架台と、前記後部架台に
対して前部架台を移動させ、車両の前輪から後輪までの
距離に合わせて、前部架台のローラから後部架台のロー
ラまでの距離を調整する移動シリンダとを有している。
請求項5の発明は、車両を持ち上げてローラに加わる車
両の重量を減少させるリフター機構を備えている。本発
明により、低摩擦道路等における制動力試験を実施する
ことが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1から図5に基づいて本
発明の一の実施の形態に係る車両の車速及び制動力の試
験装置の説明を行う。前記車両の車速及び制動力の試験
装置は前輪駆動車の車速試験及び制動力試験を行う試験
装置であり、図1に前記試験装置の側面図、図2に前記
試験装置の平面図、図3に図1のI I I ‐I I I矢視
図、図4に図1のIV‐IV矢視図が示されている。また、
図5は、前記試験装置のリフター機構を表す模式図であ
る。ここで、前記試験装置の前後方向(図1の左右方
向)をX方向、試験装置の幅方向(図1の紙面垂直方
向)をY方向、高さ方向をZ方向として以後の説明を行
う。
【0012】前記車速及び制動力の試験装置10はベー
ス架台12を備えており、そのベース架台12の前部上
面に一対のX軸レール12rが敷設されている。そし
て、前記X軸レール12r上に摺動子13sを介して前
部架台13が載置されている。また、前記ベース架台1
2の後部上面には固定式の後部架台14が設置されてお
り、その後部架台14の下部の前側中央に移動シリンダ
14yが取付けられている。前記移動シリンダ14y
は、前部架台13と後部架台14とのX方向の距離を自
動車Wの前輪〜後輪間の距離に合わせて調整するための
シリンダであり、その移動シリンダ14yによって駆動
される連結ロッド14bの一端が前部架台13に連結さ
れている。この構造により、移動シリンダ14yが動作
することにより前部架台13がX軸レール12rに沿っ
て移動し、前部架台13と後部架台14とのX方向の距
離が調整される。
【0013】前部架台13は、自動車Wの左前輪Wff
を載せる一対の第一前部ローラ21と、同じく右前輪W
frを載せる一対の第二前部ローラ22等を支持する架
台であり、図1に示されるように、階段状に製作されて
いる。一対の第一前部ローラ21は第一前部軸受け23
によって等しい高さでY軸方向に支持されており、その
第一前部軸受け23が前部架台13の上部平面13uに
おける左側所定位置に設置されている。一対の第一前部
ローラ21は二本の同期ベルト21b(図2参照)によ
ってローラ両端が連結されており、後側の第一前部ロー
ラ21の回転軸21jが第一前部駆動ベルト21mによ
って第一前部モータ25に連結されている。また、前側
の第一前部ローラ21の回転軸21jが第一クラッチベ
ルト21kによってクラッチ機構27に連結されてい
る。
【0014】同様に、一対の第二前部ローラ22は第二
前部軸受け24(図3参照)によって等しい高さでY軸
方向に支持されており、その第二前部軸受け24が第一
前部軸受け23とセンターラインCを挟んで対称位置に
設置されている(図2参照)。一対の第二前部ローラ2
2は同じく二本の同期ベルト22bによってローラ両端
が連結されており、後側の第二前部ローラ22の回転軸
22jが第二前部駆動ベルト22mによって第二前部モ
ータ26に連結されている。また、前側の第二前部ロー
ラ22の回転軸22jが第二クラッチベルト22kによ
ってクラッチ機構27に連結されている。なお、図2で
は、第一前部軸受け23及び第二前部軸受け24等は省
略されている。
【0015】前記第一前部モータ25及び第二前部モー
タ26には回転角度を計測するエンコーダ(図示されて
いない)が内蔵されており、そのエンコーダの信号が制
御盤(図示されていない)に入力される。前記制御盤は
エンコーダからの回転角度信号に基づいてローラ21,
22の回転角度及び自動車Wの車速を演算する手段を備
えている。また、前記制御盤は前記モータ25,26の
負荷電流を測定する電流測定手段と、制動時の自動車W
の車速減少に伴う前記モータ25,26の負荷電流の増
加分から左前輪Wffと右前輪Wfrとの制動力を演算
する制動力演算手段を備えている。
【0016】前記クラッチ機構27は第一前部ローラ2
1と第二前部ローラ22とを連結させたり、その連結を
解除する機構であり、車速試験のときに連結状態、制動
力試験のときに連結解除状態に保持される。ここで、第
一前部駆動ベルト21m、第二前部駆動ベルト22m及
び第一クラッチベルト21k、第二クラッチベルト22
kはテンションローラ29によって常に一定の張力が付
与され、滑り等が生じないようになっている。
【0017】後部架台14は、自動車Wの左後輪Wrf
を載せる一対の第一後部ローラ31と、同じく右後輪W
rrを載せる一対の第二後部ローラ32等を支持する架
台であり、その上面14uの高さが前部架台13の上部
平面13uと等しい高さに設定されている。一対の第一
後部ローラ31は第一後部軸受け33によって等しい高
さでY軸方向に支持されており、その第一後部軸受け3
3が後部架台14の上面14uの左側所定位置に設置さ
れている。一対の第一後部ローラ31は二本の同期ベル
ト31bによってローラ両端が連結されており、前側の
第一後部ローラ31の回転軸31jが第一後部駆動ベル
ト31mによって第一後部モータ35と連結されてい
る。
【0018】同様に、一対の第二後部ローラ32は第一
後部軸受け34(図4参照)によって等しい高さでY軸
方向に支持されており、その第二後部軸受け34が第一
後部軸受け33とセンターラインCを挟んで対称位置に
設置されている(図2参照)。一対の第二後部ローラ3
2は二本の同期ベルト32bによってローラ両端が連結
されており、前側の第二後部ローラ32の回転軸32j
が第二後部駆動ベルト32mによって第二後部モータ3
6に接続されている。
【0019】ここで、前記モータ35,36の負荷電流
と、左後輪Wrf及び右後輪Wrrの制動力は前述のよ
うに制御盤の電流測定手段及び制動力演算手段によって
求められる。なお、第一後部駆動ベルト31m及び第二
後部駆動ベルト32mはテンションローラ39によって
常に一定の張力が付与されて、滑り等が生じないように
なっている。
【0020】後部架台14の後方には、図5に略示され
るように、リフター機構40が設置されている。リフタ
ー機構40は自動車Wを持ち上げてローラ21,22,
31,32に加わる重量を減少させることにより、雪道
等における低摩擦道路の制動力試験を実施するためのも
のである。次に、低摩擦道路における制動力試験の考え
かたを説明する。自動車Wの制動力は車輪と路面との間
の摩擦力Fに等しいと考えられるため、自動車Wの重量
をG、路面と車輪との間の摩擦係数をμとすれば、制動
力F=μGで表される。低摩擦道路の場合、摩擦係数μ
xが通常の路面と比較して小さくなるため、それに比例
して制動力Fxも小さくなる。
【0021】仮に、低摩擦道路と車輪との間の摩擦係数
μxを0.2μとすれば、制動力Fxは0.2μGとなる。即
ち、結果的には摩擦係数μを変化させずに自動車Wの重
量Gを0.2倍した場合の制動力Fに等しくなる。この低
摩擦道路の状態を前記試験装置10のローラ21,2
2,31,32で実現しようとする場合、車輪Wff等
とローラ21等との摩擦係数μを変化させることは難し
いため、リフター機構40で自動車Wを持ち上げてその
自動車Wの重量Gを減少させ、模擬的に低摩擦道路の状
態を実現するものである。
【0022】次に、本実施の形態に係る車両の車速及び
制動力の試験装置10の動作説明を行う。最初に、車速
試験を行う場合を説明する。先ず、試験する自動車W
(前輪駆動車)の種類に応じて移動シリンダ14yによ
り前部架台13と後部架台14とのX方向の距離を調整
する。次に、試験する自動車Wをローラ21,22,3
1,32に載置する。なお、第一前部モータ25と第二
前部モータ26とは回転フリーの状態に保持されてお
り、クラッチ機構27は連結状態に保持されている。
【0023】この状態で、自動車Wを運転して駆動輪で
ある左右の前輪Wff,Wfrで第一前部ローラ21と
第二前部ローラ22を回転させる。ここで、一対の第一
前部ローラ21は同期ベルト21bによって連結されて
いるため、前後の第一前部ローラ21は等しい速度で回
転する。同様に一対の第二前部ローラ22も同期ベルト
22bによって連結されているため、前後の第二前部ロ
ーラ22は等しい速度で回転する。
【0024】前記第一前部ローラ21及び第二前部ロー
ラ22の回転は第一クラッチベルト21k、第二クラッ
チベルト22kによってクラッチ機構27に伝達され
る。ここで、前記クラッチ機構27は連結状態に保持さ
れているため、第一前部ローラ21と第二前部ローラ2
2とは等しい速度で回転する。このように、クラッチ機
構27を連結させるのは、左前輪Wffと右前輪Wfr
とに回転のバラツキがあるのが普通であるため、クラッ
チ機構27で左右の前部ローラ21,22の回転バラツ
キを吸収するためである。
【0025】また、第一前部ローラ21と第二前部ロー
ラ22との回転は第一前部駆動ベルト21m、第二前部
駆動ベルト22mによってそれぞれ第一前部モータ2
5、第二前部モータ26に伝達され、第一前部モータ2
5、第二前部モータ26の回転角度が内蔵されたエンコ
ーダによって測定される。そして、前記制御盤において
エンコーダの測定値に基づいて第一前部ローラ21と第
二前部ローラ22との回転速度、即ち、自動車Wの車速
が演算される。さらに、前記エンコーダにより求められ
た車速と自動車Wの速度計の車速とが照合されて、自動
車Wの速度計がチェックされる。即ち、前記エンコーダ
及び制御盤等が本発明の角度測定手段に相当する。
【0026】次に、一般道路における制動力試験を行う
場合を説明する。先ず、試験する自動車W(前輪駆動
車)に応じて前部架台13と後部架台14とのX方向の
距離を調整し、その自動車Wをローラ21,22,3
1,32に載置する。次に、自動車Wの前輪Wff,W
fr及び後輪Wrf,Wrrを回転フリーの状態に保持
するとともに、前記クラッチ機構27の連結を解除す
る。なお、クラッチ機構27の連結を解除するのは、四
輪それぞれの制動力を測定するためである。次に、この
状態で、前部モータ25,26及び後部モータ35,3
6を駆動させる。
【0027】第一前部モータ25の回転は第一駆動ベル
ト21mによって後側の第一前部ローラ21に伝達さ
れ、その後側の第一前部ローラ21の回転が同期ベルト
21bによって前側の第一前部ローラ21に伝達され
る。そして、一対の第一前部ローラ21が回転すること
によって、自動車Wの左前輪Wffが所定の速度で回転
する。なお、第二前部モータ26、第一後部モータ35
及び第二後部モータ36の回転がそれぞれ自動車Wの右
前輪Wfr、左後輪Wrf及び右後輪Wrrに伝達され
る様子も上記した左前輪Wffの場合と全く同様であ
る。
【0028】このようにして、自動車Wの左前輪Wf
f、右前輪Wfr、左後輪Wrf及び右後輪Wrrが回
転して車速が所定速度まで上昇すると、自動車Wのブレ
ーキが踏まれる。そして、このときのローラ21,2
2,31,32の回転数減少に伴う第一前部モータ2
5、第二前部モータ26、第一後部モータ35及び第二
後部モータ36の負荷電流の増加分が電流測定手段によ
って測定され、その負荷電流の変化から自動車Wの各々
の車輪Wff,Wfr,Wrf,Wrrにおける制動力
が求められる。さらに、前記ブレーキを踏んでから車輪
Wff,Wfr,Wrf,Wrrが(ローラ21,2
2,31,32)止まるまでの停止距離も前記エンコー
ダの回転角度から求められる。
【0029】次に、低摩擦道路における制動力試験を行
う場合を説明する。先ず、試験する自動車W(前輪駆動
車)に応じて前部架台13と後部架台14とのX方向の
距離を調整し、その自動車Wをローラ21,22,3
1,32に載置する。このとき、リフター機構40によ
り自動車Wを持ち上げながらその自動車Wの重量Gを減
少させ、前述のように、模擬的に低摩擦道路の状態を作
りだす。以下、制動力試験の方法は一般道路における制
動力試験の方法と同様である。
【0030】このように、本実施の形態に係る車両の車
速及び制動力の試験装置10によると、同じ種類のロー
ラ21,22,31,32で車速試験と制動力試験とを
実施することができ、さらに前記ローラ21,22,3
1,32は車輪Wff,Wfr,Wrf,Wrrを載せ
て回転するだけの簡単な構造であるため、試験装置の構
造が従来よりも簡単になり、メンテナンスの手間を軽減
できるとともに、設備コストを低減させることができ
る。また、リフター機構40で自動車Wを支えて前記ロ
ーラ21,22,31,32に加わる自動車Wの重量を
減少させることができるため、模擬的に低摩擦道路を実
現することができ、低摩擦道路における制動力試験を実
施することが可能になる。
【0031】なお、本実施の形態に係る車両の車速及び
制動力の試験装置10は前輪駆動車を試験する装置の例
を説明したが、ローラ21,22,31,32は正転、
逆転が可能なため、例えば、後部架台14側のローラ3
1,32に車両の前輪を載せ、前部架台13側のローラ
21,22に車両の後輪を載せるようにすれば、後輪駆
動車の車速及び制動力試験を実施することも可能であ
る。さらに、車両の前進あるいは後退における車速及び
制動力の試験を実施することも可能である。
【0032】また、本実施の形態に係る車速及び制動力
試験10では、一台のリフター機構40で自動車Wの全
体を持ち上げて低摩擦道路における制動力試験を実施す
る例を示したが、二台のリフター機構を使用することに
より自動車Wの片側を別々に持ち上げ、例えば左側の車
輪が低摩擦道路、右側の車輪が一般道路を走行する場
合、あるいは右側の車輪が低摩擦道路、左側の車輪が一
般道路を走行する場合の制動力の試験を実施することも
可能である。これによって、ブレーキ時における自動車
Wの曲がり走行性能を把握できる。
【0033】
【発明の効果】本発明によると、同一ローラで車速試験
と制動力試験とを実施することができ、さらに前記ロー
ラは車輪を載せて回転するだけの簡単な構造であるた
め、車速及び制動力の試験装置の構造が従来よりも簡単
になり、メンテナンスの手間を軽減できるとともに、設
備コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施の形態に係る車両の車速及び
制動力の試験装置の側面図である。
【図2】本発明の一の実施の形態に係る車両の車速及び
制動力の試験装置の平面図である。
【図3】図1のI I I− I I I矢視図である。
【図4】図1のIV− IV矢視図である。
【図5】本発明の一の実施の形態に係る車両の車速及び
制動力の試験装置のリフター機構を表す模式図である。
【図6】従来の車両の車速及び制動力の試験装置を表す
平面図である。
【図7】従来の車両の車速及び制動力の試験装置におけ
る使用状態を表す側面図である。
【符号の説明】
21 第一前部ローラ 22 第二前部ローラ 31 第一後部ローラ 32 第二後部ローラ 25 第一前部モータ 26 第二前部モータ 35 第一後部モータ 36 第二後部モータ 40 リフター機構

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の車輪を載せた状態でその車輪と共
    に回転するローラと、 前記ローラに連結されており、車速試験時に回転フリー
    の状態に保持され、そのローラと共に回転する構成であ
    り、制動力試験時に駆動させられることで、前記ローラ
    に回転力を付与する構成のモータと、 前記モータの負荷電流を測定する電流測定手段と、 前記ローラの回転角度を測定する角度測定手段と、 を有する車両の車速及び制動力の試験装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両の車速及び制
    動力の試験装置であって、 角度測定手段としてモータに内蔵されたエンコーダが使
    用されていることを特徴とする車両の車速及び制動力の
    試験装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれかに記載
    された車両の車速及び制動力の試験装置であって、 車両の各々の車輪は前後一対のローラ上に載せられる構
    成であり、前後一対のローラが等しい速度で回転するよ
    うに同期ベルトによって連結されていることを特徴とす
    る車両の車速及び制動力の試験装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    された車両の車速及び制動力の試験装置であって、 車両の左前輪が載せられるローラと右前輪が載せられる
    ローラとを支持する前部架台と、 車両の左後輪が載せられるローラと右後輪が載せられる
    ローラとを支持する後部架台と、 前記後部架台に対して前部架台を移動させ、車両の前輪
    から後輪までの距離に合わせて、前部架台のローラから
    後部架台のローラまでの距離を調整する移動シリンダ
    と、 を有することを特徴とする車両の車速及び制動力の試験
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかに記載
    された車両の車速及び制動力の試験装置であって、 車両を持ち上げて ローラに加わる車両の重量を減少させ
    リフター機構を備えていることを特徴とする車両の車
    速及び制動力の試験装置。
JP04881499A 1999-02-25 1999-02-25 車両の車速及び制動力の試験装置 Expired - Lifetime JP3536707B2 (ja)

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