JP3677104B2 - 複合試験装置とその電気慣性制御方法 - Google Patents

複合試験装置とその電気慣性制御方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪速度に対応させてブレーキ力を制御するアンチロックブレーキシステム(以下ABSという)及びアンチスリップレギュレーション(以下ASRという)の作動状態を検査するABS及びASR試験装置及びその試験方法に関し、詳しくは、実路面走行時と同じく、車輪とそれらを載置回転させる平行回転ローラとの間に小スリップを起こさせ、ABS及びASR機能を見る車体慣性制御に係わるものと、前記平行回転ローラと車輪との間のスリップがないようにし、ブレーキ液圧やエンジントルクの変化に基づく車輪の加減速の変化に応じて定常走行トルクを得るようモータトルクを制御し、試験車輪を実走行時と同様加減速させそれに追従するABS及びASR機能を検証する車輪速度追従制御に係わる複合試験装置及びその試験方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、左右の前後輪の車輪速度を個々に検出する車輪速度センサと、ブレーキ信号をコンピュータに送るスイッチ手段と、選択されたコンピュータよりの制御信号に基づいてブレーキシリンダ等に供給するブレーキ液圧の制御を行なうアクチュエータとを個々に設け、コンピュータ側で前記各車輪毎のセンサよりの車輪速度信号に基づいて、車速度及び路面の状況に応じた適切なブレーキ力を得るための制御信号をアクチュエータに送信し、該制御信号に基づいてアクチュエータのモード調整を行いながら、個々の車輪速度が車両速度に対し大きく落ち込んだ(車輪がロック状態に近づいた)場合にはブレーキシリンダ等に供給するブレーキ液圧を減圧して制動力を緩和し、また車輪速度が車両速度に近づいた場合はブレーキシリンダ等に供給するブレーキ液圧を増圧して制動力を高める等の動作を繰り返しながら急ブレーキ時の不本意な車両の偏向を未然に防止すべく、最適な制動動作を得るようにしたABSは公知である。
また、駆動輪の駆動力をコントロールし車輪の空転を防ぎ適切な駆動力を確保するシステムがある。例えば、駆動輪の片輪だけが空転した場合、左右の車輪速度を比較して空転し始める車輪に制動を掛け反対輪の駆動力を確保する。また、駆動輪の両輪がスリップした場合、コンピュータは駆動側と非駆動側との極端な回転差を判断しエンジンコントロールバルブを制御しエンジン出力を制御するようにしたものが上記システムに相当しASRとして公知である。
そしてこのようなABSやASRを組み込んだ車両は、特に連結車、大型バスの分野で急速に普及の時代に入って居り、前記ABSやASRが円滑に作動してるか否かを判別するための複合試験装置及びその試験方法の開発が強く望まれてきている。
【0003】
上記複合試験装置としては、倒えば、特開平5ー256734号公報に開示されている提案がある。
上記提案に係わる複合試験装置は、車両の前後輪の各車輪を載置する4対の平行ローラよりなる試験用台車を備え、その主要構成は、前記ローラには各車輪速度を検出する速度センサと、各テスト項目に応じて設定値を入力する設定器と、前記速度センサからの検出信号を演算処理をしその演算処理値と前記設定器から選択されたテスト項目の設定値とを比較し合否を判断する演算制御装置とからなる。
そして、ASRのテストの場合は、駆動車輪と停止駆動車輪との間において駆動車輪の速度が設定器に入力した許容速度差の範囲にあるかどうかで当該車両のASR機能の作用の有無を判断するようにしてある。
また、ABSのテストの場合は、車両の車輪をそれぞれ各ローラ上に載置し各車輪が所定の同一速度になるまで回転させ、各ローラの連結クラッチを断にしそれぞれが自由回転状態とし、車両にブレーキを作動させる。ついで、前記演算制御装置は、前記4輪の各制動距離を算出し、これら4輪の制動距離の差が前記設定器に入力してある許容制動距離差の範囲内にあるか否かにより当該車両のABS機能の作用の有無を判断するようにしてある。
【0004】
また、模擬的シュミレーションにおけるABS検査装置としては、本発明者が先に特願平4ー139764号として図6に示す装置構成を提案している。
即ち上記提案の構成において、ABS機能の検査装置は、平行に配置した一対の回転ローラ101、102を車輪3の取り付け位置に対応する位置にそれぞれ配置し、該回転ローラ対101、102上に車輪3を直交させて載設可能に構成するとともに、前記回転ローラ対101、102の内一の回転ローラ101にプーリ150/ベルト160を介してモータ104に連結して駆動ローラ101を形成するとともに、他側を非拘束状態の従動ローラ102を形成する。
この場合前記従動ローラ102は駆動輪101とプーリ/ベルトを介して連結し、両回転ローラ101、102が同一周速度で回転可能に構成し、前記回転ローラ101、102対はいずれも軸受け107により回転可能に2点支持されている。
【0005】
そして、上記回転ローラ101、102対は2輪駆動の場合は左右に、また4輪駆動の場合は左右前後の車輪取り付け位置と対応する箇所に、また必要により移動可能に配設するとともに、前記回転ローラ101、102のうち左右に位置する駆動ローラ101間は電磁クラッチ119により一体的に連結され互いに同期して回転可能に構成されている。
また前記両回転ローラ101、102に挟まれる空域には、前記101、102と平行に配設された検知ローラを含む検知機構110が配設されている。
上記検知機構110は、図6に示すように前記回転ローラ101、102より小径に形成された検知ローラ111が軸受け112を介して回転自在に配置され、該検知ローラ111の一の軸端側に回転数を検出するパルス計113を設け、他の軸端側にフライホイール114を取り付けるとともに、該フライホイール114と検知ローラ111との間にはトルクメータ115が取り付けてある。
そしてこれらはホルダ116を介して車輪離接方向に揺動自在に一体的に組み付けられ、その構成は図7に示すように、前記ホルダ116は従動ローラ102を挟んでその反対側に位置する固定支持部123、支点122を介して車輪離接方向に揺動するアーム121に軸支されるとともに、該アーム121の先端に液圧シリンダ124のピストン軸端125を取り付け、車輪径の大きさに係わりなく前記検知ローラ111を所定圧で接触できるようにしてある。
【0006】
即ち、上記提案におけるABS検査装置にあつては、各1対ずつの平行受支ローラ間にあって車両の車輪を受支させ、かつ一方の受支ローラを外部から駆動させて当該車輪を回転させるとともに、受支された車輪に対し回転検出ローラを接圧して従動回転させ、従動回転に伴う慣性回転を生じさせ、前記車輪の回転速度が定常状態に移行したのち、当該回転速度を維持したままで車輪に制動動作を与え、当該制動状態に対応して、回転検出ローラと前記フライホイールからなる慣性回転手段間に生ずる駆動トルクの変動と、車輪回転数の変化によってABS制御の作動状態を判定するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
然し、上記特開平5ー256734号公報に開示されている複合試験装置に係わる提案は、単にASR及びABS機能の作用が存在してるかどうかの大まかの判定をするだけで、実路面走行時の車輪挙動を、特に急ブレーキやアクセル操作後の車輪挙動につきASR及びABS機能を検証分析することについては全く言及されていない。
また、上記特願平4ー139764号公報に開示されているABS試験装置や従来より使用されてきた機械フライホイール式試験装置は、被試験車両の車体慣性(車重)に応じてフライホイールの切り替えや増減する必要があり、時間と手間及び管理の煩雑を伴うものである。また、きめ細かな車重設定をするには多種類のフライホイールの用意が必要で、従来の試験装置を使用してのABS機能の検証は不正確なものとならざるを得ない状況である。
まして、車輪速度の減速のみならず加速を繰り返し行なう車輪速度追従方式の場合は高速度でトルクの制御を行なう必要があり従来の機械式では実現不可能であった。
【0008】
そこで、本発明のうち請求項1記載の発明は、実路面走行時と同様の車輪の挙動を試験用台車上に再現してABS及びASRの機能を検証分析できる複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0009】
本発明のうち請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の目的の実路面走行時の状態をABS及びASRに対応して実現させるべく、車輪と試験用台車のローラ間に低摩擦係数を形成する実路面同様の摩擦係数を持つように構成して車輪の挙動を試験台車上に再現し、実走行時と同様の車体慣性を試験車輪に与え各車輪毎にABS及びASRの機能を検証分析できる複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0010】
本発明のうち請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の目的の実路面走行時の状態をABS及びASRに対応して実現させるべく、車輪と試験用台車のローラ間に高摩擦係数を持つように構成して車輪の挙動を試験台車上に再現し、実走行時と同様の加減速を与え各車輪毎にABS及びASRの機能を検証分析できる複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0011】
本発明のうち請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明により被試験車両の各車輪のABS機能を検証する電気慣性制御方法の提供を目的としたものでる。
【0012】
本発明のうち請求項5記載の発明は、請求項3記載の発明により被試験車両の各車輪のABS機能を検証する電気慣性制御方法の提供を目的としたものでる。
【0013】
本発明のうち請求項6記載の発明は、請求項2記載の発明により被試験車両の各車輪のASR機能を検証する電気慣性制御方法の提供を目的としたものでる。
【0014】
本発明のうち請求項7記載の発明は、請求項3記載の発明により被試験車両の各車輪のASR機能を検証する電気慣性制御方法の提供を目的としたものでる。
【0015】
本発明のうち請求項8記載の発明は、請求項1記載の発明において速度設定部の別の態様を備えるようにした複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0016】
本発明のうち請求項9記載の発明は、請求項2記載の発明において車重設定部の別の態様を備えるようにした複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0017】
本発明のうち請求項10記載の発明は、請求項3記載の発明において、トルク設定部の別の態様を備えるようにした複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0018】
本発明のうち請求項11記載の発明は、請求項2及び請求項3記載の発明において、機械系損失補正部の別の態様を備えるようにした複合試験装置の提供を目的としたものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、
本発明のうちで請求項1記載の発明は、
被試験車両を載置して実路面走行を模擬する模擬車台と該車台を実路摩擦係数相当に制御する電気慣性制御回路とよりなり、
前記模擬車台は、車両の左右の前後輪のそれぞれを載置する4対の平行回転ローラと、
前記各対の平行回転ローラの少なくとも一に可変速駆動モータを連結して駆動ローラとした速度検出器付き可変速の駆動モータと、
他の従動ローラに設けた速度検出器と、
前記各対の駆動ローラと従動ローラとが同一周辺速度で回転できるようにしたタイミングベルトを設ける構成とし、
前記電気慣性制御回路は、速度制御用の速度設定部と、該設定部の速度設定値により速度指令を出力する運転ロジックと、前記速度指令と前記速度検出器付き可変速の駆動モータの速度検出値との偏差に比例したトルク指令をベクトル制御部に出力する速度調節部と、前記トルク指令を制限するトルク制限回路とからなり、
前記トルク制限回路は、ブレーキまたはアクセルにより惹起される加減速度を演算する加減速度演算部と、該速度演算部の出力に基づいて慣性トルク演算または走行トルク演算を行い、この演算値をトルク制限回路の出力とすることを特徴とする。
【0020】
また、請求項2記載の発明は、
模擬車台の回転ローラは、低摩擦係数を形成し実路面と同じ摩擦係数を持つように構成し、
トルク制限回路は、モータの実速度を検出する速度検出器よりブレーキ時及びアクセル時の加減速度を演算する加減速度(例えばABSのときは減速度、ASRのときは加速度)演算部と、慣性トルク演算部とより構成し、
慣性トルク演算部には、車重設定部よりの入力系とモータ及びローラを含む機械系慣性分の入力系と機械系損失分の入力系を設け、前記加減速度により車体慣性トルク分及び機械系慣性トルク分と機械系損失トルク分を演算して前記速度調節部より出力するトルク指令をABSのときは+、ASRのときは−制御するように構成し、
ローラ加減速に応じた車体慣性重量に比例するトルクを出力できるようにした複合試験装置を特徴とするものである。
【0021】
また、請求項3記載の発明は、
模擬車台の回転ローラは、高摩擦係数を持つように構成し、
トルク制限回路は、モータの実速度を検出する速度検出器よりブレーキ時及びアクセル時の加減速度を演算する加減速度演算部と、走行トルク演算部とより構成し、
走行トルク演算部には、モータ及びローラを含む機械系慣性分の入力系と機械系損失分入力系と定常走行に必要とする走行トルクを車両別に設定するトルク設定部とを設け、前記加減速による機械系慣性トルク分と機械損失トルク分とトルク設定部よりの定常走行トルク分を加算し、前記速度調節部より出力するトルク指令を制御するように構成し、
試験車輪の急激な加減速に対しても、常に一定の走行トルクを車輪に与える事ができるようにした複合試験装置を特徴としたものである。
【0022】
また、請求項4記載の発明は、
模擬車台に4輪車両を載置させ、前記電気慣性制御回路により前記車台の可変速モータを駆動させ、載置した車両の前後輪を所定速度で回転させ、その状態を維持したままで運転者により当該車両に急ブレーキを操作後、前記前後輪と回転ローラ間の低摩擦係数による小スリップを起こさせ、ブレーキ力による回転ローラの減速度を演算して車体慣性重量に比例したトルクを前記駆動モータに出力させ、急ブレーキ操作後の車輪挙動を実路面走行時と同様に検証できるようにした電気制御方法を、特徴としたものである。
【0023】
また、請求項5記載の発明は、
模擬車台に4輪車両を載置させ、前記電気慣性制御回路により前記車台の可変速モータを駆動させ、載置した車両の前後輪を所定速度で回転させ、その状態を維持したままで運転者により当該車両に急ブレーキを操作後、前記前後輪と回転ローラ間の高摩擦係数によるスリップを介在させない状態で、ブレーキ液圧の変化による車輪の加減速度の急激な変化に対しても常に一定の走行トルクを試験車輪に与えるようにモータのトルクを制御し、試験車輪を実走行時と同様に加減速して、車輪速度追従のABS機能を検証できるようにした電気慣性制御方法を、特徴としたものである。
【0024】
また、請求項6記載の発明は、
回転ローラに低摩擦係数を持たせた模擬車台上に4輪車両を載置させ、車両を急発進させたとき模擬車台の回転ローラを介して可変速モータを回転させることにより、前記モータを発電させる状態とし、前後輪と回転ローラ間に小スリップを介在させた状態とし、運転者のアクセル操作後の回転ローラの加速度を検出して車体慣性重量に比例したトルクを前記駆動モータに出力させ、アクセル操作後の車輪挙動を実路面走行時と同様に検証できるようにした電気慣性制御方法を、特徴としたものである。
【0025】
また、請求項7記載の発明は、
回転ローラに高摩擦係数を持たせた模擬車台上に4輪車両を載置させ、車両を急発進させたとき模擬車台の回転ローラを介して可変速モータを回転させることにより、前記モータを発電させる状態とし、前後輪と回転ローラ間にスリップを介在させない状態で、アクセル操作を介してのエンジントルクの変化による車輪の加減速度の急激な変化に応じて前記可変速の駆動モータのトルクを制御し、試験車輪を実走行時と同様に加減速して、車輪速度追従のASR機能を検証できるようにした電気慣性制御方法を、特徴としたものである。
【0026】
また、請求項8記載の発明は、
請求項1記載の発明の電気慣性制御回路の速度設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えるようにした複合試験装置を、特徴としたものである。
【0027】
また、請求項9記載の発明は
請求項2記載の発明のトルク制限回路の車重設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えるようにした複合試験装置を、特徴としたものである。
【0028】
また、請求項10記載の発明は、
請求項3記載の発明のトルク制限回路の車トルク設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えるようにした複合試験装置を、特徴としたものである。
【0029】
また、請求項11記載の発明は、
請求項2、請求項3記載の発明のトルク制御回路の機械系損失部は、該部における機械系損失のパラメータを可変とし、ASRにおける車速に応じ変化する走行抵抗及び機械系損失分の補償を可能にした複合試験装置を、特徴としたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わる複合試験装置とその電気慣性制御方法の各別の実施例につき、図1ないし図7を参照して詳細に説明する。但し、これらの各実施例に記載されている構成部品の形状、寸法、材質、及びその相対配置などの各点については、特に、特定的な記載のないかぎりは、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎないものであることを付言する。
図1は、本発明の複合試験装置の模擬車台の概略の構成を示す中間部位を破断下正面図で、図2は図1の模擬車台に被試験車両を載置した状態を示す被試験車両を含む側面図で、図3は本発明の電気慣性制御回路のシステム構成ブロック図で、図4は図3の下限トルク制御回路を車体慣性方式(以下A方式という)で構成した電気慣性制御回路のブロック図であり、図5は図3の下限トルク制御回路を車輪速度追従方式(以下B方式という)で構成した電気慣性制御回路のブロック図である。
【0031】
図1に示すように、模擬車台は前後に配設した二組の架台20、20にそれぞれ左右対称的位置に被試験車両の左右前輪ないし後輪を載置する4対の平行回転ローラ11、12を設け、回転ローラ11の一の端には速度検出器15を持つ可変速可能の駆動モータ14を連結して該ローラを駆動ローラ11とし、回転ローラ12は前記駆動ローラ11にタイミングベルト等で回転自在に結合させて従動ローラ12とし、駆動ローラ11と従動ローラ12とは同一周速度を持つようにしてある。また、従動ローラ12の一の軸端には速度検出器13を設ける構成にしてある。
また、前記駆動ローラ11と従動ローラ12のローラ面の摩擦係数は下記のように構成してある。即ち、A方式の車体慣性方式では低摩擦係数で構成し、B方式の車輪速度追従方式では高摩擦係数で構成してある。
【0032】
なお、模擬車台は2輪駆動の試験用には前輪駆動の場合は前輪を載置かつ回転させる一組の架台20上に設けた付属機器を含む2対の平行回転ローラ群を用意すれば良く、4輪駆動の場合は図1に示す二組の架台20、20上に設けた付属機器を含む前記4対の平行回転ローラ群で構成する。
【0033】
本発明の複合試験装置は、図1に示す模擬車台20と該模擬車台に設けた可変速モータ14と速度検出器15と図3に示す電気慣性制御回路21とよりなる。
電気慣性制御回路21は図3のシステムブロック図に示すように、主回路40とトルク制限回路25とより構成する。
主回路40は、速度設定部24aを含む操作コンソール24と、速度指令演算部23aを含む運転ロジック23と、速度調節部28とベクトル制御部27と交流電力変換器26とよりなるインバータユニット22とよりなる。
なお、ベクトル制御部27はトルク演算部27aとトルクベクトル演算部27bとより構成する。
上記主回路40において、速度設定部24aのDIG.SWに予め入力され表示されている速度設定用のパラメータは予め速度指令演算部23aに入力させるようにし、該演算部23aではメモリに記憶されている前記パラメータに対応する所定運転速度を速度指令ωжとしてインバータユニット22の速度調節部28に出力するように構成する。
速度調節部28は演算部23aより入力した速度指令ωжと速度検出器15により検出された可変速モータ14の実速度信号ωとの偏差に比例したトルク指令Tжを下流のベクトル制御部27のトルク演算部27aとそれに連なるトルクベクトル演算部27bに出力するようにしてある。
上記、トルク制御部27は、入力したトルク指令Tжによるトルク電流と回転子磁束位置検出による励磁電流とのベクトル和を演算し、1次電流指令|iж|を導出して、3相変換制御電流指令を下流のコンバーターインバータよりなる交流電力変換器26に出力するようにしてある。交流電力変換器26は前記3相変換制御電流指令を誘導電動機に供給して高速の過渡応答にも対処できる構成にしてある。
トルク制限回路25は、前記可変速モータ14に付設した速度検出器15により模擬車台20の回転ローラ11、12の周速度の加減速度を演算する加減速度演算部29を主体とする構成よりなり、慣性トルクを出力してA方式を形成しまたは走行トルクを出力してB方式を形成すべく、前記速度調節部28より出力するトルク指令Tжを制御するように構成する。
【0034】
図4は、前記A方式を形成する電気慣性制御回路21の概略の構成を示すブロック図である。
図に示すように、電気慣性制御回路21は操作コンソール24と、運転ロジック23と、インバータユニット22とよりなる主回路40と、加減速度演算部29と慣性トルク演算部30とよりなるトルク制限回路25aとより構成する。 上記、主回路40の構成は説明済であるため、その構成の説明は省略する。
【0035】
トルク制限回路25aは、上記のように加減速度演算部29と慣性トルク演算部30とより構成する。
上記加減速演算部29はABSの場合は減速度演算を主体とし、ASRの場合は加速度演算を主体とし、模擬車台20に設けてある駆動用の可変速モータ14に付設してあるパルスエンコーダよりなる速度検出器15による模擬車台の回転ローラの周速度の加減速を演算するようにしてある。
慣性トルク演算部30は、車重デジタル設定部31よりの入力系とモータ及びローラを含む機械系慣性分入力系32と機械系損失分入力系33とを設け、加減速度演算部29よりの加減速度により車体慣性トルク分と機械慣性トルク分と機械系損失トルク分を演算し、前記速度調節部28より出力するトルク指令TжをABSのときは「+」にまたASRのときは「−」に制御するようにしてある。かくして、車輪加減速に応じた車体慣性重量に比例するモータトルクを得るようにしてある。
【0036】
図5は、前記B方式を形成する電気慣性制御回路21の概略の構成を示すブロック図である。
図に示すように、電気慣性制御回路21は操作コンソール24と、運転ロジック23と、インバータユニット22とよりなる主回路40と、加減速度演算部29と走行トルク演算部35とよりなるトルク制限回路25bとより構成する。 上記、主回路40の構成は説明済であるため、その構成の説明は省略する。
【0037】
トルク制限回路25bを構成する加減速度演算部29は、模擬車台20に設けてある駆動用の可変速モータ14に付設してあるパルスエンコーダよりなる速度検出器15による模擬車台の回転ローラの周速度の加減速度を演算するようにしてある。
また、走行トルク演算部35は、機械系慣性分入力系32と機械系損失分入力系33と定常走行に必要な車別、摩擦係数別トルクを設定してあるトルク設定部33よりの入力系を設け、前記加減速による機械系慣性トルク分と機械系損失トルク分とトルク設定部よりの定常走行トルク分とを加算し、前記速度調節部28より出力するトルク指令Tжを制御する構成とする。
かくして、車輪加減速の急激な変化に対しても常に一定の走行トルクを試験車輪に与える事ができるようにしてある。
【0038】
上記図4に示すA方式及び図5に示すB方式の複合試験装置を使用して車輪毎にABS機能及びASR機能を検証の状況を図6及び図7により説明する。
図6はABS機能を検証した状況を示す図で、
同図(A);急なブレーキ開始よりブレーキ液圧の変動に対応して変化する車輪速度の変化を示す図で、実線51は車輪速度A(A方式による場合)を示し、実線52は車輪速度B(B方式による場合)を示し、点線50は疑似車体速度を示してある。
同図(B);ブレーキ液圧の作動状況をブレーキ液圧線53で示してある。
同図(C);B方式による上記ABS機能テストにおける車輪速度Bに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
同図(D);A方式による上記ABS機能テストにおける車輪速度Aに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
上記複合試験装置の使用によるA方式及びB方式によるABS電気慣性制御方法は、模擬車台の平行ローラ11、12上に被試験車両の車輪3を図2の如く載置する。ついで、駆動ローラ11に連結した可変速モータ14により、前記速度設定部24aに設定された設定速度に基づく速度指令演算部23aより出力する速度指令ωжにより駆動させ、定速度運転に移行させ定常運転状態を維持した状態[図6(A)のブレーキ始動点G]で、運転者により当該車両に急ブレーキを操作させる。
上記ブレーキ操作後は、
1)A方式による場合は、車輪3に対し回転ローラはそれの低摩擦係数(A方式の場合)により小スリップを伴いながら実線51に沿い減速する。即ち回転ローラの減速は該ローラを駆動している可変速モータ14にトルク負荷として作用する。この場合前記減速度は慣性トルク演算部30で当該車重に相応する疑似慣性トルクに演算され、速度調節部28より出力するトルク指令Tжを制御するため、図6(D)に示すようにモータトルクAは機械系損失分bと車体慣性トルク分cと機械慣性トルク分dが合成された状態で変動する。
なお、直線E−Fは車体慣性トルクに機械系損失分を加算したものに対応する。
2)B方式による場合は、車輪3に対し回転ローラはそれの高摩擦係数(B方式の場合)によりスリップを伴うことなく実線52に沿いロックしない限度に加減速を繰り返し減速する。即ち、回転ローラの加減速は該ローラを駆動する可変速モータ14の速度検出器15と加減速度演算部29を介して走行トルク演算部35に入力され、図6(C)に示すようにモータトルクBは機械系損失トルク分bとトルク設定値aとの加算値を基準線として機械慣性トルク分dを振幅として変動する。
【0039】
図7はASR機能を検証した状況を示す図で、
同図(A);アクセル始動による車輪が空転を起こさない程度に上下するエンジントルクの変動に応じて変化する車輪速度の変化を示す図で、実線54は車輪速度A(A方式による場合)を示し、実線55は車輪速度B(B方式による場合)を示し、点線53は疑似車体速度を示してある。
同図(B);前記エンジントルクの時間的上下の変動を示す図である。
同図(C);B方式による上記ASR機能テストにおける車輪速度Bに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
同図(D);A方式による上記ASR機能テストにおける車輪速度Aに対応するモータトルクAの時間的変動を示す図である。
上記複合試験装置を使用によるA方式及びB方式によるASR電気慣性制御方法は、模擬車台の平行ローラ11、12上にに被試験車両の車輪3を図2の如く載置する。ついで、アクセルの始動により車輪を駆動させ、回転ローラ11、12を駆動させ、可変速モータ14を発電状態で駆動させる。
上記アクセル始動後は、
1)A方式による場合は、車輪3に対し回転ローラはそれの低摩擦係数(A方式の場合)により小スリップを伴いながら実線54に沿い加速する。即ち回転ローラの加速は該ローラにより駆動されている可変速モータ14に、加減速度演算部29と慣性トルク演算部30とを介して負のモータトルクを発生する。即ち、図7(D)に示すように、速度上昇に伴い増加する機械系損失トルク分bを含む走行抵抗トルク分eと車体慣性トルク分cと機械慣性トルクdとを合成した状態で変動する。
なお、直線G−Hは車体慣性に走行抵抗トルク分を加算したものに対応する。2)B方式による場合は、車輪3に対し回転ローラはそれの高摩擦係数(B方式の場合)により実線55に沿い加減速を繰り返しながら加速する。即ち、車輪の加減速は回転ローラの加減速を介して図7(C)に示す負のモータトルクBが得られる。該モータトルクBはトルク設定値aに速度上昇に伴い増加する機械系損失トルクbを含む走行抵抗トルク分eを加算したマイナス側の横軸を基準軸とし、機械系慣性トルク分dを振幅として変動する。
【0040】
なお、図4に示すA方式の電気慣性制御回路においては、特にASRにおいて機械系損失パラメータを可変とすることで車速応じて変化する走行抵抗、機械系損失分を補償できる。
また、機械フライホイル式に比べ車重設定を無段階に簡便に行なうことができ、装置も小型化することができる。
【0041】
また、図5に示すB方式の電気慣性制御回路においては、車輪速度追従用の模擬車台の回転ローラは高摩擦係数を持つように構成した場合、
トルク設定÷車重から等価的に見かけ上の摩擦係数の設定が可能であり、回転ローラを路面状況に応じて取り替えることなく無段階で見かけ上の摩擦係数の選択ができる。
また、ASRの場合は、機械系損失パラメータの補正により走行抵抗の補償が可能である。
【0042】
上記A方式及びB方式の電気慣性制御回路における、速度設定部、車重設定部及びトルク設定部各パラメータを、それぞれの試験車種に応じソフトウェアテーブル化するとより効率的に処理できる。
【0043】
【発明の効果】
実路面走行時と同じく車輪とローラ間に小スリップを起こさせる車体慣性模擬方式の試験装置にあっては、機械フライホイール式に比し、車重設定を殆ど無段階に簡単に行なうことができ装置全体を小型化できる利点を持ち、且つ模擬車台の回転ローラ速度は実車体速度を模擬したものとなり、ABS及びASR機能を正確、敏速に検証できる。
また、車輪速度追従方式の試験装置にあっては、車輪外周が路面から受ける摩擦トルクを模擬することが出来、ブレーキ液圧やエンジントルクの変化に対応する車輪加減速度の急激な変化に応じてモータトルクを制御でき、実走行時と同様に加減速してABS及びASR機能を確実かつ敏速に検証できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体慣性用及び車輪速度追従用のABS試験装置の模擬車台の中間部位を破断した正面図である。
【図2】図1の模擬車台に被試験車両を載置した状態を示す被試験車両を含む側面図である。
【図3】本発明の電気慣性制御回路のシステム構成ブロック図である。
【図4】図3のトルク制限回路を車体慣性方式(A方式)で構成した電気慣性制御回路のブロック図である。
【図5】図3のトルク制限回路を車輪速度追従方式(B方式)で構成した電気慣性制御回路のブロック図である。
【図6】ABS機能を検証した状況を示す図で、
(A);急なブレーキ開始よりブレーキ液圧の変動に対応して変化する車輪速度の変化を示す図である。
(B);ブレーキ液圧の作動状況を示す図である。
(C);B方式によるABS機能テストにおける車輪速度Bに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
(D);A方式による上記ABS機能テストにおける車輪速度Aに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
【図7】ASR機能を検証した状況を示す図で、
(A);アクセル始動による車輪がスピンを起こさない程度に上下するエンジントルクの変動に応じて変化する車輪速度の変化を示す図である。
(B);前記エンジントルクの時間的上下の変動を示す図である。
(C);B方式による上記ASR機能テストにおける車輪速度Bに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
(D);A方式による上記ASR機能テストにおける車輪速度Aに対応するモータトルクBの時間的変動を示す図である。
【図8】従来の機械的フライホイール式ABS試験装置の概略の構成を示す模式的図面である。
【図9】図6の検知機構の概略の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
3 車輪
11、12 回転ローラ
13、15 速度検出器
14 可変速モータ
20 模擬車台
21 電気慣性制御装置
22 インバータユニット
23a 速度指令演算部
24a 速度設定部
25 トルク制限回路
26 交流電力変換器
27 ベクトル制御部
28 速度調節部
29 加減速度演算部
30 慣性トルク演算部
31 車重設定部
34 トルク設定部
35 走行トルク演算部

Claims (11)

  1. 被試験車両を載置して実路面走行を模擬する模擬車台と該車台を実路摩擦係数相当に制御する電気慣性制御回路とよりなり、
    前記模擬車台は、車両の左右の前後輪のそれぞれを載置する4対の平行回転ローラと、
    前記各対の平行回転ローラの少なくとも一に可変速駆動モータを連結して駆動ローラとした速度検出器付き可変速の駆動モータと、
    他の従動ローラに設けた速度検出器と、
    前記各対の駆動ローラと従動ローラとが同一周辺速度で回転できるようにしたタイミングベルトを設ける構成とし、
    前記電気慣性制御回路は、速度制御用の速度設定部と、該設定部の速度設定値により速度指令を出力する運転ロジックと、前記速度指令と前記速度検出器付き可変速の駆動モータの速度検出値との偏差に比例したトルク指令をベクトル制御部に出力する速度調節部と、前記トルク指令を制限するトルク制限回路とからなり、
    前記トルク制限回路は、ブレーキまたはアクセルにより惹起される加減速度を演算する加減速度演算部と、該速度演算部の出力に基づいて慣性トルク演算または走行トルク演算を行い、この演算値をトルク制限回路の出力とすることを特徴とする複合試験装置。
  2. 前記模擬車台の回転ローラは、低摩擦係数を形成する実路面と同じ摩擦係数を持つように構成し、
    前記トルク制限回路は、モータの実速度を検出する速度検出器よりブレーキ時及びアクセル時の加減速度を演算する加減速度演算部と、慣性トルク演算部とより構成し、
    慣性トルク演算部には、車重設定部よりの入力系とモータ及びローラを含む機械系慣性分の入力系と機械系損失分の入力系を設け、前記加減速度により車体慣性トルク分及び機械系慣性トルク分と機械系損失トルク分を演算して前記速度調節部より出力するトルク指令をABSのときは+、ASRのときは−に制限するように構成し、
    ローラ加減速に応じた車体慣性重量に比例するトルクを出力できるようにしたことを、特徴とする請求項1記載の複合試験装置。
  3. 前記模擬車台の回転ローラは、高摩擦係数を形成するように構成し、
    前記トルク制限回路は、モータの実速度を検出する速度検出器よりブレーキ時及びアクセル時の加減速度を演算する加減速度演算部と、走行トルク演算部とより構成し、
    走行トルク演算部には、モータ及びローラを含む機械系慣性分の入力系と機械系損失分入力系と定常走行に必要とする走行トルクを車両別に設定するトルク設定部とを設け、前記加減速による機械系慣性トルク分と機械系損失トルク分とトルク設定部よりの定常走行トルク分を加算し、前記速度調節部より出力するトルク指令を制御するように構成し、
    試験車輪の急激な加減速に対しても、常に一定の走行トルクを車輪に与える事ができるようにしたことを、特徴とする請求項1記載の複合試験装置。
  4. 前記回転ローラに低摩擦係数を持たせた模擬車台に4輪車両を載置させ、前記電気慣性制御回路により前記車台の可変速モータを駆動させ、載置した車両の前後輪を所定速度で回転させ、その状態を維持したままで運転者により当該車両に急ブレーキを操作させるブレーキ操作後、前記前後輪と回転ローラ間の低摩擦係数による小スリップを起こさせ、ブレーキ力による回転ローラの減速度を演算して車体慣性重量に比例したトルクを前記駆動モータに出力させ、急ブレーキ操作後の車輪挙動を実路面走行時と同様に検証できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の複合試験装置を使用した電気慣性制御方法。
  5. 前記回転ローラに高摩擦係数を持たせた模擬車台に4輪車両を載置させ、前記電気慣性制御回路により前記車台の可変速モータを駆動させ、載置した車両の前後輪を所定速度で回転させ、その状態を維持したままで運転者により当該車両に急ブレーキを操作させるブレーキ操作後、前記前後輪と回転ローラ間の高摩擦係数によるスリップ皆無の状態で、ブレーキ液圧の変化による車輪の加減速度の急激な変化に対しても常に一定の走行トルクを試験車輪に与えるようにモータのトルクを制御し、試験車輪を実走行時と同様に加減速して、車輪速度追従のABS機能を検証することを特徴とする請求項1記 載の複合試験装置を使用した電気慣性制御方法。
  6. 前記回転ローラに低摩擦係数を持たせた模擬車台上に4輪車両を載置させ、車両を急発進させたとき模擬車台の回転ローラを介して可変速モータを回転させることにより、前記モータを発電させる状態とし、前後輪と回転ローラ間の低摩擦係数による小スリップを介在させる状態とし、運転者のアクセル操作後の回転ローラの加速度を検出して車体慣性重量に比例したトルクを前記駆動モータに出力させ、アクセル操作後の車輪挙動を実路面走行時と同様に検証できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の複合試験装置を使用した電気慣性制御方法。
  7. 前記回転ローラに高摩擦係数を持たせた模擬車台上に4輪車両を載置させ、車両を急発進させたとき模擬車台の回転ローラを介して可変速モータを回転させることにより、前記モータを発電させる状態とし、前後輪と回転ローラ間の高摩擦係数によるスリップの介在しない状態で、アクセル操作を介してのエンジントルクの変化による車輪の加減速度の急激な変化に応じて前記可変速の駆動モータのトルクを制御し、試験車輪を実走行時と同様に加減速して、車輪速度追従のASR機能を検証することを特徴とする請求項1記載の複合試験装置を使用した電気慣性制御方法。
  8. 前記電気慣性制御回路の速度設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えた請求項1記載の複合試験装置。
  9. 前記トルク制限回路の車重設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えた請求項2記載の複合試験装置。
  10. 前記トルク制限回路のトルク設定部は、予め設定される車種別のパラメータを記載したソフトを備えた請求項3記載の複合試験装置。
  11. 前記トルク制限回路の機械系損失部は、該部における機械系損失のパラメータを可変とし、ASRにおける車速に応じ変化する走行抵抗及び機械系損失分の補償を可能にした請求項2、請求項3記載の複合試験装置。
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