JP3408072B2 - レジンコンクリートおよびレジンモルタル - Google Patents

レジンコンクリートおよびレジンモルタル

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はメタクリレート樹脂
を結合材とするレジンコンクリートおよびレジンモルタ
ルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】レジンコンクリ−トおよびレジンモルタ
ルは耐久性や強度特性に優れ、プレキャスト製品とし
て、また、現場打設の可能な土木用材料として利用され
ている。特に、メタクリル酸メチル(MMA)を結合剤
とするレジンコンクリート(モルタル)は、エポキシ系
や不飽和ポリエステル系のレジンコンクリート(モルタ
ル)等と比べて、低粘性で施工性に優れ、また、耐侯性
や−20℃に至る低温硬化性に優れるなどの長所を有し
ている。
【0003】しかしながら、MMA系のレジンコンクリ
ート(モルタル)は、硬化時における収縮が大きいため
にひび割れし易く、大規模な土木分野への適用が困難と
されてきた。
【0004】MMA系のレジンコンクリート(モルタ
ル)に限らず、一般に、レジンコンクリ−ト(モルタ
ル)には、骨材の空隙を充填し、緻密な硬化体を得るた
めに、充填材が配合される。また、充填材にはワーカビ
リティを改善し、材料分離を防止する作用のあることも
報告されている。
【0005】他方、特開平3−285853号公報は、
メタクリル酸メチルを用いた水中硬化性レジンコンクリ
−トおよびモルタル組成物に関し、水中硬化性と硬化体
の自己層間接着性に優れた組成物が開示されている。当
該公報には、結合材を調製する際にシランカップリング
剤を添加することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は特定の充填材
を配合することにより、優れた施工性や強度を維持しな
がら、収縮量の少ないMMA系のレジンコンクリ−トお
よびレジンモルタルを得ることを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るレジンコン
クリートは、骨材:47〜89重量部、メタクリレート
樹脂:6〜9重量部、およびシランカップリング剤で表
面処理された充填材:5〜44重量部、合計100重量
部を配合してなることを特徴とするものである。前記充
填材はアルミナ系またはシリカ系の無機質充填材である
ことが好ましく、また、前記メタクリレート樹脂の配合
量は6.5〜7.5重量部であることが好ましい。
【0008】本発明に係るレジンモルタルは、骨材:2
4〜82重量部、メタクリレート樹脂:13〜18重量
部、およびシランカップリング剤で表面処理された充填
材:5〜58重量部、合計100重量部を配合してなる
ことを特徴とするものである。前記充填材はアルミナ系
またはシリカ系の無機質充填材であることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。本発明のレジンコンクリートには、通
常一般に用いられている、砂利、砕石、玉石などの粗骨
材と、珪砂、山砂、川砂、海砂などの細骨材を用いるこ
とができる。また、レジンモルタルは前記粗骨材を欠く
ものであり、具体的には、骨材のうち、5mm篩を通る
ものを用いることができる。これらの骨材は、レジンコ
ンクリートにあっては組成物中に47〜89重量%配合
される。また、レジンモルタルにあっては組成物中に2
4〜82重量%配合される。
【0010】本発明において結合材となるメタクリレー
ト樹脂は、メタクリレート系単量体の1種の単独重合体
または2種以上の組合せからなる共重合体、もしくはメ
タクリレート系単量体と、該メタクリレート系単量体と
共重合可能な他の単量体との共重合体を主成分とするも
のである。
【0011】メタクリレート系単量体としては、例え
ば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n
−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、
t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルメタクリレート、ラウリルメ
タクリレート等が挙げられるが、本発明ではメチルメタ
クリレートを主成分とするものが好ましい。
【0012】メタクリレート系単量体と共重合可能な他
の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチル
アクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ラ
ウリルアクリレート等のアクリレート系単量体;エチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、2,2−ビス〔4−(メタ)アクリロイル
オキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メ
タ)アクリロイルオキシシクロヘキシル〕プロパン、
2,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシフェニル〕プロパン、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリト
リトールテロラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリト
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メ
タ)アクリレート系単量体;ジメチルマレイネート、ジ
エチルマレイネート、ジ−n−ブチルマレイネート、ジ
−t−ブチルマレイネート、ジイソブチルマレイネート
等のマレイン酸エステル系単量体;ジメチルフマレー
ト、ジエチルフマレート、ジ−n−ブチルフマレート、
ジ−t−ブチルフマレート、ジイソブチルフマレート等
のフマル酸エステル系単量体;スチレン、ビニルトルエ
ン等のビニル系単量体等が挙げられる。これらの単量体
は、1種単独あるいは2種以上を組合せて用いられる。
【0013】また、本発明において、メタクリレート樹
脂は、前記メタクリレート系単量体の1種の単独重合体
または2種以上の組合せからなる共重合体、もしくはメ
タクリレート系単量体と、該共重合可能な他の単量体と
の共重合体以外に、必要に応じて、他の成分を含有して
いてもよい。この他の成分として、例えば、ジ−2−エ
チルヘキシルフタレート、ジ−n−オクチルフタレー
ト、トリクレジルホスフェート、ジ−2−エチルヘキシ
ルアジペート等の可塑剤;パラフィンワックス等の酸素
遮断剤;各種の耐候安定剤;単量体安定化のための微量
の重合禁止剤;あるいは前記のメタクリレート系単量体
もしくはアクリレート系単量体の重合体、共重合体など
が挙げられる。
【0014】上記メタクリレート樹脂はレジンコンクリ
ート中に6〜9重量%配合される。配合量が下限値に満
たない場合にはワーカビリティが悪化するので好ましく
ない。一方、配合量が上限値を越える場合には不経済と
なるので好ましくない。前記メタクリレート樹脂の好ま
しい配合量は、6.5〜7.5重量部である。また、レ
ジンコンクリートの収縮は、配合する液状レジンの硬化
(重合)によって生じ、収縮量は液状レジンの配合量に
概ね比例する。即ち、レジンコンクリートの収縮低減の
観点からはメタクリレート樹脂の配合量は少ない方が有
利である。更に、後述するように、シランカップリング
剤で表面処理した充填材を配合することにより、レジン
コンクリートの流動性を高めることができるから、液状
レジンの配合量を低下させても、シランカップリング剤
で表面処理したアルミナを用いれば、所定のワーカビリ
ティを有するレジンコンクリートを調製することができ
る。
【0015】本発明者等は後述する試験を繰り返し行っ
た結果、このような事実が判明し、メタクリレート樹脂
の配合量を上記範囲内とすることを突き止めたものであ
る。同様の理由から、レジンモルタル中におけるメタク
リレート樹脂の配合量は、13〜18重量%が望まし
い。
【0016】本発明の充填材としては、天然シリカ
(砂、石英、ノバキュライト等)、合成シリカ(コロイ
ダルシリカ、シリカアエロゲル等)、天然珪酸塩(カオ
リン、クレー、マイカ、タルク、ウォラストナイト
等)、合成珪酸塩(ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニ
ウム等)、金属(アルミニウム、銅、ブロンズ等)、金
属酸化物(アルミナ、チタニア、酸化鉄、酸化亜鉛
等)、金属水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等)、普通セメント、高炉スラグ、フライアッ
シュなどを使用することができる。
【0017】上記充填材の中では、特に、アルミナ系ま
たはシリカ系の無機質充填材が、後述するシランカップ
リング剤による表面処理効果が高い点で好ましい。但
し、安価で品質が安定していることから、従来、充填材
として多用されている重質炭酸カルシウムは、シランカ
ップリング剤による表面処理効果が発現しないので不適
当である。上記充填材は、レジンコンクリートの場合に
は、組成物中に通常5〜44重量%配合され、レジンモ
ルタルの場合には、組成物中に通常5〜58重量%配合
される。
【0018】本発明では充填材がシランカップリング剤
により表面処理されていることが必要である。シランカ
ップリング剤は、一般式:Y〜CH2 SiX3 〔X:ア
ルコキシ基やハロゲンなどの加水分解性の置換基、Y:
メタクリル基、ビニル基、エポキシ基、アミノ基等の有
機官能基〕で表され、γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルジメトキ
シメチルシラン、メタクリロキシプロピルメチルジクロ
ロシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、な
どが例示される。これらの中では、メタクリル基を有機
官能基Yとするγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランなどが好ましい。
【0019】前記シランカップリング剤の表面処理量に
は、格別の制限はないが、充填材に対して、0.1〜2
重量%のシランカップリング剤が充填材の表面に被覆さ
れていることが好ましい。上記被覆量が0.1重量%未
満では、シランカップリング剤による表面改質効果がな
く、他方、2重量%を越えて被覆しても、表面改質効果
の向上がなく経済的でない。当該コーティングは、充填
材に対し所定量となるシランカップリング剤を有機溶媒
に分散させた後、充填材を加えて撹拌混合し、熟成させ
ることにより行うことができる。
【0020】本発明に係るレジンコンクリート(モルタ
ル)は、通常の方法で製造される。即ち、前記液状レジ
ン配合物に、重合触媒等を必要に応じて溶解させた後、
前記充填材と骨材とを混合し、反応硬化させて製造す
る。
【0021】
【実施例】続いて、メタクリレート樹脂系レジンコンク
リートの実施例により、本発明を詳述する。
【0022】1.使用材料 液状レジンには、メチルメタクリレート(MMA)を主
成分として、MMAの重合体、重合促進剤、架橋性モノ
マーおよび若干量の重合禁止剤を含むもの(密度:0.
965g/cm3 )を用いた。また、細骨材には陸砂
(絶乾比重:2.56)、粗骨材には砕石(絶乾比重:
2.69)を用いた。なお、重合開始剤は、市販の過酸
化ベンゾイルの50%希釈品とし、これを液状レジンの
質量に対して6.5%添加した。
【0023】充填材には、平均粒径が3.7μm、比重
が3.95であるアルミナと、表面をシランカップリン
グ剤で改質したアルミナを用いた。シランカップリング
剤には、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン(比重:1.045、以下、シランと略記すること
もある。)を使用した。
【0024】2.配合 試験に供したレジンコンクリートの配合を表1に示す。
配合は、シランカップリング剤の施用方法を変えたも
のであり、レジンコンクリートの練り混ぜ前に、シラン
カップリング剤を液状レジンに添加、混合したものであ
る。添加量は、充填材の質量に対して、2.0重量%で
ある。
【0025】
【表1】配合 充填材 液状レジンの 単 位 量 [kg/m3]No . (アルミナ) 配合量[wt%] 液状レジン 充填材 細骨材 粗骨材 無処理 7.5 183 342 903 998 シラン処理 7.5 183 342 903 998 無処理 7.5 (*1)176.7 342 903 998 無処理 6.5 162 387 916 1012 シラン処理 6.5 162 387 916 1012 無処理 5.5 139 397 943 1042 シラン処理 5.5 139 397 943 1042 (*1) 添加したシランカップリング剤(6.84kg)と同量の液状レジンを差し引 き、液体成分の容積が配合や配合と等しくなるように調整した。
【0026】3.試験方法 (1)フレッシュ時の性状 上記のレジンコンクリートの練り上がり直後の性状を観
察した。また、JIS A1101(コンクリートのスランプ試
験方法)に準拠した方法でスランプ値と温度を測定し、
測定値を表2に示した。
【0027】(2)強度試験 各配合によるレジンコンクリートについて、それぞれ直
径10cm×長さ20cmの円柱供試体を作製し、圧縮
強度と割裂引張強度をそれぞれ、JIS A 1182とJIS A 11
85に準拠した方法で測定した。結果を表2に示す。試験
材齢は28日とし、試験実施まで20℃・相対湿度60
%の室内で気乾養生した。JISに示す方法により、い
ずれの試験も3体ずつ行い、平均値を採用した。
【0028】(3)収縮特性と内部温度変化 中心部に埋め込み型歪み計と熱電対を設置した型枠(1
0×10×40cm)に、表1に示した配合のレジンコ
ンクリートを打ち込み、内部温度とひずみの変化を、時
間とともに測定した。雰囲気温度は20℃で一定に保
ち、測定は重合開始剤を添加してから100時間行っ
た。
【0029】4.試験結果 (1)フレッシュ時の性状 各レジンコンクリートの練り上がり直後の性状は、以下
のようであった。 配合:良好(材料の分離が見られず、適度なコンシス
テンシーを示し、プラスティシティーに優れていた。 配合:液状レジンが過剰で、骨材と分離していた。 配合:良好。 配合:ペースト分が不足で、やや粗々しい状態であっ
た。 配合:良好。 配合:液状レジンが不足で、非常に粗々しい状態であ
った。 配合:液状レジンが不足で、非常に粗々しい状態であ
った。
【0030】
【表2】
【0031】いずれの液状レジン配合量においても、シ
ランカップリング剤で表面処理を施したアルミナを用い
た配合では、無処理のアルミナを用いた配合と比較して
スランプが大きくなった。シランカップリング剤で表面
改質したアルミナは、レジンコンクリートの流動性を高
める効果があることが分かる。シランカップリング剤を
液状レジンに添加した配合のスランプは、添加しない
配合と殆ど同等であった。
【0032】無処理のアルミナを用い液状レジン配合量
を6.5重量%とした配合は、スランプが10cmと
小さく、取り扱いが困難であった。また、液状レジン配
合量を5.5重量%に低減した配合と配合は共に、
著しく流動性に欠けたので、以下の試験は中止した。
【0033】(2)強度特性 配合〜配合で得られたレジンコンクリートにおい
て、強度試験の結果には大きな相違は見られず、強度特
性の点で問題はなかった。無処理のアルミナを用いた場
合の配合と配合を比較すると、液状レジン配合量の
低下によって、強度が若干低下した。また、液状レジン
配合量が7.5重量%のケースでは、アルミナのシラン
処理によって強度が若干低下した。これは配合で見ら
れた材料分離の影響と思われる。シランカップリング剤
を液状レジンに添加した配合の結果は、無添加の配合
の結果とほぼ同等であった。
【0034】液状レジン配合量が6.5重量%のケース
では、アルミナのシラン処理によって強度が若干増加し
た。これは配合のレジンコンクリートは、流動性に乏
しく、緻密な試験体を得ることができなかったためと考
えられる。
【0035】(3)収縮特性と内部温度変化 図1に、配合と配合によるレジンコンクリートの収
縮特性と内部温度の変化を比較して示す。配合と配合
のレジンコンクリートの内部温度は、いずれも、重合
開始剤を添加してからおよそ1.1時間で、最高値40
℃に達しており、内部温度の挙動は、殆ど一致してい
る。
【0036】レジンコンクリートの収縮量は、アルミナ
表面のシラン処理によって大きく低減し、100時間経
過後の収縮量は約1/2であった。これは、シラン処理
によって充填材と樹脂マトリックス間の付着力が増し、
重合反応によって生じる樹脂の収縮が、付着によって拘
束されたためと考えられる。
【0037】図2は、配合と配合によるレジンコン
クリートの収縮特性と内部温度の変化を比較して示すグ
ラフである。収縮特性、内部温度変化とも、殆ど一致し
ており、液状レジンへの単なるシランカップリング剤の
添加では、レジンコンクリートの収縮量を低減する効果
がないことが分かる。
【0038】図3は、配合と配合によるレジンコン
クリートの収縮特性と内部温度の変化を比較して示すグ
ラフである。配合と配合のレジンコンクリートの内
部温度は、いずれも、重合開始剤を添加してからおよそ
1.2時間で、最高値37℃に達しており、内部温度の
挙動は殆ど一致している。液状レジン配合量を7.5重
量%とした配合や配合の結果と比較して、内部温度
が最高値に達するまでの時間がやや長く、最高到達温度
がやや低くなった。
【0039】液状レジン配合量を6.5重量%まで低減
した配合と配合でも、シランカップリング剤による
アルミナの表面改質はレジンコンクリートの収縮低減に
有効であり、シラン処理を施したアルミナを用いたレジ
ンコンクリートの収縮量は、100時間経過時点で、無
処理のアルミナを用いたケースの、およそ60%にまで
低下した。
【0040】
【発明の効果】本発明のレジンコンクリートおよびレジ
ンモルタルによれば、優れた施工性や強度および耐久性
を維持しつつ、収縮量を低減することができる。即ち、
シランカップリング剤で表面改質した充填材を配合する
ことにより、「充填材と樹脂マトリックス間の付着を高
め、樹脂自体の収縮を拘束する。」とともに、「収縮発
生の源である、液状レジンの配合量を削減可能であ
る。」という、二つの効果を同時に達成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】配合と配合によるレジンコンクリートの収
縮特性と内部温度の変化を比較して示すグラフである。
【図2】配合と配合によるレジンコンクリートの収
縮特性と内部温度の変化を比較して示すグラフである。
【図3】配合と配合によるレジンコンクリートの収
縮特性と内部温度の変化を比較して示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 111:20 (72)発明者 田中 淳一 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会 社熊谷組 東京本社内 (72)発明者 岩井 孝幸 東京都新宿区津久戸町2番1号 株式会 社熊谷組 東京本社内 (72)発明者 津島 孝彦 東京都文京区湯島3丁目39番10号 三井 石化産資株式会社内 (72)発明者 山田 康史 東京都文京区湯島3丁目39番10号 三井 石化産資株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−33501(JP,A) 特開 平6−144907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 26/06 C04B 20/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨材:47〜89重量部、メタクリレー
    ト樹脂:6〜9重量部、およびシランカップリング剤で
    表面処理された充填材:5〜44重量部、合計100重
    量部を配合してなるレジンコンクリート。
  2. 【請求項2】 前記充填材がアルミナ系またはシリカ系
    の無機質充填材である請求項1記載のレジンコンクリー
    ト。
  3. 【請求項3】 骨材:24〜82重量部、メタクリレー
    ト樹脂:13〜18重量部、およびシランカップリング
    剤で表面処理された充填材:5〜58重量部、合計10
    0重量部を配合してなるレジンモルタル。
  4. 【請求項4】 前記充填材がアルミナ系またはシリカ系
    の無機質充填材である請求項3記載のレジンモルタル。
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KR101340585B1 (ko) * 2013-09-03 2013-12-11 주식회사 새솔건설화학 실란커플링제로 표면이 개질된 초마이크로 실리카와 나노입자 뵘석이 포함된 2성분형 바닥 마감재 조성물 및 그 제조방법
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