JP3646817B2 - レジンモルタル組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レジンモルタル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
レジンモルタルは、結合材としてセメントペーストの代わりに合成樹脂のみを用い、フィラー及び細骨材並びに必要に応じて添加剤を加えて練り混ぜ硬化させたものである。レジンモルタルは、従来のセメントモルタルに比べて強度発現が早い、ひび割れが生じにくい、及び耐薬品性が優れている等の特徴を有している。そこで、現場施工では早強性、接着性、耐摩耗性、水密性を利用した路面補修、ダムのエプロン、水路の補修工事及び耐食ライニング等の床工事等に使用されている。
これらのレジンモルタルの応用例のうち、路面補修には、結合材としてエポキシ樹脂を使用したものが知られている。ところが、エポキシ樹脂系路面補修材は、アスファルトコンクリートと比べて強度は高いが、伸びが比較的小さいため、補修部分周辺のアスファルトコンクリートを破壊してしまうという問題点があった。 この問題点を改良するものとして、常温でラジカル重合により硬化する常温硬化型樹脂を結合材として用いることが提案されている(特開平7−118048号公報)。
【0003】
しかし、この方法によれば、強度及び伸びが改善され、変形追随性に優れたレジンモルタルが得られるものの、低温では弾性係数や線膨張率が大きくなり、冬場の低温条件下では脆性破壊を起こすことが見出された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、硬化収縮によるひび割れがなく、低温特性を改善した高変形追随性のレジンモルタル組成物を提供するものである。
【0005】
本発明は、常温硬化型樹脂成分を必須成分として含む常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して、液状クロロプレンゴムを20〜70重量部、超微粒子充填剤を30〜100重量部および細骨材を70〜300重量部含有してなるレジンモルタル組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
常温硬化型結合材生成用材料は、ラジカル重合により常温硬化が可能な樹脂材料であり、必須成分として、常温硬化型樹脂と硬化剤および促進剤を含有するものである。
また、これらの成分以外に、必要に応じて、着色剤等の添加剤を添加してもよい。
【0007】
常温硬化型樹脂としては、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の樹脂成分と、(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの混合物が使用される。この樹脂成分と(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの混合比率は、重量比で10/90〜60/40が好ましい。この混合比が小さすぎると、レジンモルタル硬化物の強靱性が劣る傾向があり、またこの混合比が大きすぎると、レジンモルタルの粘度が高くなり、混合作業性や施工性が悪化するので好ましくない。
(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、メタクリル酸メチル、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル系モノマーまたはジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー等が使用される。これらのうち、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレートは、粘度が低く、低臭気で、しかも空気乾燥性があり、硬化時に酸素による硬化阻害を受けにくいので、特に好ましい。
【0008】
また、上記の(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの一部として、比較的分子量が大きく、軟化剤としての機能を有する化合物、例えばメトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等を使用することが好ましい。これらの化合物は、分子量が188〜1068までのものが市販されており、例えばNKエステルM−20G、M−40G、M−90G、M−230G、AM−90G、9G、14G、23G、A−200、A−400、A−600(いずれも新中村化学工業(株)商品名)等がある。
軟化剤としての機能を有する上記化合物の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル系モノマー全体に対して0〜30重量%が好ましい。配合量が30重量%を越えると、レジンモルタル硬化物の熱軟化温度が低下し、機械強度も低下する傾向がある。
上記常温硬化型樹脂の市販品としては、例えば、リビルト300及び320M(日立化成工業(株)商品名)等がある。
【0009】
常温硬化型結合材生成用材料を構成する、必須成分としての硬化剤としては、有機過酸化物が使用される。有機過酸化物としては、常温硬化型樹脂に溶解しやすい、例えば3〜18ヶの炭素原子を有する炭化水素から誘導された過酸化物、ヒドロペルオキシド等が好ましい。具体的には、t−ブチヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルベンゾエート、2、2−(t−ブチルペルオキシ)−ブタン、ビス−(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−ペルオキシド、t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等が挙げられる。
硬化剤は、常温硬化型樹脂に対して好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量%の範囲で用いられる。硬化剤が少なすぎると硬化作用が不十分であり、多すぎると硬化物が軟質になる傾向がある。
【0010】
常温硬化型結合材生成用材料を構成する、必須成分としての促進剤としては、多価金属塩及び/または多価金属錯体が用いられる。一般に高級脂肪酸の金属塩がよく知られており、例えばナフテン酸、オクテン酸等の多価金属塩がある。多価金属としてはカルシウム、銅、ジルコニウム、マンガン、コバルト、鉛、鉄、バナジウム等が用いられ、好ましい多価金属塩の例としては、オクテン酸コバルト、ナフテン酸コバルト等がある。
多価金属錯体の例としては、アセチルアセトンの錯体がよく知られており、コバルトアセチルアセトネート、マンガンアセチルアセトネート等がある。
これらは、常温硬化型樹脂に対して0.01〜5重量%の範囲で用いられることが好ましく、有機過酸化物の作用を促進する働きを示す。
さらに硬化を促進するため、アニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)トルイジン等のアミン類を必要に応じて添加してもよい。その使用量は、常温硬化型樹脂に対して10重量%以下が好ましく、4重量%以下の使用がより好ましい。その使用量が、多すぎると可塑効果が働き、硬化物の強度の低下を招くので好ましくない。
【0011】
着色剤としては、チタン白、カーボンブラック、べんがら、黄鉛、群青等が単独でまたは組み合わせて用いられる。着色剤の使用量は、任意の色相を出すのに十分な量を添加できるが、多すぎると硬化物の強度の低下を招くので、常温硬化型樹脂に対して10重量%以下の範囲で添加することが好ましい。
【0012】
液状クロロプレンゴムは、数平均分子量が4000〜7000で、室温における粘度が30,000〜150,000センチポアズの不揮発性液体である。クロロプレンの主な結合形式は、トランス1、4−結合であり、その他シス1、4−及び1、2−結合も少量含まれる。液状クロロプレンゴムの末端基は水素、水酸基、ビニル基、化1で表される基である。
【化1】
Figure 0003646817
(ただし、Rは、メチル基、エチル基等の低級アルキル基である)
上記の末端基としては、常温硬化型樹脂との相溶性を考慮すると、少なくとも末端基のうち1つが水酸基であることが好ましい。
市販品としては、例えばデンカLCRのH−050、FH−050等(電気化学工業(株)商品名)がある。
【0013】
液状クロロプレンゴムの配合量は、常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して20〜70重量部の範囲であり、30〜50重量部の範囲がより好ましい。20重量部未満では、硬化物の伸びが小さく、低温時における弾性係数や線膨張係数が大きくなり、変形追随性が劣る。70重量部を越えると、硬化物が軟質化し、強度や耐熱性が低下するので好ましくない。
【0014】
超微粒子充填剤は、レジンモルタル中の常温硬化型結合材生成材料と細骨材との分離を防ぎ、かつ細骨材を細密充填し、レジンモルタル硬化物の強度を向上させることを目的として配合される。
超微粒子充填剤は、粒径が細かくなるほど細骨材の細密充填ができるので、ブレーン法で測定した比表面積が、10,000cm2/g以上のものを使用することが好ましい。このようなものとしては、シリカフュームがある。シリカフュームは真球に近い非晶性シリカ粒子であり、粒径が0.2μm程度のものが代表的である。
超微粒子充填剤の配合量は、常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して30〜100重量部の範囲であり、35〜90重量部の範囲がより好ましい。30重量部未満では細骨材との分散が悪く分離し、100重量部を越えると、常温硬化型結合材生成用材料が十分にぬれないため、混合できない部分が発生する。
好ましいシリカフュームの市販品の一例を挙げると、ユニオン化成社製エファコシリカ(比重2.20、ブレーン比表面積200,000cm2/g)及びエルケム社製エルケムマイクロシリカ940U(比重2.20、ブレーン比表面積200,000cm2/g)等がある。
【0015】
細骨材は、直径が5mm以下の骨材を主成分とし、岩質はセメントモルタル用の骨材として用いうる岩石であれば特に制限はない。細骨材を用いてレジンモルタルとする場合に、アルカリ骨材反応を考慮して細骨材を選定する必要はない。
細骨材としては、天然砂、砕砂いずれでもよく、例えば風化花崗岩系山砂(絶乾比重2.56)、珪砂(絶乾比重2.64)等が使用される。
細骨材の配合量は、常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して70〜300重量部の範囲であり、100〜260重量部の範囲がより好ましい。70重量部未満では、樹脂量が多くなりクラックを生じやすく、300重量部を越えるとレジンモルタルの施工性が劣るので好ましくない。
【0016】
本発明におけるレジンモルタル組成物は、例えば次のようにして調製することが好ましい。
常温硬化型樹脂と液状クロロプレンゴムをあらかじめ計量混合し、それに所定量の促進剤を入れ攪拌混合した後、所定量の硬化剤を混合する。別に超微粒子充填剤と細骨材を計量混合しておき、上記の常温硬化型結合材生成材料と液状クロロプレンゴムの混合物に投入してハンドミキサー等を用いて均一になるまで練り混ぜる。
【0017】
本発明になるレジンモルタル組成物は、舗装材、マンホール等の金属周辺部の保護材、アスファルトコンクリート舗装、セメントコンクリート舗装等の構造材の補修材等として施工され、例えばアスファルト剥離部の充填、マンホール周辺の段差修正及びひび割れ補修等に使用される。
【0018】
舗装の補修(特に、アスファルトコンクリートの舗装の補修)に本発明を適用する場合、次のような手順によって施工されることが好ましい。
(1)路面等の施工箇所を乾燥させる。路面温度が低い場合には樹脂の硬化が遅くなるので、路面を加熱しておくことが好ましい。乾燥・加熱手段としては、トーチランプ、ガスバーナー等が使用できる。
(2)路面の粉塵を除去する。手段としては、バキューム、ほうき等が使用できる。
(3)路面等の施工箇所に、下塗りとして、常温硬化型結合材生成用材料をゴム製のヘラを使用して塗布する。
(4)レジンモルタル組成物を打設する。
(5)表面を均一に仕上げる。コテ、ヘラ等の用具を用いることができる。
(6)路面の滑り止めが必要な場合は、レジンモルタルが硬化する直前に、仕上がり面に細骨材を散布する。
(7)硬化は、常温下に1〜2時間以内で完了する。
【0019】
【実施例】
本発明の実施例を説明する。
実施例1〜2及び比較例1〜2
I.使用材料
(1)常温硬化型結合材生成用材料
常温硬化型樹脂として、エピコート828(油化シェルエポキシ(株)製エポキシ樹脂の商品名)とメタクリル酸から合成したビニルエステル樹脂17重量%、ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート63重量%及びメトキシポリエチレングリコール#400メタクリレート20重量%を含む混合物(比重1.08)を使用した。
常温硬化型樹脂100重量部に対して、硬化剤としてキュメンハイドロパーオキサイド4重量部、促進剤としてナフテン酸コバルト2重量部を使用した。
【0020】
(2)液状クロロプレンゴム
デンカLCR FHー050(電気化学工業(株)商品名、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算数平均分子量5100)を使用した。
(3)シリカフューム
エファコシリカ(ユニオン化成(株)商品名、比重2.20、ブレーン比表面積200,000cm2/g)を使用した。
(4)細骨材
3・4・5・6号珪砂を等量混合したもの(比重2.64、含水率0%)を使用した。
【0022】
II.レジンモルタル組成物の調製
表1の配合について検討した。硬化剤と促進剤を直接混合すると激しく反応して有毒なガスを発生するので、液状クロロプレンゴムを配合する場合は、常温硬化型樹脂と液状クロロプレンゴムをプラスチック製のバケツであらかじめ混合し、それに促進剤を入れ1分間攪拌した後、硬化剤を混合した。液状クロロプレンゴムを配合しない場合は、あらかじめ常温硬化型樹脂と促進剤を混合後、最後に硬化剤を混合した。次に、予め計量混合したシリカフュームと珪砂の混合物を投入し、ハンドミキサーで2分間練り混ぜて、レジンモルタル組成物を得た。
【0023】
【表1】
Figure 0003646817
【0024】
III.試験結果
1)低温時の圧縮強度及び弾性係数の経時変化
圧縮強度試験及び弾性係数試験に用いる供試体の作成及び試験は、JIS A1132「コンクリートの強度試験用供試体の作り方」、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」及びASTM C469ー65「圧縮におけるコンクリートの静弾性係数およびポアソン比の試験方法」に準拠して行った。なお、型枠にはサミットモールド、キャッピングには石膏を用い、締め固めはタッピングにより行った。供試体寸法は5mmφ×10cmとした。ひずみ測定には、最大20%のひずみまで測定可能な極大ひずみゲージを用いた。載荷速度を毎秒50kgf/cm2に保つためにコンピュータ計測制御式精密万能試験機(島津オートグラフAG−25A)を使用した。また、極低高温槽を使用して、試験温度を20℃、または0℃、−10℃一定に保った。図1及び図2にそれぞれ材齢28日における圧縮強度と温度の関係、弾性係数と温度の関係を示す。液状クロロプレンゴムの添加により、低温時における圧縮強度の増加が小さく抑えられており、感温性の改善が見られた。同様に、液状クロロプレンゴムの添加により低温時においても弾性係数は低くなっており、温度変化に伴う弾性係数の増加も小さく抑えられていることから、感温性の改善が見られた。
【0025】
2)曲げ強度試験
曲げ強度試験に用いる供試体は、4cm×4cm×16cmの角柱で、JIS A 1132「コンクリートの強度試験用供試体の作り方」に準拠して作成した。曲げ強度試験はJIS R 5201「セメントの物理試験方法」に準拠し、前述のオートグラフを使用した。なお、載荷速度は毎秒5kgf/cm2一定とした。
図3及び図4に、それぞれ20℃及び−10℃における曲げ強度試験の荷重−変位曲線を示す。
液状クロロプレンゴムを混入した配合は曲げ強度が低下するものの、アスファルトコンクリートと比べると曲げ強度及び変位とも同等以上となっており、追随性を必要とする部分への補修材としては十分な値である。また、20℃と−10℃における曲げ強度及び変位を比較すると、液状クロロプレンゴムを混入した配合では、その減少率が低く抑えられていることから、感温性の改善が見られた。
【0026】
3)硬化収縮試験
レジンモルタルは結合材として樹脂を使用しているため、硬化の際の重合反応によって収縮が生じる。このため路面補修等に用いる場合、硬化収縮が大きくなるとレジンモルタル自体に引張り応力が生じるため、レジン部分または母材とレジン部分との間にひび割れが発生することがある。そこで、レジンモルタルの硬化時における収縮率を求めた。
供試体は、直径5cm、長さ50cmのポリエチレン製の袋に、できるだけ空気が混入しないように注意しながら、打ち込み高さが20cm強となるように打設し、高さ20cmのところで空気及び水が混入しないように堅く縛り密封したものを用いた。測定方法としては、20℃一定の水を600ccまで入れたメスシリンダーの中に、供試体を空気が混入しないように静かに挿入し、その時の水面の読みから600ccを差し引くことにより供試体の体積を求めた。測定は打設後5分ごとに行った。
図5に硬化収縮測定試験結果を示す。液状クロロプレンゴムを混入しないと硬化収縮したが、混入したものは硬化収縮せず、逆に膨張した。
【0027】
4)低、高温時の線膨張率測定試験
最大20%のひずみまで測定可能な極大ひずみゲージを貼付したレジンモルタル供試体を、20℃の養生室から−10℃、または60℃一定に保った恒温槽の中に移し、ひずみが安定するまで放置した。この際生じるひずみにより線膨張率を求めた。
表2に各配合における線膨張率の計算結果を示す。ただし、ここでは20℃の環境下から−10℃または60℃の環境下に移した際のひずみより、−10℃〜20℃及び20〜60℃の各温度間におけるひずみ増分を算出し、そのひずみ増分を温度変化量(30℃または40℃)で割ることにより求められる値を各温度間の平均的な線膨張率とした。
【0028】
【表2】
Figure 0003646817
【0029】
低温時の線膨張率は、細骨材を増量して樹脂含有率を減少させることにより低下することができるが、ガラス転移温度が樹脂(0℃)より低い液状クロロプレンゴム(−40℃)を混入することによりさらに低下させることができ、感温性が改善される。
【0030】
【発明の効果】
本発明になるレジンモルタル組成物は、硬化後に収縮せず、強度及び伸びを保持し、高変形追随性を有する。
また、従来のレジンモルタル組成物に比べて感温性が改善されているため、冬場の低温条件下でも脆性破壊を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】材齢28日における圧縮強度と温度の関係を示すグラフである。
【図2】材齢28日における弾性係数と温度の関係を示すグラフである。
【図3】20℃における曲げ強度試験の荷重と変位曲線を示すグラフである。
【図4】−10℃における曲げ強度試験の荷重と変位曲線を示すグラフである。
【図5】レジンモルタル組成物の硬化時の体積変化率を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 常温硬化型樹脂成分を必須成分として含む常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して、液状クロロプレンゴムを20〜70重量部、超微粒子充填剤を30〜100重量部および細骨材を70〜300重量部含有してなるレジンモルタル組成物。
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