JPH09110501A - レジンモルタル組成物 - Google Patents

レジンモルタル組成物

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JPH09110501A JP26994695A JP26994695A JPH09110501A JP H09110501 A JPH09110501 A JP H09110501A JP 26994695 A JP26994695 A JP 26994695A JP 26994695 A JP26994695 A JP 26994695A JP H09110501 A JPH09110501 A JP H09110501A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化収縮によるひび割れがなく、低温特性を
改善した高変形追随性のレジンモルタル組成物を提供す
る。 【解決手段】 常温硬化型結合材生成用材料100重量
部に対して、液状クロロプレンゴムを20〜70重量
部、超微粒子充填剤を30〜100重量部および細骨材
を70〜300重量部含有してなるレジンモルタル組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジンモルタル組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】レジンモルタルは、結合材としてセメン
トペーストの代わりに合成樹脂のみを用い、フィラー及
び細骨材並びに必要に応じて添加剤を加えて練り混ぜ硬
化させたものである。レジンモルタルは、従来のセメン
トモルタルに比べて強度発現が早い、ひび割れが生じに
くい、及び耐薬品性が優れている等の特徴を有してい
る。そこで、現場施工では早強性、接着性、耐摩耗性、
水密性を利用した路面補修、ダムのエプロン、水路の補
修工事及び耐食ライニング等の床工事等に使用されてい
る。これらのレジンモルタルの応用例のうち、路面補修
には、結合材としてエポキシ樹脂を使用したものが知ら
れている。ところが、エポキシ樹脂系路面補修材は、ア
スファルトコンクリートと比べて強度は高いが、伸びが
比較的小さいため、補修部分周辺のアスファルトコンク
リートを破壊してしまうという問題点があった。 この
問題点を改良するものとして、常温でラジカル重合によ
り硬化する常温硬化型樹脂を結合材として用いることが
提案されている(特開平7−118048号公報)。
【0003】しかし、この方法によれば、強度及び伸び
が改善され、変形追随性に優れたレジンモルタルが得ら
れるものの、低温では弾性係数や線膨張率が大きくな
り、冬場の低温条件下では脆性破壊を起こすことが見出
された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、硬化収縮に
よるひび割れがなく、低温特性を改善した高変形追随性
のレジンモルタル組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、常温硬化型結
合材生成用材料100重量部に対して、液状クロロプレ
ンゴムを20〜70重量部、超微粒子充填剤を30〜1
00重量部および細骨材を70〜300重量部含有して
なるレジンモルタル組成物に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】常温硬化型結合材生成用材料は、
ラジカル重合により常温硬化が可能な樹脂材料であり、
必須成分として、常温硬化型樹脂と硬化剤および促進剤
を含有するものである。また、これらの成分以外に、必
要に応じて、着色剤等の添加剤を添加してもよい。
【0007】常温硬化型樹脂としては、(メタ)アクリ
ル酸エステル系重合体、ビニルエステル樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等の樹脂成分と、(メタ)アクリル酸エ
ステル系モノマーの混合物が使用される。この樹脂成分
と(メタ)アクリル酸エステル系モノマーの混合比率
は、重量比で10/90〜60/40が好ましい。この
混合比が小さすぎると、レジンモルタル硬化物の強靱性
が劣る傾向があり、またこの混合比が大きすぎると、レ
ジンモルタルの粘度が高くなり、混合作業性や施工性が
悪化するので好ましくない。(メタ)アクリル酸エステ
ル系モノマーとしては、メタクリル酸メチル、ジシクロ
ペンテニルオキシエチルメタクリレート等のメタクリル
酸エステル系モノマーまたはジシクロペンテニルオキシ
エチルアクリレート等のアクリル酸エステル系モノマー
等が使用される。これらのうち、ジシクロペンテニルオ
キシエチルメタクリレートは、粘度が低く、低臭気で、
しかも空気乾燥性があり、硬化時に酸素による硬化阻害
を受けにくいので、特に好ましい。
【0008】また、上記の(メタ)アクリル酸エステル
系モノマーの一部として、比較的分子量が大きく、軟化
剤としての機能を有する化合物、例えばメトキシポリエ
チレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコールアクリレート、ポリエチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト等を使用することが好ましい。これらの化合物は、分
子量が188〜1068までのものが市販されており、
例えばNKエステルM−20G、M−40G、M−90
G、M−230G、AM−90G、9G、14G、23
G、A−200、A−400、A−600(いずれも新
中村化学工業(株)商品名)等がある。軟化剤としての機
能を有する上記化合物の配合量は、(メタ)アクリル酸
エステル系モノマー全体に対して0〜30重量%が好ま
しい。配合量が30重量%を越えると、レジンモルタル
硬化物の熱軟化温度が低下し、機械強度も低下する傾向
がある。上記常温硬化型樹脂の市販品としては、例え
ば、リビルト300及び320M(日立化成工業(株)商
品名)等がある。
【0009】常温硬化型結合材生成用材料を構成する、
必須成分としての硬化剤としては、有機過酸化物が使用
される。有機過酸化物としては、常温硬化型樹脂に溶解
しやすい、例えば3〜18ヶの炭素原子を有する炭化水
素から誘導された過酸化物、ヒドロペルオキシド等が好
ましい。具体的には、t−ブチヒドロペルオキシド、ク
メンヒドロペルオキシド、メチルエチルケトンヒドロペ
ルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシ
ド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルベンゾエート、
2、2−(t−ブチルペルオキシ)−ブタン、ビス−
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−ペルオキシド、
t−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等が挙
げられる。硬化剤は、常温硬化型樹脂に対して好ましく
は0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜5重量
%の範囲で用いられる。硬化剤が少なすぎると硬化作用
が不十分であり、多すぎると硬化物が軟質になる傾向が
ある。
【0010】常温硬化型結合材生成用材料を構成する、
必須成分としての促進剤としては、多価金属塩及び/ま
たは多価金属錯体が用いられる。一般に高級脂肪酸の金
属塩がよく知られており、例えばナフテン酸、オクテン
酸等の多価金属塩がある。多価金属としてはカルシウ
ム、銅、ジルコニウム、マンガン、コバルト、鉛、鉄、
バナジウム等が用いられ、好ましい多価金属塩の例とし
ては、オクテン酸コバルト、ナフテン酸コバルト等があ
る。多価金属錯体の例としては、アセチルアセトンの錯
体がよく知られており、コバルトアセチルアセトネー
ト、マンガンアセチルアセトネート等がある。これら
は、常温硬化型樹脂に対して0.01〜5重量%の範囲
で用いられることが好ましく、有機過酸化物の作用を促
進する働きを示す。さらに硬化を促進するため、アニリ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニ
リン、トルイジン、N,N−ジメチル−p−トルイジ
ン、N,N−ジ(ヒドロキシエチル)トルイジン等のア
ミン類を必要に応じて添加してもよい。その使用量は、
常温硬化型樹脂に対して10重量%以下が好ましく、4
重量%以下の使用がより好ましい。その使用量が、多す
ぎると可塑効果が働き、硬化物の強度の低下を招くので
好ましくない。
【0011】着色剤としては、チタン白、カーボンブラ
ック、べんがら、黄鉛、群青等が単独でまたは組み合わ
せて用いられる。着色剤の使用量は、任意の色相を出す
のに十分な量を添加できるが、多すぎると硬化物の強度
の低下を招くので、常温硬化型樹脂に対して10重量%
以下の範囲で添加することが好ましい。
【0012】液状クロロプレンゴムは、数平均分子量が
4000〜7000で、室温における粘度が30,00
0〜150,000センチポアズの不揮発性液体であ
る。クロロプレンの主な結合形式は、トランス1、4−
結合であり、その他シス1、4−及び1、2−結合も少
量含まれる。液状クロロプレンゴムの末端基は水素、水
酸基、ビニル基、化1で表される基である。
【化1】 (ただし、Rは、メチル基、エチル基等の低級アルキル
基である) 上記の末端基としては、常温硬化型樹脂との相溶性を考
慮すると、少なくとも末端基のうち1つが水酸基である
ことが好ましい。市販品としては、例えばデンカLCR
のH−050、FH−050等(電気化学工業(株)商品
名)がある。
【0013】液状クロロプレンゴムの配合量は、常温硬
化型結合材生成用材料100重量部に対して20〜70
重量部の範囲であり、30〜50重量部の範囲がより好
ましい。20重量部未満では、硬化物の伸びが小さく、
低温時における弾性係数や線膨張係数が大きくなり、変
形追随性が劣る。70重量部を越えると、硬化物が軟質
化し、強度や耐熱性が低下するので好ましくない。
【0014】超微粒子充填剤は、レジンモルタル中の常
温硬化型結合材生成材料と細骨材との分離を防ぎ、かつ
細骨材を細密充填し、レジンモルタル硬化物の強度を向
上させることを目的として配合される。超微粒子充填剤
は、粒径が細かくなるほど細骨材の細密充填ができるの
で、ブレーン法で測定した比表面積が、10,000cm
2/g以上のものを使用することが好ましい。このような
ものとしては、シリカフュームがある。シリカフューム
は真球に近い非晶性シリカ粒子であり、粒径が0.2μ
m程度のものが代表的である。超微粒子充填剤の配合量
は、常温硬化型結合材生成用材料100重量部に対して
30〜100重量部の範囲であり、35〜90重量部の
範囲がより好ましい。30重量部未満では細骨材との分
散が悪く分離し、100重量部を越えると、常温硬化型
結合材生成用材料が十分にぬれないため、混合できない
部分が発生する。好ましいシリカフュームの市販品の一
例を挙げると、ユニオン化成社製エファコシリカ(比重
2.20、ブレーン比表面積200,000cm2/g)及
びエルケム社製エルケムマイクロシリカ940U(比重
2.20、ブレーン比表面積200,000cm2/g)等
がある。
【0015】細骨材は、直径が5mm以下の骨材を主成分
とし、岩質はセメントモルタル用の骨材として用いうる
岩石であれば特に制限はない。細骨材を用いてレジンモ
ルタルとする場合に、アルカリ骨材反応を考慮して細骨
材を選定する必要はない。細骨材としては、天然砂、砕
砂いずれでもよく、例えば風化花崗岩系山砂(絶乾比重
2.56)、珪砂(絶乾比重2.64)等が使用され
る。細骨材の配合量は、常温硬化型結合材生成用材料1
00重量部に対して70〜300重量部の範囲であり、
100〜260重量部の範囲がより好ましい。70重量
部未満では、樹脂量が多くなりクラックを生じやすく、
300重量部を越えるとレジンモルタルの施工性が劣る
ので好ましくない。
【0016】本発明におけるレジンモルタル組成物は、
例えば次のようにして調製することが好ましい。常温硬
化型樹脂と液状クロロプレンゴムをあらかじめ計量混合
し、それに所定量の促進剤を入れ攪拌混合した後、所定
量の硬化剤を混合する。別に超微粒子充填剤と細骨材を
計量混合しておき、上記の常温硬化型結合材生成材料と
液状クロロプレンゴムの混合物に投入してハンドミキサ
ー等を用いて均一になるまで練り混ぜる。
【0017】本発明になるレジンモルタル組成物は、舗
装材、マンホール等の金属周辺部の保護材、アスファル
トコンクリート舗装、セメントコンクリート舗装等の構
造材の補修材等として施工され、例えばアスファルト剥
離部の充填、マンホール周辺の段差修正及びひび割れ補
修等に使用される。
【0018】舗装の補修(特に、アスファルトコンクリ
ートの舗装の補修)に本発明を適用する場合、次のよう
な手順によって施工されることが好ましい。 (1)路面等の施工箇所を乾燥させる。路面温度が低い
場合には樹脂の硬化が遅くなるので、路面を加熱してお
くことが好ましい。乾燥・加熱手段としては、トーチラ
ンプ、ガスバーナー等が使用できる。 (2)路面の粉塵を除去する。手段としては、バキュー
ム、ほうき等が使用できる。 (3)路面等の施工箇所に、下塗りとして、常温硬化型
結合材生成用材料をゴム製のヘラを使用して塗布する。 (4)レジンモルタル組成物を打設する。 (5)表面を均一に仕上げる。コテ、ヘラ等の用具を用
いることができる。 (6)路面の滑り止めが必要な場合は、レジンモルタル
が硬化する直前に、仕上がり面に細骨材を散布する。 (7)硬化は、常温下に1〜2時間以内で完了する。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を説明する。 実施例1〜2及び比較例1〜2 I.使用材料 (1)常温硬化型結合材生成用材料 常温硬化型樹脂として、エピコート828(油化シェル
エポキシ(株)製エポキシ樹脂の商品名)とメタクリル酸
から合成したビニルエステル樹脂17重量%、ジシクロ
ペンテニルオキシエチルメタクリレート63重量%及び
メトキシポリエチレングリコール#400メタクリレー
ト20重量%を含む混合物(比重1.08)を使用し
た。常温硬化型樹脂100重量部に対して、硬化剤とし
てキュメンハイドロパーオキサイド4重量部、促進剤と
してナフテン酸コバルト2重量部を使用した。
【0020】(2)液状クロロプレンゴム デンカLCR FHー050(電気化学工業(株)商品
名、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)
による標準ポリスチレン換算数平均分子量5100)を
使用した。 (3)シリカフューム エファコシリカ(ユニオン化成(株)商品名、比重2.2
0、ブレーン比表面積200,000cm2/g)を使用し
た。 (4)細骨材 3・4・5・6号珪砂を等量混合したもの(比重2.6
4、含水率0%)を使用した。
【0022】II.レジンモルタル組成物の調製 表1の配合について検討した。硬化剤と促進剤を直接混
合すると激しく反応して有毒なガスを発生するので、液
状クロロプレンゴムを配合する場合は、常温硬化型樹脂
と液状クロロプレンゴムをプラスチック製のバケツであ
らかじめ混合し、それに促進剤を入れ1分間攪拌した
後、硬化剤を混合した。液状クロロプレンゴムを配合し
ない場合は、あらかじめ常温硬化型樹脂と促進剤を混合
後、最後に硬化剤を混合した。次に、予め計量混合した
シリカフュームと珪砂の混合物を投入し、ハンドミキサ
ーで2分間練り混ぜて、レジンモルタル組成物を得た。
【0023】
【表1】
【0024】III.試験結果 1)低温時の圧縮強度及び弾性係数の経時変化 圧縮強度試験及び弾性係数試験に用いる供試体の作成及
び試験は、JIS A1132「コンクリートの強度試
験用供試体の作り方」、JIS A 1108「コンク
リートの圧縮強度試験方法」及びASTM C469ー
65「圧縮におけるコンクリートの静弾性係数およびポ
アソン比の試験方法」に準拠して行った。なお、型枠に
はサミットモールド、キャッピングには石膏を用い、締
め固めはタッピングにより行った。供試体寸法は5mmφ
×10cmとした。ひずみ測定には、最大20%のひずみ
まで測定可能な極大ひずみゲージを用いた。載荷速度を
毎秒50kgf/cm2に保つためにコンピュータ計測制御式
精密万能試験機(島津オートグラフAG−25A)を使
用した。また、極低高温槽を使用して、試験温度を20
℃、または0℃、−10℃一定に保った。図1及び図2
にそれぞれ材齢28日における圧縮強度と温度の関係、
弾性係数と温度の関係を示す。液状クロロプレンゴムの
添加により、低温時における圧縮強度の増加が小さく抑
えられており、感温性の改善が見られた。同様に、液状
クロロプレンゴムの添加により低温時においても弾性係
数は低くなっており、温度変化に伴う弾性係数の増加も
小さく抑えられていることから、感温性の改善が見られ
た。
【0025】2)曲げ強度試験 曲げ強度試験に用いる供試体は、4cm×4cm×16cmの
角柱で、JIS A1132「コンクリートの強度試験
用供試体の作り方」に準拠して作成した。曲げ強度試験
はJIS R 5201「セメントの物理試験方法」に
準拠し、前述のオートグラフを使用した。なお、載荷速
度は毎秒5kgf/cm2一定とした。図3及び図4に、それ
ぞれ20℃及び−10℃における曲げ強度試験の荷重−
変位曲線を示す。液状クロロプレンゴムを混入した配合
は曲げ強度が低下するものの、アスファルトコンクリー
トと比べると曲げ強度及び変位とも同等以上となってお
り、追随性を必要とする部分への補修材としては十分な
値である。また、20℃と−10℃における曲げ強度及
び変位を比較すると、液状クロロプレンゴムを混入した
配合では、その減少率が低く抑えられていることから、
感温性の改善が見られた。
【0026】3)硬化収縮試験 レジンモルタルは結合材として樹脂を使用しているた
め、硬化の際の重合反応によって収縮が生じる。このた
め路面補修等に用いる場合、硬化収縮が大きくなるとレ
ジンモルタル自体に引張り応力が生じるため、レジン部
分または母材とレジン部分との間にひび割れが発生する
ことがある。そこで、レジンモルタルの硬化時における
収縮率を求めた。供試体は、直径5cm、長さ50cmのポ
リエチレン製の袋に、できるだけ空気が混入しないよう
に注意しながら、打ち込み高さが20cm強となるように
打設し、高さ20cmのところで空気及び水が混入しない
ように堅く縛り密封したものを用いた。測定方法として
は、20℃一定の水を600ccまで入れたメスシリンダ
ーの中に、供試体を空気が混入しないように静かに挿入
し、その時の水面の読みから600ccを差し引くことに
より供試体の体積を求めた。測定は打設後5分ごとに行
った。図5に硬化収縮測定試験結果を示す。液状クロロ
プレンゴムを混入しないと硬化収縮したが、混入したも
のは硬化収縮せず、逆に膨張した。
【0027】4)低、高温時の線膨張率測定試験 最大20%のひずみまで測定可能な極大ひずみゲージを
貼付したレジンモルタル供試体を、20℃の養生室から
−10℃、または60℃一定に保った恒温槽の中に移
し、ひずみが安定するまで放置した。この際生じるひず
みにより線膨張率を求めた。表2に各配合における線膨
張率の計算結果を示す。ただし、ここでは20℃の環境
下から−10℃または60℃の環境下に移した際のひず
みより、−10℃〜20℃及び20〜60℃の各温度間
におけるひずみ増分を算出し、そのひずみ増分を温度変
化量(30℃または40℃)で割ることにより求められ
る値を各温度間の平均的な線膨張率とした。
【0028】
【表2】
【0029】低温時の線膨張率は、細骨材を増量して樹
脂含有率を減少させることにより低下することができる
が、ガラス転移温度が樹脂(0℃)より低い液状クロロ
プレンゴム(−40℃)を混入することによりさらに低
下させることができ、感温性が改善される。
【0030】
【発明の効果】本発明になるレジンモルタル組成物は、
硬化後に収縮せず、強度及び伸びを保持し、高変形追随
性を有する。また、従来のレジンモルタル組成物に比べ
て感温性が改善されているため、冬場の低温条件下でも
脆性破壊を起こすことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】材齢28日における圧縮強度と温度の関係を示
すグラフである。
【図2】材齢28日における弾性係数と温度の関係を示
すグラフである。
【図3】20℃における曲げ強度試験の荷重と変位曲線
を示すグラフである。
【図4】−10℃における曲げ強度試験の荷重と変位曲
線を示すグラフである。
【図5】レジンモルタル組成物の硬化時の体積変化率を
示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 111:20 (72)発明者 児島 武男 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温硬化型結合材生成用材料100重量
    部に対して、液状クロロプレンゴムを20〜70重量
    部、超微粒子充填剤を30〜100重量部および細骨材
    を70〜300重量部含有してなるレジンモルタル組成
    物。
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