JP2008120611A - グラウト組成物、グラウトモルタル及びグラウト工法 - Google Patents

グラウト組成物、グラウトモルタル及びグラウト工法 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れるグラウト組成物、グラウトモルタル及びグラウト工法を提供する。
【解決手段】ポルトランドセメント、膨張材、再乳化型粉末樹脂、溶融紡糸した玄武岩繊維、収縮低減剤、減水剤、消泡剤、及び骨材を含有するグラウト組成物であり、溶融紡糸した玄武岩繊維がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して0.1〜10部である前記グラウト組成物であり、骨材がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して150〜300部である前記グラウト組成物である。また、前記グラウト組成物と水を混合してなるグラウトモルタルであり、前記グラウトモルタルを用いたグラウト工法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に、コンクリートの補修部位に充填する用途に好適な、硬化収縮が少ない耐久性の良好なグラウト組成物、グラウトモルタル及びグラウト工法に関する。
従来、コンクリートの補修(断面修復)には、例えば、速硬セメント、繊維長3〜20mmの短繊維、及び再乳化粉末樹脂を含有する材料が使用されている(特許文献1参照)。また、セメントに、粉末度5000cm/g以上の分級フライアッシュ、繊維長3〜20mmの短繊維や再乳化型粉末樹脂が混合された材料が開示されている(特許文献2参照)。さらに、セメントと、ポリアクリル酸エステル樹脂系、スチレンブタジエン合成ゴム系、又は酢酸ビニルベオバアクリル共重合系のうち少なくとも一種のポリマーと、界面活性作用を有する有機系の収縮低減剤とを含有してなるポリマーセメント組成物が提案されている(特許文献3参照)。さらに、初期のひび割れ防止を目的に繊維を配合した材料が開発されている(非特許文献1参照)。また、溶融紡糸した玄武岩繊維の製造方法が開示されている(特許文献4参照)。
特開平11−278903号公報 特開2001−322858号公報 特開2003−55018号公報 浜田敏祐、末森寿志、斉藤忠、平居孝之:ビニロン短繊維によるコンクリートのプラスチック収縮ひび割れ抑制に関する実験的研究、コンクリート工学年次論文集、vol.22、No.2、pp.319−324、2000 特表平09―500080号公報
しかしながら、上記材料は長期間の耐久性が明らかでなく、しかも、コンクリートの補修用グラウト材として要求されるフレッシュ時の良好な流動性(グラウチング性)、無収縮性、及びブリーディング特性等の特性も明らかでなかった。
本発明は、上記課題を解決したグラウト組成物、グラウトモルタル及びグラウト工法を提供する。
すなわち、本発明は、(1)ポルトランドセメント、膨張材、再乳化型粉末樹脂、骨材、溶融紡糸した玄武岩繊維、収縮低減剤、減水剤、消泡剤、及び骨材を含有するグラウト組成物、(2)溶融紡糸した玄武岩繊維がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して0.1〜10部である(1)のグラウト組成物、(3)骨材がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して150〜300部である(1)又は(2)のグラウト組成物、(4)(1)〜(3)のいずれかのグラウト組成物と水を混合してなるグラウトモルタル、(5)(4)のグラウトモルタルを用いたグラウト工法、である。
本発明のグラウト組成物を使用したグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明における部や%は、特に規定しない限り質量基準で示す。
本発明で使用するポルトランドセメントとしては、特に限定されるものではなく、一般に使用されている、普通、早強、中庸熱、及び超早強等のポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、フライアッシュや高炉スラグなどを混合した各種混合セメント、さらに、これらの各種混合セメントを微粉砕したものも使用可能である。
本発明で使用する膨張材としては、特に限定されるものではなく、一般に使用されているカルシウムサルホアルミネート系膨張材、カルシウムアルミノフェライト系膨張材、及び生石灰系膨張材等が使用可能である。
膨張材の使用量は、ポルトランドセメント(以下、セメントという)100部に対して、1〜20部が好ましく、2〜15部がより好ましい。1部未満では収縮を充分に抑えることができない場合があり、20部を超えると膨張量が多くなりすぎる場合がある。
本発明で使用する再乳化型粉末樹脂(以下、粉末樹脂という)としては、ポリアクリル酸エステル、酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル、スチレン−アクリル酸エステル、又はアクリルエステル−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル等を主成分とする粉末状の樹脂を使用することが可能であり、そのうち、耐久性の面からはアクリル酸エステル−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルを主成分とするものがより好ましい。再乳化粉末樹脂の製法には、粉末化方法やブロッキング防止法等があるがいずれの製造方法のものも使用可能である。
ポリマーを溶剤で希釈したポリマーディスパージョンは、通常、セメントモルタルプレミックス品と水を計量し、練り混ぜて使用する手法が主流であるが、本発明の粉末樹脂は、ポリマーディスパージョンに比べて水分含有量が極めて少ないため、セメントに混合しておいても水を加えない限り硬化し難いことから、あらかじめプレミックスしておくことにより、施工現場でのポリマーの計量、混合という煩雑な作業が省略でき、施工作業性が向上する。
さらに、粉末樹脂をセメントにプレミックスすることで、均一に分散して作用するため、後添加する場合に比べ、コンクリートに対する付着強度の面でも有利に作用する。
粉末樹脂の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、3〜20部が好ましい。3部未満では耐久性や付着性能が不充分な場合があり、20部を超えるとコストアップになると共にフレッシュ時の流動性が確保できない場合がある。
本発明で使用する溶融紡糸した玄武岩繊維(以下、玄武岩繊維という)としては、天然の玄武岩を原料とし、高温で溶融紡糸した非晶質の人造鉱物繊維である。その特徴として、有機繊維に比べ耐熱性に優れ、ガラス繊維やロックウールに比べ耐薬品性に優れ、密度が2.8g/cm程度であることから、ドライモルタルと同程度であり、均一混合性に優れるという特徴がある。
玄武岩繊維の繊維径は、2〜50μmが好ましく、7〜20μmがより好ましい。2μmより小さいと、安定的に製造することが困難であり、50μmを超えると初期ひび割れ低減効果が低下する場合がある。
玄武岩繊維の繊維長は、2〜15mmが好ましく、5〜10mmがより好ましい。2mmより小さいと初期ひび割れ低減効果が小さく、15mmを超えるとドライモルタルに混合したときの分散性が悪くなる場合がある。
玄武岩繊維は、繊維が単独にほぐれた単繊維状態(繊維径としては、0.1mm以上となる)ではなく、サイジング剤等で繊維径50μm以下の単繊維を束状にした収束状態のものを使用することが好ましい。適度に接着力のある収束状にすることで、ドライモルタルと混合したときに簡単にほぐれて均一な混合が可能となる。
玄武岩繊維の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、0.1〜10部が好ましく、0.3〜5部がより好ましい。0.1部未満ではひび割れ発生防止効果が充分でない場合があり、10部を超えると混練性や施工性が低下する場合がある。
本発明で使用する収縮低減剤としては、混練水の未反応の水分の逸散を防止しセメント水和物の乾燥収縮を抑制するもので、具体的には、アルコール系、低級アルコールアルキレンオキシド誘導体系、グリコール系、グリコールエーテル・アミノアルコール誘導体系、及びポリエーテル系等の界面活性作用を有する有機系化合物を使用することができる。
収縮低減剤の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、0.3〜7部が好ましい。0.3部未満では収縮低減剤効果が充分でない場合があり、7部を超えるとコストアップになり、フレッシュ時の流動性が低下する場合がある。
本発明では、グラウトモルタルとしての流動性を確保し単位水量を減少させるため、グラウト組成物に減水剤を使用する。減水剤は粉体、液体いずれの形態のものも使用可能である。
減水剤としては、特に限定されるものではなく、ポリオール誘導体、リグニンスルホン酸塩やその誘導体、及び高性能減水剤等が挙げられ、これらの一種又は二種以上が使用可能である。これらの中では、流動性や減水効果の面から高性能減水剤が好ましい。
高性能減水剤としては、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、及びアルキルアリルスルホン酸塩のホルマリン縮合物、並びに、ポリカルボン酸系高分子化合物等が挙げられる。これらの中で、凝結遅延効果、流動性、及び圧送性が高い、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸塩、ポリカルボン酸系高分子化合物の一種又は二種以上を選択使用することがより好ましい。
減水剤の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、固形物換算で0.05〜3部が好ましく、0.1〜2部がより好ましい。0.05部未満では良好な流動性が得られない場合があり、3部を超えると必要以上の凝結遅延を起こし、強度発現性に悪影響を与える場合がある。
本発明で使用する消泡剤としては、特に限定されるものではなく、粉末樹脂混合時の連行空気を減少し、セメント硬化体の圧縮・曲げ強度向上等に寄与するもので、具体的には、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルルなどの非イオン界面活性剤が使用可能である。
消泡剤の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、0.01〜0.05部が好ましい。0.01部未満では消泡効果が不充分な場合があり、0.05部を超えても効果の増進はなく強度が低下する場合がある。
本発明で使用する骨材としては、特に限定されるものではなく、セメント混練物の流動性改善やセメント硬化体の耐久性改善のために使用されもので、川砂、海砂、及び珪砂等が使用可能である。
さらに、所望の特性のセメント硬化体を得るためにはその粒度構成や配合量にも好適な範囲があり、骨材の粒度としては、粒度は4mm以下のものが好ましく、さらに、1.2mm未満のものが50〜75%で、1.2〜4mmのものが50〜25%である混合物が好ましく、特に、1.2〜4mmのものの割合が45〜25%である混合物がより好ましい。最大粒度が4mmを超えると流動性や充填性に影響し、1.2〜4mmのものの割合が25%未満では耐久性に影響し、50%を超えると充分な早期強度が得られない場合がある。
骨材の使用量は、セメントと膨張材の合計100部に対して、150〜300部が好ましく、150〜250部がより好ましい。150部未満ではひび割れが発生しやすくなる場合があり、300部を超えると充分な流動性の確保が難しくなる場合がある。
本発明では、性能に影響を与えない範囲内で、各種有機繊維、炭素繊維、鋼繊維等の玄武岩繊維以外の繊維物質と併用して使用することも可能である。さらに、必要に応じて、本発明のグラウトモルタルの目的を阻害しない範囲で他の混和材又は混和剤、すなわち、フライアッシュやシリカフューム等のポゾラン物質、防錆剤、メチルセルロース等の水中不分離混和剤、増粘剤、保水剤、防水剤、発泡剤、防凍剤、及び着色剤等を併用することが可能である。
本発明のグラウトモルタルは、あらかじめグラウト組成物を構成する成分の全部を混合し、現場で水を加えて練り混ぜるだけで使用可能なプレミックスタイプで使用することが好ましいが、構成成分の一部あるいは全部を使用現場で混合して調製することも可能である。
本発明で使用する水の量は、グラウト組成物中のセメントと膨張材の合計100部に対して、30〜50部が好ましく、35〜45部がより好ましい。30部未満では充分な流動性が得られない場合があり、50部を超えると充分な耐久性が得られない場合がある。
本発明のグラウトモルタルを使用した施工方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、コンクリート劣化部分をはつり、鉄筋の錆び落としを実施し、プライマー処理の後、型枠を設置し、型枠内に本発明のグラウトモルタルを充填し、硬化させる方法等が挙げられる。
本発明のグラウトモルタルは、例えば、橋脚下や港湾のコンクリート劣化部分の補修だけではなく、アスファルトやコンクリートで舗装された道路、歩道、処理場、及び駐車場の表層の沈下や亀裂が発生した部分等を補修するために使用することもできる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
セメント100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、表1に示す長さの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製した。そのグラウト組成物中のセメントと膨張材の合計100部に対して、水40部を加えて混練して、グラウトモルタルを調製し、グラウトモルタルの静置フロー値、硬化収縮量、圧縮強度、付着強度、及び耐久性を測定・評価した。結果を表1に示す。
<使用材料>
セメントα:普通ポルトランドセメント、市販品
セメントβ:早強ポルトランドセメント、市販品
膨張材:カルシウムサルホアルミネート系膨張材、市販品
粉末樹脂:アクリル酸エステル−酢酸ビニル−バーサチック酸ビニル粉末樹脂、市販品
減水剤:主成分ポリカルボン酸塩系、粉状、市販品
玄武岩繊維:繊維径10μm、収束タイプ、カナエ社製、商品名「バサルトファイバー」
収縮低減剤:低級アルコールアルキレンオキシド誘導体系、粉体、市販品
消泡剤:主成分シリコーン系、粉体、市販品
骨材A:新潟県姫川産天然砂、粒経1.2mm未満、比重2.62
骨材B:新潟県姫川産天然砂、粒径1.2〜4mm、比重2.65
<測定・評価方法>
静置フロー値:JIS R 5201−1997の15回の落下運動を与え
ない場合に準じ、フレッシュ時の性状を20℃で評価
硬化収縮量:JIS A 1171「ポリマーセメントモルタルの試験方法」
に準じて試験体を作製し、JIS A 1129「モルタル及びコンクリー
トの長さ変化試験方法」に準じて20℃、60%で28日材齢の乾燥収縮を
測定
圧縮強度:JIS R 5201−1997に準じ、水中養生28日材齢で
評価
付着強度:JHS 416「モルタル断面修復材・コンクリートとの付着性」
に準じ、コンクリート表面に厚さ1cm充填施工し、20℃、85%で28
日材齢の附着強度を建研式引張試験機で測定
耐久性:30×30cmのコンクリート板上に、グラウトモルタルを厚さ1cm充填施工して試験体を作製した。硬化した試験体を屋外に設置し、ひび割れ発生開始までの日数、ひび割れの程度を評価した。ひび割れ発生までの日数が60日を超え、ひび割れ幅が0.1mm未満のものを○、日数が60日未満でひび割れ幅が0.1mmを超え0.2mm以以下のものを△、日数が60日未満でひび割れ幅が0.1mmを超えるものを×とした。
Figure 2008120611
表1から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、セメント100部に対して表2に示す量の膨張材、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Figure 2008120611
表2から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、表3に示す量の粉末樹脂、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比が60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
Figure 2008120611
表3から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、表4に示す量の長さ6mmの玄武岩繊維、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に併記する。
Figure 2008120611
表4から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、表5に示す量の収縮低減剤、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表5に示す。
Figure 2008120611
表5から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、表6に示す量の減水剤、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表6に示す。
Figure 2008120611
表6から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、表7に示す量の消泡剤、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表7に示す。
Figure 2008120611
表7から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計が100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の表8に示す量の骨材を配合し、グラウト組成物を調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表8に示す。
Figure 2008120611
表8から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
セメントα100部、膨張材5部、さらに、セメントと膨張材の合計が100部に対して、粉末樹脂8部、長さ6mmの玄武岩繊維0.5部、収縮低減剤4部、減水剤0.3部、消泡剤0.02部、及び骨材A/骨材Bの質量比60/40の骨材180部を配合し、グラウト組成物を調製し、さらに、表9に示す量の水を配合しグラウトモルタルを調製したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表9に示す。
Figure 2008120611
表9から、本発明のグラウトモルタルは、流動性が高く、硬化収縮が少なく、強度発現が高く、コンクリートへの付着強度が高く、さらに、耐久性に優れていることが分かる。
本発明のグラウト組成物を使用したグラウトモルタルは、優れた流動性を有し、長さ変化が小さく、耐久性に優れ、しかもコンクリート等との付着強度に優れているという効果を奏するので、各種補修工事、なかでも橋梁周囲部の断面修復、港湾構造物コンクリート部位の補修の他、車道や歩道のアスファルトやコンクリート等の舗装部の補修部分に充填して補修する用途等に好適に使用できる。

Claims (5)

  1. ポルトランドセメント、膨張材、再乳化型粉末樹脂、溶融紡糸した玄武岩繊維、収縮低減剤、減水剤、消泡剤、及び骨材を含有するグラウト組成物。
  2. 溶融紡糸した玄武岩繊維がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して0.1〜10部である請求項1に記載のグラウト組成物。
  3. 骨材がポルトランドセメントと膨張材の合計100部に対して150〜300部である請求項1又は2に記載のグラウト組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のグラウト組成物と水を混合してなるグラウトモルタル。
  5. 請求項4に記載のグラウトモルタルを用いたグラウト工法。
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