JP3407450B2 - ダイレクトブローボトル成形用高粘度ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ダイレクトブローボトル成形用高粘度ポリエステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は高粘度ポリエステルの製
造方法に関する。詳しくは、本発明は、特にダイレクト
ブロー成形ボトルの原料として有用な高粘度ポリエステ
ルの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(以下、
「PET」という)は機械的強度、化学的安定性、透明
性、衛生性などに優れており、また軽量、安価であるた
めに、各種のシート、容器として幅広く包装材料に用い
られ、特に、炭酸飲料、果汁飲料、液体調味料、食用
油、酒、ワイン用の容器としての伸びが著しい。 【0003】このようなPETは、例えば、ボトルの場
合、射出成形機で中空成形体用のプリフォームを成形
し、このプリフォームを所定形状の金型内で延伸ブロー
する。また、果汁飲料のように熱充填を必要とする内溶
液の場合には、そのブロー金型中、あるいは別途設けた
金型中でさらに、熱固定してボトルに成形されるのが一
般的である。 【0004】また、近年ではPET系樹脂の安全衛生性
や易焼却性、さらにはリサイクルの6能性の高さに由来
し、ポリ塩化ビニルの代替やその他の目的でダイレクト
ブロー成形によりボトル化され使用される用途も増えつ
つある。ダイレクトブロー成形によるボトルの場合、押
出成形機でチュ−ブ状パイプを押し出し、得られたパリ
ソンがまだ軟らかく可塑性を失わないうちに金型内でブ
ロー成形を完了させる方法が採用される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のダイレクトブロ
−成形によるボトルの場合、未延伸あるいは低延伸状態
のままボトルとして使用することになるので、従来のP
ET原料を用いた場合には耐衝撃性が不十分であり、特
にボトルの底部のような衝撃を受けやすい部位において
亀裂や破壊が生じやすいという問題がある。 【0006】そこで、溶融重合させて得たプレポリマー
を固相重合することにより原料PETを高粘度化して耐
衝撃性を高める方法が考えられるが、一般に固有粘度が
0.90dl/g以上の高粘度のPETを得るためには
固相重縮合の時間をかなり長くする必要があり、生産性
が非常に低くなるという問題がある。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み、ダイレクトブロ−成形によるボトル用の原料と
して好適である高粘度のポリエステルを工業的に有利に
製造する方法について鋭意検討した結果、固相重合に供
するポリエステルのプレポリマ−の物性を制御すれば、
固相重合の速度が上昇し、高粘度のポリエステルが短時
間で効率よく製造することができることを見いだし、本
発明に到達した。 【0008】すなわち、本発明の要旨は、テレフタル酸
またはそのエステル形成性誘導体を主体とするジカルボ
ン酸成分と、エチレングリコールまたはそのエステル形
成性誘導体を主体とするジオール成分をエステル化また
はエステル交換反応させたエステル化物を溶融重縮合さ
せて、極限粘度が0.45〜0.80dl/g、総末端
基に対する末端カルボキシル基の割合が20〜45当量
%のプレポリマーを得、次いで、該プレポリマーを固相
重合することにより極限粘度が0.90〜2.0dl/
gのポリエステルを得ることを特徴とする高粘度ポリエ
ステルの製造方法に存する。 【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
製造するポリエステルの原料は、公知のPETで用いら
れる原料であるテレフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体を主体とするジカルボン酸成分と、エチレングリ
コールまたはそのエステル形成性誘導体を主体とするジ
オール成分を用いる。更に、テレフタル酸以外のジカル
ボン酸成分、およびエチレングリコール以外のジオール
成分を、全ジカルボン酸成分あるいは全ジオール成分に
対して、通常で最大20モル%程度まで含んでいてもよ
い。また、単官能化合物や3官能以上の多官能化合物を
少量含んでもいてもよい。 【0010】テレフタル酸以外のジカルボン酸のジカル
ボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、ナフタ
レンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、
4,4′−ビフェニルジカルボン酸およびこれらの構造
異性体、マロン酸、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族
ジカルボン酸など及びそれらのエステル形成性誘導体が
挙げられる。また、エチレングリコール以外のジオール
成分としては、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレ
ングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プ
ロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタメチ
レングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペン
チルグリコールなどの脂肪族ジオールやビスフェノール
A、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロキシ化合物
など及びそれらのエステル形成性誘導体を挙げることが
できる。 【0011】以上のテレフタル酸またはエチレングリコ
ール以外の共重合成分のうち、ダイレクトボトル用の原
料ポリエステルとして見た場合は、特にシクロヘキサン
ジメタノールとジエチレングリコールを用いることが望
ましく、全ジオール成分中のシクロヘキサンジメタノー
ルの割合が、通常0.5〜10モル%、好ましくは1〜
7モル%であり、かつ、全ジオール成分中のジエチレン
グリコールの割合が、通常1.0〜4.0モル%、好ま
しくは1.5〜3.5モル%の範囲とする。かかる範囲
においては、通常のPETと比較してより低温での成形
が可能となり、また、耐ドローダウン性が高くなるた
め、ダイレクトブロー成形が容易にできる。なお、ドロ
ーダウンとは、ブロー成形において、押し出しされたパ
リソンが自重によって垂れ下がる現象のことであり、耐
ドローダウン性が悪いと、ボトル成形に必要なパリソン
長が得られにくくなるので好ましくない。 【0012】シクロヘキサンジメタノール原料として
は、1,2−、1,3−および1,4−シクロヘキサン
ジメタノールがあげられ、そのシス、トランス体比は任
意の割合の混合物でよい。このうち、通常は、1,4−
シクロヘキサンジメタノールで、シス/トランス比が
(20〜80)/(80〜20)の割合のものが特に好
ましく使用される。一方、ジエチレングリコールについ
ては、重合反応中にエチレングリコールより一部副生し
てくるため、ジエチレングリコールまたはそのエステル
形成性誘導体の所定量を重合原料として用いる場合のほ
か、反応条件、添加剤などを適宜選択することのみで含
有量を制御することができる。 【0013】本発明で製造するポリエステルは、その極
限粘度が、フェノール/テトラクロロエタン(重量比1
/1)の混合溶媒中で30℃で測定して、0.90〜
2.0dl/g、好ましくは0.95〜1.5dl/g
の範囲にある高粘度の、即ち、高分子量のポリエステル
である。0.90dl/g未満では溶融粘度が十分に高
くないため、得られたポリエステルをダイレクトブロー
成形する際に耐ドローダウン性が悪く良好な成形品が得
られにくくなる。 【0014】本発明においては、以上のポリエステル
を、PETについて従来から公知である溶融重合及びそ
れに引き続く固相重合を行う方法で製造する。溶融重合
法としては、例えば、テレフタル酸、エチレングリコー
ルなどを用いて加圧下で直接エステル化反応を行った
後、触媒の存在下、更に昇温するとともに次第に減圧と
し重縮合反応させる方法がある。あるいは、テレフタル
酸のエステル誘導体、例えば、テレフタル酸ジメチルエ
ステルと、エチレングリコールおよびシクロヘキサンジ
メタノールを用いて、触媒の存在下エステル交換反応を
行い、その後、得られた反応物を、上記の直接エステル
化反応物と同様に重縮合反応させる方法がある。 【0015】このような重縮合反応は、1段階で行って
も、複数段階に分けて行ってもよい。複数段階で行う場
合、重縮合反応条件は、第1段階目の重縮合の反応温度
が通常250〜290℃、好ましくは260〜280℃
であり、圧力が通常70000〜3000Pa、好まし
くは30000〜4000Paであり、また、最終段階
の重縮合反応の温度が通常265〜300℃、好ましく
は270〜295℃であり、圧力が通常1500〜10
Pa、好ましくは700〜70Paである。 【0016】重縮合反応を2段階で実施する場合には、
第1段階目および第2段階目の重縮合反応条件は、それ
ぞれ上記の範囲であり、3段階以上で実施する場合に
は、第2段階目から最終段階目の1段前までの重縮合反
応の反応条件は上記1段階目の反応条件と最終段階目の
反応条件との間の条件である。たとえば、重縮合反応が
3段階で実施される場合には、第2段階目の重縮合反応
の反応温度は通常260〜295℃、好ましくは270
〜285℃であり、圧力は通常7000〜300Pa、
好ましくは5000〜600Paの範囲である。これら
の重縮合反応工程の各々において、到達される極限粘度
は特に制限はないが、各段階における極限粘度の上昇の
度合が滑らかに分配されることが好ましく、更に最終段
階目の重縮合反応機から得られるポリエステルのプレポ
リマーの極限粘度は0.45〜0.80dl/g、好ま
しくは0.50〜0.75dl/gとする。 【0017】このようにして得られたポリエステルプレ
ポリマーは、通常、ストランド状に溶融押出しし、カッ
ターによって粒状のチップにカットされる。このような
粒状のプレポリマーチップは、通常2〜5.5mm、好
ましくは2.2〜4.5mmの平均粒径を有することが
望ましい。 【0018】上述した直接エステル化反応の場合には通
常、無触媒でよいが、エステル交換反応および重縮合反
応には、通常、エステル交換触媒、重縮合触媒を使用す
る。エステル交換触媒としては、公知の化合物、例え
ば、カルシウム、マンガン、マグネシウム、亜鉛、チタ
ン、ナトリウム、およびリチウム化合物等の1種以上を
用いることができるが、透明性の観点からマンガン、マ
グネシウム、またはチタン化合物が特に好ましい。重縮
合触媒としては、例えば、ゲルマニウム、アンチモン、
チタン化合物などが挙げられるが、無色透明性の観点か
らゲルマニウム化合物が好ましい。ゲルマニウム化合物
の具体例としては、二酸化ゲルマニウム、四塩化ゲルマ
ニウム等が挙げられるが、二酸化ゲルマニウムの微粉
末、水溶液やエチレングリコール溶液等の二酸化ゲルマ
ニウム溶液が特に好ましく用いられる。重縮合触媒の使
用量は、生成ポリマ−に対し金属原子の含有量として通
常10〜500ppmでどであるが、特にゲルマニウム
化合物の添加量は、ゲルマニウム原子として20〜80
ppmになるように調節することが好ましい。20pp
m未満では重縮合速度が遅くなり実用的でなく、また、
80ppmを越えるとポリマ−の熱安定性などが低下す
る場合があるので好ましくない。 【0019】また、本発明で製造するポリエステル中に
は、その重合工程において公知の安定剤を加えてもよ
く、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホス
フェート、トリ−n−ブチルホスフェート、トリオクチ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェートなどのリン酸エステル類トリフェニル
ホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、
メチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホ
スフェート、ブチルアシッドホスフェート、ジブチルホ
スフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホス
フェートなどの酸性リン酸エステルおよびリン酸、亜リ
ン酸、ポリリン酸などのリン化合物が用いられる。安定
剤は、安定剤中のリン原子の重量として、生成ポリエス
テル中の含有量として、通常0.001〜0.1重量
%、好ましくは0.002〜0.02重量%の範囲で用
いられる。 【0020】本発明においては、以上の方法で得られる
ポリエステルのプレポリマーの物性として、前述のよう
に極限粘度を0.45〜0.80dl/gとするほか、
プレポリマ−の総末端基(以下「TEV」という)に対
する末端カルボキシル基(以下「AV」という)の割合
を百分率で示した「AV/TEV」を20〜45当量
%、好ましくは28〜42当量%の範囲に調整する必要
がある。その理由は、AV/TEVにより固相重合速度
に大きく影響することが判明したからである。該範囲に
ある場合には、プレポリマーを固相重合に供した際の固
相重合速度が速く、製品ポリマーの生産性が良好とな
る。一方、該範囲に満たない場合及び該範囲を越える場
合には、固相重合速度が遅くなり、極限粘度を大きくす
るのに長時間を要する。更に、該範囲を越える場合に
は、固相重合に供した場合のポリマー中の副成オリゴマ
ーの低減効果が少なく、製品ポリマーを溶融成形した際
に副成オリゴマーによる金型汚れの問題が生ずることが
あるので好ましくない。 【0021】通常、延伸ブロ−成形用に多く用いられて
いる極限粘度が0.7〜0.8dl/g程度のポリエス
テルを製造する場合については、プレポリマ−を更に粘
度を高めるための固相重合速度が多少遅くなっても製品
ポリマ−の生産性への影響は小さいので、AV/TEV
をかかる範囲に特に調整する必要はないが、本発明で目
的とする極限粘度が0.90dl/g以上の高粘度ポリ
エステルを製造する場合には固相重合速度の大小で製品
ポリマ−の生産性に非常に大きな影響を与える。 【0022】プレポリマ−のAV/TEVの制御方法と
しては、エステル化反応時の最終エステル化率、エステ
ル交換反応や重縮合反応時の温度、圧力、時間などの制
御により行うことができる。エステル化反応時の最終エ
ステル化率は、エステル化反応の温度、圧力、時間はも
とより、その他、例えば、ジオールとジカルボン酸の仕
込み比、反応生成水やジオールの還留率(または留去速
度)などによっても制御できる。さらに具体的な例とし
て、通常のPETを直接重縮合法により製造するのに用
いられる連続溶融重合設備を用いて、本発明の共重合ポ
リエステル用のプレポリマーの製造を行う場合を示す
と、エステル化反応時の反応時間を長くして最終エステ
ル化率を高くし、プレポリマーのAV/TEVを低くす
る方法もあるが、より好ましくはエチレングリコールの
還留率を、通常のPETの場合よりも大きく設定した
り、エステル化反応温度を高目に設定したりすること
で、最終エステル化率を高くし、プレポリマーのAV/
TEVを低くする方が、プレポリマーの生産性の面から
望ましい。また、固相重合に供される直前のプレポリマ
ーのAV/TEVに関しては、上記のようにプレポリマ
ーの溶融重合時に制御する他に、前述の通りプレポリマ
ーの調湿条件や結晶化条件などを適当に選択することに
よっても制御できる。 【0023】次に、本発明での高粘度ポリエステルを得
るためには、上記のように溶融重合により得られたポリ
エステルのプレポリマーを、さらに固相重合処理を施す
必要がある。固相重合に供給されるプレポリマ−は、予
め固相重合を行う温度より低い温度に加熱して予備結晶
化を行った後、固相重合工程中に供給してもよい。この
ような予備結晶化工程は、プレポリマ−を乾燥状態で、
通常120〜200℃、好ましくは130〜180℃の
温度に1分〜4時間加熱して行うこともでき、あるいは
該チップを水蒸気または水蒸気含有不活性ガス雰囲気下
で、通常120〜200℃の温度に1分間以上加熱して
行うこともできる。固相重合工程は少くとも1段からな
り、重合温度が通常190〜230℃、好ましくは19
5〜235℃であり、15000〜1Paの広い範囲で
の任意の圧力下において、窒素、アルゴン、二酸化炭素
等の不活性ガスの流通下、または流通なしの雰囲気下で
実施される。重合時間は、温度が高いほど短時間で所望
の物性に到達するが、通常1〜30時間、好ましくは5
〜25時間である。以上の固相重合条件を適当に選択す
ることにより、本発明での高粘度ポリエステルを得るこ
とができる。 【0024】このようにして得られたポリエステルは、
ダイレクトブロー成形によってボトル(中空容器)を製
造するにあたって、好ましく用いられる。成形機は、従
来からポリスチレンやポリ塩化ビニルのダイレクトブロ
ー成形に用いられている装置をそのまま用いることがで
きる。この場合、成形温度はシリンダー各部やノズルの
温度は通常250〜280℃である。 【0025】 【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。また、本実施例で用いた
種々の物性の測定方法又は算出方法を以下に示す。な
お、極限粘度の測定方法は前述の通りである。 【0026】(1)末端カルボキシル基(AV)の量 粉砕微粉化したプレポリマ−100mgをベンジルアル
コール5mlに加熱溶解し、これにクロロホルム5ml
を加えて希釈した後、フェノールレッドを指示薬とし、
0.1N−水酸化ナトリウム/ベンジルアルコール溶液
により滴定し、定量した。 【0027】(2)総末端基濃度(TEV)の量 以下の式を用いて、プレポリマーの極限粘度より算出し
た。 TEV={2000000/(1359×極限粘度)
1.460 } 【0028】(3)固相重合速度 固相重合したポリマ−の固有粘度値とプレポリマ−の固
有粘度値の差を、固相重合時間で除して得られる固相重
合時の単位時間当たりの固有粘度の上昇率を持って、固
相重合速度と定義した(単位:dl/g/hr)。 【0029】(4)シクロヘキサンジメタノール成分量
およびジエチレングリコール成分量 常法により粉砕微粉化したポリエステルを水酸化カリウ
ムのメタノール溶液で加熱アルカリ分解し、生成したジ
オール成分を、中和後、ガスクロマトグラフで定量し
た。 【0030】(5)アセトアルデヒド含有量 常法により粉砕微粉化したポリエステルを160℃で2
時間水抽出後、ガスクロマトグラフで定量した。 【0031】(6)ゲルマニウム原子含有量 ポリエステル試料2.0gを硫酸存在下、常法により灰
化、完全分解後、蒸留水にて100mlに定容したもの
について、発光分光分析法により定量した。 【0032】実施例1 あらかじめ318kg(1.56キロモル)のビス(2
−ヒドロキシエチル)テレフタレート主体のPETオリ
ゴマーが撹拌下約250℃に溶融保持されたエステル化
槽に、259kg(1.56キロモル)のテレフタル酸
と116kg(1.87キロモル)のエチレングリコー
ルで調製したスラリーを、6時間かけて順次供給した。
供給終了後、さらに30分エステル化反応を進行させた
後、半量を重縮合槽に移し、撹拌下1,4−シクロヘキ
サンジメタノール(シス/トランス比=30/70)
8.74kg(0.06キロモル)、ジエチレングリコ
ール2.43kg(0.02キロモル)、リン酸45g
(対ポリマー150ppm)および二酸化ゲルマニウム
36g(対ポリマー120ppm)それぞれを、適当な
濃度のエチレングリコール溶液として順次添加した。続
いて、250℃から280℃まで漸次昇温するとともに
常圧から漸次減圧し、67Paに保持した。反応を3時
間30分行った後、生成したプレポリマーを重縮合槽の
底部に設けた抜き出し口よりストランド状に抜き出し、
水冷後、チップ状にカットした。該プレポリマーチップ
の分析結果を表−1に示す。 【0033】次に、該プレポリマーチップ20gを、イ
ナートオーブンにて45L/Hrの窒素流通下、160
℃で3時間乾燥した後、固相重合装置に投入し、減圧窒
素置換を3回繰り返した後、67Pa以下のの減圧下、
210℃で20時間の減圧固相重合を行い、冷却後、窒
素で復圧し固相重合ポリエスルを得た。得られたポリエ
スルの分析結果を表−1に示す。 【0034】なお、表−1において、IVは極限粘度
を、AVは末端カルボキシル基の量を、TEVは総末端
基の量を、AV/TEVは末端カルボキシル基に対する
総末端基の割合を百分率で示した値を、CHDMは1,
4−シクロヘキサンジメタノール成分量を、DEGはジ
エチレングリコール成分量を、AAはアセトアルデヒド
含有量を、Geはゲルマニウム原子含有量をを示す。 【0035】実施例2、比較例1〜2 実施例1においてエステル化反応工程における原料スラ
リ−の供給時間、又は、原料スラリ−供給後の反応時間
を変更した以外は実施例1同様の方法で各ポリエステル
を製造した。表−1に分析結果を示す。 【0036】 【表1】 【0037】 【発明の効果】本発明の方法によれば、ダイレクトブロ
−成形によるボトル用の原料として好適である高粘度の
ポリエステルを短時間で効率よく製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 テレフタル酸またはそのエステル形成性
    誘導体を主体とするジカルボン酸成分と、エチレングリ
    コールまたはそのエステル形成性誘導体を主体とし、シ
    クロヘキサンジメタノールと必要に応じて用いられるジ
    エチレングリコールとを含むジオール成分を、エステル
    化またはエステル交換反応させたエステル化物を溶融重
    縮合させて、極限粘度が0.50〜0.75dl/g、
    総末端基に対する末端カルボキシル基の割合が28〜4
    2当量%のプレポリマーを得、次いで、該プレポリマー
    を固相重合することにより、ポリエステル中のジオール
    成分としてシクロヘキサンジメタノール0.5〜10モ
    ル%、及びジエチレングリコール1.0〜4.0モル%
    を含み、極限粘度が0.90〜2.0dl/gのポリエ
    ステルを得ることを特徴とするダイレクトブローボトル
    成形用高粘度ポリエステルの製造方法。
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