JP3406436B2 - ロードシミュレータにおけるフラットベルト装置 - Google Patents

ロードシミュレータにおけるフラットベルト装置

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JP3406436B2
JP3406436B2 JP26326195A JP26326195A JP3406436B2 JP 3406436 B2 JP3406436 B2 JP 3406436B2 JP 26326195 A JP26326195 A JP 26326195A JP 26326195 A JP26326195 A JP 26326195A JP 3406436 B2 JP3406436 B2 JP 3406436B2
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隆史 松島
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の走行状態
を再現して試験を行うためのロードシミュレータに関
し、特に、無端フラットベルトを使用したロードシミュ
レータに関する。 【0002】 【従来の技術】車両を実際に走行させた状態にして各種
の性能試験を行う試験装置において、無端フラットベル
ト上に車両の車輪を載せて車輪と路面の接触状態を再現
するようにした無端フラットベルト型のロードシミュレ
ータが従来より使用されている。 【0003】図6は、このようなロードシミュレータの
一例を示すものであって、特開平6−249753に開
示されている装置である。この装置は、独立して駆動さ
れる第1油圧ジャッキ123により可動部122を揺動
自在とし、可動部122の上面に車輪126のそれぞれ
に対応して支持部127を設け、独立して駆動される第
2油圧ジャッキ129により支持部127を車幅方向に
揺動自在とし、各支持部127に車輪126が設置され
る無端フラットベルト132を設け、可動部122を傾
けて登坂路及び傾斜路を再現し、支持部127を傾けて
各車輪126の接地状況をそれぞれ変え、路面の様々な
外乱を再現し、広範囲の路面状況での車両125の走行
性能を正確に試験できるように構成したものである。 【0004】上記のような構造を有する従来のロードシ
ミュレータにおいては、無端フラットベルト132を下
方から支持するため、例えば図7に示す保持手段140
が使用される。この保持手段140は、油圧シリンダ1
41を使用した保持手段であって、油圧により移動する
ピストンロッド142と、このピストンロッド142の
端部に固定された支持部143によって構成される。ま
た、無端フラットベルト132の車輪の直下の部分13
2aと、この部分132aと接触する支持部143の上
面143a間における発熱を防止するため、これらの間
には一定の圧力の水が供給される。 【0005】また、別の保持手段として図8に示すよう
に、複数の小径ローラー151を使用したものがある。
この保持手段150は、支持台152上に小径の複数の
ローラー151を配置することにより、各ローラー10
5、151と無端フラットベルト132との接点の間隔
を狭くして、できるだけ無端フラットベルト132表面
を平坦に保ちつつ試験を行うことを可能にしたものであ
る。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記水圧によ
り無端フラットベルトの保持手段を使用した場合には、
この保持手段を有する代用路面を上下に振動させると、
保持手段において水漏れを起こすことがあり、保持手段
の下方に位置する各装置に悪影響を与えることがあっ
た。 【0007】また、無端フラットベルトの保持手段を複
数の小径ローラーにより構成した場合には、上記水圧に
よる保持手段の場合における水漏れによる不具合は解消
するものの、無端フラットベルトを高速回転させた場合
に、支持ローラーが高速回転するため、騒音が大きくな
るという問題があった。 【0008】そこで、本発明は上記従来のロードシミュ
レータにおける問題点に鑑みなされたものであって、水
漏れを起こすことがなく、また、無端フラットベルトを
高速回転させても騒音を生ずることのないロードシミュ
レータにおけるフラットベルト装置を提供することを目
的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車両の走行を再現して試験を行うロードシミュレー
タに複数使用され、2本の両端ローラーと、該両端ロー
ラー間に配置された少なくとも1本の中間ローラーに巻
掛けられた無端フラットベルトを代用路面として形成し
たフラットベルト装置において、前記両端ローラー及び
中間ローラーの各々を複数の円板によって形成し、該各
々のローラーの円板を互いに該各々のローラーの軸線方
向に間隔を開けて重ね合わせたことを特徴とする。 【0010】請求項1記載の発明によれば、無端フラッ
トベルトを駆動、支持するためのローラーの各々を複数
の円板によって形成し、該各々のローラーの円板を互い
に該ローラーの軸線方向に間隔を開けて重ね合わせたた
め、中間ローラーを小径化することなく、ベルトと各ロ
ーラーのベルト進行方向の接点間の距離を短くすること
ができる。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、本発明に係るロードシミュ
レータにおけるフラットベルト装置の実施の形態の具体
例を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明に係る
ロードシミュレータ2を示す斜視図である。試験用車両
1の各タイヤ4の下方にはそれぞれ加振装置3を配置さ
れ、各加振装置3には、無端フラットベルト5が取り付
けられ代用路面を形成している。また、この無端フラッ
トベルト5上の試験用車両1を移動するため移動手段1
4が設けられている。 【0012】加振装置3は、図2に示す構成となってい
る。すなわち、タイヤ4の下方には代用路面を形成する
無端フラットベルト5が配置され、この無端フラットベ
ルト5を支持、駆動するため3本のローラー6、7、8
が設けられている。本実施例においては、中央の第3ロ
ーラー8がローラー駆動装置9に連結され、無端フラッ
トベルト5を駆動するととともに、無端フラットベルト
5を支持するように構成され、両端の第1ローラー6及
び第2ローラー7が無端フラットベルト5を支持する。
また、第1ローラー6はテンションローラーであって、
ローラー引力装置10によって図中矢印A方向に付勢さ
れている。尚、本実施例においては、第3ローラー8を
駆動するように構成したが、第1ローラー6又は第2ロ
ーラー7を駆動することも可能である。 【0013】加振機13の上下方向の加振力は加振軸1
1を介してケーシング14に伝達され、最終的に試験用
車両1に伝えられる。また、加振軸11が回転するのを
防止するため加振軸回転止め12が設けられ、その端部
12aが移動手段14の底部と連結されている。 【0014】図3は、各第1ローラー6又は第2ローラ
ー7の形状を示す斜視図である。このローラー6は、4
枚の円板6A乃至6Dが軸6aにボス部6bを介して一
定の間隔で取付られている。図3においては、各円板6
A乃至6Dの厚さは同じであるが、無端フラットベルト
5の中央部により大きい荷重がかかる場合には、中央部
の円板6B、6Cの厚さを両端6A、6Bの厚さよりも
厚く形成することが好適である。また、第3ローラー8
については、図4(b)又は図5(b)に示すように、
各円板がそれぞれ第1ローラー6及び第2ローラー7の
対向する円板の間に入り込むように3枚の円板8A乃至
8Cで構成されている。 【0015】次に図4及び図5により、各ローラー6、
7、8の配置について説明する。図4は、第3ローラー
8によって無端フラットベルト5を駆動するように構成
したものであり、第3ローラー8を含めて両端の第1ロ
ーラー6及び第2ローラー7によって無端フラットベル
ト5が支持されている。そして、図4(b)に明確に示
されるように、第1ローラー6と第3ローラー8、又第
2ローラー7と第3ローラー8の各円板は互いに各ロー
ラ6、7、8の軸線方向に一定の間隔を保って重ね合わ
されるように配置されている。すなわち、第3ローラー
8の円板8A、8B、8Cはそれぞれ、第1ローラー6
の6Aと6Bとの間、6Bと6Cとの間、6Cと6Dと
の間に、さらに、同時に第2ローラー7の7Aと7Bと
の間、7Bと7Cとの間、7Cと7Dとの間に挿入され
るように配置されている。 【0016】一方、図5は、第1ローラー6又は第2ロ
ーラー7によって無端フラットベルト5を駆動するよう
に構成したものであり、図4と同様、3本のローラー
6、7、8によって無端フラットベルト5が支持されて
いる。そして、図5(b)に明確に示されるように、第
1ローラー6と第3ローラー8、又第2ローラー7と第
3ローラー8の各円板は互いに各ローラ6、7、8の軸
線方向に一定の間隔を保って重ね合わされるように配置
されている。 【0017】上記構成を有するロードシミュレータにお
いては、4台の加振装置3の最上部に設けられた無端フ
ラットベルト5上に試験用車両1の各タイヤ4が載置さ
れ、無端フラットベルト5が代用路面を形成し、この無
端フラットベルト5を含む加振装置3を使用して無端フ
ラットベルト5を上下方向に加振し、また、試験用車両
1の車輪を通常の回転数で回転させ、さらにはハンドル
を切ることによりタイヤ4の向きを変化させることによ
り実際の道路と略々同様の条件の下で車両の運転特性を
試験することが可能となる。 【0018】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、中間ロー
ラーを小径化することなしに、ベルトと各ローラーのベ
ルト進行方向の接点間の距離を短くすることができるた
め、ベルトを高速回転させても騒音を生ずることのない
ロードシミュレータにおけるフラットベルト装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るロードシミュレータにおけるフラ
ットベルト装置の実施例を示す斜視図である。 【図2】図1のロードシミュレータにおいて使用されて
いる加振装置の主要部分を示す斜視図である。 【図3】図2の加振装置に使用されているローラーの形
状を示す斜視図である。 【図4】(a)は図2の加振装置における各ローラーの
配置の一例を示す正面図、(b)は図(a)のI−I線
断面図である。 【図5】(a)は図2の加振装置における各ローラーの
配置のもう一つの例を示す正面図、(b)は図(a)の
II−II線断面図である。 【図6】従来のロードシミュレータの一例を示す概略図
である。 【図7】従来使用されている水圧によるベルトの保持手
段を示す概略図である。 【図8】従来使用されている複数の小径ローラーを使用
した保持手段を示す概略図である。 【符号の説明】 1 試験用車両 2 ロードシミュレータ 3 加振装置 4 タイヤ 5 無端フラットベルト 6 第1ローラー 7 第2ローラー 8 第3ローラー 9 ローラー駆動装置 10 ローラー引力装置 11 加振軸 12 加振軸回転止め 13 加振機 14 移動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 17/007

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車両の走行を再現して試験を行うロード
    シミュレータに複数使用され、2本の両端ローラーと、
    該両端ローラー間に配置された少なくとも1本の中間ロ
    ーラーに巻掛けられた無端フラットベルトを代用路面と
    して形成したフラットベルト装置において、前記両端ロ
    ーラー及び中間ローラーの各々を複数の円板によって形
    成し、該各々のローラーの円板を互いに該各々のローラ
    ーの軸線方向に間隔を開けて重ね合わせたことを特徴と
    するロードシミュレータにおけるフラットベルト装置。
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