JP3402107B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP3402107B2
JP3402107B2 JP03860197A JP3860197A JP3402107B2 JP 3402107 B2 JP3402107 B2 JP 3402107B2 JP 03860197 A JP03860197 A JP 03860197A JP 3860197 A JP3860197 A JP 3860197A JP 3402107 B2 JP3402107 B2 JP 3402107B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに並列接続さ
れた複数のスイッチング電源を用いて負荷を駆動する電
源装置に関し、特に各スイッチング電源が2次側出力電
流を均等に分担するように制御する制御機能を備えた電
源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は、2台のスイッチング電源DC
1,DC2を用いて並列運転を行う従来の電源装置のブ
ロック図である。スイッチング電源DC1,DC2は、
メイントランス1の1次側に交流電源ACからの交流電
圧を平滑する1次側平滑回路2、1次側平滑回路2の出
力電圧をオン/オフ切り換えするスイッチング素子3が
接続されている。また、メイントランス1の2次側には
2次側平滑回路4、電流検出抵抗器5、電圧検出抵抗器
6が接続され、さらに負荷RDが接続されている。
【0003】また、電流検出抵抗器5で検出した検出電
流を基準電流と比較する電流比較回路7、電圧検出抵抗
器6で検出した検出電圧を基準電圧と比較する電圧比較
回路8、この2つの比較回路7,8の出力を加算する加
算回路9、加算回路9の出力に基づいてスイッチング素
子3のオン/オフ時間を制御し、出力電圧を調整するパ
ルス幅制御回路10を備える。基準電流としては、各ス
イッチング電源の2次側出力電流の平均値または全スイ
ッチング電源の中の最大値が基準電流信号ライン11を
介して供給される。
【0004】この構成において、各スイッチング電源D
C1,DC2では、電圧検出抵抗器6で検出した検出電
圧と基準電圧とを電圧比較回路8で比較し、その比較結
果を加算回路9を介してパルス幅制御回路10に出力す
る。パルス幅制御回路10はこの比較結果を受けて電圧
比較回路8の出力がゼロになるようにスイッチング素子
3のオン/オフ時間を制御し、出力電圧を一定電圧に安
定化させる。
【0005】また、各スイッチング電源DC1,DC2
では、電流検出抵抗器5で検出した検出電流と基準電流
とを電流比較回路7で比較し、その比較結果を加算回路
9を介してパルス幅制御回路10に出力する。パルス幅
制御回路10はこの比較結果を受けて電流比較回路7の
出力がゼロになるようにスイッチング素子3のオン/オ
フ時間を制御し、2次側出力電流を基準電流に一致させ
る。
【0006】この制御によって、各スイッチング電源D
C1,DC2が均等に負荷を分担することを実現してい
る。これにより、同一仕様で製造された各スイッチング
電源であっても、部品のバラツキや内部損失の違いなど
によって出力電圧にバラツキが生じ、少しでも出力電圧
の高いスイッチング電源から優先的に負荷へ電流が供給
され、そのスイッチング電源の稼働率のみが上がり、そ
のスイッチング電源の寿命によって装置全体の寿命およ
び信頼性が規定されてしまうのを防ぐようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術に
おいては、電圧によるフィードバック制御と電流による
フィードバック制御とが同じ重みをもって行われるた
め、負荷の変動により2次側出力電流が急激に変化した
場合は、2次側出力電流を均衡に保つように制御するた
め、出力電圧の方が一時的に不安定になってしまう。出
力電圧が不安定になると電源に接続された機器に悪影響
を及ぼし、電源の信頼性(出力安定性)が低下する。
【0008】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、スイッチング電源の並列運転
時に、各スイッチング電源から負荷へ供給する2次側
力電流の均衡を保つためにフィードバック制御する際
に、各スイッチング電源の出力電圧に与える影響を少な
くして制御することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
発明は、負荷に対して複数のスイッチング電源が並列接
続された電源装置において、スイッチング電源は、2次
出力電流を検出する電流検出回路と、出力電圧を検出
する電圧検出回路と、検出した2次側出力電流を基準電
流と比較する電流比較回路と、検出した出力電圧を基準
電圧と比較する電圧比較回路と、電流比較回路の出力を
一定値以下に制限する振幅制限回路と、電圧比較回路の
出力および振幅制限回路の出力を加算する加算回路と、
加算回路の出力に基づきスイッチング時間を制御して出
力電圧を調整する制御回路とを備える。
【0010】本発明の請求項2記載の発明は、負荷に対
して複数のスイッチング電源が並列接続された電源装置
において、スイッチング電源は、2次側出力電流を検出
する電流検出回路と、出力電圧を検出する電圧検出回路
と、検出した2次側出力電流を基準電流と比較する電流
比較回路と、検出した出力電圧を基準電圧と比較する電
圧比較回路と、電流比較回路の出力を遅延する位相遅延
回路と、電圧比較回路の出力および振幅制限回路の出力
を加算する加算回路と、加算回路の出力に基づきスイッ
チング時間を制御して出力電圧を調整する制御回路とを
備える。
【0011】本発明の請求項3記載の発明は、請求項1
または2記載の発明において、電流検出回路は、スイッ
チング電源を構成するメイントランスの1次側もしくは
2次側の巻線間またはメイントランスに新たに設置した
巻線間に設けた平滑回路からなり、平滑回路の発生電圧
がメイントランスの伝達エネルギー量に比例することを
利用して2次側出力電流を検出する。
【0012】本発明によれば、2次側出力電流の急激な
変動によるフィードバック制御を、振幅制限回路または
位相遅延回路によって抑制することによって、出力電圧
に与える影響を少なくして2次側出力電流を安定させる
ようにしている。また、2次側出力電流の検出に平滑回
路を用いることによって、電源本体を小型に保ったま
ま、低損失で線形性のよい2次側出力電流の検出を行う
ようにしている。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明による電源装置の
一実施の形態を示すブロック図で、前述の図3に示す構
成要素と同一の構成要素については同一符号を付して説
明する。本実施の形態による電源装置は、電流比較回路
7と加算回路9との間に振幅制限回路としてリミッタ回
路12を設けた点を除き、前述の図3に示す構成と同一
の構成を有している。
【0014】すなわち、スイッチング電源DC1,DC
2は、メイントランス1を有し、その1次側には、交流
電源ACからの交流電圧を平滑する1次側平滑回路2、
1次側平滑回路2の出力電圧をオン/オフ切り換えする
スイッチング素子3が接続されている。また、メイント
ランス1の2次側には、2次側平滑回路4、電流検出抵
抗器5、電圧検出抵抗器6が接続され、さらに負荷RD
が接続されている。
【0015】また、電流検出抵抗器5で検出した検出電
流を基準電流と比較する電流比較回路7、電圧検出抵抗
器6で検出した検出電圧を基準電圧と比較する電圧比較
回路8、電流比較回路7の出力信号幅を制限するリミッ
タ回路12、電圧比較回路8の出力とリミッタ回路12
の出力とを加算する加算回路9、加算回路9の出力に基
づいてスイッチング素子3のオン/オフ時間を制御し、
出力電圧を調整するパルス幅制御回路10を備える。
【0016】本実施の形態において、電流比較回路7の
出力が一定値を超えた場合は、リミッタ回路12によっ
て一定値に制限する。これによって、2次側出力電流の
急激な変化によるフィードバック制御を抑制し、2次側
出力電流の制御感度が仮に一時的に劣化しても、出力電
圧の安定を図るようにしている。
【0017】また、リミッタ回路12に代えて位相遅延
回路を設けても同様な効果が得られる。この場合は、信
号の変動幅を制限するというよりも、急激な2次側出力
電流の変動を滑らかな変動に変換してフィードバック制
御を行うことにより、出力電圧に与える影響を少なくし
2次側出力電流を制御するようにしている。
【0018】図2は、本発明の他の実施の形態を示すブ
ロック図で、スイッチング電源DC1のみを代表して示
し、同一構成のスイッチング電源DC2は省略してい
る。本実施の形態は、2次側出力電流の検出を、電流検
出抵抗器5に代えて平滑回路構成の電流検出回路15に
よって行うように構成している。その他の構成は、前述
の実施の形態と同様である。
【0019】本実施の形態における電流検出回路15
は、メイントランス1に新たな巻線を追加し、その巻線
間に平滑回路構成の電流検出回路15を設け、平滑回路
の発生電圧がトランスの伝達エネルギー量に比例するこ
とを利用して電源の2次側出力電流を検出するようにし
ている。
【0020】この電流検出回路15を用いると、電流検
出抵抗器5に比べて損失が少なく、またカレントトラン
スに比べて線形性がよいので、電源本体を小型に保った
まま低損失で線形性のよい検出が行える。なお、メイン
トランス1に新たな巻線を追加せずに、メイントランス
1の1次側または2次側の巻線間に電流検出回路15を
設けるようにしてもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、電流比較回路の出力側
にリミッタ回路または位相遅延回路を設け、2次側出力
電流の急激な変動によるフィードバック制御を抑制する
ようにしたので、出力電圧に与える影響を少なくして
次側出力電流を安定化させることができ、電源の信頼性
を高めることができる。また、2次側出力電流の検出に
平滑回路を用いることによって、電源本体を小型に保っ
たまま、低損失で線形性のよい2次側出力電流の検出が
行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の他の実施の形態を示すブロック図であ
る。
【図3】従来の電源装置の構成を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 メイントランス 2 1次側平滑回路 3 スイッチング素子 4 2次側平滑回路 5 電流検出抵抗器 6 電圧検出抵抗器 7 電流比較回路 8 電圧比較回路 9 加算回路 10 パルス幅制御回路 11 基準電流信号ライン 12 リミッタ回路 15 電流検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 3/28 H02J 3/38

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷に対して複数のスイッチング電源が
    並列接続された電源装置において、 前記スイッチング電源は、2次側出力電流を検出する電
    流検出回路、出力電圧を検出する電圧検出回路、検出し
    2次側出力電流を基準電流と比較する電流比較回路、
    検出した出力電圧を基準電圧と比較する電圧比較回路、
    前記電流比較回路の出力を一定値以下に制限する振幅制
    限回路、前記電圧比較回路の出力および前記振幅制限回
    路の出力を加算する加算回路、前記加算回路の出力に基
    づきスイッチング時間を制御して出力電圧を調整する制
    御回路を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 負荷に対して複数のスイッチング電源が
    並列接続された電源装置において、 前記スイッチング電源は、2次側出力電流を検出する電
    流検出回路、出力電圧を検出する電圧検出回路、検出し
    2次側出力電流を基準電流と比較する電流比較回路、
    検出した出力電圧を基準電圧と比較する電圧比較回路、
    前記電流比較回路の出力を遅延する位相遅延回路、前記
    電圧比較回路の出力および前記振幅制限回路の出力を加
    算する加算回路、前記加算回路の出力に基づきスイッチ
    ング時間を制御して出力電圧を調整する制御回路を備え
    ることを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】 前記電流検出回路は、スイッチング電源
    を構成するメイントランスの1次側もしくは2次側の巻
    線間またはメイントランスに新たに設置した巻線間に設
    けた平滑回路からなり、前記平滑回路の発生電圧が前記
    メイントランスの伝達エネルギー量に比例することを利
    用して2次側出力電流を検出することを特徴とする請求
    項1または2記載の電源装置。
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