JP3402018B2 - 磁気媒体処理装置および自動改札機 - Google Patents

磁気媒体処理装置および自動改札機

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JP3402018B2
JP3402018B2 JP27353195A JP27353195A JP3402018B2 JP 3402018 B2 JP3402018 B2 JP 3402018B2 JP 27353195 A JP27353195 A JP 27353195A JP 27353195 A JP27353195 A JP 27353195A JP 3402018 B2 JP3402018 B2 JP 3402018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば幅が短い
エドモンソン券のような小型券と、この小型券よりも幅
が広い定期券のような大型券とを処理する磁気媒体処理
装置および自動改札機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上述例の磁気媒体処理装置を備え
た自動改札機は、図5に示すように同自動改札機51の
券投入口52から投入された大型券A(図6参照)もし
くは小型券B(図7参照)を、幅寄せローラ53を有す
る券整列部54でフレーム側(図6、図7の左側)に片
寄せし、次段の磁気処理部55に配設された磁気ヘッド
56にて磁気記録媒体の読取りまたは書込み或は双方の
磁気処理が実行された後に、必要に応じて上述の大型券
Aもしくは小型券Bを搬送ライン57により搬出方向へ
搬送して、券放出口58から放出すべく構成している。
【0003】上述の磁気ヘッド56にはパッドローラ5
9が対設されており、大型券Aを磁気処理する際には図
6に示すように磁気ヘッド56の全幅(例えば8トラッ
ク)を使用し、小型券Bを磁気処理する際には図7に示
すように磁気ヘッド56の片側の半幅(例えば4トラッ
ク)を使用している。
【0004】このため上述の大型券Aの取扱い枚数(使
用頻度)に対して小型券Bの取扱い枚数(使用頻度)が
増大した場合には、片側のみを通過する小型券Bとの摩
擦に起因して、図8に示す如き段差Cが発生し、このヘ
ッド段差Cにより磁気記録情報の読取り書込み処理に支
障をきたす問題点があった。
【0005】また上述の磁気ヘッド56はヘッドそれ自
体の寿命がくるまで利用されるのが常であり、このため
定期的に磁気ヘッド56を交換または段差Cがなくなる
ように研磨する作業を行なうが、このような品質維持作
業に多大な手数がかかる問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、大型券の
一部の情報に対して読取りまたは書込み処理を行なう第
1ヘッドと、大型券の残部の情報および小型券の情報に
対して読取りまたは書込み処理を行なう第2ヘッドとの
2つのヘッドに分離することで、片方のヘッドが摩耗し
たような場合にあってもヘッド全体を取換える必要がな
く、メンテナンスおよびそのコストの大幅な低減を図る
ことができ、さらに、上記各ヘッドのヘッド隙間を独立
してそれぞれ調整すべく構成することで、券使用頻度の
多い側のヘッドが券使用頻度の少ない側のヘッドに対し
て片減りしても独立的にヘッド隙間を調整することによ
り、読取りエラー、書込みエラーの発生を防止して、メ
ンテナンス頻度の低減を達成することができ、さらに、
ニアウエイ(直線運動軸受)のような高価な部材を用
いることなく、安価かつ小型でありながらヘッドの共廻
りを防止して、がたつきの僅少な微小スライド機構を得
ることができる磁気媒体処理装置の提供を目的とし、さ
らにまた、上記の目的を達成し得る自動改札機の提供を
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、幅が短い小
型券と、該小型券より幅が大きい大型券とを処理する磁
気媒体処理装置であって、上記大型券の一部の情報に対
して読取りまたは書込み処理を行なう第1ヘッドと、上
記第1ヘッドに対して分離して設けられ、上記大型券の
残部の情報および上記小型券の情報に対して読取りまた
は書込み処理を行なう第2ヘッドと、上記第1および第
2の各ヘッドヘッド隙間を独立調整する隙間調整機構
を備え、上記隙間調整機構はヘッドを上下方向へ移動
するネジと、上記ネジを中心とするヘッドの回動を規制
し、かつヘッドの上下に伴って撓む板バネとを備えた磁
気媒体処理装置であることを特徴とする。
【0008】この発明は、上記磁気媒体処理装置を備え
た自動改札機であることを特徴とする。
【0009】
【発明の作用及び効果】この発明によれば、大型券の通
過時には第1および第2の両ヘッドにより情報の読取り
または書込み処理が実行され、小型券の通過時には第2
ヘッドのみにより情報の読取りまたは書込み処理が実行
される。このように大型券の一部の情報に対して読取り
または書込み処理を行なう第1ヘッドと、大型券の残部
の情報および小型券の情報に対して読取りまたは書込み
処理を行なう第2ヘッドとの2つのヘッドに分離したの
で、片方のヘッドが摩耗したような場合にあっても従来
の如くヘッド全体を取換える必要がなく、メンテナンス
およびそのコストの大幅な低減を図ることができる効果
がある。
【0010】さらに、この発明によれば、隙間調整機構
により第1および第2の各ヘッドのそれぞれのヘッド隙
間を独立して調整することができるので、券使用頻度の
多い側のヘッドが券使用頻度の少ない側のヘッドに対し
て片減りしても上述のヘッド隙間独立調整機能により、
適正なヘッド隙間に調整できるので、読取りエラー、書
込みエラーの発生を防止して、メンテナンス頻度(メン
テナンス回数)の大幅な低減を達成することができる効
果がある。
【0011】さらに、この発明によれば、上述の隙間調
整機構のネジによりヘッドを上下方向へ移動させる時、
このネジを中心としてヘッドが回動しようとするのを上
述の可撓機能を備えた板バネにより確実に規制すること
ができる。この結果、リニアウエイ(直線運動軸受)の
ような高価な部材を何等使用することなく、安価かつ小
型でありながらヘッドの共廻りを良好に防止して、がた
つきの僅少な微小スライド機構を得ることができる効果
がある。
【0012】さらに、この発明によれば、自動改札機は
上述の磁気媒体処理装置を備えているので、上述した
果を有する自動改札機を提供することができる。
【0013】
【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳
述する。図面は本発明の磁気媒体処理装置を備えた自動
改札機を示し、図1において、この自動改札機11は券
投入口12から投入される定期券などの大型券A(図6
参照)もしくはエドモンソン券などの小型券B(図7参
照)を、幅寄せローラ13を備えた券整列部14でフレ
ーム19(図2参照)側に片寄せし、次段の磁気処理部
15に配設された磁気ヘッド16にて磁気記録情報の読
取りまたは書込み或は双方の磁気処理が実行された後
に、必要に応じて上述の大型券Aもしくは小型券Bを搬
送ライン17より搬出方向へ搬送して券放出口18から
放出すべく構成している。
【0014】上述の磁気ヘッド16は図2に示すように
大型券Aの一部の磁気記録情報に対して読取りまたは書
込み処理を行なう第1磁気ヘッド16Aと、大型券Aの
残部の磁気記録情報および小型券Bの磁気記録情報に対
して読取りまたは書込み処理を行なう第2磁気ヘッド1
6Bとに分離して設けられている。
【0015】上述の第1および第2の各磁気ヘッド16
A,16Bには、パッドローラ20を対向配置する一
方、上述のフレーム19には各ヘッド16A,16Bに
共通するベース部材21をパッドローラ20の軸芯方向
と並行に固定している。そして、上述の共通のベース部
材21と上記各磁気ヘッド16A,16Bとの間には、
これら第1磁気ヘッド16Aと第2磁気ヘッド16Bと
のヘッド隙間La,Lb(図2参照)を独立して調整す
るそれぞれの隙間調整機構22,22(図3、図4参
照)を設けている。なお、これらの各隙間調整機構2
2,22の構成は同一であるので、以下の説明において
は、その一方の隙間調整機構22について説明する。
【0016】すなわち、上述の隙間調整機構22は、図
3、図4に示すように、磁気ヘッド16A,16Bの券
搬送方向と直交する面に固定された断面コの字状のブラ
ケット23と、コ字状断面を有する上述のベース部材2
1の下片21a上面に取付けられたパルスモータ24
と、このパルスモータ24の回転軸25に嵌合させた原
動ギヤ26と、上述のベース部材21の下片21aおよ
び上片21b間に上下動可能に軸支され上端突出部27
aをブラケット23の凹部23aに当接し、下端突出部
27bには上述の原動ギヤ26に常噛する従動ギヤ28
が嵌合された軸27とを備えている。
【0017】上述の軸27におけるベース部材21の上
片21bと対応する部分にはネジ部29を一体もしくは
一体的に形成し、このネジ部29と対応する上片21b
にはネジ孔30を螺設している。また上述のベース部材
21の上片21b下面と、ブラケット23の下部舌片2
3aとの間には、軸27の微小スライドにブラケット2
3が追従するようにスプリング31を張架している。
【0018】而して、パルスモータ24の回転時に、原
動ギヤ26の回転力を従動ギヤ28に伝達し、軸27に
設けられたネジ部29の作用により該軸27が微小上下
動しし、この軸27の微小上下動に上述のブラケット2
3を介して磁気ヘッド16A,16Bを追従動作させる
ことで、図2に示すヘッド隙間La,Lbを独立して可
変調整すべく構成している。
【0019】しかも上述のブラケット23とベース部材
21における上片21bのトップデッキ面との間には、
平面から見てコ字状で、かつ側方から見て逆L字状の可
撓性の板バネ部材32を各ヘッド毎に取付け、この板バ
ネ部材32でネジ29を中心とするブラケット23およ
び各磁気ヘッド16A,16Bの回動(つまり共廻り)
を規制すると共に、磁気ヘッド16A,16Bの上下動
に伴って該板バネ部材32が撓むように構成している。
【0020】この実施例では上述の板バネ部材32
曲部32aを止めブロック33で上述のブラケット23
に固定し、両脚部32b,32bを止めブロック34,
34で上片21bのトップデッキ面に固定している。
【0021】このように構成した磁気媒体処理装置にお
いて図2に示すヘッド隙間La,Lbを独立して調整す
るには、対応する側のパルスモータ24にパルス信号を
印加して、このパルスモータ24を回転し、原動ギヤ2
6および従動ギヤ28を介して上述の軸27に回転力を
伝達すると、ネジ孔30に螺合したネジ部29の上方ま
たは下方への螺進により、この軸27が微小量上下動す
るので、この軸27にスプリング31およびブラケット
23を介して追従連動する磁気ヘッド16A,16Bが
上下調整されるので、上述のヘッド隙間La,Lbを独
立して調整することができる。
【0022】一方、図1に示す自動改札機11において
大型券A(図6参照)が券投入口12から投入される
と、この大型券Aは幅寄せローラ13を有する券整列部
14で図2に示すフレーム19側に片寄せ整列され、次
段の磁気処理部15に配設された第1および第2の両磁
気ヘッド16A,16Bにより磁気記録情報の読取りま
たは書込み或は双方の磁気処理が実行された後に、搬送
ライン17により搬出方向へ搬送され、券放出口18か
ら放出される。
【0023】また上述の自動改札機11において小型券
B(図7参照)が券投入口12から投入されると、この
小型券Bは幅寄せローラ13を有する券整列部14で図
2に示すフレーム19側に片寄せ整列され、次段の磁気
処理部15に配設された第2磁気ヘッド16Bにより磁
気記録情報の読取りまたは書込み或は双方の磁気処理が
実行された後に、必要に応じて搬送ライン17により搬
出方向へ搬送され、券放出口18から放出される。
【0024】以上要するに、このように大型券Aの一部
の情報に対して読取りまたは書込み処理を行なう第1ヘ
ッド16Aと、大型券Aの残部の情報および小型券Bの
情報に対して読取りまたは書込み処理を行なう第2ヘッ
ド16Bとの2つのヘッドに分離したので、片方のヘッ
ドが摩耗したような場合にあっても従来の如くヘッド全
体を取換える必要がなく、メンテナンスおよびそのコス
トの大幅な低減を図ることができる効果がある。
【0025】また、上述の隙間調整機構22,22によ
り第1および第2の各ヘッド16A,16Bのそれぞれ
のヘッド隙間La,Lbを独立して調整することができ
るので、券使用頻度の多い側のヘッドが券使用頻度の少
ない側のヘッドに対して片減りしても上述のヘッド隙間
独立調整機構22の調整機能により、適正なヘッド隙間
La,Lbに調整できるので、読取りエラー、書込みエ
ラーの発生を防止して、メンテナンス頻度(メンテナン
ス回数)の大幅な低減を達成することができる効果があ
る。
【0026】さらに、上述の隙間調整機構22のネジ部
29によりヘッドを上下方向へ移動させる時、このネジ
部29を中心としてヘッドが回動しようとするのを上述
の可撓機能を備えた板バネ部材32により確実に規制す
ることができる。この結果、リニアウエイ(直線運動軸
受)のような高価な部材を何等使用することなく、安価
かつ小型でありながらヘッドの共廻りを良好に防止し
て、がたつきの僅少な微小スライド機構を得ることがで
きる効果がある。
【0027】この発明の構成と、上述の実施例との対応
において、この発明の第1ヘッドは、実施例の第1磁気
ヘッド16Aに対応し、以下同様に、第2ヘッドは、第
2磁気ヘッド16Bに対応し、ネジは、ネジ部29に対
応し、板バネは、板バネ部材32に対応するも、この発
明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気媒体処理装置を備えた自動改札
機の内部側面図。
【図2】 本発明の磁気媒体処理装置を示す説明図。
【図3】 隙間調整機構を示す斜視図。
【図4】 隙間調整機構を示す断面図。
【図5】 従来の自動改札機の内部側面図。
【図6】 従来の磁気媒体処理装置における大型券処理
時の説明図。
【図7】 従来の磁気媒体処理装置における小型券処理
時の説明図。
【図8】 従来の段差発生を示す説明図。
【符号の説明】
16A…第1磁気ヘッド 16B…第2磁気ヘッド 22…隙間調整機構 29…ネジ部 32…板バネ部材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅が短い小型券と、該小型券より幅が大き
    い大型券とを処理する磁気媒体処理装置であって、 上記大型券の一部の情報に対して読取りまたは書込み処
    理を行なう第1ヘッドと、 上記第1ヘッドに対して分離して設けられ、上記大型券
    の残部の情報および上記小型券の情報に対して読取りま
    たは書込み処理を行なう第2ヘッドと 上記第1および第2の各ヘッドのヘッド隙間を独立調整
    する隙間調整機構とを備え、 上記隙間調整機構はヘッドを上下方向へ移動するネジ
    と、上記ネジを中心とするヘッドの回動を規制し、かつ
    ヘッドの上下に伴って撓む板バネとを備えたことを特徴
    とする 磁気媒体処理装置。
  2. 【請求項2】上記請求項1に記載の磁気媒体処理装置を
    備えた自動改札機
JP27353195A 1995-09-26 1995-09-26 磁気媒体処理装置および自動改札機 Expired - Fee Related JP3402018B2 (ja)

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