JP3400183B2 - 電磁安全弁 - Google Patents

電磁安全弁

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JP3400183B2
JP3400183B2 JP10490795A JP10490795A JP3400183B2 JP 3400183 B2 JP3400183 B2 JP 3400183B2 JP 10490795 A JP10490795 A JP 10490795A JP 10490795 A JP10490795 A JP 10490795A JP 3400183 B2 JP3400183 B2 JP 3400183B2
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豊 青木
哲哉 大原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス供給路に配置され
て異常時にガス供給を遮断する電磁安全弁に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁安全弁は、閉弁方向に付勢された弁
体を、手動操作によって強制的に開弁状態にして吸着保
持する構成を有し、特にガスこんろといった調理器の安
全装置に用いられる際には、点火スイッチのON操作と
共に開弁してガス通路を開放させる他、バーナヘッド近
傍に配置した熱電対や鍋底に配置したサーミスタ等の感
温素子と関連して、炎の立ち消えや鍋底の過熱により自
動的に閉弁する安全弁として機能するものとなってい
る。例えば特開平6ー26653号公報には、熱電対
と、電磁安全弁と、温度上昇と共に抵抗値が増大する正
特性の感温素子とを直列に接続したガス制御回路が開示
されている。これは、通常は熱電対の熱起電力によって
電磁安全弁が開弁保持され、炎の立ち消え時には、熱起
電力の低下により電磁安全弁が閉弁してガスの供給を遮
断し、鍋底が過熱されて感温素子の設定温度に達した時
には、抵抗値が増大して通電量が減少し、電磁安全弁を
閉弁させるものである。一方同じ熱電対と感温素子と、
小電流型の電磁安全弁とを夫々別々に電子回路に接続し
て監視させ、熱電対の熱起電力と感温素子の抵抗値とを
検知する電子回路が、夫々の設定値に達した場合に前記
電磁安全弁への通電をOFFさせる構成も存在してい
る。
【0003】前者のガス制御回路においては、感温素子
の常温抵抗値が30mΩ程度以下でないと、弱火やとろ
火等での調理時に得られる低い熱起電力では電磁安全弁
の開弁保持ができなくなる。しかし現在の感温素子の性
能からいってこうした要求を満足させるものはなく、結
果点火不良や絞り特性の悪化といった不具合を生じさせ
ることになり、実用上好ましくない。また、後者の電子
回路によるものは、制御基板等の製造コストは大きく、
調理器全体のコストアップに繋がることになる。
【0004】そこで本願出願人は、こうした問題を解決
するものとして、独立して通電可能な2つの電磁石を設
け、両電磁石が励磁されている時のみ、弁体を吸着開弁
保持する電磁安全弁を先に提案した(特願平6−326
080)。この電磁安全弁は、図8にその原理を示すよ
うに、固定鉄心T1とコイルC1とからなる第一電磁石
M1と、ばね(図示略)により閉弁方向に付勢された弁
体Vと連結される可動鉄心T2とその可動鉄心T2に非
接触で巻回され本体側と一体のコイルC2とからなる第
二電磁石M2と、その両鉄心T1,T2間に移動自在の
可動吸着片Kとから構成され、燃焼熱により起電力を発
生する熱電対TCを第一電磁石M1に接続し、鍋底温度
に応じて抵抗値が急増するPTCサーミスタTHと乾電
池Eとの直列回路を第二電磁石M2に接続して使用され
る。この電磁安全弁によれば、熱電対TCにより所定の
起電力が発生し、かつ、PTCサーミスタTHの抵抗値
が少ない常温加熱時に、第一電磁石M1が可動吸着片K
を吸着保持するとともに、この可動吸着片Kに第二電磁
石M2の鉄心T2が吸着保持して弁体Vを開弁状態に保
持する。そして、いずれかの電磁石の通電量が低下した
ときに、その低下した側の電磁石と可動吸着片Kとの吸
着が解け弁体Vが移動して(図面右方向)閉弁する。従
って、簡易な構成で、炎の立ち消えに対しても鍋底異常
過熱に対してもガス供給を停止できる優れたものであっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、炎の立
ち消え時に熱電対TCの起電力が低下しても第一電磁石
M1と可動吸着片Kとが離脱しない場合があり、確実性
に欠けるものであった。以下、その理由を説明する。一
般に、熱電対TCによる起電力では大きなコイル電流を
得られないことから、吸着力を高めるために第一電磁石
M1においては固定鉄心T1と可動吸着片Kとの接触面
仕上げを高くしている。一方、第二電磁石M2において
は、乾電池Eを用いて励磁するためコイル電流を大きく
とれることから、可動鉄心T2と可動吸着片Kとの接触
面仕上げを低くしている。こうしたことから、両電磁石
による励磁中(吸着開弁保持状態)に、立ち消えにより
第一電磁石M1の励磁力が消失しても、第二電磁石M2
による磁力線の一部が可動吸着片Kを介して第一電磁石
M1の固定鉄心T1に洩れて並列磁路a,bを形成し、
3者(第一電磁石M1、第二電磁石M2、可動吸着片
K)が吸着したままとなる。従って、ガス流路を閉じる
ことができないケースが生じる。本発明は上記課題を解
決し、簡易な構成で吸着・離脱が確実な電磁安全弁の提
供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1記載の電磁安全弁は、独立して通電可能な
2つの電磁石を備え、閉弁方向に付勢された弁体を手動
操作又は電気的駆動力によって強制的に開弁させた状態
で、上記2つの電磁石の両方が励磁された場合のみ、上
記弁体を吸着開弁保持する電磁安全弁であって、上記電
磁石の一方を、ケーシング内に固定される固定鉄心と、
その固定鉄心に巻回される巻線とからなる第一電磁石で
構成し、上記電磁石の他方を、上記第一電磁石の吸着面
と対向して配置され上記弁体と一体的に第一電磁石方向
に前後移動可能に設けられた可動鉄心と、その可動鉄心
に非接触で巻回されケーシング側と一体の巻線層とから
なる第二電磁石で構成すると共に、上記第一電磁石と第
二電磁石の互いに向い合う吸着面の間に、両者間を移動
自在な可動吸着片を設け、上記可動吸着片は、上記第一
電磁石と向い合う強磁性体の第一吸着片と、上記第二電
磁石と向い合う強磁性体の第二吸着片と、それらの吸着
片を重ね合わせる連結片とから構成されていることを要
旨とする。
【0007】請求項2記載の電磁安全弁は、請求項1記
載の電磁安全弁において、上記可動吸着片は、第一吸着
片と第二吸着片との間に非磁性体が介在されていること
を要旨とする。
【0008】
【作用】上記構成を有する本発明の請求項1記載の電磁
安全弁は、強制的に開弁された状態において第一電磁石
の固定鉄心に可動吸着片が当接し、この可動吸着片の反
体面に、閉弁方向に付勢された弁対と一体的に移動する
第二電磁石の可動鉄心が当接する。この状態において、
両電磁石が通電励磁されると、電磁石に向い合う可動吸
着片の両側が強磁性体で形成されているため、磁力によ
り可動吸着片を吸着してこの開弁状態が保持される。こ
の吸着開弁状態において、一方の電磁石の励磁が消失す
ると、消失した側の電磁石と可動吸着片とが離脱する。
こうした時、可動吸着片は、第一吸着片と第二吸着片と
が連結片により互いに重ね合わせられているため、両者
の重ね合わせ面が磁路抵抗となり励磁中の電磁石から他
方の電磁石(鉄心)に磁力線が洩れにくい。つまり、重
ね合わせ面間には、両者の面粗さに応じてわずかの隙間
が生じ、非磁性体の空気が介在することになるため、磁
力線が通りにくくなる。このため、可動吸着片との離脱
が確実となり安全にガス流路を遮断できる。また、第一
吸着片と第二吸着片は、連結片により位置決めされて重
ね合わされるため、互いの位置ずれがない。さらに、接
着剤を使用する必要もないので、接着剤が重ね合わせ面
からはみ出したり、接着剤固化に時間がかかるというこ
ともないうえ、これらの吸着片どうしが剥がれてしまう
恐れも少ない。さらに、こうした構成により製造しやす
いことももちろんである。
【0009】さらに、請求項2記載の電磁安全弁は、上
記可動吸着片が、第一吸着片と第二吸着片との間に非磁
性体が介在されているため、励磁中の電磁石から他方の
電磁石(鉄心)に磁力線がよりいっそう洩れにくい。こ
のため、可動吸着片との離脱がより確実となり安全にガ
ス流路を遮断できる。
【0010】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の電磁安全弁の好適な実施
例について説明する。図1(A)は電磁安全弁1の説明
図で、筒状のケーシング2の一方の端部には、鍔部3を
周設した基体4が嵌着されており、基体4のケーシング
2側には、第一巻線層5を巻回したU字形の固定鉄心6
の基端部が嵌入固定されて第一電磁石7を構成すると共
に、反対側には一対の端子金具8a、8bが接合されて
いる。一方ケーシング2の他方の端部は閉塞部2aとな
っており、閉塞部2aには、同じくU字形の可動鉄心9
が遊貫する透孔10、10が穿設され、その透孔10、
10の周囲には、前記第一巻線層5より巻数を多くした
小電流型の第二巻線層11が埋め込まれて、第二電磁石
12を構成している。又前記固定鉄心6と可動鉄心9と
の間には、リング状の可動吸着片13がフリーの状態で
配置される。
【0011】可動吸着片13は、固定鉄心6に向い合う
第一吸着片13aと、可動鉄心9に向い合う第二吸着片
13bと、それらの吸着片13a,13b間に挟み込ま
れた仕切部13cと、これら3点の部品を重ね合わせる
連結片13dとから構成される。吸着片13a,13b
は、強磁性体のパーマロイで形成され、仕切部13c
は、非磁性体のアルミで形成される。連結片13dは、
樹脂で略円筒形状に形成され、これら吸着片13a,1
3bと仕切部13cとを中央で貫通する。連結片13d
は、その両端を外側に拡げた形状のまま弾性を利用して
縮ませることにより、一方の吸着片13aから臨ませて
他方の吸着片13bまで挿入する。挿入された連結片1
3dの一端は、吸着片13bの出口まで達すると、いっ
たん縮められていた状態から再び拡がると同時に残りの
一端が吸着片13aの表面に当たるので、これらの拡が
った両端で吸着片13a,13bとを固定する。また同
時に、可動吸着片13は、前記閉塞部2aからケーシン
グ2の軸心と一致させて固定鉄心6側へ延設したガイド
部2bが、略円筒形状の連結片13dへ貫通すること
で、軸方向の摺動を案内されている。更に、可動鉄心9
は、ケーシング2と接続されたハウジング14内で弁軸
15の基端部と連結されており、弁軸15の先端部は、
ハウジング14を貫通してその外部で弁体16を一体に
備えると共に、弁体16とハウジング14間に設けられ
た圧縮スプリング17によって先端部側(図1(A)の
右側)へ付勢されている。
【0012】このように構成された電磁安全弁1におい
ては、第一巻線層5、第二巻線層11共に通電しない状
態では、圧縮スプリング17の付勢により、弁軸15、
弁体16と共に可動鉄心9も図1(A)の位置にあり、
可動吸着片13もフリーの状態にある。ここで弁体16
を手動操作等により、可動鉄心9、可動吸着片13が固
定鉄心6へ当接して停止する位置まで強制的に後退さ
せ、第一巻線層5と第二巻線層11の双方へ通電させる
と、励磁された第一電磁石7、第二電磁石12は共に可
動吸着片13を吸引するから、図1(B)のように、可
動吸着片13は固定鉄心6へ吸着し、可動鉄心9も、圧
縮スプリング17の付勢に抗して可動吸着片13へ吸着
する位置を維持する。従って弁体16も後退位置に保持
され、開弁状態を維持するものとなる。
【0013】この状態から第一巻線層5のみの通電が停
止すると、第一電磁石7の励磁が解かれて可動吸着片1
3は固定鉄心6から離反するが、第二電磁石12の励磁
は継続しているので、可動鉄心9は可動吸着片13を吸
着したまま、圧縮スプリング17の付勢によって弁軸1
5、弁体16と共に図1(C)の位置へ復帰する。逆に
第二巻線層11のみの通電が停止した場合は、図1
(D)のように可動吸着片13は固定鉄心6に吸着した
まま、可動鉄心9、弁軸15、弁体16のみが圧縮スプ
リング17によって元の位置へ復帰する。この場合、可
動吸着片13の中間に非磁性体のアルミの仕切部13c
が介在されているため、一方の電磁石の磁力線は、他方
の電磁石の鉄心に洩れることがなく、いずれかの電磁石
の励磁が解かれた場合には、その電磁石と可動吸着片と
が確実に離脱して閉弁することができる。また、吸着片
13a,13bおよびその間の仕切部13cは、略円筒
形状の連結片13dにより位置決めされているため、互
いの位置ずれがなく接着剤を使用する必要もない。さら
に、これら3点の部品を重ね合わせた時の合計厚みと連
結片13dの寸法(全長から両端厚みを除いた寸法)と
は、ぴったりにそろえてあるので、連結片13dをこれ
らの部品に挿入した後でも、可動吸着片13には、無理
な応力が残っていない。そのため、可動吸着片13に
は、ひずみがなく、吸着性能も非常に安定している。
【0014】このように電磁安全弁1は、簡素な構造で
2つの電磁石を内蔵し、夫々を1つの弁体の作動と関連
させ確実な開閉制御が可能になるため、従来にない新た
な適用ができ、給湯装置や調理器等のガス制御回路に設
けることで好適な効果を得ることができる。以下にガス
テーブルこんろや炊飯器等の調理器において適用した一
例を示す。
【0015】図2はガステーブルこんろの概略図で、電
磁安全弁1は従来と同様に点滅器本体20に組み込まれ
ており、点火ボタン21の操作と連動して開閉するメイ
ン弁22のスピンドル23の先端が、通電しない状態で
は弁座24を閉塞する弁体16の位置にあり、スピンド
ル23の押込みにより弁体16も後退するようになって
いる。又電磁安全弁1内における第一電磁石7の第一巻
線層5は、バーナヘッド25の近傍へ設置された熱電対
26と接続されて図3のように熱電対回路26aを構成
する。一方、第二電磁石12の第二巻線層11は、こん
ろ部の五徳に載せる鍋等の底面中央部に接して設けら
れ、温度上昇に従って設定温度で急激に抵抗値を増大さ
せる正特性のPTCサーミスタ27と、点火ボタン21
と連動するスイッチ21aと乾電池18とへ夫々直列に
接続されて、通電制御回路27aを構成している。尚、
28はバーナ本体、29はガス入口である。また、熱電
対26による起電力では大きなコイル電流を得られない
ことから、吸着力を高めるために第一電磁石7と可動吸
着片13との接触面の仕上精度を高くして磁路抵抗を極
力少なくしている。一方、第二電磁石12においては、
乾電池18を用いて励磁するのでコイル電流が大きくと
れるため、可動吸着片13との接触面仕上げを低くして
いる。
【0016】この安全装置においては、まず点火時に
は、点火ボタン21の押込み操作(図2矢印a方向)に
より、スピンドル23が押圧されてメイン弁22が開
き、同時に電磁安全弁1の弁体16もスピンドル23の
先端に押し込まれて弁座24から離反し、バーナ本体2
8へのガス通路を開かせる。その後は炎を検知した熱電
対26の熱起電力により、熱電対回路26aが通電して
第一電磁石7が励磁されると共に、第二電磁石12も通
電制御回路27aの通電により励磁されるから、点火ボ
タン21から手を離してスピンドル23が所定ストロー
クだけ戻って弁体16が閉弁可能状態となっても、吸着
開弁状態(図1(B)状態)が維持されガス供給が継続
するものとなる。
【0017】そしてこの状態からバーナヘッド25での
炎の立ち消えがあった場合、熱電対26による第一巻線
層5への通電が停止するから、第一電磁石7のみの励磁
が解かれて図1(C)の状態となり、元の位置へ復帰し
た弁体16は弁座24を閉塞してガス通路を遮断し、自
動的に消火が行われる。一方鍋底温度が上昇してPTC
サーミスタ27が設定温度に達すると、その抵抗値の増
大によって第二巻線層11への通電量が減少するから、
第二電磁石12のみの励磁が解かれて図1(D)の状態
となり、この場合も復帰した弁体16がガス通路を閉塞
して自動消火はなされる。このようにこの安全装置によ
れば、上記電磁安全弁1を採用したことで、点滅器の構
造を大きく設計変更したり、複雑な制御基板等を用いた
りすることがなく、熱電対とPTCサーミスタとの簡易
な接続で信頼性の高い安全装置が構成できる。また、P
TCサーミスタと熱電対とを別接続としたから、常温抵
抗値の高いものでも点火不良や絞り特性悪化の問題がな
く使用できる。更に、可動吸着片13の中間に非磁性体
の仕切部13cを介在しているため、反対側の電磁石に
磁力線が洩れなくなり、確実な離脱動作が行なわれる。
【0018】尚、上記通電制御回路は、PTCサーミス
タ27を用いる他、温度上昇に従って抵抗値が減少する
負特性のNTCサーミスタを採用しても構成できる。例
えば図4の如く、NTCサーミスタ19と接続してその
抵抗値を検知する比較回路34と、その比較回路34に
より開閉されるスイッチ35とを備えた通電制御回路1
9aを構成し、鍋底温度上昇に伴って減少する抵抗値が
所定値にまで低下した際に、比較回路34がスイッチ3
5をOFFさせるものとすれば良い。
【0019】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる
態様で実施し得ることは勿論である。例えば、実施例の
可動吸着片13は、仕切部13cと連結片13dとが別
体で設けられているが、図5に示すように両者を一体構
成としてもよい。この場合、一体構成された連結片13
dの材料は樹脂を用いる。一体成形するので、容易に製
造が可能であり、寸法精度もよい。また、実施例におい
て可動吸着片13の中心に貫通して設けられていた略円
筒形状の連結片13dの代りに、図6に示すように吸着
片13a,13bの外周部を取り巻く形状のガイド片6
3dとしてもよい。この可動吸着片63によれば、中央
の貫通穴63aの摩耗に対して耐久性を向上させること
ができる。つまり、可動吸着片63は、貫通穴63aを
介してガイド部2b外周を摺動するが、樹脂製の連結片
13dに比較して貫通穴63aを構成するパーマロイの
吸着片13a,13bおよびアルミ製の仕切部13cの
方が、摩耗が少ない。さらに別の実施例として、図7に
示すように仕切部13cを設けないで、吸着片13a,
13bを直接重ね合わせた構成も実施できる。吸着片1
3a,13bにおいて、重ね合わせる面は、吸着面と違
い特別に面粗さを向上させる必要はない。つまり、吸着
面は鏡面仕上を行なうが、重ね合わせる面は、材料のま
ま使用する。そのため、重ね合わせ面間には、両者の面
粗さに応じてわずかの隙間が生じ、非磁性体の空気が介
在することになるため、磁力線が通りにくくなる。この
ため、仕切部13cがなくとも、重ね合わされた吸着片
13a,13bの境目では、いっぽうから他方へ磁力が
洩れにくいので、簡単な構成で実施例と似たような作
用,効果を得ることもできる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1記
載の電磁安全弁によれば、1つの本体内に2つの電磁石
を併設し、相互に磁力線が洩れないようにしたため、電
磁石への通電に応じた確実な吸着・離脱動作が可能とな
り安全性が向上する。しかも、第一吸着片と第二吸着片
は、連結片により重ね合わされているため、位置ずれが
なく、接着剤を使用する必要もないので、製造が簡単で
ある。これらの吸着片どうしが剥がれてしまう恐れも少
ないことから、耐久性もよい。また、2つの電磁石を独
立して通電制御するため、熱電対やサーミスタといった
素子特性に適応した励磁回路をそれぞれ構成でき、従来
のように2つの素子を直列接続して励磁回路を構成した
場合に生じる回路抵抗の問題も解決される。特に、ガス
調理器に適用すれば、例えば、立ち消え安全装置と過熱
防止装置との両方を簡易に構成できる。
【0021】さらに、請求項2記載の電磁安全弁は、中
央に挟み込まれた非磁性体の仕切部により、励磁中の電
磁石から他方の電磁石(鉄心)に磁力線がよりいっそう
洩れにくいので、可動吸着片との離脱がより確実となり
安全にガス流路を遮断できる。また、連結片を用いた構
成により、コストが安くて信頼性の高い電磁安全弁を提
供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例としての電磁安全弁の説明図である。
【図2】電磁安全弁を適用したガステーブルこんろの概
略図である。
【図3】安全装置の回路図である。
【図4】安全装置における通電制御回路の変更例を示す
回路図である。
【図5】可動吸着片の変更例を示す説明図である。
【図6】可動吸着片の変更例を示す説明図である。
【図7】可動吸着片の変更例を示す説明図である。
【図8】先に出願した電磁安全弁の説明図である。
【符号の説明】
1…電磁安全弁 5…第一巻線層 6…固定鉄心 7…第一電磁石 9…可動鉄心 11…第二巻線層 12…第二電磁石 63,13…可動吸着片 13a…第一吸着片 13b…第二吸着片 13c…仕切部 63a…貫通穴 63d,13d…連結片 16…弁体 17…圧縮スプリング
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−307631(JP,A) 特開 平6−26653(JP,A) 特開 昭52−111024(JP,A) 特公 昭57−61958(JP,B1) 特公 昭47−48972(JP,B1) 特公 昭57−61957(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06 - 31/11 F23N 5/24 F24C 3/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立して通電可能な2つの電磁石を備
    え、閉弁方向に付勢された弁体を手動操作又は電気的駆
    動力によって強制的に開弁させた状態で、上記2つの電
    磁石の両方が励磁された場合のみ、上記弁体を吸着開弁
    保持する電磁安全弁であって、 上記電磁石の一方を、ケーシング内に固定される固定鉄
    心と、その固定鉄心に巻回される巻線とからなる第一電
    磁石で構成し、 上記電磁石の他方を、上記第一電磁石の吸着面と対向し
    て配置され上記弁体と一体的に第一電磁石方向に前後移
    動可能に設けられた可動鉄心と、その可動鉄心に非接触
    で巻回されケーシング側と一体の巻線層とからなる第二
    電磁石で構成すると共に、上記第一電磁石と第二電磁石
    の互いに向い合う吸着面の間に、両者間を移動自在な可
    動吸着片を設け、 上記可動吸着片は、上記第一電磁石と向い合う強磁性体
    の第一吸着片と、上記第二電磁石と向い合う強磁性体の
    第二吸着片と、それらの吸着片を重ね合わせる連結片と
    から構成されていることを特徴とする電磁安全弁。
  2. 【請求項2】 上記可動吸着片は、第一吸着片と第二吸
    着片との間に非磁性体が介在されていることを特徴とす
    る請求項1記載の電磁安全弁。
JP10490795A 1995-04-04 1995-04-04 電磁安全弁 Expired - Fee Related JP3400183B2 (ja)

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