JP3561090B2 - 自動消火装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブルこんろ等の燃焼器具に設けられ、例えば鍋底温度の過熱時や地震時、タイマー作動時等の所望のタイミングでガスバーナを消火可能な自動消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動消火装置の一例を図9に示す。この自動消火装置40は、テーブルこんろの天ぷら火災防止用として構成されており、鍋底温度を検知して作動する。まずこんろ部の中央に突出するホルダー41内で、鍋底に接触するキャップ42の裏面には、感温フェライト43が設けられ、その感温フェライト43には、下方に作動軸44を連結した磁石45が吸着している。又作動軸44は、戻しバネ48によって下方へ付勢されると共に、その下端には、ガスバーナへのガス流路を開弁するマグネット電磁弁50のコイルと、ガスバーナ近傍に配置される熱電対51とを直列接続してなる熱電回路49を開閉するマイクロスイッチ46を連結しており、磁石45が感温フェライト43に吸着する上限位置では、マイクロスイッチ46はスイッチ板47に当接してON状態となる。よって鍋底温度上昇によるキュリー点到達で感温フェライト43が強磁性から常磁性となることで、戻しバネ48の付勢力によって磁石45が感温フェライト43から離反し、下方へ落下すると、作動軸44と共にマイクロスイッチ46も下方へ移動してOFFし、熱電回路49の通電を停止してマグネット電磁弁50を閉弁させ、ガスの供給を遮断して自動消火させる構成となっている。
一方他には、前記作動軸の下端にガス流路を直接開閉する弁体を下方(閉弁方向)へ付勢して設け、同様に感温フェライトの磁性変化によって吸着していた磁石が離反すると、付勢によって弁体が閉弁してガス流路を遮断する構成も採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記自動消火装置において、前者のものは、熱電回路49の回路抵抗が合わせて50mΩ程度とかなり小さく、マイクロスイッチ46の接点抵抗の変化、即ち接触抵抗の増加により、点火不良や火力の絞り性能の悪化といった燃焼器具自体の性能に影響を及ぼす不具合が生じてしまう。
又同様に後者のものも、ガス流路を直接開閉する構造のため、弁体に高いシール荷重が必要となり、閉弁方向の付勢力を大きくしている。しかし逆にその付勢力に抗して感温フェライトに吸着できるように磁石の磁力を大きくする必要があるため、センサーの作動性能が悪くなる。
【0004】
そこで請求項1,2に記載する本発明の目的は、熱電回路の回路抵抗の変動を抑え、器具性能の劣化を生じさせずに、好適な作動性能を維持できる自動消火装置を簡単な構成で提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の第一発明は、ガス流路に配置した電磁弁の励磁コイルを、ガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、前記熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させて、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を備え、その熱電回路にコイルを組み込むと共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに前記熱電素子による熱起電力と逆方向の誘導起電力を連続して誘起させ、その逆電流により前記電磁弁への順電流を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とするものである。
又上記目的を達成するために、請求項2の第二発明は、ガス流路に配置した電磁弁の鉄心に2つの励磁コイルを巻回して、一方の励磁コイルをガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、その熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させ、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を構成する一方、他方の励磁コイルを、別のコイルに接続すると共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに誘導起電力を複数回連続して誘起させて前記他方の励磁コイルに通電し、前記一方の励磁コイルによる励磁と逆方向に励磁させて、その逆起磁力により前記電磁弁の吸着力を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とするものである。
【0006】
又請求項3の発明は、請求項1の目的に加えて、電磁弁が閉弁する電流レベルを時間的に長く確保するために、前記逆電流により電磁弁へ供給される電流が、逆電流側での閉弁レベルを超えないように逆電流の値を調整したものである。
又請求項4の発明は、請求項2の目的に加えて、電磁弁が閉弁する起磁力レベルを時間的に長く確保するために、前記逆起磁力により電磁弁に発生する合成起磁力が、逆起磁力側での閉弁レベルを超えないように逆起磁力の値を調整したものである。
又請求項5の発明は、請求項1〜4の目的に加えて、特にテーブルこんろの天ぷら火災防止用として好適に使用可能とするために、前記磁石を、回転体の円周方向に沿って配置する一方、その回転体を、温度センサとして所定の箇所に設けられた感温フェライトに吸着する第二の磁石に連結された連結部材の下方に配置し、前記コイル又は磁石の回転運動とそのタイミングを、前記感温フェライトの温度上昇に伴う磁性の変化に応じて、前記第二の磁石が前記感温フェライトから離脱し、落下した前記連結部材が前記回転体と当接してこれを回転させる作動により得るものとしたことを特徴とするものである。
尚本発明でいうコイル又は磁石の回転運動とは、コイル又は磁石上に回転中心を設定した所謂自転による回転と、コイル又は磁石から所定距離離れて回転中心を設定した所謂公転による回転との双方を含むものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はテーブルこんろに構成した自動消火装置の説明図で、自動消火装置1は、点滅器本体2に組み込まれ、点火ボタン3の矢印方向へのプッシュ動作によって強制的に開弁してバーナ本体4へのガス流路を開放するマグネット電磁弁6と、バーナヘッド5の中央を貫通して上方に突出する温度センサ7と、バーナヘッド5の近傍に配置され、炎を感知して熱起電力をマグネット電磁弁6へ供給する熱電対8とから構成される。
まず温度センサ7の詳細を図2に示す。テーブルこんろ内部の固定板9に立設された筒状の支柱10には、感熱キャップ11を上部に披着すると共に、その裏面に感温フェライト12を収納した筒状のホルダー13が、上下にスライド可能に外嵌されている。このホルダー13は、前記感温フェライト12と支柱10上部の拡開部10aとの間に設けられた圧縮スプリング14によって上方へ付勢され、ホルダー13の内面に突設したストッパ13aと前記拡開部10aとの係止により、その上限位置を規制されるものである。
又支柱10の内部には、フェライト磁石15を上端に把持する筒状のヨーク16が設けられ、そのヨーク16の下方には作動軸17が連結されている。この作動軸17は、下方のフランジ18と前記固定板9との間に設けられた戻しバネ19によって下方へ付勢されており、感温フェライト12の温度がキュリー点(例えば250℃)到達前の強磁性体の時は、フェライト磁石15が吸着し、作動軸17は戻しバネ19の付勢に抗してヨーク16と共に上限位置にあり、感温フェライト12の温度がキュリー点に到達して常磁性体となった時は、戻しバネ19の付勢力が上回ってフェライト磁石15は感温フェライト12から離脱し、ヨーク16と共に作動軸17は落下するものとなる。尚この作動軸17とヨーク16との連結は、抜け止め部17aを形成した作動軸17の上部をヨーク16内に挿着してなされるが、ヨーク16上方の仕切板16aと抜け止め部17aとの間に設けた補正バネ20によって、軸方向で互いに離反する向きへ付勢される。
そしてフランジ18の側方には、当接片21が突設される一方、その下方には、こんろ部内に立設された支持棒22bによって円盤状の支持体22が縦に固定され、その支持体22の外周に、ボールベアリング23を介してリング形状の回転体24(非磁性体)が回動自在に嵌着されている。この回転体24には、4つのネオジウム磁石25,25・・が極性を同じ周方向へ向けて均等に配置されると共に、各ネオジウム磁石25,25の間に突起26,26・・が突設されている。尚この回転体24と温度センサ7との位置関係は、フランジ18側方の当接片21の下方への垂直延長線が回転体24の周縁と交わり、作動軸17の落下に伴う当接片21の移動軌跡上に突起26,26・・の何れかが位置するようになっている。又支持体22は、その周縁の一部が回転体24の一部を非接触で囲む筒体22aに延設されており、その筒体22aの外周にコイル27が巻回されている。このコイル27が、図1下部に示す通り、前記熱電対8とマグネット電磁弁6内の励磁コイル6aと夫々直列に接続されて、熱電回路28を構成している。
【0008】
以上の如く構成された自動消火装置1においては、こんろ部の五徳に鍋等をセットすると、ホルダー13が圧縮スプリング14の付勢に抗して押し下げられ、感熱キャップ11が鍋底に密着して鍋底温度が感温フェライト12へ伝わる。感温フェライト12の温度がキュリー点に到達しない通常時は、前述のようにフェライト磁石15が感温フェライト12に吸着して、作動軸17を図2の位置に保持する。そして点火ボタン3のプッシュ操作によってマグネット電磁弁6が強制的に開弁され、ガスバーナが点火されると、炎を感知した熱電対8の熱起電力により熱電回路28が通電し、マグネット電磁弁6のコイル6aへ吸着電流が流れて、マグネット電磁弁6は開弁保持される。
ここで立ち消えが発生すると、熱電対8の熱起電力低下により、熱電回路28の通電が停止してマグネット電磁弁6は閉弁する。一方、鍋底温度が上昇して温度センサ7における感温フェライト12がキュリー点に達すると、その磁性が強磁性体から常磁性体へ変化するため、戻しバネ19の付勢力によってフェライト磁石15が感温フェライト12から離脱し、図3の如く作動軸17と共に下方へ落下する。すると作動軸17の落下と共に当接片21が回転体24の突起26,26・・の何れかに当接し、その勢いで回転体24を矢印方向へ回転させる。そして回転体24の回転によってネオジウム磁石25,25・・も周方向に移動し、筒体22aの位置でコイル27内を通過することになるが、このネオジウム磁石25の移動に伴って変化する磁束がコイル27と交差し、コイル27の両端に起電力を誘起させる。この誘導起電力による電流は、熱電対8の熱起電力によるマグネット電磁弁6への吸着電流とは逆方向へ流れる設定(コイル27の巻き方向やネオジウム磁石25の極性等によって設定される)となっており、これによって熱電回路28における吸着電流が減少してマグネット電磁弁6は閉弁し、ガスの供給が停止して自動消火するのである。
更にここでは、回転体24の回転に伴ってネオジウム磁石25,25・・が次々に筒体22aを通過するため、その通過の度に上記誘導起電力が発生し、逆電流が連続的に供給されることとなる。
【0009】
この作動を図4のグラフで説明する。同図はマグネット電磁弁6への吸着電流の時間による変化を示す(吸着時の順電流を上側、逆電流を下側に示す)もので、回転体24の回転が始まったP点から、最初のネオジウム磁石25の接近による逆電流の発生によって、順電流は減少して開弁レベルを下回り、開弁維持可能な下限値である閉弁レベル(a点)を過ぎ、0となる。そして更に逆電流の増加によって逆電流側のレベルが上昇し、逆の閉弁レベルから開弁レベル(b点)を超えた後、ネオジウム磁石25の通過に伴う逆電流の減少によって、再び順電流側へ反転して元の定常レベルに復帰する(サイクルA)。即ち吸着電流が、順側の閉弁レベル(a点)から逆側の開弁レベル(b点)まで移行する時間t1 の間で、マグネット電磁弁6は閉弁するのである。又ここで閉弁しなくても、逆電流が減少して逆側の閉弁レベル(c点)から順側の開弁レベル(d点)まで達する時間t2 によっても閉弁し得ることになる。
そして続く二番目、三番目のネオジウム磁石25,25・・の接近と通過によって、同様にサイクルB,C・・が生じることとなり、ここでもマグネット電磁弁6を閉弁させる時間t3 ,t4 及びt5 ,t6 ・・が時間差をもって連続的に得られる。これは回転体24の回転が停止するまで続く。よってマグネット電磁弁6の閉弁し得る機会が多くなり、確実に消火させることができる。
尚ここでは、各サイクルが逆電流側の開弁レベル(b点)を超えた値まで達しているが、この超えた逆電流値によってもマグネット電磁弁6は吸着し得るため、点線αで示すように夫々各サイクルにおける下限値を逆側の閉弁レベルまでに止めるのが望ましい。これにより、各サイクルにおける順側の閉弁レベル(a点)から再び順側の開弁レベル(d点)に達するまでの時間T1 ,T2 ,T3 ・・が夫々閉弁時間としてより長く確保できることになる。
【0010】
尚回転体24と支持体22の形態は、上記のように支持体22に回転体24を外嵌させるものに限定せず、支持体22に回転体24の外周を把持させたり、回転体24の一部を把持させたりする等、任意の設計変更は可能で、装着するネオジウム磁石25の数も適宜増減して差し支えない。
又上記のように回転体に磁石を一体に埋め込んで公転させる形態に限らず、図5の如く、落下した当接片21が当接する突起26,26・・を備えた回転体24aと、棒磁石29の中心とを、間隔を開けて(同図では紙面方向に前後に)同軸で一体に結合する一方、その棒磁石29の両脇に、コア30,30を備えて巻回された互いに逆巻きのコイル27,27aを夫々配置し、図1と同様に熱電対8とマグネット電磁弁6とを直列接続して(図示略)熱電回路28aを構成しても良い。これによっても、作動軸17の落下に伴う回転体24aの回転で棒磁石29が同時に自転し、左右のコイル27,27aに夫々逆起電力を誘起させることができる。同様に図6の如く、前記回転体24aと同軸で一体に結合したコア31にコイル27を巻回し、そのコイル27の両脇にU形磁石32の両極を夫々配置し、熱電対8とマグネット電磁弁6とを直列接続した(図示略)熱電回路28bを構成するようにしても、作動軸17の落下に伴う回転体24aの回転でコア31とコイル27とが自転し、コイル27に逆起電力を誘起させることができる。
更に誘導起電力を効果的に得るには、コイルの巻数を増やしたり、磁石の形状を変更したりする等が考えられるが、熱電対の両端をマイクロスイッチで短絡し、作動軸の落下時にフランジや当接片等との当接でこれをONさせるようにすれば、逆電流が流れる際にマグネット電磁弁へ流れる順電流を減少させて、少ない逆電流でも効果的にマグネット電磁弁を閉弁させることができる。
【0011】
そして上記実施の形態では、熱電回路に温度センサのコイルを直列に接続したものであるが、本発明は、コイルに対する磁石の磁束の変化によって誘導起電力を得て電磁弁を閉弁させる趣旨であるため、その目的が達成されるものであれば、図7,8に示すような構成も可能である。即ち、第二発明として、図1で説明した自動消火装置1において、マグネット電磁弁6の鉄心33に、励磁コイル6aと、その励磁コイル6aと逆巻きの逆励磁コイル34とを夫々巻回し、図8の如く、励磁コイル6aを熱電対8と直列接続して熱電回路28cを構成する一方、逆励磁コイル34を回転体24側のコイル27と直列に接続するのである。よってここでは、回転体24の回転によるコイル27の誘導起電力により、マグネット電磁弁6に熱電回路28cの通電による起磁力と逆方向の起磁力が生じ、弁体35を連結する吸着片36への吸着力(合成起磁力)が減少し、弁体35が閉弁することになる。この構成によれば、熱電回路28cにコイル27を組み込む必要がなくなり、回路抵抗の変動を抑えて器具の性能への影響をより好適に防止できる。
この場合も、合成起磁力は先述した図4と同様の変移を示すものとなり、当然ここでも合成起磁力が逆起磁力側での閉弁レベルを超えないように逆起磁力の大きさを制限すれば、各サイクル毎の閉弁可能時間をT1 ,T2 ,T3 ・・のように長く確保できる。又この構成は図5,6のような回転体やコイルの変更例でも同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0012】
更にこれまでは、本発明をテーブルこんろにおいて温度センサと関連させて、天ぷら火災防止に効果的な自動消火装置を構成して説明したが、この他振動センサやタイマー等と関連させることで、地震消火装置やタイマー消火装置等、所望のタイミングで消火する自動消火装置を任意に構成できる。
【0013】
【発明の効果】
以上請求項1及び2の発明によれば、熱電素子と電磁弁とで構成される熱電回路における回路抵抗の変動を少なくして、点火不良、絞り特性の悪化といった器具性能への影響をなくし、所望のタイミングで確実に消火する信頼性の高い自動消火装置を簡単に構成可能となる。特に磁石又はコイルの回転運動で逆電流や逆起磁力を複数回連続して発生させるようにしたことで、確実な自動消火動作が期待できる。
又請求項3及び4の発明によれば、請求項1,2の効果に加えて、逆電流や逆起磁力の調整により、電磁弁が閉弁する電流や起磁力レベルを時間的に長く確保でき、自動消火の確実性をより向上させることができる。
更に請求項5の発明によれば、請求項1〜4の効果に加えて、従来の温度センサと組み合わせて、所望の温度で消火する自動消火装置が簡単に構成でき、特にテーブルこんろの天ぷら火災防止用として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動消火装置の概略図である。
【図2】温度センサと回転体の説明図である。
【図3】温度センサと回転体の作動状態を示す説明図である。
【図4】自動消火作動時のマグネット電磁弁への電流の変移を示すグラフである。
【図5】磁石を自転させる自動消火装置の一例を示す説明図である。
【図6】コイルを自転させる自動消火装置の一例を示す説明図である。
【図7】第二発明におけるマグネット電磁弁の説明図である。
【図8】第二発明の自動消火装置の回路図である。
【図9】従来の自動消火装置の説明図である。
【符号の説明】
1・・自動消火装置、3・・点火ボタン、6・・マグネット電磁弁、7・・温度センサ、8・・熱電対、12・・感温フェライト、15・・フェライト磁石、17・・作動軸、21・・当接片、22・・支持体、24・・回転体、25・・ネオジウム磁石、27・・コイル、28・・熱電回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、テーブルこんろ等の燃焼器具に設けられ、例えば鍋底温度の過熱時や地震時、タイマー作動時等の所望のタイミングでガスバーナを消火可能な自動消火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動消火装置の一例を図9に示す。この自動消火装置40は、テーブルこんろの天ぷら火災防止用として構成されており、鍋底温度を検知して作動する。まずこんろ部の中央に突出するホルダー41内で、鍋底に接触するキャップ42の裏面には、感温フェライト43が設けられ、その感温フェライト43には、下方に作動軸44を連結した磁石45が吸着している。又作動軸44は、戻しバネ48によって下方へ付勢されると共に、その下端には、ガスバーナへのガス流路を開弁するマグネット電磁弁50のコイルと、ガスバーナ近傍に配置される熱電対51とを直列接続してなる熱電回路49を開閉するマイクロスイッチ46を連結しており、磁石45が感温フェライト43に吸着する上限位置では、マイクロスイッチ46はスイッチ板47に当接してON状態となる。よって鍋底温度上昇によるキュリー点到達で感温フェライト43が強磁性から常磁性となることで、戻しバネ48の付勢力によって磁石45が感温フェライト43から離反し、下方へ落下すると、作動軸44と共にマイクロスイッチ46も下方へ移動してOFFし、熱電回路49の通電を停止してマグネット電磁弁50を閉弁させ、ガスの供給を遮断して自動消火させる構成となっている。
一方他には、前記作動軸の下端にガス流路を直接開閉する弁体を下方(閉弁方向)へ付勢して設け、同様に感温フェライトの磁性変化によって吸着していた磁石が離反すると、付勢によって弁体が閉弁してガス流路を遮断する構成も採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記自動消火装置において、前者のものは、熱電回路49の回路抵抗が合わせて50mΩ程度とかなり小さく、マイクロスイッチ46の接点抵抗の変化、即ち接触抵抗の増加により、点火不良や火力の絞り性能の悪化といった燃焼器具自体の性能に影響を及ぼす不具合が生じてしまう。
又同様に後者のものも、ガス流路を直接開閉する構造のため、弁体に高いシール荷重が必要となり、閉弁方向の付勢力を大きくしている。しかし逆にその付勢力に抗して感温フェライトに吸着できるように磁石の磁力を大きくする必要があるため、センサーの作動性能が悪くなる。
【0004】
そこで請求項1,2に記載する本発明の目的は、熱電回路の回路抵抗の変動を抑え、器具性能の劣化を生じさせずに、好適な作動性能を維持できる自動消火装置を簡単な構成で提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の第一発明は、ガス流路に配置した電磁弁の励磁コイルを、ガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、前記熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させて、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を備え、その熱電回路にコイルを組み込むと共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに前記熱電素子による熱起電力と逆方向の誘導起電力を連続して誘起させ、その逆電流により前記電磁弁への順電流を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とするものである。
又上記目的を達成するために、請求項2の第二発明は、ガス流路に配置した電磁弁の鉄心に2つの励磁コイルを巻回して、一方の励磁コイルをガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、その熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させ、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を構成する一方、他方の励磁コイルを、別のコイルに接続すると共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに誘導起電力を複数回連続して誘起させて前記他方の励磁コイルに通電し、前記一方の励磁コイルによる励磁と逆方向に励磁させて、その逆起磁力により前記電磁弁の吸着力を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とするものである。
【0006】
又請求項3の発明は、請求項1の目的に加えて、電磁弁が閉弁する電流レベルを時間的に長く確保するために、前記逆電流により電磁弁へ供給される電流が、逆電流側での閉弁レベルを超えないように逆電流の値を調整したものである。
又請求項4の発明は、請求項2の目的に加えて、電磁弁が閉弁する起磁力レベルを時間的に長く確保するために、前記逆起磁力により電磁弁に発生する合成起磁力が、逆起磁力側での閉弁レベルを超えないように逆起磁力の値を調整したものである。
又請求項5の発明は、請求項1〜4の目的に加えて、特にテーブルこんろの天ぷら火災防止用として好適に使用可能とするために、前記磁石を、回転体の円周方向に沿って配置する一方、その回転体を、温度センサとして所定の箇所に設けられた感温フェライトに吸着する第二の磁石に連結された連結部材の下方に配置し、前記コイル又は磁石の回転運動とそのタイミングを、前記感温フェライトの温度上昇に伴う磁性の変化に応じて、前記第二の磁石が前記感温フェライトから離脱し、落下した前記連結部材が前記回転体と当接してこれを回転させる作動により得るものとしたことを特徴とするものである。
尚本発明でいうコイル又は磁石の回転運動とは、コイル又は磁石上に回転中心を設定した所謂自転による回転と、コイル又は磁石から所定距離離れて回転中心を設定した所謂公転による回転との双方を含むものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はテーブルこんろに構成した自動消火装置の説明図で、自動消火装置1は、点滅器本体2に組み込まれ、点火ボタン3の矢印方向へのプッシュ動作によって強制的に開弁してバーナ本体4へのガス流路を開放するマグネット電磁弁6と、バーナヘッド5の中央を貫通して上方に突出する温度センサ7と、バーナヘッド5の近傍に配置され、炎を感知して熱起電力をマグネット電磁弁6へ供給する熱電対8とから構成される。
まず温度センサ7の詳細を図2に示す。テーブルこんろ内部の固定板9に立設された筒状の支柱10には、感熱キャップ11を上部に披着すると共に、その裏面に感温フェライト12を収納した筒状のホルダー13が、上下にスライド可能に外嵌されている。このホルダー13は、前記感温フェライト12と支柱10上部の拡開部10aとの間に設けられた圧縮スプリング14によって上方へ付勢され、ホルダー13の内面に突設したストッパ13aと前記拡開部10aとの係止により、その上限位置を規制されるものである。
又支柱10の内部には、フェライト磁石15を上端に把持する筒状のヨーク16が設けられ、そのヨーク16の下方には作動軸17が連結されている。この作動軸17は、下方のフランジ18と前記固定板9との間に設けられた戻しバネ19によって下方へ付勢されており、感温フェライト12の温度がキュリー点(例えば250℃)到達前の強磁性体の時は、フェライト磁石15が吸着し、作動軸17は戻しバネ19の付勢に抗してヨーク16と共に上限位置にあり、感温フェライト12の温度がキュリー点に到達して常磁性体となった時は、戻しバネ19の付勢力が上回ってフェライト磁石15は感温フェライト12から離脱し、ヨーク16と共に作動軸17は落下するものとなる。尚この作動軸17とヨーク16との連結は、抜け止め部17aを形成した作動軸17の上部をヨーク16内に挿着してなされるが、ヨーク16上方の仕切板16aと抜け止め部17aとの間に設けた補正バネ20によって、軸方向で互いに離反する向きへ付勢される。
そしてフランジ18の側方には、当接片21が突設される一方、その下方には、こんろ部内に立設された支持棒22bによって円盤状の支持体22が縦に固定され、その支持体22の外周に、ボールベアリング23を介してリング形状の回転体24(非磁性体)が回動自在に嵌着されている。この回転体24には、4つのネオジウム磁石25,25・・が極性を同じ周方向へ向けて均等に配置されると共に、各ネオジウム磁石25,25の間に突起26,26・・が突設されている。尚この回転体24と温度センサ7との位置関係は、フランジ18側方の当接片21の下方への垂直延長線が回転体24の周縁と交わり、作動軸17の落下に伴う当接片21の移動軌跡上に突起26,26・・の何れかが位置するようになっている。又支持体22は、その周縁の一部が回転体24の一部を非接触で囲む筒体22aに延設されており、その筒体22aの外周にコイル27が巻回されている。このコイル27が、図1下部に示す通り、前記熱電対8とマグネット電磁弁6内の励磁コイル6aと夫々直列に接続されて、熱電回路28を構成している。
【0008】
以上の如く構成された自動消火装置1においては、こんろ部の五徳に鍋等をセットすると、ホルダー13が圧縮スプリング14の付勢に抗して押し下げられ、感熱キャップ11が鍋底に密着して鍋底温度が感温フェライト12へ伝わる。感温フェライト12の温度がキュリー点に到達しない通常時は、前述のようにフェライト磁石15が感温フェライト12に吸着して、作動軸17を図2の位置に保持する。そして点火ボタン3のプッシュ操作によってマグネット電磁弁6が強制的に開弁され、ガスバーナが点火されると、炎を感知した熱電対8の熱起電力により熱電回路28が通電し、マグネット電磁弁6のコイル6aへ吸着電流が流れて、マグネット電磁弁6は開弁保持される。
ここで立ち消えが発生すると、熱電対8の熱起電力低下により、熱電回路28の通電が停止してマグネット電磁弁6は閉弁する。一方、鍋底温度が上昇して温度センサ7における感温フェライト12がキュリー点に達すると、その磁性が強磁性体から常磁性体へ変化するため、戻しバネ19の付勢力によってフェライト磁石15が感温フェライト12から離脱し、図3の如く作動軸17と共に下方へ落下する。すると作動軸17の落下と共に当接片21が回転体24の突起26,26・・の何れかに当接し、その勢いで回転体24を矢印方向へ回転させる。そして回転体24の回転によってネオジウム磁石25,25・・も周方向に移動し、筒体22aの位置でコイル27内を通過することになるが、このネオジウム磁石25の移動に伴って変化する磁束がコイル27と交差し、コイル27の両端に起電力を誘起させる。この誘導起電力による電流は、熱電対8の熱起電力によるマグネット電磁弁6への吸着電流とは逆方向へ流れる設定(コイル27の巻き方向やネオジウム磁石25の極性等によって設定される)となっており、これによって熱電回路28における吸着電流が減少してマグネット電磁弁6は閉弁し、ガスの供給が停止して自動消火するのである。
更にここでは、回転体24の回転に伴ってネオジウム磁石25,25・・が次々に筒体22aを通過するため、その通過の度に上記誘導起電力が発生し、逆電流が連続的に供給されることとなる。
【0009】
この作動を図4のグラフで説明する。同図はマグネット電磁弁6への吸着電流の時間による変化を示す(吸着時の順電流を上側、逆電流を下側に示す)もので、回転体24の回転が始まったP点から、最初のネオジウム磁石25の接近による逆電流の発生によって、順電流は減少して開弁レベルを下回り、開弁維持可能な下限値である閉弁レベル(a点)を過ぎ、0となる。そして更に逆電流の増加によって逆電流側のレベルが上昇し、逆の閉弁レベルから開弁レベル(b点)を超えた後、ネオジウム磁石25の通過に伴う逆電流の減少によって、再び順電流側へ反転して元の定常レベルに復帰する(サイクルA)。即ち吸着電流が、順側の閉弁レベル(a点)から逆側の開弁レベル(b点)まで移行する時間t1 の間で、マグネット電磁弁6は閉弁するのである。又ここで閉弁しなくても、逆電流が減少して逆側の閉弁レベル(c点)から順側の開弁レベル(d点)まで達する時間t2 によっても閉弁し得ることになる。
そして続く二番目、三番目のネオジウム磁石25,25・・の接近と通過によって、同様にサイクルB,C・・が生じることとなり、ここでもマグネット電磁弁6を閉弁させる時間t3 ,t4 及びt5 ,t6 ・・が時間差をもって連続的に得られる。これは回転体24の回転が停止するまで続く。よってマグネット電磁弁6の閉弁し得る機会が多くなり、確実に消火させることができる。
尚ここでは、各サイクルが逆電流側の開弁レベル(b点)を超えた値まで達しているが、この超えた逆電流値によってもマグネット電磁弁6は吸着し得るため、点線αで示すように夫々各サイクルにおける下限値を逆側の閉弁レベルまでに止めるのが望ましい。これにより、各サイクルにおける順側の閉弁レベル(a点)から再び順側の開弁レベル(d点)に達するまでの時間T1 ,T2 ,T3 ・・が夫々閉弁時間としてより長く確保できることになる。
【0010】
尚回転体24と支持体22の形態は、上記のように支持体22に回転体24を外嵌させるものに限定せず、支持体22に回転体24の外周を把持させたり、回転体24の一部を把持させたりする等、任意の設計変更は可能で、装着するネオジウム磁石25の数も適宜増減して差し支えない。
又上記のように回転体に磁石を一体に埋め込んで公転させる形態に限らず、図5の如く、落下した当接片21が当接する突起26,26・・を備えた回転体24aと、棒磁石29の中心とを、間隔を開けて(同図では紙面方向に前後に)同軸で一体に結合する一方、その棒磁石29の両脇に、コア30,30を備えて巻回された互いに逆巻きのコイル27,27aを夫々配置し、図1と同様に熱電対8とマグネット電磁弁6とを直列接続して(図示略)熱電回路28aを構成しても良い。これによっても、作動軸17の落下に伴う回転体24aの回転で棒磁石29が同時に自転し、左右のコイル27,27aに夫々逆起電力を誘起させることができる。同様に図6の如く、前記回転体24aと同軸で一体に結合したコア31にコイル27を巻回し、そのコイル27の両脇にU形磁石32の両極を夫々配置し、熱電対8とマグネット電磁弁6とを直列接続した(図示略)熱電回路28bを構成するようにしても、作動軸17の落下に伴う回転体24aの回転でコア31とコイル27とが自転し、コイル27に逆起電力を誘起させることができる。
更に誘導起電力を効果的に得るには、コイルの巻数を増やしたり、磁石の形状を変更したりする等が考えられるが、熱電対の両端をマイクロスイッチで短絡し、作動軸の落下時にフランジや当接片等との当接でこれをONさせるようにすれば、逆電流が流れる際にマグネット電磁弁へ流れる順電流を減少させて、少ない逆電流でも効果的にマグネット電磁弁を閉弁させることができる。
【0011】
そして上記実施の形態では、熱電回路に温度センサのコイルを直列に接続したものであるが、本発明は、コイルに対する磁石の磁束の変化によって誘導起電力を得て電磁弁を閉弁させる趣旨であるため、その目的が達成されるものであれば、図7,8に示すような構成も可能である。即ち、第二発明として、図1で説明した自動消火装置1において、マグネット電磁弁6の鉄心33に、励磁コイル6aと、その励磁コイル6aと逆巻きの逆励磁コイル34とを夫々巻回し、図8の如く、励磁コイル6aを熱電対8と直列接続して熱電回路28cを構成する一方、逆励磁コイル34を回転体24側のコイル27と直列に接続するのである。よってここでは、回転体24の回転によるコイル27の誘導起電力により、マグネット電磁弁6に熱電回路28cの通電による起磁力と逆方向の起磁力が生じ、弁体35を連結する吸着片36への吸着力(合成起磁力)が減少し、弁体35が閉弁することになる。この構成によれば、熱電回路28cにコイル27を組み込む必要がなくなり、回路抵抗の変動を抑えて器具の性能への影響をより好適に防止できる。
この場合も、合成起磁力は先述した図4と同様の変移を示すものとなり、当然ここでも合成起磁力が逆起磁力側での閉弁レベルを超えないように逆起磁力の大きさを制限すれば、各サイクル毎の閉弁可能時間をT1 ,T2 ,T3 ・・のように長く確保できる。又この構成は図5,6のような回転体やコイルの変更例でも同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0012】
更にこれまでは、本発明をテーブルこんろにおいて温度センサと関連させて、天ぷら火災防止に効果的な自動消火装置を構成して説明したが、この他振動センサやタイマー等と関連させることで、地震消火装置やタイマー消火装置等、所望のタイミングで消火する自動消火装置を任意に構成できる。
【0013】
【発明の効果】
以上請求項1及び2の発明によれば、熱電素子と電磁弁とで構成される熱電回路における回路抵抗の変動を少なくして、点火不良、絞り特性の悪化といった器具性能への影響をなくし、所望のタイミングで確実に消火する信頼性の高い自動消火装置を簡単に構成可能となる。特に磁石又はコイルの回転運動で逆電流や逆起磁力を複数回連続して発生させるようにしたことで、確実な自動消火動作が期待できる。
又請求項3及び4の発明によれば、請求項1,2の効果に加えて、逆電流や逆起磁力の調整により、電磁弁が閉弁する電流や起磁力レベルを時間的に長く確保でき、自動消火の確実性をより向上させることができる。
更に請求項5の発明によれば、請求項1〜4の効果に加えて、従来の温度センサと組み合わせて、所望の温度で消火する自動消火装置が簡単に構成でき、特にテーブルこんろの天ぷら火災防止用として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動消火装置の概略図である。
【図2】温度センサと回転体の説明図である。
【図3】温度センサと回転体の作動状態を示す説明図である。
【図4】自動消火作動時のマグネット電磁弁への電流の変移を示すグラフである。
【図5】磁石を自転させる自動消火装置の一例を示す説明図である。
【図6】コイルを自転させる自動消火装置の一例を示す説明図である。
【図7】第二発明におけるマグネット電磁弁の説明図である。
【図8】第二発明の自動消火装置の回路図である。
【図9】従来の自動消火装置の説明図である。
【符号の説明】
1・・自動消火装置、3・・点火ボタン、6・・マグネット電磁弁、7・・温度センサ、8・・熱電対、12・・感温フェライト、15・・フェライト磁石、17・・作動軸、21・・当接片、22・・支持体、24・・回転体、25・・ネオジウム磁石、27・・コイル、28・・熱電回路。
Claims (5)
- ガス流路に配置した電磁弁の励磁コイルを、ガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、前記熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させて、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を備え、その熱電回路にコイルを組み込むと共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに前記熱電素子による熱起電力と逆方向の誘導起電力を連続して誘起させ、その逆電流により前記電磁弁への順電流を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とする自動消火装置。
- ガス流路に配置した電磁弁の鉄心に2つの励磁コイルを巻回して、一方の励磁コイルをガスバーナの近傍に配置される熱電素子と接続し、その熱電素子の熱起電力により、強制的に開弁させた前記電磁弁を吸着開弁保持させ、前記ガスバーナへのガス供給を維持する熱電回路を構成する一方、他方の励磁コイルを、別のコイルに接続すると共に、そのコイル近傍に磁石を設けて、前記コイル又は磁石を、所望のタイミングで回転運動させて連続的に両者を接近及び離反させることで、前記コイルに誘導起電力を複数回連続して誘起させて前記他方の励磁コイルに通電し、前記一方の励磁コイルによる励磁と逆方向に励磁させて、その逆起磁力により前記電磁弁の吸着力を減少させて電磁弁を閉弁可能としたことを特徴とする自動消火装置。
- 前記逆電流により前記電磁弁へ供給される電流が、逆電流側での閉弁レベルを超えないように逆電流の値を調整した請求項1に記載の自動消火装置。
- 前記逆起磁力により前記電磁弁に発生する合成起磁力が、逆起磁力側での閉弁レベルを超えないように逆起磁力の値を調整した請求項2に記載の自動消火装置。
- 前記磁石を、回転体の円周方向に沿って配置する一方、その回転体を、温度センサとして所定の箇所に設けられた感温フェライトに吸着する第二の磁石に連結された連結部材の下方に配置し、前記コイル又は磁石の回転運動とそのタイミングを、前記感温フェライトの温度上昇に伴う磁性の変化に応じて、前記第二の磁石が前記感温フェライトから離脱し、落下した前記連結部材が前記回転体と当接してこれを回転させる作動により得るものとした請求項1乃至4の何れかに記載の自動消火装置。
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1996
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