JP3398131B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JP3398131B2
JP3398131B2 JP2000243861A JP2000243861A JP3398131B2 JP 3398131 B2 JP3398131 B2 JP 3398131B2 JP 2000243861 A JP2000243861 A JP 2000243861A JP 2000243861 A JP2000243861 A JP 2000243861A JP 3398131 B2 JP3398131 B2 JP 3398131B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧値が所定周期
で変動する入力電圧を直流/直流変換するスイッチング
電源装置に関し、詳しくは、スイッチング素子を流れる
電流を検出して過電流制御を行うスイッチング電源装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のスイッチング電源装置として、
図7に示すフライバック型の電源装置61が従来から知
られている。この電源装置61は、入力側に小容量のコ
ンデンサC1のみが配設されたいわゆるバルクコンデン
サレス回路で構成されており、交流を整流した脈流、ま
たは脈流が重畳されている直流を入力電圧VINとして入
力する。この電源装置61では、スイッチング制御回路
62によってFET3がスイッチング制御されると、そ
のスイッチングオン期間では、入力電圧VINに基づく電
流I11がトランス2の一次巻線2aを流れ、トランス2
にエネルギーが蓄積される。次いで、スイッチングオフ
期間では、フライバック電流が、トランス2の二次巻線
2bから、ダイオード11を介してコンデンサ12に放
出される。これにより、出力電圧VO が生成される。
【0003】一方、スイッチング制御回路62は、抵抗
4の両端電圧を監視することにより、FET3を流れる
電流I11の過電流を検出する。この場合、抵抗4によっ
て検出された検出電圧VD11 が所定の基準電圧VR11 を
超えるときには、FET3に過電流が流れていることを
意味する。このため、スイッチング制御回路62は、検
出電圧VD11 が基準電圧VR11 を超えた時点で、FET
3を流れる電流I11のピーク値が一定になるようにFE
T3のスイッチングを制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の電源
装置61には、以下の問題点がある。すなわち、電圧値
が商用交流周波数に同期して変化する入力電圧VINを入
力して一定電力を生成する場合、電流I11の電流値は、
入力電圧VINの電圧値が低いときほど大きく、電圧値が
高いときほど小さくなる。したがって、検出電圧VD11
(つまり、電流I11の電流値)は、図8に示すように、
入力電圧VINの電圧変化に応じて変化する。その一方、
スイッチング制御回路62は、検出電圧VD11 が基準電
圧VR11 を超えた時点で過電流制御を開始し、検出電圧
VD11 が基準電圧VR11 よりも低下した時点で過電流制
御を停止する。したがって、例えば、同図に示すよう
に、検出電圧VD11 が最大となるA1時点で過電流制御
が行われたとしても、検出電圧VD11 が基準電圧VR11
よりも低下すると過電流制御が停止される。この場合、
検出電圧VD11 が基準電圧VR11 を超えない状態であっ
ても、入力電圧VINの電圧値が徐々に上昇するため、図
9に示すように、出力電力も出力電流IO の増大に応じ
て徐々に増加する。そして、B1時点における検出電圧
VD11 が基準電圧VR11 を超えるときに初めて定電力垂
下制御が完全となる。したがって、本来的には、同図に
破線で示すように、A1時点における出力電力を最大電
力とするいわゆる定電力垂下制御が好ましいにも拘わら
ず、A1時点からB1時点に至るまでの間において、出
力電力が徐々に増加することになる。このため、トラン
ス2における一次巻線2a側の一次回路に入力される電
力を一定電力以下に制御するのが望ましいにも拘わら
ず、実際には、一次回路に入力される電力も徐々に増加
する。この結果、一次回路に過大な電力が入力されるこ
とに起因して、トランス2が磁気飽和し、ひいてはFE
T3が破壊されることがあるという重大な問題が発生す
る。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、定電力垂下制御の確実化を図り得るスイッ
チング電源装置を提供することを主目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載のスイッチング電源装置は、一次巻線および
二次巻線を有するトランスと、電圧値が所定周期で変動
する入力電圧を前記一次巻線を介してスイッチングする
スイッチング素子と、当該スイッチング素子を流れる電
流値を検出する電流検出部と、当該電流検出部によって
検出された検出値が基準値を超えるときに前記スイッチ
ング素子のスイッチングを制御して過電流制御を行うス
イッチング制御回路とを備えているスイッチング電源装
置であって、前記基準値と前記検出値とを比較して当該
検出値が当該基準値を超えたときに制御信号を出力する
比較回路と、前記制御信号が出力されたときに、前記基
値を低下させて保持すると共に前記検出値が当該低下
後の基準値を下回るときに当該保持を解除して当該基準
値を元の値に復帰させるラッチ回路とを備えていること
を特徴とする。
【0007】請求項記載のスイッチング電源装置は、
一次巻線および二次巻線を有するトランスと、電圧値が
所定周期で変動する入力電圧を前記一次巻線を介してス
イッチングするスイッチング素子と、当該スイッチング
素子を流れる電流値を検出する電流検出部と、当該電流
検出部によって検出された検出値が基準値を超えるとき
に前記スイッチング素子のスイッチングを制御して過電
流制御を行うスイッチング制御回路とを備えているスイ
ッチング電源装置であって、前記基準値と前記検出値と
を比較して当該検出値が当該基準値を超えたときに制御
信号を出力する比較回路と、前記制御信号が出力された
ときに、前記検出値に所定値を加算した状態を保持する
と共に当該加算後の検出値が前記基準値を下回るときに
当該加算状態の保持を解除するラッチ回路とを備えてい
ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係るスイッチング電源装置の好適な実施の形態につ
いて説明する。なお、電源装置61と同一の構成要素に
ついては同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0009】まず、図1に示す電源装置1の構成につい
て説明する。
【0010】この電源装置1は、トランス2の一次巻線
2a側の一次回路として、小容量のコンデンサC1、ス
イッチング素子としてのFET3、抵抗4、スイッチン
グ制御回路5、比較回路6およびラッチ回路7を備えて
いる。また、トランス2の二次巻線2b側の二次回路と
して、整流用のダイオード11、および平滑用のコンデ
ンサ12を備えている。
【0011】抵抗4は、本発明における電流検出部を構
成し、スイッチングオン時にFET3に流れる電流I1
を検出する。比較回路6は、ラッチ回路7と共に本発明
における処理部を構成し、演算増幅器21および抵抗2
2〜24で構成されている。この場合、図外の補助電源
によって生成された定電圧VCOを抵抗22,23で分圧
した基準電圧VR1が演算増幅器21のマイナス入力端子
に入力され、抵抗4によって検出された検出電圧VD が
演算増幅器21のプラス入力端子に入力されている。し
たがって、演算増幅器21は、プラス入力端子の入力電
圧がマイナス入力端子の入力電圧を超えるときに制御信
号SC を出力する。なお、検出電圧VDは、定電圧VCO
を抵抗24,4で分圧した電圧V1 (図2(a)参照)
と、電流I1が抵抗4を流れることに起因して抵抗4の
両端に発生する電圧との加算電圧として検出される。
【0012】ラッチ回路7は、トランジスタ31,3
2、ダイオード33,34、抵抗35〜37およびコン
デンサ38で構成されている。このラッチ回路7では、
比較回路6における演算増幅器21の出力端子に接続さ
れたダイオード33が、比較回路6から制御信号SC が
出力された際に、その制御信号SC を整流してコンデン
サ38をピークチャージする。また、トランジスタ32
は、そのベースが抵抗36を介して演算増幅器21の出
力端子に接続されており、制御信号SC を入力したとき
にオン状態に移行する。この際には、トランジスタ31
もオン状態に移行して、そのエミッタ電流をトランジス
タ32のベースに供給することにより、トランジスタ3
2,31が継続してオン状態に維持させられる。つま
り、このラッチ回路7では、制御信号SC が比較回路6
から出力された際には、トランジスタ31,32が共に
オン状態に移行して、そのオン状態を保持する。また、
この際には、トランジスタ32のコレクタがエミッタと
ほぼ同電位に維持される。このため、トランジスタ32
のコレクタ−エミッタ間電圧およびダイオード34の順
方向電圧を無視すれば、比較回路6における演算増幅器
21のマイナス入力端子は、抵抗23と抵抗35との並
列抵抗で基準電位(入力電圧VINのマイナス側電位)に
プルダウンされる。したがって、演算増幅器21のマイ
ナス入力端子における電圧は、制御信号SC が出力され
た時点で、基準電圧VR1から、基準電圧VR1よりも低い
電圧の基準電圧VR2に変更させられる。この場合、基準
電圧VR2の電圧値は、抵抗22と、抵抗23,35の並
列抵抗とで定電圧VCOを分圧した電圧となる。
【0013】また、このラッチ回路7では、極めて短い
パルス幅の制御信号SC が演算増幅器21から出力され
た場合、トランジスタ31,32は、コンデンサ38か
ら電力が供給されることにより、FET3によるスイッ
チングの数周期分継続してオン状態を維持する。このた
め、その所定時間の間に演算増幅器21から制御信号S
C が出力されたときには、そのまま継続してオン状態に
維持されることにより、ラッチ回路7がラッチ状態を維
持する。一方、所定時間内に制御信号SC が出力されな
いときには、トランジスタ31がオフ状態に移行するこ
とにより、トランジスタ32がオフ状態に移行する結
果、ラッチ回路7のラッチ状態が解除される。この際に
は、演算増幅器21のマイナス入力端子が、基準電圧V
R2から基準電圧VR1に復帰させられる。
【0014】次に、電源装置1の全体的な動作について
説明する。
【0015】この電源装置1では、スイッチング制御回
路5がFET3をスイッチング制御すると、スイッチン
グオン期間において、入力電圧VINに基づく電流I1 が
トランス2の一次巻線2aを流れ、トランス2にエネル
ギーが蓄積される。次いで、スイッチングオフ期間で
は、フライバック電流が、トランス2の二次巻線2bか
ら、ダイオード11を介してコンデンサ12に放出され
る。これにより、出力電圧VO が生成される。
【0016】一方、図2(a)に示すように、商用交流
周波数に応じて電流I1の電流値が変動し、A時点にお
いて、検出電圧VD が基準電圧VR1を超えたときには、
同図(b)に示すように、比較回路6内の演算増幅器2
1が、その超えている期間において制御信号SC を出力
する。この際には、ラッチ回路7内において、ダイオー
ド33が制御信号SC を整流してコンデンサ38をピー
クチャージすると共に、トランジスタ32,31が順次
オン状態に移行する。このため、同図(a)に示すよう
に、演算増幅器21におけるマイナス入力端子の電圧が
基準電圧VR1から基準電圧VR2に低下させられる。この
結果、演算増幅器21は、同図(c)に示すように、検
出電圧VD が基準電圧VR2よりも低下するまでの間、継
続して制御信号SC を出力し続ける。
【0017】一方、検出電圧VD が基準電圧VR2よりも
低下したB時点では、演算増幅器21が制御信号SC の
出力を停止する。この際には、制御信号SC の出力停止
時から、コンデンサ38の蓄積エネルギーが消費される
までの僅かな時間を経過した時点で、ラッチ回路7のラ
ッチ状態が解除される。このため、演算増幅器21にお
けるマイナス入力端子の電圧が、基準電圧VR2から元の
基準電圧VR1に復帰させられる。この結果、演算増幅器
21は、検出電圧VD が基準電圧VR1を超えない限り、
制御信号SC の出力停止状態を維持し、超えたときに
は、上記した動作を繰り返す。
【0018】したがって、図3に示すように、電源装置
1の出力電力は、検出電圧VD が基準電圧VR1を超えた
A時点から、検出電圧VD が基準電圧VR2よりも低下す
るB時点までの間において定電力垂下制御が行われるた
め、基準電圧VR2に応じた定電力に維持される。なお、
過電流制御を開始する際の電流I1の電流値をより低い
電流値に変更した場合、つまり基準電圧VR2の電圧値を
より低い電圧値に変更した場合、定電力垂下制御の際の
定電力が、より低い電力に規定される。具体的には、図
2(a)に示すように、基準電圧VR2を、より低い電圧
の基準電圧VR3または基準電圧VR4に規定した場合に
は、図3の破線で示すように、定電力垂下制御の際の定
電力が基準電圧VR3,VR4の電圧に応じた電力にそれぞ
れ規定される。
【0019】以上のように、この電源装置1によれば、
検出電圧VD が基準電圧VR1を超えた時点で基準電圧V
R1から基準電圧VR2に低下させることにより、一次回路
に入力される電力を、検出電圧VD が基準電圧VR1を超
えた時点において入力されている電力以下に抑えること
ができる。したがって、トランス2の磁気飽和を防止す
ることができ、ひいては、FET3の破損を確実に回避
することができる。
【0020】次に、他の形態に係る電源装置1Aについ
て説明する。なお、基本的な構成および動作については
電源装置1と同様のため、異なる構成および動作につい
て説明し、電源装置1の構成要素と同一のものについて
は同一の符号を付して重複した説明を省略する。
【0021】図4に示すように、電源装置1Aは、電源
装置1における比較回路6に代えて比較回路6aを備え
ている。この比較回路6aは、比較回路6では演算増幅
器21のマイナス入力端子の基準電圧VR1を低下させて
いたのに対して、プラス入力端子に入力される検出電圧
VD1にオフセット電圧を加算する点が基本的に相違す
る。具体的には、比較回路6aは、演算増幅器21、抵
抗22,23,25,26およびトランジスタ27を備
えて構成されている。この場合、比較回路6aでは、定
電圧VCOを抵抗22,23で分圧した基準電圧VR1が演
算増幅器21のマイナス入力端子に入力され、抵抗4に
よって検出された検出電圧VD1が演算増幅器21のプラ
ス入力端子に入力されている。したがって、演算増幅器
21は、プラス入力端子の入力電圧がマイナス入力端子
の入力電圧を超えるときに制御信号SC を出力する。こ
の場合、検出電圧VD1は、定電圧VCOを抵抗25,26
の直列抵抗と抵抗4とで分圧した電圧V1 と、電流I1
が抵抗4を流れることに起因して抵抗4の両端に発生す
る電圧との加算電圧として検出される。
【0022】この電源装置1Aでは、電源投入初期時に
は、演算増幅器21のプラス入力端子には、電圧V1
と、電流I1が抵抗4を流れることに起因して抵抗4の
両端に発生する電圧とを加算した検出電圧VD1(図5
(a)参照)が入力される。一方、同図(a)に示すA
時点において、検出電圧VD1が基準電圧VR1を超えたと
きには、同図(b)に示すように、比較回路6a内の演
算増幅器21が、その超えている期間において制御信号
SC を出力する。この際には、ラッチ回路7内では、ト
ランジスタ32,31が順次オン状態に移行する。この
際には、抵抗35、ダイオード34、並びにトランジス
タ32のコレクタおよびエミッタを介して電流が流れる
ため、比較回路6a内のトランジスタ27がオン状態に
移行する。したがって、演算増幅器21のプラス入力端
子には、同図(a)に示すように、定電圧VCOを抵抗2
6,4で分圧した電圧V2 と、電流I1が抵抗4を流れ
ることに起因して抵抗4の両端に発生する電圧とを加算
した検出電圧VD2が入力される。つまり、演算増幅器2
1のプラス入力端子に入力される検出電圧VD1にオフセ
ット電圧(V2 −V1 )が加算される。この結果、演算
増幅器21は、同図(c)に示すように、検出電圧VD2
が基準電圧VR1よりも低下するまでの間、継続して制御
信号SC を出力し続ける。
【0023】一方、検出電圧VD2が基準電圧VR1よりも
低下したB時点では、演算増幅器21が制御信号SC の
出力を停止する。この際にも、電源装置1と同様にし
て、ラッチ回路7のラッチ状態が解除される。このた
め、演算増幅器21のプラス入力端子に加算されるオフ
セット電圧が、電圧V2 から電圧V1 に低下させられ
る。この結果、演算増幅器21は、電源装置1と同様に
して、検出電圧VD1が基準電圧VR1を超えない限り、制
御信号SC の出力停止状態を維持し、超えたときには、
上記した動作を繰り返す。
【0024】以上のように、この電源装置1Aによれ
ば、検出電圧VD1が基準電圧VR1を超えた時点で検出電
圧VD1にオフセット電圧(V2 −V1 )を加算すること
により、一次回路に入力される電力を、検出電圧VD1が
基準電圧VR1を超えた時点において入力されている電力
以下に抑えることができる。したがって、トランス2の
磁気飽和を防止することができ、ひいては、FET3の
破損を確実に回避することができる。
【0025】なお、本発明に係るスイッチング電源装置
は、上記した電源装置1,1Aの構成に限定されない。
例えば、図6に示すように、脈流電圧と、平滑された直
流電圧とを入力電圧として電圧変換する電源装置1Bに
も適用が可能である。
【0026】図6に示すように、電源装置1Bは、力率
改善用の昇降圧コンバータ回路41と、コンデンサイン
プット形の昇降圧コンバータ回路42とを備え、両昇降
圧コンバータ回路41,42で1つのFET3を共通使
用するフライバック形の構成が採用されている。具体的
には、電源装置1Bは、トランス43,44を備え、両
トランス43,44における一次巻線43a,44a側
の一次回路に、昇降圧コンバータ回路41の一部を構成
する回路として、交流電源PSから出力される交流電圧
VACを整流して脈流VP を生成するダイオード45,4
6が配設されている。また、一次回路には、昇降圧コン
バータ回路42の一部を構成する回路として、交流電圧
VACを整流して脈流VP を生成するダイオードスタック
47と、脈流VP を直流電圧VDCに平滑するコンデンサ
48と、FET3と、抵抗4とが配設されている。ま
た、一次回路には、FET3のスイッチングをいわゆる
カレントモードPWM制御方式で制御するスイッチング
制御回路5と、比較回路6と、ラッチ回路7とが配設さ
れている。
【0027】一方、トランス43,44の各二次巻線4
3b,44b側の二次回路には、整流用のダイオード5
1,52と、平滑用のコンデンサ53とが配設されてい
る。
【0028】この電源装置1Bでは、ダイオード45,
46が交流電圧VACを整流することにより脈流VP を生
成し、ダイオードスタック47およびコンデンサ48が
交流電圧VACを整流平滑することにより直流電圧VDCを
生成する。この場合、脈流VP の高電圧期間(山の期
間)においては、主として昇降圧コンバータ回路41が
出力電圧VO を生成する。この場合、脈流VP の最高電
圧のときに、トランス43の一次巻線43aを流れる電
流I2 の電流値と、トランス44の一次巻線44aを流
れる電流I3 の電流値との比が例えば9:1となるよう
に予め規定する。また、両トランス43,44について
は、例えば、トランス43の一次巻線43aのインダク
タンスおよび巻数をそれぞれ値L43a および値N43a と
し、トランス43の二次巻線43bのインダクタンスお
よび巻数をそれぞれ値L43b およびN43b とし、トラン
ス44の一次巻線44aのインダクタンスおよび巻数を
それぞれ値L44a および値N44a とし、トランス44の
二次巻線44bのインダクタンスおよび巻数をそれぞれ
値L44b およびN44b とした場合、下記の式および
式が成立する仕様で製作する。 L43a :L44a =1:9・・・・・・・式 N43a :N43b =N44a :N44b ・・・式
【0029】このような仕様の下で、例えば、交流電圧
VACの正サイクル期間における脈流VP が最高電圧VMA
X のときにFET3がオン状態に制御されると、電流I
2 が、ダイオード45(または46)、トランス43の
一次巻線43a、FET3、抵抗4、およびダイオード
スタック47内のダイオードからなる電流経路を流れ
る。これにより、トランス43にエネルギーが蓄積され
る。次いで、FET3のオフ状態制御時に、ダイオード
51およびコンデンサ53が、二次巻線43bの誘起電
圧を整流平滑することにより出力電圧VO を生成する。
【0030】一方、脈流VP の電圧が徐々に低下する
と、昇降圧コンバータ回路41が出力電圧VO を生成す
るための入力電圧が低下する。したがって、昇降圧コン
バータ回路42が、出力電圧VO の生成に徐々に寄与す
ることになる。やがて、脈流VP の低電圧期間(谷の期
間)において、脈流VP の電圧が昇降圧コンバータ回路
41による出力電圧VO の生成が可能なスレショルド電
圧VTHよりも低下すると、昇降圧コンバータ回路41に
よる出力電圧VO の生成がほぼ不可能となる。このた
め、この期間においては、主として昇降圧コンバータ回
路42が出力電圧VO を生成する。
【0031】この脈流VP の低電圧期間においては、F
ET3のオン状態制御時に、コンデンサ48の充電電圧
に基づく電流I3 が、コンデンサ48の正極端子、トラ
ンス44の一次巻線44a、FET3、抵抗4、および
コンデンサ48の負極端子からなる電流経路を流れる。
これにより、トランス44にエネルギーが蓄積される。
次いで、FET3のオフ状態制御時に、ダイオード52
およびコンデンサ53が、二次巻線44bの誘起電圧を
整流平滑することにより出力電圧VO を生成する。
【0032】以上の動作により、脈流VP の電圧がスレ
ショルド電圧VTHを超える期間においては、主として、
電流I2 がFET3を流れることによって出力電圧VO
が生成され、脈流VP の電圧がスレショルド電圧VTHよ
りも低下する期間においては、主として、電流I3 がF
ET3を流れることによって出力電圧VO が生成され
る。
【0033】これらの過程において、脈流VP の電圧が
最高電圧VMAX またはその近傍に達したときに、入力電
流I3IN がパルス状に流れ込んでコンデンサ48を充電
する。このため、電源装置1Bに流れ込む入力電流IIN
は、電流I2 と、入力電流I3IN との合成となる。した
がって、電流IINが交流電圧VACのほぼ1サイクル全域
に亘って流れ込む結果、入力力率が0.85〜0.9程
度の良好な力率改善効果を得ることができ、しかも1コ
ンバータ方式のため、極めて高効率で出力電圧VO を生
成することができる。
【0034】この電源装置1Bにおいても、電流I2 ,
I3 の合成電流が抵抗4を流れることにより、抵抗4の
両端に検出電圧VD が発生し、比較回路6が、検出電圧
VDと基準電圧VR1とを比較して制御信号SC を出力
し、検出電圧VD が基準電圧VR1を超えた時点で基準電
圧VR1から基準電圧VR2に低下させることにより、トラ
ンス43,44の一次巻線43a,44a側における一
次回路に入力される電力を、検出電圧VD が基準電圧V
R1を超えた時点において入力されている電力以下に抑え
ることができる。したがって、トランス43,44の磁
気飽和を防止することができ、ひいては、FET3の破
損を確実に回避することができる。
【0035】なお、本発明におけるスイッチング電源
は、上記した電源装置1,1A,1Bの構成に限らず、
適宜変更が可能である。例えば、フォワード型AC/D
Cコンバータや、1コンバータ型PFC(力率改善)電
源、非絶縁チョッパー形電源装置にも適用が可能である
し、交流電圧VACの電圧に何ら制限を受けないため、い
わゆる入力ワールドワイドレンジのスイッチング電源装
置やACアダプタにも適用が可能である。また、電源装
置1Bにおける両コンバータ回路43,44にFET3
をそれぞれ別個に配設し、その両FET3をスイッチン
グ制御回路5がスイッチング制御する構成を採用するこ
ともできる。さらに、FET3に代えて、トランジスタ
などの各種スイッチング素子を採用することもできる。
また、この実施形態では、基準電圧VR1を基準電圧VR2
に低下させる例について説明したが、これに限らず、3
つ以上の基準電圧を予め規定しておき、この各基準電圧
内で変更可能に構成することもできる。また、検出電圧
に加算するオフセット電圧についても、同様にして複数
の電圧を規定しておくことができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のスイッチ
ング電源装置によれば、比較回路が基準値と検出値とを
比較して検出値が基準値を超えたときに制御信号を出力
し、ラッチ回路が、この制御信号が出力されたときに、
基準値を低下させて保持すると共に検出値が低下後の基
準値を下回るときに保持を解除して基準値を元の値に復
帰させることにより、簡易な構成でありながら、一次回
路に入力される電力を、検出値が基準値を超えた時点に
おいて入力されている電力以下に抑えることができ、こ
れにより、トランスの磁気飽和を防止することができる
結果、スイッチング素子の破損を確実に回避することが
できる。同時に、定電力垂下制御の確実化を図ることが
できる。
【0037】さらに、請求項記載のスイッチング電源
装置によれば、比較回路が基準値と検出値とを比較して
検出値が基準値を超えたときに制御信号を出力し、ラッ
チ回路が、この制御信号が出力されたときに、検出値に
所定値を加算した状態を保持すると共に加算後の検出値
が基準値を下回るときに加算状態の保持を解除すること
により、簡易な構成でありながら、一次回路に入力され
る電力を、検出値が基準値を超えた時点において入力さ
れている電力以下に抑えることができ、これにより、ト
ランスの磁気飽和を防止することができる結果、スイッ
チング素子の破損を確実に回避することができる。同時
に、定電力垂下制御の確実化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電源装置1の回路図
である。
【図2】電源装置1の動作を説明するための電圧波形図
であって、(a)は検出電圧VD の電圧波形図、(b)
はラッチ回路7によるラッチ動作が行われない場合の制
御信号SC の電圧波形図、(c)はラッチ回路7による
ラッチ動作が行われた場合の制御信号SC の電圧波形図
である。
【図3】電源装置1における定電力垂下制御を説明する
ための出力電流IO と出力電力との関係を示す特性図で
ある。
【図4】本発明の他の実施の形態に係る電源装置1Aの
回路図である。
【図5】電源装置1Aの動作を説明するための電圧波形
図であって、(a)は検出電圧VD1の電圧波形図、
(b)はラッチ回路7によるラッチ動作が行われない場
合の制御信号SC の電圧波形図、(c)はラッチ回路7
によるラッチ動作が行われた場合の制御信号SC の電圧
波形図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態に係る電源装置
1Bの回路図である。
【図7】従来の電源装置61の回路図である。
【図8】電源装置61の過電流制御を説明するための電
圧波形図であって、検出電圧VD11 の電圧波形図であ
る。
【図9】電源装置61における定電力垂下制御を説明す
るための出力電流I12と出力電力との関係を示す特性図
である。
【符号の説明】
1,1A,1B 電源装置 2 トランス 2a 一次巻線 2b 二次巻線 3 FET 4 抵抗 5 スイッチング制御回路 6 比較回路 7 ラッチ回路 I1 電流 SC 制御信号 VD ,VD1 VD2 検出電圧 VIN 入力電圧 VO 出力電圧 VR1,VR2 基準電圧

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次巻線および二次巻線を有するトラン
    スと、電圧値が所定周期で変動する入力電圧を前記一次
    巻線を介してスイッチングするスイッチング素子と、当
    該スイッチング素子を流れる電流値を検出する電流検出
    部と、当該電流検出部によって検出された検出値が基準
    値を超えるときに前記スイッチング素子のスイッチング
    を制御して過電流制御を行うスイッチング制御回路とを
    備えているスイッチング電源装置であって、前記基準値と前記検出値とを比較して当該検出値が当該
    基準値を超えたときに制御信号を出力する比較回路と、
    前記制御信号が出力されたときに、前記基準値を低下さ
    せて保持すると共に前記検出値が当該低下後の基準値を
    下回るときに当該保持を解除して当該基準値を元の値に
    復帰させるラッチ回路とを 備えていることを特徴とする
    スイッチング電源装置。
  2. 【請求項2】 一次巻線および二次巻線を有するトラン
    スと、電圧値が所定周期で変動する入力電圧を前記一次
    巻線を介してスイッチングするスイッチング素子と、当
    該スイッチング素子を流れる電流値を検出する電流検出
    部と、当該電流検出部によって検出された検出値が基準
    値を超えるときに前記スイッチング素子のスイッチング
    を制御して過電流制御を行うスイッチング制御回路とを
    備えているスイッチング電源装置であって、前記基準値と前記検出値とを比較して当該検出値が当該
    基準値を超えたときに制御信号を出力する比較回路と、
    前記制御信号が出力されたときに、前記検出値に所定値
    を加算した状態を保持すると共に当該加算後の検出値が
    前記基準値を下回るときに当該加算状態の保持を解除す
    るラッチ回路とを 備えていることを特徴とするスイッチ
    ング電源装置。
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