JP3397962B2 - ノズル - Google Patents

ノズル

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JP3397962B2
JP3397962B2 JP02220296A JP2220296A JP3397962B2 JP 3397962 B2 JP3397962 B2 JP 3397962B2 JP 02220296 A JP02220296 A JP 02220296A JP 2220296 A JP2220296 A JP 2220296A JP 3397962 B2 JP3397962 B2 JP 3397962B2
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/84Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers
    • G11B5/848Coating a support with a magnetic layer by extrusion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/02Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work the liquid or other fluent material being discharged through an outlet orifice by pressure, e.g. from an outlet device in contact or almost in contact, with the work
    • B05C5/0254Coating heads with slot-shaped outlet
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/06Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying two different liquids or other fluent materials, or the same liquid or other fluent material twice, to the same side of the work

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープやフロ
ッピーディスク、感光フイルム、シリコンコーティン
グ、電池の極板、積層セラミックコンデンサや積層バリ
スタ、積層圧電素子等の電子部品分野で用いるセラミッ
クシート等を塗布形成する塗布装置に使用されるノズル
及びノズルの加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基材へ各種塗料やペースト、スラリー、
塗布液を基材へ塗布形成する技術の一例として、磁気テ
ープのノズルに関して説明する。磁気テープ等のノズル
として、本発明者は特開平3ー32768号公報で磁性
層等の塗膜を単層で塗布形成するためのノズルを提案し
た。このノズルは特定形状の上流リップと下流リップで
構成されており、曲面形状の下流リップに対して基材の
背面側を支持せずに塗料により基材を浮上させながら塗
料を塗布形成するもので、これにより塗布膜厚が均一で
平滑な磁気テープなどの製品を生産することが可能とな
った。また近年の磁気テープの高密度記録化に伴って、
磁性層を多層化とする必要から、同時に2層を塗布形成
するノズルを特開平4ー22469号公報で提案した。
このノズルは特定形状の第2リップと第3リップと2つ
のスリットとを有する構成であり、これにより2層構造
の磁気テープの膜厚を均一で且つ平滑に塗布形成するこ
とが可能となった。
【0003】図14に、各種シートに塗料を塗布するた
めに使用するノズルの一例を示す。図14において、ノ
ズル21は2つの部材からなり、その2つの部材は複数
のボルト22によって固定されている。ノズル21には
長手方向に延びる断面円形のマニホールド23が形成さ
れるとともに、このマニホールド23より上にスリット
24を形成している。さらに、ノズル21の先端部には
一定長突出する細長い薄板状をなす上流リップ25、下
流リップ26がそれぞれ形成されている。ノズル21を
塗布装置に装着した後、図15に示すように、マニホー
ルド23に供給した塗料27をスリット24から押しだ
し、下流リップ26とシート28との隙間に流れ込ま
せ、シート28上に塗料27を均一に塗布する。この種
のノズルは図16に示すように、下流リップ26のスリ
ット出口側エッジ29がシャープエッジであり、塗料中
の磁性粒子の凝集物や、外部のゴミ、異物が上記シャー
プエッジの頂部に引っ掛かり、すじむらが発生しやすい
ことが分かった。これを解決するものとして、特開平2
−35959号公報が開示されている。
【0004】また、磁気記録媒体の高性能化に伴って、
近年、磁性層の多層化が注目を集めている。例えば、上
層として高密度記録用の高域の電磁変換特性に優れた磁
性層を設け、下層として上層に比べ低域の電磁変換特性
を持つ磁性層を設けることにより、従来単層では得られ
なかった優れた電磁変換特性が得られる。さらに、磁性
層とプラスチックフィルムよりなる、支持体との間にア
ンカー層を設ける等、磁気記録媒体の多層構造化が進ん
でいる。
【0005】このような多層構造の磁気記録媒体は一回
の塗布・乾燥で製造することが望まれており、そのため
に2種類の塗料を同時に2層コーティング出来る、2つ
のスリットを有するノズルがある。
【0006】図21は、その一例を示す概略図である。
ノズルは図中符号101,102,103の各ブロック
と左右一対のサイドブロック(図示せず)からなり、各
ブロックを貫通する複数のボルト104により互いに固
定されている。第2ブロック102、第3ブロック10
3の先端形状は、フィルム側に突き出た曲面形状をして
いる。第1ブロック101,第3ブロック103の中央
部には幅方向に延びる半円形のマニホールド105,1
06が形成されている。各ブロックの間にはマニホール
ド105,106に接続した第1スリット107、第2
スリット108を形成してある。
【0007】そしてこのノズルは、塗布装置に装着させ
た後、図22に示すようにマニホールド105,106
に供給された塗料118,119を、一定速度で走行す
るフィルム117に、均一に塗布させる。
【0008】この種のノズルを加工する技術として、例
えば従来特開平3−121765公報に開示された方法
が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ノズルで長時間にわたって連続的に塗布作業を行うと、
磁性塗料(以下塗料と略す)中の凝集物や異物、もしく
は塗料を塗布する基材であるフイルム上に付着していた
微小なゴミが下流リップのスリット出口側のエッジに引
っかかり縦スジが発生し、製品品質上致命的な欠陥とな
った。これを解決するものとして特開平2−35959
号公報で、下流リップのスリット出口側のエッジに幅
0.01〜1mmの範囲の平面部を設けるノズルが提案
されている。しかし平面部とスリット及び下流リップ面
との境界部はエッジ状となっているために、前述した凝
集物や異物、ゴミが結局は境界部のエッジに引っかかっ
て、縦スジを発生させていた。
【0010】また近年のさらなる高密度記録化に対応し
て、従来から用いられてきた磁性酸化鉄粉に代わって、
特にデジタル記録用として磁性鉄粉が主として用いられ
てきており、さらに塗料中の磁性鉄粉の粒子径が微細化
されてきている。このため、塗料中に分散されている磁
性粉同士の引き合う力が従来の塗料に比べて大きくな
り、その結果凝集しやすく且つ粘度の高い塗料となって
きた。この種の極めて流動しにくい塗料を従来のノズル
で薄く均一に塗布しようとしたとき、下流リップのスリ
ット出口側エッジがシャープエッジとなっているために
下流リップと基材であるフイルムとの隙間に幅方向で均
一に塗料が流れ込まず、膜厚が均一な磁気テープを生産
することが不可能となってきた。
【0011】塗布層が2層構造の磁気テープにおいて
は、高密度記録化に対応して上層の塗布厚み0.2μm
程度の極めて薄い層とする必要がある。前述したよう
に、近年の高密度記録用の塗料である極めて流れにくい
塗料を、従来のノズルである特開平4−22469号公
報により上層として塗布形成する場合、第3リップのス
リット側エッジがシャープエッジとなっているために、
基材であるフイルム上に既に塗布形成されている下層と
第3リップとの隙間に幅方向で均一に上層用塗料が流れ
込まず、上層の厚みが均一な2層テープを生産すること
が不可能となっている。
【0012】さらに2層構造のテープ生産において、特
開平4−22469号公報のノズルを用いた場合、特に
上層を薄く均一に塗布しようとしたとき、上層の膜厚ム
ラが生じた。これはノズルのリップ加工精度の関係で、
第2リップの第2スリット出口側エッジと第3リップの
第2スリット出口側エッジとの段差が幅方向でミクロン
オーダーでバラツキ、段差の大きい部分は上層が厚く塗
布され、逆に段差の小さい部分は上層が薄く塗布される
ためである。
【0013】これらの現象は、例えばセラミックスラリ
ーの高濃度化に伴う粘度増大や、シリコンコーティング
における無溶剤化もしくは高濃度化に伴う粘度増大など
でスラリーや塗布液などの流動性が従来に比べて悪くな
ってきており、上記と同様の問題が生じている。
【0014】一方、特開平2−35959号公報は微小
な平面形状の面取りをシャープエッジ29に施すもので
あるため、結局はリップ面30と面取り面との境で頂部
が生じ(図16参照)、その頂部に異物が引っ掛かり、
すじむらが発生しやすく安定塗布が困難であった。すじ
むらの発生を伴うことなく長時間にわたる安定塗布可能
なノズルとするためには、エッジ部に頂部がないように
することが重要であり、下流リップのスリット出口側エ
ッジに微小で且つ高精度の曲面形状の面取りを施す必要
がある。しかし、従来の面取りの加工法では特開平2−
35959号公報に示された平面形状の面取りしか不可
能であった。
【0015】また、特開平3−121765公報に開示
された方法等のような従来の加工方法では、例えば、第
2ブロック102と第3ブロック103をそれぞれ別個
に研削加工するため、図23に示すように、相接する第
2ブロック102の先端部の出側エッジ110と第3ブ
ロック103の先端部の入側エッジ111の段差が、幅
方向でバラツキが生じた。なお、図23の第2ブロック
と第3ブロックは、図21、図22の第2、第3ブロッ
クとは別の形状のブロックの場合を図示している。
【0016】本発明者らの検討では、両エッジの段差に
幅方向でバラツキが生じると、塗布幅方向で塗布ムラが
顕著に発生することが判明した。
【0017】本発明は、従来のノズルのこのような課題
を考慮し、塗料などの中の異物や凝集物もしくは基材上
のゴミなどに起因する縦スジの発生が抑制でき、さらに
凝集力が強く流動性の悪い塗料等でも均一な膜厚で塗布
形成できるノズル及びノズルの加工方法を提供するこ
と、また、ノズルの下流側リップのスリット側エッジに
微小で且つ高精度の曲面形状の面取りを施すためのノズ
ル加工方法を提供すること、また、両エッジの段差を幅
方向でバラツキなく一定にすることで、塗布膜厚ムラの
生じないノズルの加工方法を提供することを目的とする
ものである。
【0018】 請求項1の本発明は、少なくとも3つの
リップと、前記リップで形成される少なくとも2つのス
リットとを備え、前記リップのうち、上流リップ以外の
少なくとも2つの下流リップは、同一中心で且つ同じ大
きさの曲率半径の曲面形状を有し、前記下流リップの前
記曲率半径の中心が前記下流リップで形成される前記ス
リットの内部に存在することを特徴とするノズルであ
る。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】以上の構成により、例えば第2リップと第
3リップを同時研磨することが可能となる。これによ
り、第2リップの第2スリット出口側エッジと第3リッ
プの第2スリット出口側エッジとの段差を幅方向で一定
とすることができる。この結果、極めて流動しにくい塗
料を上層として2層構造の磁気テープなどを塗布形成す
るとき、上記段差が幅方向で一定のため、特に上層の厚
みを薄く均一とすることが可能となる。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明にかかる第1の実施の
形態のノズルの側面図である。図2は、本実施の形態に
よるノズルで塗料を基材上に塗布形成している図であ
る。図2において、塗料17はポンプなどの供給手段
(図示せず)によりノズルのマニホールド4内へ供給さ
れ、スリット3から押し出される。さらにノズルに対し
て塗料17で基材15を浮上させる形で、塗料17を基
材15上へ塗膜16として塗布形成する。
【0045】本実施の形態では、下流リップ2のスリッ
ト3の出口側コーナーBを曲率半径Rを5〜45μmの
範囲の円弧もしくは略円弧形状としていることが最大の
特徴である。この微小な曲率半径のコーナー部分によ
り、粒子径の小さい磁性鉄粉を分散した極めて流動しに
くい塗料、すなわち高粘度塗料でも下流リップ2と基材
15との隙間に無理なく自然に流れ込ませることが可能
で、その結果、薄く均一な塗膜を得ることができる。さ
らに塗料中の凝集物や異物もしくは基材に付着してきた
ゴミがコーナーBに引っかかることが無いため、製品品
質上致命的な縦スジの発生を抑制することが可能とな
る。コーナーBは側面から見ると、一定の曲率半径を持
つ円弧かもしくは略円弧状で、且つスリット3の面から
下流リップ2の面にかけて連続しており、コーナーBに
角部が全く存在しないようにすることが重要である。ま
た、このコーナーBの円弧もしくは略円弧形状は幅方向
で連続した同一形状であることが重要である。同一形状
でない場合、例えば幅方向において局部的に曲率半径が
大きい部分があると、その部分は周囲に比べて塗料が下
流リップ2と基材15との隙間に流れ込みやすくなり、
局部的な厚塗りとなってしまうためである。
【0046】円弧状もしくは略円弧状の曲率半径Rは5
から45μmの範囲とする。曲率半径が5μmよりも小
さいと、コーナーBがシャープエッジである従来のノズ
ルと同様の問題が生じる。すなわち曲率半径が小さすぎ
るため、下流リップ2と基材15の隙間への塗料の流れ
込み易さの効果が無くなり、薄く均一に塗布できなくな
ると同時に、塗料中の凝集物や異物、基材に付着したゴ
ミがコーナーBに引っかかり、製品品質上致命的な縦ス
ジの発生が生じる。また曲率半径Rが45μmよりも大
きいと、塗料が上記隙間へ流れ込み易くなりすぎて、薄
く塗布できなくなるために、本発明の効果が損なわれ
る。コーナーBを略円弧状とする場合には、前述した曲
率半径が5〜45μmの範囲内で複数の円弧を連続的に
接続して組み合わせたもの、もしくは曲率半径5〜45
μmの範囲内の円弧と平面とを連続的に接続して組み合
わせたものとする。一例として3つの円弧から構成され
る略円弧形状のコーナーBを図3に示す。R1とR2、
R3はそれぞれ異なる曲率半径の円弧であって、しかも
それぞれ連続的に接続されている。さらに5μm≦R
1、R2、R3≦45μmを満たしている。
【0047】また図1に示すように、下流リップ2は基
材15側に突き出た湾曲した曲面形状であって、曲率半
径RLは3mm以上、30mm以下の範囲である。RL
の大きさは塗料の粘度で適時選択する。RLが3mmよ
りも小さい場合、基材15の張力で基材15が下流リッ
プ2に押し付けられるときの面圧力が高くなりすぎて塗
料17により基材15を浮上させることができなくな
り、塗布が不可能となる。またRLが30mmよりも大
きいと、基材15の張力で基材15が下流リップ2に押
し付けられるときの面圧力が小さくなりすぎてスリット
3から吐出された塗料17に空気が巻き込まれ、塗膜1
6にピンホールが発生し、製品上致命的欠陥となる。
【0048】更に、上流リップ1のいかなる部分も下流
リップ2のコーナーBにおける接線Lよりも基材15側
に越えないように構成する。ここでコーナーBにおける
接線とは、コーナーBが円弧形状ではなくシャープエッ
ジとしたときの下流リップ2の曲面形状に対する接線の
ことである。この構成とすることでコーナーBと基材1
5との隙間における塗料17に対して局部的に大きな圧
力を発生させることができる。この結果、基材15に同
伴してくる空気が塗膜16中に混入し、ピンホールとな
ることを抑制できる。
【0049】ここで、マニホールド4の断面形状は、図
1では円形断面であるが、半円形や多角形等でもよい。
マニホールド4の内径は5mmから100mmの範囲で
ある。スリット3のギャップは通常0.1mmから1m
mの範囲とするが、本実施の形態では必ずしもこれに限
定されるものではない。
【0050】以下に、本実施の形態のノズルの効果を明
確とするために、磁性塗料を基材へ塗布した結果を示
す。
【0051】塗料として(表1)に示す粒子径の小さい
磁性鉄粉を分散した磁性塗料(以下塗料と略す)を乾燥
後の膜厚2μmとなるように基材へ塗布した。塗料の粘
度はB型粘度計4号ローターで測定した結果、37ポイ
ズであった。
【0052】
【表1】
【0053】基材は厚さ10μm、幅550mmのポリ
エチレンテレフタレートフイルムであり、この上に塗布
幅500mmで塗料を塗布した。塗布速度は200m/
min、フイルムテンションは200g/cmである。
またノズルにおいて下流リップの曲率半径RLは5mm
で固定し、コーナーBの円弧形状の曲率半径Rを本実施
の形態による5μm(テスト番号3)と45μm(テス
ト番号4)、また比較テストのため本実施の形態の範囲
外である曲率半径0、すなわちシャープエッジ(テスト
番号1)と3μm(テスト番号2)、60μm(テスト
番号5)の合計5種類のノズルを製作した。そして塗工
長さとして4000mの連続塗布を行い、縦スジの発生
数を目視により観察し、さらに電子マイクロメーターに
より幅方向の膜厚を10mmピッチで測定した。以上の
結果を(表2)にまとめて示す。膜厚バラツキとは平均
膜厚に対する膜厚のバラツキをパーセント表示したもの
であり、製品品質判定とは縦スジと膜厚バラツキの測定
結果から磁気テープとして使用する場合問題ない場合は
○印、問題がある場合には×印とした。
【0054】
【表2】
【0055】従来のノズルであるテスト番号1及び本実
施の形態の範囲外であるテスト番号2のノズルでは、縦
スジの発生が多く、且つ膜厚バラツキも大きく、製品品
質上、致命的な欠陥を持っている。さらに本実施の形態
の範囲外である、テスト番号5のノズルでは、コーナー
Bの円弧形状の関係で縦スジの発生は数少ないが、曲率
半径RLが大きすぎて、薄く塗布形成できない形態であ
るため、膜厚バラツキが極めて大きく、製品品質上、致
命的な欠陥となるノズルであることがわかる。本実施の
形態のノズルであるテスト番号3及び4では、本テスト
に用いた流動しにくい塗料でも縦スジの発生が皆無で且
つ膜厚バラツキも数パーセント以内という結果であり、
本実施の形態のノズルが従来のノズルや実施の形態の範
囲外のノズルに比べて格段に優れていることが明らかで
ある。なお、本実施の形態では磁性塗料の塗布について
のみ説明したが、本実施の形態のノズルは一般の塗料や
ペースト、スラリー、塗布液を基材へ塗布形成でき、例
えば感光フイルム、シリコンコーティング、電池の極
板、積層セラミックコンデンサや積層バリスタ、積層圧
電素子等の電子部品分野へも適用できるものである。 (実施の形態2)図4は、本実施の形態によるノズルで
あり、図5は、本実施の形態のノズルにより下層用塗料
と上層用塗料を同時に基材の上に塗布形成している図で
ある。下層用塗料18はポンプなどの供給手段(図示せ
ず)によりノズルの第1マニホールド10内へ供給さ
れ、第1スリット8から押し出される。上層用塗料19
はポンプなどの供給手段(図示せず)により第2マニホ
ールド11内へ供給され、第2スリット9から押し出さ
れる。さらにノズルに対して塗料18及び19で基材1
5を浮上させる形で、塗料18と19を基材15上へ2
層構造の塗膜、すなわち上層13及び下層12として塗
布形成する。
【0056】本実施の形態では、第2リップ6と第3リ
ップ7が基材側に突き出た曲面形状であり、その曲率半
径の中心を同一とし、且つ同じ大きさにしてあることが
最大の特徴である。この構成とすることで、第2リップ
6と第3リップ7の先端部の曲面形状を同時研磨できる
ため、第2リップ6のエッジCと第3リップのエッジD
との段差を幅方向でバラツキ無く、一定にすることが可
能となった。その結果、エッジCとエッジDの段差の幅
方向でのバラツキに起因する幅方向の塗布膜厚ムラ、特
に上層の膜厚ムラの発生が抑制でき、きわめて均一な上
層厚みの2層構造の磁気テープ等を生産することが可能
となった。また上記第2及び第3リップの曲率半径の中
心の位置は、第2スリット9を中心として基材走行方向
に対して±2mm以内に存在することが好ましい。さら
に好ましくは上記曲率半径の中心は第2スリット内部に
存在することが好ましい。
【0057】この構成により、第2リップ6と第3リッ
プ7の先端部の曲面形状を同時研磨するとき、砥石の中
心を第2リップ6及び第3リップ7のほぼ中心である第
2スリット9付近の位置に配することができ、従って第
2リップ6と第3リップ7とに対してほぼ均等に砥石の
押しつけ力を配分することが可能である。その結果、砥
石の押しつけ力の偏りに起因する研磨不良が抑制でき、
第2リップ6及び第3リップ7の先端部の曲面形状をミ
クロンオーダーで精度良く研磨することができる。
【0058】また、第2リップ6及び第3リップ7は、
基材15側に突き出た湾曲した曲面形状であって、その
曲率半径RLは3mm以上、30mm以下の範囲であ
る。RLの大きさは塗料の粘度で適時選択する。RLが
3mmよりも小さい場合、基材15の張力で基材15が
第2リップ6及び第3リップ7に押し付けられるときの
面圧力が高くなりすぎて上層塗料19及び下層塗料18
により基材15を浮上させることができなくなり、塗布
が不可能となる。またRLが30mmよりも大きいと、
基材15の張力で基材15が第2リップ6及び第3リッ
プ7に押し付けられるときの面圧力が小さくなりすぎて
第1スリット8及び第2スリット9から吐出された塗料
18及び19に空気が巻き込まれ、上層13及び下層1
2の塗膜にピンホールが発生し、製品上致命的欠陥とな
る。
【0059】更に、第1リップ5のいかなる部分も第2
リップ6のエッジAにおける接線Mよりも基材15側に
越えないように構成する。この構成とすることで、エッ
ジAと基材15との隙間における下層塗料18に対して
局部的に大きな圧力を発生させることができる。この結
果、基材15に同伴してくる空気が特に下層の塗膜12
中に混入し、ピンホールとなることを抑制できる。
【0060】第1マニホールド10及び第2マニホール
ド11の断面形状は、図4では円形断面であるが、半円
形や多角形等でもよい。マニホールド10及び11の内
径は5mmから100mmの範囲である。第1スリット
8及び第2スリット9のギャップは通常0.1mmから
1mmの範囲とするが、本実施の形態では必ずしもこれ
に限定されるものではない。
【0061】本実施の形態の別の形態としては、図6に
示すように、第2リップ6及び第3リップ7の曲率半径
の中心が、第2スリット9を中心として寸法Sだけ離れ
ていても良い。このとき、寸法Sは前述したように2m
m以内である。また図示していないが、上記曲率半径の
中心は第2リップ6側で且つ寸法Sが2mm以内でも良
い。
【0062】以下に、本実施の形態のノズルの効果を明
確とするために、2種類の磁性塗料を基材へ同時に2層
構造で塗布した結果を示す。
【0063】下層塗料として、(表3)に示す磁性酸化
鉄粉を分散した磁性塗料(以下、下層塗料と略す)を用
い、下層塗料の粘度はB型粘度計4号ローターで測定し
た結果、18ポイズであった。また上層塗料として前述
の(表1)に示す粒子径の小さい磁性鉄粉を分散した磁
性塗料(以下上層塗料と略す)を用い、上層塗料の粘度
はB型粘度計4号ローターで測定した結果、37ポイズ
であった。
【0064】
【表3】
【0065】基材は厚さ10μm、幅550mmのポリ
エチレンテレフタレートフイルムであり、この上に塗布
幅500mmで上層塗料及び下層塗料を同時に塗布し
た。上層の膜厚は乾燥後で0.2μm、下層の膜厚は乾
燥後で2μmとなるように塗布形成した。塗布速度は2
00m/min、フイルムテンションは200g/cm
である。ノズルとしては本実施の形態のノズルである第
2及び第3リップ曲率半径RLが3mm(テスト番号
7)と30mm(テスト番号8)のもの、比較テストと
して本実施の形態の範囲外である曲率半径RLが2mm
(テスト番号6)と40mm(テスト番号9)のもの
と、第2リップと第3リップの曲率半径の中心が異なる
従来のノズルである特開平4−22469号公報におい
てリップ曲率半径3mm(テスト番号10)とした、以
上5つの種類のノズルを製作し、上記塗料を塗布してテ
ストを行った。
【0066】得られた塗膜の各サンプルを電子マイクロ
メーターにより幅方向の膜厚を10mmピッチで測定し
た。以上の結果を(表4)にまとめて示す。膜厚バラツ
キとは平均膜厚に対する膜厚のバラツキをパーセント表
示したものであり、製品品質判定とは膜厚バラツキの測
定結果から磁気テープとして使用する場合問題ない場合
は○印、問題がある場合には×印とした。
【0067】
【表4】
【0068】従来のノズルであるテスト番号10及び本
実施の形態の範囲外であるテスト番号6及び9のノズル
では、膜厚バラツキも大きく、製品品質上、致命的な欠
陥を持っている。本実施の形態のノズルであるテスト番
号7及び8では、膜厚バラツキも数パーセント以内とい
う結果であり、本実施の形態のノズルが、従来のノズル
や本実施の形態の範囲外のノズルに比べて格段に優れて
いることが明らかである。
【0069】なお、本実施の形態では、磁性塗料の塗布
についてのみ説明したが、本実施の形態のノズルは一般
の塗料やペースト、スラリー、塗布液を基材へ2層構造
で塗布形成でき、例えば感光フイルム、シリコンコーテ
ィング、電池の極板、積層セラミックコンデンサや積層
バリスタ、積層圧電素子等の電子部品分野へも適用でき
るものである。 (実施の形態3)図7は、本発明の第3の実施の形態の
ノズルであり、図8は、本実施の形態のノズルにより下
層用塗料と上層用塗料を同時に基材の上に塗布形成して
いる図である。下層用塗料18はポンプなどの供給手段
(図示せず)によりノズルの第1マニホールド10内へ
供給され、第1スリット8から押し出される。上層用塗
料19はポンプなどの供給手段(図示せず)により第2
マニホールド11内へ供給され、第2スリット9から押
し出される。さらにノズルに対して塗料18及び19で
基材15を浮上させる形で、塗料18と19を基材15
上へ2層構造の塗膜、すなわち上層13及び下層12と
して塗布形成する。
【0070】本実施の形態における第1の特徴は、第2
リップ6と第3リップ7が基材側に突き出た曲面形状で
あり、その曲率半径の中心を同一とし、且つ同じ大きさ
にしてあることである。この構成とすることで、第2リ
ップ6と第3リップ7の先端部の曲面形状を同時研磨で
きるため、第2リップ6のエッジGと第3リップ7のコ
ーナーFとの段差を幅方向でバラツキ無く、一定にする
ことが可能となった。その結果、エッジGとコーナーF
の段差の幅方向でのバラツキに起因する幅方向の塗布膜
厚ムラ、特に上層の膜厚ムラの発生が抑制でき、きわめ
て均一な上層厚みの2層構造の磁気テープ等を生産する
ことが可能となった。
【0071】また上記第2及び第3リップの曲率半径R
Lの中心の位置は、第2スリット9を中心として基材走
行方向に対して±2mm以内に存在することが好まし
い。さらに好ましくは上記曲率半径の中心は第2スリッ
ト内部に存在することが好ましい。この構成により、第
2リップ6と第3リップ7の先端部の曲面形状を同時研
磨するとき、砥石の中心を第2リップ6及び第3リップ
7のほぼ中心である第2スリット9付近の位置に配する
ことができ、従って第2リップ6と第3リップ7とに対
してほぼ均等に砥石の押しつけ力を配分することが可能
である。その結果、砥石の押しつけ力の偏りに起因する
研磨不良が抑制でき、第2及び第3リップの先端部の曲
面形状をミクロンオーダーで精度良く研磨することがで
きる。
【0072】本実施の形態における第2の特徴は、第2
リップ6の第1スリット8の出口側コーナーEと第3リ
ップの第2スリット9出口側コーナーFとを曲率半径R
が5〜45μmの範囲の円弧もしくは略円弧形状として
あることが最大の特徴である。このコーナー部分によ
り、粒子径の小さい磁性鉄粉を分散した極めて流動しに
くい塗料、すなわち高粘度塗料でも第2リップ6及び第
3リップ7と基材15との隙間に無理なく自然に流れ込
ませることが可能で、その結果、薄く均一な塗膜を得る
ことができる。特に上層13をサブミクロンオーダー、
例えば0.1〜0.5μmの極めて薄く塗布する場合に
有効である。さらに塗料中の凝集物や異物もしくは基材
に付着してきたゴミがコーナーEもしくはFに引っかか
ることが無いため、製品品質上致命的な縦スジの発生を
抑制することが可能となる。
【0073】このコーナー部は側面から見ると、一定の
曲率半径を持つ円弧かもしくは略円弧状となっており、
第1スリット8の面から第2リップ6の面にかけて連続
しており、さらに第2スリット9の面から第3リップ7
の面にかけて連続しており、コーナーE及びFに角部が
全く存在しないようにすることが重要である。また、こ
のコーナーE及びFの円弧もしくは略円弧形状は幅方向
で連続した同一形状であることが重要である。同一形状
でない場合、例えば幅方向で局部的に曲率半径が大きい
部分があると、その部分は周囲に比べて塗料が第2もし
くは第3リップと基材15との隙間に流れ込みやすくな
り、局部的な厚塗りとなってしまうためである。
【0074】円弧状もしくは略円弧状の曲率半径Rは5
から45μmの範囲とする。曲率半径Rが5μmよりも
小さいと、コーナーEもしくはFがシャープエッジであ
る従来のノズルと同様の問題が生じる。すなわち曲率半
径が小さすぎるため、塗料の第2リップ6もしくは第3
リップ7と基材15の隙間への流れ込み易さの効果が無
くなり、薄く均一に塗布できなくなると同時に、塗料中
の凝集物や異物、基材に付着したゴミがコーナーEもし
くはFに引っかかり、製品品質上致命的な縦スジの発生
が生じる。また曲率半径Rが45μmよりも大きいと、
塗料が上記隙間へ流れ込み易くなりすぎて、薄く塗布で
きなくなるために、本発明の効果、特に上層13をサブ
ミクロンオーダーで薄く均一に塗布する効果が損なわれ
る。コーナーEもしくはFを略円弧状とする場合には、
前述した曲率半径R5〜45μmの範囲内で複数の円弧
を連続的に接続して組み合わせたもの、もしくは曲率半
径5〜45μmの範囲内の円弧と平面とを連続的に接続
して組み合わせたものとする。一例として3つの円弧か
ら構成される略円弧形状のコーナーEもしくはFを図3
に示す。R1とR2、R3はそれぞれ異なる曲率半径の
円弧であって、しかもそれぞれ連続的に接続されてい
る。さらに5μm≦R1、R2、R3≦45μmを満た
している。またコーナーE及びFの曲率半径Rは前述し
た5〜45μmの範囲内では任意に選択でき、同一とす
る必要はない。
【0075】また、第2リップ6及び第3リップ7は基
材15側に突き出た湾曲した曲面形状であって、曲率半
径RLは3mm以上、30mm以下の範囲である。RL
の大きさは塗料の粘度で適時選択する。RLが3mmよ
りも小さい場合、基材15の張力で基材15が第2リッ
プ6及び第3リップ7に押し付けられるときの面圧力が
高くなりすぎて上層塗料19及び下層塗料18により基
材15を浮上させることができなくなり、塗布が不可能
となる。またRLが30mmよりも大きいと、基材15
の張力で基材15が第2リップ6及び第3リップ7に押
し付けられるときの面圧力が小さくなりすぎて第1スリ
ット8及び第2スリット9から吐出された塗料18及び
19に空気が巻き込まれ、上層13及び下層12の塗膜
にピンホールが発生し、製品上致命的欠陥となる。
【0076】更に、第1リップ5のいかなる部分も第2
リップ6のコーナーEにおける接線Nよりも基材15側
に越えないように構成する。ここでコーナーEにおける
接線とは、コーナーEが円弧形状ではなくシャープエッ
ジとしたときの第2リップ6の曲面形状に対する接線の
ことである。この構成とすることで、コーナーEと基材
15との隙間における下層塗料18に対して局部的に大
きな圧力を発生させることができる。この結果、基材1
5に同伴してくる空気が下層12の塗膜中に混入し、ピ
ンホールとなることを抑制できる。
【0077】第1マニホールド10及び第2マニホール
ド11の断面形状は、図7では円形断面であるが、半円
形や多角形等でもよい。マニホールド10及び11の内
径は5mmから100mmの範囲である。第1スリット
8及び第2スリット9のギャップは通常0.1mmから
1mmの範囲とするが、本実施の形態では必ずしもこれ
に限定されるものではない。
【0078】本実施の形態の別の形態としては、図9に
示すように、第2リップ6及び第3リップ7の曲率半径
RLの中心が、第2スリット9を中心として距離Sだけ
離れていても良い。このとき、寸法Sは前述したように
2mm以内である。また図示していないが、上記曲率半
径RLの中心は第2リップ6側で且つ寸法Sが2mm以
内でも良い。
【0079】以下に、本実施の形態のノズルの効果を明
確とするために、2種類の磁性塗料を基材へ同時に2層
構造で塗布した結果を示す。
【0080】下層塗料として、前述の(表3)に示す磁
性酸化鉄粉を分散した磁性塗料(以下、下層塗料と略
す)を用い、下層塗料の粘度はB型粘度計4号ローター
で測定した結果、18ポイズであった。また上層塗料と
して前述の(表1)に示す粒子径の小さい磁性鉄粉を分
散した磁性塗料(以下上層塗料と略す)を用い、上層塗
料の粘度はB型粘度計4号ローターで測定した結果、3
7ポイズであった。基材は厚さ10μm、幅550mm
のポリエチレンテレフタレートフイルムであり、この上
に塗布幅500mmで上層塗料及び下層塗料を同時に塗
布した。上層の膜厚は乾燥後で0.2μm、下層の膜厚
は乾燥後で2μmとなるように塗布形成した。塗布速度
は200m/min、フイルムテンションは200g/
cmである。
【0081】本実施の形態のノズルとして、第2及び第
3リップ曲率半径RLが3mmでコーナーEの曲率半径
が5μm、コーナーFの曲率半径が5μmのノズル(テ
スト番号11)と、第2及び第3リップ曲率半径RLが
30mmでコーナーEの曲率半径が5μm、コーナーF
の曲率半径が5μmのノズル(テスト番号12)と、第
2及び第3リップ曲率半径RLが3mmでコーナーEの
曲率半径が45μm、コーナーFの曲率半径が45μm
のノズル(テスト番号13)と、第2及び第3リップ曲
率半径RLが3mmでコーナーEの曲率半径が10μ
m、コーナーFの曲率半径が30μmと、コーナーEと
Fで異なる曲率半径であるノズル(テスト番号14)
と、比較テストのため本実施の形態の範囲外のノズルと
して、第2及び第3リップ曲率半径RLが3mmでコー
ナーE及びコーナーFの曲率半径が0μm、すなわちシ
ャープエッジのノズル(テスト番号15)と、第2及び
第3リップ曲率半径RLが3mmでコーナーEの曲率半
径が3μm、コーナーFの曲率半径が3μmのノズル
(テスト番号16)と、第2及び第3リップ曲率半径R
Lが3mmでコーナーEの曲率半径が60μm、コーナ
ーFの曲率半径が60μmのノズル(テスト番号17)
と、第2及び第3リップ曲率半径RLが2mmでコーナ
ーEの曲率半径が5μm、コーナーFの曲率半径が5μ
mのノズル(テスト番号18)と、第2及び第3リップ
曲率半径RLが40mmでコーナーEの曲率半径が5μ
m、コーナーFの曲率半径が5μmのノズル(テスト番
号19)と、さらに従来のノズルとして、第2及び第3
リップの曲率半径の中心が2mm離れている従来のノズ
ルである特開平4−22469号公報においてリップ曲
率半径3mmで且つコーナーE及びFがシャープエッジ
のノズル(テスト番号20)、以上10種類のノズルを
製作し、上記塗料を塗布してテストを行った。
【0082】そして塗工長さとして4000mの連続塗
布を行い、縦スジの発生数を目視により観察し、さらに
電子マイクロメーターにより幅方向の膜厚を10mmピ
ッチで測定した。以上の結果を(表5)にまとめて示
す。膜厚バラツキとは平均膜厚に対する膜厚のバラツキ
をパーセント表示したものであり、製品品質判定とは縦
スジと膜厚バラツキの測定結果から磁気テープとして使
用する場合問題ない場合は○印、問題がある場合には×
印とした。
【0083】
【表5】
【0084】従来のノズルであるテスト番号20及び本
実施の形態の範囲外であるテスト番号15〜19のノズ
ルでは、縦スジの発生か膜厚バラツキのいずれも、もし
くはいずれか一方が大きく、製品品質上、致命的な欠陥
を持っている。例えば、テスト番号15と16では、コ
ーナーE及びFの円弧形状の曲率半径が、本実施の形態
の範囲外である3μmとシャープエッジであるため、コ
ーナーに塗料中の異物や凝集物もしくはフイルムに付着
したゴミが引っかかり縦スジが多発すると同時に、第2
及び第3リップとフイルムとの隙間に流動しにくい塗料
が流れ込みにくいために膜厚バラツキも極めて大きく、
磁気テープとして製品品質上致命的欠陥となる。
【0085】本実施の形態のノズルであるテスト番号1
1〜14では、連続塗布において縦スジの発生が皆無
で、膜厚バラツキも数パーセント以内という結果であ
り、本実施の形態のノズルが従来のノズルや実施の形態
の範囲外のノズルに比べて格段に優れていることが明ら
かである。
【0086】なお、本実施の形態では、磁性塗料の塗布
についてのみ説明したが、本実施の形態のノズルは一般
の塗料やペースト、スラリー、塗布液を2層構造で基材
へ塗布形成でき、例えば感光フイルム、シリコンコーテ
ィング、電池の極板、積層セラミックコンデンサや積層
バリスタ、積層圧電素子等の電子部品分野へも適用でき
るものである。 (実施の形態4)次に、本発明にかかる第4の実施の形
態のノズルの加工方法について、図面を参照しながら説
明する。
【0087】図10は、加工前のノズル先端部の斜視図
であって、エッジ29はまだシャープエッジである。こ
のエツジ29を平面状の砥石により、図11に示すよう
に多角形状に研削する。このとき面取り幅Lは2〜10
0μmの範囲で行う。ノズルもしくは平面砥石(図示せ
ず)のいずれかを傾け、ノズルの幅方向にエッジ29を
研削し面取りを施す。これを少なくとも2回以上繰り返
すことで図11のように多角形状とする。これにより、
面取り幅Lの幅精度は、ミクロンオーダーの精度の高い
多角形状の面取りができる。
【0088】研削方法の一例として、平面研削盤を用い
た方法を記載する。砥石のと粒は、WA,A,GC,C
等の種類をノズル材質により選択し、面取り幅に応じて
上記砥石を研削容易な砥石幅にドレッシングする。平面
研削盤(長テーブル形)テーブル上の電磁チャックにノ
ズルを上記砥石に対して平行に取り付け、例えば4つの
面で構成される面取りを施す場合には、上記テーブルを
18゜傾け、リップのスリット出側エッジを上記面取り
幅は6μmの設定において、幅方向に研削する。このと
き、砥石のエッジに対する押しつけ力は50〜500g
/cmの範囲とする。さらに上記テーブルをさらに18
゜傾け同様に研削を行う。以上の方法を繰り返すことで
4つの面の面取りを高精度に行う。この方法は、角度及
び面取り幅の適時の設定において、2つの面の面取りで
も可能で、さらに複数の面の面取りにも使用できる。
【0089】研削方法の別の例では、油砥石(ハンドラ
ッパー)粒度#240〜#600、又は、ダイアモンド
ヤスリ#140〜170を用い、手仕上により研削を行
う方法もある。前例とは異なり、多角形を形成するため
の角度調整も、加工物は固定で研磨材を傾斜させながら
研削を行うものである。一例として、ハンドラッパー粒
度#320を用い、面取り幅を10μmの設定におい
て、微分干渉顕微鏡で面取り幅を確認しながら研削し、
上記ハンドラッパーの研削角度を例えば3回替えること
により、精度の良い3面の面取りが可能となる。この方
法も2つの面以上の面取りに使用可能である。
【0090】次に、ラップ仕上の方法について説明す
る。ラッピングテープは研削力が弱いため、上記研削に
より形成した多角形の精度を損なうことなく、多角形の
ほぼ頂点のみ研磨することが可能となる。ラッピングテ
ープの粒度検討から、粒度#500よりも粗いもの、例
えば#100や#150では、と粒の脱落により上記多
角形の平面部にキズが入りやすく、精度面から使用困難
であった。また粒度#15000よりも細かいラッピン
グテープでは、研削能力が不足で、曲面化することがで
きなかった。又、上記ラッピングテープの粒度は、ノズ
ルリップの材質により適時選択できる。検討の結果か
ら、一例として、ノズルリップの材質が超硬合金のもの
では、粒度#1000で多角形の頂点を研削し、粒度#
8000で面取り部表面仕上げ研磨により、なめらかな
面に仕上げる方法で、多角面を精度良くなめらかに曲面
化することができ、図12に示す曲率半径R5〜45μ
mの範囲の微小面取りが可能となる。
【0091】さらに詳しくラップ仕上の方法について説
明する。手仕上でのラップ仕上では、指先の感触が伝わ
りやすく微小な研削が可能である。ラッピングテープ粒
度#4000を用い指先で押えながらノズル幅方向に研
削する。本発明者の検討により、上記ラッピングテープ
の状態(汚れ)を確認しながら汚れが付かなくなるまで
研削し、粒度#6000に替え研削を行う。その結果、
多角面を精度良くなめらかに曲面化することができる。
したがって、ノズル幅方向においての曲面の形状を均一
にすることが可能となる。 (実施の形態5)次に、本発明にかかる第5の実施の形
態のノズルの加工方法について説明する。本実施の形態
の加工方法は、前述の平面砥石を用いた加工方法とは大
きく異なり、放電加工機をを用いて、多角形から曲面と
の段階を踏まずにいきなり曲面形状に加工を施すもので
ある。方法は加工物(ノズル)と電極との間で放電さ
せ、この放電作用により加工を施すものであり、一例と
して上記電極を加工したい曲面形状、例えば曲率半径3
0μmに加工し、上記放電加工機を用いノズル幅方向に
放電加工を行うことにより曲率半径30μmの面取りが
できる。本実施の形態の方法では加工面が鏡面にならな
いため、上記実施の形態4の加工方法と同様にラップ仕
上を施す必要がある。例えば、ラッピングテープ粒度#
500で上記放電加工により生じた凹凸を研削し、粒度
#1000、#4000により精度出しのための研削を
行う。さらに粒度#8000、#10000により表面
仕上げ研磨を行うことにより、なめらかな曲率半径R5
〜45μmの範囲の微小面取りが可能となる。 (実施の形態6)次に、本発明にかかる第6の実施の形
態のノズルの加工方法について説明する。本実施の形態
では、研削または放電加工により多角形状あるいは曲面
形状に加工を施した下流リップのスリット出側エッジ
に、スーパーバニッシュ装置を用いてラップ仕上を行
う。加工方法の一例として、上記実施の形態4に記載の
ラッピングテープの構成により図13に示すように、ラ
ッピングテープ31をノズルエッジ多角面に当てがい、
バックアップロール32(ゴムロール)でラッピングテ
ープ31を挟み込むように押し付ける。ラッピングテー
プ31はテープ長手方向に振動し、さらにノズル幅方向
に移動しながら研磨を行う。この方法においても、ノズ
ル幅方向においての曲面を均一な精度でさらに、なめら
かにすることが可能となる。 (実施の形態7)本発明の第7の実施の形態は、請求項
26に関連する発明のノズルの加工方法に対応する。
【0092】例えば、図21に示すような、スリットを
2つ有するノズルの加工方法について説明する。図17
のように、第2ブロック102と第3ブロック103を
ボルト104により連結し、これらを一対として研削盤
上に設置し、先端部をブロック幅方向に研削加工する。
なお、図17の第2ブロック102と第3ブロック10
3は、図21の各ブロックとは異なる形状のものであ
る。この方法により、第2ブロック102と第3ブロッ
ク103を一対で同時に研削加工するので、第2ブロッ
クの先端部の出側エッジ110と第3ブロックの先端部
の入側エッヂ111の段差を、幅方向でバラツキを無く
すことが可能となった。
【0093】図18に示すように、この研削で使用する
砥石116は断面円弧状を有し、その曲率半径はブロッ
クの先端部の形状における曲率半径と等しくしている。
円弧状の曲率半径は3〜30mm程度である。そして砥
石116を回転させ、ブロック102,103の先端部
に砥石116を当接させつつ、ブロック102,103
を設置しているテーブルを、幅方向に定速で送って加工
を行なう。その他の研削条件は適時選択する。
【0094】第2ブロック102の先端部の出側エッジ
110と第3ブロック103の先端部の入側エッジ11
1のブロック幅方向に置ける段差バラツキの測定結果を
図24に示す。測定機は、東洋精密(株)の3次元測定
機を使用し、幅方向において10mmピッチで測定し
た。
【0095】本実施の形態の加工方法では、ブロックの
幅方向における段差バラツキが1μm以内に納まってい
る。図28に示す従来の加工方法による段差バラツキが
7μmであるのに比べ、本発明はエッジ段差を均一にで
きることが明らかである。
【0096】本実施の形態によるノズルの加工方法で作
製したノズルで同時に2層を塗布して得られた磁気テー
プの上層膜厚ムラは3%以内であった。従来の加工法に
よるノズルで、同様の塗布を行なった結果上層の膜厚ム
ラは10%もあり、本実施の形態のノズル加工方法で作
製したノズルは塗布膜厚ムラを抑制する効果が優れてい
ることが明らかである。 (実施の形態8)本発明の第8の実施の形態は、請求項
27に関連する発明のノズルの加工方法に対応する。
【0097】スリットを2つ有するノズルの加工方法に
ついて説明する。図19のように、ブロック厚みの薄い
第2ブロック102を、その厚み方向両側から支持部材
113,114で挟んで固定し、ブロックの先端部をブ
ロック幅方向に研削加工する。これによりブロックのみ
かけの剛性を高められるために、加工研削時に砥石がブ
ロックの先端部に対して押し付ける力によって発生する
ブロックの反り・撓み等を防ぎ、先端部のエッジのブロ
ック幅方向における真直性を精度良く加工できる。この
方法では、特にブロック厚みが2mm〜10mmと薄い
ブロックの研削加工に有効である。
【0098】支持部材113,114は金属製で、第2
ブロック102を各ボルト104により挟み込む。支持
部材113,114の高さは、砥石に干渉しない程度と
し、接合面は平面度を10μm以下とする。平面度がこ
れよりも悪い場合、支持部材113,114の平面度の
影響で第2ブロック102が変形し、その結果、第2ブ
ロックの先端部のエッジ109,110の真直性が悪く
なる。
【0099】図18に示すように、この研削で使用する
砥石116は断面円弧状を有し、その曲率半径はブロッ
クの先端部における曲率半径の形状と等しくしている。
円弧状の曲率半径は3〜30mm程度である。そして砥
石116を回転させ、第2ブロック102の先端部に砥
石116を当接させつつ、第2ブロック102を設置し
ているテーブルを、幅方向に定速で送って加工を行な
う。その他の研削条件は適時選択する。
【0100】第2ブロック102の先端部のエッジ10
9,110のブロック幅方向に置ける真直性の測定結果
を図25に示す。測定機は、東洋精密(株)の3次元測
定機を使用し、幅方向において10mmピッチで測定し
た。
【0101】本実施の形態の加工方法ではブロックの幅
方向におけるエッジ真直性が1μm以内に納まってい
る。図13に示す従来の加工方法によるエッジ真直性が
10μmであるのに比べ、本発明はエッジ真直性を均一
にできることが明らかである。
【0102】本実施の形態によるノズルの加工方法で作
製したノズルで同時に2層を塗布して得られた磁気テー
プの上層膜厚ムラは3%以内であった。従来の加工法に
よるノズルで、同様の塗布を行なった結果上層の膜厚ム
ラは10%もあり、本実施の形態のノズル加工方法で作
製したノズルは塗布膜厚ムラを抑制する効果が優れてい
ることが明らかである。 (実施の形態9)本発明の第9の実施の形態は、請求項
28に関連する発明のノズルの加工方法に対応する。
【0103】スリットを2つ有するノズルの加工方法に
ついて説明する。図20のように、第2ブロック102
にその厚み方向側から支持部材113を当接し、且つ第
3ブロック103を更に重ねる。さらに、第2、第3ブ
ロック102、103の間に形成されたスリットには支
持部材115が挿入されている。それら各部材をボルト
104により連結固定し、これらを一対として研削盤上
に設置し、先端部をブロック幅方向に研削加工する。こ
の方法により、第2ブロック102と第3ブロック10
3を一対で切削加工するので、第2ブロック102の先
端部の出側エッジ110と第3ブロック103の先端部
の入側エッジ111の段差を、幅方向でバラツキを無く
すことが可能となった。また、支持部材113と115
で第2ブロック102を挟み込んでいるためブロックの
みかけの剛性を高め、加工研削時に砥石がブロックの先
端部に対して押し付ける力によって発生するブロックの
反り,撓み等を防ぎ、第2ブロック102の先端部の入
側エッジ109のブロック幅方向における真直性も精度
良く加工できる。この方法では、特に第2ブロック10
2の厚みが2〜10mmと薄いブロックの研削加工に有
効である。
【0104】支持部材113、115は、金属製であ
り、支持部材113は第2ブロック102を、第3ブロ
ック103で挟み込み、支持部材115は第2スリット
108に挿入される。支持部材113,115の高さ
は、砥石に干渉しない程度とし、接合面は平面度を10
μm以下とする。平面度がこれよりも悪い場合、支持部
材113,115の平面度の影響でブロック102、1
03が変形し、その結果、エッジ109,110,11
1の真直性が悪くなる。支持部材115の厚みは、第2
スリット108に挟み込むため、第2スリット108の
ギャップと同等にする。
【0105】図18に示すように、この研削で使用する
砥石116は断面円弧状を有し、その曲率半径はブロッ
クの先端部における曲率半径の形状と等しくしている。
円弧状の曲率半径は3〜30mm程度である。そして砥石
116を回転させ、ブロック102,103の先端部に
砥石116を当接させつつ、ブロック102,103を
設置しているテーブルを、幅方向に定速で送って加工を
行なう。その他の研削条件は適時選択する。
【0106】第2ブロック102の先端部の出側エッジ
110と第3ブロック103の先端部の入側エッジ11
1のブロック幅方向に置ける段差バラツキの測定結果を
図26に示す。また、第2ブロック102の先端部のエ
ッジ109,110のブロック幅方向に置ける真直性の
測定結果を図27に示す。測定機は、東洋精密(株)の
3次元測定機を使用し、幅方向において10mmピッチ
で測定した。
【0107】本実施の形態の加工方法では、ブロックの
幅方向における段差バラツキが1μm以内に、またエッ
ジ真直性が1μm以内に納まっている。図29に示す従
来の加工方法による段差バラツキが10μmであるのに
比べ、本発明はエッジ段差を均一にできることが明らか
である。また、図29に示す従来の加工方法によるエッ
ジ真直性が10μmであるのに比べ、本発明はエッジ真
直性を均一にできることも明らかである。
【0108】本実施の形態によるノズルの加工方法で作
製したノズルで同時に2層を塗布して得られた磁気テー
プの上層膜厚ムラは3%以内であった。従来の加工法に
よるノズルで、同様の塗布を行なった結果上層の膜厚ム
ラは10%もあり、本実施の形態のノズル加工方法で作
製したノズルは塗布膜厚ムラを抑制する効果が優れてい
ることが明らかである。 (比較例)従来の加工方法により研削加工を行った。図
21に示すスリットを2つ有するノズルに対して、第2
ブロック102の先端部の出側エッジ110と第3ブロ
ック103の先端部の入側エッジ111の段差をブロッ
ク幅方向で測定した結果、図28に示すようにバラツキ
が10μmであった。また、第2ブロックの先端部の入
側エッジ109の真直性を測定した結果、図29に示す
ように真直性が10μmであった。測定機は、東洋精密
(株)の3次元測定機を使用し、幅方向において10m
mピッチで測定した。 (実施の形態10)実施の形態7あるいは9のノズルの
加工方法によれば上述したように、第2ブロック102
の先端部の出側エッジ110と第3ブロック103の先
端部の入側エッジ111の段差のバラツキが1μm以内
と極めて小さいため、同時に2層を塗布したときの上層
膜厚ムラが小さく抑えられる。そこで、本実施の形態で
は、第2ブロック102及び第3ブロックの同時研削
後、第2ブロック102の先端部の出側エッジ110と
第3ブロック103の先端部の入側エッジ111の段差
が3〜10μmの範囲となるように第2ブロック102
及び第3ブロックをずらせて組み立てる。これにより、
膜厚ムラを生じることなく上層の膜厚を均一に精度よく
設定できる。尚、この段差は実用的には5μmが適当で
ある。
【0109】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように本
発明は、きわめて薄い塗膜を単層もしくは2層構造で塗
布形成するとき、連続生産においても縦スジの発生が抑
制でき、さらに幅方向の膜厚バラツキを極めて小さくす
ることが可能となり、磁気テープをはじめ、感光フイル
ム、シリコンコーティング、電池の極板、積層セラミッ
クコンデンサ等の電子部品の製品を安定した品質で、且
つ高い部留まりで生産することができる。
【0110】また本発明は、曲面形状で且つ精度の良い
なめらかな、曲率半径5〜45μmの微小面取りが可能
になる。したがって、ノズルスリット出口側エッジの異
物引っ掛かりが解消され、長時間にわたる塗布安定性が
図れ、磁気テープ等のコーティング関連製品における生
産性、製品品質、歩留りが格段に向上した。
【0111】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のノズルの側面図で
ある。
【図2】同第1の実施の形態におけるノズルにより塗料
を塗布している側面図である。
【図3】同第1の実施の形態におけるノズルのコーナー
部の側面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のノズルの側面図で
ある。
【図5】同第2の実施の形態におけるノズルにより塗料
を塗布している側面図である。
【図6】同第2の実施の形態におけるノズルの側面図で
ある。
【図7】本発明の第3の実施の形態のノズルの側面図で
ある。
【図8】同第3の実施の形態におけるノズルにより塗料
を塗布している側面図である。
【図9】同第3の実施の形態におけるノズルの側面図で
ある。
【図10】本発明の第4の実施の形態におけるノズル加
工前の斜視図である。
【図11】同第4の実施の形態におけるノズル多角形状
の斜視図である。
【図12】同第4の実施の形態におけるノズル曲面形状
の斜視図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態のノズル加工方法
におけるスーパーバニッシャー装置の斜視図である。
【図14】従来の技術におけるノズル概略図である。
【図15】従来の技術におけるノズル使用状態を示す断
面図である。
【図16】従来の技術におけるノズルの先端部の側面図
である。
【図17】本発明の第7の実施の形態におけるノズル加
工前の斜視図である。
【図18】本発明の第7、8、9の実施の形態における
研削砥石の正面図である。
【図19】本発明の第8の実施の形態におけるノズル加
工時の側面図である。
【図20】本発明の第9の実施の形態におけるノズル加
工時の側面図である。
【図21】従来の技術におけるスリットを2つ有するノ
ズルの概略図である。
【図22】従来の技術におけるノズル使用状態の断面図
である。
【図23】従来の技術におけるノズル先端部の斜視図で
ある。
【図24】本発明の第7の実施の形態における段差バラ
ツキの測定結果を示すグラフである。
【図25】本発明の第8の実施の形態におけるエッジ真
直性の測定結果を示すグラフである。
【図26】本発明の第9の実施の形態における段差バラ
ツキの測定結果を示すグラフである。
【図27】本発明の第9の実施の形態におけるエッジ真
直性の測定結果を示すグラフである。
【図28】従来の技術における段差バラツキの測定結果
を示すグラフである。
【図29】従来の技術におけるエッヂ真直性の測定結果
を示すグラフである。
【符号の説明】
1、25 上流リップ 2、26 下流リップ 3、24 スリット 4 マニホールド 5 第1リップ 6 第2リップ 7 第3リップ 8 第1スリット 9 第2スリット 12 下層 13 上層 15 基材 16 塗膜 17 塗料 18 下層塗料 19 上層塗料 21 ノズル 28 シート 29 シャープエッジ 31 ラッピングテープ 101 第1ブロック 102 第2ブロック 103 第3ブロック 104 ボルト 105 第1マニホールド 106 第2マニホールド 107 第1スリット 108 第2スリット 113,114,115 支持部材 116 砥石 117 フィルム 118 下層塗料 119 上層塗料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−154687(JP,A) 特開 平5−192627(JP,A) 特開 平3−258368(JP,A) 特開 平5−220438(JP,A) 特開 平2−207865(JP,A) 特開 平6−15211(JP,A) 特開 平5−7817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05C 5/02 B05B 1/02 B23P 13/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3つのリップと、前記リッ
    プで形成される少なくとも2つのスリットとを備え、前
    記リップのうち、上流リップ以外の少なくとも2つの下
    流リップは、同一中心で且つ同じ大きさの曲率半径の曲
    面形状を有し、前記少なくとも2つの下流リップの前記
    曲率半径の中心が前記少なくとも2つの下流リップで形
    されるスリットの内部に存在することを特徴とするノ
    ズル。
  2. 【請求項2】 前記下流リップのぞれぞれの上流側のス
    リット出口側コーナー部は曲率半径5〜45μmの範囲
    の円弧もしくは略円弧形状であることを特徴とする請求
    記載のノズル。
  3. 【請求項3】 前記上流リップの如何なる部分も隣の前
    記下流リップの上流側スリット出口側コーナー部におけ
    る接線よりも前記基材側に越えないことを特徴とする請
    求項記載のノズル。
  4. 【請求項4】 前記下流リップの曲率半径は3mm以
    上、30mm以下であることを特徴とする請求項記載
    のノズル。
  5. 【請求項5】 前記下流リップのそれぞれの前記上流側
    スリット出口側コーナー部の前記円弧もしくは略円弧形
    状が、前記リップの幅方向で同一形状であることを特徴
    とする請求項記載のノズル。
  6. 【請求項6】 前記下流リップの前記曲率半径の中心
    は、前記下流リップにより形成されるスリット中央を中
    心として基材走行方向に対して±2mmの範囲内で存在
    することを特徴とする請求項記載のノズル。
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