JP3396532B2 - 導電性床材 - Google Patents

導電性床材

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JP3396532B2 JP04646394A JP4646394A JP3396532B2 JP 3396532 B2 JP3396532 B2 JP 3396532B2 JP 04646394 A JP04646394 A JP 04646394A JP 4646394 A JP4646394 A JP 4646394A JP 3396532 B2 JP3396532 B2 JP 3396532B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性床材、特にコンピ
ュータールーム、半導体製造工場等に使用される静電気
防止用のプラスチック床材において、意匠性、クッショ
ン性等の作業環境面を改善した導電性床材に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体を生産又は使用している工
場、並びにこれらの半導体を大量に使用したコンピュー
ターを設置しているオフィス等の床面には、導電性の床
材が使用されている。即ち、上記工場やオフィス等で
は、例えば、人が床面上を歩くことにより、摩擦現象に
よって静電気が発生し、この静電気によって半導体が容
易に破壊されることは、よく知られている。従って、こ
のように、半導体を破壊し易い静電気を逃がすために、
上記導電性床材が使用されているのである。かかる静電
気防止用の導電性床材のうちで高度のものについては、
一般に、その導電性能は、NFPA99規格により、体
積固有抵抗値(比抵抗)が104 〜106 Ω・cmにな
るように設定されている。
【0003】現在、このレベルの導電性能を有するプラ
スチック床材として一般的に使用されているものには、
次の2種がある。 (1)第1には、バッキング材と表層とに、共に導電性
カーボンを使用した製品である。即ち、塩化ビニル樹脂
に導電性カーボンブラックを混練したシートをバッキン
グ材とし、表層に同じく導電性カーボンを混練した塩化
ビニル樹脂と、着色塩化ビニル樹脂とを交互にドット状
に配置することによりシート状としたものを使用した製
品である。
【0004】(2)第2には、バッキング材には、導電
性カーボンが使用されているが、表層には、金属粉を使
用した製品である。即ち、バッキング材には、上記第1
の製品と同様の導電性カーボンブラックを混合した塩化
ビニルシートを使用し、表層には、アルミニウム粉等の
金属粉と、塩化ビニル樹脂とを混練してシート状とした
ものを使用した製品である。 これら第1と第2の製品に関しては、いずれも導電性能
は、既述したNFPA99規格の基準を満足するものと
なっているが、このうち第1の製品は、導電性カーボン
が表層に多量に使用されているので、そのカーボン特有
の黒色が強く表現され、第2の製品は、金属粉が表層に
多量に混練されているので、金属特有の硬い質感を有す
る等、両者共床材としては充分なものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、現行の第
1及び第2の導電性床材は、それらの導電性能がいずれ
もNFPA99規格を満足することから、摩擦帯電によ
る静電気の発生を防御するという機能面で優れているこ
とは、明らかである。しかし、これら従来の導電性床材
の上で、実際に人が仕事をする場合の作業環境面という
観点からは、次のように課題が多い製品である。
【0006】(1)第1の製品についての課題 表層に導電性カーボンが使用されているので、床面全
体が黒っぽくなり、室内全体が暗いイメージとなる。 導電性カーボンが表面に出ているため、歩行時の摩擦
により、そのカーボンの粉が人体に微量に付着し汚れ易
く、非衛生的である。
【0007】(2)第2の製品についての課題 表層に金属粉が使用されているので、歩行時において
金属特有の硬さが感じられ、また歩行時には、履物の裏
面と金属面とが接触することにより、音が出る。 金属光沢があるので、冷たい感じがして、落ちつかな
い雰囲気になる。
【0008】(3)両者共通の課題 更には、両製品は、いずれも高価である。本発明の目的
は、導電性能の基準である体積固有抵抗値104 〜10
6 Ω・cmを満足することにより従来の機能を維持しつ
つ、現行の導電性床材の課題である意匠性、クッション
性、質感等を改善すると共にコストを改善して、一般床
材と同レベルの意匠性、クッション性、質感等を有する
導電性床材を提供し、導電性床材に関して作業環境の向
上及びコストの低下を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、本発明者は、導電性繊維を混抄したホットメ
ルト紙を積層して表層に使用することに着目し、以下の
点に着眼した。
【0010】(1)第1の着眼点は、導電性繊維を使用
する点である。即ち、導電性の繊維は、アクセプト比が
高いため、均一に分散させると数%の混合率で高い導電
率のシートを作成することが可能であり、また導電性繊
維は、カーボン繊維の如く色が黒色でなく、淡い茶系色
であることから数%の混入率であれば、きわめて白色に
近いシートが得られる。
【0011】(2)第2の着眼点は、熱融着性の繊維を
使用する点である。即ち、熱融着性の繊維で構成された
ホットメルト紙は、熱プレス加工を施すと透明なフィル
ム状になり、またそれ自体が熱融着性を有することか
ら、熱プレス加工によりバッキング材との熱ラミネート
加工が容易に可能である。
【0012】(3)第3の着眼点は、ホットメルト紙を
2枚以上積層する点である。即ち、ホットメルト紙は、
抄紙加工での生産性を考慮すると、厚さが40μm〜7
0μm(坪量40g〜80g/m2 )のものが標準的で
あるが、プラスチックタイル等、一般床材の表層は、耐
久性等を考慮すると、塩化ビニル製のもので200μm
の厚さが必要となる。このため、本発明者は、厚さ70
μmの導電性のホットメルト紙を3枚積層して熱ラミネ
ートし、厚さ210μmの導電性シートを作成すること
に成功し、この導電性シートを上記条件を満たす表層と
して使用することとした。
【0013】この場合ホットメルト紙を3枚積層して
も、このホットメルト紙に混抄されている導電性繊維が
互いに接点を有するので、ホットメルト紙1枚の場合と
比較して、その導電性能にほとんど差がないことが判明
した。以上の結果、導電性の繊維を数%混抄したホット
メルト紙を3枚積層して熱ラミネートし、作成された導
電性シートを表層として、導電性のカーボン粒子を所定
量混練したバッキング材と熱ラミネートすることによ
り、一般のプラスチック床材と同質のクッション性、質
感を有する導電性床材を作成することが可能となった。
【0014】しかし、このようにして得られた導電性の
プラスチック床材は、第2の着眼点で述べたように、表
層の導電性シートが透明であるため、下のバッキング材
に混練されたカーボンの黒色が表面に現れてしまう。従
って、初期の目的である意匠性の改善という課題は解決
されない。
【0015】(4)この課題を解決するために、本発明
者は、第4の着眼点として、導電性のホットメルト紙の
表面に、隠蔽性のある導電性インキを使用して、所定の
色柄を印刷することにした。即ち、導電性の隠蔽性イン
キにより印刷を施した導電性ホットメルト紙をバッキン
グ材の上に積層することにより、下地のバッカー層に現
れている導電性カーボンの黒色を隠蔽することが可能と
なった。また、既述のホットメルト紙を印刷層の上に2
枚積層して保護層とすることにより、耐久性も問題のな
いものが得られるようになった。
【0016】尚、ホットメルト紙の作成にあたっては、
塩化ビニル系の床材の場合には、塩化ビニル系(PVC
/酢ビ系)の熱融着性繊維を使用するのが望ましい。ま
た、オレフィン系の床材の場合には、オレフィン系(P
P/PE系)の熱融着性繊維を使用するのが望ましい。
更に、このような熱融着性繊維に導電性繊維を混入する
場合、その混入率は、2.5%〜3.5%が望ましい。
これは、導電性繊維の混入率が2.5%以下では、接点
にバラツキが生じ、均質な導電性能が得られず、導電性
繊維の混入率が3.5%以上では、コスト高となるから
である。
【0017】
【作用】以上の処方により、意匠性に優れ、且つまた、
クッション性、質感、耐久性等においても一般のプチス
チック床材と同質の性能を有しながら、導電性能におい
てもNFPA99基準を充分に満足する導電性プラスチ
ック床材を提供することが可能となった。
【0018】
【実施例】以下、本発明を、実施例により添付図面を参
照して、説明する。図1は、本発明に使用される導電性
ホットメルト紙の表面図である。図2は、本発明の表層
を構成し、かつ積層された導電性ホットメルト紙の断面
図である。図3は、本発明に係る導電性床材の断面図で
ある。
【0019】(1)先ず初めに、次の構成により、坪量
70g/m2 (厚さ約60μm)の導電性ホットメルト
紙Aを、湿式抄紙法を用いて、作成する(図1)。 塩化ビニル系熱融着性繊維 3.3デニール×6mm 90% PVAバインダー 7% 導電性繊維(サンダーロン: 1.5デニール×5mm 3% 日本蚕毛染色社製)
【0020】(2)次に、下記構成により、印刷用の導
電性ホットメルト紙B(坪量70g/m2 )を、湿式抄
紙法を用いて、作成する。 塩化ビニル系熱融着性繊維 3.3デニール×6mm 50% パルプ 10% ポリエステル繊維 1.5デニール×5mm 37% 導電性繊維(サンダーロン) 1.5デニール×5mm 3%
【0021】(3)次いで、上記印刷用導電性ホットメ
ルト紙Bの上に、白色系の隠蔽性かつ導電性のインキを
ベタ印刷することにより、隠蔽導電インキ層B1を作成
する(図2)。また、この隠蔽導電インキ層B1上に、
導電性インキを使用して石目調の柄を印刷することによ
り、導電インキ印刷柄層B2を作成する(図2)。これ
により、図2に示すように、上記印刷用導電性ホットメ
ルト紙Bと、隠蔽導電インキ層B1と、導電インキ印刷
柄層B2とから成る導電下地紙Cが作成される。
【0022】(4)更に、上記導電下地紙Cを下層と
し、その上に導電性ホットメルト紙Aを2枚積層して上
層として、これらを熱ラミネートすることにより、表層
Dを作成する(図3)。このようにして作成された表層
Dは、熱プレス加工することにより透明なフィルム状と
なった導電透明層A′と、柄が印刷された導電下地層
C′から成り、更に、該導電下地層C′は、印刷用導電
層B′と、上述した隠蔽導電インキ層B1と、導電イン
キ印刷柄層B2とから成る。
【0023】また、このような構成を有する表層Dの抵
抗値をテスターで測定した結果は、体積固有抵抗値で
7.5×104 Ω・cmを示し、既述したNFPA99
規格である104 〜106 Ω・cmを満足している。
【0024】(5)次に、下記構成で予め作成した導電
バッカー層Eの上に、上記表層Dを重ねて熱ラミネート
することにより、シート状の導電性床材Fを作成する
(図3)。 PVC900 100部 炭酸カルシウム 290部 DOP 70部 導電性カーボン 60部 この導電性床材Fの抵抗値をテスターで測定した結果
は、体積固有抵抗値で8.5×104 Ω・cm〜4.0
×105 Ω・cmであり、NFPA99規格 である1
4 〜106 Ω・cmを満足している。
【0025】(6)最後に、上記シート状導電性床材F
を、裁断機を用いて18インチ角に裁断し、導電性のプ
ラスチックタイルを作成する。
【0026】
【発明の効果】以上、実施例により作成された導電性床
材は、導電性能において、NFPA99規格の基準値で
ある体積固有抵抗値104 〜106 Ω・cmを完全に満
足すると共に、本発明の課題であった意匠性、クッショ
ン性、質感等の改善においても、一般のプラスチック床
材と同レベルの製品を提供し得るものとなった。更に、
コスト面においても、導電性繊維を混入したホットメル
ト紙を応用することにより、現行品に対し、20〜30
%強のコストダウンを可能にした。
【0027】即ち、導電性能の基準である体積固有抵抗
値104 〜106 Ω・cmを満足することにより従来の
機能を維持しつつ、現行の導電性床材の課題である意匠
性、クッション性、質感等を改善すると共にコストを改
善して、一般床材と同レベルの意匠性、クッション性、
質感等を有する導電性床材を提供し、導電性床材に関し
て作業環境の向上及びコストの低下を図るという技術的
効果を奏することとなった。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用される導電性ホットメルト紙の表
面図である。
【図2】本発明の表層を構成し、かつ積層された導電性
ホットメルト紙の断面図である。
【図3】本発明に係る導電性床材の断面図である。
【符号の説明】
A′ 導電透明層 B′ 印刷用導電層 B1 隠蔽導電インキ層 B2 導電インキ印刷柄層 C′ 導電下地層 D 表層 E 導電バッカー層 F 導電性床材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/00 - 15/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱融着性繊維を主構成分とし、かつ2.
    0重量%〜5.0重量%の導電性繊維が均質に分散して
    成る導電性紙状物Aを、2枚以上積層して溶融一体化
    し、これにより作成された導電性シートを表層A′とし
    て使用したことを特徴とする導電性床材。
  2. 【請求項2】 熱融着性繊維40重量%〜60重量%と
    非熱融着性繊維40重量%〜60重量%とで構成され、
    かつ2.0重量%〜5.0重量%の導電性繊維が均質に
    分散して成る導電性紙状物B′上に、隠蔽性のある導電
    性インキを使用して所定の色柄を印刷したシート状物
    C′を、上記表層A′の裏側に積層して溶融一体化し、
    これにより作成された導電性シートを表層Dとして使用
    した請求項1記載の導電性床材。
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