JP3393540B2 - オートテンショナ - Google Patents

オートテンショナ

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JP3393540B2
JP3393540B2 JP15568894A JP15568894A JP3393540B2 JP 3393540 B2 JP3393540 B2 JP 3393540B2 JP 15568894 A JP15568894 A JP 15568894A JP 15568894 A JP15568894 A JP 15568894A JP 3393540 B2 JP3393540 B2 JP 3393540B2
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/10Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley
    • F16H7/12Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley
    • F16H7/1209Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means
    • F16H7/1218Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means of the dry friction type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H2007/0802Actuators for final output members
    • F16H2007/081Torsion springs
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/0829Means for varying tension of belts, ropes, or chains with vibration damping means

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車エンジ
ンの補機類駆動用ベルト等に張力を付与しつつそのベル
ト反力を減衰させるオートテンショナに関し、特に減衰
機構の構造の簡単化を図る対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のオートテンショナと
しては、油圧式の減衰機構を用いたものが一般に普及し
ており、その一例として例えば実開平4−66448号
公報で知られているものがある。このものは、基本構成
として、進退移動可能なピストンロッドを有する油圧式
減衰機構部を備えたシリンダと、ベルトを押圧するため
のテンションプーリを回転自在に有し、固定側に回動自
在に取り付けられて上記ピストンロッドの作動方向を例
えば90°だけ転換する転換部材とからなっている。
【0003】上記減衰機構部は、作動油が充填されたシ
リンダボディと、該シリンダボディ内に往復動自在に嵌
挿され、シリンダボディ内を該シリンダボディ先端側の
第1油室及び基端側の第2油室に区画するピストンと、
シリンダボディにおける第1油室側の端部壁を貫通して
内端部がピストンに移動一体に連結されたピストンロッ
ドと、第2油室に縮装され、シリンダが伸長するように
ピストンを第1油室の側に向けて押動付勢する圧縮コイ
ルばねとを備えている。そして、上記ピストン及びシリ
ンダボディにそれぞれ両油室を互いに連通する連通路が
設けられ、かつピストン側の連通路にはチェックバルブ
が設けられている。
【0004】上記チェックバルブは、ベルト張力の低下
時にピストンが付勢方向に移動して第1油室の作動油が
第2油室に流入しようとするときには、連通路を開くよ
うに作動してピストンの移動を許容し、このことでベル
トに所定の張力を速やかに付与する。一方、ベルト張力
の増大時にピストンが圧縮コイルばねの付勢方向と逆の
方向に移動して第2油室の作動油が第1油室に流入しよ
うとするときには、連通路を閉じるように作動してピス
トンの移動を規制し、このことでベルトのばたつきを抑
えるようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のオートテンショナでは、以下に示す幾つかの問題が
あり、それらの問題点を解消することが求められてい
る。
【0006】 油圧式減衰機構では、作動油の流動抵
抗を利用するので、高いシール性を要し、構造が複雑と
なる。したがって、部品点数が多くなりがちで組立作業
に手間がかかり、コストダウンが困難である。
【0007】 減衰特性が連通路やチェックバルブ等
の流路抵抗によって決まることから、所定の減衰特性が
既に設定されている減衰機構部において、その減衰特性
を変更調整することは困難であり、したがって、減衰特
性を変更するためには、減衰機構部自体を交換しなけれ
ばならない。
【0008】 作動油の粘性特性が温度変化の影響を
受け易く、例えば常温時に比べて低温時には作動油の流
動抵抗が増大して減衰力が所定の値よりも大きくなる等
の難点を抱えている。
【0009】 減衰機構部がその長さ方向に作動する
ことから、ピストンロッドの先端にテンションプーリを
移動一体に取り付けてベルトの押圧を行うようにすると
なると、減衰機構部の基端側がエンジンから側方に向け
て突出することになるために、減衰機構部をベルトの走
行方向に沿って配置せざるを得ない。
【0010】したがって、ピストンロッドの作動方向を
転換するための部材が別に必要となり、このことでオー
トテンショナの全体としてのコンパクト化や軽量化が妨
げられる。
【0011】 と同じ理由から、減衰機構部及び転
換部材の2つの部材をエンジンに取り付けなければなら
ないために、取付作業に手間がかかる。
【0012】この発明は斯かる諸点に鑑みてなされたも
のであり、その主な目的は、いわゆるドラムブレーキの
機構を利用するようにすることにより、オートテンショ
ナを少ない部品点数で容易に組み立てられるようにして
コストダウンを図る一方、減衰特性の設定チューニング
を容易にしかつ温度依存性を小さくし、さらにオートテ
ンショナのコンパクト化及び軽量化を図ってエンジンへ
の取付作業に手間がかからないようにすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、固定部材に回動自在に支持さ
れた回動部材にテンションプーリを回動一体に設けた上
で、固定部材内周の円弧状摩擦面に摺接可能な円弧状摺
接面を外周に有する摺動部材を回動部材に揺動自在に保
持させ、ベルト張力が増大して回動部材が回動付勢方向
と逆の方向に回動するときに、上記摺動部材がドラムブ
レーキ機構のリーディングシューの機能を果たして上記
回動部材の回動が減衰されるようにした。
【0014】具体的には、この発明では、固定側に固定
されるとともに、所定の中心線を円弧中心とする断面円
弧状の摩擦面が内周に形成された略筒状の固定部材と、
この固定部材にその中心線を回動軸心として回動自在に
支持されているとともに、上記回動軸心と平行な軸心回
りに回転自在なテンションプーリを回動一体に有する回
動部材と、上記固定部材に対し回動部材を所定回動方向
に付勢する回動付勢手段と、上記固定部材の摩擦面に摺
接可能でかつ回動部材の回動付勢方向に延びる断面円弧
状の摺接面を外周に有するとともに、該摺接面の回動付
勢方向前側に位置する端部側において回動部材に揺動自
在に保持された少なくとも1つの摺動部材と、この摺動
部材をその摺接面が固定部材の摩擦面に押圧される方向
に付勢する押圧付勢手段とを備えるようにする。
【0015】請求項2の発明では、固定部材及び回動部
材に対する摩擦面と該摩擦面に摺接可能な摺接面を有す
る摺動部材との配置関係を、上記請求項1の発明の場合
と逆にした。すなわち、固定側に固定される固定部材
と、この固定部材に回動自在に支持され、その回動軸心
と平行な軸心回りに回転自在なテンションプーリを回動
一体に有するとともに、回動軸心を円弧中心とする断面
円弧状の摩擦面が内周に形成された略筒状の回動部材
と、上記固定部材に対し回動部材を所定回動方向に付勢
する回動付勢手段と、上記回動部材の摩擦面に摺接可能
でかつ回動部材の回動付勢方向に延びる断面円弧状の摺
接面を外周に有するとともに、該摺接面の回動付勢方向
後側に位置する端部側において固定部材に揺動自在に保
持された少なくとも1つの摺動部材と、この摺動部材を
その摺接面が回動部材の摩擦面に押圧される方向に付勢
する押圧付勢手段とを備えるようにする。
【0016】請求項3の発明では、上記請求項1又は2
の発明において、摺動部材が2つとされてそれぞれ回動
軸心回りに180°ずれた位置に配置されている場合
に、押圧付勢手段を、両端部が上記両摺動部材に弾接し
かつ中間部が回動軸心を迂回するように弯曲状に弾性変
形されたばね部材で構成する。
【0017】
【作用】以上の構成により、請求項1又は2の発明で
は、ベルト張力の低下時、回動付勢手段の回動付勢力に
より回動部材が回動付勢方向に回動してテンションプー
リがベルトを押圧する。このときには、摩擦面に対し摺
動部材は摺接面の揺動中心側に位置する端部側が前側と
なる方向に相対的に摺動するので、上記摺動部材はドラ
ムブレーキ機構のトレーリングシューの機能を果たして
該摺動部材には押圧付勢手段の付勢力に抗して摩擦面か
ら離反する方向の力が作用するようになり、よって摩擦
面及び摺接面間の摩擦力が小さくなる。つまり、このと
きには上記回動部材の回動に対する減衰力は小さい。
【0018】一方、ベルト張力の増大時には回動部材が
回動付勢手段の回動付勢力に抗して回動付勢方向と逆の
方向に回動する。このときには、摺動部材は摩擦面に対
し上記揺動中心側の端部側が後側となる方向、つまり摺
接面の揺動端側に位置する他方の端部側が前側となる方
向に相対摺動する。したがって、このときには、摺動部
材はリーディングシューの機能を果たして摺接面が摩擦
面に食い込む方向に押し付けられるようになり、このこ
とで摩擦面及び摺接面間の摩擦力が大きくなって上記回
動部材の回動は大きな減衰力を受けることになる。
【0019】そして、上記オートテンショナの減衰機構
は、断面円弧状の摩擦面と、この摩擦面に摺接可能な断
面円弧状の摺接面を有する摺動部材とで構成されている
ので簡単な構造であり、部品点数が少なくて済み、組立
も容易である。また、上記摩擦面と摺接面との間に発生
する摩擦力を調整することで減衰特性を変更でき、した
がって、減衰特性の設定チューニングが容易である。ま
た、温度により特性が変化し易い作動油を用いることな
く減衰力が発生するので、油圧式オートテンショナの場
合よりも温度変化に対し安定した減衰特性が得られる。
さらに、上記回動部材にテンションプーリが一体化され
ていてオートテンショナが全体として1つにユニット化
されているので、互いに別体である2つの部材からなる
油圧式のものと比べてコンパクト化及び軽量化が図れる
とともに、エンジンへの取付けに要する手間も半分で済
む。
【0020】請求項3の発明では、回動軸心回りに18
0°ずれた位置にある2つの摺動部材が、各摺接面を摩
擦面に押圧する方向に押圧付勢手段により付勢される。
このとき、押圧付勢手段は、両端部が上記両摺動部材に
弾接しかつ中間部が回動軸心を迂回するように弯曲状に
弾性変形されたばね部材で構成されているので、固定部
材及び回動部材間の軸受部分との干渉が回避される。よ
って、減衰機構部の構造の複雑化を伴うことなく摺動部
材を押圧付勢することができる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1及び図2は実施例に係るオートテンショナ
の全体構成を示し、このオートテンショナは、自動車エ
ンジンによる補機類駆動のためのVベルトtに所定の張
力を付与し、かつその張力変動に応じて張力調整動作に
対する減衰力を自動的に変化させるものである。
【0022】上記オートテンショナは、自動車用エンジ
ンの例えばシリンダブロックfに固定されるとともに、
所定の中心線を円周中心とする断面円周状の摩擦面1a
が内周に形成された筒状の固定部材1と、この固定部材
1にその中心線を回動軸心Pとして回動自在に支持され
ているとともに、上記回動軸心Pと平行な軸心Q回りに
回転自在なテンションプーリ2aを回動一体に有する回
動部材2と、上記固定部材1に対し回動部材2を所定回
動方向A(図1の時計回り方向)に付勢する回動付勢手
段としての捩りコイルばね3と、各々、上記固定部材1
の摩擦面1aに摺接可能でかつ回動部材2の回動付勢方
向Aに延びる断面円弧状の摺接面4aを外周に有すると
ともに、該摺接面4aの回動付勢方向前側に位置する端
部側(同図の時計回り方向前端側)において回動部材2
に揺動自在に枢支された2つの摺動部材4,4と、これ
ら両摺動部材4,4をその各摺接面4aが固定部材1の
摩擦面1aに押圧される方向に付勢する押圧付勢手段と
しての板ばね5とを備えている。そして、上記捩りコイ
ルばね3の付勢力により上記テンションプーリ2aにV
ベルトtを押圧させて所定の張力を付与する一方、ベル
ト張力の変動時に回動部材2が上記回動付勢方向Aと逆
の方向B(同図の反時計回り方向)に回動されるときに
はその回動を大きい力で減衰させるようになっている。
【0023】上記固定部材1はアルミニウム合金等の金
属からなり、フロント側(図2の左側)が開口された有
底円筒状のリヤケース部6と、このリヤケース部6の底
壁中央から回動軸心P方向のフロント側に向けてリヤケ
ース部6と同心に延びかつフロント側の端部が開口され
た円筒状の軸受部7とを有する。また、軸受部7のリヤ
側(同図の右側)の端部はリヤケース部6の底壁外面に
おいて開口され、その開口縁はフロント側に凹陥されて
凹部8をなしている。さらに、リヤケース部6底壁内面
の軸受部7近傍には、回動軸心P方向のリヤ側に向けて
延びる有底のリヤ側係止穴9が穿設されている。そし
て、リヤケース部6の側周壁内面により上記摩擦面1a
が構成されている。
【0024】上記回動部材2は固定部材1と同じくアル
ミニウム合金等の金属からなるものであって、リヤ側が
開口されて上記リヤケース部6の開口部を覆うように配
置された有底円筒状のフロントケース部10と、このフ
ロントケース部10の底壁中央から回動軸心P方向のリ
ヤ側に向けてフロントケース部10と同心に延びかつ固
定部材1の軸受部7に回動軸心P回りに回動自在に嵌挿
される軸部11と、上記フロントケース部10の外周に
半径方向外方に向けて一体に突設されたアーム部12と
を有する。また、アーム部12の先端には回動軸心P方
向のフロント側に向けて突出する支軸14が設けられ、
この支軸14に上記テンションプーリ2aがベアリング
15を介して軸部11の回動軸心Pと平行な軸心Q回り
に回転自在に支持されている。そして、上記固定部材1
の軸受部7に嵌挿された軸部11の先端部は該軸受部7
を貫通して固定部材1の凹部8内に突出しており、その
先端に抜止めリング13が嵌着されていることで軸部1
1の軸受部7からの抜止めがなされている。
【0025】さらに、上記フロントケース部10におけ
る底壁内面の軸部11を挟んだ両側方位置には、各々、
回動軸心P方向のリヤ側に向けて突出する2つの支持部
16,16が設けられている。そして、各支持部16の
先端面には、回動軸心Pの方向に延びるボルト穴17が
穿設されている。これら両ボルト穴17,17の軸心位
置は回動軸心P回りに互いに180°ずれている。ま
た、一方(図2の下方)の支持部16側面には、半径方
向外方に向けて延びる有底のフロント側係止穴18が穿
設されている。
【0026】上記捩りコイルばね3は、固定部材1の軸
受部7外周側にリヤケース部6と同心に配置されてい
る。このコイルばね3は左巻きで、リヤ側に位置する端
部3aが回動軸心P方向のリヤ側に向けて、またフロン
ト側に位置する端部3bが半径方向外方に向けてそれぞ
れ突出している。さらに、上記リヤ側端部3aは固定部
材1のリヤ側係止穴9に、またフロント側端部3bは回
動部材2のフロント側係止穴18にそれぞれ嵌入してい
て、ばね3は固定部材1及び回動部材2にそれぞれ周方
向において係止されている。そして、この捩りコイルば
ね3は両端部3a,3bが係止された状態で拡径するよ
うに縮径状態で介装されており、これらのことで回動部
材2を回動付勢方向Aに回動付勢している。
【0027】上記各摺動部材4は、固定部材1の摩擦面
1aに沿って周方向に延びかつ回動付勢方向前側に位置
する端部側の内周に取付部19aが一体に設けられた金
属製の円弧板19と、この円弧板19の外周面に貼着さ
れて上記固定部材1の摩擦面1aに摺接可能な合成樹脂
製の摺接板20とからなっており、これら両摺動部材
4,4は形状や大きさ、重量において互いに同じであ
る。また、各取付部19aには該取付部19aを回動軸
心P方向に貫通するボルト挿通孔21が設けられてい
て、この挿通孔21を挿通して先端が回動部材2のボル
ト穴17に螺着された枢支ボルト22により上記各摺動
部材4が回動軸心Pと平行な軸心回りに揺動自在に枢支
されている。そして、上記摺接板20の外周面により摺
動部材4の摺接面4aが構成されている。
【0028】上記板ばね5は、両摺動部材4,4間に回
動軸心Pと直交する方向に沿って延びるように配置され
ている。この板ばね5の両端部は各摺動部材4の周方向
中央位置において円弧板19の内周面に弾接している。
そして、中間部は捩りコイルばね3の外周側を経由して
回動軸心Pを迂回するように弯曲状に弾性変形されてお
り、これらのことで、回動部材2の軸部11、固定部材
1の軸受部7及び捩りコイルばね3の各々と干渉するこ
となく、各摺動部材4を摺接面4aが固定部材1の摩擦
面1aに押し付けられる方向(図1の時計回り方向)に
付勢している。また、板ばね5の各端部は円弧板19内
周面と面接触するようにその先端が回動軸心P側に曲げ
られている。
【0029】かくして、上記のように構成されたオート
テンショナでは、ベルト張力の低下時、捩りコイルばね
3の回動付勢力により回動部材2が回動付勢方向Aに回
動してテンションプーリ2aがベルトtを押圧する。こ
のときには、固定部材1の摩擦面1aに対し各摺動部材
4は摺接面4aの揺動中心側に位置する端部側が前側と
なる方向(図1の時計回り方向)に摺動するので、各摺
動部材4はドラムブレーキ機構のトレーリングシューの
機能を果たして該摺動部材4には板ばね5の付勢力に抗
して摩擦面1aから離反する方向の力が作用するように
なり、よって摩擦面1a及び摺接面4a間の摩擦力が小
さくなる。つまり、このときには上記回動部材2の回動
に対する減衰力は小さくて回動部材2が回動付勢方向A
に向けて速やかに回動するので、ベルトtに所定の張力
が遅滞なく付与される。
【0030】一方、ベルト張力の増大時には回動部材2
が捩りコイルばね3の回動付勢力に抗して回動付勢方向
Aと逆の方向Bに回動する。このときには、固定部材1
の摩擦面1aに対し、各摺動部材4は上記端部側が後側
となる方向、つまり摺接面4aの揺動端側に位置する他
方の端部側が前側となる方向(図1の反時計回り方向)
に摺動する。したがって、このときには、各摺動部材4
はリーディングシューの機能を果たして摺接面4aが摩
擦面1aに食い込む方向に押し付けられるようになり、
このことで摩擦面1a及び摺接面4a間の摩擦力が大き
くなる。よって、上記回動部材2の回動が大きな減衰力
を受けることになり、このことでベルトtのばたつきが
抑えられるようになる。
【0031】したがって、この実施例によれば、オート
テンショナの減衰機構は、固定部材1の断面円周状の摩
擦面1aと、各々、この摩擦面1aに摺接可能な断面円
弧状の摺接面4aを有する2つの摺動部材4,4とで基
本的に構成されているので簡単な構造であり、部品点数
が少なくて済み、組立も容易である。さらに、上記各摺
動部材4の摺接板20を変更して例えば固定部材1の摩
擦面1aとの間の摩擦係数や摺接面積等を調整したり、
板ばね5を変更して摺動部材4に対する押圧付勢力を調
整したりすることで減衰力を変更でき、したがって、減
衰特性の設定チューニングが容易である。また、温度に
より特性が変化し易い作動油を用いることなく減衰力が
発生するので、油圧式オートテンショナの場合に比べて
温度変化に対し安定した減衰特性を得ることができる。
さらに、上記回動部材2にテンションプーリ2aを一体
化しているので、油圧式のものと比べてコンパクト化及
び軽量化を図ることができ、またシリンダブロックfへ
の取付けに要する手間が半減する。
【0032】尚、上記実施例では、合成樹脂製の摺接板
20を摺動部材4の側に設けているが、固定部材の側に
設けてもよい。
【0033】また、上記実施例では、2つの摺動部材
4,4を備えるようにしているが、摺動部材は少なくと
も1つであればよい。
【0034】また、上記実施例では、固定部材1に円周
状の摩擦面1aを設けかつ回動部材2に摺動部材4を保
持させているが、これとは逆に、回動部材の内周に円周
状の摩擦面を設け、固定部材に摺動部材を保持させるよ
うにしてもよい。
【0035】また、上記実施例では、固定部材1の摩擦
面1aを断面円周状とすることで、固定部材1に対する
回動部材2の回動位置に拘らず該回動部材2の回動を摺
動部材4により減衰できるようにしているが、回動部材
の回動範囲が狭くかつ摺動部材の摺動面の周方向の全長
が短い場合には、上記摩擦面を断面円弧状としてもよ
い。したがって、この場合に複数の摺動部材が設けられ
ていれば、その摺動部材と同じ数の断面円弧状の摩擦面
が摺動部材と同じ配置間隔で周方向に設けられることに
なる。
【0036】さらに、上記実施例では、ベルト張力が増
大して回動部材2が回動付勢方向Aと逆の方向Bに回動
するときに、2つの摺動部材4,4が共にリーディング
シューとして機能するようにしているが、一方の摺動部
材を周方向の逆の端部側で揺動自在に保持することでベ
ルト張力の低下時にリーディングシューとして機能させ
るようにし、このことで回動部材の回動付勢方向の回動
に対しても摺動部材による減衰力が発生するようにして
もよい。そして、その場合に、固定部材の摩擦面との間
の摩擦係数や摺接面積等を両摺動部材間で互いに異なら
せるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、固定側に固定されるとともに、所定の中心線を
円弧中心とする断面円弧状の摩擦面が内周に形成された
略筒状の固定部材と、この固定部材にその中心線を回動
軸心として回動自在に支持されているとともに、上記回
動軸心と平行な軸心回りに回転自在なテンションプーリ
を回動一体に有する回動部材と、上記固定部材に対し回
動部材を所定回動方向に付勢する回動付勢手段と、上記
固定部材の摩擦面に摺接可能でかつ回動部材の回動付勢
方向に延びる断面円弧状の摺接面を外周に有するととも
に、該摺接面の回動付勢方向前側に位置する端部側にお
いて回動部材に揺動自在に保持された少なくとも1つの
摺動部材と、この摺動部材をその摺接面が固定部材の摩
擦面に押圧される方向に付勢する押圧付勢手段とを備え
るようにしたので、オートテンショナの減衰機構が簡単
な構造で得られ、部品点数が少なくて済み、組立も容易
である。さらに、上記固定部材の摩擦面と摺動部材の摺
接面との間に発生する摩擦力の大きさを調整することに
より減衰特性を変更でき、したがって、減衰特性の設定
チューニングが容易である。また、温度により特性が変
化し易い作動油を用いることなく減衰力が発生するの
で、従来の油圧式オートテンショナの場合よりも温度変
化に対し安定した減衰特性を得ることができる。さら
に、上記回動部材にテンションプーリが一体化されてい
るので、油圧式のものと比べてコンパクト化及び軽量化
を図ることができ、またエンジンへの取付けに要する手
間を半減することができる。
【0038】請求項2の発明によれば、固定側に固定さ
れる固定部材と、この固定部材に回動自在に支持され、
その回動軸心と平行な軸心回りに回転自在なテンション
プーリを回動一体に有するとともに、回動軸心を円弧中
心とする断面円弧状の摩擦面が内周に形成された略筒状
の回動部材と、上記固定部材に対し回動部材を所定回動
方向に付勢する回動付勢手段と、上記回動部材の摩擦面
に摺接可能でかつ回動部材の回動付勢方向に延びる断面
円弧状の摺接面を外周に有するとともに、該摺接面の回
動付勢方向後側に位置する端部側において固定部材に揺
動自在に保持された少なくとも1つの摺動部材と、この
摺動部材をその摺接面が回動部材の摩擦面に押圧される
方向に付勢する押圧付勢手段とを備えるようにしたの
で、上記請求項1の発明と同じ効果を奏することができ
る。
【0039】請求項3の発明によれば、上記摺動部材が
2つとされてそれぞれ回動軸心回りに180°ずれた位
置に配置されている場合に、押圧付勢手段を、両端部が
上記両摺動部材に弾接しかつ中間部が回動軸心を迂回す
るように弯曲状に弾性変形されたばね部材で構成したの
で、減衰機構部における構造の簡単化を損なうことな
く、摺動部材を押圧付勢することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線断面図である。
【図2】この発明の実施例に係るオートテンショナを示
す縱断面図である。
【符号の説明】
1 固定部材 1a 摩擦面 2 回動部材 2a テンションプーリ 3 捩りコイルばね(回動付勢手段) 4 摺動部材 4a 摺接面 5 板ばね(ばね部材,押圧付勢手段) P 回動軸心 Q 軸心 A 回動付勢方向 B 回動付勢方向と逆の方向 f シリンダブロック(固定側) t Vベルト(ベルト)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 7/00 - 7/24 F02B 67/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側に固定されるとともに、所定の中
    心線を円弧中心とする断面円弧状の摩擦面が内周に形成
    された略筒状の固定部材と、 上記固定部材にその中心線を回動軸心として回動自在に
    支持されているとともに、上記回動軸心と平行な軸心回
    りに回転自在なテンションプーリを回動一体に有する回
    動部材と、 上記固定部材に対し回動部材を所定回動方向に付勢する
    回動付勢手段と、 上記固定部材の摩擦面に摺接可能でかつ回動部材の回動
    付勢方向に延びる断面円弧状の摺接面を外周に有すると
    ともに、該摺接面の回動付勢方向前側に位置する端部側
    において回動部材に揺動自在に保持された少なくとも1
    つの摺動部材と、 上記摺動部材をその摺接面が固定部材の摩擦面に押圧さ
    れる方向に付勢する押圧付勢手段とを備えていることを
    特徴とするオートテンショナ。
  2. 【請求項2】 固定側に固定される固定部材と、 上記固定部材に回動自在に支持され、その回動軸心と平
    行な軸心回りに回転自在なテンションプーリを回動一体
    に有するとともに、回動軸心を円弧中心とする断面円弧
    状の摩擦面が内周に形成された略筒状の回動部材と、 上記固定部材に対し回動部材を所定回動方向に付勢する
    回動付勢手段と、 上記回動部材の摩擦面に摺接可能でかつ回動部材の回動
    付勢方向に延びる断面円弧状の摺接面を外周に有すると
    ともに、該摺接面の回動付勢方向後側に位置する端部側
    において固定部材に揺動自在に保持された少なくとも1
    つの摺動部材と、 上記摺動部材をその摺接面が回動部材の摩擦面に押圧さ
    れる方向に付勢する押圧付勢手段とを備えていることを
    特徴とするオートテンショナ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のオートテンショナ
    において、 摺動部材は、2つとされてそれぞれ回動軸心回りに18
    0°ずれた位置に配置され、 押圧付勢手段は、両端部が上記両摺動部材に弾接しかつ
    中間部が回動軸心を迂回するように弯曲状に弾性変形さ
    れたばね部材であることを特徴とするオートテンショ
    ナ。
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