JP3392503B2 - 土止め壁の排水構造 - Google Patents

土止め壁の排水構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、背面土より浸出する水
を排出する土止め壁の排水構造に係り、特にセメントモ
ルタルの密度がコンクリート側で粗であり、壁表面側で
密である木毛セメント板でなる土止め壁用捨て型枠と場
所打ちコンクリートとにより構成された土止め壁の排水
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】土止め壁は、自然状態の地盤を掘削した
り、切り取り・盛土を行う等により生じる垂直面や斜面
のすべりや崩壊を防ぐために設けられるものである。と
ころで、土中に含まれている水は背面土から土止め壁側
へと浸出し、土止め壁にその水による水圧が加わり、別
の原因で生じたクラックより土止め壁の壁表面側の面に
水が流出していた。このような土止め壁に水圧が作用す
るのを防止するために、従来より、土止め壁の壁面に水
抜孔を設け、その裏面側で孔の周辺に砂利等を詰めた排
水砂利層を設けた土止め壁の排水構造により、背面土か
ら浸出する水を土止め壁外部に排出することも行われて
いる。
【0003】また、土止め壁は鉄筋コンクリート造であ
ることが多く、かかる壁体を構築するにあたり、従来
は、土止め壁となる部分の両面に型枠を配して、両型枠
の間にコンクリートを打設し、これを養生、硬化させた
後に両型枠を取り外して、背面土側を埋め戻し、得られ
たコンクリート構造体を土止め壁としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例によれば、
コンクリートが硬化した後は前述のように必ず型枠を取
り外さなければならず、そのための工数が必要であると
いう不具合がある。さらに、前記型枠を取り外した後
は、土止め壁のクラックや水抜孔を通じて浸出する水が
表面を流下するので、見映えが良くないし、目隠しとし
て化粧ブロック等を土止め壁との間を開けて設置する処
置が必要な場合もあり、そのための資材及び取り付け労
力を要していた。
【0005】一方、従来から一部ではPCa板の捨て型
枠を用いて土止め壁を構築していたが、この場合にも、
場所打ちコンクリートとPCa板とが一体となった土止
め壁に、クラックや水抜孔を経て水が表面を流下するこ
とになって、前記同様の見映えが良くないという不具合
があった。本発明は、前記諸問題を解決すべく開発され
たものであり、土止め壁用型枠をセメントモルタルの密
度が場所打ちコンクリート側で粗であり、壁表面側で密
である木毛セメント板により構成された捨て型枠とし
て、土止め壁の構築に要する労力及び費用を、特に型枠
撤去工程をなくして削減し、排水の流末処理も容易な土
止め壁の排水構造を提供することを目的をする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1に
係る土止め壁の排水構造は、土止め壁用型枠を構成する
にあたり、木毛セメント板を利用したものである。ここ
で、木毛セメント板とは、通常は繊維方向の長さが20
cm以上の木材を細長く削り出した木毛とセメントモル
タルとを混合状態で板状に圧縮したものを言うが、本発
明においては木毛のみならず、広幅で繊維方向に長い木
材薄片その他の木材チップとセメントとを混合状態で板
状に圧縮したものも含むものである。そして、この木毛
セメント板は、セメントモルタルの密度をコンクリート
側で粗とし、それとは反対側の壁表面側で密としたもの
である。
【0007】請求項1に係る土止め壁の排水構造は、こ
のような木毛セメント板で土止め壁用捨て型枠を構成
し、この捨て型枠と背面土との間の場所打ちコンクリー
トと前記土止め壁用捨て型枠とにより、背面土より浸出
する水を排出する土止め壁の排水構造としたことを特徴
とするものである。本発明のうち請求項2に係る土止め
壁の排水構造は、前記捨て型枠の壁表面側の面に近い層
に補強ネットを介在させたことを特徴とするものであ
る。この補強ネットは、捨て型枠の壁表面側のみなら
ず、コンクリート側の面に近い層に介在さても良い。
【0008】本発明のうち請求項3に係る土止め壁の排
水構造は、前記補強ネットとして、伸びの少ないプラス
チックからなり、交叉する各ラインが交点において固定
されたものを用いたことを特徴とするものである。ここ
で、プラスチックには、伸びの少ない性状のものであれ
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の
高分子量の重合体が全て含まれ、さらに、これらに適
宜、充填材、可塑剤、顔料、安定剤等を添加したものも
含まれる。
【0009】また、前記補強ネットは、その交叉する各
ラインを、2つの交点の間における中間部よりも交点近
くの断面積を大としたり、ラインの交点に厚み方向の突
起を形成させると好適である。本発明のうち請求項4に
係る土止め壁の排水構造は、前記捨て型枠は、壁表面側
の面の下側に切欠部を備えたことを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】本発明のうち請求項1に係る土止め壁の排水構
造では、セメントモルタルの密度をコンクリート側で粗
とし、壁表面側で密とした木毛セメント板により土止め
壁用捨て型枠を構成するので、該捨て型枠のコンクリー
ト側の面に背面土より浸出した水の水圧が加わると、捨
て型枠はコンクリート側の面よりその水を内部へと浸透
させる。ここで、捨て型枠の場所打ちコンクリート側の
セメントモルタルの密度は粗であるために、該水が捨て
型枠の場所打ちコンクリート側の面へと浸出した時点
で、その水圧は急激に低下する。そして、急激に水圧が
低下した前記水は、捨て型枠のコンクリート側の粗の部
分を、内部空隙を伝わりながら下方へと流下する。一
方、捨て型枠のセメントモルタルの密度は壁表面側の面
で密であるため、捨て型枠の内部に浸透した水が壁表面
側に滲み出ることはなく、捨て型枠の内部に浸透した水
は、全てコンクリート側の下方より捨て型枠の外部へと
排出される。
【0011】本発明のうち請求項2に係る土止め壁の排
水構造では、捨て型枠の壁表面側の面に近い層に補強ネ
ットを介在させるので、例えば捨て型枠に場所打ちコン
クリートの側圧が作用して壁表面側が引張側となって
も、壁表面側に補強ネットがあるため、土止め壁用捨て
型枠の曲げ強度が大となって十分に耐え得る。本発明の
うち請求項3に係る土止め壁の排水構造では、補強ネッ
トをプラスチックにより構成するので、捨て型枠の内部
に水が入り込んでも、錆及びこれによる剥離を防止する
ことができる。また、前記プラスチックの伸びが少なく
且つ交叉する各ラインが交点において固定されているた
めに、補強ネット自体の引張強度が高くなり、捨て型枠
の曲げ強度が一段と高くなる。
【0012】ここで、補強ネットに引張力が作用する
と、そのラインの交点付近に応力が集中するが、各ライ
ンを、2つの交点の間における中間部よりも交点近くの
断面積を大にすることにより、交点付近への応力集中が
あっても交点付近でラインが切断されることがなくな
り、補強ネットの強度を十分に確保することができる。
さらに、補強ネットのラインの交点に厚み方向の突起を
形成させれば、この突起が木毛やセメントモルタルに食
い込み、引張方向に対して補強ネットが捨て型枠の他の
部位と一体となり、さらに捨て型枠の曲げ強度が大とな
る。
【0013】本発明のうち請求項4に係る土止め壁の排
水構造では、捨て型枠の壁表面側の面の下側に切欠部が
備えられているので、捨て型枠の内部に浸透した水はこ
の切欠部から外部へと排水される。
【0014】
【実施例】以下に、本発明を図面に示す実施例に基づい
て説明する。図1は第一の実施例に係る土止め壁1の排
水構造を説明するものであり、この土止め壁1は、土止
め壁用捨て型枠2と、該捨て型枠2と背面土3との間に
打設された場所打ちコンクリート4とにより構成されて
いる。なお、前記コンクリート4内の補強鉄筋は図示を
省略している。
【0015】捨て型枠2は、該捨て型枠2の取り付け位
置の地盤上に用意された基礎板6の上に設置されてお
り、特に図2に示すように、コンクリート4側に設けら
れた、木毛を使用した木毛セメント層22と、その反対
側の壁表面側に設けられたパーライトモルタル層23と
でなる木毛セメント板により構成されている。この木毛
板セメント板は、木毛セメント層22の表面側からパー
ライトモルタル層23の表面側に向けてセメントモルタ
ルの密度が順次粗から密へと変化するように、また、木
毛の密度は全体に均一となるように構成されている。か
くして、この木毛セメント板のセメントモルタルの密度
は、コンクリート側で粗となり、壁表面側で密となって
いる。なお、木毛板セメント板は、セメントモルタルの
密度がコンクリート側で粗となり、壁表面側で密となる
ならば、例えば木毛セメント層22とパーライトモルタ
ル層23との境界部分付近が、木毛セメント層22側か
らパーライトモルタル層23側へと順次粗から密へと変
化するものを用いても良いことは勿論である。なお、こ
の場合も木毛の密度は全体に均一なものとする。
【0016】また、パーライトモルタル層23は、捨て
型枠2の下側となる部分には設けられておらず、これに
より捨て型枠2の下側に設けられる切欠部23aが構成
されている。前記基礎板6の該切欠部23a下に位置す
る部分には、ピット6aが設けられている。なお、本実
施例に用いる木毛セメント板の厚さは大体50mm程度
であり、パーライトモルタル層23は大体10〜15m
m程度であるが、後述の補強ネット24を含めた全体の
強度が場所打ちコンクリート4の未硬化時の側圧に耐え
るものであれば、他の寸法のものを用いることもでき
る。
【0017】そして、パーライトモルタル層23の壁表
面近くには補強ネット24を、壁表面に平行に配置して
ある。壁表面から補強ネット24までの寸法は、大体3
〜5mm程度である。なお、本実施例では、木毛セメン
ト層22にも同様の補強ネット24を配置してある。補
強ネット24の一例が図3,図4に示してある。この補
強ネット24の材質はポリプロピレンであって伸びの小
さい性状を有している。かかる性状のものであれば他の
プラスチックを使用することもできる。プラスチックで
あるために、捨て型枠2の内部に水が侵入したときも錆
びることがないから、剥離の原因になることもない。前
記の補強ネット24を構成する各ライン24aは同一平
面上で直角に交叉し、ここで相互に固定されており、そ
の交点24bには他の部位よりも厚みの大きな突起が形
成されている。
【0018】また各ライン24aにおける2つの交点2
4b間では、交点24bに近い部分の幅が大であり、交
点24bから遠い部分すなわち2つの交点24bの中間
部では幅が小になっている。なお、交点24b以外の部
分のライン24aの厚みは均一である。かくして、各ラ
イン24aでは交点24bに近い部分の断面積が、ライ
ン24aに遠い部分の断面積より大きくなっている。
【0019】なお、本実施例では、場所打ちコンクリー
ト4には複数のクラック4aが生じている。前記構成の
土止め壁1は、以下に説明するように構築される。ま
ず、背面土3を少なくとも土止め壁となる位置の付近は
予め掘削したうえベニヤ板その他でなる型枠を取り付
け、且つ土止め壁1を構築する地盤上に基礎板6を設置
しておく。そして、捨て型枠2を木毛セメント層22が
コンクリート側となり、パーライトモルタル層23が壁
表面側なるように、且つ切欠部23aが下方となるよう
に基礎板6の上の所定位置に配置する。また、土止め壁
1の端面となる位置には、土止め壁1の表裏の型枠間に
端面の型枠も配置して、場所打ちコンクリート4のため
に四方を囲む。さらに、捨て型枠2を支保工(図示せ
ず)により支持し、前記型枠と捨て型枠2との間にコン
クリートを打設し、これを養生、硬化させて場所打ちコ
ンクリート4とする。
【0020】捨て型枠2は、支保工によらずに、前記し
た図示しない鉄筋にスペーサを介して支持させても良
い。コンクリートが硬化した後は、背面土3側の型枠を
取り外して(埋め殺しでも良いが)、予め掘削した背面
土を埋め戻す。そして、前記支保工を取り外し、得られ
た場所打ちコンクリート4と捨て型枠2とにより土止め
壁1とする。捨て型枠2は、コンクリート4側において
はモルタルが粗であるために、コンクリート4と捨て型
枠2との固着力は極めて強く、両者をして一体の土止め
壁1が完成する。
【0021】前記構成の土止め壁1によれば、背面土3
より滲み出る水は、場所打ちコンクリート4に生じたク
ラック4aを経て木毛セメント層22のコンクリート4
側の面に達する。この時、捨て型枠2には水圧が加わっ
ているが、前記の水がセメントモルタルの密度が粗であ
る木毛セメント層22に浸透することにより、その水圧
は急激に低下し、捨て型枠2は水圧による作用をほとん
ど受けることがなくなる。
【0022】また、急激に水圧が低下した水は、モルタ
ルが粗である木毛セメント層22内部の空隙を下方へと
流下し、捨て型枠2の壁表面の下方に設けられた切欠部
23aより捨て型枠2の外部へ流出し、ピット6a内に
溜まる。ある程度の量の水がピット6a内に溜った時点
で、この水を排水処理することにより、背面土3より浸
出した土壌中の水分の流末処理を行う。一方、パーライ
トモルタル層23はセメントモルタルの密度が密である
ため、木毛セメント層22内部に浸透した水が捨て型枠
2の壁表面に滲み出ることはない。なお、ピット6a
は、条件によっては前記水が他に流出するようにしても
良いことは勿論である。
【0023】さらに、捨て型枠2に配設された補強ネッ
ト24の構成により、曲げ強度が大であり、耐水性、耐
久性に優れた捨て型枠2を得ることができる。なお、本
実施例では、補強ネット24に引張力が作用すると、そ
のライン24aの交点24b付近に応力が集中するが、
各ライン24aを、2つの交点24bの間における中間
部よりも交点24b近くの断面積が大としたので、交点
24b付近への応力集中があっても交点24b付近でラ
イン24aが切断されることがないため補強ネットの強
度を十分に確保することができる。また、補強ネット2
4の交点24bに厚み方向の突起を形成することによ
り、この突起が木毛やセメント内に食い込み、引張方向
に対して補強ネット24が他の部位と一体になり、この
点においても曲げ強度が大になる。
【0024】そして、本実施例によれば、土止め壁1を
構築するにあたり、型枠を捨て型枠とすることができる
ので、その構築作業の省力化及び費用の低廉化を図るこ
とができる。次に、第2の実施例について説明する。図
5は、本実施例に係る土止め壁1の排水構造を説明する
ものである。本実施例では、背面土3と土止め壁1との
間には排水砂利層5が設けられている。また、場所打ち
コンクリート4には、その下側に上下3段の水抜孔4a
が開設されている。他の構成は、前記の第1の実施例と
同様である。
【0025】前記構成の土止め壁1は、背面土3側の型
枠と捨て型枠2との間に水抜孔4bとなる管を配管して
コンクリートを打設し、背面土3側の型枠を取り外した
後に砂利等を詰めて排水砂利層5を形成する。それ以外
は、前記第1の実施例と同様にして場所打ちコンクリー
ト4と捨て型枠2とでなる土止め壁1を構築する。本実
施例の土止め壁1の排水構造によれば、背面土3より滲
み出る水は、排水砂利層5に浸出する。ここで、排水砂
利層5は透水層としての役割を果たすので、前記水は排
水砂利層5内を下方に流下し、場所打ちコンクリート4
に開設された水抜孔4bを経て、木毛セメント層22の
コンクリート4側の面に達する。その後は、前記第1の
実施例と同様に土止め壁1外部に排水される。また、本
実施例においても、前記第1の実施例と同様に、捨て型
枠2の構成により、この捨て型枠2は水圧による作用を
ほとんど受けない。
【0026】本実施例によれば前記第1の実施例と同様
の効果を得られるが、さらに、本実施例の場合は、排水
砂利層5と水抜孔4aの作用により、排水が円滑になる
という効果も得ることができる。なお、本発明は、前述
の実施例にとらわれることなく種々の態様で実施できる
のは勿論である。
【0027】
【発明の効果】本発明のうち請求項1によれば、土止め
壁の排水構造を、セメントモルタルの密度がコンクリー
ト側で粗であり、壁表面側で密である木毛セメント板で
なる捨て型枠と場所打ちコンクリートとでなる構成とし
たので、壁表面の型枠を撤去する工程を不要とすること
ができるから施工が簡単になる一方、土止め壁から浸出
する水が壁表面を流下しないから見映えが良い。
【0028】また、捨て型枠の内部に至った水は、木毛
セメント板のモルタルが粗な部分を流下して排出される
ので排水が円滑となる。本発明のうち請求項2に係る土
止め壁の排水構造によれば、捨て型枠の壁表面側の面に
近い層に補強ネットを介在させた構成としたので、捨て
型枠の曲げ強度が大になり、打設したコンクリートの側
圧にも十分に耐え得る。
【0029】本発明のうち請求項3に係る土止め壁の排
水構造によれば、補強ネットをプラスチックにより構成
したので、水が捨て型枠の内部に浸透しても、錆及びこ
れによる剥離を防止することができ、耐水性に優れた捨
て型枠を得ることができる。さらに、そのプラスチック
を伸びが少なく且つ交叉する各ラインが交点において固
定された構成としたので、補強ネット自体の引張強度が
高いため、捨て型枠の曲げ強度が一段と高くなる効果が
ある。従って、硬化前のコンクリートの側圧に対して十
分な強度をもつことができるから、強度が同じであれば
厚みの小さい木毛セメント板を用いることができる。
【0030】なお、補強ネットの各ラインを、2つの交
点の間における中間部よりも交点近くの断面積を大にし
たり、補強ネットのラインの交点に厚み方向の突起を形
成させた構成とすれば、前記の効果は増大する。本発明
のうち請求項4に係る土止め壁の排水構造によれば、捨
て型枠の壁表面側の面の下側に切欠部が備えた構成とし
たので、土止め壁の排水構造の排水箇所が集中し、排水
処理が容易となり、背面土より浸出した水の流末処理を
十分に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の土止め壁の排水構造の説明図で
ある。
【図2】土止め壁用捨て型枠の一部切欠斜視図である。
【図3】補強ネットの平面図である。
【図4】補強ネットのラインの縦断面図である。
【図5】第2の実施例の土止め壁の排水構造の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 土止め壁 2 土止め壁用捨て型枠 22 木毛セメント層(コンクリート側) 23 パーライトモルタル層(壁表面側) 23a 切欠部 24 補強ネット 24a ライン 24b 交点 3 背面土 4 場所打ちコンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 29/02 312 E02D 29/02 310 E02D 31/02 E04B 2/86

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木毛セメント板により構成される土止め
    壁用捨て型枠と、該捨て型枠と背面土との間の場所打ち
    コンクリートとでなり、前記捨て型枠を構成する木毛セ
    メント板はセメントモルタルの密度を前記コンクリート
    側で粗とし、反対側の壁表面側で密としたことを特徴と
    する土止め壁の排水構造。
  2. 【請求項2】 前記土止め壁用捨て型枠の壁表面側の面
    に近い層に補強ネットを介在させたことを特徴とする請
    求項1に記載の土止め壁の排水構造。
  3. 【請求項3】 前記補強ネットとして、伸びの少ないプ
    ラスチックからなり、交叉する各ラインが交点において
    固定されたものを用いたことを特徴とする請求項2に記
    載の土止め壁の排水構造。
  4. 【請求項4】 前記土止め壁用捨て型枠は、壁表面側の
    面の下側に切欠部を備えたことを特徴とする請求項1、
    請求項2または請求項3に記載の土止め壁の排水構造。
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