JP3391861B2 - 電子写真装置 - Google Patents

電子写真装置

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JP3391861B2
JP3391861B2 JP24597493A JP24597493A JP3391861B2 JP 3391861 B2 JP3391861 B2 JP 3391861B2 JP 24597493 A JP24597493 A JP 24597493A JP 24597493 A JP24597493 A JP 24597493A JP 3391861 B2 JP3391861 B2 JP 3391861B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真装置に関し、詳
しくは特定の電子写真感光体と特定の転写手段とを有す
る電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体に用いられる光導
電材料としては、酸化亜鉛、セレン及び硫化カドミウム
等の無機材料が知られていた。有機材料であるポリビニ
ルカルバゾール、フタロシアニン及びアゾ顔料等は、高
生産性や無公害性等の利点が注目され、無機材料に比較
して光導電特性や耐久性等の点では劣る傾向があるもの
の、広く用いられるようになってきた。近年それらの欠
点も改善された新規材料が検討されており、特に光導電
特性は無機系のものをしのぎつつある。
【0003】一方、電子写真感光体は、複写機やレーザ
ービームプリンターの電子写真プロセスにおいて、帯
電、露光、現像、転写、クリーニング及び除電等の作用
を反復して受けるため、様々な化学的及び物理的耐久性
を要求される。特に表面エネルギー等の感光体の表面物
性は、感光体上の現像剤転写性や感光体の汚れ等に関与
し、高品質の画像を得るための重要な要素のひとつであ
る。前記の有機光導電材料は、その多くが単独では成膜
性を有さないため、感光層を形成する際には結着樹脂等
とともに成膜されるのが一般的である。従って表面エネ
ルギー等の表面物性に大きな影響を与える要因として
は、この結着樹脂等の特性が挙げられる。
【0004】従来用いられている結着樹脂としては、ポ
リエステル、ポリウレタン、ポリアリレート、ポリエチ
レン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネー
ト、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリア
ミドイミド、ポリサルホン、ポリアリルエーテル、ポリ
アセタール、ナイロン、フェノール樹脂、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、アリ
ル樹脂、アルキッド樹脂及びブチラール樹脂等が挙げら
れるが、より優れた表面物性を有するものが検討されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、カラ
ー画像を忠実に再現できる電子写真プロセスが要求さ
れ、いくつかの方式が提案されている。その中でも、感
光体と、転写紙等の転写材を保持する転写ドラムとが一
対一で同期され、三原色、またはそれらに黒を加えた四
色の画像を、逐時転写材上に重ねてカラー画像を再現す
る、多重転写方式を採用した装置が一般的である。
【0006】このようなプロセスにおける課題の一つと
して、多重転写時の二色目以後の転写効率が問題として
挙げられる。即ち二色目以後の転写は、すでに転写材上
に転写された現像剤を介して行われるため、通常よりも
より間接的な転写の作用しか与えることができない。そ
の結果、感光体上の転写前現像剤は充分転写材の側へ転
写されず、転写不良による品質の低い画像しか得られな
い場合がある。特に前述した従来の有機感光体を用いた
場合には、画像ベタ部の転写ムラや、文字部の転写中抜
け等の画像欠陥が生じ易かった。
【0007】もう一つの課題としては、感光体の駆動負
荷の問題が挙げられる。特に、転写後の感光体上に残存
する現像剤を除去するクリーニング工程は、駆動負荷に
対する影響が大きい。クリーニング法としては、装置の
省スペース化にともない、より簡略で効果的な装置構成
を実現するためにも、ブレードクリーニングを採用する
のが好ましい。ブレードクリーニングは、通常板状のポ
リウレタン等の弾性部材を感光体上母線方向に突き当て
ただけの簡単な構成をとる。しかし前述した従来の有機
感光体を用いた場合、感光体とブレードとの間に大きな
接触エネルギーが生じ、感光体の駆動に多大な負荷を与
える。その結果、感光体の駆動に駆動ムラ等の乱れが生
じ、多重転写時の二色目以後の画像にずれを生じる色ず
れや、駆動ムラが画像濃度ムラとなって現れる駆動ピッ
チムラ等の画像欠陥を引き起こす。特に潜像を形成する
光源として、レーザー、LEDあるいは液晶シャッター
等を用い、ドット状の微小潜像を形成する装置において
は、多重転写時の高精度なドットの重ね合わせを行わな
いと、ミクロンオーダーの色ずれが容易に生じてしま
い、色調のずれや、画像鮮鋭度の低下等を引き起こす。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
常に優れた画質の画像が得られる電子写真装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、電子写
真感光体、該電子写真感光体を帯電するための帯電手
段、該帯電された電子写真感光体を露光することによっ
てドット状の静電潜像を形成するための光源、該ドット
状の静電潜像を現像するための現像手段、該現像された
画像を転写材に転写するための転写手段及び該転写材に
転写された画像を定着するための定着手段を有する電子
写真装置において、該電子写真感光体の表面層が結着
樹脂、該結着樹脂に相溶性を有さないフッ素原子あるい
はシリコン原子含有化合物粒子、及び該結着樹脂に相溶
性を有するフッ素原子あるいはシリコン原子含有化合物
を含有し、X線光電子分光測定における該表面層中の炭
素原子と、フッ素原子及びシリコン原子の割合(F+S
i)/Cが0.01〜1.0であり、該転写手段が多重
転写手段であり、該定着手段が該転写手段によって転写
材に多重転写された画像定着するための定着手段であ
ることを特徴とする電子写真装置である。
【0010】本発明において、(F+Si)/Cが0.
01に満たないと不十分な転写や駆動ムラに起因する画
像の劣化が生じることがあり、1.0を越えると自体
の強度や接着性の低下が生じたり、樹脂粒子の光散乱に
よる画像の劣化が生じることがある。
【0011】(F+Si)/Cは用いる材料の種類や量
に影響されるのは勿論であるが、その他粒子の分散状態
や感光体の表面状態によっても異なる値を示す。
【0012】本発明に用いられるフッ素原子含有化合物
としては、フッ化グラファトの他、テトラフルオロエチ
レン、ヘキサフルオロプロピレン、トリフルオロエチレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、
フッ化ビニル及びパーフルオロアルキルビニルエーテル
等の重合体、共重合体及びこれらを分子内に含有するグ
ラフトポリマーやブロックポリマー等が挙げられる。ま
た、シリコン原子含有化合物としては、モノメチルシロ
キサン三次元架橋物、ジメチルシロキサン−モノメチル
シロキサン三次元架橋物、超高分子量ポリジメチルシロ
キサン、ポリジメチルシロキサンセグメントを含有する
ブロックポリマー、グラフトポリマー、界面活性剤、マ
クロモノマー及び末端修飾ポリジメチルシロキサン等が
挙げられる。
【0013】本発明においては、これらの材料から後述
の結着樹脂と相溶性のない化合物粒子と相溶性のある化
合物とを組み合わせて用いるのである。化合物粒子の粒
径は、重量平均粒径で0.01〜5μmであることが好
ましく、特には0.01〜0.35μmであることが好
ましい。また、樹脂粒子の分子量は、重量平均分子量で
3,000〜5,000,000であることが好まし
い。更に、化合物粒子の含有量は、化合物粒子が含有さ
れる層全重量に対して10〜70重量%であることが好
ましく、特には20〜60重量%であることが好まし
い。また、結着樹脂に相溶性のある化合物の含有量は、
その化合物が含有される層中の化合物粒子全重量に対し
て0.1〜50重量%であることが好ましく、特には
0.1〜30重量%であることが好ましい。
【0014】本発明に用いられる電子写真感光体の感光
層は、単層または積層構造を有する。単層構造の場合、
キャリアの生成及び移動は同一層中で行われ、フッ素原
子あるいはシリコン原子を含有する化合物は最表面層で
あるこの層に含有される。積層構造の場合、キャリアを
生成する電荷発生層と、キャリアが移動する電荷輸送層
とが積層される。表面層を形成するのは、電荷発生層ま
たは電荷輸送層のどちらでもよいが、いずれにしても、
フッ素原子あるいはシリコン原子を含有する化合物は最
表面層を形成する層に含有される。
【0015】単層型感光層の膜厚は、5〜100μmで
あることが好ましく、特には10〜60μmであること
が好ましい。キャリアを発生する電荷発生材料やキャリ
アを輸送する電荷輸送材料の含有量は、感光層全重量に
対し20〜80重量%であることが好ましく、特には3
0〜70重量%であることが好ましい。積層型感光層の
場合、電荷発生層の膜厚は0.001〜6μmであるこ
とが好ましく、特には0.01〜2μmであることが好
ましい。電荷発生材料の含有量は、電荷発生層全重量に
対し10〜100重量%であることが好ましく、特には
40〜100重量%であることが好ましい。電荷輸送層
の膜厚は5〜100μmであることが好ましく、特には
10〜60μmであることが好ましい。電荷輸送材料の
含有量は、電荷輸送層全重量に対し、20〜80重量%
であることが好ましく、特には30〜70重量%である
ことが好ましい。
【0016】本発明に用いられる電荷発生材料として
は、フタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、
ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズ
レニウム塩染料、スクアリリウム染料、シアニン染料、
ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン色
素、キノンイミン色素、トリフェニルメタン色素、スチ
リル色素、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリ
コン及び硫化カドミウム等が挙げられる。また、本発明
に用いられる電荷輸送材料としては、ピレン化合物、カ
ルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアル
キルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフ
ェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラ
ゾリン化合物、スチリル化合物及びスチルベン化合物等
が挙げられる。
【0017】これらの材料は、適当な結着樹脂に分散あ
るいは溶解することにより用いられるが、かかる結着樹
脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアリレ
ート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、
ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、ポリアリル
エーテル、ポリアセタール、ナイロン、フェノール樹
脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ユ
リア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂及びブチラール
樹脂等が好ましい。更に、反応性のエポキシ、(メタ)
アクリルモノマーやオリゴマーを上述の樹脂に混合後硬
化して用いることも好ましい。これらの中でも、ポリア
リレート、ポリカーボネート及びポリアリルエーテルで
あることが特に好ましい。
【0018】本発明においては、電子写真感光体が感光
層の上に保護層を有していることがより好ましい。保護
層の膜厚は0.01〜20μmであることが好ましく、
特には0.1〜10μmであることが好ましい。保護層
には、前述した電荷発生材料または電荷輸送材料を含有
してもよい。またこの際、フッ素原子あるいはシリコン
原子含有化合物は、少なくとも最表面層である保護層に
含まれる。保護層に用いることのできる結着樹脂として
は、上記の感光層に用いることのできる樹脂と同様の樹
脂が挙げられる。
【0019】本発明に用いられるフッ素原子あるいはシ
リコン原子含有化合物は上記結着樹脂に分散もしくは溶
解することにより用いられるが、分散手段としてはサン
ドミル、ボールミル、ロールミル、ホモジナイザー、ナ
ノマイザー、ペイントシェイカー及び超音波等が挙げら
れる。
【0020】導電性基体と感光層との間に、下引層を設
けてもよい。下引層は主に樹脂からなるが、前記導電性
材料やアクセプター性物質を含有してもよい。下引層を
形成する樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、
ポリアリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブ
タジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピ
レン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリサルホン、
ポリアリルエーテル、ポリアセタール、ナイロン、フェ
ノール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ
樹脂、ユリア樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂及びブ
チラール樹脂等が挙げられる。
【0021】これら各種層は、バーコーティング法、ナ
イフコーティング法、ロールコーティング法、スプレー
コーティング法、浸漬コーティング法、静電コーティン
グ法及び粉体コーティング法等により導電性支持体上に
塗布、形成される。
【0022】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性支持体としては、鉄、銅、ニッケル、アルミニウム、
チタン、スズ、アンチモン、インジウム、鉛、亜鉛、金
及び銀等の金属や合金、あるいはそれらの酸化物やグラ
ファト、導電性樹脂更にはこれらの導電性材料を分散し
た樹脂等が挙げられる。形状は円筒形、ベルト状やシー
ト状のいずれでも良いが適用される電子写真装置によっ
て最も適当な形状であることが好ましい。
【0023】本発明における電子写真装置の概略的構成
を図1〜4に示す。図1において、符号1はドラム状電
子写真感光体、2は転写ドラムを示し、感光体と転写ド
ラムとは、ギア、ベルト等で連動して駆動される場合
と、それぞれ独立した駆動系を有する場合とがある。い
ずれにしても、感光体1と転写ドラム2とは、一色目の
画像に二色目以後の画像を転写時に重ねる必要があるた
め、互いに同期させるための制御を行う。図1の例で
は、三色または四色の現像手段は、感光体に対して回転
移動式となっている。この電子写真装置は、複写機、プ
リンター及びファクシミリ等の出力装置として使用可能
である。
【0024】画像形成の工程は、帯電、露光、現像、転
写、クリーニング、及び除電の順で行うことを基本と
し、これらを順次反復することにより色重ねを行い、カ
ラー画像を再現する。まずコロトロンやスコロトロン等
の帯電器3にて感光体1の表面に電荷を与えた後、読み
取り装置、またはコンピューター等の情報処理、記憶媒
体4から送られてくるデジタル画像信号により制御され
たレーザー、LED及び液晶シャッター等の光源5から
ドット状の微小光像が感光体上に照射される。この光像
は感光体中に電荷のキャリアを発生させ、感光体の表面
電荷を消去することによりドット状の微小な静電潜像を
形成する。前記画像信号は、シアン、マゼンタ及びイエ
ローの三色、またはそれらに黒を加えた四色に色分解さ
れており、それぞれの色に対応した静電潜像が形成され
た後、それぞれの色に対応した現像機6にて順次現像さ
れる。三色または四色の現像手段の配置は、図1に示し
た配置のほか、感光体に対して並べて配置する固定方式
(図2)、横移動方式(図3)、あるいは縦移動方式
(図4)により順次感光体に当接する移動方式等があ
る。本発明はこれらの方式のいずれにも適用することが
できる。
【0025】現像剤により現像された像は、転写手段7
による転写工程で転写紙等の転写材Pに転写される。一
枚の転写材に、三色または四色の像を多重転写するため
に、転写材は転写ドラム2の表面に静電的、または機械
的に固定される。また、多重転写時に各色画像のずれが
ないように、感光体1と転写ドラム2の画像始点及び画
像域は、少なくとも同一画像の同一転写材への多重転写
工程中には必ず同期して制御される。現像剤を感光体か
ら転写材上に転写する転写手段としては、主には現像剤
と反対極性の静電気力により、コロトロン、スコロトロ
ン、導電ブラシ及び導電ローラー等が用いられる。同時
に、加圧による転写効果を付与するために、加圧部材が
併用されることもある。転写ドラム2は、転写材Pを支
持するために、円筒状の枠体に、フィルムやメッシュ等
を円筒状に張ったものが一般的である。かかるフィルム
及びメッシュ等の材質としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリサルホ
ン、ポリアリレート、ポリフェニレンオキシド、ポリイ
ミド、ポリアミド、ナイロン、ポリエチレンオキシド、
ポリスチレン及びポリアセタール等の各種樹脂、及びそ
れらを含むポリマーアロイ等が用いられる。また、フィ
ルム及びメッシュは金属、金属酸化物、グラファト及び
導電性ポリマー等の導電材を含有してもよい。
【0026】転写後の残現像剤は、クリーニング手段8
により除かれる。クリーニング方式としては、装置の省
スペース化にともない、より簡略な装置構成を実現する
ためにも、ブレードクリーニングを採用するのが望まし
い。ブレードクリーニングは、板状のポリウレタン等の
弾性部材を感光体上母線方向に突き当てただけの簡単な
構成をとる。ブレードクリーニングのつき当て方向は、
感光体1の回転方向にブレード先端が向いた順方向、感
光体の回転方向と逆方向にブレード先端が向いたカウン
ター方向、及び感光体とブレードとが垂直な場合等があ
る。また、ブレードは単独ばかりではなく、複数を併用
することもできる。また、補助的にクリーニングブラ
シ、ウェブあるいは磁気ブラシ等を併用してもよい。
【0027】クリーニングされた感光体は次いで前露光
手段9により除電処理される。
【0028】一方、像が転写された転写材Pは、感光体
1から分離されて像定着手段10に達し、ここで像定着
を受けた後、複写物(コピー)として機外へ排出され
る。なお符号11は、転写材Pを保持するトレーを示
す。
【0029】以下、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。
【0030】
【実施例】
[実施例1]酸化スズで被覆された導電性酸化チタン
(重量平均粒径0.4μm)10 部(重量部、以下同
様)、フェノール樹脂前駆体(レゾール型)10部をメ
タノール10部及びブタノール10部の混合溶剤に溶解
した溶液にサンドミルを用いて分散した分散液を、外径
80mm、長さ360mmのアルミニウムシリンダー上
に浸漬塗布法により塗工し、140℃で硬化することに
よって体積抵抗5×109 Ωcm、厚さ20μmの導電
層を形成した。
【0031】次に、下記式で示されるメトキシメチル化
ナイロン(重量平均分子量30,000、メトキシメチ
ル化度約30%)10部
【0032】
【化1】 をイソプロパノール150部に溶解した溶液を、前記導
電層上に浸漬塗布法により塗工し、乾燥することによっ
て厚さ1μmの下引層を形成した。
【0033】次に、下記式で示されるアゾ顔料10部、
【0034】
【化2】 及び下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均
分子量30,000)5部を
【0035】
【化3】 シクロヘキサノン700部に溶解した溶液にサンドミル
を用いて分散した分散液を、前記下引層上に浸漬塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ0.05μ
mの電荷発生層を形成した。
【0036】次に、下記式で示されるトリフェニルアミ
ン10部、
【0037】
【化4】 及び下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均
分子量20,000)10部を、
【0038】
【化5】 モノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン15部の
混合溶剤に溶解した溶液を、前記電荷発生層上に浸漬塗
布法により塗工し、熱風乾燥することによって、厚さ2
0μmの電荷輸送層を形成した。
【0039】次に、フッ化グラファイト微粉末(重量平
均粒径0.23μm,セントラルガラス社製)1部、下
記式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均分子量
80,000)6部、
【0040】
【化6】 及び下記式で示されるパーフルオロアルキルアクリレー
ト−メチルメタクリレートブロック共重合体(重量平均
分子量30,000)0.1部を、
【0041】
【化7】 (nは4〜16の整数を示し、i及びjは共重合比を示
す。)モノクロロベンゼン120部及びジクロロメタン
80部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で
示されるトリフェニルアミン3部
【0042】
【化8】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ5μmの保
護層を形成した。
【0043】得られた電子写真感光体を下記の方法で評
価した。
【0044】[(F+Si)/C] 感光体表面を4cm×4cmの大きさに切りとり、この
サンプルについて、VG社製ESCALAB200−X
型X線光電子分光装置にて表面元素の定量を行った。X
線源としてMgCa(300W)を用い、2mm×3m
mの領域について数オングストロームの深さで測定し
た。得られたチャートを図5に示す。その結果、フッ素
原子が5.2%、シリコン原子が0%、炭素原子が8
1.3%であり(F+Si)/Cは0.064であっ
た。
【0045】[接触角]滴下式の接触角計(協和界面科
学製)により、前記感光体ドラム表面の純水に対する接
触角を測定した。その結果、実施例1の感光体の接触角
は108度と十分低い表面エネルギーであった。
【0046】[転写効率]図1に示した電子写真装置に
感光体を装着し、初期の転写効率を測定した。帯電はマ
イナス極性のスコロトロンを用い、露光は波長787n
mのレーザーを用いた。現像剤は二成分のネガ極性現像
剤を用い、転写は100μmm厚のポリエチレンテレフ
タレートフィルムを介しプラス極性のコロトロンにて行
った。転写効率の測定は、ハーフトーンベタパターンを
単色で出力した際に、転写材に転写された現像剤濃度
と、感光体上に残留した現像剤濃度を反射式マクベス濃
度計で測定した後算出した。ハーフトーンベタパターン
の画像濃度は、転写材上の反射式マクベス濃度測定で
0.80とした。その結果、転写効率は93%と高かっ
た。
【0047】[転写ムラ]図1に示した電子写真装置に
感光体を装着し、四色多重転写後のハーフトーンベタパ
ターン画像を出力した。画像の評価は1000枚連続出
力した後の画像について行なった。尚、計算式は転写さ
れた現像剤濃度/(転写された現像剤濃度+残留した現
像剤濃度)とした。また、ハーフトーンベタパターン画
像の画像濃度は、反射式マクベス濃度計で平均1.20
とした。その結果、均一な画像が得られた。
【0048】[転写中抜け]図1に示した電子写真装置
に感光体を装着し、四色多重転写後の文字パターン画像
を出力した。画像の評価は1000枚連続出力後の画像
について行なった。その結果、1000枚後の文字パタ
ーンにおいても均一な文字パターンが得られた。
【0049】[駆動ピッチムラ]図1に示した電子写真
装置に感光体を装着し、四色多重転写後のハーフトーン
ベタパターン画像を出力した。画像の評価は1000枚
連続出力後の画像について行なった。その結果、100
0枚後のハーフトーンベタパターンにおいても均一なパ
ターンが得られた。
【0050】[色ずれ]図1に示した電子写真装置に感
光体を装着し、四色多重転写後のグレーハーフトーンベ
タパターン画像を出力した。画像の評価は1000枚連
続出力後の画像について行なった。その結果、1000
枚後のグレーハーフトーンベタパターンにおいても均一
な色調パターンが得られた。
【0051】[比較例1]保護層を設けない以外は実施
例1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価した。
【0052】結果を以下に示す。
【0053】[(F+Si)/C]図7からフッ素原子
及びシリコン原子は0%であり、(F+Si)/Cは0
であった。
【0054】[接触角]接触角は82度であった。
【0055】[転写効率]転写効率は86%であった。
【0056】[転写ムラ]部分的に転写抜けしておりガ
サツキの多い不均一画像であった。
【0057】[転写中抜け]図8に示したような文字パ
ターンの輪郭以外の部分が転写不良により抜けてしまう
転写中抜けを生じた。
【0058】[駆動ピッチムラ]画像の感光体回転軸方
向に不規則なスジ状のムラが発生した。
【0059】[色ずれ]部分的に赤みがかったムラが生
じた。この出力画像を顕微鏡で観察したところ、四色の
ドットが重なったドット状画像において、四色のうちマ
ゼンタ画像が50〜90μmずれており、色調ムラはミ
クロな色ずれが原因と判明した。
【0060】[実施例2]実施例1と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層及び電荷発生層
を形成した。
【0061】次に、実施例1で用いたトリフェニルアミ
ンの代りに下記式で示されるトリフェニルアミンを用い
る以外は実施例1と同様にして電荷輸送層を形成した。
【0062】
【化9】 次に、フッ化グラファト微粉末(重量平均粒径0.23
μm,セントラルガラス社製)3部、下記式で示される
ポリカーボネート樹脂(重量平均分子量80,000)
5部、
【0063】
【化10】 及び下記式で示されるパーフルオロアルキルアクリレー
ト−メチルメタクリレートブロック共重合体(重量平均
分子量30,000)0.3部を、
【0064】
【化11】 (nは4〜16の整数を示し、i及びjは共重合比を示
す。)モノクロロベンゼン110部及びジクロロメタン
80部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で
示されるトリフェニルアミン2.5部
【0065】
【化12】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ6μmの保
護層を形成した。
【0066】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は10.2%、
シリコン原子は0%、炭素原子は76.7%であり(F
+Si)/Cは0.13であり、接触角は113度であ
った。また、転写効率は96%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれもなく非常に優れた画像
を得ることができた。
【0067】[実施例3]実施例1と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層及び電荷発生層
を形成した。
【0068】次に、実施例1で用いたトリフェニルアミ
ン10部の代りに下記式で示されるトリフェニルアミン
3部
【0069】
【化13】 及び下記式で示されるトリフェニルアミン7部、
【0070】
【化14】 を用いる以外は実施例1と同様にして電荷輸送層を形成
した。
【0071】次に、フッ化グラファト微粉末(重量平均
粒径0.27μm,セントラルガラス社製)3部、下記
式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均分子量8
0,000)5.5部、
【0072】
【化15】 及び下記式で示されるフッ素原子含有グラフトポリマー
(フッ素含有量27重量%、重量平均分子量25,00
0)0.3部を、
【0073】
【化16】 (m及びnは4〜16の整数を示し、i及びjは共重合
比を示す。)モノクロロベンゼン120部及びジクロロ
メタン80部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下
記式で示されるトリフェニルアミン2.5部
【0074】
【化17】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ4μmの保
護層を形成した。
【0075】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は11.3%、
シリコン原子は0%、炭素原子は75.5%であり(F
+Si)/Cは0.15であり、接触角は114度であ
った。また、転写効率は96%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれもない非常に優れた画像
を得ることができた。
【0076】[実施例4]実施例3で用いたフッ素原子
含有グラフトポリマーの代りに実施例1で用いたパーフ
ルオロアルキルアクリレート−メチルメタクリレートブ
ロック共重合体を用いた以外は実施例3と同様にして、
電子写真感光体を作成し、評価した。
【0077】その結果、フッ素原子は12.2%、シリ
コン原子は0%、炭素原子は73.2%であり(F+S
i)/Cは0.17であり、接触角は115度であっ
た。また、転写効率は95%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれもなく非常に優れた画像
を得ることができた。
【0078】[実施例5]実施例1と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層及び電荷発生層
を形成した。
【0079】次に、下記式で示されるトリフェニルアミ
ン3部、
【0080】
【化18】 下記式で示されるトリフェニルアミン7部、
【0081】
【化19】 及び下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均
分子量25,000)10部を、
【0082】
【化20】 モノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン15部の
混合溶剤に溶解した溶液を、前記電荷発生層上に浸漬塗
布法により塗工し、熱風乾燥することによって、厚さ2
0μmの電荷輸送層を形成した。
【0083】次に、テトラフルオロエチレン−ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体微粉末(モノマー比 テトラ
フルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン=3/
7、乳化重合ファインパウダー、重量平均粒径0.32
μm,重量平均分子量約600,000)3部、下記式
で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均分子量10
0,000)5.5部、
【0084】
【化21】 及び下記式で示されるパーフルオロアルキルアクリレー
ト−メチルメタクリレートブロック共重合体(重量平均
分子量30,000)0.3部
【0085】
【化22】 (nは4〜16の整数を示し、i及びjは共重合比を示
す。)モノクロロベンゼン100部及びジクロロメタン
70部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で
示されるトリフェニルアミン2.5部
【0086】
【化23】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ5μmの保
護層を形成した。
【0087】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は9.5%、シ
リコン原子は0%、炭素原子は80.5%であり(F+
Si)/Cは0.12であり、接触角は112度であっ
た。また、転写効率は96%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれもない非常に優れた画像
を得ることができた。
【0088】[比較例2]実施例1と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層及び電荷発生層
を形成した。
【0089】次に、下記式で示されるトリフェニルアミ
ン10部、
【0090】
【化24】 及び下記式で示される構造のポリカーボネート樹脂(重
量平均分子量25,000)10部を、
【0091】
【化25】 モノクロロベンゼン50部及びジクロロメタン15部に
溶解した溶液を、前記電荷発生層上に浸漬塗布法により
塗工し、熱風乾燥することによって、厚さ20μmの電
荷輸送層を形成した。
【0092】次に、フッ化グラファト微粉末(重量平均
粒径0.27μm、セントラルガラス社製)0.3部、
下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重量平均分子
量80,000)6.4部、
【0093】
【化26】 及び下記式で示されるパーフルオロアルキルアクリレー
ト−メチルメタクリレートブロック共重合体(重量平均
分子量30,000)0.03部を、
【0094】
【化27】 (nは4〜16の整数を示し、i及びjは共重合比を示
す。)モノクロロベンゼン120部及びジクロロメタン
80部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で
示されるトリフェニルアミン3.2部
【0095】
【化28】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ5μmの保
護層を形成した。
【0096】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は0.83%、
シリコン原子は0%、炭素原子は85.5%であり(F
+Si)/Cは0.0097であり、接触角は83度で
あった。また、転写効率は87%で、転写ムラ、転写中
抜け、駆動ピッチムラ及び色ずれが発生した。
【0097】[実施例6]実施例1と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層、電荷発生層及
び電荷輸送層を形成した。
【0098】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(重量平均粒径0.29μm、東芝シリコーン社
製)1部、下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重
量平均分子量80,000)6部、
【0099】
【化29】 及び下記式で示されるポリジメチルシロキサンメタクリ
レート−メチルメタクリレートブロック共重合体(シリ
コン含有量22重量%、重量平均分子量50,000)
0.1部を、
【0100】
【化30】 (nは正の整数を示し、i及びjは共重合比を示す。)
モノクロロベンゼン120部及びジクロロメタン80部
の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で示され
るトリフェニルアミン3部
【0101】
【化31】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ3μmの保
護層を形成した。
【0102】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。
【0103】[(F+Si)/C] X線光電子分光測定により得られたチャートを図6に示
す。その結果、フッ素原子は0%でシリコン原子が1
0.2%で炭素原子が62.3%であり、(F+Si)
/Cは0.16であった。
【0104】[接触角]接触角は107度であった。
【0105】[転写効率]転写効率は92%であった。
【0106】[転写ムラ]実施例1と同様均一な画像が
得られた。
【0107】[転写中抜け]実施例1と同様均一な文字
パターンが得られた。
【0108】[駆動ピッチムラ]実施例1と同様均一な
パターンが得られた。
【0109】[色ずれ]実施例1と同様均一な色調パタ
ーンが得られた。
【0110】[実施例7]実施例2と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層、電荷発生層及
び電荷輸送層を形成した。
【0111】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(重量平均粒径0.29μm、東芝シリコーン社
製)3部、下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重
量平均分子量80,000)4部、
【0112】
【化32】 及び下記式で示されるポリジメチルシロキサンメタクリ
レート−スチレンブロック共重合体(シリコン含有量2
2重量%、重量平均分子量60,000)0.3部を、
【0113】
【化33】 (nは正の整数を示し、i及びjは共重合比を示す。)
モノクロロベンゼン120部及びジクロロメタン80部
の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で示され
るトリフェニルアミン2.5部
【0114】
【化34】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ3μmの保
護層を形成した。
【0115】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は0%でシリコ
ン原子が15.1%で炭素原子が58.1%であり、
(F+Si)/Cは0.26であり、接触角は110度
であった。また、転写効率は94%で、転写ムラ、転写
中抜け、駆動ピッチムラ及び色ずれもない非常に優れた
画像を得ることができた。
【0116】[実施例8]実施例3と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層、電荷発生層及
び電荷輸送層を形成した。
【0117】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(重量平均粒径0.29μm、東芝シリコーン社
製)3部、下記式で示されるポリカーボネート樹脂(重
量平均分子量80,000)4部、
【0118】
【化35】 及び下記式で示されるシリコン原子含有グラフトポリマ
ー(重量平均分子量35,000)0.35部を、
【0119】
【化36】 (m及びnは正の整数を示し、i,j及びkは共重合比
を示す。)モノクロロベンゼン120部及びジクロロメ
タン80部の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記
式で示されるトリフェニルアミン2.5部
【0120】
【化37】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ3.5μm
の保護層を形成した。
【0121】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は0%でシリコ
ン原子は16.3%で炭素原子は57.3%で(F+S
i)/Cは0.28であり、接触角は110度であっ
た。また、転写効率は94%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれもない非常に優れた画像
を得ることができた。
【0122】[実施例9]実施例8で用いたシリコン原
子含有グラフトポリマーの代りに実施例6で用いたポリ
ジメチルシロキサンアクリレート−メチルメタクリレー
トブロック共重合体を用いた以外は実施例8と同様にし
て、電子写真感光体を作成し、評価した。
【0123】その結果、フッ素原子は0%、シリコン原
子は15.6%、炭素原子は58.5%で(F+Si)
/Cは0.27であり、接触角は110度であった。ま
た、転写効率は94%で、転写ムラ、転写中抜け、駆動
ピッチムラ及び色ずれもない非常に優れた画像を得るこ
とができた。
【0124】[比較例3]比較例2と同様にして、アル
ミニウムシリンダー上に導電層、下引層、電荷発生層及
び電荷輸送層を形成した。
【0125】次に、真球状三次元架橋ポリシロキサン微
粒子(重量平均粒径0.29μm、東芝シリコーン社
製)0.5部及び下記式で示されるポリカーボネート樹
脂(重量平均分子量80,000)4部を
【0126】
【化38】 モノクロロベンゼン120部及びジクロロメタン80部
の混合溶剤に分散及び溶解した溶液に、下記式で示され
るトリフェニルアミン2.5部
【0127】
【化39】 を溶解した溶液を、前記電荷輸送層上にスプレー塗布法
により塗工し、乾燥することによって、厚さ3μmの保
護層を形成した。
【0128】得られた電子写真感光体を実施例1と同様
にして評価した。その結果、フッ素原子は0%でシリコ
ン原子は0.53%で炭素原子は83.3%で(F+S
i)/Cは0.0064であり、接触角は82度であっ
た。また、転写効率は84%で、転写ムラ、転写中抜
け、駆動ピッチムラ及び色ずれが発生した。
【0129】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、転写が良
好で、常に優れた画像が得られる電子写真装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に用いた電子写真装置の構成の概略を
示す図である。
【図2】本発明に用いることのできる電子写真装置の構
成の概略を示す図である。
【図3】本発明に用いることのできる電子写真装置の構
成の概略を示す図である。
【図4】本発明に用いることのできる電子写真装置の構
成の概略を示す図である。
【図5】実施例1で作成した電子写真感光体をX線光電
子分光測定することにより得られたチャートを示す図で
ある。
【図6】実施例6で作成した電子写真感光体をX線光電
子分光測定することにより得られたチャートを示す図で
ある。
【図7】比較例1で作成した電子写真感光体をX線光電
子分光測定することにより得られたチャートを示す図で
ある。
【図8】転写中抜けが生じた画像の例を示す図である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 転写ドラム 3 帯電器 4 情報処理、記憶媒体 5 光源 6 現像手段 7 転写手段 8 クリーニング手段 9 前露光手段 10 像定着手段 11 トレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒匂 春海 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 雨宮 昇司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山上 雅昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−144551(JP,A) 特開 昭63−249152(JP,A) 特開 平2−236559(JP,A) 特開 昭61−189559(JP,A) 特開 昭63−61255(JP,A) 特開 平2−118667(JP,A) 特開 平3−37672(JP,A) 特開 平2−52363(JP,A) 特開 昭63−73267(JP,A) 特開 平4−24665(JP,A) 特開 平4−20920(JP,A) 特開 平3−259168(JP,A) 特開 平3−216617(JP,A) 特開 平3−210579(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/147 504 G03G 5/147 502

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体、該電子写真感光体を帯
    電するための帯電手段、該帯電された電子写真感光体を
    露光することによってドット状の静電潜像を形成するた
    めの光源、該ドット状の静電潜像を現像するための現像
    手段、該現像された画像を転写材に転写するための転写
    手段及び該転写材に転写された画像を定着するための
    着手段を有する電子写真装置において、 該電子写真感光体の表面層が結着樹脂、該結着樹脂に
    相溶性を有さないフッ素原子あるいはシリコン原子含有
    化合物粒子、及び該結着樹脂に相溶性を有するフッ素原
    子あるいはシリコン原子含有化合物を含有し、X線光電
    子分光測定における該表面層中の炭素原子と、フッ素原
    子及びシリコン原子の割合(F+Si)/Cが0.01
    〜1.0であり、 該転写手段が多重転写手段であり、該定着手段が 該転写手段によって転写材に多重転写され
    た画像定着するための定着手段であることを特徴とす
    る電子写真装置。
  2. 【請求項2】 表面層が結着樹脂、該結着樹脂に相溶性
    を有さないフッ素原子含有化合物粒子、及び該結着樹脂
    に相溶性を有するフッ素原子含有化合物を含有し、炭素
    原子とフッ素原子の割合F/Cが0.01〜1.0であ
    る請求項1記載の電子写真装置。
  3. 【請求項3】 表面層が結着樹脂、該結着樹脂に相溶性
    を有さないシリコン原子含有化合物粒子、及び該結着樹
    脂に相溶性を有するシリコン原子含有化合物を含有し、
    炭素原子とシリコン原子の割合Si/Cが0.01〜
    1.0である請求項1記載の電子写真装置。
  4. 【請求項4】 電子写真感光体が導電性支持体上に感光
    層を有し、表面層が感光層である請求項1記載の電子写
    真装置。
  5. 【請求項5】 電子写真感光体が導電性支持体上に感光
    層を有し、感光層上に保護層を有し、表面層が保護層で
    ある請求項1記載の電子写真装置。
  6. 【請求項6】 化合物粒子の重量平均粒径が0.01〜
    0.35μmである請求項1記載の電子写真装置。
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