JP3389365B2 - 青果物選別に用いるフリートレー及びこれを用いた青果物の選別装置及び搬送方法 - Google Patents

青果物選別に用いるフリートレー及びこれを用いた青果物の選別装置及び搬送方法

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JP3389365B2 JP06046895A JP6046895A JP3389365B2 JP 3389365 B2 JP3389365 B2 JP 3389365B2 JP 06046895 A JP06046895 A JP 06046895A JP 6046895 A JP6046895 A JP 6046895A JP 3389365 B2 JP3389365 B2 JP 3389365B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物の選別に用いる
フリートレー、詳しくは一つのトレーに青果物を平置き
式に多数載せて青果物の選別作業に利用される青果物多
収容型のフリートレー及びこれを用いた青果物の選別装
置及び搬送方法に関する。
【0002】
【従来技術】青果物を選別して箱詰め包装し出荷する選
果場においての工程(選別ライン)は、一般に、荷受け
(青果物の選果場への入荷)−選別のための計測−仕分
け−箱詰め、という作業手順で構成されており、古くは
生産者から選果場に送り込まれる青果物を作業者の目視
による等級判定と、機械的,電気的手段等による重量,
大きさ等の階級判別を行ない、これらの等級別,階級別
の判定結果に基づいて選別仕分け、箱詰等の作業を行な
っていた。しかし、近時においては作業者の熟練度によ
る判定誤差をなくすためや、省力化による経費節減等、
更には青果物の等級,階級を測定,判定する装置性能の
向上等もあって、目視判定によらない機械化、自動化し
た青果物の等級判別を含む自動選別装置や、更に箱詰ま
で自動化した装置も広く普及するようになってきてい
る。なお本明細書の以下の説明に置いて「等階級選別」
という場合は、階級,等級の双方のみならずいずれか一
方のみの場合も含む。
【0003】自動化した選別を行なう従来方式の装置と
しては、所定のラインに沿って無端回動するように設け
られているバケットチェンコンベアの各バケットに、コ
ンテナに20kgとか30kgバラ積みした状態で生産
者から搬入される青果物を作業者が一つづつ載せ、コン
ベア搬送路途中の一又は複数の位置に設けた計測装置に
より、例えば大きさ,重量等の階級要素や、表面の傷の
有無,色等の表面等級要素、糖度,熟度,内部空洞等の
内部等級要素の計測、及びこの計測結果に基づいて所定
位置でバケットを転動ないし傾斜させて青果物を排出す
る選別仕分けの作業を行なういわゆるバケットコンベア
式の自動選別装置が知られている(実公昭62−387
89号公報、特公平2−34674号公報)。また仕分
け後の青果物を箱詰する自動箱詰装置についても従来か
ら種々提案されている(特開昭62−158622号
、実公平6−3769号公報)。
【0004】しかしこの方式の選別装置は、バケットの
転動や傾斜で青果物を排出するのでリンゴやトマトなど
のように傷み易い青果物の選別には適してないという問
題がある。
【0005】このバケットコンベア式に代わるものとし
て、例えば平面円形をなしかつ中央部が窪んだ台座型の
トレー(一般に「フリートレー」という)に青果物を各
一個宛載せ、これを一列で搬送するコンベアに対しては
フリーな状態で搬送させながら所定の計測位置で目視で
等級評価し、あるいは上記と同様の各階級要素,等級要
素を自動計測して、この計測結果に基づいて青果物を所
定位置でトレーごと選別仕分けラインの分岐コンベアに
排出するいわゆるフリートレー式の自動選別装置が知ら
れている(特開平3−229679号公報,特開平4−
322778号公報)。またこのフリートレーとの関係
で、例えば、等級要素の計測のためにビデオカメラ等の
撮像手段によって青果物の上面のみならず側面も同時に
撮像できる光学系を用いるとかの工夫された計測装置も
従来から種々提案されている。このフリートレー式の選
別によれば、トレーが搬送コンベアとは切り離されたも
のであるためコンベアの搬送速度に規制されずに青果物
をトレーに載せる作業を行なうことができ、またトレー
ごと分岐コンベアに排出する仕分けを行なうので青果物
を傷める虞れが少ないという利点がある。
【0006】このフリートレー式の選別仕分けに用いら
れる従来のフリートレーは、リンゴや桃などの球形果実
を例にしていえば、上記のように平面円形の台座型をな
していてかつその上面中央部を逆円錐形状に窪んだ構造
とすることで、一つの果実を安定に担持できるように設
けられたものが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、荷受け−フ
リートレーへの搭載−選別のための計測−仕分け−箱詰
めという作業手順により大量に搬入される青果物を選別
仕分け処理する上記フリートレー式選別にあっては、仕
分け処理能力を上げるために一条の選別ラインのスピー
ドを計測処理可能な速度まで上げてランク(等階級選別
要素に基づいて判定した選別の順位)付けした青果物を
ランク別の分岐コンベアにトレーごと排出して箱詰めす
る作業を基本とするため、荷受け部から箱詰め部までと
これを荷受け部に戻すラインを循環することを考慮した
十分な数(更には予備分までを含めた数)の大量のフリ
ートレーが必要であり、またこのような大量のフリート
レーを高速で搬送させながら適宜のステージで階級要素
や等級要素を計測し、その計測結果に基づいて判定した
ランク別に各ランク別分岐コンベアに排出するものであ
るから、分岐コンベアにトレーを排出する装置も全トレ
ーに対して行う稼働頻度の高いものとなり、また排出さ
れた全トレーを集合させて再び一列に整列して選別ライ
ンに供給するために複雑なハンドリング手段が必要にな
るなど、設備全体や個々の装置に対する様々な制約があ
る。このためこのような様々な制約の下で選別作業をよ
り効率化して処理能率を向上させることや、設備の簡易
化や低廉化を図ることは容易ではなかった。
【0008】しかし処理効率の向上、設備,装置の簡易
化,低廉化という一般的,普遍的課題は上記選別装置に
おいても同様に求められている。
【0009】これらのことから、本発明者は、上記のフ
リートレー方式の利点を生かしつつ、ランク付けした青
果物をランク別の分岐コンベアにトレーごと排出すると
いう従来技術の基本思想を再検討し、これとは異なる発
想に基づいて簡易かつ小型で低廉化に適した設備を提供
できる本発明を開発するに至ったものである。
【0010】本発明を開発するに至ったのは、青果物の
選別仕分けの基本原理に注目したことに基づく。すなわ
ち、「青果物の選別仕分け」は、様々なランクのものが
混在した中で各青果物を個々にランク付けすること、及
びランク付けされた青果物をその混在した中から分けて
取出すこと、の二つを基本原理とする。そして上記した
従来のフリートレー式選別仕分け方法は、一つのトレー
に一つの青果物を載せる態様をとることで「混在した中
から特定ランクの青果物を取出す」のに適する方法を採
用した方式と言える。しかし上記した「青果物のランク
付け」のためにはこの一トレー一青果物搭載の態様は必
ずしも必要でなく、むしろ一つのトレーに多数の青果物
が載っているようにすればトレー毎に行なう計測などの
取り扱い工程数は大幅に削減できる可能性があることに
本発明者は注目した。
【0011】本発明はまさにこのような観点からなされ
たものである。すなわち、仕分け段階において多数の青
果物を載せたフリートレーから所定ランクの青果物を随
意に取出す手段を用いることで、複数の青果物を一括計
測する取り扱い方式を可能とし、裏返して言えば、この
ことにより選別仕分けのライン中で青果物を一つ一つハ
ンドリングすることをやめて、取り扱い工数の大幅削
減、使用トレー数の大幅低減、ひいては設備の費用負担
の大幅軽減を実現できる新規なフリートレーを開発した
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】上記した本発明
の目的を実現する構成は、請求項1〜5に記載した構成
を有するところにある。
【0013】本発明のフリートレーは、青果物を大き
さ,重量,サイズ,形状等のいわゆる階級要素(階級判
定要素)、及び/又は熟度,色,糖度,傷有無等のいわ
ゆる等級要素(等級判定要素)に基づいて判定したラン
ク(順位)に分けて選別する作業に際して、青果物をコ
ンベア上で搬送する容器として使用されるものであり、
対象となる青果物は何ら限定されない。代表的なものを
挙げれば、ナス,キュウリ等の長物そ菜類、トマト等の
球形そ菜類等、リンゴ,モモ,ミカン等の果物類等、種
々の青果物の選別に用いられる。
【0014】本願の請求項1に係る発明は、青果物を載
せる複数の青果物収容区画の各底部に、載置する青果物
の載置部外形に略合致した座部と、該各座部を上下方向
に貫通する所定形状の貫通開口とを有する青果物選別に
用いるフリートレーであって、選果装置の搬送手段に載
せられて計測部へ向けて搬送される際に、該計測部に近
づくにしたがって、前記貫通開口を下方から上方に向け
て貫通し、前記座部に載置されている青果物を上方に持
ち上げるフランジに対し、前記貫通開口を略同形状に形
成すると共に、該フランジの位置に合わせて形成したこ
とを特徴とするものである
【0015】上記において青果物収容区画(以下「収容
区画」,「区画」と略記する場合がある)を複数有する
というのは、青果物の種類,大きさなどにもよるが、少
なくとも2個以上、スイカなどの大型球形青果物にあっ
ては好ましくは2〜4個程度、モモやリンゴ,トマト等
の比較的小型の球形青果物にあっては好ましくは16個
以上、より好ましくは16〜25個程度、ナス,キュウ
リ等の長物青果物にあっては好ましくは10個以上、よ
り好ましくは16〜20個程度の区画を有することをい
うが特に限定されるものではない
【0016】フリートレーは、一般的には、プラスチッ
ク製材料により形成されて、有底で上方開放の立方体,
直方体形状の箱型構造に設けられ、上方から青果物を載
置でき、取出しできる収容区画を有するように形成され
る。複数の収容区画は仕切りにより隣接区画の空間を区
分するように設けたものを好ましく例示できる。なお本
発明のフリートレーはこれに限定されるものではなく、
収容区画を仕切っているものであればトレー全体が皿
型,平板型などの形状をなすものであっても本発明の目
的を達成できるものであればよい。
【0017】上記収容区画は、一つの青果物を載せる空
間をいい、球形果実を対象とする場合には上述した立方
体,直方体形状の箱型構造のトレーでは内部を隔壁によ
り仕切った各空間として形成され、また、座を設けてい
るので、対象とする青果物の形状等にもよるが、特に球
形青果物については各区画内に青果物を安定に担持す
ことができさらに区画を仕切る上記隔壁等を省略す
ることもできる。
【0018】以上のようなフリートレーを用いること
で、一つのフリートレーに多数の青果物を載せる青果物
多収容型の態様が得られる。そしてこのフリートレーを
用いることで、入荷される大量の青果物を選別仕分け処
理するのに必要なトレー数は、単位時間あたりの青果物
選別仕分けの処理個数が同程度であれば従来方式に比べ
て数分の1〜数十分の1に削減でき、トレー数を同程度
用いれば青果物の選別仕分けの処理効率を大幅に向上さ
せることができる。また、逆に処理効率を同一とするな
らばこのトレーを扱うハンドリング手段の速度、稼働頻
度等を低く抑えることができ、ハンドリングにかかわる
装置のコストを大幅に削減することができる。しかも、
下方から所定形状のフランジを略同形状の貫通開口を通
して上動挿入させることで青果物をトレー上方にリフト
アップさせ、計測部における照明装置,撮像カメラによ
る照明,撮像を容易化する。
【0019】上記請求項2に記載したフリートレーの特
徴は、記複数の青果物収容区画を、縦方向(搬送方
向)、横方向(搬送方向に直角な左右方向)に複数列に
設けたという構成をなすところにある。
【0020】本発明のフリートレーは、収容区画の複数
を縦方向に一列に有するものであってもよいが、横に2
列あるいは3列ないしそれ以上に設けることもできる。
このようにすることで実質的に選別ライン数(コンベア
の条数)を複数設けた設備と同様の高い効率で選別仕分
け処理ができるという利点が得られる。また収容区画を
横に2列または3列に設けたトレーを用いると共に、青
果物を目視で等級判定した作業者が、2列の場合には例
えば右列に秀、左列に優、更に3列の場合には中央の列
に良の青果物を載せるような判定結果に基づく載せ位置
の選択(以下これを「トラッキング載せ」という)を行
うように使用することもできる。これによれば所定の列
には常に同じ等級の青果物が載っているので、後段に配
置されてフリートレーから青果物を取出す手段や箱詰め
手段に、構成の簡易な装置を用いられるとか、仕分け制
御の単純化を実現できるなどの利点が得られる。
【0021】以上の種々の構成のフリートレーは、バラ
積みコンテナで搬入された多数の青果物を、選果場にお
いて準備された該フリートレーの各収容区画に作業者が
載せて、コンベア上を搬送させて行なう選別仕分けに有
効に用いられる。この方式ではフリートレーは選果場内
で循環して再使用される。
【0022】請求項に記載したフリートレーの特徴
は、以上述べた選果場のコンベアに乗せて青果物を搬送
する種々の構成のフリートレーを、更に、生産者が各収
容区画に青果物を収容した状態でトレーを段積みし、こ
れを段積み状態で選果場に搬入する搬送容器として使用
し、更に上記コンベア上で搬送させる容器としてそのま
ま使用し、かつこの搬送態様に適するように、トレー段
積み状態で上のフリートレーが下のフリートレーに収容
した青果物と干渉しない構造に設けたところにある。
【0023】このようにすれば、生産者が青果物をフリ
ートレーに載せた後は、このフリートレーを取り扱うだ
けで青果物に直接触れることなく選別仕分けのための搬
送コンベアに乗せることができると共に、定型のフリー
トレーを取り扱うので手作業でなく装置を用いた自動的
なトレー(青果物)の搬入受け入れ手段や、段積みをバ
ラしてコンベアに乗せる作業の自動化装置が使用可能と
なり、選果作業の全体あるいは部分的な無人化,自動化
も実現可能となる。
【0024】なお、このトレーには、段積み状態を安定
にするのに適した上下方向の嵌合部,係合部を例えばト
レーの下縁部,上縁部に対応して設けることが好まし
い。
【0025】以上の種々の構成を必要に応じ採用して構
成される上記フリートレーには、更に以下のような構成
を付加することもできる。
【0026】すなわち、フリートレーを用いて行なう青
果物の選別仕分けにおいては、個々の青果物について行
なった等階級判定の結果のランク付けで該青果物を仕分
けるので、コンベア上を搬送される個々の青果物とその
選別情報(等階級のランク情報)を一対一にリンク(対
応)して把握しておかなければ、後段の選別仕分けのた
めの取出しや箱詰めの装置でこの情報を利用できない。
このような対応関係の把握のために、例えばコンベア上
を搬送されるフリートレーが所定位置を通過した数を記
憶することで青果物の特定とその選別情報の対応を把握
することも考えられる。しかし各フリートレーにバーコ
ード,番号等の識別標識を設けて、これをバーコードリ
ーダ等のトレー識別情報検出手段により検出するように
すれば、フリートレーをランダムに搬送してもこの識別
標識の読取りで個々のフリートレーを確実に識別できる
のでより好ましい。またフリートレーの識別機能だけで
なく載せ位置の識別機能も情報として併せて管理できる
ように設けておけば、個々の青果物を確実に特定でき
る。なおトレー内の載せ位置情報(フリートレーのどの
位置に載っている青果物であるかの番地情報)は、トレ
ーを撮像し画像情報の処理により位置情報を得る方式、
トレー内の各区画位置の近傍に番地を示す記号(例えば
二列の場合に左右を示すR,Lの記号と何番目かを示す
数字の組合せ等)を記しこの記号の読取りにより位置情
報を得る方式、更には定型のトレーを常に一定の姿勢で
搬送させて送り方向の先頭側から常に一定順序の番号付
けをして位置情報とする方式等いずれの方式も採用でき
る。
【0027】このように、本発明の上記トレーには、個
々のトレーを識別するためのバーコードなどの識別標識
をトレーの表面,側面など適宜の位置に設け、更に青果
物多収容型の態様となる本発明のトレーにあっては載せ
位置情報を示す標識を各青果物収容区画の夫々の近傍に
設ける構成などが好ましいものとして推奨される。
【0028】また上記バーコード等の識別標識には、他
の情報を併せて含ませておくこともでき、この一例とし
て例えば、生産者が青果物を搬入する際のコンテナとし
てこのトレーを利用する場合には生産者を特定する情報
等をこの識別標識に含ませておくことができる。この生
産者情報は選別仕分けの情報や代価の清算のための情報
などとして利用できる。
【0029】また、本発明の上記トレーは、青果物の計
測の際に、カメラ等の撮像装置を用いる場合、少なくと
もその上面は光がほとんど反射しない艶消しの黒または
暗色とすることが好ましい。
【0030】請求項に記載の発明の特徴は、段積み時
に上のフリートレーが下のフリートレーに収容した青果
物と干渉しない構造を有する上記フリートレーを使用し
て、生産者が、各収容区画に青果物を収容したトレーを
段積みして選果場に段積みトレーを搬入すると共に、選
果場においてはこの段積みフリートレーをバラして一つ
づつコンベア上で青果物を搬送する容器として使用する
ようにした青果物の搬送方法にある。
【0031】この搬送方法は、上記した段積み可能のフ
リートレーを用い、かつ例えばフリートレー搬送用のコ
ンベアと、該フリートレーの識別情報や載せ位置情報に
基づいて個々の青果物を他と区別して特定するための青
果物の識別手段と、上記コンベアの搬送径路途中に設け
られて、青果物の等階級判定要素(選別要素)を計測す
る選別要素計測手段と、上記青果物の識別手段と当該青
果物についての選別要素計測手段による計測結果とに基
づいて、各青果物の選別仕分けのランクを決める演算手
段を備えたコンピュータからなる判定手段と、上記選別
要素計測手段よりもコンベア搬送の下流位置に設けられ
て、上記判定手段で決められた選別仕分けのランク別に
青果物をフリートレーから取出して仕分け位置に移載す
る仕分け手段、あるいは梱包容器に詰める一又は複数の
装置を有する仕分け梱包手段とを備えた構成の装置を用
いて実施できる。
【0032】上記コンベアはベルト式,ローラ式などフ
リートレーを自由に載置して搬送できるものであればそ
の形式、構造、条数などは特に限定されない。
【0033】等階級を選別する選別要素の計測手段は、
従来から知られている種々のものを用いることができる
が、本発明においては青果物を一つのフリートレーに多
数収納して搬送するという従来にない搬送形態を採用し
ていることから、センサーカメラ,ビデオカメラ等の光
学的撮像手段と、その撮像情報に基づいて青果物の大き
さ、色、表面の傷有無、糖度、熟度等を解析する種々の
演算手段(コンピュータ及びプログラム)等とを組み合
わせて構成したものが特に好ましく用いられる。なお、
目視による等級判定を併せて行なうようにしてもよい。
【0034】上記判定手段は、例えば選別要素計測手段
により計測された選別要素情報と各青果物の位置情報と
によって、各フリートレーに載せられた個々の青果物の
選別仕分けランクが、コンピュータに設けた判定演算部
により、予め定めた基準に基づいて例えば2L,L,
M,S等の大きさによる階級と、秀,優,良,可等の等
級とで分類して決められる。
【0035】トレーからの青果物の取出し、梱包などの
仕分け作業は、選別情報によって決まる所定の仕分けラ
ンクに青果物を分ける作業と、分けられた青果物を梱包
容器に収容する梱包作業とからなるが、青果物多収容型
の本発明のフリートレーを用いる仕分け作業にあって
は、トレー内の特定ランクの青果物を選別情報に従って
取出して他と分ける作業とこれを例えば箱詰めする梱包
作業とを同時に行なうようにすることがよい。したがっ
て上記青果物の仕分け手段は、上記判定手段で決められ
た選別仕分けランク(分類)の選別情報を受けて、所定
の青果物をフリートレーから取出すように設けられる。
この仕分け手段は、仕分ける青果物をフリートレーから
一つづつ取出すようにすることも可能であるが、本発明
が青果物多収容型のフリートレーを用いるものであるこ
とから、同一トレー内に存在する同一仕分けランクの青
果物を一度に取出す方式とすることが好ましい。このよ
うな取出し手段として具体的には、青果物を吸引吊持す
る吸引チャックを多数有する上下動及び水平移動が可能
な吸引式取出し装置を特に好ましいものとして挙げるこ
とができる。この吸引式取出し装置は、一台を用いて複
数の仕分けランクの回数だけ複数回動作させることもで
きるが、処理効率向上の上からは、コンベアに沿って個
々の仕分けランク専用の吸引式取出し装置を設けること
が好ましく、このようにすれば、吸引式取出し装置をそ
のまま青果物の箱詰装置として兼用できる利点がある。
すなわち、個々の仕分けランク専用の吸引式取出し装置
によりフリートレーから取出した青果物を、近傍に準備
されている梱包箱や袋に直接収納させるようにして、所
定の等階級に仕分けされた青果物の梱包を作ることがで
きるからである。
【0036】本発明のフリートレーを段積み型とし、選
果場に青果物を搬入するためのコンテナとして兼用使用
する構成においては、フリートレーを搬送するコンベア
の始端部に、多数が段積み状態になっている青果物多収
容型のフリートレーを自動的に順次一つづつ上記コンベ
アに載せる段バラシ装置を設けることが好ましく、また
コンベアの終端部には、青果物がすべて取出された空の
トレーを自動的に所定数段積みする段積み手段を設ける
ことが好ましい。これによって作業の自動化が一層有利
となる。
【0037】本発明のフリートレーは更に、搬送コンベ
アの途中に、個々の番地を認識できるトレー収容棚を多
数備えた倉庫を設けて、青果物の等階級判定要素(選別
要素)、あるいは演算後の選別情報、及びトレー識別情
報を検出済とした青果物搬送用のフリートレーを、この
倉庫の各収容棚に各一個宛収容させて一時貯留する方式
の青果物搬送用容器としても好ましく用いられる。一時
貯留したフリートレーはその後上記収容棚の番地情報,
青果物の選別情報,トレーを識別する情報のなかから選
択した少なくともいずれか一つを検索項目として、この
検索項目に該当する青果物を載せたトレーを該倉庫から
仕分け作業を行なうコンベアに搬出させることができ
る。
【0038】この方法によれば、等階級判定要素の計測
済の青果物を倉庫に一時貯留するので、青果物が選果場
に入荷してから所定の選別情報を求めるために等階級判
定要素を計測する作業と、選別情報によりランク付け
(順位付け)された青果物をランク別に梱包する作業と
をきりはなすことができて、後段の仕分け梱包作業を、
機械化,自動化した技術を利用して例えば長時間の自動
化運転(例えば終夜自動運転)を可能にできるからであ
る。
【0039】この方法においては、倉庫の収容棚に搬入
した各トレー上の青果物についての選別情報や、各トレ
ーが収容されている収容棚の番地情報、各トレーを識別
するための情報(トレー識別情報)を利用して適宜の優
先処理が実行できる。優先処理の具体例としては、例え
ば、選果場に搬入される青果物が単一品目でなく複数の
品目(例えば、キュウリとナス)の場合や同じ品目の中
の異なる品種(リンゴの富士と紅玉)の場合であって
も、これらの品目や品種の情報を例えばトレー識別情報
と共にコンピュータに登録しておけば、品目キュウリを
検索項目としてトレーを搬出させる優先処理、あるいは
品種紅玉を検索項目としてトレーを搬出させる優先処
理、などができ、また更に、選果場に入荷した時間情報
や生産者情報をトレー識別情報と共にコンピュータに登
録しておけば、最先入荷青果物の優先処理もできるし、
同時入荷された青果物を区別せずに生産者別の選別仕分
け梱包処理ができるなどの例を挙げることができる。な
お、優先処理することに利用される検索項目は上記のも
のに限定されるものではなく、例えばトマト等において
の小粒優先処理とか、熟度が進んだもの(完熟もの)優
先処理、着色度の高いもの優先処理など、要望に応じた
個別情報を管理することで実行できる。また検索項目と
して計測した等階級判定要素(選別要素)に基づいて判
定した青果物の選別情報を用いる場合としては、例えば
ある特定ランクの青果物の数が多いものから順次に搬出
させて仕分け梱包処理する場合を例示することができ
る。
【0040】収容棚の番地情報,青果物の選別情報,ト
レーの識別情報のうちから選択する検索項目は上記のよ
うな夫々一例的に説明したものに限定されないことは当
然であり、適宜必要に応じた情報を検索項目とすること
ができる。また、本願の請求項5に係る発明は、請求項
1から3のいずれかに記載のフリートレーを計測部に向
け搬送手段により搬送し、該計測部での計測結果に基づ
いて仕分区分が判定された青果物を仕分けする青果物の
選別装置であって、前記フリートレーが前記搬送手段に
載せられて計測部へ向けて搬送される際に、該計測 部に
近づくにしたがって、前記貫通開口を下方から上方に向
けて貫通し、前記座部に載置されている青果物を上方に
持ち上げるフランジと、前記フランジが上端部に設けら
れ、前記フリートレーと共に移動する杆と、前記杆を前
記フリートレーに同期して移動させる移動コンベアと、
前記杆の下端部と当接し、前記杆が前記計測部に近づく
に従って前記フランジを上方に移動させるガイドレール
を有することを特徴とする。請求項5に係る発明では、
計測部に向かって移動するフリートレー上の青果物を計
測部に近づくに従ってフランジで青果物をトレー上方に
リフトアップさせることができるので、計測部における
照明装置,撮像カメラによる照明,撮像を容易化する。
【0041】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例により更に説
明する。
【0042】前提例1 図1は本発明の前提となる技術を示す前提例1に係る
レー1を示し、このトレー1はナス等の長物そ菜類を二
列に多数収容する皿型のトレーであり、上面が開放した
矩形箱型をなしていて、波状の底部によって順次列状に
10個の横長凹部が形成された二列の収容区画101,
101を有する構造に設けられ、また該トレー1の四側
面には、このトレーを識別するためのバーコードシール
102が貼着されている。四つの側面(図面上に現われ
ている二側面と裏側の二側面)に該シールを貼着してい
るのは、搬送方向や読み取り方向に限定されることなく
バーコードを読取れるようにしたためである。なお、こ
の図1のトレー1は二列の中央部に隔壁103を有する
ように設けられているが、長物そ菜類は丈方向には転が
らないので、この丈方向(横方向)についての仕切りは
隔壁103に代えて緩やかな山形突部としてもよいし、
図2に示すように単に中央部に仕切り線104を描記し
ただけであっても収容区画を実質的に仕切ることができ
る。
【0043】ここで実質的に仕切るというのは、図2で
示しているようにナスの丈方向のごく一部が隣接区画に
はみ出しても選別要素の計測に支障がない場合には、こ
の一部はみ出しを許容することでトレーの横幅寸法を小
さくし、その分トレーやコンベアの小型化ひいては設備
全体の小型化に有利となるのでこれを利用するものであ
る。
【0044】なおこの図2のトレー1は、選別対象であ
るナス2を各収容区画101に載せた状態を示してお
り、本例では二列各10本で合計20本のナスがヘタの
向きを揃えて載せられている。なおこの図2中において
個々のナスにB−L,A−L,A−M・・・・等の記号
を付しているのは、一つのフリートレー1の20個の収
容区画101に載せられている20個の青果物2は、計
測した選別要素により得られる各青果物の仕分けランク
は様々であって、このような青果物が混在していること
を説明するために一例的な混在の状態として示したもの
である。
【0045】上記トレー1は、例えばプラスチックの射
出成型品等として形成したものを好ましく用いることが
できる(以下において同じ)。
【0046】前提例2 図3は本発明の前提となる技術を示す前提例2に係り
リンゴ,モモ等の球形の果実を載せる立方体型の収容区
画101aを、縦,横各3列のマトリックス状に計9個
を有するように構成された箱型形状のフリートレー1a
を示し、上記の前提例1と同じく表面にバーコードシー
ル102aが貼着されている。各区画101aを仕切る
隔壁103aは、隣接する区画の空間を明瞭に仕切るよ
うに外壁と同じ高さをなすように設けられている。
【0047】前提例3 図4は本発明の前提となる技術を示す前提例3に係り
前提例2と同様のリンゴ,モモ等の球形の果実を載せる
立方体型の収容区画101bを、縦方向4個で横方向
(コンベアの搬送方向に対して左右方向)に2列有する
ように構成した箱型形状のフリートレー1bを用いて、
上述のトラッキング載せを行なうように使用される例を
説明するものである。
【0048】すなわちこの図4において、符号4はフリ
ートレー1bを上に乗せて所定の等階級判定要素を計測
するために搬送するコンベアであり、空のフリートレー
1bは矢印の手前側から先端側(図の左側から右側)の
青果物載せ作業者のいる位置403に送られ、この位置
403の作業者が、選果場に搬入された青果物バラ積コ
ンテナ30から青果物2bを取出して上記トレー1bに
載せる作業を行う。
【0049】そしてこの作業の際に、例えば、作業者が
赤味の多いリンゴ(A)と、赤味の少ないリンゴ(B)
とを目視で区別判定して図中にA,Bで示した各列の収
容区画にこの判定に対応するように載せる作業を行う。
【0050】このようにすれば、後段の自動計測のため
の例えばCCDカメラ421にカラー対応でなくモノク
ロ対応のものや構成の簡易な検出センサーを用いても、
目視判定でトラッキング載せされた列を判別するだけ
で、色に基づく等級選別要素を判定に含ませることがで
き、したがってカラー画像解析が不要となり、カラー対
応のCCDカメラも不要となるなど、設備の費用負担を
その分軽減できる利点がある。
【0051】なおこの図4中で符号411で示したもの
は各フリートレーのバーコードを読取るバーコードリー
ダである。
【0052】前提例4 図5の(イ),(ロ)は本発明の前提となる技術を示す
前提例4に係り、トレー1cを、箱型のアウターケース
105cと、その内部を複数の収容区画101cに仕切
るために着脱可能に設けられたインナーケース(この例
では隔壁型の仕切りとしてのインナーケース)の組合せ
から構成し、本例はその一例として、図5(イ)の収容
区画101cを4個に仕切るインナーケース106c
と、図5(ロ)の収容区画101cを9個に仕切るイン
ナーケース107cとが着脱交換可能に構成されている
ものを示す。
【0053】このような構成により、大きさの異なる品
目,品種の複数の青果物用としてトレーを共用化できる
利点がある。なお、内部仕切りの着脱容易化や装着時の
安定化を図るためにトレーの内部や内壁に溝等を設ける
ことができるのは上述の通りである。
【0054】なお、交換できるインナーケースの仕切り
区画数が上記の数のものに限定されないことは言うまで
もないし、また交換するインナーケースはその形状,構
造,材質を変更するものであってもよいのは当然であ
る。
【0055】前提例5 図6は本発明の前提となる技術を示す前提例5に係り、
上記した各前提例2〜4にも適用できる変更したトレー
構造のものを示している。
【0056】具体的に言えば、図6で示したトレー1d
には、上記前提例2〜4で説明したリンゴ,モモ等の球
形の果実を載せる立方体型の収容区画101dの底部に
開口108dが設けられ、所定の計測ステージにおいて
この開口108dを通して下方から照明ランプ109d
で照明すると共に、この照明光が青果物内部を透過した
透過光を透過光用センサ421dで検出することによっ
て、青果物内部の等級(糖度,熟度,内部欠陥等)要素
の計測を行うことができるように利用される。110d
はコンベア搬送路の下側に設けられる照明ランプ109
dのケースである。
【0057】なお、図6に示した本前提例5において
は、底部開口108dを形成すると共に、青果物(図示
例では球形果実のリンゴ2d)を安定保持するために略
半円形の窪み部(座)111dを各収容区画に設けたこ
とも特徴とする。トレーをこのように構成することで青
果物を安定に担持でき、また、区画を仕切る隔壁を図6
に示すように実質的に省略することができる。
【0058】また、図6では青果物内部を透過した透過
光を検出することにより青果物の内部の等級要素を計測
するように説明したが、図示しないが光を照射したとき
の反射光を検出するいわゆる反射光方式により青果物の
内部の等級要素を計測することができる。
【0059】実施例 図7及び図8は本発明の実施例を示し、図7は底部に青
果物持ち上げ用のリフト部材の杆112及びフランジ11
3が嵌挿できる開口を設けたフリートレーの構成概要を
示した平面図、図8は図7で示したフリートレーの使用
態様を説明するための一部縦断面図である。実施例の
フリートレー1eは、上記前提例5のフリートレー1d
のように底部開口を照明に用いるのではなく、底部に十
字形底部開口108eを設け、この開口108eを通し
て下方から、図8に示すようにリフト部材の杆112を
上動挿入させてその上端の十字形のフランジ113によ
って、フリートレー1eの座111eからリンゴ2eを
上方に持ち上げて、上面撮像カメラ421e及び下面
(側面)撮像カメラ422eによる撮像を容易にさせて
いる。なお、図示しないが適宜な照明装置によりリンゴ
2eの表面を照明することが好ましい。
【0060】114は、コンベア搬送路に沿って一定長
の範囲をフリートレー1eと同期して移動するように設
けられたリフト部材の杆112の移動コンベアであり、
115は、この杆112の下端に設けた転動コロ112
eの上下方向移動を案内するためのガイドレールであ
る。すなわちこの移動コンベア114により移動される
杆112は、転動コロ112eがガイドレール115の
上り斜面を登ることにより漸次上動し、一定の高さの位
置でリンゴ2eの照明,撮像を行ない、図示しない下り
斜面を下ることによりトレー1e内に収容される状態に
戻るようになっている。
【0061】参考例1 図9〜図15は、例えば、図5(イ)の型で2列で各列
4個の青果物収容区画を有するフリートレー(なお上記
前提例1〜前提例5、実施例のいずれかで説明したフリ
ートレーでもよい)を用い、コンテナ30にバラ積み状
態で選果場に入荷した青果物(例えばリンゴ)を、二列
の収容区画を有するフリートレー1に作業者が手作業で
載せ、選果場内においてトレーを循環して使用するよう
にした自動選別設備を示すものである。なお本例は、青
果物リンゴを対象として説明するが、これは他の果実
やナス,トマト等のそ菜類であってもよいことは勿論で
ある。
【0062】図9は、選果場の全体設備の概要を示した
ものであり、コンテナ30で入荷された青果物のリンゴ
2を、符号403の位置の作業者により計測用コンベア
4上のフリートレーに手作業でトレーの各収容区画に載
せる作業が行なわれる。
【0063】このリンゴが載せられたトレー1は、撮像
カメラ421でその上面が撮像されて所定の等階級選別
要素が計測される。すなわち、間隔を開けて計測用コン
ベア4上を搬送されるフリートレーは、その搬送途中に
設けられた測定ステージ401において、計測装置であ
る撮像カメラ421によりトレーの上面画像が撮像さ
れ、撮像結果は演算装置を有するコンピュータ5に送ら
れて所定の画像処理を経て等階級判定が行なわれる。な
お撮像は、トレー全体を一括して撮像する方式や、トレ
ーの搬送と同期してコンベア横方向にスキャンを繰り返
す方式など、既知のいずれの方式も採用でき特に制限さ
れない。
【0064】したがって計測用コンベア4は、撮像カメ
ラ421の撮像方式によってトレー搬送を所定時間停止
させる間欠駆動型または連続駆動型のいずれかを採用す
ることができる。また、説明の便宜上計測装置は一つの
み示したが、これに限定されることなく複数の計測装置
を用いてもよいし、また、符号402で示した位置の作
業者が、図15で示すように、トレー1上の個々のリン
ゴ2の等級を目視で判定し、その判定結果をキーボード
431で入力して、上記撮像結果と合わせて選別要素と
し選別情報を得るようにしてもよい。
【0065】また測定ステージ401においては、バー
コードリーダ411によりトレーを識別するために各ト
レー1に貼着されているバーコードの読み取りが同時に
行なわれる。
【0066】これらにより、バーコード情報(トレー識
別情報)と、これにトレー1内の左右の列の何番目のリ
ンゴであるかという位置情報を加味して個々のリンゴが
識別特定され、また上述のようにその位置が識別特定さ
れた個々のリンゴの計測結果に基づく選別情報が対応し
て、コンピュータ5の記憶部に記録される。
【0067】次に、測定ステージ401を通過したトレ
ー1は、倉庫20に搬入される。この倉庫20の詳細は
図10に示され、フレームや板材を用いて上下及び横方
向に収容棚202,202,・・・が多数立体的に形成
された棚ボックス201,201,・・・が所定の間隔
を空けて構築され、この棚ボックス201の下部には上
記計測用コンベア4とは直角にトレー搬入,搬出用コン
ベア203,203,・・・が設けられていると共に、
このトレー搬入,搬出用コンベア203上のトレーを所
定段位置の収容棚202に搬入させ、あるいは所定棚か
らトレーを搬出させるエレベータ(リフト)204が設
けられている。このエレベータにはトレーを棚に押込
み,引出すための例えばシリンダ装置が搭載される。な
お、計測用コンベア4から所定位置のトレー搬入,搬出
用コンベア203にトレーを移行させるためのトレー分
岐移行装置(図示せず)が設けられ、このトレー分岐移
行装置、トレー搬入,搬出用コンベア203及びエレベ
ータ204の駆動をコンピュータ5で制御することによ
り、バーコード情報で特定される所定のトレーが適宜の
番地の収容棚202に搬入収容される。
【0068】以上の作業が、選果場に入荷した全てのリ
ンゴが倉庫に搬入されるまで繰り返して行なわれる。こ
れによって、所定の番地で示される収容棚202にはど
のトレーが収容されているかが、搬入時のトレー識別情
報の管理で把握でき、同時にこの特定のトレーに載せら
れている全てのリンゴの選別情報も、トレー識別情報に
関連した情報として把握でき、これらはコンピュータ5
の記憶部に記録される。
【0069】次に、上記のトレー1を倉庫20に搬入す
る作業と平行して、あるいは同作業が終了した後、倉庫
20の各収容棚202からトレーを搬出し、準備された
梱包箱に箱詰めする作業が行なわれる。
【0070】トレー1を倉庫20から梱包用コンベア6
に搬出する作業は、上記したトレーを倉庫20に搬入す
る作業と逆の作業で行なうことができる。すなわち、コ
ンピュータ5で指定された所定番地の収容棚202から
トレー1をエレベータ204上に引出して、トレー搬
入,搬出用コンベア203上に降ろし、このトレー搬
入,搬出用コンベア203の回動により梱包用コンベア
6に移行させる。この時のエレベータ204、トレー搬
入,搬出用コンベア203、図示しない移行装置の駆動
は搬出制御手段としての機能を有するように設けられた
コンピュータ5で制御される。そして本例の構成におい
ては、この倉庫20からのトレー1の搬出順序は、上述
したように適宜の情報を検索項目として利用することに
より選択できる。
【0071】例えば生産者から入荷されるリンゴを載せ
ているトレーの識別情報(バーコード)に生産者コード
を含めておけば、特定の生産者のリンゴを優先的に搬出
させて梱包することができる。このようにすることで、
複数の生産者から入庫されるリンゴを特に順序を考慮せ
ずにランダムに計測処理して倉庫20に搬入させても特
定生産者のリンゴを随意に取り出すことができ、入荷時
の作業の制約が少なくできる。また、計測用コンベア4
上でトレーの識別情報(バーコード)を読み取る際に、
時間(時計)情報を合わせて記録するようにしておけ
ば、生産者とは無関係に入荷順序の先のものから優先的
に搬出させて梱包することができ、これにより、常に新
鮮なリンゴを市場に供給できる利点が得られる。更に、
コンピュータ5の記憶部に記録されているリンゴの選別
情報により、等階級が特定ランクのものに極端に偏って
いるような場合には、後述する仕分け箱詰装置61 〜6
5 を、各ランク別用として一台づつ稼動させるのではな
く、その偏ったランクのリンゴの梱包処理用に二台を使
用し、量の少ないランク用としては、一台の仕分け箱詰
装置を他のランクの処理と兼用する等の稼動状況を変更
することも可能である。
【0072】6は梱包用コンベアを示し、この梱包用コ
ンベア6に沿って例えばランクが五つある仕分け梱包の
ために複数の仕分け箱詰装置61 〜65 が沿設され、後
述する所定の仕分け箱詰作業によってトレー内の全ての
リンゴを取り出した後、空トレーは戻しコンベア6´倉
庫20に戻される。
【0073】次に、上記した仕分け箱詰装置61 〜65
について説明する。本例のこの仕分け箱詰装置は、図1
1に示すように、梱包用コンベア6と梱包箱801の供
給コンベア8の上方にまたがるように配置され、図1
2,13に示すように真空チャック601を吊下した多
数(図示例では図の煩雑を避けるために3個とした)の
吊持杆602を有していて、これらの吊持杆602は、
上端部603が上下一対をなす水平レール604,60
4にその軸方向移動自在に懸架されると共に、回転ワイ
ヤー605に牽引されてトレーの搬送方向に位置移動可
能に設けられて、図12に示すようにトレー1内の指定
された特定ランクのリンゴ2を取り出しできかつ図13
に示すように梱包箱801に間隔を詰めて収納できるよ
うに設けられている。なお606は回転ワイヤー605
を牽引回動させる駆動プーリ、607はパルスモータ等
からなるプーリ駆動モータ、608は従動プーリであ
り、コンピュータ5から送られる選別情報に基づいて、
例えば、仕分け箱詰装置61 において仕分け箱詰する
秀,2Lの等階級に分類されたリンゴ2の位置に所定の
真空チャック601を正確に移動させるように駆動す
る。なお、上記吊持杆602を牽引回動させるための機
構である回転ワイヤー605、駆動プーリ606、プー
リ駆動モータ607、従動プーリ608の各装置は、各
吊持杆602に一つ対応する形式で設けられることによ
って、トレー1内の青果物の複数のいかなる組合せも取
り出せるようになっている。
【0074】また、トレー1からのリンゴの取り出しと
梱包箱801への箱詰のために、梱包用コンベア6と梱
包箱801の供給コンベア8の上方にまたがるように設
けられている仕分け箱詰装置の上記真空チャック601
〜プーリ駆動モータ607等は、仕分け箱詰装置の固定
フレーム610内に梱包用コンベア6と供給コンベア8
にまたがる方向(図11の左右方向)に移動可能に設け
られたスライダー611に搭載されている。すなわち、
図11に示すように、固定フレーム610の側に設けら
れたスライドシリンダ612のスライド部613と、反
対側のレール614上を転動するコロ615とによりス
ライダー611の移動が可能に設けられ、このスライド
部613の移動制御によって、トレーからのリンゴの取
り出し位置と梱包箱への箱詰位置の間で移動される。な
お、本例のスライダー611に搭載された吊持杆602
の二列は、トレー1の青果物載せ区画101の二列と常
に1対1に対応するように移動制御される必要はなく、
例えば秀,2Lのランクのリンゴを取出す装置におい
て、トレーの右列には全て秀,Lランクのリンゴが載り
かつ左列には2個の秀,Lランクのリンゴが載っている
とした場合、まずスライダー611の移動により右列3
個の吊持杆602と左列2個の吊持杆602で合計6個
のリンゴを吸着吊持し、次ぎに左列の吊持杆602がト
レーの右列に対向する位置にスライダー611を移動さ
せて、残り1個の吊持杆602に、トレー右列の1個の
リンゴを吸着吊持することもできる。この状態は、図1
1のスライダー611が梱包用コンベア6に対して実線
で示した真上に対向した場合と、二点鎖線で示した右又
は左に一列分ずれて対向した場合とにより理解できよ
う。このような仕分け箱詰装置61 〜65 により、例え
ば図14(イ),(ロ)に示すように、梱包用コンベア
6上を搬送されるトレー1は、例えば図14(イ)のよ
うに、第1の選別仕分け(例えば秀,Lのランク)の段
階では第1のフリートレーから右列3個,左列2個のリ
ンゴが取り出され、次に第2のフリートレーから図14
(ロ)のように(秀,Lのランク)のリンゴ1個が取り
出されて合計6個のリンゴが一度に梱包箱に詰められる
という作業を、順次各仕分け箱詰装置61 〜65 に渡っ
て行い、選別仕分けを終了する。
【0075】図9に戻って、本例においては、所定本数
のリンゴを梱包した梱包箱801は梱包箱搬送コンベア
900から一時貯溜の冷温倉庫12に送られ、その後、
パレタイザー11を経て出荷される。
【0076】以上のような多収容型フリートレーを用い
て本例の選別仕分けを行うようにすれば、入荷するリン
ゴ等の青果物の入荷作業、選別のための計測作業と、選
別済の青果物をその選別情報等によって梱包処理する作
業とを、内容的にも時間的にもきりはなして行なうこと
ができるので、設備,装置の費用負担が大きくなり易い
梱包装置等に、処理時間のかかる比較的処理能力の低い
ものを採用することが可能となって、選果場設備全体と
しての小型化、設備投資の低廉化が実現できる利点が得
られる。
【0077】また、本例の構成によれば、倉庫からトレ
ーを搬出させるのに種々の情報を検索項目として利用で
きるので、適宜の要望に応じて特定の青果物を優先処理
することもできる利点が得られる。
【0078】参考例2 図16は、生産者から選果場の間で循環使用するのに好
適な構成を有するフリートレー1fの例を示したもので
あり、この図16で示したフリートレー1fは、段積み
した状態が安定するように構成されている特徴がある。
このような構成は上記した本発明の実施例に適用するこ
とができる。
【0079】すなわち、本例のフリートレー1fは、内
部に収容する青果物2fよりも十分に高い周囲壁を有す
ると共に、その底面には、下側に段積みされるフリート
レー1fの上部開口の内縁に嵌合する矩形の底部リブ1
50が下向きに突出して設けられ、これにより、該フリ
ートレー1fの多数を段積みした際に、内部の青果物2
fが上に段積みされたフリートレー1fに接触すること
がないので傷付けられることがなく、また上トレー1f
の底部リブ150が下トレー1fの上部開口に嵌合する
ことで段積み状態が安定されるという特徴が得られる。
なお段積みを安定させるための構造はこの図1の例に
限定されずに必要に応じて適宜の構成を採用できること
は当然である。
【0080】また本例のフリートレー1fのもう一つの
特徴は、底部及び周囲壁を形成するアウターケース10
5fに対して、皿型形状のインナーケース106fを組
み込んで該フリートレー1fを構成している点にあり、
このようにすることで、皿型形状のインナーケース10
6fを交換することで、異なる大きさ,品目,品種の青
果物用としてアウターケース105fを共用することが
可能となる。
【0081】参考例3 図17〜図19に示す本例は、リンゴ2fを二列に多収
納する参考例2で説明したフリートレー1fを用いて、
生産者がリンゴ2fをこのトレー1fに積載して選果場
に搬入し、選別仕分けするようにした自動選別装置を用
いる場合の選果場の全体構成を示したものであり、段積
み状態で搬入されたトレー1fはそのままコンベア上を
搬送される。
【0082】 この図において、161は段積み状態の
トレー群を示し、トレーの複数をパネル162上に積載
して選果場に搬入した荷姿型のトレーを示し、各段積み
トレー群161はそのまま段バラシコンベア3に載せら
れるか、不図示の保存倉庫に一時収容した後順次に段バ
ラシコンベア3に載せられる。
【0083】段バラシコンベア3は、所定のタイミング
で段積みトレー群161を段バラシ装置301に送り込
み、この段バラシ装置301により、リンゴ2fを多収
納したトレー1fを一つづつ選別仕分けを行う搬送コン
ベア4に送り出す。本例の段バラシ装置301として
は、例えば、段積みされたトレー群の下から2段目のト
レーの左右両側のフランジ下縁に支持腕を係合させて、
この2段目トレーより上のトレー群を最下段のトレーか
ら離すように上に持ち上げると共に、これとタイミング
をとって該最下段のトレーを次工程に送り出し、その後
該2段目より上のトレー群をコンベア面に降ろす、とい
う操作の繰り返しにより段バラシを行う構成のものを挙
げることができる。
【0084】上記の段バラシ装置301により、一つづ
つにバラされたトレー1fは、間隔を開けて搬送コンベ
ア4上をフリートレーとして搬送され、その搬送途中に
設けられた選別仕分けのための選別要素の計測装置、選
別仕分け装置等による作業が行われる。なお本例の搬送
コンベア4は、判定要素の計測装置や選別仕分け装置に
おいて所定の操作を行うためにトレー搬送を所定時間停
止させる間欠駆動型に設けられている。以下これらの各
装置の構成とその装置により行われる作業について説明
する。
【0085】本例においては、搬送コンベア4上を搬送
される上記トレー1fは、計測ステージ401におい
て、搬送コンベア4の側方に設けたバーコードリーダー
411により、この計測ステージ401に移入されたト
レーのバーコードを読み取り、同時に、搬送コンベア4
の上方に設けたCCDカメラ421によりトレー内のリ
ンゴの上面画像を撮像し、これらのバーコード情報及び
撮像情報は、コンピュータにより構成された制御装置5
に伝えられる。
【0086】以上により、特定のトレー1fを他と識別
する信号が制御装置5に入力され、トレーに表記した位
置標識(図示せず)を読み取り情報として加味して個々
のリンゴを識別して特定し、またこのリンゴの識別(特
定)情報に対応して、制御装置5にあらかじめプログラ
ムした方式で個々のリンゴの計測した情報を画像処理,
演算処理することによりリンゴの大きさ,表面の傷の有
無等の等階級判定要素による等階級判定が行われ、例え
ば、2L,L,M,S等の階級付けと、秀,優,良,可
等の等級付けがされる。この等階級判定の結果であるラ
ンクつけの選別情報は個々のリンゴの位置情報と共に、
後述する仕分け箱詰装置1661 〜1663 に送信され
る。
【0087】計測ステージ401を通過したトレー1
は、複数の仕分け箱詰装置1661〜1663 が沿設さ
れた搬送コンベア4の終端側に送られ、後述する所定の
仕分けと箱詰作業とによってトレー内の全てのリンゴを
取り出した後、搬送コンベア4から送り込まれる空のト
レーを順次に段積みする段積み装置7で重ねて空トレー
群とした後、パレットに載せて生産者に送り戻される。
なお段積み装置7は、例えば搬送コンベア4からトレー
が送り込まれることを検知するセンサーと、このセンサ
ーによるトレー送り込み検出毎に支持台を一段づつ下方
に下げる下降駆動装置(図示せず)等により構成するこ
とができる。
【0088】上記仕分け箱詰装置1661 〜166
3 は、上記参考例1と同じ装置を用いることもできる
が、本例においては図18,図19の仕分け箱詰装置1
661 〜1663 を用いる例として以下説明する。
【0089】この図18,図19の仕分け箱詰装置は、
例えば本出願人が特願平6−250593号公報で先に
提案した方式の、真空チャック601fを吊下した多数
の吊持杆602fを、一定の無端軌道650fに沿って
回動させながらトレー1fに載っている所定ランクのリ
ンゴを吊り上げ、梱包箱801fに移載するように構成
されている。
【0090】所定個数のリンゴを梱包した梱包箱801
は、搬出コンベア900により一時貯蔵庫10を介し
てパレタイザー11を経て選果場より搬出される。
【0091】以上のように、生産者から選果場に青果物
を搬送するコンテナとして、また選果場内においてはコ
ンベア上で青果物を搬送するフリートレーとして参考例
のトレーを用い、参考例3の方法で選別仕分けを行う
ようにすれば、選果場においてフリートレーとして使用
されるトレーが、生産者から選果場を含めた循環サイク
ルとして利用され、その結果として、選果場においては
作業者が青果物を手作業で取り扱う必要がなくなって、
選果場全体の自動化、実質的な無人化が可能になるとい
う優れた効果が奏される。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、複数の青果物を一括計
測する取り扱い方式を可能とでき、このことにより計
測、仕分けを行うライン中で一つ一つの青果物をハンド
リングする必要がなくなるので、取り扱い工数の大幅削
減、使用トレー数の大幅低減、設備の費用負担の大幅軽
減を実現できるという効果が得られる。しかも、下方か
ら所定形状のフランジを略同形状の貫通開口を通して上
動挿入させることで青果物をトレー上方にリフトアップ
させ、計測部における照明装置,撮像カメラによる照
明,撮像を容易化する。
【0093】より具体的には、請求項1の発明によれ
ば、入荷される大量の青果物を選別仕分け処理するのに
必要なトレー数は、従来の一つの青果物に一つのフリー
トレーを用いていた方式に比べて数分の1〜数十分の1
に削減できるので、トレーの取り扱いに係る工数及び装
置のコストを大幅に削減できる。またトレー数を同程度
用いれば青果物の処理効率を大幅に向上させることがで
きるという効果が得られる。
【0094】また、逆に処理効率を同一とするならば、
このトレーを扱うハンドリング手段の速度、稼働頻度を
低く抑えることができるので、ハンドリングによって青
果物に加えられる振動、衝撃等のダメージを軽減するこ
とができると共に、ハンドリングに係る装置のコストを
大幅に削減することができるという効果が得られる。請
求項2の発明によれば、トレーは、横2列あるいは3列
ないしそれ以上に設けることもできるので、このように
することで、実質的に選別ラインの条数を複数設けた設
備と同様の高い効率で選別仕分け処理することができ、
設備の費用の大幅な削減を実現できる。また、青果物収
容区画を複数列有するフリートレーの列毎に同じ等級の
青果物を載せるいわゆるトラッキング載せをすること
で、撮像手段に青果物の形状(大きさ)のみを計測する
モノクロのCCDカメラなどを用いることができる。更
に、所定の列には同じ等級の青果物が載っているので、
後段に配置したフリートレーからの青果物取出す手段や
箱詰め手段に構成の簡易な装置を用いことができると
か、仕分け制御の単純化を実現できるなどの効果が得ら
れる。
【0095】以上のフリートレーは、選果場内で循環し
て再使用することができる。
【0096】請求項3、4の発明によれば、生産者から
選果場に青果物を搬送するコンテナとして、また選果場
内においてはコンベア上で青果物を搬送するフリートレ
ーとしてトレーを用いるので、生産者が青果物をフリー
トレーに載せた後はこのフリートレーを取り扱うだけで
青果物に直接触れることなく選別仕分けのための搬送コ
ンベアに乗せることができ、自動的な青果物受け入れ
や、コンベアへの乗せ作業が実現でき、選果作業無人
化,自動化も実現可能になるという効果が得られる。
【0097】また、フリートレーが生産者から選果場を
含めた循環サイクルとして利用できるという効果も得ら
れる。請求項5の発明によれば、計測部に向かって移動
するフリートレー上の青果物を計測部に近づくに従って
フランジで青果物をトレー上方にリフトアップさせるこ
とができるので、計測部における照明装置,撮像カメラ
による照明,撮像を容易化する。
【図面の簡単な説明】
【図1】前提例1の長物そ菜類用に適したフリートレー
の構成概要を示した斜視図。
【図2】前提例1のフリートレーにナスを収納させた状
態を示した図であり、(イ)は平面図、(ロ)は縦断面
図。
【図3】前提例2の球形果実用に適したフリートレーの
構成概要を示した斜視図。
【図4】トラッキング載せの作業に用いられる前提例
のフリートレーを、その使用の態様状況で示した平面
図。
【図5】アウターケースとインナーケースを組合せて
(イ)及び(ロ)のように交換可能とした前提例4のフ
リートレーの構成概要を示した斜視図。
【図6】底部に照明用の開口を設けた前提例5のフリー
トレーの構成概要を示した縦断側面図。
【図7】底部に青果物持ち上げ用の杆が嵌挿できる開口
を設けた実施例のフリートレーの構成概要を示した平
面図。
【図8】図7で示した実施例のフリートレーの使用態
様を説明するための一部縦断面図。
【図9】前提例1〜5、実施例1に相当するフリートレ
ーを用いて行なわれる青果物選別仕分けの態様を参考的
に示す選果場設備の全体概要を示した図。
【図10】図9の倉庫の概要を説明するための図。
【図11】図9で用いる仕分け箱詰装置の動作を説明す
るための平面図。
【図12】同仕分け箱詰装置の吊持杆でフリートレー内
のリンゴを吊持する状態を説明するための側面図。
【図13】同仕分け箱詰装置の吊持杆で吊持したリンゴ
を梱包箱に箱詰めする状態を説明するための側面図。
【図14】同仕分け箱詰装置により順次に所定ランクの
リンゴを取り出す状態を説明するための図。
【図15】目視により等級選別要素を判定してコンピュ
ータに入力する作業を説明するための図。
【図16】段積みした状態で生産から選果場に搬入する
ことができる参考例2のフリートレーを段積み状態で示
した縦断面図。
【図17】参考例2のフリートレーを用いて行なわれる
参考例3の青果物の搬送方法を説明し、また選果場内で
行われる選別仕分けの全体概要を示した図。
【図18】参考例3で用いる仕分け箱詰装置の全体概要
と動作概要を説明するための平面図。
【図19】同仕分け箱詰装置により、フリートレーから
リンゴを取り出し、また梱包箱にリンゴを箱詰めする際
の動作を説明するための図。
【符号の説明】
1…フリートレー、2…青果物、101…青果物収容区
画、102…バーコード、103…隔壁、104…仕切
り線、105c…アウターケース、106c,107c
…インナーケース、108d…底部開口、109d…照
明ランプ、110d…ケース、111d…座、112…
杆、113…フランジ、114…移動コンベア、115
…ガイドレール、411…バーコードリーダ、421…
撮像カメラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 85/34 B65D 85/34 B F (56)参考文献 特開 平5−50041(JP,A) 特開 昭59−123576(JP,A) 実開 昭63−76674(JP,U) 実公 昭50−28978(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 1/26 B07C 5/342 B07C 5/36 B65D 1/36 B65D 25/04 B65D 85/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 青果物を載せる複数の青果物収容区画の
    各底部に、載置する青果物の載置部外形に略合致した座
    部と、該各座部を上下方向に貫通する所定形状の貫通開
    口とを有する青果物選別に用いるフリートレーであっ
    て、選果装置の搬送手段に載せられて計測部へ向けて搬
    送される際に、該計測部に近づくにしたがって、前記貫
    通開口を下方から上方に向けて貫通し、前記座部に載置
    されている青果物を上方に持ち上げるフランジに対し、
    前記貫通開口を略同形状に形成すると共に、該フランジ
    の位置に合わせて形成したことを特徴とする青果物選別
    に用いるフリートレー。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記複数の青果物収
    容区画は、縦、横複数列に設けられていることを特徴と
    する青果物選別に用いるフリートレー。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のフリートレー
    は、各青果物収容区画に青果物を収容し、これを段積み
    して生産者から選果場に搬入する搬送容器として使用さ
    れるものであり、段積み状態の上のフリートレーが下の
    フリートレーに収容した青果物と干渉しない構造に設け
    られていることを特徴とする青果物選別に用いるフリー
    トレー。
  4. 【請求項4】 生産者が選果場に青果物を搬入するに際
    して青果物を載せた請求項に記載のフリートレーを段
    積状態で搬入し、選果場においては青果物を直接取扱う
    ことなしに該フリートレーごと選別仕分けのためのコン
    ベアに乗せることを特徴とする青果物の搬送方法。
  5. 【請求項5】 請求項1から3のいずれかに記載のフリ
    ートレーを計測部に向け搬送手段により搬送し、該計測
    部での計測結果に基づいて仕分区分が判定された青果物
    を仕分けする青果物の選別装置であって、前記フリート
    レーが前記搬送手段に載せられて計測部へ向けて搬送さ
    れる際に、該計測部に近づくにしたがって、前記貫通開
    口を下方から上方に向けて貫通し、前記座部に載置され
    ている青果物を上方に持ち上げるフランジと、前記フラ
    ンジが上端部に設けられ、前記 フリートレーと共に移動
    する杆と、前記杆を前記フリートレーに同期して移動さ
    せる移動コンベアと、前記杆の下端部と当接し、前記杆
    が前記計測部に近づくに従って前記フランジを上方に移
    動させるガイドレールを有することを特徴とする農産物
    の選別装置。
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