JP3388825B2 - 分注装置 - Google Patents

分注装置

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JP3388825B2
JP3388825B2 JP21057493A JP21057493A JP3388825B2 JP 3388825 B2 JP3388825 B2 JP 3388825B2 JP 21057493 A JP21057493 A JP 21057493A JP 21057493 A JP21057493 A JP 21057493A JP 3388825 B2 JP3388825 B2 JP 3388825B2
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liquid
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光夫 西野
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株式会社スタックシステム
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の液体を複数の試
験容器にそれぞれ正確な量で分注するための分注装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】各種試薬や試料、あるいは血液等の如き
サンプリング対象液を複数の試験管やマイクロプレート
等の試験容器にそれぞれ所定量ずつ分配し、複数項目の
検査や測定等を行う場合、分注装置が使用される。
【0003】このサンプリング分注装置は、上述したサ
ンプリング対象液をそれぞれ蓄えた供給容器を有するサ
ンプリング側と、サンプリング対象液が分配される複数
の試験容器を有するアッセイ側とを隣接状態で配置し、
これら供給容器と試験容器との間を往復動する分注ヘッ
ドに取り付けられた分注ノズルにより、サンプリング側
の供給容器内からサンプリング対象液を吸入し、これを
アッセイ側の試験容器内に所定量ずつ分配するようにし
たものである。
【0004】従来のサンプリング分注装置は、前後およ
び左右および上下に移動する分注ヘッドに取り付けられ
た分注ノズルに対し、シリンジポンプを固定状態で配置
し、これらを可撓性の配管により連通させた構造のもの
が一般的である。つまり、サンプリング対象液を分注ノ
ズル内に吸入する場合には、シリンジポンプのプランジ
ャをポンプ室から引き出すように駆動すると、ポンプ室
内の体積変化に対応した量だけ配管を介してサンプリン
グ対象液が分注ノズル内に吸入される。逆に、シリンジ
ポンプのプランジャをポンプ室側へ押し込むように駆動
すると、このポンプ室内の体積変化に対応した量だけ配
管を介して分注ノズル内のサンプリング対象液が試験容
器側へ吐出される。
【0005】また、従来の分注装置を用いてサンプリン
グ対象液を供給容器側から分注ノズル側へ吸い込む場
合、分注ノズルの先端のノズルチップ下端がサンプリン
グ対象液の表面から離れて空気を吸い込んでしまうと、
分注操作を正確に行うことができなくなる。このため、
従来では分注ノズル内の圧力を圧力センサ等を用い、そ
の検出値の異常の有無を判定して異常が発生した場合の
サンプリング操作を中止するようにしている。
【0006】さらに、血液等のように被検体からの採取
量を極力抑えることが望ましいサンプリング対象液に対
し、多種類の検査や測定等を行うためには、必然的に分
注量を微量に設定する必要があり、この分注量の正確さ
が検査結果や測定結果の信頼性や精度等を左右すること
となる。
【0007】ところが、シリンジポンプを固定状態で設
置した従来のサンプリング分注装置の場合、シリンジポ
ンプと分注ノズルとの間に介装された配管の屈曲状態が
分注ノズルの動きに伴って微妙に変化するため、配管内
の容積変動の影響によって特に微量の分注操作の際にお
ける分注量の誤差が多くなってしまう不具合があった。
【0008】このような不具合を解消するため、本発明
者らは、実開平5−23105号公報等でよって分注ノ
ズルが取り付けられる分注ヘッド内にシリンジポンプを
組み込み、分注ノズルとシリンジポンプとを変形しない
構造の通路を介して接続したサンプリング分注装置を既
に提案している。
【0009】上述したように、極めて微量のサンプリン
グ対象液を用いて多種類の検査や測定等を行う場合、分
注ノズルとシリンジポンプとの間に形成されて気温や気
圧変動の影響を受ける配管や通路を可能な限り短くする
か、あるいは無くすことが望ましい。また、分注ノズル
とシリンジポンプとを実開平5−23105号公報等の
ように近接させると、サンプリング対象液の一部がシリ
ンジポンプ内に流れ込み、血液等のように凝固し易いサ
ンプリング対象液の場合には、圧力センサにつながる配
管等を目詰まりさせてしまう虞があり、これらのメンテ
ナンスの容易さも要求される。この点で上述した実開平
5−23105号公報等で提案したサンプリング分注装
置は今だ改善の余地がある。
【0010】一方、従来のサンプリング分注装置で供給
容器内のサンプリング対象液を分注ノズルに吸い込む場
合、圧力センサからの検出値と実際の異常の有無との相
関を実験的に確認する必要があるため、装置の仕様やシ
リンジポンプの能力等が変わる度に圧力センサからの検
出値と実際の異常の有無との相関を実験的に確認し直さ
なければならず、非常に手間がかかる。
【0011】しかも、分注ノズル内の圧力変化を連続的
に監視していないため、サンプリング対象液に含まれる
気泡や異物等の一時的な吸入に伴う異常を検出すること
ができない虞があり、このまま分注作業を行った場合に
は、その後の検査結果や測定結果等に悪影響を及ぼす虞
があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来技
術の現状に鑑みて、本出願人は平成5年5月19日付け
をもって、下記のおよびを目的とした発明を出願し
た。
【0013】 分注ノズルとシリンジポンプとを接続
する配管や通路を完全に無くし、気温や気圧変動による
分注誤差を従来のものよりも少なくすることにより、極
めて微量のサンプリング対象液を用いた多種類の検査や
測定等の信頼性を向上し得る一方、メンテナンスの極め
て容易な分注装置を提供する。
【0014】 サンプリング対象液の吸入中における
異常を容易かつ確実に検出することが可能な吸入異常検
出方法を提供する。
【0015】本出願人による上記出願の分注装置では、
分注ノズル自体がシリンジポンプの一部であるポンプ室
を有しており、シリンジポンプと分注ノズルとを接続す
る配管や通路を持たない構造とした。
【0016】また、プランジャ昇降駆動手段によりプラ
ンジャを上昇させると、この上昇に対応したポンプ室内
の容積の増大に伴ってサンプリング対象液がノズルチッ
プ内に吸い込まれ、逆に、プランジャ昇降駆動手段によ
りプランジャを下降させると、この下降に対応したポン
プ室内の容積の減少に伴ってサンプリング対象液がノズ
ルチップから外部に吐出される構造とした。
【0017】さらに、上記出願においては、所定量のサ
ンプリング対象液をノズルチップ内に吸入し始めてから
一定時間後における前記ノズルチップ内の圧力を基準圧
力として読み込み、ノズルチップ内に吸入されるサンプ
リング対象液の吸入量に応じたノズルチップ内の圧力の
第一の上限値をこの基準圧力に基づいて設定するものと
した。そして、この第一の上限値とあらかじめ設定され
る第二の上限値とを比較して大きい方の値を最終上限値
として採用し、第一の上限値を設定した後のサンプリン
グ対象液の吸入中におけるノズルチップ内の圧力が最終
上限値よりも大きい場合に吸入異常であると判定する方
法を採った。
【0018】しかしながら、このような上記出願に係る
発明においても、ある単一の容器から液体を分注ノズル
チップ内にまとめて吸入し、複数の容器に対して連続的
に微量ずつ分注する場合(いわゆる、1:N分注を行う
場合)には、全ての分注量を常に所望の誤差以内に収め
ることは困難である。
【0019】すなわち、分注すべき液体はその比重,粘
性が均一でないため、最初の分注量(すなわち、ノズル
チップから吐出される最初の液量)と、第2回目以降の
分注量とが必ずしも同一にならないという事実がみられ
る。
【0020】よって、本発明の目的は、単一の容器から
液体を一括して吸入し、複数の容器に対して連続的に分
注を行う場合に、全ての分注時における吐出量を正確に
制御できるよう構成した分注装置を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係る本発明は、前後,左右および上下
にそれぞれ移動可能な分注ノズルチップを用いて、単一
の液体容器から吸入を行い、複数の容器に対して規定量
ずつ吐出を行う分注装置であって、前記単一の液体容器
における液面感知動作の後に実行すべき吸入動作とし
て、前記分注ノズルチップを降下させながら前記分注ノ
ズルチップ内への吸入を行い、その後、前記分注ノズル
チップの先端を液体中に埋没させたまま所定量の戻し吐
出を行い、その後に前記分注ノズルチップの先端を空中
に露出させることによりエアーギャップを形成させる制
御手段を具備し、前記エアーギャップを形成した後に前
記分注ノズルチップの搬送を行うことを特徴とするもの
である。請求項2に係る本発明は、請求項1において、
さらに加えて、前記分注ノズルチップを装着するための
分注ノズルの上部に形成されたポンプ室と、前記分注ノ
ズルの下部に形成されて当該ノズルチップ内と前記ポン
プ室とを連通する通路と、前記ポンプ室に対して摺動自
在に嵌合するプランジャと、前記プランジャを昇降させ
るプランジャ昇降駆動用パルスモータと、前記パルスモ
ータの回転方向を所定のシーケンスに従って制御する駆
動手段とを具備したものである。請求項3に係る本発明
は、前後,左右および上下にそれぞれ移動可能な分注ノ
ズルチップを用いて、単一の液体容器から吸入を行い、
複数の容器に対して規定量ずつ吐出を行う分注装置であ
って、前記単一の液体容器における液面感知動作の後に
実行すべき吸入動作として、前記分注ノズルチップを降
下させながら前記分注ノズルチップ内への吸入を行い、
その後、前記分注ノズルチップの先端を空中にいったん
露出させることにより第1のエアーギャップを形成し、
次いで、前記分注ノズルチップの先端を液体中に再び埋
没させて所定量の戻し吐出を行い、その後に前記分注ノ
ズルチップの先端を空中に露出させることにより第2の
エアーギャップを形成させる制御手段を具備し、前記第
2のエアーギャップを形成した後に前記分注ノズルチッ
プの搬送を行うことを特徴とするものである。請求項4
に係る本発明は、請求項3において、さらに加えて、前
記分注ノズルチップを装着するための分注ノズルの上部
に形成されたポンプ室と、前記分注ノズルの下部に形成
されて当該ノズルチップ内と前記ポンプ室とを連通する
通路と、前記ポンプ室に対して摺動自在に嵌合するプラ
ンジャと、前記プランジャを昇降させるプランジャ昇降
駆動用パルスモータと、前記パルスモータの回転方向を
所定のシーケンスに従って制御する駆動手段とを具備し
たものである。
【0022】
【0023】
【作用】本発明の上記構成によれば、ある液体を複数の
容器に対して連続的に分注するに際し、分注ノズル内に
吸入した液体を直ちに複数の容器に対して分注するので
はなく、分注ノズルチップ内に吸入した液体を再びその
容器内に吐出して戻し、これにより、あたかも第1回目
の分注が行われた時と同じ状態を分注開始前のノズルチ
ップに生じせしめることが可能となる。
【0024】かくして、第1回目から第N回目にわたる
全ての分注時において、規定量の吐出を確実に行うこと
ができる。殊に、各々の吐出量が例えば数十マイクロリ
ットルといった微量である場合にも、いわゆる1:N分
注を正確に行うことが可能となり、従来の分注装置では
不可能であった高速・多種・多量の分注作業が可能とな
る。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0026】本発明による分注装置の一実施例の外観を
図2に示す。すなわち、後端にコラム11が立設された
作業テーブル12の後部には、多数のノズルチップ13
を所定間隔で収納したチップラック14と、使用済のノ
ズルチップ13を収納し得るチップ収納箱15とが載置
されており、これらチップラック14およびチップ収納
箱15の前方の作業テーブル12上には、サンプリング
対象液をそれぞれ蓄えた多数の供給容器16を所定間隔
で収納するサンプルラック17と、サンプルラック17
側からのサンプリング対象液がそれぞれ所定量ずつ分注
される多数の試験容器18を所定間隔で収納するアッセ
イラック19とが左右に隣接状態で載置されている。
【0027】前記コラム11の上部には、相互に平行な
左右一対のアーム20が前方に突設されており、左右両
端がこれらアーム20に対して前後に往復動自在に保持
された水平なクロスビーム21には、このクロスビーム
21に沿って左右に往復動自在にサドル22が保持され
ている。また、このサドル22には当該サドル22に沿
って昇降自在にラム23が取り付けられており、このラ
ム23にはサンプルラック17側の供給容器16内から
サンプリング対象液を吸入してアッセイラック19側の
試験容器18内に所定量のサンプリング対象液を仕分け
る分注ヘッド24が一体的に連結されている。そして、
これらクロスビーム21の前後動およびサドル22の左
右動およびラム23の上下動は、コラム11内に収納さ
れた図示しないクロスビーム駆動用モータ、サドル駆動
用モータ、ラム駆動用モータの作動を制御する図示しな
い制御装置を介してそれぞれ制御されるようになってお
り、基本的にはチップラック14内の新たなノズルチッ
プ13を分注ヘッド24に取り付けられた分注ノズル2
5の下端に装着し、サンプルラック17側の所定の供給
容器16内からサンプリング対象液をノズルチップ13
内に吸入し、これをアッセイラック19側の複数の試験
容器18内にそれぞれ分注した後、このノズルチップ1
3を分注ノズル25の下端から抜き外してチップ収納箱
15に廃棄し、再びチップラック14内の新たなノズル
チップ13を分注ノズル25の下端に装着し、上述した
分注操作が繰り返される。
【0028】なお、上述した分注ヘッド24の駆動機構
や分注操作の制御機構等に関しては、既に周知技術とな
っているので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0029】本実施例における分注ヘッド24の内部機
構を図1および図3〜図5にそれぞれ示す。すなわち、
ラム23にヘッドブラケット26を介して一体的に連結
されるヘッドホルダ27には、相互に平行な左右一対の
案内ロッド28, 29がそれぞれ上下に摺動自在に貫通
しており、これら案内ロッド28, 29の上下端は、上
下一対のケーシングホルダ30, 31に対してそれぞれ
止めねじ32を介し一体的に嵌着されている。これらケ
ーシングホルダ30, 31には、枠状をなすケーシング
33の中央部と下端部とがそれぞれねじ止めされてお
り、ヘッドホルダ27と下部ケーシングホルダ31との
間には、一方の案内ロッド28に嵌合された圧縮コイル
ばね34が介装されている。
【0030】つまり、ケーシング33側はこれらの自重
および圧縮コイルばね34のばね力により、ヘッドホル
ダ27の上端面にて支持された状態となっているが、本
実施例では他方の案内ロッド29の上端部に筒状をなす
ブシュ35および弾性変形可能な緩衝リング36を嵌着
し、このブシュ35の下端が緩衝リング36を介してヘ
ッドホルダ27の上端面に当接することにより、ラム2
3に対する通常状態における分注ヘッド24の位置規制
がなされる。
【0031】また、本実施例ではチップラック14に収
納されたノズルチップ13の上端部に分注ノズル25の
下端を押し込むことにより、このノズルチップ13を分
注ノズル25に装着するようにしている。この際、圧縮
コイルばね34のばね力に抗してヘッドホルダ27に対
しケーシング33側が押し上げられる状態となるため、
このヘッドホルダ27に対するケーシング33側の上昇
端を検出する上下一対の磁気センサ37をヘッドホルダ
27の下端部と下部ケーシングホルダ31とに対向状態
で組み付け、これら磁気センサ37からの検出信号が出
力された場合、上述した制御装置はノズルチップ13が
分注ノズル25に装着されたと判断し、これ以上のラム
23の下降動作を直ちに停止させる。この時、ヘッドホ
ルダ27の下端面と下部ケーシングホルダ31の上端面
とが直接接触しないように、本実施例では他方の案内ロ
ッド29の下端部に弾性変形可能な緩衝リング38を嵌
着し、この緩衝リング38を介してヘッドホルダ27の
下端面と下部ケーシングホルダ31の上端面とが当接し
得るようになっている。
【0032】前記下部ケーシングホルダ31の一方の側
端部には、下端にノズルチップ13との嵌合部39を形
成した分注ノズル25の上端部が止めねじ40を介して
一体的に嵌着されている。この分注ノズル25の上部に
はポンプ室41が形成されており、分注ノズル25の下
部に穿設されてポンプ室41に上端が連通する通路42
の下端は、前記嵌合部39の下端に開口した状態となっ
ている。また、上部ケーシングホルダ30を上下に貫通
する送りねじ軸43の下部には、上記ポンプ室41に対
して緊密に嵌合するプランジャ44が形成されており、
この送りねじ軸43の上端には、矩形断面の回り止めピ
ン45が止めねじ46を介して当該送りねじ軸43に一
体的に嵌着されている。この回り止めピン45が上下方
向に摺動自在に係合するピン案内孔47を形成したピン
ブラケット48は、上部ケーシングホルダ30にねじ止
めされており、この送りねじ軸43に螺合する送りナッ
ト49が上部ケーシングホルダ30を貫通した状態で上
下一対の軸受50を介し回転自在に上部ケーシングホル
ダ30に保持されている。
【0033】このように、本実施例では分注ノズル25
の上端部が下部ケーシングホルダ31に対し止めねじ4
0を介して着脱可能に嵌着されており、目詰まり等に伴
うポンプ室41内やこのポンプ室41に連通する通路4
2および後述する接続管内のメンテナンスを行う場合に
は、止めねじ40を緩めて下部ケーシングホルダ31か
ら分注ノズル25を抜き外すことで、極めて容易に行う
ことができる。
【0034】一方、上部ケーシングホルダ30上には、
ステッピングモータ51が複数本の支柱52を介して下
向きに立設されており、下端部が上部ヘッドケーシング
ホルダ31内に位置するモータ回転軸53に一体的に嵌
合された歯付き駆動プーリ54と、前記上部送りナット
49の上端部にこれと同軸一体に嵌着された歯付き従動
プーリ55とには、無端の歯付きベルト56が巻き掛け
られている。また、これら歯付き駆動プーリ54および
歯付き従動プーリ55に対する歯付きベルト56の噛み
合い量を増大させてステッピングモータ51のモータ回
転軸53からの駆動力を確実に送りナット49側へ伝達
させるため、上部ヘッドケーシングホルダ31にはこの
歯付きベルト56の外周面に転接するテンションローラ
57が回転自在に装着されている。
【0035】従って、送りねじ軸43と一体の回り止め
ピン45がピン案内孔47に対して摺動自在に係合して
いるため、ステッピングモータ51のモータ回転軸53
を正逆転することにより、プランジャ44が送りねじ軸
43と共に回転することなく昇降し、ポンプ室41内の
容積をモータ回転軸53の回転量に対応して調節するこ
とができるようになっている。
【0036】また、ポンプ室41における前記プランジ
ャ44の下降端位置を規定するため、回り止めピン45
の下降端位置を検出する左右一対の光スイッチ58がス
イッチブラケット59を介してピンブラケット48の下
端に立設されており、回り止めピン45がこれら光スイ
ッチ58を遮った時点で、光スイッチ58がオン状態と
なり、上述した制御装置がこの光スイッチ58のオン信
号を受けてステッピングモータ51の作動を直ちに停止
させ、プランジャ44の下降端位置が規定されるように
なっている。
【0037】前記分注ノズル25の側壁に固定されてポ
ンプ室41の下端部に連通する接続管60の先端部と、
ケーシング33の一方の側端下部に取り付けられてポン
プ室41内の圧力を検出する圧力センサ61とは、シリ
コン樹脂等で形成された可撓性を有する連通管62を介
して相互に連結されており、この圧力センサ61からの
検出信号が上述した制御装置に出力され、この検出信号
に基づいて上述したラム駆動用モータおよびステッピン
グモータ51の作動が制御装置を介して制御される一
方、吸入操作の異常等を判定するようになっている。
【0038】このサンプリング対象液の吸入時における
ラム23およびプランジャ44の動作と圧力センサ61
による検出値との関係を図6に模式的に表す。
【0039】すなわち、準備動作の領域にて分注ヘッド
24を所定のサンプルラック17の所定の供給容器の1
6の真上に移動し、さらにラム23を下降してノズルチ
ップ13の下端が供給容器16内のサンプリング対象液
の液面に近接状態で待機させる。この状態から液面検出
動作の領域に移行し、ラム23を低速にて下降させると
共にこのラム23の下降動作に同期してプランジャ44
をラム23の下降速度よりも低速で引き上げ、この状態
における圧力センサ61の検出値を読み出し、この検出
値があらかじめ設定した値を越えた時点でラム23およ
び送りねじ軸43を停止させる。そして、所定時間が経
過した後、吸入動作の領域に移行し、上述した状態から
プランジャ44を高速で所定量だけ移動させ、さらにこ
のプランジャ44による吸い込み割合に対応した低速で
ラム23を同期下降させ、ノズルチップ13の先端部の
みがサンプリング対象液内に浸った状態で所定量のサン
プリング対象液をノズルチップ13内に吸い込むのであ
る。この吸入動作の終了して一定時間が経過した後、ラ
ム23を上昇する退避動作を行い、次いで分注ヘッド2
4を所定のアッセイラック19の所定の試験容器の18
の真上に移動し、分注作業を開始する。
【0040】なお、吸入動作の開始直後に圧力センサ6
1の検出値に発生している最初のピーク圧力PP は、サ
ンプリング対象液の表面張力が破壊されて一時的にポン
プ室41の圧力が低下する現象であり、このピーク圧力
P はサンプリング対象液の種類に応じてほぼ一定とな
ることが実験的に確認されている。また、正常な吸入動
作が行われている場合には、時間の経過に伴ってポンプ
室41内の負圧が一定割合で増加する。
【0041】本実施例では、この吸入動作の領域にて圧
力センサ61による検出値が急激に変化し、図6中、一
点鎖線で示すように一時的に高くなった場合には、ノズ
ルチップ13の下端がサンプリング対象液の液面から一
時的に離れて空気を吸い込んでしまったり、あるいはサ
ンプリング対象液中の気泡や異物等を一時的に吸い込ん
でしまったと判断する。この場合、試験容器18に分注
する際の分注精度を確保できなくなる可能性が高いの
で、吸い込み動作が異常であると判断して今回の作業を
中止する。つまり、今回使用したノズルチップ13をチ
ップ収納箱15に廃棄し、再びチップラック14内の新
たなノズルチップ13を分注ノズル25の下端に装着
し、サンプリング対象液の吸い込み動作を再度繰り返す
のである。
【0042】1:N分注について 本明細書においては、ある単一の容器に含まれている液
体を分注ノズル内(正確には、ノズルチップ内)に吸入
し、N個の容器に対して規定量ずつ連続的に分注するこ
とを1:N分注と呼ぶ。従って、ある容器の液体を吸入
して他の1個の容器に分注する場合には、これを1:1
分注と呼ぶ。
【0043】次に、本実施例を用いて1:5分注を行っ
たときの試験結果を述べる。
【0044】図7および図8は、7種類のサンプルを用
いて、25マイクロリットルの1:5分注を行ったとき
の分注量精度を表している。これら各図において、横軸
は第1回目のノズルチップ吐出(1st)から第5回目
のノズルチップ吐出を表している。また縦軸は、目標と
する分注量(25マイクロリットル)に対して、実際の
吐出量が何パーセントに相当するかを表している。従っ
て、完全に25マイクロリットルが吐出された場合に
は、100%の位置にプロットされる。
【0045】ここで用いた7種類のサンプルとは、次の
表1に示す精製水(DW),血清(Serum)および
その他の各種試薬である。
【0046】
【表1】
【0047】図7および図8において示した横方向の実
線(98%,102%)はそれぞれ上限値および下限値
であり、これら両線に挟まれた許容範囲に各吐出量(分
注量)が含まれていれば、良好な分注が行われたことに
なる。
【0048】ところが、図7および図8の両図から明ら
かなように、サンプルによっては第1回目の分注(1s
t)における吐出量が許容範囲外にある。これは、サン
プルの粘性,比重とノズルチップの材質,形状等に起因
して生ずるものと考えられる。そこで、これらの原因を
解明するために、さらに水25マイクロリットルの1:
3分注を行い、その時の圧力センサ61(図1参照)の
検出値をプロットしてみた。
【0049】図9は、あるノズルチップ(タイプAと称
する)を用いて1:3分注を行ったときの、圧力センサ
の検出値を示す。ここで、縦軸は零点(圧力“0”)の
上方が負(−)圧を、またその下方が正(+)圧を示し
ている。
【0050】図10および図11は、図9に示した1:
3分注を行った時の制御手順を示したタイミング図であ
る。ここで、Z軸とは分注ノズル25(図1参照)を上
昇・下降するためのパルスモータ制御を示している。ま
た、制御波形が台形となっているのは、当該パルスモー
タの回転速度を低速から徐々に立ち上げていき、一定の
高速運動を継続させた後に、徐々に回転速度を落として
いく制御を模式的に示したものである。かかる台形制御
は公知のモータ駆動技術であるので、詳細な説明は省略
する。
【0051】またS軸とは、プランジャ44(図1参
照)を上・下することによりノズルチップ13の液体吸
入・液体吐出を制御する過程を示している。このプラン
ジャ44の上・下は既に説明したとおり、パルスモータ
51の回転方向(CW,CCW)を切り替えることによ
り制御可能である。
【0052】上述したZ軸およびS軸の台形制御におい
て、2本線で表した部分(図10のα1、および、図1
1のα3,α5,β2,β3)は、予め設定したパルス
数だけ当該パルスモータを駆動することを意味してい
る。例えば、本実施例のS軸制御用モータ51は、1パ
ルス当たり0.36度回転するので、1パルス当たりの
吸入量・吐出量を計算しておくことが可能である。
【0053】次に、図9〜図11を参照して、1:3分
注の動作を具体的に説明する。
【0054】まず図10に示す如く分注ノズル25を所
定の量だけ降下させ(α1)、一定期間だけ休止させる
(T1)。次に、分注ノズルチップ13からの吸入を行
いながら(β1)、分注ノズル25自体を下降させてい
く(α2)。このとき、ノズルチップ13が液面に達す
ると圧力センサ61によって負圧のピーク(図9のa
点)が検出される。そこで、このセンサ出力に応答し
て、ノズルチップの降下を停止させると共に、ノズルチ
ップ13の吸入を停止させる。以上の動作が液面感知動
作(図10)である。
【0055】次に、図11に示す如く所定量だけ分注ノ
ズル25を降下させ(α3)、このことにより、ノズル
チップ13の先端を液体中に埋没させる。そして、ノズ
ルチップ13から規定分量の吸入を開始させる(β2)
と同時に、分注ノズル25を下降させていく(α4)。
これは、ノズルチップ13への液体吸入に伴って、その
液面も降下していくため、常にノズルチップ13を液体
中に埋没させるための制御である。
【0056】規定分量の液体吸入工程(図9のb点)が
終了した後、所定の休止時間(T2)を設ける。これに
より、圧力センサの検出値と実際の液体移動とのずれを
解消する。
【0057】次に、分注ノズル25を所定量だけ上昇さ
せる(α5)。このとき、図12(A)に示すように、
ノズルチップ13の先端に表面張力が生じるため、これ
が切れる時に図9のc点が生じる。また、図9のd点
は、分注ノズル25の上昇に伴って生じる衝撃である。
【0058】分注ノズル25の上昇が停止すると、ノズ
ルチップ13の先端は空中に位置している。そこで、そ
の位置のまま、所定量の吸入を行う。このことにより、
ノズルチップ13の先端には図12(B)に示すように
空気が含まれる。この空気による空隙を、本明細書では
“エアーギャップ”と呼ぶことにする。図9のe点は、
上記“エアーギャップ”が形成されたときに生じる圧力
変化を示している。かかるエアーギャップを形成する理
由は、ノズルチップ13の水平方向の搬送に伴って、チ
ップ先端から吸入した液体が漏れ落ちるのを防止するた
めである。図9のf点は、ノズルチップ13の搬送時に
生じる圧力変化を表している。
【0059】ノズルチップ13が所定の位置まで水平方
向に搬送され、1回目の吐出が行われると、圧力センサ
の検出値は図9のg点からh点まで変化する。
【0060】その後、次の分注作業を行うため、再びエ
アーギャップを形成する(図9のi点)。そして、ノズ
ルチップ13を水平方向に搬送して2回目の分注位置に
停止させる。このときの圧力センサの検出値は、図9の
j点で示されている。第2回目のノズルチップ13から
の吐出により、圧力センサの検出値は図9のk点まで変
化する。その後、第3回目の分注作業に備えて、再びエ
アーギャップを形成する(図9のl点)。
【0061】その後、ノズルチップ13を水平方向に搬
送して3回目の分注位置に停止させる。このときの圧力
センサの検出値は、図9のm点で示されている。第3回
目のノズルチップ13からの吐出により、圧力センサの
検出値はn点まで変化する。
【0062】以上により1:3の分注作業は完了し、再
びエアーギャップを形成した後(図9のO点)、分注ノ
ズル25を搭載した分注ヘッド24をホームポジション
へ戻す。
【0063】以上述べた1:3分注作業で注目すべき点
は、吐出前における圧力センサの検出値(図9のg点,
j点,m点)である。すなわち、1回目の吐出直前の圧
力検出値がg点、2回目の吐出直前の圧力検出値がj
点、3回目の吐出直前の圧力検出値がm点で表されてい
る。
【0064】このことから、2回目と3回目の吐出直前
の圧力検出値(図9のj点,m点)はほぼ同様であるに
も拘らず、1回目の吐出直前の圧力検出値(図9のg
点)は上記2つの圧力検出値とかけ離れた値を有してい
ることが判明する。
【0065】そこで、ノズルチップ13を他の形式(タ
イプB)のものに交換して、再び同一条件での1:3分
注を行った結果、図13に示すような圧力検出値が得ら
れた。ここで、図13中のa′点は液面感知を行った
点、e′点はノズルチップ13における液体吸入後に行
ったエアーギャップ形成を示す点、g′点は1回目の吐
出直前における圧力検出値を示す点、i′点は1回目の
分注完了後におけるエアーギャップ形成を示す点、j′
点は2回目の吐出直前における圧力検出値を示す点、
l′点は2回目の分注完了後におけるエアーギャップ形
成を示す点、m′点は3回目の吐出直前における圧力検
出値を示す点、O′点は分注ヘッド24をホームポジシ
ョンに戻す際に行うエアーギャップ形成を示す点であ
る。
【0066】この図13においても、1回目の吐出直前
の圧力検出値(g′点)は、2回目および3回目の吐出
直前の圧力検出値(j′点,m′点)とかけ離れている
ことが分かる。
【0067】先に述べた図9と図13から、いずれも1
回目の吐出直前の圧力検出値(g点およびg′点)が、
2回目以降の圧力検出値と大きく異なっていることが判
明した。
【0068】そこで、図7および図8に示した結果(1
回目の吐出量にばらつきが生じること)と、図9および
図13に示した結果(1回目の吐出直前の圧力検出値だ
けが、2回目以降のものと異なっていること)を併せ考
えることにより、次の結論が得られた。
【0069】すなわち、「1回目の吐出直前の圧力検出
値を2回目以降のものと同程度にすることにより、1回
目の吐出時に生じたばらつきを無くすことができる。」
という結論である。
【0070】かかる結論を実証するために、図14に示
した制御を行ったところ、上記1:3分注において、各
吐出量を許容範囲内(±2%)に収めることができた。
【0071】以下、図14における制御手順について説
明する。
【0072】図14は、図11で述べた吸入動作の替わ
りに行うものであり、図10に示した液面感知動作の後
に実行すべきものである。
【0073】図14の吸入動作を行うために、まず、ノ
ズルチップ13を所定量だけ降下させ(α10)、ノズ
ルチップ13の先端を液体中に埋没させる。この制御
は、図11のα3と同じである。
【0074】次に、ノズルチップ13内への吸入を行う
(β10)と共に、液面降下に対処するため、ノズルチ
ップ13自体も下降させる(α11)。この制御は、図
11のβ2,α4と同じである。
【0075】その後、一定の休止期間(T10)を設け
る。これも、図11のT2と同じである。
【0076】次に、ノズルチップ13の先端を液体中に
埋没させたまま、所定量の吐出を行う(β11)。以
下、このβ11における制御を“戻し制御”と呼ぶ。上
記戻し制御を行うことにより、分注ノズル25での圧力
検出値は、あたかも1回目の吐出が行われた時(図9の
h点参照)と同様になる。
【0077】その後、一定の休止期間(T11)を設
け、ノズルチップ13を所定量だけ上昇させる(α1
2)。このことにより、ノズルチップ13の先端は空中
に露出するので、最初の搬送に備えてエアーギャップを
形成する(β12)。このことにより、圧力検出値は図
9のj点およびm点に示した値と同等になる。
【0078】これ以降の搬送および吐出は、既述の通り
行う。
【0079】かくして、全ての吐出量を許容範囲内に収
めることが可能になる。
【0080】なお、図14に示した吸入動作に限定され
ることなく、例えば、図15に示す吸入動作を行うこと
も可能である。
【0081】図15では、図14の戻し制御(β11)
を行う前に、エアーギャップを形成している点が異なっ
ている(図15のβ21)。図15での制御をより詳細
に説明すると、次のとおりである。
【0082】図15のα20は、図14のα10に相当
する。
【0083】図15のβ20は、図14のβ10に相当
する。
【0084】図15のα21は、図14のβ11に相当
する。
【0085】図15のT20は、図14のT10に相当
する。
【0086】図15のα22ではノズルチップ13を所
定量だけ上昇させ、これにより、ノズルチップ13の先
端を空中に露出させる。次いで、ノズルチップ13への
吸入を行うことにより、エアーギャップの形成を行う
(β21)。
【0087】その後、再びノズルチップ13を所定量だ
け下降させ、ノズルチップ13の先端を液体中に埋没さ
せる(α23)。そして、その状態のまま、戻し制御を
行う(β22)。このβ22は、図4のβ11に相当す
る。
【0088】図15のT21は、図14のT11に相当
する。
【0089】図15のα24は、図14のα12に相当
する。
【0090】図15のβ23は、図14のβ12に相当
する。
【0091】図16は、図10,図11,図14,図1
5に示した制御を行うためのハードウェア構成を示す。
本図において100はCPU(中央処理装置)であり、
以下に述べる制御を実行する。102はキーボードであ
り、パルスモータへの印加パルス数,パルスモータの回
転速度,吐出・吸入量の指定等を行う。104はRAM
(ランダムアクセスメモリ)であり、キーボード102
から入力されたデータのバッファ領域あるいはCPUの
ワーク領域として使用する。106はROM(リードオ
ンリメモリ)であり、図17〜図21に示した制御手順
のほか、その他の制御手順を記憶してある。108は、
分注ヘッド24の上昇・下降を制御するパルスモータ9
0のドライバである。110は、ノズルチップ13の吸
入・吐出を制御するパルスモータ51のドライバであ
る。112は、分注ヘッド24における水平方向の移動
を制御するパルスモータ92A,92Bのドライバであ
る。また61は、図1に示した圧力センサである。
【0092】図17は、CPUが実行すべきメインフロ
ーのひとつを示してある。本図において、STEP1は
液面感知シーケンスであり、図18にその詳細を示して
ある。STEP2は吸入シーケンスであり、図19〜図
21に各種の吸入シーケンスを詳述してある。STEP
3は分注シーケンスであり、既述の1:N分注を行うた
めの搬送・吐出制御等を行う。
【0093】図18は、液面感知シーケンスを示したフ
ローチャートである。図中に示した各ステップの符号
は、図10で述べた各制御の符号と一致させてある。従
って、各ステップの内容は、図10に関して述べた通り
であるので、ここでは詳述しない。
【0094】図19は、第1の吸入シーケンスを示した
フローチャートであり、図11で述べた制御と一致す
る。図20は、第2の吸入シーケンスを示したフローチ
ャートであり、図14で述べた制御と一致する。図21
は、第3の吸入シーケンスを示したフローチャートであ
り、図15で述べた制御と一致する。これら、図19〜
図21に示した各ステップの符号は、それぞれ図11,
図14,図15で述べた符号と一致しているので、ここ
では詳述しない。
【0095】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、あ
る液体を複数の容器に対して連続的に分注するに際し、
分注ノズル内に吸入した液体を直ちに複数の容器に対し
て分注するのではなく、分注ノズルチップ内に吸入した
液体を再びその容器内に吐出して戻し、これにより、あ
たかも第1回目の分注が行われた時と同じ状態を分注開
始前のノズルチップに生じせしめることが可能となるの
で、単一の容器から液体を一括して吸入し、複数の容器
に対して連続的に分注を行う場合に、全ての分注時にお
ける吐出量を正確に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるサンプリング分注装置の一実施例
における分注ヘッドの内部構造を表す一部破断断面図で
ある。
【図2】本実施例におけるサンプリング分注装置の外観
を表す斜視図である。
【図3】図1におけるIII −III 矢視断面図である。
【図4】図1におけるIV−IV矢視断面図である。
【図5】図1におけるV−V矢視断面の破断図である。
【図6】本実施例におけるサンプリング対象液の吸入時
におけるラムおよびプランジャの動作と圧力センサの検
出値との関係を模式的に表すグラフである。
【図7】分注精度試験の結果を示した線図である。
【図8】分注精度試験の結果を示した線図である。
【図9】1:3分注を行ったときの圧力検出値を示す線
図である。
【図10】液面感知動作を示したタイミング図である。
【図11】第1の吸入動作を示したタイミング図であ
る。
【図12】ノズルチップ13の先端の状態を示した説明
図である。
【図13】1:3分注を行ったときの圧力検出値を示す
線図である。
【図14】第2の吸入動作を示したタイミング図であ
る。
【図15】第3の吸入動作を示したタイミング図であ
る。
【図16】本発明の一実施例におけるハードウェア構成
を示したブロック図である。
【図17】本実施例における制御手順を示したフローチ
ャートである。
【図18】本実施例における制御手順を示したフローチ
ャートである。
【図19】本実施例における制御手順を示したフローチ
ャートである。
【図20】本実施例における制御手順を示したフローチ
ャートである。
【図21】本実施例における制御手順を示したフローチ
ャートである。
【符号の説明】
11 コラム 12 作業テーブル 13 ノズルチップ 14 チップラック 15 チップ収納箱 16 供給容器 17 サンプルラック 18 試験容器 19 アッセイラック 20 アーム 21 クロスビーム 22 サドル 23 ラム 24 分注ヘッド 25 分注ノズル 26 ヘッドブラケット 27 ヘッドホルダ 28, 29 案内ロッド 30 上部ケーシングホルダ 31 下部ケーシングホルダ 32 止めねじ 33 ケーシング 34 圧縮コイルばね 35 ブシュ 36 緩衝リング 37 磁気センサ 38 緩衝リング 39 嵌合部 40 止めねじ 41 ポンプ室 42 通路 43 送りねじ軸 44 プランジャ 45 回り止めピン 46 止めねじ 47 ピン案内孔 48 ピンブラケット 49 送りナット 50 軸受 51 ステッピングモータ(パルスモータ) 52 支柱 53 モータ回転軸 54 歯付き駆動プーリ 55 歯付き従動プーリ 56 歯付きベルト 57 テンションローラ 58 光スイッチ 59 スイッチブラケット 60 接続管 61 圧力センサ 62 連通管
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−107253(JP,A) 特開 昭61−29740(JP,A) 特開 平6−331632(JP,A) 特開 平4−274765(JP,A) 特開 平2−281144(JP,A) 特開 平4−329363(JP,A) 特開 昭62−218818(JP,A) 実開 平4−51647(JP,U) 実開 平5−23105(JP,U) 特公 平3−46786(JP,B2) 特公 平8−7113(JP,B2) 特公 平4−45065(JP,B2) 特公 昭52−12591(JP,B1) 特許2518124(JP,B2) 特許3149295(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 35/00 - 35/10 G01N 1/00 - 1/44 B01L 3/02 JICSTファイル(JOIS)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後,左右および上下にそれぞれ移動可
    能な分注ノズルチップを用いて、単一の液体容器から吸
    入を行い、複数の容器に対して規定量ずつ吐出を行う分
    注装置であって、前記単一の液体容器における液面感知動作の後に実行す
    べき吸入動作として、前記分注ノズルチップを降下させ
    ながら前記分注ノズルチップ内への吸入を行い、その
    後、前記分注ノズルチップの先端を液体中に埋没させた
    まま所定量の戻し吐出を行い、その後に前記分注ノズル
    チップの先端を空中に露出させることによりエアーギャ
    ップを形成させる 制御手段を具備し、前記エアーギャップを形成した後に前記分注ノズルチッ
    プの搬送を行う ことを特徴とする分注装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、さらに加えて、 前記分注ノズルチップを装着するための分注ノズルの上
    部に形成されたポンプ室と、 前記分注ノズルの下部に形成されて当該ノズルチップ内
    と前記ポンプ室とを連通する通路と、 前記ポンプ室に対して摺動自在に嵌合するプランジャ
    と、 前記プランジャを昇降させるプランジャ昇降駆動用パル
    スモータと、 前記パルスモータの回転方向を所定のシーケンスに従っ
    て制御する駆動手段とを具備したことを特徴とする分注
    装置。
  3. 【請求項3】 前後,左右および上下にそれぞれ移動可
    能な分注ノズルチップを用いて、単一の液体容器から吸
    入を行い、複数の容器に対して規定量ずつ吐出を行う分
    注装置であって、前記単一の液体容器における液面感知動作の後に実行す
    べき吸入動作として、前記分注ノズルチップを降下させ
    ながら前記分注ノズルチップ内への吸入を行い、その
    後、前記分注ノズルチップの先端を空中にいったん露出
    させることにより第1のエアーギャップを形成し、次い
    で、前記分注ノズルチップの先端を液体中に再び埋没さ
    せて所定量の戻し吐出を行い、その後に前記分注ノズル
    チップの先端を空中に露出させることにより第2のエア
    ーギャップを形成させる 制御手段を具備し、前記第2のエアーギャップを形成した後に前記分注ノズ
    ルチップの搬送を行う ことを特徴とする分注装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、さらに加えて、 前記分注ノズルチップを装着するための分注ノズルの上
    部に形成されたポンプ室と、 前記分注ノズルの下部に形成されて当該ノズルチップ内
    と前記ポンプ室とを連通する通路と、 前記ポンプ室に対して摺動自在に嵌合するプランジャ
    と、 前記プランジャを昇降させるプランジャ昇降駆動用パル
    スモータと、 前記パルスモータの回転方向を所定のシーケンスに従っ
    て制御する駆動手段とを具備したことを特徴とする分注
    装置。
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