JP3386589B2 - ケーブル延線システム - Google Patents

ケーブル延線システム

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JP3386589B2
JP3386589B2 JP20409794A JP20409794A JP3386589B2 JP 3386589 B2 JP3386589 B2 JP 3386589B2 JP 20409794 A JP20409794 A JP 20409794A JP 20409794 A JP20409794 A JP 20409794A JP 3386589 B2 JP3386589 B2 JP 3386589B2
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博志 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル繰り出し部か
ら繰り出されて延線されてくるケーブルをケーブル延線
方向に搬送する複数の延線装置が、前記ケーブル延線方
向に沿って適宜間隔を隔てて設置され、メイン制御部と
前記各延線装置夫々の作動を各別に管理する複数のサブ
制御部とが通信可能に接続されたケーブル延線システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】上記ケーブル延線システムは、例えば、
電力ケーブルや通信ケーブル等の長尺のケーブルを順次
繰り出し延出させて布設させるためのシステムであっ
て、各延線装置に対応して設けられるサブ制御部を、メ
イン制御部にて集中管理することで、作業の能率化を図
るようにしたものである。ところで、このようなケーブ
ル延線システムにおいて、従来では、例えば、特開平5
−76114号公報に示されるように、メイン制御部
(親局集中制御盤)と各サブ制御部(子局制御箱)との
間において、それらにわたって連結される制御ケーブル
によって、多重伝送方式にて電話連絡が可能になるよう
に構成され、ケーブル延線作業の作業状況を、サブ制御
部側の作業者が電話連絡によってメイン制御部側の管理
作業者に連絡することができるようにしたものがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来構
成においては、どの地点までケーブルの先端部が延線さ
れているか等のケーブルの延線作業の進捗状況は、サブ
制御部側の作業者から電話連絡が行われない場合には、
メイン制御部側の管理作業者は判断できず、作業管理が
円滑に行えないおそれがあり、この点で改善の余地があ
った。又、省力化のためにケーブル延線方向に沿って適
宜箇所に配置される作業者の数を少なくさせた場合等に
おいて、延線装置の駆動制御系統に異常が発生したよう
な場合、管理作業者はケーブルの先端がどの地点まで到
達しているのかが判断できないために、その後の復帰作
業のための指示が適切に行えない等の不利な点もあっ
た。本発明は、このような点に着目してなされたもので
あり、その目的は、ケーブルの延線作業状況を容易に管
理し易いものにして、作業能率の向上を図ることができ
るケーブル延線システムを提供する点にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1発明の特徴構成は、
ケーブル繰り出し部から繰り出されて延線されてくるケ
ーブルをケーブル延線方向に搬送する複数の延線装置
が、前記ケーブル延線方向に沿って適宜間隔を隔てて設
置され、メイン制御部と前記各延線装置夫々の作動を各
別に管理する複数のサブ制御部とが通信可能に接続され
たケーブル延線システムにおいて、前記各延線装置の夫
々に、前記ケーブルが存在しているか否かを検出するケ
ーブル存否検出手段が設けられ、前記複数のサブ制御部
の夫々が、自己が管理する延線装置に対する前記ケーブ
ル存否検出手段のケーブル存否情報を前記メイン制御部
に通信するように構成され、前記メイン制御部が、前記
各サブ制御部から通信されるケーブル存否情報に基づい
て、前記各延線装置夫々のケーブル存否状態を表示手段
に表示させるように構成され、前記サブ制御部が、前記
ケーブル存否検出情報に併せて、自己が管理する延線装
置のケーブル搬送量情報を前記メイン制御部に通信する
ように構成され、前記メイン制御部が、前記ケーブル存
否検出情報、前記ケーブル搬送量情報、及び、前記延線
装置の設置間隔情報に基づいて、前記ケーブルの搬送を
開始した前記延線装置から搬送される前記ケーブルが次
の延線装置に到達するタイミングを予測し、その予測し
たタイミングに達しても次の延線装置に対するケーブル
存在が検出されない場合には異常状態の発生であると判
別して、異常報知手段を作動させるように構成されてい
る点にある。
【0005】
【0006】第発明の特徴構成は、第発明の実施に
好適な構成を特定するものであって、前記メイン制御部
が、前記異常状態の発生を判別するに伴って、前記複数
のサブ制御部の夫々に対して、停止指令を指令するよう
に構成されている点にある。
【0007】第発明の特徴構成は、第又は第発明
の実施に好適な構成を特定するものであって、前記メイ
ン制御部が、前記ケーブル存否検出情報、前記ケーブル
搬送量情報、及び、前記延線装置の設置間隔情報に基づ
いて、前記ケーブルの搬送を開始した前記延線装置と次
の延線装置との間における前記ケーブルの先端位置を予
測して、その予測位置を表示手段に表示させるように構
成されている点にある。
【0008】第発明の特徴構成は、第1、第2又は第
発明の実施に好適な構成を特定するものであって、前
記メイン制御部は、予測される前記ケーブルの先端位置
が次の延線装置の近くまで至ると、当該延線装置を設定
速度で駆動させるように、当該延線装置を管理するサブ
制御部に指令するように構成されている点にある。
【0009】第発明の特徴構成は、第1、第2、第3
又は第4発明の実施に好適な構成を特定するものであっ
て、前記各延線装置の夫々は、ケーブル搬送用の電動モ
ータにて駆動されるように構成され、前記サブ制御部
が、自己が管理する延線装置に前記ケーブルが到達する
以前から前記電動モータを設定速度で駆動するように構
成され、前記ケーブル存否検出手段は、前記電動モータ
を設定速度で駆動するときの電流値が設定基準値より増
加するに伴って、前記ケーブルが非存在状態から存在状
態になったと判別するように構成されている点にある。
【0010】第発明の特徴構成は、第発明の実施に
好適な構成を特定するものであって、前記ケーブル存否
検出手段は、前記電流値が前記設定基準値より小さい値
から大きな値に変化するタイミングを検出して、そのタ
イミング以降はケーブル存在状態であるとするように構
成されている点にある。
【0011】
【作用】第1発明の特徴構成によれば、ケーブル延線方
向に沿って適宜間隔を隔てて設置される複数の延線装置
の夫々に備えられたケーブル存否検出手段によって、当
該延線装置にケーブルが存在するか否かが検出され、各
サブ制御部からケーブル存否情報がメイン制御部に通信
され且つ表示手段に表示される。又、各サブ制御部が、
上述したようなケーブル存否検出情報と、例えばケーブ
ル搬送速度等のケーブルの搬送量情報とをメイン制御部
に通信し、メイン制御部において、これらの情報と予め
設定される延線装置の設置間隔情報とから、次の延線装
置に到達するタイミングを予測する。 つまり、ある延線
装置においてケーブルの存在が検出された時点から次の
延線装置に到達するに要する時間、従って、次の延線装
置に到達するタイミングが、次の延線装置までの設置間
隔(距離)情報と搬送量(速度)情報とから、予測でき
るのである。 そして、このようにして予測されたタイミ
ングで次の延線装置でケーブルの存在が検出されない場
合は、異常状態であるとして、異常報知手段を作動さ
せ、異常が発生したことを作業者に知らせるのである。
尚、この異常発生時においても、作業者は表示手段によ
ってケーブルがどの地点まで延線されているかを確認で
きる。
【0012】
【0013】第発明の特徴構成によれば、第発明の
特徴構成による作用に加えて次の作用がある。前記異常
状態の発生を判別すると、メイン制御部が、複数のサブ
制御部の夫々に対して停止指令を指令するので、各延線
装置がほぼ同時にケーブル搬送作動を停止することにな
る。
【0014】第発明の特徴構成によれば、第1又は第
発明の特徴構成による作用に加えて次の作用がある。
メイン制御部は、上記各情報に基づいて、ケーブルの先
端位置を予測して表示手段に表示させるので、ケーブル
延線作業の進捗状況をより正確に確認することができ
る。
【0015】第発明の特徴構成によれば、第1、第2
又は第3発明の特徴構成による作用に加えて次の作用が
ある。予測されるケーブルの先端位置が次の延線装置に
近づくと、メイン制御部からサブ制御部への指令に基づ
いて、当該次の延線装置が駆動を開始するのである。従
って、全ての延線装置を駆動状態に維持したままで、延
線作業を行う場合に比較して、ケーブルが存在している
か又は近づいている延線装置だけを有効に駆動状態にさ
せることができる。
【0016】第発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3又は第4発明の特徴構成による作用に加えて次
の作用がある。電動モータにて搬送駆動される延線装置
にケーブルが到達すると、到達以前から設定速度で駆動
されている電動モータの電流値が、負荷の増大に伴って
増加することになるが、この電流値が設定基準値より増
加すると、ケーブルの搬送負荷があると判断し、ケーブ
ルの存在状態であると判別されるのである。
【0017】第発明の特徴構成によれば、第発明の
特徴構成による作用に加えて次の作用がある。電動モー
タの電流値が負荷の増大に伴って、設定基準値より小さ
い値から大きい値に変化したタイミング以降は、ケーブ
ル存在状態であると判別するのである。従って、電動モ
ータの電流値が、負荷の変化時において、一旦、設定基
準値を越えた後において、複数回にわたって設定基準値
を下回ったり、越えたりするような不安定な状態であっ
ても、一度、上記タイミングを検出した後は確実にケー
ブル存在状態であると判別することで、電流値の不安定
な状態に起因した誤検出を防止できる。
【0018】
【発明の効果】第1発明の特徴構成によれば、各延線装
置にてケーブルの存否を検出するので、確実にケーブル
の搬送状況を確実に検出できると共に、メイン制御部に
て管理する作業者は、表示手段に表示される情報から、
ケーブルがどの延線装置まで延線されたか、というケー
ブル延線作業の進捗状況を容易に目視確認することがで
き、他の作業者からの連絡が必要な場合に比較して、作
業管理が能率よく行える。又、上述したように予測され
るタイミングで延線装置に到達しない場合には、異常報
知手段が作動するので、異常が発生したことを認識で
き、速やかにその後の対策を講じることができ、作業管
理が能率よく行える。
【0019】
【0020】第発明の特徴構成によれば、第発明の
特徴構成による効果に加えて次の効果がある。ケーブル
が適切に延線されていない異常状態が発生している場合
に、誤って、延線作業を続行するといった不都合を確実
に回避でき、その後の復帰作業も行い易く、作業管理が
能率よく行える。
【0021】第発明の特徴構成によれば、第1又は第
発明の特徴構成による効果に加えて次の効果がある。
ケーブル延線作業の進捗状況をより正確に確認すること
ができるので、管理作業が更に行い易いものになる。
【0022】第発明の特徴構成によれば、第1、第2
又は第3発明の特徴構成による効果に加えて次の効果が
ある。各延線装置の近くに作業者を配置させることな
く、延線作業を続行させることができ、延線作業を自動
化させることが可能となる。しかも、無駄な電力を消費
するのを防止できる利点もある。
【0023】第発明の特徴構成によれば、第1、第
2、第3又は第4発明の特徴構成による効果に加えて次
の効果がある。電動モータの電流値に基づいてケーブル
の存否を判別する構成としたので、専用のケーブル存否
センサ等を設ける等の構成の複雑化を招くことなく、ケ
ーブルの存否検出を行うことができる。
【0024】第発明の特徴構成によれば、第発明の
特徴構成による効果に加えて次の効果がある。電動モー
タの電流値の変動にかかわらず、正確なケーブル存否検
出を行うことができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例を図面に基いて説明する。図1
に示すように、長尺の電力用ケーブルC(ケーブルの一
例)が巻回されたケーブルドラム1が地上の所定箇所に
設置され、このケーブルドラム1から繰り出されるケー
ブルCを、地下に形成されたケーブル布設用のトンネル
2内を順次、繰り出し延出させるようにケーブル延線シ
ステムが構成されている。
【0026】前記ケーブル繰り出し部としてのケーブル
ドラム1の近くには、ケーブルドラム1からケーブルC
を引き出すための延線装置3が設置され、この延線装置
3から繰り出し延出されたケーブルは、導入路を通して
トンネル2内に導かれる。トンネル2内には、ケーブル
延線方向に沿って適宜間隔(例えば、数十メートル〜数
百メートル)をあけて複数の延線装置3が設置され、夫
々の延線装置3によっ1順次、ケーブルCを繰り出し延
出させるように構成されている。尚、各延線装置3の間
には、複数の案内ローラ4が設けられ、ケーブルCが摩
擦の少ない状態で円滑に繰り出し延出されるようになっ
ている。
【0027】前記延線装置3は、図2に示すように、左
右一対の無端状延線ベルト5a,5bが夫々駆動スプロ
ケット6と従動スプロケット7とにわたり巻回張設さ
れ、且つ、左右の延線ベルト5a,5bの作用面8a,
8bが対向する状態で配置され、各延線ベルト5a,5
bの作用面8a,8bによりケーブルCを挟圧した状態
で、それらが同期状態で回動駆動されることによって、
ケーブルCを繰り出し延出させるように構成されてい
る。尚、各延線ベルト5a,5bの間隔はケーブルCが
適切な挟圧力で挟持される適宜間隔に設定されている。
【0028】又、前記各駆動スプロケット6は、ケーブ
ル搬送用駆動モータMの出力軸に連係されたギア機構9
を介して駆動される一対のフレキシブル回転軸10,1
1が連動連結され、同期状態で逆方向に回動駆動される
ように構成されている。
【0029】トンネル2内の各延線装置3の近くには、
ケーブルCの延線作業状態、つまり、各搬送モータMの
動作を制御するためのサブ制御部としてのサブ制御装置
13が備えられ、ケーブルドラム1の近くには、各サブ
制御装置13の夫々と通信可能に接続され、これらを集
中管理するメイン制御部としてのメイン制御装置14が
備えられている。
【0030】図3に示すように、各サブ制御装置13
は、駆動モータMの作動を制御するモータ制御部15、
後述するように駆動モータMの電流値を検出する電流検
出部30、駆動モータMに供給される電圧を検出する電
圧検出部31、電流検出部30の検出情報に基づいて当
該延線装置3にケーブルCが存在するか否かを判別する
ケーブル存否検出手段としてのケーブル存否判別部18
等が備えられている。
【0031】前記各駆動モータMは、夫々3相交流式誘
導電動モータにて構成され、前記各モータ制御部15
は、駆動モータMに供給する電流を、トルク成分と磁束
成分とに基づいて制御するスベリ周波数型ベクトル制御
方式に基づいて、駆動モータMを可変速制御するように
構成されている。又、モータ制御部15は、駆動モータ
Mにおける実駆動電流及び実駆動電圧に基づいて検出さ
れる、駆動モータMの実回転フィードバック情報に基づ
いて、前記ベクトル制御を実行するように構成されてい
る。
【0032】つまり、モータ制御部15は、メイン制御
装置21側から駆動速度指令情報と、予め設定された磁
束指令情報とが指令され、これらの指令情報から図4に
示すように駆動モータMへの供給電流I1 における界磁
を作る電流成分Im(界磁電流)と、この界磁と直交し
て回転トルクを発生する電流成分I2 (トルク電流)と
に分離して夫々独立に制御して、それらをベクトル合成
して駆動モータMに与えるように構成されている。従っ
て、速度指令に対する速度応答性に優れると共に、低速
状態となる起動状態においても所定の駆動トルクを発揮
させることができるように構成されている。
【0033】即ち、図5に示すように、前記速度指令情
報ω1 と後述するように求められる実速度情報ω2 情報
に基づいて、前記トルク電流成分I2 を演算する速度制
御部25、トルク電流成分I2 と界磁電流成分Imとに
基づいて、これらの値のベクトル合成を実行して供給電
流のスカラー量I1 と、トルク電流成分I2 と界磁電流
成分Imとの間の位相角αを求めるベクトル制御部2
6、トルク電流成分I2と界磁電流成分Imとに基づい
て、スベリ周波数情報ω3 を演算する演算部27、ベク
トル制御部26から出力される供給電流のスカラー量I
1 、及び、前記位相角αと後述するように求められる磁
束位相角βとの加算値よりインバータ28への供給用電
流を制御する電流制御部29、電流検出部30及び電圧
検出部31により検出される、駆動モータMに流れる実
際の電流及び電圧の検出情報に基づいて、駆動モータM
における実トルク電流成分I2FB を演算する実電流演算
部32、実電流演算部32からフィードバックされる実
トルク電流成分I2FB と前記トルク電流成分I2 との差
に基づいて、回転子の実際の回転状態における実速度情
報ω2 を演算推定する周波数制御部33、スベリ周波数
情報ω3 と実速度情報ω2 との加算値、つまり、磁束φ
の周波数情報ω4 を積分して、磁束位相角βを求める積
分器34等で構成される。
【0034】従って、駆動モータMに供給される実駆動
電流及び実駆動電圧に基づいて、駆動モータMの実回転
情報を推定し、ベクトル制御部26にて設定される界磁
電流成分Imのベクトルと、実際の駆動モータMでの界
磁電流のベクトルとの方向を合わせて、応答性の優れた
モータ制御を実行することができ、駆動モータMの実回
転情報を検出するためにモータ出力軸の回転状態を検出
する外付けのセンサや信号線等は不要となる。
【0035】上記したようなモータ制御を実行すること
で、メイン制御装置14から指令される速度指令に基づ
いて、各延線装置3の駆動モータMはほぼ同一速度で駆
動され、しかも、速度指令は零速(停止状態)から最高
速度VMAX まで任意の値に調整可能であり、図6に示す
ように、起動時に徐々に駆動速度を上昇させることで、
滑らかな起動を行う場合であっても、駆動トルクは低速
状態からケーブルの繰り出しに必要な充分なトルクを発
揮することができる。
【0036】メイン制御装置14は、各延線装置3の搬
送起動あるいは停止等を指令する入力操作部19、各サ
ブ制御装置13に対して制御指令を与えたり、サブ制御
装置13からの情報に基づいて各種の制御を実行する通
信制御部20、及び、各種の情報を表示する表示パネル
21が備えられている。表示パネル21は、図7に示す
ように、ケーブル延線方向に沿う形態で、棒グラフ状
に、多数の表示ランプ22(表示手段の一例)が並列配
備され、ケーブルCの延線作業の進捗状況に応じて、ケ
ーブルCの先端がどの地点まで進行しているを表示ラン
プ22にて点灯表示するように構成され、又、表示パネ
ルには、異常が発生すると点灯する異常報知手段として
の異常ランプ23も合わせて設けられている。
【0037】尚、メイン制御装置14から指令される速
度指令信号は、各サブ制御装置13に対して直列接続さ
れた信号線を介して、アナログ電流値にて与えられるよ
うになっており、電圧値にて指令する場合に比較して長
距離伝送による電圧降下による誤動作や、あるいは、パ
ルス信号等のデジタル信号にて伝送する場合の外乱(ノ
イズ)による誤動作等を防止でき、しかも、メイン制御
装置14側の電流容量を充分確保することで、サブ制御
装置13の接続台数に制約を受けることが無いようにな
っている。
【0038】次に、ケーブル延線作業におけるメイン制
御装置14及びサブ制御装置13の制御動作について説
明する。ケーブルドラム1から繰り出されたケーブルC
が、第1番目の延線装置3にセットされると、入力操作
部19に対する起動操作に基づいて、当該延線装置3が
設定速度になるように駆動され、ケーブルCが延線され
る。ケーブルCは、案内ローラ4にて設定経路に沿うよ
うに順次繰り出し案内される。このとき、メイン制御装
置14に対して、駆動モータMの実回転情報(ケーブル
搬送量情報)として、モータ制御部15における周波数
制御部33の出力が通信され、この情報に基づいてケー
ブル移動速度を演算し、その演算結果と予め求められて
いる延線装置3の設置間隔情報とから、ケーブル先端位
置を予測し、表示パネル21の表示ランプ22にてその
予測位置を表示させる。
【0039】その後、前記予測情報からケーブルCの先
端が2番目の延線装置3に近づいたことが判別される
と、2番目の延線装置3における駆動モータMを設定速
度になるように起動させる。このとき、ケーブルCが当
該延線装置3に進入して延線作業が開始されると、前記
電流検出部30の検出情報に基づいて、ケーブルCが存
在しているか否かを判別する。つまり、図8に示すよう
に、電流値Iが一旦設定基準値IR を越えると、ケーブ
ル存否判別部18の検出信号がOFF(ケーブル非存在
状態)からON(ケーブル存在状態)に切り換わり、そ
れ以降は、電流値Iが増減変動してもON状態を維持す
る。このように駆動モータMの電流値に基づいてケーブ
ルCの存否を検出する構成とすることで、ケーブル存否
を検出する専用の外付けのセンサや信号線等を設けるこ
となく、簡単な構成で対応できることになる。
【0040】この検出信号はメイン制御装置14に通信
され、ケーブルが当該延線装置3に到達したことが表示
パネル21に表示される。尚、前記予測情報から判断さ
れた所定のタイミングで延線装置3に到達したことが検
出されなければ、異常ランプ23を点灯させて異常を報
知すると共に、全ての駆動モータMの駆動を停止させ
る。
【0041】その後、前記延線装置3に到達したことが
検出された後、上記ケーブル移動速度と設置間隔情報と
に基づいて予測されるケーブル先端位置の予測情報よ
り、ケーブル先端位置が次の延線装置3に近づくと、メ
イン制御装置14は、次の延線装置3における駆動モー
タMを設定速度になるように起動させ、上述したような
電流値に基づくケーブル存否判別を行い、その検出信号
がメイン制御装置14に通信され、ケーブルCが当該延
線装置3に到達したことが表示パネル21に表示され
る。ケーブル存否判別情報及び前記予測情報から、ケー
ブルCの先端が前の延線装置3から次の延線装置3に到
達するに要する所要時間が経過するか否かによって判断
された所定のタイミングで、延線装置3に到達したこと
が検出されなければ、異常ランプ23を点灯させ、異常
を報知すると共に、全ての駆動モータMの駆動を停止さ
せる。
【0042】このようにして、メイン制御装置14を管
理する作業者がケーブルCの延線作業の進捗状況を表示
パネル21での表示内容によって随時目視にて確認する
ことができると共に、各延線装置3の制御管理を行うこ
とができ、ほぼ全自動で延線作業を行うことが可能とな
る。その結果、トンネル内のケーブル延線作業領域に、
作業者を配置させる必要が無く、省力化を図ることが可
能となり、作業能率が格段に向上する。
【0043】〔別実施例〕 (1)上記実施例では、前記各駆動モータMを、ケーブ
ル先端の予測情報に基づいて、ケーブルC先端が近づい
てくると起動させるように制御したが、全駆動モータM
を同一設定速度で連動して起動あるいは停止させる構成
としてもよく、又、ケーブルC先端が延線装置3に近づ
くと、駆動モータMの速度を設定速度よりも低速状態に
一旦減速させ、その減速状態に対応して設定された基準
値よりも電流値が大きくなると、ケーブルCが進入した
ものと判断して、設定速度まで復帰させるように制御し
てもよい。このようにすると、延線装置3へのケーブル
Cの進入が円滑に行えるものになる。 (2)上記実施例では、前記各駆動モータMの起動、停
止、速度設定等の駆動状態を、メイン制御装置14から
の集中管理にて制御する構成としたが、このような構成
に限らず、各延線装置3の近くに作業者を配置して、各
駆動モータMを各サブ制御装置13への手動指令に基づ
いて制御するように構成してもよい。 (3)上記実施例では、ケーブルCの先端位置を予測し
てその予測位置も表示部21に表示させる構成とした
が、各延線装置3でのケーブル存否状態だけを表示する
構成としてもよい。 (4)上記実施例では、ケーブルCの存否検出を駆動モ
ータMの電流値に基づいて行うようにしたが、このよう
な構成に代えて、各延線装置3に夫々光センサや超音波
センサ等の非接触式センサ、あるいは、リミットスイッ
チ等の接触式センサ等の各種のセンサを配設し、ケーブ
ルCの存否を検出するようにしてもよい。 (5)上記実施例では、異常報知手段として異常ランプ
23に表示させる構成としたが、ブザー等の音声による
報知を実行する構成としてもよく、表示と音声との両方
で報知してもよい。又、異常が発生した場合、報知作動
と共に駆動モータMの駆動を停止させるようにしたが、
停止させずに延線作業を続行させるようにしてもよい。
又、このような構成に加えて、駆動モータMの電流値が
前記設定基準値より大きい異常検出用の判定値を越える
と、当該駆動モータの駆動を停止させるように構成して
もよい。 (6)上記実施例では、ケーブル搬送量情報として、モ
ータ制御部における実速度情報(推定値)に基づいて、
ケーブル移動量を求めるようにしたが、このような構成
に代えて、駆動モータMの実回転状態を、回転速度計等
の計測器を用いて実際に測定するようにしてもよい。 (7)上記実施例では、各延線装置における延線ベルト
の間隔は設定値に固定される場合を例示したが、このよ
うな構成に代えて、例えば、ケーブルの直径の差異に対
応して、ネジ送り機構等を用いて延線ベルトの間隔を変
更調整できるように構成してもよく、その調整手段とし
ては、手動でもよく、又、アクチュエータを用いて自動
で制御する構成としてもよい。 (8)上記実施例では、トンネル2内での延線作業につ
いて例示したが、地上での延線作業や橋梁での延線作業
に用いてもよい。
【0044】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
容易にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブル延線システムの概略構成図
【図2】延線装置の簡略化した平面図
【図3】制御ブロック図
【図4】電流ベクトル図
【図5】モータ制御部のブロック図
【図6】駆動モータの動作特性図
【図7】表示パネルの正面図
【図8】電流値の変化を示す図
【符号の説明】
1 ケーブル繰り出し部 3 延線装置 13 サブ制御部 14 メイン制御部 18 ケーブル存否検出手段 22 表示手段 23 異常報知手段 C ケーブル I 電流値 IR 設定基準値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−13214(JP,A) 特開 平5−76114(JP,A) 特開 平7−303314(JP,A) 特開 平5−328559(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 1/06 H02G 1/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブル繰り出し部(1)から繰り出さ
    れて延線されてくるケーブル(C)をケーブル延線方向
    に搬送する複数の延線装置(3)が、前記ケーブル延線
    方向に沿って適宜間隔を隔てて設置され、メイン制御部
    (14)と、前記各延線装置(3)夫々の作動を各別に
    管理する複数のサブ制御部(13)とが通信可能に接続
    されたケーブル延線システムであって、 前記各延線装置(3)の夫々に、前記ケーブル(C)が
    存在しているか否かを検出するケーブル存否検出手段
    (18)が設けられ、 前記複数のサブ制御部(13)の夫々が、自己が管理す
    る延線装置(3)に対する前記ケーブル存否検出手段
    (18)のケーブル存否情報を前記メイン制御部(1
    4)に通信するように構成され、 前記メイン制御部(14)が、前記各サブ制御部(1
    3)から通信されるケーブル存否情報に基づいて、前記
    各延線装置(3)夫々のケーブル存否状態を表示手段
    (22)に表示させるように構成され、 前記サブ制御部(13)が、前記ケーブル存否検出情報
    に併せて、自己が管理する延線装置(3)のケーブル搬
    送量情報を前記メイン制御部(14)に通信するように
    構成され、 前記メイン制御部(14)が、前記ケーブル存否検出情
    報、前記ケーブル搬送量情報、及び、前記延線装置
    (3)の設置間隔情報に基づいて、前記ケーブル(C)
    の搬送を開始した前記延線装置(3)から搬送される前
    記ケーブル(C)が次の延線装置(3)に到達するタイ
    ミングを予測し、その予測したタイミングに達しても次
    の延線装置(3)に対するケーブル存在が検出されない
    場合には異常状態の発生であると判別して、異常報知手
    段(23)を作動させるように構成さ れているケーブル
    延線システム。
  2. 【請求項2】 前記メイン制御部(14)が、前記異常
    状態の発生を判別するに伴って、前記複数のサブ制御部
    (13)の夫々に対して、停止指令を指令するように構
    成されている請求項1記載のケーブル延線システム。
  3. 【請求項3】 前記メイン制御部(14)が、前記ケー
    ブル存否検出情報、前記ケーブル搬送量情報、及び、前
    記延線装置(3)の設置間隔情報に基づいて 、前記ケー
    ブル(C)の搬送を開始した前記延線装置(3)と次の
    延線装置(3)との間における前記ケーブル(C)の先
    端位置を予測して、その予測位置を表示手段(22)に
    表示させるように構成されている請求項1又は2記載の
    ケーブル延線システム。
  4. 【請求項4】 前記メイン制御部(14)は、予測され
    る前記ケーブル(C)の先端位置が次の延線装置(3)
    の近くまで至ると、当該延線装置(3)を設定速度で駆
    動させるように、当該延線装置(3)を管理するサブ制
    御部(13)に指令するように構成されている請求項
    1、2又は3記載のケーブル延線システム。
  5. 【請求項5】 前記各延線装置(3)の夫々は、ケーブ
    ル搬送用の電動モータ(M)にて駆動されるように構成
    され、 前記サブ制御部(13)が、自己が管理する延線装置
    (3)に前記ケーブル(C)が到達する以前から前記電
    動モータ(M)を設定速度で駆動するように構成され、 前記ケーブル存否検出手段(18)は、前記電動モータ
    (M)を設定速度で駆動するときの電流値(I)が設定
    基準値(I )より増加するに伴って、前記ケーブル
    (C)が非存在状態から存在状態になったと判別するよ
    うに構成されている 請求項1、2、3又は4記載のケー
    ブル延線システム。
  6. 【請求項6】 前記ケーブル存否検出手段(18)は、
    前記電流値(I)が前記設定基準値(I )より小さい
    値から大きな値に変化するタイミングを検出して、その
    タイミング以降はケーブル存在状態であるとするように
    構成されている請求項5記載のケーブル延線システム。
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